祭り屋台の血戦~後編

    作者:陵かなめ

     祭り屋台に現れた黄金の円環リングの血戦に、灼滅者たちが乗り込んだ。
     二体のアンブレイカブルと激しい戦いを繰り広げ、その撃破に成功する。
     跳躍のヘビクイ・ファイを貫いたのは、伊庭・蓮太郎(修羅が如く・d05267)の拳だ。ありったけのオーラを集め、激しい連打で敵の身体を打ち砕いた。
     だが、敵にとどめを刺した瞬間、闇に包まれ、堕ちていく蓮太郎。
     それでも彼は、必死に意識を保ち、仲間を邪魔せぬよう最後まで踏ん張っていた。
     蓮太郎に二体目のとどめを刺させるものかと、灼滅者たちはいっそう厳しい攻撃をガゼルに集中させる。
     その中で、敵の攻撃を一手に引き受けていたシーゼル・レイフレア(月穿つ鮫の牙・d09717)が倒れてしまう。だが、彼のおかげで、灼滅者たちは二体の敵を相手取って、最後まで力強く戦うことができたのだ。
     灼滅者たちは、倒れた仲間の思いを引き継ぎ、畳み掛ける。
     疾走のガゼル・オメガにとどめを刺したのは牧瀬・麻耶(月下無為・d21627)だった。
     闇に堕ちた麻耶は、ウイングキャット のヨタロウを取り込んで単一固体になる。
    「我が望むは強者との命の砕き合い、それのみよ」
     リング上では、蓮太郎が静かに灼滅者たちを見据えていた。どうやら、灼滅者たちが自分との闘いの準備を整えるまで待つつもりのようだ。せっかくのこの舞台、何の憂いも無く殴りあいたいということらしい。
    「うーん、気持ちいいぜ! っと、何だ、戦うのか?」
     堕ちた麻耶も灼滅者たちを一瞥した。
    「それとも何か、言いたいことでも?」
     バトルオーラを身に纏い、笑う。
     その言葉とは裏腹に、弱い者の言葉など届きそうには無かった。
     二人の様子を見て、各務・樹(カンパニュラ・d02313)が拳を握り締める。
    「何があっても、取り戻してみせるわ」
    「無論、そのつもりじゃ」
     カンナ・プティブラン(小学生サウンドソルジャー・d24729)が頷いて見せた。
    「絶対に助けて見せる。そうだよね」
     黒揚羽・柘榴(魔導の蝶は闇を滅する・d25134)が仲間を見回すと、
    「うん。かならず、だよ」
     八宮・千影(白霧纏う黒狼・d28490)が強く頷いた。
    「お二人を連れ戻しますの」
     そして、二人は戻ってきてくれると。シエナ・デヴィアトレ(治療魔で被虐嗜好な大食い娘・d33905)も強く誓った。


    参加者
    各務・樹(カンパニュラ・d02313)
    李白・御理(白鬼・d02346)
    神凪・燐(伊邪那美・d06868)
    カンナ・プティブラン(小学生サウンドソルジャー・d24729)
    黒揚羽・柘榴(魔導の蝶は闇を滅する・d25134)
    八宮・千影(白霧纏う黒狼・d28490)
    アリス・ドール(絶刀・d32721)
    シエナ・デヴィアトレ(治療魔で被虐嗜好な大食い娘・d33905)

    ■リプレイ


     祭り会場の真ん中に現れた黄金の円環リングには、闇堕ちした伊庭・蓮太郎(修羅が如く・d05267)、牧瀬・麻耶(月下無為・d21627)の姿があった。
     それに対するように、灼滅者たちも立っている。
     わずかにでもどちらかが動けば、この場は再び戦場になるだろう。
     二人の姿を見て、八宮・千影(白霧纏う黒狼・d28490)は思う。
    (「お二人はボク達が助けてくれるって信じて堕ちたと思う」)
     であれば、その思いに報いなければならないとも。
     だって、皆で帰ると誓ったから。
    「それは守らなきゃダメ、なんだよ」
     と、決意を新たにする。
     ここで闇堕ちの連鎖を断ち切ると、黒揚羽・柘榴(魔導の蝶は闇を滅する・d25134)も強く思っている。
    「ダークネスの陰謀を潰すよ! 絶対に2人とも助け出すからね!!」
     柘榴は佇む二人をしっかりと見据えた。
     その言葉を聞いて、増援に駆けつけたアリス・ドール(絶刀・d32721)が頷く。
    「……闇から連れ戻して……依頼が終わるの……」
     膨れ上がった闇、それだけを斬り裂くのだと、武器を構えた。
     神凪・燐(伊邪那美・d06868)も静かに同意を示す。
     特に同じクラブの蓮太郎を見て、心の中でこう言った。
    (「強く殴ってでも連れ戻すつもりですからね!」)
     と。
    「妾は病院時代に多くの仲間達を喪ったからのう」
     カンナ・プティブラン(小学生サウンドソルジャー・d24729)も堕ちた二人を見ていた。
     だからもう見知った顔が死んでいくのは御免だし、それを防ぐためならば足掻いて足掻いて足掻きぬいてみせると。全力で、と。
     意気込む灼滅者の様子を見て、麻耶が口の端を上げた。
    「つまり、てめぇら、アタシとやろうってんだよな?」
     確認するような声がリングに通る。
    「ええ、必ず二人を連れて帰るわ」
     各務・樹(カンパニュラ・d02313)が確認するように仲間たちを見た。
     皆、頷き、武器を手に取る。
    「さて、準備が整ったようだな」
     蓮太郎が身を起こして灼滅者たちを見た。
    「憂いの無い殴り合いというのは結構難しいものです。自分は良くても相手に憂いが生まれる事もある」
     彼の前には李白・御理(白鬼・d02346)が立つ。
    「しかしそれが伊庭さん望みというのならば呆れるまで打たせるとしましょう」
    「ほう」
     瞬く間に、戦いの気配が周辺に広がった。
     リング内は一触即発だ。
     互いに距離をとりながら、ぴりぴりとした緊張感が増していく。
    「表に出てこれた所で悪いですが、あなた達に一般人を殺させるわけにはいかないですの」
     シエナ・デヴィアトレ(治療魔で被虐嗜好な大食い娘・d33905)がそう言うと、麻耶が肩をすくめて首を傾げ、蓮太郎は体を深く沈ませた。
    「行くわ」
     樹の声を聞き、リング内にいる全ての者が地面を蹴って動いた。


    「いざ、技と命の限りを尽くし、存分に殺し合おうぞ!」
     そう言って、蓮太郎は猛然と突き進んできた。
     鍛え抜かれた拳は超硬度であり、一突きごとにこちらの守りを撃ち抜いてくるだろう。
     御理はそんな彼を見ても怯まず、片腕を巨大異形化させて迎え撃った。
    「伊庭さん。鬼神と化した僕の腕はダークネスのそれに近い。相手になりましょう」
     片腕を振りかざし、叩きつけるように振り下ろす。
     蓮太郎の拳と御理の腕が激しくぶつかり、衝撃で地面が揺れた。
     ギリギリと力を込めた腕が軋む。
     蓮太郎が急に拳を横に凪ぎ、御理の腕を弾き飛ばした。
     たたらを踏みながら御理が受けの構えを取る。
     思った通り、鋭い突き上げが御理の鳩尾付近に放たれた。
     防御の姿勢を取っても、なお勢いに押され体が吹き飛ぶ。
     それを見て、シエナがダイダロスベルトを伸ばし御理の体を包み込んだ。
    「わたしにとっての全力の戦いとは傷ついた人を治す事ですの! これは誰にも否定はさせないですの!」
     帯は傷を癒し、守りを固めていく。
     次の攻撃を構える蓮太郎にシエナは言葉を投げた。
    「わたし達が勝ったら、潔く引いて欲しいですの……」
     全力で戦おう。そして、自分たちが勝利したら蓮太郎の内へと再び引いて欲しい。
     シエナの願いに蓮太郎は否定も肯定もしなかった。
     無言で次の動作に入る。
     ただ、打ち合うことこそが対話だというように。
     シエナのライドキャリバー、ヴァグノジャルムがシエナを守るように間に突入してきた。
    「回復をありがとうございます」
     御理も再び立ち上がる。
    「あの一撃に耐えたか」
     蓮太郎は御理を見据えた。
     盾役として、受ける被害は半減できる。受けだけでも、辛うじてダークネスと対等に向き合えるのだと御理は思う。
     互いがまだ動けることを確認し、両者は再び地面を蹴った。

     蓮太郎の戦い方を気にしながらも、麻耶には六名の灼滅者が向かっていった。
    「確かに望むものを手に入れるのは力がいる。しかし、今の貴女は破壊の衝動に飲み込まれて暴れているに過ぎない」
     燐は堂々と宣言し、サイキックソードから光の刃を撃ち出した。
    「へえ?」
    「信念なき拳は凶器に過ぎない。何も掴めない」
     おかしそうに笑う相手に、さらに言葉を重ねる。
     武家の当主として武人として強い誇りを持ち、私欲によって力を振るうのを何よりも嫌う燐の、心からの言葉だ。
     光の刃が麻耶の体を切り裂き、守りを剥がす。
     続けて柘榴が相手の懐に飛び込んでいった。
    「力を重視するなら、倒して強さを証明すれば牧瀬さんを返してもらえるのかな?」
     オーラを集束させた拳で、すさまじい連打を繰り出す。
    「せいぜい頑張ればいいじゃん? 力があれば、奪うことも掴む事もできるし?」
     力があってこそだと、麻耶は笑った。
     攻撃はきっちりと命中したが、相手を静めるほどのダメージにはならなかったようだ。
     だが、まだ攻撃は続く。
    「呪われし狼姫の牙、その身に受けてもらうよ」
     千影が石化をもたらす呪いを麻耶に向けて放った。
     さらに、樹は敵の機動力を奪うような飛び蹴りを繰り出す。
    「麻耶ちゃんが思う強さは暴力的な力だけなのかしら。闇雲に誰かを殴っていても、搦め手には、なす術もなさそうよ」
    「はは、でもほら、弱いヤツが言っても、ただの戯言じゃん?」
     まだ麻耶は笑っている。周辺にヴァンパイアの魔力を宿した霧が展開されたようだ。力こそ、と言う割には、回復も考えた戦い方をする。やはり、一筋縄ではいかない相手だ。
     その霧の中を縫うようにアリスが近づいていく。
    「……自分の闇に飲まれる程……あなたは弱くない……薄い繋がりでも……居なくなるのは……寂しいの……」
     ローラーダッシュの摩擦を利用して炎を纏い、相手の眼前に躍り出た。
     飛び込みを予測してか、麻耶がステップで半歩下がる。
     アリスはそれまでのリズムを崩すようにゆっくりと着地し、一呼吸おいてしなやかに跳んだ。
     間合いを一気に詰め、炎の蹴りで相手を吹き飛ばす。
     カンナはリング上の戦いを見極めながら仲間に回復のサイキックを飛ばすタイミングを窺っていた。
    「聞いた限りでは戦いに貪欲らしいからのう。灼滅者としての集団での強さを見せると致そう」
     巨大なオーラの法陣を展開し、前衛の仲間の体力を回復させる。
     蓮太郎も麻耶も、連携して戦っているわけではない。
     もちろんこれには、二人が協力できないよう、分断するように戦っている柘榴の存在も大きい。
     一方、互いに連携を意識しあう灼滅者の戦い方に、強さが生まれるのだと感じた。


     激しい撃ち合いは続いていた。
    「ま、言っても最後は力っしょ」
     麻耶が緋色のオーラを纏った武器で斬りつけてきた。
     仲間の前に立ちふさがり、燐が変わりに痛みを引き受ける。強い力で斬りつけられ、なおかつ相手は体力を回復させている。徹底的に耐久を重視した戦いをするようだ。
    「力が欲しいなら、確かな信念を持って力を振るいなさい!!」
     燐はただ庇うだけではなく、距離が近づいた瞬間にと、オーラを纏った拳で反撃した。
    「ふ」
     激しい拳の連打に、麻耶の体が押し戻される。
     そこへ、咎人の大鎌を抱え柘榴が踏み込んだ。
    「力でしか解決できない、感情を交わす仲間もいないダークネスなんて弱いんだよ」
    「は?」
     『死』の力を宿した断罪の刃が相手の体を抉る。
     弱いと言われた麻耶が不愉快そうに顔を歪ませた。
     純粋な力だけを見れば灼滅者はダークネスに敵わないのだろう。だが、灼滅者には仲間と連携して得ることのできる力がある。そこに、真の強さがあると思う。
     事実、今、灼滅者たちは二人と渡り合っているのだから。
    「灼滅者の連携の力を見せてあげるね。これは元の牧瀬さんの強さでもあるんだよ」
     柘榴のデスサイズが緋色の回復力を奪い阻害する。
    「ボク達は、こうやってキミの戦い方を邪魔できるんだよ」
     続けて千影が制約の弾丸を放った。
     これは敵の動きに制約を加える魔法弾だ。
    「確かに、回復が追いつかなくなるのは辛いかな」
     そう言って、麻耶は癒しの力に転換したオーラを集め傷を癒して見せた。
     やはり、堅い守りと回復で耐久戦を見据えているのだろうか。
     だがそうそう思う通りにはさせないと、片腕を異形化させた樹が地面を蹴った。
    「わたしたちはひとりならさほど強くはないわ。でも、みんなと協力してずっと強い相手を倒してきたの」
     言いながら、痛烈な鬼神変で殴りつける。
    「麻耶ちゃんも知ってるでしょう? 信頼できるひと達に背中を預け預けられ、戦ってきたこと」
     言った背後からアリスが跳んだ。
    「……肩を……借りるの……」
    「ええ、いいわよ」
     短い言葉のやり取りで理解した樹は、半身を引き場所を作ってやる。
     アリスは樹の肩に手を乗せ勢いをつけるように押して方向を変えた。
    「な、」
    「……そこなの……」
     予想できない動きがフェイントとなり、麻耶の体にアリスの鋭い銀爪が突き刺さる。
     アリスはそこから相手の体を引き裂くように、力を込めて抉った。
     これには麻耶もふらりと揺れる。
     徐々にではあるが確実に、相手の回復よりもこちらの攻撃が上回ってきていた。
     カンナはこれを見て取り声を張り上げる。
    「戻って来られよ! 其方と共にある者達を泣かせるような真似はするでない!」
    「いや、あの兄さんを盾にして、逃げるって手もあるけど?」
     言って、麻耶はちらりと蓮太郎を見た。積極的に連携はしないけれど、自分が逃げるための駒にはできそうだと。
    「じゃが、そうはせぬのだろう?」
     そう言われ、麻耶が笑う。
    「何だよ、単純な話……てめぇら、強いんじゃん」
     それは、灼滅者たちの強さだと。
     回復も反撃もやめた麻耶に向け、灼滅者たちが最後の攻撃を叩き込む。
     吹き飛んでリングの床に転がった麻耶の姿は、共にヘビクイやガゼルと戦った時の姿だった。


    「その守り、打ち砕く」
     バベルブレイカーのジェット噴射を利用し、蓮太郎が勢い良く間合いを詰めてきた。
     あっと、思ったときには杭が『死の中心点』を貫いている。
     御理は刺さった杭を力づくで引き抜き、傷を庇いながらその場を跳んで逃げた。
     相手の攻撃は苛烈で、さすが憂い無く殴りあいたいと言うだけの事はあると思う。
     それでも立っている事ができるのは、御理の位置取りと仲間からの回復あってこそだ。
     シエナの帯に包まれながら御理は実感する。
    「仲間を癒し、守ることがわたしの役目ですの」
     もう何度目か、シエナのラビリンスアーマーが更に御理の守りを固めた。
     何があっても、仲間の命を支えきるとシエナは誓う。
     一般人や仲間たちを癒し守るために、この戦いに身を投じたのだからと。
    「伊庭さん」
     立ち上がった御理が言った。
    「本当に憂いない殴り合いは暴力の応酬だけじゃない。共に闘う相手への礼と信頼が必要という事です」
    「それは、強さに足るのか?」
    「ええ、少なくとも、今はそうでしょう?」
     御理が言うのと、仲間が飛び込んでくるのが重なった。

     全く、皆の為に闇堕ちするとは貴方らしい。燐はそう言って拳にオーラを集めた。しかし、何度も心配をかけるのはいただけないと思う。
     だから。
     燐は拳を振り上げた。
    「目が覚めないなら全力で殴っても梁山泊に連れ帰ります!! 生憎私は本気です」
     蓮太郎も構えを取ったが、一息早く燐の閃光百裂拳が炸裂する。
    「なんの!」
     傷を負いながら、蓮太郎も鋼の拳を繰り出してきた。
     互いに傷を負い、距離をとる。
    「伊庭殿、其方、斯様な状態で戦い続けるだけの修羅になって楽しいか?
     ダークネスの中で見てるだけの、其方を案じる其方を想う友を心配させる状態で楽しいのか?」
     まっすぐ蓮太郎を見据えたカンナは、急ぎラビリンスアーマーで燐を回復させた。
    「そうではなかろうが! 根性出して戻って来ぬか!」
    「まるで、今は根性を出していないかのような言われようだな」
     次の動作に入った蓮太郎に、更に攻撃を畳み掛ける。
    「言葉はいらないんだよね? 殴り合いではないかもしれないけど、手始めにコレ、受けてもらうんだよ」
     千影がエアシューズを煌かせ走りこんできた。
    「慣れない武器、そして技だけど……それでも一撃、入れて見せるんだよ」
     高く跳躍して相手を飛び越したかと思うと、銃を撃った反動で体を捻って蹴りを食らわせる。
    「……あなたの力……その悉くを斬り裂いて……連れ戻すの……」
     アリスはサイキック斬りを放ち、相手の体力をがくんと減らした。
    「こちらも、死力を尽くすとしよう」
     一瞬、体制を崩した蓮太郎だったが、すぐに立て直しバベルブレイカーを振り上げる。その顔からは、この戦いにのめり込んでいる表情が窺えた。
     柘榴が走り、叫んだ。
    「戦いは自分のためだけにするものじゃない。皆を守るために戦うことを思い出して!」
     マテリアルロッドを大きく振りぬき、蓮太郎の武器を弾き飛ばす。
     攻撃を相殺された相手がバランスを崩した。
    「例えダークネスでも灼滅者でも、共に闘う相手への礼と信頼が必要という事には変わりない。『どちらの伊庭さん』もきっと分かる」
     もう一度、念を押すように御理が語りかける。
    「それは――」
    「蓮太郎くん」
     妖の槍を構えた樹が蓮太郎に近づいた。
    「殴り合うならここ以外でもできるし楽しいわ」
    「楽しい、か」
    「心身の限界まで戦って、その相手と一緒に練習したり、笑いあったり」
     槍がまっすぐ突き刺さり、体を抉る。
    「だから戻ってきて」
    「ぐ……、見事、だ。灼滅者」
     倒れる直前。
     蓮太郎は、確かに、灼滅者たちに向けて武人としての礼をした。

     黄金の円環リングが消えていく。
    「これで、終わったんだよね?」
     千影が手を伸ばし、座り込んでいた麻耶を支えるように引き上げた。
    「うむ。その通りなのじゃ」
     カンナが満足そうに頷き蓮太郎の背中を押す。
    「二人とも、お帰りなさい」
     樹がそう言うと、帰ってきた二人が皆に手を伸ばした。
     二人を無事取り戻し、灼滅者たちはこの戦いの終わりを感じていた。

    作者:陵かなめ 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2017年8月26日
    難度:やや難
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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