「群馬密林を探索していた灼滅者が、有力な情報を持って帰還した」
資料を手にした結城・相馬(超真面目なエクスブレイン・dn0179)は教室に入るなり、灼滅者達へと話しかけた。
探索していた灼滅者達からの情報によれば、どうやら群馬密林の地下にアガルタの口の入り口がある事、そしてご当地怪人のアフリカンパンサーが、ドーター・マリアに接触しようと配下を送り込んでいた事が分かったという。
しかも、探索していた灼滅者の活躍で、六六六人衆とご当地怪人が戦闘し、結果としてご当地怪人が敗北して殺されている。
「この戦闘の結果、群馬密林ではアフリカンパンサー率いるご当地怪人と、ドーター・マリア率いる六六六人衆が、一触即発の状況で睨み合う事になったらしい」
そう話す相馬だが、どうやら一触即発であっても、すぐ戦闘にはならないようだ。
「この状況に対してスサノオの姫・ナミダが、戦いを仲裁すべくスサノオの軍勢と群馬密林に入っている。戦闘が始まる前にスサノオによって調停され、ドーター・マリアはスサノオの傘下に入り、ナミダ姫とアフリカンパンサーは協力関係を強くするという結果になってしまう。この結果は、スサノオとの戦力を大きく増強する事になるだろう」
これを阻止する為、スサノオの調停が始まる前に戦闘に介入や、両勢力が全面戦闘を行うような工作をしたり、或いは、戦闘の混乱を利用して有力な敵の灼滅を狙って欲しいと相馬は言い、ばさりと資料を机に広げた。
「一触即発状態のご当地怪人と六六六人衆は互いに睨み合っている為、130名程度の戦力であれば、気付かれずに近づく事が可能になっている」
資料へと視線を落とし話す相馬は地図を指さし、灼滅者が戦場に近づいてから、スサノオの軍勢が到着するまでは12分程度と予想されている事も口にした。
「スサノオの軍勢の進行方向も判明している。その為、スサノオの軍勢の足止めをする事ができれば、到着を遅らせる事もできるだろう。だが、当然ながら、正面から戦争に介入して戦う程の戦力はない。いかにして、両勢力の戦端を開かせるか、戦闘が発生した後に激化させ、スサノオの仲裁を失敗させるかが肝になるだろう」
最低限、双方の戦力を減らす事ができれば作戦は成功だが、ドーター・マリアがスサノオの傘下に加わらない、アフリカンパンサーとスサノオの関係が悪化するといった状況を生み出せれば、スサノオとの決戦で大きなアドバンテージを得られるだろうと説明は続いた。
説明を聞く灼滅者の一人が有力敵の灼滅について問うてきた。
「もちろん不可能ではない筈だ。作戦の立て方や、状況によるだろうが、状況が許せば狙っても良いかもしれないな」
資料をぺらりとめくり、相馬は話し、敵が従える配下の説明をする。
ドーター・マリアの配下は群馬密林の六六六人衆達で、アフリカンパンサー配下はご当地怪人の軍勢、ナミダ姫配下は壬生狼組をはじめとしたスサノオの軍勢である。
「六六六人衆の残党勢力がこれ以上、スサノオ勢力に加わるのは阻止したい」
言い、エクスブレインは地図へと瞳を向けた。そこには見えざるダークネス達の様々な思惑が張り巡らされている筈だ。
「有力な敵を討ち取るのは難しいかもしれないが、チャンスはある。お前たちにとって最良の選択を選んでほしい……頑張ってくれ」
参加者 | |
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赤槻・布都乃(悪態憑き・d01959) |
日野森・沙希(劫火の巫女・d03306) |
焔月・勇真(フレイムエッジ・d04172) |
ロイド・テスタメント(無に帰す元暗殺者・d09213) |
竹尾・登(ムートアントグンター・d13258) |
火土金水・明(総ての絵師様に感謝します・d16095) |
柿崎・法子(それはよくあること・d17465) |
富山・良太(復興型ご当地ヒーロー・d18057) |
●
群馬の密林奥深くにある小高い丘で、灼滅者達はその存在を目に留めた。
木々の間から動いて見えるのはダークネス達。それも、迫るご当地怪人の軍勢から撤退している六六六人衆だ。
「……あれは、ドーター・マリア?」
言いながら双眼鏡から目を離し、焔月・勇真(フレイムエッジ・d04172)は六六六人衆が向かっているであろう場所へと視線を向けた。
そこは、仲間達と共に勇真が発見した場所。
「アガルタの口へ撤退するつもりか」
ぽつりと口にし、勇真は群馬密林に慣れたロイド・テスタメント(無に帰す元暗殺者・d09213)と共に丘から降りると、目立たぬ様迷彩服に身を包む仲間達と共に木々がうっそうと茂る密林の中を移動する。
「『グンマーは秘境』とかネットで見かけるけど、まさか本当にそうなるとはねえ……」
木々に囲まれた中に戦いの音があちこちから聞こえてくる。襲撃のタイミングを計って移動する中、竹尾・登(ムートアントグンター・d13258)は伸びた枝を払い、富山・良太(復興型ご当地ヒーロー・d18057)が後に続く。
ドーター・マリアへ襲撃をかけるのは自分達を含め、3チーム。他の2チームも自分達と同じように密林に身を潜めている筈だ。
3チームでの襲撃という中、柿崎・法子(それはよくあること・d17465)の胸に不安が過るが――、SEPを使い移動し、襲撃タイミングを打ち合わせた仲間と遭遇した。
聞けば、マリアが自分も撤退しようとした所で襲撃すると決まったという。
「ドーター・マリア、アフリカンパンサー、そしてナミダ姫さんの集まる可能性がある戦場ですか。私個人としてはナミダ姫さんとは戦いたくないのですが……」
静かに身を潜め、火土金水・明(総ての絵師様に感謝します・d16095)は小さく口にする。
この密林のどこかに、この戦いを仲裁すべくスサノオの姫・ナミダがいる筈だ。今回の作戦では、いくつかのチームがナミダ姫の元へ向かっている。
「やっと分かったと思って来てみれば、アフリカパンサーとドーター・マリアが睨み合っているのですか。しかし、親子と聞きましたが……どうして?」
疑問を微かに口にしてちらりと見れば、マリアは精鋭の六六六人衆と撤退を支援していた。
にらみ合う勢力の大将は親子関係にあるというが、ロイドは気に掛けなかった。六六六人衆を倒せればそれで良い。それだけだ。
赤槻・布都乃(悪態憑き・d01959)もまた、似たような思いが胸にある。クソ密林の主でヒトに仇名す殺人鬼、それだけで十分だった。
「マリアの灼滅を狙ってがんばるのです」
日野森・沙希(劫火の巫女・d03306)は決意を口にし見れば、タイミングはもう間近。
――そして。
「全て無へ、その生を罰と知れ!」
ロイドはスレイヤーカードを解放する。
タイミングを掴んだ仲間達は一斉に行動に出た。
●
赤いオーラが立ち上る斧を手に立つドーター・マリアは、飛び出した灼滅者達に気付いた様だ。
3チームに囲まれたドーター・マリアはすと目を細め、嫌悪感を露わにする。ダークネス同士の争いに介入された事への感情がじわりとにじみ出ている。
そんなドーター・マリアを守るように学ラン姿の護衛が9人――その内の3人が得物を手に襲い掛かって来た。
「サヤ、頼んだぜ」
鈍く光るナイフの刃。布都乃の声に応え、ウイングキャット・サヤがそれを受け庇い、ずぶんと振るわれる大斧からの一撃をスレイヤーカード解放と共に呼び出したライドキャリバー・エイティエイトに騎乗し勇真は飛び越える。
「……!」
3人目の攻撃に身構えるも、躱せない。沙希の頬に紅線が引かれ、血がにじむ。
「群馬がジャングルなんて地球温暖化が進みすぎだよ! 元に戻させてもらうからね」
他のチームも攻撃に動いている。視界に入る他チームを目に登はクロスグレイブを構え、ライドキャリバー・ダルマ仮面と共に飛び出した。
「これでもくらえ!」
「いきましょう、中君」
ダルマ仮面の突撃をどうにか耐えた護衛に襲い掛かるのは良太とビハインド・中君。エアシューズから放たれる一撃を護衛は大剣で払おうとするが、まともにくらってしまった。
「火土金水先輩!」
親友との攻撃を受け、よろめく護衛の隙を見逃さなかった。良太に頷き明の魔殺の帯が放たれ――ばしんと他の護衛が庇い弾く。
地を蹴り護衛の懐へと一直線。布都乃は十字架戦闘術を叩き込み、
「サヤ!」
声に応じ、隙を伺うサヤも攻撃を繰り出した。
マリアは――。
ぎゅっと槍を構え沙希は倒すべき相手を探す。だがマリアは他のチームと戦う護衛の援護をしているようだ。
ここからは届かない。ならば。
「さっきのお返しなのです」
まずは護衛から倒すしかない。血を流し腕を庇う護衛に向けた槍はざくりと肩口を裂き、
「掴んだチャンス、活かしてみせるぜ」
勇真はクルセイドスラッシュで斬り込んだ。がぎんと庇う護衛の刃と刃が打ち合い、火花を散らすと続くエイティエイトの攻撃。
大斧を持つ護衛は得物を手にちらりと視線を動かした。その先にあるのは、他のチームと戦う護衛を援護するドーター・マリア。
「猟犬、参ります」
静かな声。護衛は視線を戻すが、次の瞬間、博愛主義者であり誰にでも優しく接する男が豹変した。
「とりあえず、コレはバラせば良いんだろう?」
ダイダロスベルトを構え、ロイドはそれを容赦なく放つ。攻撃を立て続けに受ける護衛は避けようとするも、叶わない。太ももを大きくえぐられよろめいた。
護衛3人の動きを見た限り、少なくともディフェンダーが二人のように見える。
「残りはクラッシャー、かな」
ぽつりと口にし法子は仲間を守る癒しを発動させる。
「ありがとうございますです」
つと流れる血は止まり傷も消える。頷き応えて沙希が見れば、目前では護衛3体と仲間達が戦っている。メージを多く与えた大剣を持つ護衛へと攻撃を集中させていた。
ドーター・マリアは別の護衛達の援護に動いたようだ。どうやら3チームと戦う護衛の援護を行うようだ。
それならば次は――。
「燃え尽きろ!」
「ぐっ、っ……」
勇真とロイドの攻撃を立て続けに受け、大剣が血濡れた手から滑り落ち、ボロボロの護衛の体は崩れ落ちる。
まずは1体。
「ドーター・マリアが来るよ、気を付けて!」
傷を癒す中で法子が上げる声に仲間達は身構え――、
ず、ぶんっ!
斧から赤いオーラが広がり、灼滅者達に襲い掛かる。
ディフェンダー勢が身を挺して仲間達を守るも、そのダメージは決して無視できないものであった。
「アフリカンパンサーは何をするつもりなのか知ってますか?」
登が攻撃する中、良太は問うが答えはない。傷を癒しながら言葉を待つが、明が動き、布都乃と沙希、勇真も動く。もちろん狙いはドーター・マリア。だが、それは護衛が全て防ぎ切った。
「さすが護衛だね」
登はため息をつく。
身を挺し、守るべき者を守った護衛達は血を流し、学ランもところどころ破けてしまっている。そんな姿を目にしたドーター・マリアは最初に援護に向かったチームへと再びの援護に動く。
「ドーター・マリアが戻ってくる前に護衛を倒したいですね」
「そうだね」
明と登は言葉を交わし、ナイフを持った護衛をどうにか倒す頃には再びドーター・マリアは別チームの護衛へ。
残る護衛は1体となり。
「これで最後だ!」
伴うサヤと共に地を蹴り、一気に懐へ。大斧を持つ護衛の最期の表情を目に、十字架戦闘術で一気に屠り、
「ドーター・マリア、あとは貴方だけなのです」
沙希は大物を手にするダークネスへと槍を向けた。
●
「……はぁ」
三方から攻め寄せる灼滅者達。その視線の先で、ドーター・マリアは小さく溜息をついて両手で斧を構え直した。
そして3チームで取り囲み、一斉に攻撃が開始される。
「一気に畳みかけるよ!」
「竹尾君、火土金水先輩、気を付けてください」
ダルマ仮面と共にクロスグレイブを手に登はドーター・マリアへと一気に駆け、回復を受けた明はディーヴァズメロディを向けるが、軽く振り払われてしまう。
「踊ってくれるか娘サンよ」
布都乃とサヤは懐まで一気に入り攻撃を叩きつけ、
「私の炎で貴方を灼滅して差し上げますですよ」
「勝負だ、ドーター・マリア」
沙希と勇真の剣から放たれる、二つの炎。
ダークネスの冷たい瞳がすと細まり、
「業ごと焼き尽くしてやろう!」
ドーター・マリアはロイドの炎までも巨大な斧で防ぎきる。
(「強い……」)
ごくりと息を呑み、それでも仲間の傷を癒す法子がドーター・マリアを目で追えば、見えるのは別チームの仲間の上に振り下ろされる、湾曲した赤黒い刃。
「陽和! 無茶するな!」
鋭い声。鮮血と、粉々に斬り砕かれた木と岩が巻き上がる。
とてつもない攻撃力に思わず息を呑むが、引く訳にはいかない。ここで何が何でも決着をつけねば。
法子は自分が出来る事――仲間達が戦い続ける為のサポートに専念する。
取り囲み、灼滅者達は全ての力で戦闘を繰り広げた。
「この……っ」
ドーター・マリアは足元の地面に手を付いた。その手が淡い輝きを放つと、色黒の肌に刻まれた傷が癒えていく。
だが、傷はすべて癒しきれる訳ではない。ここが正念場だ。
斧を構えるドーター・マリアは登とダルマ仮面の攻撃を防ごうと動くが、生じた隙を見逃さなかった。
「今です、竹尾君! 中君も」
「オッケー!」
「これ以上友人の故郷で好き勝手させる訳にはいきませんので、決着を付けさせていただきます」
回復に専念していた良太も中君と共に攻撃を叩き込み、明のダイダロスベルトが浅黒い肌をざぐりと斬り裂いた。紅の血が散り、
「いつも通り死に物狂いでトるまで、だ」
傷だらけとなった姿に迫り、布都乃とサヤは攻撃を叩きつける。
「今度こそ私の炎で貴方を灼滅して差し上げますですよ」
「ここで決着をつけようぜ」
沙希と勇真の攻撃を斧で防ごうとするが、間に合わず、
「燃え尽きろ!」
上がる声と共にロイドの一撃がドーター・マリアを真正面から捉えた。
畳みかけるなら、今しかない。
サポートに徹した法子だったが、ダメージをここで少しでも与えるべくダイダロスベルトを構え、放つ。ドーター・マリアは弾くことが出来ず、そのまま肩口を血に染めた。
「……っ」
灼滅者達の猛攻を受けドーター・マリアは距離を取り、ついに膝をつく。
眉根を寄せて灼滅者達を睨みつけつつ、地面に手を付いて傷を癒す力を行使するが、増えた傷に対してそれは明らかに間に合っていなかった。
このままいけば、ドーター・マリアを灼滅できる。
「急ぎましょう、軍勢が近付いてきています」
「……ご当地怪人の軍勢じゃねえの?」
気配に気付いた明の声に仲間達は視線を巡らせ、布都乃は眉を寄せる。
「このままじゃまずいな」
「一気に倒すしかないね」
勇真と法子が交わす声に仲間達は得物を構えなおした。
そして灼滅者達が一斉に飛び出そうと――その瞬間、ガサガサッと派手な木擦れの音を立てて、密林の中から猛獣の様に飛び出した影が、灼滅者達を跳び越えた。
●
「来やがったな!」
ドーター・マリアまで一直線に駆ける影の正体は一体のダークネス。
反応して動く他チームに布都乃が続き、エアシューズでの一撃を放ち――!
ガキッ!
蹴撃を食い止めたのは、巨大な骨杖だった。
「アフリカンパンサー? どうしてここに」
「まさか単騎でくるとは」
軍勢の気配はない。勇真は周囲へ瞳を走らせ、明は得物を手に口にする。
密林の中、アフリカンパンサーは率いる軍勢を置いてまで単騎でここまでやって来た。アフリカンパンサ-が、何故六六六人衆の元へ。
「助けに来たよ、ボクの娘マリア!」
「……助けに来て欲しいとは言っていない」
二人に会話が疑問の答えだった。
「親子って話は本当だったのか。闇堕ちして六六六人衆になったのか? それとも人として、アフリカンパンサーから生まれたのか? あと、この森、お前らの能力か?」
「ここで何をするつもりだったんですか?」
他チームが二人へ問いかけるのを中、良太も問いかける。
「答える必要なんかないよ!」
「……わかっている!」
アフリカンパンサ-に応えるドーター・マリアの様子は母親に世話を焼かれ、不貞腐れる娘そのものだった。
その様子はどこか微笑ましく感じられるものであったが、それは二人がダークネスでなければ、である。
「余所見してたら、背後を取ってしまうぞ?」
アフリカンパンサーの骨杖が布都乃の蹴撃を弾くのと同時にロイドは地を蹴り、飛び出し――、
直後、巨大な骨杖と紅い光が、立て続けに灼滅者を薙ぎ払った。
密林に轟音が響き、衝撃が密林の木々を震わせる。
「っ……!」
「皆、大丈夫?!」
前衛に向けられた攻撃。良太と登は声をかけるが、土煙に遮られ様子はうかがえない。
もうもうと巻き上がった土煙が収まった時、立っている仲間の数は明らかに減っていた。良太の親友の姿もなく、ライドキャリバー達もまた。
「サヤ……ありがとうな」
仲間を守り戦い抜いたあの姿は消えていた。力尽きたサヤへと布都乃は声を向け、瞳は恐るべき攻撃をしたモノ達へ。
ドーター・マリアもアフリカンパンサーも、どちらも決して勝てない相手ではない。だが、2人同時となると話は別だ。
戦闘不能になった仲間達がいるこの状態で、灼滅者達は選択を迫られる。
撤退か、戦い続けるか。
対峙する灼滅者とダークネスとの間に緊迫した空気が流れ――、
「ここが潮時か……増援に追いつかれる前に撤退だ。急げ!」
近づいてくる増援を目に、黒斗は口惜しそうに声を上げる。
「どうする?」
「…………」
仲間達へ向ける法子の声に布都乃はぎりっと拳を握りしめ、
「私達も撤退しましょう」
「……ここまでか」
得物を構えたままの明に勇真は口惜しさを滲ませ、登と良太は倒れたクラスメイトを抱え上げる。
血を流すロイドの視界の先にあるのは、母娘――いや、ダークネス。
「他の班が動いてる。ボク達も急ごう」
言い、よろめくロイドを支え法子は見ると、アフリカンパンサーとドーター・マリアは戦闘態勢のままこちらをじっと見ていた。撤退する灼滅者達に追撃を加えるつもりはないらしい。
迫る声を背に、灼滅者達はダークネスの前から撤退した。
こうして群馬の密林奥深にて、二つの縁が結びついた。
結びついた縁の先にあるものは、まだ誰も知らない。
作者:カンナミユ |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2017年12月8日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 4
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