美少女は向日葵畑に佇む

    作者:佐和

     青空の下、大地の全てが黄色く染まった世界。
     広大な向日葵畑の端で、榎・未知(浅紅色の詩・d37844)は大きく深呼吸をした。
     畑には、迷路、とまではいかないけれど、細い道が目立たないように複雑に通っていて、向日葵の間を散歩することもできるようになっている。
     遠くから眺めて楽しむもよし。
     近くを歩いて楽しむもよし。
     そんな向日葵畑を未知はじっと見つめて。
    「後は、白ワンピと麦わら帽子の美少女だよな!」
     何か言い出しました。
     でもこれが、今回未知が見つけた都市伝説なのだそうです。
     向日葵畑の中に不意に現れ、ゆっくりと歩き進む白い影。
     その姿を追いかけた人は、少女と共に向日葵畑に消えていく、らしい。
     何人もに目撃されたその少女は、ただただ向日葵畑を歩いているだけだったそうだが。
     わざわざ追いかけた人はまだいないようで、だから無事だったという可能性もある。
    「可憐な美少女に、罪を犯させるわけにはいかないぜ」
     腕を組んで、うんうんと頷く未知は、灼滅者達に向き直って。
    「というわけで、向日葵畑で美少女探し、だな」
     すっごく広い黄色い畑を両手で示して、楽しそうに笑った。


    参加者
    ポンパドール・ガレット(火翼の王・d00268)
    ニコ・ベルクシュタイン(花冠の幻・d03078)
    久成・杏子(いっぱいがんばるっ・d17363)
    鈍・脇差(ある雨の日の暗殺者・d17382)
    琶咲・輝乃(紡ぎし絆を想い守護を誓う者・d24803)
    新堂・柚葉(深緑の魔法つかい・d33727)
    榎・未知(浅紅色の詩・d37844)
    栗花落・澪(泡沫の花・d37882)

    ■リプレイ

    ●白く儚いワンピース
     青空の下に白いワンピースを着た少女の後ろ姿が現れる。
     その姿を追いかけて、追いかけて、手を伸ばして、追いついて。
     ざあっと吹いた風と、振り向く動きに合わせてふわりと揺れる長い髪。
     その向こうに見えた少女の……。
    「お顔が見れたら、もう、帰って来られないんだって」
    「なに明るく陽気に怪談語っちゃってるのやめてー!」
     思い出しちゃったなの、と笑う久成・杏子(いっぱいがんばるっ・d17363)に、榎・未知(浅紅色の詩・d37844)は引きつった顔で両手を塞ぐように耳に当てた。
     しかし、そんな未知の様子を気にも留めず。
    「でもね、どんなお顔なのか、気になるなの。
     向日葵は笑顔のお花だから。笑ってたら、幸せそうなら、いいなあ」
     すぐ横に咲く向日葵にそっと手を伸ばして、杏子は笑顔を咲かせる。
     隣に浮かぶウィングキャットのねこさんも、初めて見る向日葵に興味津々、でも恐る恐る手を伸ばしていた。
     届きそうで届かない、その距離を縮めるように、ビハインドの大和が向日葵の花をねこさんへとそっと引き寄せてあげて。
     サーヴァント同士の和む光景に、未知がほっとした、ところで。
    「あれがそうだろうか?」
     ニコ・ベルクシュタイン(花冠の幻・d03078)が指差した先には、白いワンピースを着た少女の後ろ姿があった。
     思わず表情が引きつる未知だが、杏子は逆に楽しそうにその姿を追いかけて。
     ざあっと吹いた風と、振り向く動きに合わせてふわりと揺れる深緑の長髪。
     その向こうに見えた少女の顔は……。
    「ぎゃー!」
    「きゃっ!?」
     涙目な未知の悲鳴に驚いた顔を見せたのは、何となく白いワンピースを着てきていた新堂・柚葉(深緑の魔法つかい・d33727)。
     怪談ではなかったことに脱力して座り込む未知の肩を、ニコがぽんっと叩きました。
    「この格好は紛らわしかったでしょうか?」
     柚葉はワンピースを見下ろして裾を摘まみ、思わぬ弊害に困惑を見せる。
     まだ若干顔が青ざめている未知が、ぶんぶんと首を縦に振った。
    「よかったらこれ着て」
     そこに、着ていたロングパーカーを差し出したのは栗花落・澪(泡沫の花・d37882)。
     その黒地のパーカーは、ポイントに向日葵が可愛くあしらわれた女性向けのデザインで。
     繊細で色白な身体を包むのは、ホットパンツを中心に、活動的で可愛いコーディネイト。
     愛らしい顔立ちの左右に揺れる薄茶の髪は、苺のヘアゴムで結われている。
     澪は男子中学生ですが。
    「こっ、この服は姉さんの趣味で……」
     目を瞬かせる柚葉に、澪が慌てて弁解すると、言葉での追及はなく。
     お礼と共に笑顔でパーカーを受け取った柚葉がそれを羽織り、白いワンピースを隠した。
    「おれ、ヒマワリだいすきなんだよネ! こんなにいっぱい生えてるなんて思わなかった!」
     そこにポンパドール・ガレット(火翼の王・d00268)が元気いっぱい駆け込んで、両手を広げ満面の笑みを振り撒いた。
     さらにウィングキャット・チャルダッシュの手を取り、くるくると踊るように回り出す。
     楽しさだけが溢れ出るその様子に、くすりと微笑んだのは琶咲・輝乃(紡ぎし絆を想い守護を誓う者・d24803)。
     改めて四方全てを囲む向日葵の群れをゆっくりと見回して。
    「うん、見事な光景だね」
    「これだけ並ぶと圧巻だな」
     並ぶ鈍・脇差(ある雨の日の暗殺者・d17382)も、頷いて同意を見せた。
     ふと隣を見下ろせば、背の低い輝乃の被る麦わら帽子にも向日葵の花が飾られていて。
     視線に気づき見上げてきた動きで見えた若葉色の夏ワンピと合わせると、輝乃自身が向日葵のようにも見える。
    「……綺麗な向日葵だ」
     零れた呟きは小さくて、聞き取れなかった輝乃が首を傾げるけれども、脇差は重ねて伝えるどころか、すっと視線を反らした。
     その頬が赤く染まっていた気もしたけれど、とりあえず気にしないことにして、輝乃は改めて向日葵を見つめながらスケッチブックを広げる。
     さらりと鉛筆を走らせて、描き始めるのはもちろん向日葵畑。
     その様子をまた脇差は眺め、琶咲らしいと優しく微笑んだ。
    「わあ、すごい。
     確かに、こんなに大きな向日葵畑、眺めるだけなんて勿体無いよね」
     ひょいと覗き込んだ澪も、感心と納得でうんうんと頷く。
     まだざっとアタリをとった下書きだけれども、完成が楽しみと笑いながら。
    「ねえ、散歩と探索も兼ねて、ここで鬼ごっこ、誰か一緒にどう?
     実は僕、鬼ごっこってやったことなくて」
    「わあっ! 賛成なの」
    「それ、楽しそうだネ」
     こちらも向日葵畑を満喫しようと提案すれば、すぐに杏子とポンパドールが手を挙げた。
    「早速逃げるのよ。きゃーっ!」
    「ワー! うひー、すっげえきもちイイー!」
    「キョン達は元気いっぱいだね」
     楽しそうに走り出した背を見送る輝乃の隣でニコは我知らず微笑んでいて。
    「よーし、追いかけるよー」
     10数え終えた澪も、向日葵畑の間を走り抜けた。

    ●広く黄色い向日葵畑
     長身のニコには、大抵の場所で向日葵の花の向こうが見える。
     それでも見渡す限り黄色い大輪が埋め尽くすという凄い景色を堪能しながら、ゆっくりと向日葵の間の道を歩いていく。
     道の少し先では柚葉が低めの向日葵を見つけ、まじまじと観察していた。
     離れて聞こえてくる楽し気な悲鳴を追えば、杏子とポンパドールの茶と赤の髪が黄色の間に見え隠れして。
     それを追いかけるように、毛先だけオレンジがかった薄い茶髪が揺れている。
     鬼ごっこに興じる主達から少し離れて、向日葵の花の高さをふよふよ仲良く浮かぶのはチャルダッシュとねこさん。
     それぞれ思い思いに向日葵を楽しむ仲間達を眺めて。
     再び、ニコは辺りを見渡した。
    「……見つからない、か」
     探すのはもちろん都市伝説。
     それならばと箒を手にすると、気付いた柚葉も頷いて同じESPを発動させる。
     青空へ舞い上がる2人の魔法使いを見上げた脇差は、足を止めて眩しそうに目を細めた。
    「空から眺めるのも壮観だろうな」
     離れすぎないように距離を調整しながら飛ぶ2本の箒がちょっと羨ましい。
     その片方が時折キラリと煌めくのは、ニコが知人から借りてきたと言っていたカメラのレンズだろうか。
     写真、と呟きながら振り向くと、並ぶ向日葵を背景にして、未知と大和が揃ってポーズを決めていた。
     未知の右手だけが長く前へ伸ばされて、そこでパシャリとシャッター音が響く。
    「ふふ、またひとつ思い出が増えたな」
     嬉しそうに笑う未知の頭の上からその手元を覗き込むように大和が寄り添う。
     その顔は包帯に隠されているけれども、未知と同じ歓喜が感じられる気がした。
     じゃあ次は肩を組んで、と再び思い出を撮る準備を始める主とビハインド。
     はしゃぐその様子を横目に脇差は輝乃の隣に戻ると、スケッチブックを手にした。
     写真も絵も、残したいと思うモノはきっと同じ。
     灼滅者も。サーヴァントも。都市伝説も。
     皆がここに居たんだという確かな記憶。
     感じ取ったその想いをそのまま白い紙へと写し込んで。
     ぴたり、と脇差の鉛筆の動きが止まる。
     スケッチブックの上で2本の棒人形がこんがらがってました。
    「これはあんごうだネ。かいどくしないと」
    「むむ……あたしには難しいの」
     ひょこっと覗き込んだポンパドールと杏子に、脇差の頬を1筋の汗が伝う。
     別に暗号じゃないし、未知と大和を描いただけなのだが、楽しそうなポンパドールと真剣な杏子を前に、真実を言えないまま脇差の目が反れた。
    「大丈夫。絵は心だから」
     察したらしい澪のフォローがむしろ痛い。
    「独特な絵で、面白いと思うよ?」
     それが脇差の味だと、輝乃は居た堪れない背中をぽんっと優しく叩いた。
     ちなみに輝乃のには、脇差とは比べ物にならない程見事な向日葵が描き出されていて。
     それを眺め楽しむ人物のラフを詳細に描き込んでいるところ。
     あと少しで下書きが完成、といった段階だが、そこに箒が舞い降りてきた。
    「柚葉、上からの景色どうだった?」
    「やっぱり太陽の方向から見ると圧巻でした」
     輝乃の問いかけに満足そうな笑顔が返ってきて。
    「後で写真を見せよう。それよりも」
     楽しんでいるところすまないが、とニコが都市伝説発見の報を告げる。
     ニコの手が示す方向を見て、未知と杏子が隠された森の小路を発動すると。
    「鬼ごっこ、ボクも参加するよ」
     走り出した未知に並んだ輝乃が悪戯っぽく笑う。
    「じゃあ今度は俺が鬼役だ」
     察した脇差がにっと笑えば、杏子が顔を輝かせてねこさんを手招きして。
    「逃げるよ、チャル」
     ポンパドールも今度はチャルダッシュと並んで走り出した。
    「ほらほら、早く逃げなきゃウサミミ付けるぞ」
     追いかける脇差を殿にして、灼滅者達は楽しく都市伝説を目指す。

    ●白いワンピースの美少女
     向日葵をかき分け辿り着いた未知の前で、白いワンピースを着た少女は足を止めた。
     つばの広い麦わら帽子の下で長い髪がふわりと風に揺れて。
     何の装飾もない、ゆえに真っ白な服を翻して、ゆるりと振り返る。
    「其れだけなら絵になる光景なのに」
     残念そうに呟くニコに、柚葉も頷く。
    「小説や絵画とかでも題材になる組み合わせですね。
     絵になる組み合わせだからこそ、都市伝説になったのでしょうが……」
     だからこそ余計に残念だと柚葉は俯き気味に独り言ちる。
    「おねーさんも、向日葵畑、好きだったりしたのかな」
     澪はそっとカメラを構え、現れた少女と向日葵とを写し込んだ。
     もしかしたら都市伝説だから写らないかもしれないけれど。
     何かここに居た証を残せればと澪は願う。
     都市伝説である以上、倒さなければならないから。
    「少々惜しいな」
    「ちょっとかわいそうだケド……そうだよネ、悪いコトさせるワケにもいかないもんネ」
     ニコは意を決して赤いニーハイブーツをカツンと鳴らし、斬りかかるポンパドールのれじゅれくしおんに合わせて蹴りを打ち放った。
     少女は美しく整った顔に、だが何の感情も浮かべないまま。
     その足元の影が音もなくポンパドールに伸びていく。
     割り込んだねこさんが影の刃に切り裂かれるけれども。
    「癒しの言の葉を、あなたに……」
     すぐさま柚葉が回復の手を向けた。
    「何のつもりで、人を連れ去ろうとしているんだろう?」
     思考の見えない少女に輝乃が首を傾げると、その周囲に2体の片翼の人形が現れる。
     終末のラッパを鳴らす少女人形と聖歌を紡ぐ少年人形は動きを揃えて光の砲弾を放った。
    「ねえ、どうしてこんなトコにいるの?」
     気になることは聞いてみようとポンパドールが問いかければ。
    「向日葵に、何か思い出があるの?」
     歌を紡ぐ間に杏子も少女に話しかける。
    (「人の想いが生み出した都市伝説……。
     ただ倒す為だけに追いかけるのは、少し寂しい気もする」)
     少女を気に掛ける皆の想いを感じて、脇差は考える。
     彼女は、この広い花畑の中で何を思い歩くのか。
     そして何を思い追いかけるのか。
    「青空に黄色のお花にね、白が、とってもきれいなの。
     だから、一緒に遊びたいなあ。
     ねえ、あなたのお名前は?」
     杏子が話を重ねるけれども、答えどころか表情すら変わらず。
     影は次々と襲ってきているものの、少女は直立するだけで指の1本も動かしていない。
     ただじっと前を見つめ、柔らかな髪と真っ白いワンピースを風に揺らすのみ。
     何も分からない。
     だからこそ。
    「なるべく向日葵を傷つけないようにしないとな」
     操る影にそんな気を配る未知に、応えるように微笑んだ大和も慎重に霊撃を放っていく。
     せめて、少女の居たこの景色が消えてしまわないように。
    (「皆の気持ちと共に、記憶の中に……」)
     月と猫の意匠が凝らされた鍔を鳴らし、月夜蛍火を静かに振るいながら、脇差は静かに少女の死角へと回り込んで。
     振るった刃に合わせて、輝乃が赤く紅葉した彩葉秋を叩きつけた。
    「大いなる魔力よ、今ここに集え!」
     魔導書を開く柚葉の声が響き。
     澪の両手に集ったオーラが真っ直ぐに少女へと放たれる。
     リングを光らせるチャルダッシュを背に、ポンパドールが流星の煌めきを宿した飛び蹴りを放つと。
     未知の奏でる歌の中で、少女はその姿を消した。

    ●そして佇む新たな美少女
     都市伝説の消えたその地で、ざあっと吹いた風が向日葵をゆらりと揺らす。
     青空の下、大地の全てが黄色く染まった世界。
     そこに、再び白いワンピースがふわりと揺れた。
     それは黒いパーカーを羽織ったままの柚葉ではなくて。
    「……何故だ。解せぬ」
     据わった眼差しで呟いたのは、真っ白ワンピースを新たに着せられた未知。
    「本当はズボンの上からじゃない方がいいなのだけど……」
    「それは勘弁して! あと澪さん、撮るな撮るな!」
     ほぼ満足な杏子の横で、澪が構えたカメラを1回下げて。
    「榎先輩、撮影は任せてくれていいよ?」
    「だから撮るなぁ!」
     ぐっと親指を立てる澪に、未知が真っ赤な顔でぶんぶん手を振った。
    「何だ、今度は榎が少女役を演じてくれるのか?」
     その様子を見たニコが、真面目な顔で真面目に賛同すれば。
    「マジで!? ソレきっと初代白ワンピちゃんもよろこぶよ!」
     ポンパドールも悪気の欠片もなく、2代目襲名と嬉しそうな笑顔を浮かべる。
     がっくり項垂れる未知に、杏子は気にすることなく輝乃の麦わら帽子をかぶせた。
    「あとやっぱり髪が長い方がいいかもなの」
    「じゃあ代わりにこれを」
     残念そうな呟きに、脇差が差し出したのはウサミミ。
     ぱあっと表情を輝かせて杏子はウサミミをつけようとするけれども、麦わら帽子との重ねができず、悩んだ末にウサミミを未知につける。
     もうされるがままで諦めモードの未知の耳元に杏子はそっと口を近づけた。
    「えっと……今度ね、ワンピース、一緒にお買い物に行こうね?」
     囁きに振り返れば、杏子の目が泳いでいて、何かを勝手に納得したような表情が浮かぶ。
    「うわあぁぁぁんっ!」
     思わず未知は傍らの大和の手をがっしと掴み、その場から逃げ出した。
    「追いかけっこがしたいとな?」
    「いいネ! 白ワンピちゃんもいっしょの鬼ごっこだ!」
     きりりと真面目に勘違いするニコに、疑うことなくポンパドールが賛同して、面白がった柚葉や零、そして杏子と共に追いかけだした。
     そんなドタバタをちらりと眺めてから。
     輝乃はまた視線をスケッチブックへと戻す。
     中断していた絵の続きは騒動の間も着々と進められていて、色塗りがほぼほぼ終わろうとしていた。
     広がる向日葵畑の中に楽しそうに集った皆が描かれていて。
     覗き込んだ脇差は、それに気づく。
     大和もねこさんもチャルダッシュも揃ったその中に、満面の笑みを浮かべた都市伝説の少女がいることに。
     仕上げを続ける様子をじっと見つめるうちに、脇差の口元も輝乃と同じように、淡く優しい笑みを浮かべていた。

    作者:佐和 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2017年8月9日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 5/キャラが大事にされていた 1
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