初喪うで

    作者:るう

    ●山中の廃神社
    「死とは、実に人を恐怖させるものよ」
     うち棄てられた社を見上げ、御伽・百々(人造百鬼夜行・d33264)はそう語る。人は自らの死を避けんと欲し、他者の死をも自らに伝染らぬよう忌み嫌う。
    「喪、とは元来そういう意味だ。慶事である正月を、死の穢れで染めぬように、とな……しかし、遠ざけられた死はどうなる?」
    「わだかまり、浄化の機会を失ってしまう……かな?」
    「……少なくとも、そう畏れた者がいたようだ」
     白鷺・鴉(高校生七不思議使い・dn0227)の問いに百々は答えた。そして、こう続ける。
    「元日、この神社を喪服の者らが詣でるであろう……喪中にあり、新年の慶賀より切り離された人々がな」

     この神社がいかなる由来で建てられたかは忘れ去られてしまったが、今は元日のみに現れる都市伝説として、新たな役目を担ってしまっている。
    「すなわち、前年、身内を不幸で失った者を、死の初詣に誘うのだ。朝になれば人々は、この神社の瘴気に当てられて、死出の旅路の準備を始めるであろう……ゆえに朝、神社に瘴気が出現した時に、我らはそれを灼滅し清めねばならん」
     どんな形で瘴気が現れるかまでは、百々も調査をできていないという。しかし、我が国での死のイメージを鑑みるに、恐らくは黄泉への道が開くのであろう。
    「もっとも、たとえそれがどんな形を取っていたとしても、一つだけは確実に言えよう。それは、人々を惑わし死にに導く力は、灼滅者にも同様に働くであろうという事だ」
     死者の姿を取ったトラウマが、死の淵へと引きずり込まんとする。あるいはもっと直接的に、瘴気の生んだ幻影が、死を選びたくなる衝動に駆り立てる。
    「一度冥界に取り込まれてしまったならば、救い出す事はできぬかもしれん」
     渋い顔を作って百々は唸る。
    「もっとも、今の灼滅者であれば、そうはならぬと思うがな」


    参加者
    小野屋・小町(二面性の死神モドキ・d15372)
    獅子鳳・天摩(幻夜の銃声・d25098)
    空月・陽太(魔弾の悪魔の弟子・d25198)
    黒嬢・白雛(天翔黒凰シロビナ・d26809)
    アリス・ドール(断罪の人形姫・d32721)
    御伽・百々(人造百鬼夜行・d33264)
    哭神・百舌鳥(百声の演者・d33397)
    水燈・紗夜(月蝕回帰・d36910)

    ■リプレイ

    ●ハレの気を覆う闇
     少し離れれば拝めるだろう御来光も、この沈んだ境内では分厚い雲の彼方。
     新年の神社はおめでたい場所であるはずなのに。
     空月・陽太(魔弾の悪魔の弟子・d25198)が愛銃を提げて見渡せば、不気味に静まり返った森、凍える風、そして朽ちかけた社殿。暗い雰囲気が厄を呼び込んだとしても、さもありなん。
     ゆえに、ハレの着物はこの場に似つかわしくはない……けれども御伽・百々(人造百鬼夜行・d33264)の纏う着物は、晴れ着ではなく怨霊従える姫君のものであった。
    「無粋な」
     姫は見渡しそう洩らす。その身は祟りと馴染めども、それに溺れる事はせぬ。いざ、この災厄を調伏し、我が元に従えてみせようぞ。
     するとその意思に応えるかのように、漆黒の『穴』が姿を参道の上に現した。
     穴を取り巻くのは全き死。生ある者を全て呑み込むブラックホールを水燈・紗夜(月蝕回帰・d36910)の言葉を借りて表現するのなら、紅白と黒白の境界を曖昧に狂わせる存在。
    「何だか、すっごく嫌な感じがするんだ」
     紗夜の本能が警鐘を鳴らす。あれに近づいたなら引き込まれてしまう。切り離して境界を作らねば、その紅白と黒白は、色も形も失ってしまう、と。
    「判っとる」
     小野屋・小町(二面性の死神モドキ・d15372)はスレイヤーカードを構えた。開かざるべき黄泉路の門を、『死神』が見過ごすわけにはゆかぬ。人も、己も、斯様な門に呑ませる筈もなし!
    「さぁさ、死神様のお通りや!」
    「つーわけであけおめ。んじゃ行くっすか」
     東の方角、朝陽の浮かんでいるだろう辺りにおざなりな柏手を打つと、獅子鳳・天摩(幻夜の銃声・d25098)も悪魔の拳銃をホルスターから抜いて、闘気を纏った弾丸を手当たり次第に穴へとぶち込んだ!

    ●生ある者の強さ
    「白鷺様はじめ皆様方、人々がいらした時はお任せしますわ!」
     苛烈に穴へ飛び込んでゆかんとする黒嬢・白雛(天翔黒凰シロビナ・d26809)。けれどもその勢いは途中で止まり、すぐに元来た方向へと飛び退った。
     その手に警告の黄が灯る。何故なら穴の中では瘴気が渦巻き、今にも溢れ出んとするところであったから。
     にもかかわらずアリス・ドール(断罪の人形姫・d32721)は、そんな白雛を猫のように飛び越してゆく……そしてしなやかに鞭剣を振るう。穴を、その瘴気ごと断つために。
    「……新年に暗い話は……いらないの……」
     その通りだ。同意し頷く哭神・百舌鳥(百声の演者・d33397)。
    「故人に思いを馳せて大切にするのもいいけど……やっぱり……新年は希望に満ちて明るく迎えたいな……」
     布帯を伸ばして穴を貫くと、生まれた『縁』を通して奇譚を語る。名前の通りに無数の音色を使い分け、緩急鮮やかに物語を進める彼の美声に、冥府にいる者らが酔いしれたかどうかは定かでないけれど。
     ……その時、大きく黒が膨らんだ。
     直後、一転勢いよく縮んだ穴は、まるでふいごのように瘴気を吐き出している。
    「退くっすよアリス!」
     悲鳴に近い天摩の指示。
     彼女は、穴に近づきすぎたのだ。あの悪意ある風に巻かれれば、少女はひとたまりもなく呑まれてしまう……初めての戦いに赴いた日、野良ゾンビを相手に震えていたように。あるいは、自身の闇に囚われて、ただ消え去るのを待っていた時のように。
     アリスの姿は既になかった。運命は『海将』となったルナ・リードを討ち果たした時と同じ喪失感で、再び彼を苛もうというのか……。
     けれども天摩の目の前で振られる黄色標識が、彼の意識を別の方へと向けた。
     改めて周囲に目を遣れば、アリスが穴の前から消えたのも当然の話。彼女は穴をも飛び越えて、向こうの杉の木の枝をしならせているのだから。
    「……穴の……中心……あれが……本体? あそこを……狙えば……」
     もう、少女は怯えるだけじゃない。彼女が発条のように戦場に戻ってきた時、瘴気の風は悲鳴を上げるだろう。
    「アリスは強くなったっすね本当に」
     胸を撫で下ろして天摩は思い出した。そんな彼女の成長を、彼はずっと見守ってきていたんじゃないか。
     風に囚われていたのは天摩の方だったのだ。けれど、彼の周囲に渦巻いていた瘴気は、無事に取り除けたと言っていい。それが判ると白雛は安心し、標識をさらに別の仲間へと向けた。
     だが、黄泉への穴は聞き分けが悪い。再び膨らんでゆく球体は、まるで次こそは取り込んでみせるとほくそ笑むかのよう。
    「だとしてもこの私がいる以上……仲間を手にかけさせる事なんてありませんわ!」
    「言うても……こうも死が濃い都市伝説は初めてやわ」
     紅刃の大鎌を構える小町の額を、一滴の冷や汗が流れ落ちた。呑まれぬように戦う限り、この鎌が穴の先に届く事はない。けれど……押し寄せる瘴気を切り払い、少しでもその悪意を刈り取るためなら、出番はまだまだ幾らでもある!
     漆黒の衝撃波を切り裂いて、赤い鎌が闇の威力を半減させてひるがえる。ならば、いかにそれが紗夜の護符を貼りつけられており、あの得体の知れないものに引っ張られないような力を強められていると言おうとも、かといって怨霊姫が遅れを取ってよい理由にはならぬ。まるで頬ずりするように自身に纏わりついた怨霊のひとつへと、百々は何事かを囁いて、直後、霊は姫君から離れ……一目散に黄泉路へと飛ぶ!
     喰らわせるのではない、喰らうのだ。自らが冥府に落ちるのではなく、冥府をこそ自らの糧とするために。
     が……霊は入っていったまま出てこない。敗れたか。いや……判断するのは時期尚早か。
    「なるほど、これじゃ接近しての攻撃はできないね」
    「ならば『魔弾の射手』は如何する?」
    「もちろん……その名の意味をここに示そうじゃないか」
     陽太のスナイパーライフルが火を噴いた。闘気を銃弾に篭めるその戦い方だけ見れば、天摩のものと変わらぬようにも見える。けれどもフードを脱いだ後の機械のような瞳の色は、彼が陽の魔銃を操る天摩とは対照的に、陰の魔銃の持ち主である事を物語っている……たとえ、普段の彼が陽気を装っていたとしても!
     穴が不規則に歪んでいる。それは、灼滅者たちの抱く灼滅の意志に、闇が怯えたからかもしれない。あるいは怒りを感じたからかもしれない。いや……穴の奥にあるものは最初からそのような感情など持ってはおらず、単にその中にまで伸びた百舌鳥の影が、穴の内側で幾度も暴れ、穴そのものの形を歪ませているだけかもしれない。
     いずれにせよ、同じ事だ。
    「君は、最後には浄化されるんだ」
     紗夜の蝋燭から爆ぜ飛んだ炎。それは真っ直ぐに吸い込まれてゆき、穴の中のものへと燃え広がってゆき……。

    ●振り払われるべき幻影
     ……気づけば、紗夜は独りきりだった。
     そうなってしまった理由は、彼女自身が一番知っている……その怪談を、彼女が語ってしまったからだ。
     後悔してもしきれない記憶。手の中の蝋燭も照らしてくれない暗闇の彼方に、微笑む友の姿が浮かぶ。
     今更、どうすれば謝れよう? もう、彼女の傍にはいないのに。
     ならば、どうやって味わおう? 友が受けたのと同じ苦しみを。

     導かれるように足を踏み出した時……その手を誰かが後ろに引いた。驚き手の先を振り向けば……真剣そうに紗夜を見つめた後で、してやったりと口許を笑ませた天摩。
    「やっぱり、妙なのを見せられてたっすか。後でアリスに感謝しとくっすよ」
     名前を呼ばれたアリスは一度紗夜の方を見ると、すぐにやってきた黒い波動を跳び越え、白い衝撃を撃ち放った。自身が『生まれた』二つの日に見た天摩の背中が、今も信頼に応えてくれる事を歓んで。
     口の中で、過去のように見える光景は欺瞞だと繰り返す天摩。他人が何をもって『喪』とするかなど関係がない。ただ、故人の想いを大切に胸に仕舞って、志を受け継ぎ前を向いて歩いてゆく……それが、彼にとっての喪の服し方だ。

    「感謝するぞ、黒嬢」
     百々もまた闇に囚われし日々を振り払い、宙に浮かべた巻物を紐解いた。
     黒炎と白炎を司る目の前の少女は、彼女が闇に堕ちていた時も、彼女の前に姿を現してくれた。ダークネスに苦しめられる者あらば、我が身を削ってでもその闇を討ち滅ぼさんと願う彼女に……無辜の人を巻き込んでしまった百々は、怨霊姫ごと灼滅されてしまっても仕方がなかったであろうというのに。
     なのに白雛はその怒りを抑え、信じてくれた。彼女が滅ぼすべき悪ではない事を。だから百々自身も信じるのだ……今頃苛んでくる死の光景は、冥府の彼方より吹きつける風が見せた、取るに足らない幻影であると。
     経文を書き連ねた巻物が伸びる。白雛が少しでも百々を魔風から守らんと組み上げた帯鎧の隙間を縫って、真っ直ぐに風を遡る。
     寄り添うように白い糸。いや、糸のように見えた風の流れは、陽太の放った魔弾の一つ。辺りの空気を回転させて、瘴気ごと巻き込み引き裂いて、違わず穴の中央へと飲み込まれてゆく……。
    「このまま畳みかけますわ!」
     再び大きく形を歪めた穴を見て、白雛は小さくガッツポーズした。
    「けれど、油断は禁物ですの! 慎重かつ速やかに、ですわ!」
    「もちろんだ。穴が不安定になっている分、向こうの動きも読みにくいからね」
     愛銃の弾倉を換えながら陽太。先ほど紗夜を瘴気が苛んでいたのも、穴が、ちょうど今みたいな動きをした時だったと思い出す。
     凹んだ部分が反動で盛り上がり、逆に飛び出した部分が引き込まれていった。穴からは灼滅者たちの姿など見えておらぬかのように、闇雲で不規則な方向に、闇の断片が吐き出されてゆく……。
    「こないなん、避けたりせんでも当たらへん」
     死もたらす者に死をもたらさんがため、小町の断罪が穴の奥底を灼いた。悲鳴のような蠢きだけを残し、一瞬、沈黙に覆われる闇。けれど……。
    「あれは当たっておかな、ならへんかった!」
     灼滅者たちを大きく跳び越えていった瘴気の欠片。それが生みうる悲劇に思い当たって、死の香りを感じて振り返る小町!
    「あの先は……確か……参道があった方……!」
     百舌鳥も、その事に気づいたようだった。今頃、参道の階段付近では、誘われた人々と止める灼滅者らの間で押し問答が繰り広げられている事だろう。もし……あの瘴気が両者の平衡を崩し……戦場に人々が雪崩れ込んでくるような事になったなら……?
    「でも……その時はきっと……呼んでくれるはず……だから……オレ達が今する事は……」

    ●いざ新年に厄討たん
    「同感や」
     そうだ。過ぎてしまった事を悔いても仕方ない。
     小町の魔力が闇を打つ。天摩や、紗夜や、百々が見たような、取り返しのつかない過去の記憶でさえも、人の歩みを止める事など――希望を挫く事などできやしないのだ。ならば、起こってもおらぬ悲劇に怯え、為すべき事まで忘れてしまうのは、生者のあるべき姿ではない。
    「だって……今日から新年だから……」
     再び、百舌鳥の多彩の声色が響く。縁に乗せて囁く噺は、心なきはずの冥府の門をも、語り口一つで恐怖させ。
     が……そうやって呪を送り込んでいた縁も、繋がっていられる時間はこれでお終い。紗夜の『縁切り怨結びの神』の噺が、彼岸が此岸に逆流する前に、その行く手を断ち切ったのだから。
    「過去の罪の縁は切らないけれど、こっちは切らないといけないね」
    「それは、あの『門』を閉ざしてしまえば完成だな」
     スコープを覗く陽太の瞳孔が、穴の僅かな動きも見逃すまいと、さらに大きく見開いた。
    「私も、ここは……打って出ますわ!」
     白雛も布鎧を攻撃用に組み直す。必ずや、敵を次の瘴気放出の前に仕留めるのだ。
    「……斬り刻む……」
     鞭剣を高らかに掲げたアリスは一度、天摩をちらと見、視線を戻した。
    「……天摩も見てて……久しぶりに見せる……アリスの強さ……」
     頷いて天摩。無造作に一発、援護の弾を闇の球にお見舞いし、ライドキャリバーの『ミドガルド』にも同じようにさせた後、目だけを遣りアリスを送り出す。
     穴が……無数の破片へと散ってゆく……。
     そこでアリスは手を止めて、今度は百々の方を振り向いた。
    「感謝する」
     纏う黒を全て引き剥がされて、ボロボロの紙束が露になった都市伝説の核を、百々の巻物が絡め取ってゆく。
    「冥府の門よ。我のものとなれ」
     かくして穢れの調伏は成る。
     巻物が、死の不思議を生んだ噂を刻み込んだ時……天蓋を覆っていた暗雲は晴れ、新たなる一年を告げる日輪の光が、この社にもようやく差し込んだのだった。

    ●初詣
    「やっぱり……新年はこれくらい明るくないと……」
     木々の間から漏れるまばゆい光に、思わず手をかざして目を細める百舌鳥。
     初日の出と言うには遅い日差しなれども、その爽やかさが劣る事はない。ましてや、その光が自分たちで勝ち取ったものであれば尚更のもの。
    「今年は、幸先のいい年になりそうですわ!」
     全身で歓びを表現する白雛につられて、百々も巻物を確認する手を止めて顔を上げた時、陽太も、戦いのさ中には脱いでいたフードを被り直して、飄々とした顔を取り戻したのだった。
    「ついでだし、このままここで初詣を済ませない? 何の神様がいるかは知らないけど、まあきっと、何かしらのご利益はあるだろうさ」
    「私たちがお救いしたのですものね」
     気分よく社殿に向き直る白雛……その時、ガサリと茂みで音が鳴る!

    「いやいや、危うく一人くらいは逃すところだった」
     遣り遂げた顔なのかいつも通りのハッタリなのか、得意げな笑みを浮かべて茂みから現れたのは、冥府に誘われていた人々を食い止めていた中の一人、白鷺・鴉(高校生七不思議使い・dn0227)その人だった。
    「まさか、縄まで用意して侵入者を縛りつけるとは……」
     ちらと十全・了(d37421)の方を見る。少しばかり赤く血走った了の瞳は、彼もまた抗い難い絶望に襲われていた事を示してはいるが、今の確かな足取りは、彼がその衝動を振り払えたのだと物語っている。
    「悲しみの連鎖なんて起きてはいけないからね」
    「そうだな……悲しい事は起きてはいけないよな」
     茶倉・紫月(d35017)は恨めしそうに、新年早々こんな場所に駆り出してきた紗夜と、前に酷い目に遭った時ににやにやされた鴉を交互に見遣った。でも、それ以上の事をする勇気も出ずに、お年玉としてチョコミントアイスだけ要求してみる。
    「餌付けして、誰かさん先輩に怒られなければね」
     そう言って、紗夜の視線が社を向いたきり……もう、この話題はお終いになった。

    「掛けまくも畏き……」
     小町の奏する祓詞が、朝の境内に鳴り渡る。たとえ冥府の欠片が残っていようとも、全てこの地から清め祓うために。
     二度と、社が死を呼ぶ事はありえまい。再び、人々に忘れ去られない限り、この場は、清浄な領域であり続けるだろう。
     社殿の前で拝んでおいた天摩の袖を、アリスがそっと引っ張った。
    「……新年最初の任務……無事……おわったね……」
     それから、振り向いた天摩へと。
    「……あらためて……あけましておめでとう……今年も……がんばろうね……」
    「ああ、あけおめっすよ」
     本当に、彼女は強くなった。
     けれど、強くなるのは一人じゃないのだ。
     百舌鳥も、小町も。白雛、百々、陽太、紗夜、紫月、了、鴉……そしてもちろん天摩だって。
     祈りとは、願いというよりは誓いであるという。
     ならば、良き一年を祈るなら……それは、灼滅者たちの手で勝ち取れるものなのだ。

    作者:るう 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2017年1月5日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 3/キャラが大事にされていた 0
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