スサノオとスサノオ大神

    作者:彩乃鳩


    「スサノオのナミダ姫から、武蔵坂学園に対して、協力を願う連絡が来ました」
     五十嵐・姫子(大学生エクスブレイン・dn0001)が、説明を始める。
     協力と言っても、「可能であれば」程度の打診で、断ったとしてもデメリットは無い。が、ここで協力して恩を売る事ができれば、ノーライフキングとの戦争時に、スサノオ達がノーライフキングの援軍として現れるのを阻止できると思われる。
    「スサノオは、多くのダークネス組織と協力関係にある為、ノーライフキングとも当然友好関係にあります。逆に、武蔵坂学園とは前回の援軍で貸し借りなしの状態となっているため、今の状況でノーライフキングと武蔵坂学園とが争えば、スサノオはノーライフキングに味方する事になるでしょう」
     それを阻止する事ができるのならば、この協力には充分に意味があるだろう。
     ナミダ姫とスサノオ達は、ガイオウガが灼滅された事で、スサノオ大神の力を喰らえるようになった為、日本全国に封じられていたスサノオ大神の力を喰らう旅を続けていたらしい。
     このナミダ姫達の攻撃を受けたスサノオ大神の力は、その力を奪われない為に『強いスサノオの力を持つ者の侵入を阻止する結界』を編み出して、自分達の身を守ろうとし始めた。
     この結界により、スサノオ達が直接、スサノオ大神の力を攻撃する事ができなくなってしまった為、武蔵坂学園の灼滅者に協力を願ってきたという事だ。
    「今回依頼があったスサノオ大神が封じられているのは、とある地下の洞窟です。その場所でスサノオの戦士数名が待っているので、合流してスサノオ大神の所へ向かってください」
     スサノオ大神の力は、巨大な狼のような姿を取っており、見た目や能力は狼型のスサノオに酷似しているようだ。このスサノオ大神の力に、ある程度ダメージを与えれば結界が破壊されるので、外で待機しているスサノオ達が戦闘に加われるようになる。
     スサノオ達が合流した後は、彼らだけに任せて撤退しても問題ないが、一緒に肩を並べて戦ってもよいだろう。
     ただ、灼滅者が止めを刺して、スサノオ大神の力を灼滅してしまうと、スサノオ達が喰う事ができず、協力としては失敗となるので注意が必要だろう。
    「スサノオ大神の力は、体長7mくらいの白い炎でできた狼であり。かなりの力を有します」
     スサノオ大神の力は強敵だが『体力を半減させれば結界が消える為、スサノオ達が合流できる』ので、難度は、それほど難しくないだろう……ただし 最期まで自分達で倒さなければならない場合はその限りではない。
     姫子は、最後に皆を見渡して頷いてみせた。
    「ダークネス同士の戦いに介入する事になりますが、ノーライフキングとの戦争を考えれば止むを得ない所でしょう。ナミダ姫がこの依頼を武蔵坂学園に持ってきたのは、もしかしたら、武蔵坂学園と戦わなくて済む理由が欲しかったのかもしれませんね。今後の情勢によっては、スサノオ達とも戦う事になるかもしれませんが……、敵対しないですむならば敵対しない方がよいでしょう」


    参加者
    月翅・朔耶(天狼の黒魔女・d00470)
    ヴォルフ・ヴァルト(花守の狼・d01952)
    卜部・泰孝(大正浪漫・d03626)
    エミリオ・カリベ(星空と本の魔法使い・d04722)
    マリナ・ガーラント(兵器少女・d11401)
    備傘・鎗輔(極楽本屋・d12663)
    四刻・悠花(高校生ダンピール・d24781)
    月影・木乃葉(人狼生まれ人育ち・d34599)

    ■リプレイ


    「こんな所に、こんな大きな洞窟があったなんて……。人目につかない何か仕掛けでもしてるのかな?」
     ヴォルフ・ヴァルト(花守の狼・d01952)の目の前には、周囲を樹木に覆われた天然の洞窟が鎮座していた。そして、情報にあった通り。スサノオの戦士数名が入口付近で灼滅者達を待っている。
    「遅かったな、灼滅者。まあ、今回はよろしく頼む……と言っておこう」
    「敵対しないのであればそれがいいに越した事はありません……そちらの支援全力でさせて頂きましょう」
     スサノオの戦士の一体が、前に出てくる。
     僧服に笠、錫杖を持った姿の月影・木乃葉(人狼生まれ人育ち・d34599)が応えると、白毛の狼人間といった出で立ちのダークネスも頷いてみせた。
    (「同族狩り……いや、共食いの手伝い、ね」)
     備傘・鎗輔(極楽本屋・d12663)は、そんな相手の顔を注視する。彼はスサノオ大神に対し憐憫の念を感じており、シニカルな気分だった。自然スサノオの戦士を見る目は厳しくなる。
    「ここでこうしていても仕方ないですし、そろそろ行きましょうか」
    「それでは、念のために目印にこれを置いておきます」
     月翅・朔耶(天狼の黒魔女・d00470)が促すと、全員が洞窟へと視線を向ける。
     四刻・悠花(高校生ダンピール・d24781)はケミカルライトを取り出すと、それを一つずつ入口付近から設置していった。
    「準備がいいな」
    「必要なれば、そちらの装着する分もあるゆえ」
    「いや、我々は大丈夫だ」
     卜部・泰孝(大正浪漫・d03626)は既にライトを肩にくくり付けてある。予備のライトと紐の用意もあることを示すが、スサノオの戦士達は首を横に振ってみせた。夜目が利くのか、これくらいの暗さは平気ということなのか分からないが。
    (「スサノオ、白炎の幻獣種。彼等は融合巨大化する能力を有し、軈ては世界を滅ぼすスサノオ大神となる。僕たちはそう教わったけどナミダ姫のこれまでの言動、そして古き『殲滅』の意志と新たな『協調』の意思とで別れたイフリート。これ等のことを考えればそうとは言い切れない、と思う。ナミダ姫は新たなスサノオ大神になって何をしたいのかな? 今後も敵対しなくて済む道はあるのかな?」)
     暗がりの洞窟の歩きつつ。
     エミリオ・カリベ(星空と本の魔法使い・d04722)は、思考を巡らしていた。傍らにはスサノオの戦士達がいる。なかなか、貴重な時間ではあるに違いない。
    「あの、知らないと不便だし名前を聞いてもいいかな?」
    「……我々のことは好きに呼べばいい」
     スサノオの戦士の返答は素っ気ない。
     今のところ敵意じみたものは感じないが、さりとて余計なことを喋るつもりもないようだった。情報収集は難しそうだ。
    (「うーん、協力した場合どうなるか、が読めないのがちょーっと不安なんだおっ。けどまあ、あんまり敵対組織を増やすと今度は手に負えなくなってくるからそれも考え物なんだお……とりあえず、やることやるんだおっ」)
     マリナ・ガーラント(兵器少女・d11401)は、不安な気持ちを打ち消すようにヘッドライトで洞窟の奥をよくよく照らした。足元を注意して進むこと幾許か。
    「……ここからは、我々は行くことはできない」
     と、スサノオの戦士達が足を止めた。
     この先は既に、相手の結界内になるということか。灼滅者達は頷いて、スサノオ達と別れて先陣を切る。次に再会するときは、この結界を壊したときとなる手筈である。
    「さて、今日の僕らは料理人、で、あっちの人達がお客様ってか? で、今日の食材は化け物大神……。味の好みは薄味でいいかってね? 命がけで調理するんだ。皮肉の一言ぐらい多めに見てほしいもんだよ」
     鎗輔が進む先。
     一際広い空間に出る。そこに鎮座するにはスサノオ大神……白い炎でできた巨狼が、殺意を満たして侵入者達を睨みつけた。
    「ケミカルライトを」
    「撒くおっ」
     悠花とマリナが瞬時に光源を洞窟内に投げ置いた。
     スサノオ大神の白炎が燦々と照らされて、否応なしに緊迫感が高まる。
    「まずは、足止めを行う」
     泰孝が十字架戦闘術で先手を打つ。
     打撃、突き、叩き潰しを主とする乱暴な格闘術が繰り出され口火を切る。
    (「早くにスサノオ大神の体力を削らないと」)
     朔耶も、まずは行動阻害を目的にして攻撃を開始する。
     スターゲイザー による流星の煌めきと重力を宿した飛び蹴りを炸裂させ。敵の機動力を奪いとりにかかった。
    「始めるか……」
     相棒の朔耶がサイキックを発動させるのに合わせ。
     援護射撃でヴォルフは支援する。銃撃で敵の出鼻をくじき、味方を援護し、体力を削る事に重点を置いて動く。
    「オオオオオオオオオッツ!」
     スサノオ大神が煩わしげに吼え。
     その鋭く大きな爪を灼滅者達に向ける。恐るべき風切り音が奏でられ、洞窟内部自体が揺れ動いているように錯覚させられる。
    「お願いします、機尋」
     木乃葉がラビリンスアーマーを展開させる。
     帯で味方前衛組の全身を鎧の如く覆い、いち早く防御を固める。固め終わったら、次は命中率を底上げするつもりであった。
    「ojo del Profeta……いくよ、rompe fuerza!」
     エミリオは口の中で力ある言葉を唱え、サイキックを発動させた。
     予言者の瞳でエンチャントをしたあとに、主軸とするフォースブレイクで追撃する。魔力を流し込み、敵を体内から爆破させた。
    「仲間を守って、弱った敵には攻撃しないようにね」
     己が霊犬に言いつけるようにしておき。
     鎗輔は自身もディフェンダーとして敵のサイキックを引きつけ、カウンター気味に打ち返す。力と力がぶつかり合い、押し合いへし合う。
    「今回のナミダ姫からの要請を断るメリットはあまりないでしょうし、サイキックリベレイターを撃った私たちを信じてくれた相手ですから、しっかりとその役を務めましょう」
     悠花がオーラキャノンを放つ。
     両手に集中させたオーラを、敵に目掛けて放出する。ホーミングしたオーラの塊が、弧の軌道を描いてスサノオ大神の右頬にぶち当たる。
    「いくおっ」
     マリナは右手の日本刀を振り回す。
     力任せにぶん殴るように使い、ぶんぶんと相手の爪の一本と衝突。ビキキキと嫌な音を立てて、罅割れを作り出し。相手の攻撃力を落とした。


    「回復手、有効打撃持つも役目也。無駄無き回復、故に生じし機会を用い適時痛打を放つ戦況、作り出す事至上也」
     泰孝がデスサイズでアンチヒールを付与した。
     メディックとはいえ、無駄を省き攻撃も出来るようにすることを彼は心情としていた。力を宿した断罪の刃を振り下ろす。
    「突撃するよ」
    「オーケイ」
     ヴォルフと朔耶が連動する。
     己の片腕を半獣化させ、鋭い銀爪で力任せに迫る。スサノオ大神とこちらの爪が、鍔迫り合いを行い。その隙に封縛糸を差し込む。鋼糸を敵に巻き付け、その動きを少しでも封じて抑える。
    「オオオオオオオオオオオ――ッツ!」
    「……傷が絶えないですね」
     木乃葉は味方の態勢を整え、スサノオ大神が暴れるたびに被害を最小限にせんと奮闘していた。錫杖を回転、石突で地面を突きしゃんと鳴らして……優しい風が起こり、清めの風で浄化をもたらす。
    「――」
     エミリオのヴォルテックスが、敵の巨体を包み込む。
     詠唱と同時に巻き起こった竜巻の魔術が、風の刃となって白の炎を刻み付けた。それは相手の見事な毛並を削り取っていくかのようだ。
    「縛りあげるおっ」
     マリナの影縛りが伸び行く。
     影で作った触手を放ち、敵を絡めとる。今までに捕縛の効果を何度も積み重ねていたおかげで、相手の動きは少しずつ確実に鈍くなっていた。
    (「この戦いの主役はあくまでもスサノオ戦士たちだし、私たちの役目はスサノオ大神の体力を削ること」)
     悠花が轟雷の攻撃で押し続ける。
     鼓膜が潰れるほどの雷を鳴り響く。動作が鈍化していた巨狼は、それを避けることができず。何かが焼き焦げる匂いが、洞窟内に充満した。
    「……さぞかし、名のあるスサノオ大神だったんだろうが、ねぇ。こんな風に扱われてさぞかし、無念だろうね。とはいえ、僕達とは相容れぬ存在、って事だから……。ごめんね」
     鎗輔はフォースブレイクを振るい。
     次撃を見舞おうとして――そこで一旦、手を止めた。それからおもむろに、後方を振り返ると。
    「――結界が破壊された」
    「ここらかは我々も参戦する」
    「少し下がっていろ、灼滅者」
     呼びかけるまでもなく。
     スサノオ大神が弱ったことで、通行の自由が効くようになるや否や。まさしく狼のような俊敏さをもって、スサノオの戦士達が戦場へとはせ参じ。集団で狩りを行う態で、獲物へと飛びかかった。
    「数の利、ここは活用するが吉」
     スサノオの戦士達が介入してきたおかげで、スサノオ大神の注意はそちらに逸れている。今のうちに泰孝は、ラビリンスアーマーとブラックフォームで傷の回復を済ませて、戦列を整えることに注力した。
    「ここからは、行動阻害が主だね」
     前半はクラッシャーとして火力を発揮していたヴォルフであったが。こちらからダメージを与えるよりも、バッドステータス付与に尽力する方向にシフトした。スサノオ達の様子をうかがいながら、適宜制約の弾丸を撃ち込む。
    「主攻の支援に徹しないと」
     サーヴァントにも仲間とスサノオに助力するように指示を出し。
     朔耶はペトロカースを解禁した。石化をもたらす呪いがスサノオ大神を蝕み、そこで出来た隙にスサノオの戦士達は乗じて爪と牙を振るっていった。
    (「ナミダ姫の目的は見えないが、現在は友好的だし。今後も人に被害が及ばない限りは協力したい」)
     朔耶は攻撃には参加せず。スサノオの戦士達の防御と命中精度を上昇させる付与支援を行っていた。一般人に被害がいかないのであれば出来ればダークネスとも共存したい、という思いがあり。元から比較的スサノオには友好的な姿勢である。
    「援護は任せて……rueno」
     エミリオもスサノオの皆を援護する。
     轟雷を主軸にして、敵を弱らせ。精確無比な狙いで、味方を動きやすくして流れをこちらに傾ける。
    「まだ攻撃の手は緩めないよおっ」
     マリナが斬弦糸を使い、敵の動きを更に封じる。
     左手の鋼糸を振るい……絡まってしまわないよう、首をかしげて上手くやれたか確認するのを繰り返したりと……若干不安になる挙動ではあるが。ジグザグによって、今まで積み上げてきたエンチャントが急激に相手に圧し掛かってくる。
    「覚悟するがよい、大神っ!」
    「ウオオオオオオオオオ!!」
     戦いは苛烈を極めた。
     スサノオの戦士達が飛びかかり、連撃を当てることを成功させれば。スサノオ大神も負けずと、反撃を試みる。一進一退の攻防は続き、疲労と傷がお互いに広がる。
    「……少し回復の割合を増やしますか」
     悠花は攻撃を続けつつも、仲間とスサノオ達にヒールを施す。
     数ではこちらが圧倒しているのだ。手数の利を生かして、攻防のバランスをとる。スサノオの戦士達は、回復などお構いなしといった態で攻め込んでいるので。自然、こちらが守りを担当することが多くなる。
    「――もう少し、かな」
     身体を張ってダメージを受け続けた鎗輔は、ドラゴンパワーで自身を回復。
     息を整えて、またすぐにサーヴァントともども前線に立つ。灼滅者側の傷も決して浅くはないが。スサノオ大神の攻撃は、次第に散漫になってきているのを彼は感じていた。
    「機は熟しつつある也」
     泰孝は充分に足止めと捕縛が済んだことを確認。
     積極的に攻勢にでてブレイク。スサノオ大神の有利な効果をはぎとりにかかった。無論、必要とあらばしっかりとメディックとして回復も務める。
    「flechas de luz」
     エミリオのマジックミサイルが軌跡を描く。
     高純度に詠唱圧縮された魔法の矢が突き刺さり、スサノオ大神が呻きの声をあげた。やぶれかぶれ気味に、白い炎が撒き散らされる。
    「まだ、油断はできないですね」
    「たしかに」
    「気をつけないとね」
     まぐれ当たりでも喰らわば致命傷になりかねない。
     木乃葉は仲間にヒールを行い。傷を癒してもらった朔耶とヴォルフは、注意深く距離を測りつつ。スサノオ大神を弱体化させるべくサイキックを加える。
    「詰めは誤らないようにしないといけません」
     狙いすました悠花の砲火が、横合いからぶつかる。
     巨狼の身体が揺れ。スサノオの戦士達は容赦なく、その好機をつかみ取って畳み掛けた。出来た傷口を強引に広げるように群がった。
    「あ、倒れそうだおっ」
     マリナの目の前でスサノオ大神の巨体が斜めに傾く。
     ここまでくればと、エンジェリックボイスで最後の後押しをする。天上の歌声が響き渡り共鳴した。
    「これで終わりだっ!!」
     スサノオの戦士の一人が咆哮する。
     それは人よりも獣に近いもので。手にした刃が、スサノオ大神の喉元に深く深く突き刺さり。巨狼は声をあげることすらかなわず、地鳴りのような音とともに大地にと五体を横たえた。
    (「この後は見たくないけど、自分のした事はちゃんと最後まで見届けないと。それにしても、ナミダ姫、だっけか? 後味の悪い事を……」)
     ようやくの決着。
     けれども、鎗輔の心中は晴れやかとは程遠い。
     スサノオの戦士達は無言のまま、骸となった相手へと輪になって囲んだ。そして――それは始まる。
    「――ッツ」
     ムシャムシャ!
     ガッガツガツッツ!!
     ジュリュリュリュリュ!!!
     ……塵一つ残さず。すべてを喰らうように。ダークネス達は、食欲を満たす。固いものを咀嚼するノイズが、耳奥まで反響していつまでも残る。身体を精神を魂を蹂躙する。呑み込み、己が糧とし、血として肉として脂肪とする。
     食事というには、あまりにも凄惨で。
     弱肉強食という言葉のみが頭に浮かぶ。
    (「……俺達も今後に備えないとな」)
     喰えば喰うほどに。
     スサノオ達の身体からは、明かに今までよりも強いエネルギーを爛々と放たれており。いつの間にか戦いで受けた負傷すらもなくなってしまっている。注意深く観察していた朔耶は、此度の戦況のうちから可能な限り情報を持ち帰る気でいたが。これと敵対する時のことを考えずにはいられない。
    (「スサノオ達が私たちを攻撃してくるとは思わないけど、洞窟の捜索を含めて、彼らの後から洞窟を出た方がいいかな」)
     まあ、この洞窟から何か他のものが出て来ることもなさそうだが。
     仮に出てきたとしても、このダークネス達に全て丸呑みにされるのでは……悠花は先程まで共に戦っていた者達をみやりつつ。ふと、そんなことを思った。

    作者:彩乃鳩 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2017年3月25日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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