「サツマイモ、たくさん採れたねー」
「帰ったら何作ろうか?」
「まずはスイートポテトでしょ。大学芋に、コロッケに……」
「私、レモン煮も食べたいなぁ」
サツマイモ掘りが行われている畑から、楽しそうに引き上げてくる一団。
秋の収穫体験を振り返りながらも、続く秋の味覚体験に心を弾ませていた。
だが、そこに。
「サツマイモなら焼き芋よ!」
割り込んだ声に驚きながら振り向くと、立っていたのは大きなサツマイモ。
というか、サツマイモを頭にかぶったような女の子で。
両手には沢山の焼き芋を抱えている。
突然の登場に、一団は驚き、戸惑っていたけれども。
「え? 畑のマスコットキャラか何か?」
「じゃあこれ、試食サービスとかかな?」
「それなら、私食べたーい」
「私にも頂戴」
何だか適当に納得して、次々と焼き芋に手が伸びた。
「おいしーい!」
「シンプルな焼き芋もいいわねー」
「帰ったら私も焼き芋作ろうっと」
「私もー」
わいわいと焼き芋を楽しむ一団を、女の子は満足そうに眺め、大仰に頷く。
その光景を、遠目に有馬・南桜(星屑の剣士・d35680)が見ていた。
「焼き芋のご当地怪人だと思うんです」
そして南桜は、灼滅者達を集めて、報告と予想とを口にする。
焼き芋を喜ぶ人達ばかりだったため今までに被害は出ていない。
けれども、誰かが焼き芋を否定してしまったならば?
熱々の焼き芋で美味しく攻撃されてしまうかもしれない。
「被害が出る前に、対処しておきたいんです」
それに、きっと、怪人を誘き出すにはサツマイモが必要だから。
「まずはサツマイモ掘りを楽しむべき、かな?」
そう告げた南桜は、サツマイモ掘りのチラシを皆の前に広げて見せた。
参加者 | |
---|---|
アリシア・ウィンストン(美し過ぎる魔法少女・d00199) |
月夜野・噤(夜空暗唱数え歌・d27644) |
イヴ・ハウディーン(怪盗ジョーカー・d30488) |
鑢・真理亜(月光・d31199) |
鑢・琳朶(白狐・d32116) |
カーリー・エルミール(元気歌姫・d34266) |
有馬・南桜(星屑の剣士・d35680) |
藤林・手寅(無機質なポーカーフェイス・d36626) |
●芋堀りはいかがですか?
少し肌寒い秋の風を感じ、眼下の紅葉を箒の上から見下ろして。
アリシア・ウィンストン(美し過ぎる魔法少女・d00199)はふわりと畑に降り立った。
「焼き芋か、時期じゃのぅ」
イギリス出身だがすっかり日本の食べ物にはまってしまったアリシアは、早くも秋の味覚に心を躍らせているようで、漆黒の瞳を楽し気に細め呟く。
「秋が深まりましたね」
そこに歩み寄る鑢・真理亜(月光・d31199)も、感じる季節に目を伏せ微笑む。
でもすぐに顔を上げ、サツマイモ掘りの申し込みは人数分終えてきたと告げれば、アリシアの表情が綻んだ。
怪人との遭遇を狙った味覚狩りの準備は万全だ。
応えるように頷いた真理亜は、だが、ちらりと後ろを振り向いてため息をつく。
「ほら、リンダ姉ちゃん。着いたぞ」
「りんだお姉さん、美味しいサツマイモ掘りですよ」
「外……日の光はニートに辛い……」
そこには、イヴ・ハウディーン(怪盗ジョーカー・d30488)と有馬・南桜(星屑の剣士・d35680)に引きずられる鑢・琳朶(白狐・d32116)の姿があった。
ちなみに、ニート言ってますが琳朶はまだ就労できない小学生です。
まあそんな表現の差異は今は大した問題ではなく。
「何だか大変だね」
目を瞬かせるカーリー・エルミール(元気歌姫・d34266)に、イヴも深くため息1つ。
「起こすのも一苦労だったからな。
働きたくないでござる、とか寝言でまで言ってさ」
「布団から出すのは、イヴちゃんと真理亜ちゃんと3人がかりですよ。
まるで芋掘りしてるみたいでした」
「芋掘りの方が簡単だろ」
「うう……テンピボシされる……」
南桜と2人頷き合いながら、まだ動くのを渋る琳朶を引きずり続ける。
「……本当、大変だね」
重ねてカーリーが呟いたのも無理からぬことか。
その様子に肩を竦めた真理亜は、琳朶の耳元に顔を近づけて。
「初依頼解決すれば、今晩のおかずは増やしますよ」
ぼそりと囁いた言葉に、琳朶の抵抗がぴたりと止まる。
「芋を沢山掘れば、沢山芋料理ができますし」
もう一押しに、ついに琳朶が前へと顔を上げた。
「芋食べれるからいいか……」
「そうです。お外で健康的になるのです!」
この機を逃さんと南桜が背を押し、イヴもサツマイモへと琳朶を誘う。
苦笑するカーリーの隣で、真理亜はまたため息をついた。
そんな苦労を横目に、月夜野・噤(夜空暗唱数え歌・d27644)は素直に一生懸命畑を掘って、手にしたのは大きなサツマイモ。
「すごい……サツマイモ……です……です……」
その大きさに、そして自分で掘り出したという体験に、普段はぼーっとしてる金色の瞳がきらきらと輝いています。
おっとりしつつも心弾ませ、畑を見回せば並び茂るサツマイモの葉。
「もっとたくさん掘れるでしょうか……」
「とりあえず20個は獲っておきたい」
藤林・手寅(無機質なポーカーフェイス・d36626)もサツマイモを次々と手にしつつ、無表情のままキリリと宣言しました。
にじゅっこ、と繰り返した噤は、でも、とおずおず手を挙げて。
「食べきれない程掘るのはダメ……です」
「もちろん。乱獲ダメ、絶対」
「そうだね。ボク1人で食べきれる量っていうなら20個くらいだね」
「妾もその程度かのぅ。他の者への土産を考えるなら増やさねばならんが」
当然のように答える手寅に、カーリーやアリシアも加わって頷き合う。
噤はおろおろと大食いな3人を見やるのでした。
「色々と食べるのに思案する魅力的な食べ物……有馬さんに感謝ですね」
真理亜は嬉しそうに目を細め、この場に来るきっかけとなった友人を、掘り出したばかりのサツマイモ越しに見つめる。
その友人は、元気に畑の土をまき散らすイヴに慌てて掘り方を教えていた。
「有馬ちゃん、詳しいな」
「おじいちゃんが農家をしてますから。芋掘りは得意なのです」
南桜はそのまま琳朶にも手を貸していく。
土の上に次々と姿を現し、転がっていくサツマイモ。
クラスメイトへのお土産にしようと考える南桜の口元には、優しい笑みが浮かんでいた。
●焼き芋はいかがですか?
掘り出したサツマイモを抱えた灼滅者達は、さあここからと互いの顔を見合わせる。
警戒を表に出さないよう、楽しい芋掘りの雰囲気を残しつつわいわいと畑を後にすれば。
「サツマイモなら焼き芋よ!」
想定通りに焼き芋怪人が沢山の焼き芋を抱えて立ち塞がった。
「焼き芋、わたしも好きです……です」
噤がそっと手を伸ばし。
「ん、おいしそうな、匂い……です」
「妾も小腹が空いたのぅ」
ふむ、と頷きアリシアが近づけば、皆も続いて焼き芋を受け取っていく。
「美味しいです」
はふはふと食べる南桜は満面の笑みを浮かべ。
「サツマイモのこの甘さを感じられるのは、やっぱり焼き芋ですね」
「芋は甘く奥が深い」
具体的に良い所を挙げる真理亜の隣で、琳朶がモグモグ食べる合間に同意を見せた。
手寅も静かにだが次々と焼き芋を口にして。
「焼き芋は良い文明」
真顔で言い切ると、焼き芋を頬張ったアリシアが喋れないのでこくこくと頷く。
カーリーもブラックホールかと言うような勢いで焼き芋を消していった。
噤も、1口は小さいが、しっかりゆっくり味わって。
2本目を手にしたイヴは、割った半分を南桜に差し出す。
「体重が増えないように注意だぜ」
「うう……」
苦笑しながら添えた言葉に、南桜の動きが一瞬止まるけれども。
焼き芋の魅力に抗えず、イヴから半分を受け取った。
美味しく楽しい焼き芋タイム。
その光景を満足そうに見つめる焼き芋怪人だが。
(「このまま、美味しかったですありがとう、で終わらせるわけにはいかないのです」)
南桜の決意を察したように、アリシアがもう何個目か分からない焼き芋を手にして口火を切った。
「しかし、焼き芋ばかりでは飽きが来るのぅ」
大仰についたため息に、怪人の視線がアリシアに突き刺さる。
「塩をつけると更に甘くなるとか聞いたぜ」
「マーガリンやコショウをつけたりすれば、色んな味が楽しめるよね」
イヴとカーリーもアレンジを勧めるかのような意見を出せば。
「そんなことないわ! 焼き芋はそのままで充分なのよ!」
思惑通り反論してきた怪人へと、噤は上目がちに金瞳を向ける。
「焼き芋、ほくほく……おいしい……です」
それは間違いなく本当だとしっかり告げつつも。
「でも好きなもの押し付けるのは、よくないです……
おいしいものもおいしくなくなっちゃうかもしれません」
「それは……」
しゅんとする噤に、怪人は言葉に詰まる。
「焼き芋の美味しさを広げるには、強制じゃ限界があるにゃんだば」
「ご当地怪人の貴女では、真に焼き芋を広めることはできませんよ」
戸惑う様子に、琳朶と真理亜も重ねるように言葉を続けた。
そして。
「ボクは、聞きたい! なぜ君は焼き芋だけしか認めないのか!」
真っ直ぐに怪人を見据えて、カーリーが抱えていた疑問を元気に素直にぶつける。
「サツマイモのてんぷらも大学芋もスイートポテトも……
ボクはサツマイモ自体が好きだよ」
「オレとしては芋けんぴが好物だね」
カーリーの脇からイヴまでがにょっと出てきました。
そんな2人の意見に、怪人は一瞬怯んだけれども。
「一番は焼き芋よ!
何にも邪魔されず、素材のよさをじっくりと味わえる焼き芋こそが絶対なの!
格好悪くも年寄り臭くもないんだからぁ!」
自らの意見に縋りつくように、ムキになって喚き散らす。
カーリーはそんな怪人をじっと見つめて、今度は優しく問いかけた。
「それは、他のサツマイモ料理は否定するのかな?」
「え……?」
そのことに気付いていなかったのか、怪人がはっと息を呑む。
勢いが止まった怪人と入れ替わるように、カーリーは再び言葉に力を込めた。
「それだと、お芋の一面しか見ていない!
ボクは、それが許せない! 残念でならない!
キミは焼き芋の良さを知っているのに!
大好きな焼き芋が否定される悲しさを知っているのに!」
ぶつけられる言葉と熱意とに押されるように、怪人は思わず一歩後ずさり。
下がったその背後へと回り込んだ手寅が静かに口を開く。
「焼き芋だけを愛しているのなら、焼き芋に詳しいはずですね?」
挑戦ともとれる言葉に怪人は振り向き睨み付けてくるが、手寅は無表情に迎え撃つ。
「焼き芋を焼き上げる温度の目安は、季節によって違います。
秋は220度ですが、冬は?」
「え? ええと……」
「普通の焼き芋や石焼き芋の他に、昭和初期にあった焼き芋の名称は?」
「そ、それは……」
次々と投げかけられる問題に答えられず、目を泳がせる怪人。
その様子に、手寅は小さく、だがしっかりと落胆の色を見せて。
「答えられないのなら、貴女の焼き芋への愛はその程度ということ。
焼き芋の道を究めるなど不可能です」
淡々とした口調ながらもきっぱりと告げれば、手寅の前で怪人は膝を折った。
「そんな……私は……焼き芋は一番なのに……絶対なのに……」
頭を抱え蹲る怪人に、南桜が心配そうな視線を向ける。
けれども。
「……あああああぁぁ!」
嘆きは叫びとなり、怪人の周囲に幾つもの焼き芋が現れ取り囲む。
周囲へと向けられた敵意と、襲い掛からんと構えるような焼き芋を見て、カーリーは弓を手に構えた。
「キミが他のお芋を認めないならボクは! そのお芋さんの為にキミを倒すよ!」
●戦いはいかがですか?
宣言と共に彗星のように降り行く矢を眺めて、アリシアも可憐なロッドを構えて見せる。
「駄々っ子には少々仕置きが必要じゃの」
にやりと不敵に笑うその手に魔法少女のオーラΩが集中していった。
手寅は破邪の白光を放つ剣で静かに斬撃を繰り出して。
「さあ、リンダ。ここで頑張らなければ、何しに来たか分かりませんよ」
琳朶に激を飛ばす真理亜の傍らに、ビハインドの闇さんが姿を現す。
異形巨大化させた腕を振り上げる主に合わせて霊撃を飛ばす黒巫女を琳朶は見送り。
ライドキャリバーの元祖竜王丸を呼び出すと、無銘を手に共に突撃していく。
「いくで! 気張りや!」
「うんっ」
「おう!」
向けられた声に応えながら、南桜の帯が、イヴの槍が、琳朶を追って怪人へと向かった。
「がんばります……です!」
噤もぐっと手を握り、蝋燭から赤く揺らめく炎の火花を飛ばす。
怪人を止めるためには、そして闇堕ちから救うためにも、戦い倒すことが必要だと灼滅者達は知っている。
「痛いけど、直ぐに助けるからな」
だから声を投げかけながらもイヴの帯は鋭く射出され、怪人を貫いた。
しかし、怪人も、混乱しうずくまりながらもやられるだけではない。
周囲を漂う焼き芋という焼き芋が次々と飛び灼滅者達に襲いかかる。
ぽかぽかぶつかってくる焼き芋に驚きながら、でも噤はそれをじっと見て。
思わずぱくりと頬張った。
「おいしいのです……です!」
「やっぱり美味いな」
ほっぺたを押さえる噤の横で、イヴも焼き芋にぶつかられつつも舌鼓。
「こちらもまた美味しいです」
手寅もディフェンダーとしてしっかり仲間を庇い、役得とばかりにしっかり焼き芋を食べ続けた。
「これ売れたらボクお金いっぱいだよ」
そんな手寅の影に隠れた琳朶が、増え続ける焼き芋に思わず守銭奴なことを考えてます。
こほん、と大きく咳払いをして琳朶を窘めた真理亜は、傍らのビハインドに向き直る。
「闇さんも釣られないように」
注意されたその手には、焼き芋が抱えられていました。
ちょっと焼き芋に惑わされつつも、灼滅者達は怪人へと向き合い続ける。
「灼滅者流大学芋といこうかのぅ」
アリシアのロッドが魔力と共に叩きつけられ、大爆発を起こせば。
皆を癒し支えながら、カーリーが声を張り上げる。
「色んな芋の姿があるからこそ焼き芋が存在するんだよ!」
「お姉さんも分かっているはずです。
今のままだと焼き芋は広められないって。怪人として押し付けても駄目だって」
「楽しくおいしく焼き芋を食べるなら、無理やりはよくないです……です」
南桜が。噤が。
刃や帯と共に、怪人の中にあるはずの少女の意識へと呼びかけていく。
「きっと、まだ間に合います。
戻りましょう。身勝手な怪人ではない、焼き芋が大好きな素敵な貴女へと」
真理亜も手を差し伸べ導くように語りかける。
「180度もつぼ焼き芋も答えられないなら、怪人なんてやめてしまった方がいい」
手寅は手厳しく、だがきっぱりと今の怪人たる姿を否定して。
「美味しさを知る貴女がいればいい」
鋭い刃でその身も迷う心も切り裂いていった。
「スイートポテトも大学芋も一緒に食べるのです。
もちろん、甘くてほっこりして美味しい焼き芋も」
「芋けんぴもだぜ」
誘う南桜にイヴはしっかり自分の好みも混ぜ込み笑って。
「他のサツマイモ料理を知って認めた上で、焼き芋を推すのじゃな」
アリシアも微笑みながら魔法の矢を撃ち放つ。
「目を覚まして、学園で楽しく焼き芋布教しましょう……です」
あと少しと噤も杖を振るい叩きつけた。
ぼうっとした瞳で空を見上げる怪人の周囲に、いつの間にか焼き芋はなくなっていて。
だから琳朶は、誰かを助けるヒーローらしく、槍を握りしめ地を蹴って。
「ニャンダバ♪」
放たれた一撃に、怪人は目を閉じ、その場に倒れ伏した。
●ご一緒にいかがですか?
アリシアに抱き起され、再び目を開けた時。
焼き芋怪人はもはや怪人ではなく、普通の女子中学生としての姿に戻っていた。
「姉ちゃん、良かったな」
顔を覗き込んだイヴは、にかっと笑って安堵を見せる。
カーリーも笑顔を向けて。
「キミは、焼き芋だけでとどまってちゃいけない。
サツマイモ自身のよさを知って、サツマイモとして究極を求めるべきなんだよ」
「焼き芋がオーブンやトースターだけでなく、炊飯器でも焼けるように。
多様なことを見て知っていけばいい」
淡々と無表情に、手寅も頷いた。
そんな様子に南桜はちょっと首を傾げて。
「何だか難しいです」
うーん、と考え込むのに噤も同調する。
でも、あっと何かに気付いた噤は、簡単なことと表情を輝かせた。
「みんなで焼き芋、食べましょう……です」
掲げて見せたのは、芋掘りで得たサツマイモ。
分かりやすくそして楽しく美味しい提案に、皆が賛成の意を見せる。
「そして焼き芋売って一儲け」
「リンダは本当にお金好きですね」
呆れた真理亜が琳朶を小突いていたりもするけれども。
焼き芋に、そしてそれを囲める仲間の存在に。
それぞれが思い思いに期待を見せる。
そして、武蔵坂学園に誘うイヴの手に、戸惑いながらも手が重ねられて。
皆はサツマイモを抱えて、笑い合いながら帰路についた。
「でも、食べすぎは注意なー」
「うう……だからイヴちゃん、それは言わないで欲しいです……」
作者:佐和 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2016年12月2日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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