●手作りのアクセサリーを、あなたへ
まるで貝や鱗の様な光沢をもつ硝子のペンダントトップ。まるで柔らかな桜花や麗しい雪のひとひらのような硝子のタイピン。海の様に深い蒼も、空の様に爽やかな青も。薔薇のように気高い赤も、赤ちゃんの頬の様に優しい赤も、全て組み合わせる硝子次第で作れるのだと――それが、特別な工房など行かなくても、電子レンジとキットさえあればできるのだとレキ・アヌン(冥府の髭・dn0073)は楽しげに口元を綻ばせて。
「ガラスフュージングっていうんですけど、電子レンジ専用の専用炉を使えば手作りの硝子アクセサリーとか小物が作れちゃうんです」
専用工具に、色とりどりのガラス。好きな色の硝子を専用のカッターで切り、重ねたり並べたりしたあと真っ白な焼成炉にいれてレンジでチン! そして綺麗にヤスリをかけて整え、金具を差しこめばペンダントの完成! といった具合に。ざっくりな説明だが、これだけで綺麗な硝子のアクセサリーが出来たりする。
ネットでもそういうの紹介しているんですよ、とレキがタブレットで見せてくれた。
色々な色を合わせて地層の様に重なる色のグラデーションが綺麗なペンダントも、深い藍やグリーンなら男の人にもあうだろう。ガラス玉を枠に並べたフォトフレームなら一緒の思い出を飾ってくれるだろうし、あらかじめ糸を通せるよう熱に強い素材を通して生成しお揃いのブレスレットなどもどうだろうか。ミルフィオリという、金太郎飴の様に可愛い花の模様が入っているガラス棒を切って並べたガラスフュージングのブローチなら、仲の良い女友達に友チョコがわりに贈るのもいいだろう。
「手作りのチョコのほかに、こういった手作りもいいかなぁって。好きな色の硝子を使って、好みの小物を作ってあげられるのも、手作りならではですし」
一緒に作ってみませんか、とレキはにっこり笑って。
素敵な甘い一日に、思いも一緒に溶かしたガラス細工のプレゼントを。
●硝子にとろける心の色
陽桜は艶めくガラス板を花の様に重ね、光に透かし。
桜色の一片から零れる輝石のような煌めきに陽桜はわくわくを瞳に映して。青と水色、緑とオレンジ――それらに重ねるクラスメイトの顔。綻ぶ笑顔は春のようにふんわりと。
可愛い小粒の煌めきをトレーに集めながら。
「あたしは、ミルフィオリのジュエルを3つ作ろうかなぁって」
「僕はナイル色のペンダントにするよ」
「もうみんな決まったのね、早いなぁ……」
二人でガラス選びながらきゃいきゃいしているのを羨ましげに。見本をめくりながら、愛莉は溜息漏らしていたけれど。不意にぱあっと輝いて。綺麗、と自然と零れた言葉。
「良いのありました?」
陽桜にそう尋ねられ、愛莉はうふふと笑いながら頷き、
「ちょっと、挑戦してみるわね」
まずはガラス玉を作らなくちゃと、透明なガラスのカッティング。決まれば動きはテキパキ♪
幾つも並ぶ色ガラス。セレスは深い蒼から順に美しいグラデーションを目指して揃えていたら、レキの指先とごっつんこ!
いっぱいあるのに二人してどうぞどうぞと譲り合って。思わず顔見合わせふきだすセレスとレキ。
「ミルフィオリって何だかおいしそうですよね」
「実際ミルフィーユみたいに重ねてるしねっ」
陽桜とレキは窯の中にガラスを重ね終わると、まずは第一陣をレンジへイン!
「お、思ったより難しいわね……」
なかなか色の配置が決まらず四苦八苦する愛莉。こういうのは愛とノリとフィーリングですと、陽桜やレキは愛莉のお手伝い。
「でもどうして時計にしたんですか?」
アクセサリーに比べれば、かなりの大物である故にはじめてなら尚更大変でもある。小首傾げ尋ねるレキへ、愛莉はほんのり口元綻ばせ、
「大切な人の部屋、あまりものがなくて殺風景だから、少しでも、色があるものを置いてほしいのよ」
思この世界は決して単調ではない。思い出も絆も、勿論美しいだけではないかもしれないが、カタチある色、そして刻む時の大切さ――愛莉は特別な日にそんな何かを贈りたいから。
愛莉は完成した時計に時を灯す。
特別な明日まであと少し。ちくたく動きだす針の音に心の音を重ねた。
「硝子はいいな。透明感がありこんなふうに面白い色合いも出せる……」
綺麗な深い蒼、海の色、様々な青色を何層も重ねて外は明るく、中央が藍にも似た色に生まれ変わったその出来に、セレスはしばし見入りながら。
さて、と一息ついた後。二つ目に作るのは乳白色、レジンに近い色合いの鳥の羽。亡き祖父へ伝えたい言葉を載せる様に。
チン♪ と軽快な音と共に、ワクワクしながら扉を開く陽桜。
レンジで溶かし終わったフュージングの釜の蓋を開ける時のドキドキ感も、取り出せば生まれたての柔らかな輝きを手にできるのも手作りならではで。
綺麗な花の輝きに、陽桜はゴムを通し。ミルフィオリの愛らしさは、どこかアンティーク感もあって。
くるり、陽桜はレキへと向き直り。
「もうすぐ高校生になるから、また髪をのばして、このヘアゴムつけたいなぁって!」
これ、レキちゃんへ。
差し出されたヘアゴム、レキはぱぁっと綻ばせ、初めてつける時も一緒にね、と。春風に靡く桜色と一緒に揺らしたいから、と。
――そんな賑やかな声、イベント前の高揚感に明るい教室の中。久しぶりに学園の人達と集まって何かを作る空気にどきどきそわそわ。
選んだ藍色の硝子と、薄い橙色の硝子、一つ二つと重ねるたびに、彩雪は言葉では伝えきれない気持も重ねてゆく。
窯を温めようとふっと腰を上げたなら。久し振りに見たレキの横顔が大人っぽくなっていたから。
(「綺麗になって――ちょっと羨ましいな」)
彩雪も春を迎えれば中学生。けれど伸び悩む身長、背の高い彼と比べてしまうとどうしても子供っぽさが際立つようで。
完成した、夜の藍色と、夜の闇を照らす温かな炎をモチーフにしたバングル。
――喜んでくれたらいいな。
彼の顔を思い浮かべてほんのりと熱くなった顔を隠す様に俯き、彼の手の様に大きいバングルをそっと自分の腕に嵌めた。
伊織は並ぶ板ガラスの一つを手にとって日に透かし。朝焼けの様な綺麗な薄紫の澄んだ美しさに目を細めた。
「久し振りやねぇ。お誘いおおきに」
硝子越しの世界に沙汰とレキの姿を見止めた伊織は、ふんわりと笑みを向けて。
「本当久し振り。夏以来だね。伊織も何かに?」
「まぁ、そんなところやねぇ……仙景の兄さんらも?」
懐かしい話を幾つかして、ひらり硝子の煌めきと共にまた今度ゆっくり、と。
伊織は先に選んだ薄紫と透明なガラスの2つを組み合わせ手のひらサイズの四角い小皿を。
一つ一つ丁寧に並べては、見知った顔の幸せそうな様子を微笑ましく眺めつつ作り上げていく。
――完成したらあいつの好きな金平糖をたくさん乗せて渡そう。
それが減れば見えるだろう、暁闇に残る星の如き風流に。その嬉しそうな様子を想像するだけで自然口元が笑みを象った。
サズヤが視線を落した先は、夜色の空。
指先から空へと落す薄水色の煌めきは雨。糸のように細い軌跡は夜を抱くように優しく流れた。
窯を温めながら、サズヤは硝子越しの橙色の光にあの子の髪色重ね。
思えば彼女にあげる物は、いつも彼女に似合う物だった。
夜空にぴかぴか光る星の様に綺麗で優しいものだった。
彼女を想い。想う程。
募る。音の無い雨の様にしとしとと、心に響く波紋の音。
――我儘だ、これは俺の、我儘。あの子がほしいなんて。
そのきれいな未来を奪うのと同じ。黒々とした雨雲が夜空を隠す様に。
――でも、それでも受け入れてくれるなら。
銀の鎖を雨夜に通し、ありえないコトを願うように星を添えて。
ちゃんと伝えられるだろうか、君がほしいと。
互いの泡雪の様な掌の上。深紅、薄紅、乳白と、そして燈、黄金、透明の玻璃すらも際立って。
彩り見ただけで矢張りと顔を見合わせ。
「……ふふ、ユリも?」
淡く笑む烏芥と、是を結ぶ揺籃の口元。
玻璃の色、七重に八重に。君となら何度でも想いの夕穹彩を籠めに。
熱々の穹を掌にし、烏芥は揺籃を見て。
熱に消えてしまいそうな指先であるのに、慈しむように玻璃に指滑らす姿は尊く感じた。
「……普段使い用に仕上げてみたのだが」
和燈る夕穹を一雫留めた簪をその御髪に飾るなら、揺籃は華の様に綻んで。そして澄皓る夕穹を一筋燈す髪留、烏芥へ重ねるように。
創るものは何時も同じであったものの、閃く記憶。以前髪を切った時の言葉を憶えていたとしたならば。
僅か惑いつつもそれを大切に掌包み。
「……そうだな。君の前でくらいは」
今は唯頷きだけを返し。
――此の続きはまた明日な。
「ん、お星様の形のラインを入れるのとかどうかな?」
「いいですね。赤のガラスに、青の線で星を描けば私達をあらわすデザインになりますから」
デザインを決めた紅詩と七葉の指先が揃える色と軌道。そっと重ねてゆく煌めきは、星屑を集める様に。
二つの手で紡がれる其れは、断片の様な綺羅星だけど。ずっと離れない、二人で一人の自分達と同じように。合わせれば一つになる二個一のペンダント。結婚して初めてのバレンタインだから、一緒に素敵なものを作る喜びも変え難いものだから。
「どう、かな?」
完成したそれを手に、どきどきの七葉。
紅詩の瞳の赤の輝き。
七葉の瞳の青のライン。
「ん、ぴったり、だよ」
運命を辿るが如く、迷うことなく重なりあったなら、紅詩はチェーンを通し、まるで誓いの場のように優しく厳かに七葉に付けてあげて。
「とってもお似合いですね……私にも着けてくれますか?」
頷く七葉。
日の光を受けたその頬笑みに、七葉はもう一度幸せ噛みしめながら。
目を閉じ、七葉に繋いでもらったチェーンの感触に紅詩は愛を感じながら。
微笑み合う二人の間、互いの胸に輝く其れをもう一度重ねるなら。
「ふふ……私達みたいににぴったりですね」
それは唯一つの星、幸せの輝き。
樹は艶やかなガラス板を日の光に透かして。
「もしよければ、今日は時計を作ってみたい。身に着けるものもいいけど、家に帰ってきてふたりで使えるものも悪くないと思うの」
こんな感じ、と指差しながら。
「時計か、良いね」
同じ時間を刻む、それを二人で手作りするっていう新鮮さ。そしてその生活を想像し――幸せの彩りが鮮やかさになるのを感じた拓馬に、自然と微笑み浮かぶ。
「家で共用となれば掛け時計になるかな――時計ならある程度シンプルなデザインの方が見やすくて目が疲れない思うから、タイルの方にしようか」
拓馬の指し示す見本は、樹も密かに気になっていたデザイン。
小さな「同じ」に樹は口元を綻ばせつつ、優しくガラス板を広げながら、
「拓馬くんはどの色がいい?」
「色は――そうだね、爽やかな青系統なんてどうかな?」
「そこからグラデーションになるようにミルフィオリとかタイルを選んで並べたらどうかしら」
「うん。いいね」
流れる様に組まれてゆく色ガラス。手作業で作られる幸福の時間、新たな鐘の音を鳴らす様に。重なれば涼やかな音、焼き上がりは美しく。
素敵な時間にしようね、と微笑む拓馬へ。樹が差し出すのは胡蝶蘭。
「あのね「幸運が飛んでくる」花だから、これからもきっとたくさんのしあわせが来るといいと思って」
青に映える花の色は、二人の部屋にきっと確かな彩りを。
色取り取り。甘い桃色、爽やかな水色、ダークなチョコレート色もバレンタインならでは。
見本のデザインの愛らしさや、ガラスならではの上品さに百花は心ときめかせ。どれにする? とエアンの顔を見あげたなら。エアンは何気なくめくった見本を見て思い付いた様に。
「フォトフレームなんてどうだろう? 細い白と透明なガラスの棒を鳥の巣のように重ねて、家という意味も込めて」
こんな感じ、とひと先ず手近な棒ガラスを重ねながら。これに俺達の結婚式の時の写真を飾りたいと思って、と。
優しく愛らしい幸せの青い鳥の巣をイメージし、そこに華やかな純白と誓いの輝きを飾る様を想像して、百花はなんて素敵と絶賛して。
「うふふ、さすがえあんさんなのっ♪」
みんなに自慢したいくらい、素敵で大好きな旦那さまにぎゅっ♪
「……決めた。もももフォトフレームにする!」
決まれば百花の見立ては早い。美しい下地の板ガラス、そしてベビーホワイトの板ガラスも幾つか。
楽しげに硝子を刻んでは並べる百花の顔を見ているとエアンも自然と口元が綻ぶ。経験がなくたって素敵なものを作り出す。友達にも頼りにされるそんな百花が誇らしくて。
「へえ、エッグ型のフォトフレームもいいな。セットになって面白いかもしれない」
「それでね……こう2つの玉子型を繋げて……えあんさんの鳥の巣と並べたい」
そっとフレームを横に寄せ、
「片方には2人の笑顔を。もう片方は空けておくの」
「こっちは空けておくの?」
こくり頷く百花は。
――いつか生まれる、私達の赤ちゃんの為に。
その言葉、その透き通った微笑みにエアンは思わず赤面しちゃったけれど。
描く賑やかな未来を見める様に、愛おしげに目を細め。その手をそっと握りしめた。
並ぶ硝子の煌めき前に。水鳥は割らないようにおそるおそる手にしながら。硝子細工は初めてなので、ちょっとわくわく、ドキドキ。
ちょっぴりおどおどしている水鳥に対して、マサムネはいつも通り明朗快活。艶めく質感や自由な発想に感心していたら、水鳥にくいと袖を引かれて。
「マサムネさんとお揃いの、ペンダントを作る……」
上目遣いでそう言われ、
「へー、ガラスのペンダントトップねー」
なんていつも通りの笑顔で向けてますが。
(「……オレにできっかね……?」)
華麗に割りそう、とか色々心配だけど、ここはやっぱり男として彼女にカッコイイところ見せてみたい。
いいぜと笑うと、すぐに硝子を見立てるノリの良さ。
深い海の色と、明るい春の色、自信が見立てた焼いたガラスの出来栄えがうまくいったものだから、水鳥はうっかり指先で触っちゃって。
「はわっ、あつい……」
「えっ、あっ!? 熱いのには気をつけろ水鳥!?」
マサムネに氷で冷やしてもらいながらも、ちょっぴり涙目の水鳥。
「灼滅者は火傷しないけどやはりちょっとちくちくするね……」
大事にはならなくて良かったと思いながら、マサムネは指を舐めてあげた。
磨けば艶めくガラス珠。
「うん、似合う。もうオレらの未来も段々見えてきたって感じ?」
マサムネはとびっきりの笑顔を向けたあと、その手をぎゅっ。
お調子者のところもあるけれど。年上らしく、男らしく、未来を見据えた姿勢を垣間見て。照れもあるけれど、水鳥は安心も覚えながら。
「この硝子細工のように、少しずつ、しっかり作り上げると、いいね……」
この「今」を大事に、過ごせたらいいね、と。
籠にたゆたう玻璃の闇。その白い手は掬う様に掌へと。
漆黒に揃える色彩重ねる時兎の傍ら。初めて硝子を扱う瑠璃は桜色の一片をつまみながら、
「時兎……作るものは、もう……決まっていて?」
尋ねずとも贈る相手すら見透かしているだろう瑠璃から、時兎はぷいと視線逸らす。
くすりと、それこそ瑠璃は玻璃の様にささやかな微笑浮かべながら、
「貴方にとってあの方は……どんな、存在かしら」
時兎は真白の玻璃を漆黒に重ねながら、
「どんな存在か、言葉にすンのは、むつかし」
彼が良い、ではなく。彼でなければ嫌という――それは縁にも呪にも似て。ただ唯一無二の彼へ抱く情に、きっと名前など付けられない。何よりも心から大切、それが全ての。
瑠璃は素直に教えてくれた事に驚いて。ただ、そうね、と。漆黒に浮かぶ月を兎の形に収めるよう玻璃を重ねる指先に微笑を向けた。
時兎が何よりも真剣に向き合ってきたのは月痕の彼と知っているから。
「瑠璃にとっては、あの桜のヒト、どんな存在なのさ」
感情の無い紅を、漆黒の瞳は柔らかく受け止めながら、
「愛おしい、人……よ。ただ傍に居られるだけでも……泣いてしまいそうなくらい、幸せ、なの」
例え夜が永遠であっても、佇む花明かりへそっと囀るかのような声は、安寧の響きを伴っているようだった。
「……ちょと、それ、惚気?」
それで付き合ってないとか何なの、と言い掛けて。けれど同じく関係性を言葉という縛りに出来ないのだと悟った時兎はそれ以上何も言わず。作ったお守り翳し。
「……喜んでくれるかな」
瑠璃は桜色の蜻蛉球に想い託すように両手で包みこみ。
「ええ、喜んでくれるわ」
あなたにも幸せに笑っていて欲しい、と瑠璃自身が願っているように。きっと月の彼も大切に思っているはずだから。
――手作りフォトフレームを贈り合おう。
――それで二人の時間を飾ったらきっと、より思い出深くなるだろうしさ。
そう高明に誘われて。並べられた美しい硝子やミルフィオリ。洒落た雑貨店の様に籠に並んだ色彩にときめく桜花。
「さすが高明さん素敵な提案ですわ! わたくしガラスフュージングは初めてですけどわくわくいたしますわ」
チョコではなくても、二人で何かを作る時間だって甘く楽しい。気に入った色に手を伸ばした時互いの指先重なるなら、思わず顔見合わせ笑ったりして。
「大切な時間がこの硝子のように何時までも色あせないように……、ってな?」
いつものようにニカッと笑う高明は、華やかな色合いの硝子を手にとると、桜花に贈りたい願いに合う色を見定める様に透かし見て。
重ねれば輝く色彩。花弁用の硝子を一枚重ねてはイメージに近づけるというのもなかなかに難しい。
珍しく無言の桜花も、高明さんに下手なものは渡せませんわ! って感じで三毛猫の毛並みに奮闘中。そんな姿も微笑ましいやら気恥ずかしいやらの高明。けど大切な人を想いながらなら作るということは、何ら苦にならないものなんだと、艶めく花の完成を見て思う。
「桜花ちゃんの思い出もそしてこれからも、華やかなもので有り続けるように」
華やかなフレームに、桜花はきらきら笑顔。
「すごく綺麗なフォトフレームをありがとうございますわ! 高明さんとの思い出の写真、飾ってみますわね♪ ……わ、私の方はあまり自信がありませんが……」
上目遣いで、それこそ子猫の様に照れている稚さがまた可愛い。
「桜花ちゃんこそ上手にできたと思うぜ、俺達の大切な時間をこれで飾っておくよ」
重ねる思い出また一つ。
これからも、素敵な時間をこの硝子の様に、共に繋げていこう。
作者:那珂川未来 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2018年2月13日
難度:簡単
参加:19人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 1/素敵だった 6/キャラが大事にされていた 0
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