●戦神アポリアからの提案
召集された灼滅者たちを前にして、埜楼・玄乃(高校生エクスブレイン・dn0167)は苦渋の表情で文書を取りだした。それもそのはず、今回の召集理由は同盟締結の提案があったからであり、提案者は闇堕ちした元灼滅者だったからだ。
「『戦神アポリア』を名乗る、序列七一位の六六六人衆からだ。提案の詳細を説明する」
眼鏡のブリッジを押し上げて表情を隠し、内容を読み上げる。
「武蔵坂学園が六六六人衆に対しサイキック・リベレイターを使用したのは知っている。もし灼滅者が六六六人衆を滅ぼそうとするのならば、全面戦争によって人間社会に甚大な被害が出るだろう。しかし、六六六人衆と人類は共存できる筈だ。
六六六人衆はその名の通り非常に数が少なく、序列を争って互いに殺し合うため、一定以上の数にはならない。『唯一人類と共存が可能なダークネス組織』と言えるはずだ。
六六六人衆は人間が食事をし睡眠を取り娯楽を楽しむように、一般人を殺戮する必要はあるが、ある程度武蔵坂学園の意向に従う用意がある。一定の人数を確保できるのなら、殺戮する人間については武蔵坂学園側で指定した範囲で行うとする事で歩み寄りたい……概略としてはこうだ」
人類と共存できるという論拠は彼らにとって明確だ。プロデューサーであるミスター宍戸は『人間』であるし、六六六人衆は人間社会の支配に興味は無いから。
六六六人衆が一般人を殺戮するのは、肉食動物が草食動物を狩るような自然の摂理の範囲だと主張している。だから同盟締結に同意する場合は、狩りの対象としていい人間の条件を武蔵坂学園が受け入れられるものに指定してくれ、と。
例えば犯罪者、老人、外国人、無職者……具体的に。
「共存を望むならその証に、引き渡し場所一か所につき『六六六人衆が殺害していい人間をサンプルとして10名連れてくる』よう求めてきている」
彼らとの引き渡し場所は多数設定されている。その過半数でそれぞれ10名の一般人が引き渡されれば、それ以外の場所で戦闘が発生したとしても同盟の意があるものとして次の交渉段階へ入るという。
逆に過半数で引き渡しがなければ、同盟提案は取り下げるということらしい。
感情的に『戦神アポリア』の提案を受け入れるのは困難だ。だが彼の提案には一定の真実があるのも事実。そこで同盟を了承するかは灼滅者の判断に委ねられることとなった。
「同盟を締結してもいいと思うなら、10名の一般人を連れて引き渡し場所へ赴いてくれ。拒否するなら戦闘は避けられない。敵戦力を削る意味でも、引き渡し場所に現れる六六六人衆を撃破してくれ」
引き渡し場所に現れる六六六人衆の名はミカという男。捨て駒らしく、八人の灼滅者で灼滅することができる程度の力しかない。
とはいえ六六六人衆であり、油断は禁物だ。殺人鬼と同じサイキックの他、ダイダロスベルトに似たサイキックも使ってくる。
引き渡し場所として指定されているのは、取り壊されるはずだった団地の一室。廃墟である上に人相の悪い者が出入りしていると噂で、一般人が寄りつくことはない点は安心だ。灯りはミカが持ちこんでいるので戦闘に問題はない。
玄乃は苦々しい顔で資料の束を閉じた。
「間違いなくミスター宍戸のプロデュースだろうな。簡単ではないと承知しているが、どうか冷静に検討して貰いたい」
そう言うと、深々と一礼して教室を立ち去った。
参加者 | |
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稲垣・晴香(伝説の後継者・d00450) |
黒鐘・蓮司(グリムリーパー・d02213) |
月雲・彩歌(幸運のめがみさま・d02980) |
羽守・藤乃(黄昏草・d03430) |
敷島・雷歌(炎熱の護剣・d04073) |
青和・イチ(藍色夜灯・d08927) |
空月・陽太(魔弾の悪魔の弟子・d25198) |
水燈・紗夜(月蝕回帰・d36910) |
●使者との邂逅
闇の中を灼滅者たちは灯りを掲げて進んでいた。廃墟と化した団地は静まりかえり、何かを察してか犬も猫も見かけない。
「実際、彼らの目算としては乗ってくると考えているのでしょうかね……」
月雲・彩歌(幸運のめがみさま・d02980)の呟きが蒸し暑い夜気に紛れる。可能な限り、人間を助けたいと思って戦ってきた人が多いはずだし、自分もその一人だ。
「とはいえ、答えは決まっていますね。死んでいい人を決めるなんて傲慢は私にはできません」
「こんな条件、飲むわけない。多くを守る為、少数を犠牲に……なんて。僕は、たった一人の大きさを知ってるから……戦ってる」
声を翳らせる青和・イチ(藍色夜灯・d08927)に、魂の片割れたるくろ丸がぴったりと寄り添って歩く。彼を一人にしないと言いたげだった。
「俺も半分人間辞めた様なモンだ。今じゃ血ぃ見んのも慣れちまったしな」
闇の向こうを睨むように黒鐘・蓮司(グリムリーパー・d02213)が歩を進める。手の届かない場所にいる敵への怒りが漏れていた。
「それでも、一線だけは越えちゃいねぇつもりだ。俺が俺でいられる、『人』としての拠り所。……それを差し出せだ? 煽りにきてんのか、こいつら」
蓮司の言葉も無理はない、事前に行われた相談ではチーム満場一致の同盟反対。
然もありなんと思う一方で、羽守・藤乃(黄昏草・d03430)の胸にはちらりと、まだ見ぬ選択の先の世界へ興味もあった。
(「私には想像もつかないけれど、ダークネスと共存する道もあるのやもしれない」)
――だとしても。
それが可能だとしても、六六六人衆だけは決して許しはしない。密室の惨劇を、決して忘れることはないのだから。二年前の夏の日の、悔恨を。
指定された部屋に近付くと引戸が内側から開いた。顔を出した男が一行を撫でるような視線で一瞥すると、奥へ引っ込んでいく。後に続いて集会室へ踏み入ると、広い部屋の中央で男が振り返った。
「交渉に応じるならば、サンプルとなる人間を十人連れてくる約束だったな」
言外に交渉は決裂かと問われている。
両の掌を開いて見せて「まずは話したい」ことを稲垣・晴香(伝説の後継者・d00450)が意思表示すると、男――ミカは片方の眉をはねあげた。いきなり攻撃してきそうにないことを確認して、水燈・紗夜(月蝕回帰・d36910)が慎重に口を開く。
「交渉とは会話の場。少々お時間良いだろうか」
「かまわないよ」
数差は圧倒的、だが実力では如何か。手練れの灼滅者たちを前にミカは鷹揚に応じた。
その間にさりげなく空月・陽太(魔弾の悪魔の弟子・d25198)は室内へ目を走らせる。団地の一階、窓は灼滅者たちが入ってきた側にのみ。突きあたりの壁に扉があるのは、団地の内部にある廊下から入るためのものだろう。
仲間が会話のさなかに奇襲されないよう、敷島・雷歌(炎熱の護剣・d04073)はミカの動きに目を光らせてもいた。傍らのビハインド、紫電と共に盾たることが彼の意思だ。
●永遠の平行線
少なくとも会話の始まりは、極めて穏やかなものだった。
「参考に聞いてみたいのだがね。ミカ君は僕らの指定対象範囲で殺しを行うことが出来たとして、そんな対象で満足できるのかな。組織的な考えでなくてキミ個人の考えを聞いてみたいのだよ」
組織という意思では無く、個人という意思が重要なのだと紗夜は思う。そこに居る個人が知りたい、だからこそミカの意思を確認する。
「僕は対象にこだわりのないタイプだが、それで満足できるかと聞かれれば、うん。物足りないな」
あっさりとミカは認めた。次いで質問を返してくる。
「だが満足できる者たち相手なら、君たちは交渉の席に着くのかね?」
「今回の同盟交渉に、アンブレイカブル達はどんな反応をしているのかしら」
少し踏み込んだ話を聞いてみようとした晴香を、ミカは片手をあげて制した。
「待ちたまえ。君たちが交渉に乗る気がないのなら、こちらの内情を話す理由はない」
予想していたことではあるが、晴香は唇を噛むしかない。聞きたいことは幾つもある。
合流したアンブレイカブル達の中にケツァールマスク一派は含まれているか……「悠久」を自称するイフリートの所在を知らないか。稀有な機会を活かしたかったが、相手に何の利もないのではまともな返答は返ってこない。
これ以上聞ける話はないと踏んで、雷歌が唸るような声をあげた。
「大体予測はついてるだろうがな……決裂だ。そんな条件飲めるかよ」
「我々が提示した条件は人間のためにもなると思うのだが」
「確かに世の中にゃあ、殺られても文句言えねぇ様な奴もいます。……だからっつって勘違いしないでくださいよ。そっちの要求呑める程、堕ちたつもりはねぇんだ」
応じたのは黙っていられなくなった蓮司だった。怒りと憎悪を抑えきれない彼の傍ら、彩歌も会話に加わる。
「あなた個人は、私たちがイエスと答えると思っていましたか?」
会話の間じゅうミカが現場に仕掛けをしていないか観察していたのだが、どうやら部屋には何もなさそうだ。
「それとも逆に、戦うつもりだったのかもしれませんが」
「君たちに全くメリットのない話ではないと思っていたよ。戦うのは大歓迎だが」
ミカの返答で蓮司の忍耐も限界に達した。さして変わらない表情の代わりに、殺意が雄弁に心情を語る。
「……あー。面倒な遣り取り続けんのも、いい加減飽きましたね……。殺っちゃっていいですか、アンタ」
「ああ、いいね。これを楽しみにしていた」
明確な殺意を持つ者との殺し合い。六六六人衆としての性癖を問うなら、ミカの性癖はまさにそれだった。男の気配が総毛立つほどひんやりと変わっていく。
「何をどう言い繕おうと、人殺しダークネスとの結末はこれと決まっているんだ。滅ぼしてやるよ、六六六人衆」
フードを脱いだ陽太の宣言と同時、ミカを包囲する輪が完成した。
●暗夜の死闘
どす黒い殺気が溢れて前衛を呑みこむ。晴香はイチが、藤乃は雷歌が咄嗟に庇って守りきり、灼滅者たちの反撃が始まった。
「敢えてリスクを取るのだね、君たちは」
「何かを選別する時点でその立場の存在は裁定者であるからね」
呆れたようなミカの言葉には紗夜が答えた。黒い炎を灯した蝋燭を掲げて仲間たちの傷を癒し、加護を与えながら語を継ぐ。
「僕は裁定者よりも競技者でありたい。盤上を見下ろすより、盤上で動いていたいからな。だから選別行為は好かないのだよ」
選別は機械でも出来るが、選択は機械では出来ない。だが意は彼に通じただろうか。
立ち込める殺気の中から抜けだした晴香が、ミカの咽喉にラリアットを食らわせながら告げる。
「残念ながら人間は、そして灼滅者もエゴイストよ。自分が可愛いからこそ、未来に恥じる選択はしたくないのよ」
「……自分はバケモノの部類だけれど、それでも人間のそばにありたい」
展開したシールドでミカの顎を打ちあげ、彩歌が呟いた。床を蹴って後退する敵をイチの足元から滑り出た影が追う。呼吸を合わせて刃で切りつけるくろ丸と鋭利に尖った影にコートを裂かれ、ミカが凄絶な笑みを浮かべた。
「『殺してもいい命』? ふざけんな!! この身は牙無きものの盾。理不尽に大切な人を殺された、そんな思いを誰にもさせねえ為に俺は灼滅者になったんだ!」
咆哮する雷歌の手にした聖剣が破邪の光を放った。紫電とでミカを挟撃位置に捉えると同時に斬撃を食らわせる。
衝撃でたたらを踏む六六六人衆めがけ、陽太は殺意をこめた魔力の弾丸を撃ち放った。麻痺の呪いがいずれミカの四肢を蝕むだろう。反撃とばかりうねり来るコートの端から身を捻り、陽太が跳び退る。
一瞬ミカの気がそちらへ逸れた隙に、蓮司と藤乃が同時に仕掛けた。左右から迫るダイダロスベルトがミカの皮膚を裂き肉を抉る――避けなかったのは、彼もまた狙いを定めていたから。
どぼっ、と音がしてミカの笑みが深くなる。
防具を貫通した黒いコートの端がイチの身体を貫いていた。心臓をかすめた一撃に、血を吐いて思わず膝をつく。血の糸を引いてコートを身に戻したミカは、心から楽しげに声をあげていた。
「実に楽しい。来た甲斐があったというものだ」
「おっと。しばらく彼に回復を集中する必要がありそうだよ」
焦りをにじませた声を紗夜が上げた。およそ自分だけで癒しきれる傷ではない。
彩歌は唇を噛んだ。もっとミカの注意を引かないとイチが落とされる。
それからの数分は、文字通りの消耗戦だった。
互いに身を削り、傷を癒し、敵に食らいついて行く。
互いに傷が嵩んでもミカの笑顔は崩れなかった。彩歌から注意が逸れると、あまり経験のない攻撃を食らわせてくる相手を標的に定めて追いすがる。
「君は面白い技を使うな!」
黒いコートが風をきる。身体を切り裂かれながらも晴香は脚を止めなかった。只でも際どいリングコスチュームが、ひときわ危なくなって自棄の笑いが出る。
「この水準の敵に、攻撃手が回復するようじゃ負け戦よね!」
掌も切り裂かれながらコートごと相手を捉え、強引に投げへ持ちこんだ。足腰のバネを活かして一気に低空バックドロップを決められ、後頭部を強打したミカが苦鳴をあげる。
深手を負いながらも庇うことをやめないイチ、負担を引きうけようとする彩歌。自身の出血で辺りを照らしながらも後ろへひかない雷歌。彼らが傷を負うたび、藤乃の心に痛みが走る。
(「たとえ私の目の前だけという小さな世界だとしても、もう私の前で血塗られた世界を許しはしない」)
小さな鈴が連なるような君影草の形をした影が、ミカを呑みこみ精神を揺さぶった。
すかさず踏みこんだ彩歌の手で、柄に翠羽の飾りのついた日本刀が抜き放たれる。上段からの斬線の重い斬撃で左胸から腹腔までを斬られ、ミカが血を吐いた。
さまよう目線を読んだ藤乃と蓮司が声をかけあう。
「包囲を縮めましょう。間をすり抜けるつもりのようです」
「こっちも詰めるっすよ。壁を抜かれちゃ厄介です」
そして出入り口を背にした陽太が、墓標のようなグレイブディガーを手に真っ直ぐミカを見据えていた。
「どこへも行かせないよ」
●血で血を洗い
脚を殺され身を炎が這い、もはやミカに逃走の目はなくなっていた。
Verpflichtungen magic bulletをはめた手を彼へ向け、陽太が無表情で問いただす。
「僕らとお前たちが相容れないなんて、捨て駒にされたときから分かっていただろう」
戦闘技術『魔弾の射手』。撃ち出された実体なき弾丸に腱を裂かれて尚、ミカは皮肉げな笑みで切り返した。
「捨て駒かは別の話だ。我々は歩み寄った。相容れないとしているのは君たちだ」
まとうコートの一部が鋭く尖り、挑発を続けた彩歌めがけて疾る。
火線上に飛び込んで傷と痛みを引き受け、イチはついミカの立場へ想いを馳せた。
(「捨て駒と分かって死地に赴いて来たなら……気の毒、と思うけど。宍戸……ホントにやな奴」)
その足元から影が膨れあがり、ミカを丸ごと呑みこんだ。くぐもった苦鳴が聞こえてきて、影を引き裂き転がり出るミカにくろ丸が斬魔刀で切りかかる。
「君はこんな話を知っているかい?」
紗夜が語るは世に秘められた恐ろしの物語。ミカがもう幾らもたないとみた彼女は攻撃を畳みかけることを選んだ。怪談に込められた怨念がミカの精神と身体を打ちのめす。
身を這う氷の呪いを嵩増しすべく、蓮司は無哭兇冥 -穿-を構えて正面に陣取った。ミカをどこへも行かせない。収束した冷気は弾丸となって脇腹に突き刺さる。その衝撃で再び氷の呪いが凄まじい勢いでミカを侵食した。
夜目にも鮮やかな白い軍服の紫電が滑り寄ると抜刀し、毒気を含んだ衝撃波を見舞う。不動明王さながらの雷歌がまとう炎はもはや、いずれが怪我から噴き出したものか秋水のダッシュで熾ったものか区別もつかず。
「てめえらが今後何を企もうが、この手の届く限り護って見せる! 『護り刀』を! なめんじゃねえぞ!!」
蹴撃は炎光を放ち、足元も覚束ないミカの延髄に叩きこまれた。続く晴香のフライングエルボーがまともに顎をとらえる。骨の折れる鈍い音が続けざまに響いたが、力で首を元の位置へ戻したミカが床を蹴った。
外へ出ようと駆ける目の前に、藤乃が音もなく立ち塞がる。
「ここを逃げ延びればミスター宍戸が何とかしてくれるのかもしれませんが、そうはさせません。貴方が六六六人衆のたった一人に過ぎずとも確実に灼滅して」
もつれる脚では避けられない。
「いずれ、六六六人衆は殲滅しますわ」
縹霄が意思をはらんで翻る。名のごとく払暁の青が滲む護布が喉を貫き通し、苦痛よりも衝撃で目を瞠ったミカは、うっすらと微笑んだ。
「……それはとても、エキサイティングな宣言だ」
体表を氷の呪いが蝕んでいく。だが何よりもとどめとなった縹霄が抜けると、ミカの目の焦点は失われた。仰向けにゆっくりと倒れてゆく。
灼滅者の包囲の中で床に崩れ落ちた六六六人衆の体は透きとおり、氷となって、衝撃で砕け散った。細かな氷の粒となって消えていく。
戦いが終わるなり、死力を尽くしたイチが座りこんだ。駆け寄った紗夜が治療を施し始める。消えていくミカを見送りながら、彩歌が溜息まじりに呟いた。
「手を結んでおいたほうが、精神面以外においては賢い行動だったのかもしれませんけれど……守るべき一線は譲れない」
「そうね。理想の同盟は『相互にギブ&テイクが等価』なものだけど、彼らの言に乗れば『人として取り返しのつかないもの』を差し出す事になるわ」
彼女の傷を癒しながら晴香も頷いた。今後の戦略上で有利になるとしても、一般人を差し出して利を得るのでは意味がない。
「少なくとも私は、最期まで「人であること」に拘るわ」
「さて。目的も果たしたことだし帰ろうか」
元通りフードを被った朗らかな陽太の声に、仲間が三々五々続いて外へ出た。闇に沈む団地を見上げた蓮司が身を翻し、雷歌の治療を受けた藤乃も振り返らず。
深さを増した闇の中を学園へ向かって歩き出す。
六六六人衆からの同盟の申し出を、灼滅者たちはミカの灼滅をもってはねつけた。
ミスター宍戸、戦神アポリア。彼らの思惑がどこへ向かうのか――答えはすぐ、現れる。
作者:六堂ぱるな |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2017年7月11日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 3/感動した 1/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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