戦神の軍団~堕落王ルーフェと不愉快な仲間たち

    作者:空白革命

    ●偽りの救済
    「諸君、よく集まってくれた!
     私は考えるのだ。『灼滅者だって生きている』と!
     だから殺すのはやめよう。地球から一度出て行ってもらって、宇宙空間に居場所を作って貰おうではないか!」
     港コンテナ置き場。コンテナの上に立ち、キラキラと謎の光を放つ淫魔の男がいた。
    「ケッ、クソみてえな演説たれやがってよ。昨日は灼滅者を家畜にして毎日エサをやろうって話してたじゃねえか」
    「気にするな。『善人ぶりのルーフェ』だぞ、オウムの鳴き声みたいなものだろう」
    「一昨日はダークネス一人一人に灼滅者ペットをあてがって飼おうって言ってやしたぜ。キヒヒ、ここにいるお歴々同様頭のネジがいかれてらっしゃるようで」
    「なんだと?」
    「…………」
     木箱の周囲に集まっているのは、序列を喪った六六六人衆や組を喪った羅刹。はぐれ者のアンブレイカブルや半野良化したデモノイドといったばらばらの顔ぶれであった。
     団結らしい団結は無く、ただ集まったというだけのダークネスたち。
     しかしその数は10体以上。普通では灼滅者チーム一班では太刀打ちできない規模だ。
     あくまで普通では、だが。

    ●生命力賦活
    「だが今の俺たちには『生命力賦活』がある!」
     所変わって武蔵坂学園。大爆寺・ニトロ(大学生エクスブレイン・dn0028)は教卓に腰掛け、パチンと指を鳴らした。
    「それにだ。闇堕ちした灼滅者たちの救出も済んだ。どうしてもってケースもあったようだが、おおむね成功といってだろう。
     けど……六六六人衆ハンドレットナンバー『戦神・アポリア』の逃走を許しちまった。本人が救出を望まなかったからな、これも『どうしても』ってケースさ。
     でだ、そんなアポリアの動きをとらえた」

     アポリアはどのサイキックハーツ勢力にも属していない野良ダークネスを集めて自分の軍団を作ろうとしているらしい。
     目指すところはわからないが、放置すれば厄介な勢力になるのは間違いないだろう。
    「集結場所のひとつが判明してる。ここだ」
     トン、と黒板を叩くニトロ。
     そこはある湾岸のコンテナ置き場だった。
    「ダークネスが集まってる。場所が分かってる。となればやることは一つだよなァ! ぶっ込んで、ぶっ飛ばす!」
     ニトロが続けて黒板に書き殴ったのは集まっているダークネスの戦力だった。
    「ほとんどは対した力を持たない野良ダークネスだ。雑魚ダークネスつっても差し支えないレベルのな。
     けど野良にも優秀なやつはいる。
     そいつらをネームドとして――5体」
     淫魔――堕落王ルーフェ。
     六六六人衆――因賀虐殺丸。
     アンブレイカブル――バレッタ・ストーン。
     羅刹――覇道組絶鬼。
     デモノイド――『愚者の金』。
    「こいつらをぶっ飛ばせば軍団の結成を少なからず阻止することができるだろう。それに俺たちにはこれまでにない力もある。チャンスだぜ!」


    参加者
    神夜・明日等(火撃のアスラ・d01914)
    高麗川・八王子(KST634初期メンバー・d02681)
    黒乃・璃羽(ただそこに在る影・d03447)
    紅羽・流希(挑戦者・d10975)
    月村・アヅマ(風刃・d13869)
    黒絶・望(愛を望む幼き心の果実・d25986)
    エリノア・テルメッツ(串刺し嬢・d26318)
    立花・環(グリーンティアーズ・d34526)

    ■リプレイ

    ●軍勢の卵
     遠い船の音。海の香り。
     コンクリート舗装された道を、高麗川・八王子(KST634初期メンバー・d02681)はせっせと歩いて行く。
     ともすれば地面につこうかという縦ロール髪が彼女の歩行に伴って上下する。
     どこか湿っぽい風を深く吸い込むエリノア・テルメッツ(串刺し嬢・d26318)。
    「戦神アポリアが軍勢を作ろうとしている、か。何を企んでいるにせよ、放置はできないわね」
     小さく頷き、黙って後ろを歩く黒絶・望(愛を望む幼き心の果実・d25986)。
     海より吹いた強い風が、望の清らかな髪を舞うように乱していく。
    「それにしても、残ったダークネスをかき集めるとは」
     黒乃・璃羽(ただそこに在る影・d03447)がぱちぱちと瞬きをした。
    「流石元武蔵坂。厄介な面倒事を起してくれます」
     璃羽は歩きながら髪を押さえ、闇に紛れるようにあちこちから飛び出したキリングツールを両手に握り込んだ。
     作業用の大型ライトで伸びる影。エリノアの足下から美しい槍が、コンテナ壁に映り込んだ望の影からロッドが、そして八王子の髪の中から列車用レールのようなリングが飛び出した。
     人知れぬ……いや、今や全世界が知るに至る最先端の戦いが、始まろうとしている。

     ダークネスたちは広いコンテナ置き場にわらわらと集まり、思い思いに過ごしていた。
     それをのぞき見る神夜・明日等(火撃のアスラ・d01914)。
    「それにしても、向こうから出てきてくれて残存勢力まで集めてくれるとは……探す手間が省けますね」
     眼鏡を曲げた人差し指の節で直す立花・環(グリーンティアーズ・d34526)。
    「確かに、集まってくれるならその方が灼滅して回る手間も省けるというものね」
     同じくコンテナの上に上り、ダークネスの軍勢をのぞき見る。
     ダークネスは一人いるだけで人間社会を歪めてしまう。例えば村社会にノーライフキングや淫魔や六六六人衆が一人でも入り込んだら、村が逃れようも無い地獄に変わるだろう。それが町、国、世界へと広がり、この世界はダークネスによって支配されている。
     ……いや、されていたと過去形で表現する頃合いが来るのかも知れない。
     帽子を被り直す月村・アヅマ(風刃・d13869)。
    「アポリア等の情報は欲しいけど……まぁこんな相手じゃ期待はできないな」
     この期に及んでどの勢力にもつかないようなダークネスが、そこまでずさんな情報管理をしているとは思えない。
     アヅマの読みも行動も、どちらも正しかった。
    「さて、行きましょうか」
     紅羽・流希(挑戦者・d10975)が刀を手に立ち上がる。
     ライトに照らし出された彼のシルエットにダークネスの一人が気づき、残る者たちも気づき、羅刹はオーラを漲らせデモノイドは戦闘形態になり――闇の戦争が始まろうとしている。
    「あれから数年……これだけの数を相手にするようになるとは」
     助走をつけて、飛ぶ。
     サーチライトの光がよぎる。

    ●みんなが闇を知っている
     コンクリートの地面を走る明日等。
     デモノイドによる光のキャノン砲を跳躍によってかわすと、空中からレイザースラストを投げ放った。
     『ガッ』と叫んで腕の砲台を庇うデモノイド。その隙をつくように接近した明日等は、カスタマイズされた槍をデモノイドの腹へと突き刺していく。
     振り払おうと暴れるデモノイド。
     腕を剣に変えて切りつけるが、斬撃の寸前に飛び込んだリンフォース(ウィングキャット)が剣を魔法のバリアでガード。それどころかはじき返してのけぞらせた。
    「そこっ――いくよリンフォース!」
     零距離でバスターライフルを取り出した明日等。その頭上で両手を突き出すリンフォース。二人の零距離乱射がデモノイドにデスダンスを踊らせた。
    「そっちへ行ったぞ! 狙い撃ちにしてやれ!」
     無数の銃弾や光線が集まる。その場から飛び退き、コンテナの上へと素早くよじ登る明日等。
     追いかけて跳躍したデモノイドの射撃を、八王子が高速回転させたレールリングで受けた。拡散し無数の弧線を描く光。
     八王子はそのままデモノイドへ突き進み、リングを二つに増やした。
     交差しつつも脱線せず速度を保てるレール構造は人類が生み出した英知。土地の力。つまり八王子の力だ。
    「JRはち光線!」
     至近距離で放たれたインフィニティラインのビームがデモノイドを直撃し、腹を貫き無限サインの穴を開けた。
    「この程度、たいしたことないでち!」
     ぴょんとコンテナブロックの向こうへと飛び降りる八王子。
    「…………」
     グルルと怒るように喉を鳴らした巨大なデモノイドが、それを追って走り出した。全身を黄金色に包んだ強力なデモノイド。その名も『愚者の金』。
     彼らコンテナを飛び越えて行くのを横目に、モヒカンと火炎放射器を装備したアンブレイカブルが璃羽たちめがけて突撃していく。
    「灼滅者は消毒ダァー!」
    「こんなキャラが濃い雑魚がいるって聞いてませんけど」
     璃羽は炎をまるで避けること無く手を翳す。
     炎に包まれ、モヒカンが『やったぜ!』と叫ぶ中、翳した手から無数の呪弾が発射された。
     直撃を受けて爆発する火炎放射器。
     のけぞる彼の真後ろ。表情を変えもしない璃羽が注射器を手に首を傾げた。
     ボトル内でゆれる赤い液体。
     思わず悲鳴をあげるモヒカンと、倒れるモヒカンへ馬乗りになって注射器をさし続ける璃羽。
     そんな地獄めいた光景を前に、環と血まみれの板前が対峙していた。
    「俺は秋刀魚免三郎。冷凍サンマが凍っている時にだけ殺人をこなす暗さ――アァン!?」
     名乗る暇も与えない勢いで、環がハモを叩き付けた。べっちんべっちんいった。
    「や、やめ、やめろァ!?」
     冷凍サンマを振り回す相手に、環は無表情のまま包丁を振りかざす。
     相手に馬乗りに鳴り、淡々と包丁を突き刺す環。
     地獄めいた光景その2。そんな二人の前に、二丁拳銃を構えた女が銃撃をしかけながら距離を詰めてきた。アンブレイカブルのバレッタ・ストーンだ。
     黒いライダースーツに艶を消した黒い銃。的確な射撃から逃れるべく、環たちは防御を片目ながら明後日の方向へと走り始めた。追いかけ、銃撃をしかけながら走るバレッタ。
    「戦いの血がうずいたか。仕方のねぇやつだ……」
     それを追って走り出そうとする覇道組絶鬼。
     彼の肩に小石がぶつかる。
     流希が手招きをして、コンテナの裏へと歩いて行った。
    「似合わない仲好しごっこよりも、私と、殺り合った方が、有意義という物です」
    「タイマンが張りてえならそう言えってんだ。チッ……」
     そう言いながらもゆっくりと後を追う絶鬼。
    「イキキキキ」
     闇に紛れて声がする。アヅマが見上げると、クレーンのワイヤーにぶら下がった忍者装束の男がいた。
    「お仲間はバラバラになったようで。お互い協調性のないことですなあ。どうです? 二人でよそへシケこみませんか?」
    「…………」
     アヅマは表情を消して誘いに乗った。そのうえで低俗な挑発には乗らない。
     言われるまま鉄柵の向こう側へとやってくると、物陰から二人の男が現われた。顔に麻袋を被りチェーンソーを持った男。軍帽軍服で顔の無い男。
    「そういうことだろうと思った」
     チェーンソーの斬撃――をオーラの圧だけで押し返すと、異形化した腕で思い切り殴りつける。
     麻袋の男が吹き飛び、コンテナボックスの壁を大いにへこませた。
     直後、軍服の男が拳銃を乱射してくる。
     それを走ってかわすと、コンテナ壁を駆け上って跳躍。
     見上げた軍服男の頭上で反転すると、強烈なキックを浴びせてやった。
     倒れる軍服男。パチパチと音がして、闇から忍者装束の男――因賀虐殺丸が現われた。
    「おみごとおみごと。どうです、この二人を手柄に、私を見逃すというのは?」
    「くだらない」
    「でしょうなあ!?」
     跳躍し、大量の手裏剣を放つ虐殺丸。
     一方で――最初の位置に残って戦う望とエリノア。
     ホストクラブから出てきたような男が大量にバラを散らしながら襲いかかるのを、望は指輪から放つ制約の弾丸で次々とはねのけた。
     しっかりと狙いを定め、魔術弾を連射する。
     二度三度とのけぞったホストはその場に倒れ、起き上がろうとしたところに望はオーラを放出。巨大なこぶしのように膨らんだオーラが、ホストを一息にたたきつぶす。
     その横ではエリノアがきわどい衣装をきた淫魔と打ち合っていた。
     槍をポールダンスのように使いながら舞い踊る淫魔。それを華麗に打ち払い、鋭く槍を突き込むエリノア。
     ヒール靴でのキックを飛び退いてかわし、反撃に放ったフリージングデスが淫魔を凍り付かせる。
    「ちょっと早いけど」
     エリノアは自らの槍にエネルギーを集中し、一気に距離を詰めた。
    「慄け咎人、今宵はお前が串刺しよ!」
     淫魔を貫く槍。悲鳴を上げ、キラキラした粒子になって消えていく淫魔。
    「やあやあ見事だ灼滅者たちよ。聞いてくれたまえ!」
     淫魔、堕落王ルーフェが腕を広げ、きらきらとしたなにかをまき散らしながら呼びかけてきた。
    「今すぐに戦いをやめて我がペットとなれば、諸君らを殺さないようお願いしてやろう。どうか私の願いを聞いて欲しい。誰も悲しまない世界にしよう!」
    「はぁ?」
     心底呆れたように、吐き捨てるように、エリノアは息をついて前髪をかきあげた。
    「何か勘違いしてるみたいね」
    「殺されるのはあなたです」
     灼滅者を、人間を、世界をナメてかかる。
     ダークネスに弱点があるとすれば、おそらくはそれだ。いや。それだった。
     生き残った者たちは皆真剣に人間と向き合い、灼滅者と向き合った。
     浅はかな王……堕落王ルーフェは、『なんて悲しいんだ』と言いながらも二人へ襲いかかった。

    ●ネームドバトル
     飛来するフォークリフト。飛んできた重機を、しかし八王子とリンフォースは魔法と八高線カラーのバリアで打ち払った。
     直後に跳躍し、飛び上がる黄金の巨体……『愚者の金』。
    「青春18キック!」
     飛び込んできた『愚者の金』を、後ろ回し蹴りで迎撃する八王子。
     腕を覆っていた金メッキがぼろぼろとはがれて落ち、『愚者の金』は地面を転がった。
     リアルな話をすれば『愚者の金』は黄鉄鉱の別名で、半導体などに使われる素材だ。それをメッキのように張っているということは……。
    「『愚者』の部分だけで呼ばれたんだね、可哀想に」
     明日等は妖冷弾を連射し、起き上がろうとする『愚者の金』に追撃を仕掛けていく。
    「リンフォース!」
     眼前に魔方陣を広げるリンフォース。明日等はめいっぱいにチャージしたエネルギーを槍から放ち、魔方陣を通して打ち込んだ。
     メッキがほとんどはがれた『愚者の金』へ、八王子が飛びかかる。
    「マルチプルタイタンパー・ダイナミック!」
     空中に渡されたレールに乗せられ、接続された保線機械で即座に打ち上げられる『愚者の金』。
     空中で大爆発を起こし、八王子はピッと印を切った。

     決着はあちこちでついている。
     流希は絶鬼の繰り出すパンチラッシュを刀で受けながらバックステップを重ね、慎重に別チームとの距離を開けていた。
    「余計なことを考えるんじゃねえ。よそ見をするんじゃねえ。生き死にかかった喧嘩に、無粋なモンを――」
     最後まで言わせることなく、流希は相手の腕を刀で切り裂いた。
     肘から先が外れ、転がってはずむ。
     が、絶鬼は構うこと無く拳を叩き付けてきた。
     顔面を狙った刀を歯で止め、流希の顔面を殴りつける。
     たいしたガッツだが……。
    「それだけだ」
     袖の下から滑り出した殺人注射器が、絶鬼の首へと突き立った。
     がくりと膝を突く絶鬼。

     その一方ではアズマが無数の手裏剣をかわし、弾き、いなしていた。
     走った軌跡をなぞるように手裏剣が地面やコンテナに刺さり、ターンしたアヅマがロッドを回転させ手裏剣を弾く。急速に接近してくる忍者、因賀虐殺丸。
    「ケケッ――!」
    「同じ忍者でも先輩のとは違うな」
     至近距離で繰り出された暗器がアヅマの肩に刺さったが、その時には棍の先端が相手の額に当たっていた。
     爆発。声を上げて吹き飛ぶ虐殺丸。
    「こんな所で死んでたまるか! 生き延びて、また――」
     語りに興味は無い、とばかりにアヅマは自分から距離を詰める。
     忍者刀を抜く虐殺丸――の顔面に蹴りを入れ、派手に吹き飛ばす。
     大いにへこんだコンテナ壁が、崩壊して抜けた。

    「私は黒乃、こちらは立花、武蔵坂のアイドルユニットC☆ペアです」
    「よろしくです」
     まるで表情を変えずにシンメトリーポーズをとる環と璃羽。
     知ったことでは無いとばかりに銃撃を仕掛けてくるバレッタ。
     『おっとと』と夜霧隠れを展開。
     環たちは霧に紛れながら左右に回り込み、相手の耳元へ囁いた。
    「CはCカップのCです」
    「ちがいます私はDカップです」
    「私は将来ワールドカップです」
    「世界規模」
     二人を振り払うように銃弾をまき散らすバレッタに、環はラビリンスアーマーで対抗していく。
     そこへ制約の弾丸を撃ち込んでいく璃羽。
    「強くなっても灼滅者は同じだな。数年前もこうだった」
    「数年前?」
     お喋りは終わりだ。そう言わんばかりに璃羽の顎に銃を突きつけるバレッタ。銃撃――の直前にのけぞって回避。眼前を抜けていく銃弾。
     手のひらを顔に翳す璃羽、一方で後頭部に腕を突きつける環。
    「満たされない」
     そう呟いたきり、バレッタの頭ははじけて飛んだ。

     望を狙う堕落王ルーフェ。
     闇の契約でダメージをかき消しながら、望は対話に応じていた。
     否、まともに応じてなどいない。
    「そんな歪んだ愛は要りません。私は自由を愛するのです。私が愛する彼以外には束縛されるつもりはありません」
     拒絶。その意志。
    「なんで言うとおりにしない! ダークネスに支配されていろよ! みんな真の恐怖を知らずに平和に暮らせるんだぞ!」
    「……」
     これまでだ。望は無数の花弁を散らし、風を吹かせる。
     風に紛れたエリノアが、ルーフェへと接近。槍で相手の胸を貫いた。
     槍を掴み、抵抗するように殴りつけてくるルーフェ。
     しかしエリノアは相手の腕を掴んで止め、ため息をついた。
    「サイキックハーツでないアポリアの下によく集まろうとしたものね。何を目的にアポリアの傘下に入ろうとしたのかしら?」
     問いかけはしたが、答えは聞いていない。
     蹴りつけ、槍を引き抜く。
     胸から紫色の血を大量に流して、ルーフェはよろめいた。
    「許さないぞ。じんるい……ころして、や……」
     それが、堕落王最後の言葉であった。

     それぞれの戦いを終え、一つ所にもどる灼滅者たち。
     彼らは互いの無事を確認すると、武蔵坂学園へと帰って行った。
     今や隠されぬ、闇の戦いの記録である。

    作者:空白革命 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2018年7月3日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
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