ドロドロの底なし沼でも灼滅者なら超余裕

    作者:芦原クロ

     とある山奥で、一般人が底なし沼に襲われていることを、ソラリス・マシェフスキー(中学生エクソシスト・d37696)が突き止めた。
     底なし沼は都市伝説だということを、ソラリスは灼滅者たちに伝える。
     底なし沼は足元に突然現れ、上に立っていた者を飲みこむのだ。
     一般人なら、どんどん沈んでしまい、窒息死してしまう。
     だが灼滅者なら、溺れはしても、なんとか出来るハズだ。
     さいわい、まだ死者は出ていないので、討伐するなら今しかない。
    「ドロドロでも底なし沼でも、灼滅者なら余裕です。……たぶん」
     ソラリスは後半、小さな声で付け足した。


    参加者
    彼岸花・深未(石化系男子・d09593)
    百武・大(あの日のオレ達・d35306)
    河本・由香里(中学生魔法使い・d36413)
    ソラリス・マシェフスキー(中学生エクソシスト・d37696)

    ■リプレイ


    「武蔵坂学園ミステリー調査班、略してMMあうっ」
     途中で噛んでしまい、とりあえず咳をして誤魔化す、ソラリス・マシェフスキー(中学生エクソシスト・d37696)。
    「底なし沼かあ……よく冒険映画とかに出てくるよな! 父ちゃんとかじっちゃんが言ってたけど、ジャングル探検するときは、必ずって言っていいくらい底なし沼出てたらしいぜ! 何か探検みたいで少し楽しみだな!」
     百武・大(あの日のオレ達・d35306)は、楽しそうな表情で、ワクワクしている。
    「相手が見えないためどう対処していいのか……」
     うろうろと探し回っている彼岸花・深未(石化系男子・d09593)の足元に、底なし沼が突如出現した。
    「って言ってる間に、見事ハマってしまいましたぁ!?」
     深未は、底なし沼へ落ちてゆく。
    「どろどろ……綺麗な物は大好きですが、綺麗な物が汚されるのもそれはそれでゾクゾクするするというか……」
     泥まみれになっている深未を見て、河本・由香里(中学生魔法使い・d36413)が危ない呟きを零した。


    「ひゃわぁぁぁ……沈んでしまいますぅ!?」
     必死に抜け出そうと、慌てた深未は足を滑らせ、沼の中に転倒。
     ゆっくりと沈む感覚に恐怖を抱き、深未は涙目になりながら、助けを求めた。
    「仲間のねーちゃん達が沼にはまったら率先して助けるぜ! 俺は紳士だからな!」
     大はよこしまな気持ちを隠し、深未を助けようとする。
    「脇より少し前に手が当たっても、緊急時って奴だし悲しい事故ってわけだ! 事故じゃあ、しょーがないよな!」
     脇を掴み、抱き起すように引き上げる、大。
     しかし肝心なことを、知らなかった大。
    「む、胸が……無い!?」
    「ふえぇ……助かりましたぁ」
     深未は、女性と間違われるほどの男の娘なのだ。
     助け出された深未は、全身泥まみれになり、動き難そうにしている。
    「大地が底なし沼化しているということは、地球がダークネス化している証拠だったんだ! このままでは地球は滅亡する!!」
     眼鏡を掛け、有り得ない仮説をのべる、ソラリス。
    「な、なんだってー!」
     大は分かっているのかいないのか、大袈裟に驚き、ソラリスはその反応に満足した様子で眼鏡をしまう。
    「これで目的の半分は達成です。さて、底なし沼と言っても、表面に草とか生えてたら……見た目では分かりませんよね」
     長い木の枝を拾い、足元を枝で突っついて沼が無いかどうか確認する、ソラリス。
    「いくら都市伝説と言っても、岩とか木の切り株なんかがあれば、そこは安全ですよね!」
    「木が生えてるところは、木の根っこもあるだろうし沼にはならないかもしれねーけど、相手は都市伝説だ」
     ソラリスの言葉に、都市伝説を扱うことに長けた七不思議使いの大が、まともなことを言う。
     そう。都市伝説といえば、大抵がなんでも有りだったりするのだ。
     由香里が切り株に試しに近づくと、底なし沼が切り株ごと由香里を飲みこんでしまう。
     安全そうな場所を緊急用の避難先にしようと考えていた為、ソラリスは驚きを隠せない。
    「ひゃっ! あ……意外と気持ちいいかも……」
     都市伝説の気を引く為、わざと底なし沼に溺れた由香里が、感想をぽつり。
     ソラリスは、安全だと言ってしまったことに責任を感じ、急いで由香里を助けようと動く。
     足を滑らせて自分まで落ちないよう細心の注意を払い、由香里に向けて手を伸ばす。
     そんなソラリスの足元に、底なし沼が出現。
    「暴れると余計に沈むってテレビとかで見ましたけど、ドロドロで気持ち悪いです……」
     底なし沼に入ってしまったソラリスは、最小限の動きで脱出を試みようとする。
     あらかじめ木に巻いておいたロープを仲間に下ろして貰い、ようやく抜け出せたと思いきや、休む間も無く、足元に底なし沼が出現。
     なんという、無限ループ。
    「人を襲う底なし沼……とても恐ろしいですぅ!」
     はわわ、と深未が怯えている。
    「冷静に、大きな草や木が生えてるところに動くぜ」
     足元をじっと見ていた大は、最初の沼こそ素早く逃れることが出来たが、着地した場所に、底なし沼が待ってましたとばかりに出現。
    「これじゃ仲間のねーちゃん達を助けられないぜ! ……べ、別にやましいことなんてないんだぜ!?」
     大は慌てて、首を横に振る。
     そんな動き1つで、沼にどんどん体が沈んでゆく。
    「ウソデスゴメンナサイ! でも、男の子にはその位の夢とロマンがあってもいいと思うんだ!」
     健全な男子なら、有っても許されることだ。たぶん。
    「ロマンは探検で充分? 俺みたいにビッグな男には、ちょいと物足りないのさ!」
     大は底なし沼に体を半分浸からせながらも、堂々と言い切った。


     底なし沼に苦戦している、仲間たち。
     由香里は底なし沼から抜け出そうとはせず、泥を投げたり、みずから泥をかぶったりと、遊んでいるように見えるが、都市伝説の意識を自分に向ける作戦だ。
     とはいえ、動けば動くほど、沈んでゆくわけで。
     最終的に由香里は、腕だけを外に出した状態で沈んでしまった。
    (「ESP水中呼吸があるから、完全に沈んでも窒息はしないはず……沼も水に含まれますよね……?」)
     良いところに気づいた由香里は、沼の中でも呼吸が出来、溺れている演技をする。
     都市伝説の意識が由香里に集中し、仲間たちは無限ループから解放された。
     由香里が入っている底なし沼が、次第に大きくなり、1つの大きな底なし沼に変わった。
    「ロープを掴ませて、引き上げましょう!」
     ソラリスは由香里の手に向けてロープを投げ、仲間たちと共に引っ張り上げる。
     全身が出れば、あとは自力で大丈夫だと、空飛ぶ箒で脱出する由香里。
    「本で呼んだことがあります、めっしーってジャンルですね」
     由香里は、泥だらけの仲間たちを見て、フェティシズムの一種を口にした。
    「まだ被害が出ていないため早く何とかしないと……」
     詠唱した深未が魔法の矢を、沼に向けて飛ばす。
     弱体化した為、大きな底なし沼は硬くなり、矢が勢い良く刺さる。
    「沼って凍ったりするのでしょうか……」
     フリージングデスなどで凍ったりするのかと疑問を抱きつつ、連携した由香里が素早く、石化をもたらす呪いを掛ける。
    「都市伝説が弱ったら、問題なければ吸収するぜ!」
     同時に、大は指輪から魔法弾を放ち、敵に撃ち込む。
    「沼に服破り……表面の草とかがなくなるんでしょうか?」
     すかさず連携したソラリスが、足元から伸ばした影の先端を、鋭き刃に変える。
     影の刃で斬り裂かれ、消滅し掛けた都市伝説を、大が吸収した。


    「はうぅ……何とか倒したけども、どろどろの泥まみれですぅ……」
    「なんだかんだで泥遊びみたいで楽しかったですね。誰かクリーニング使える人いないかな」
     溜め息をつく深未とは真逆に、由香里は泥だらけの仲間たちを見て、面白さを感じたのか写真を撮っている。
    「お、あれって菖蒲?」
     写真に対してはピースサインを送ってから、大は小川の付近へ駆け足で向かう。
    「クリーニングはないですが、小川で泥は落とせそうですね。綺麗な花とか、ないかな?」
     なんとなく大を目で追ったソラリスは、少し離れた先の小川に気づき、仲間たちに伝える。
     せっかく山に来たのだから山花も見たいと、探し始めるソラリスだった。

    作者:芦原クロ 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2017年6月25日
    難度:普通
    参加:4人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 0
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