戦神の軍団~ダークネスと女王

    作者:るう

    ●夜の廃工場にて
    「おや。冴えない方々が集まってらっしゃいますね」
     暗がりから現れたスーツの男(手には真新しい血を滴らせるナイフが握られている)は、集うダークネスたちを一瞥して侮蔑した。
    「お言葉だな六六六人衆。武器頼りの三下め」
    「殺し程度で粋がるなよ。俺は放火、強盗、何でもやった」
     睨み返すアンブレイカブルとデモノイドロード。一触即発の事態を前に、チンピラ羅刹が付きあってられねぇと肩を竦めて、こそこそとこの場から離れようとする。
     が……その時。
     集合場所に、新たなダークネスが現れた。
    「あら。そんな怖いカオをしてたら、あたしみたいなか弱い淫魔は、尻尾を巻いて逃げなるしかなくなっちゃうわ?」
     男衆がそちらをふり向くと……。

     デカい。
     何がとは言わないが超デカい。

     直後この場のダークネスたちの勢力図は一変し、1人の女王と4人の犬の構図ができあがりましたとさ。

    ●武蔵坂学園、教室
    「皆さんのお蔭で、闇堕ちしていた灼滅者の皆さんの救出は、ほとんど成功しました」
     柔らかに微笑んだ五十嵐・姫子(大学生エクスブレイン・dn0001)だったが、けれどもそれが完全な勝利ではなかったことは、皆も知る限りだろう。
     六六六人衆のハンドレッドナンバー『戦神アポリア』。狐雅原・あきら(d00502)自身が救出を望んでいなかったためであろう、灼滅者に戻ることなく逃走したアポリアは、すぐさま次の手を打ってきたのだという。
     アポリアは、どのサイキックハーツの勢力にも属していない野良ダークネスたちを集合させて、自らの軍団を作ろうとしているらしい。その廃工場に集まったダークネスたちも、そうして集められた者たちのひとつだ。
    「アポリアが何を目的に勢力を集めているのかは、まだ判りません。ですが、何かこのまま思うとおりにさせてはいけないことだけは、きっと間違いないでしょう」
     なので、集うダークネスたちを灼滅し、アポリアの計画を挫く。それが必要なのだと姫子は語る。

     ……といっても廃工場のダークネスたちは種族もバラバラだ。淫魔が彼らを誘惑し、ひとつに纏めあげてはいるが、淫魔の命令なくば連携など取ろうとはしない。だって他の奴らが消えてくれれば、自分だけが淫魔の寵愛を得られるのだから。
     対する灼滅者たちは、瑠架戦争から続く『生命力賦活』能力を得たままで彼らと対峙できる。ある意味でアポリアは自分を利するつもりで、逆に危険なダークネスを灼滅する機会を作ってくれたようなものだ。
    「今回の作戦には、武蔵坂学園に協力してくださるエスパーの皆さんからの情報も大いに役立ちました。彼らの期待に応えるためにも、皆さん、どうか力を貸してください」


    参加者
    風真・和弥(仇討刀・d03497)
    竹尾・登(ムートアントグンター・d13258)
    山田・透流(自称雷神の生まれ変わり・d17836)
    富山・良太(復興型ご当地ヒーロー・d18057)
    神無月・佐祐理(硝子の森・d23696)
    石井・宗一(高校生七不思議使い・d33520)
    四軒家・綴(二十四時間ヘルメット・d37571)
    チセ・ネニュファール(星彩睡蓮・d38509)

    ■リプレイ

    ●たわわなる魅惑
     直後2つの人影が、相次いでダークネスたちをとび越えた。
    「ひえっ!? なんだ今の!?」
    「俺の上を通過するとは、いい度胸じゃねぇか」
     片や思わず頭を抱え、片や反射的に歯をむき出しにする羅刹とデモノイドロード……だが彼らの視界を妨げるのは、もうもうとたち昇る土煙!
    「光ある所に影あり……」
     煙の中にシルエットが浮かび、重々しくそんな口上を紡いだ。そしてシルエットは頭に何か三角形のものを被り、ダークネスたちへと指を突きつける!
    「……そしてカップルある所にRB団あり。武蔵坂学園のご当地パワーが生んだご当地ヒーロー、RB仮面参上!」
    「RBって……ダークネスにまで?」
     煙が次第に収まるにつれてRB団のリア充処刑用サバト服姿が露になった富山・良太(復興型ご当地ヒーロー・d18057)へと、竹尾・登(ムートアントグンター・d13258)の冷たい声が向けられた。
     そもそもこのダークネスども、カップルじゃないし。
     だが、そんなツッコミをしようと思っている間にも、いっそう晴れゆく土煙。ブロンドの髪を揺らす淫魔の顔が中から現れて、妖しく、灼滅者たちを嘲るかのごとく微笑んで、四軒家・綴(二十四時間ヘルメット・d37571)の魂の中の、正義の義憤に火を点す!
    「貴様が、ここのダークネスたちの司令塔じゃな……? 俺には貴様の作戦に対抗できるほど出来のいい頭はないが、それでも貴様たちを止めることはできる! ……って真面目にやれよこの紳士どもめッ!」
     ……どうしても、淫魔の胸の谷間に顔を埋める風真・和弥(仇討刀・d03497)を無視しきれなかった。その和弥はかく語る……。
    「アポリアめ。奴にミスター宍戸ほどの組織運営能力があるとも思えないし、この戦力をどこかの戦力に合流するための手土産にするつもりか?」
     すごい真面目な分析をしているが、もう一度言おう。和弥の現在位置はおっぱいの間だ。
    「男の人って……」
     チセ・ネニュファール(星彩睡蓮・d38509)の脳裏に姉たちの言葉がよぎった。
     胸の大きさに惑わされる男は、容赦なく叩きのめしなさい。
     どうして姉たちがそんなにも大きな胸を危険視するのか、チセにはさっぱり想像もつかないが、きっと彼女たちのことだから、チセのことを想ってそう言っているのだろう。
     愛用の『sZn(セシェン)』――白睡蓮の魔杖を握り、キッとダークネスたち(+1)を睨みつけるチセ。すると、神無月・佐祐理(硝子の森・d23696)にも微笑みが浮かび。
    「理由はともあれ……ここはアポリアさんの企て、キッチリと潰させていただきます。……『Das Adlerauge』!!」
     佐祐理のお嬢様然とした微笑みの口角がつり上がったかと思いきや、2本の脚が魚の尾と化し、色気が全身に満ち満ちて、敵淫魔に負けぬ蠱惑を辺りに撒き散らす!

    ●尊い犠牲
     そして現れた黄色の警告表示が、灼滅者たちに戦いの始まりを告げた。アンブレイカブルは拳に雷を奔らせて、六六六人衆は無造作にナイフを指先で回す。
    「……巫山戯た奴らめ。俺の拳で引導を渡してやろう」
    「灼滅者なんて厄介者とは、戦いたくはないのですがねぇ」
     大物風のセリフを吐く……けれどこいつらが時折チラと遣る視線の先を見れば、淫魔を意識してカッコつけてるのが丸判りなのである。
    「こんなに簡単に篭絡されてるダークネスさん……凄い弱そう」
     今日もまた、山田・透流(自称雷神の生まれ変わり・d17836)の失礼かつ的確な感想の切れ味が最高だった。
    「じゃあテメェは……その『弱いダークネス』に殺される雑魚中の雑魚ってことだなぁ?」
     デモノイドロードが額に青筋を立てて挑発したけど、どう聞いても死亡フラグです。
     ……やれやれ。
     石井・宗一(高校生七不思議使い・d33520)が肩を竦めたと思えば、次の瞬間、彼は力強く拳と掌を合わせる音を響かせた。
    「ダークネスでもそんなものに惑わされるとはな。どうせ犬の立場でいいのなら、別にアポリアの勢力に参加する必要なんてないじゃねぇか……なぁ、『ダークネス戦隊オチコボレンジャー』?」
     膨らむダークネスどもの憎悪を正面から見据え、不敵に笑ってみせた宗一。対するダークネスらは当然ながら、それぞれの方法で憎しみを向ける!
    「吼えるより、まずは拳を交えたらどうだ」
    「うるせぇ!? 弱くて悪かったなぁ!?」
    「テメェらよぉ……テメェらの望みはよーく判ったぜ」
    「弱い犬ほどよく吼えると言いますし……さて、どちらが犬でしょうね?」
     4人の拳、蹴り、体液、ナイフが……次々と淫魔を独り占めする和弥へと向かう。
    「テメェらも、こいつと同じ目に遭わせてやるぜ……」
    「……って、やっぱりそこを攻撃するんだ?」
     登が生暖かい目線をダークネスらに向ける……しかし!
    「何ッ!?」
    「まだ生きてやがる!?」
     が、和弥は驚愕するダークネスたちに見向きもせずに、淫魔の胸を揉みしだく!
    「問題なのは……やるかやらないか、それだけだ」
     ダークネスらが種族本能に抗えぬ上で淫魔に現を抜かすのに対し、和弥には矜持のためならば闇に身を落とす覚悟すらあった。
     欲望よりも大切なことのために力を費やせるがゆえ、人は強い。三下ダークネスどもを退けその力を証明してみせることこそが、かつて手にかけたハンドレッドナンバー、天童・あざみへの手向けであると、和弥は信じて疑わない!
    「こらそこ、カッコいい風に話を持っていきながらセルフ催眠にかからない!」
     さすがに見かねて割りこもうとする登の手を避けるかのように、和弥は自らの体を投げだすことで、恨めしげに顔を歪ませる男ダークネスらの次の攻撃の衝撃から淫魔を守り、果てた。

    ●悲しみを胸にせず
     ……とりあえず今のは見なかったことにして、改めてダークネスたちに向きなおる登。
    「召集に応じずにずっと隠れていれば、助かる道もあったかもしれないのに……そこまでして悪事をしたいなら叩きつぶすよ」
     和弥が命を代償に(※死んでない)作りだした敵の行動完了時の隙を、チセの影が縫い走る。
     狙うは淫魔。チセには姉たちほどかの淫魔への恨みはないが、かといってダークネスに手心を加えるつもりもない。
    「いや~ん、助けて……」
     淫魔の胸をもぎ取らんという勢いで喰らいついた影に対して、男ダークネスたちの反応は大きく出遅れた。
     彼らが互いを牽制しあい、最終的に互いの利害を一致さえ、淫魔を守るための共闘に舵を切るまでの間、透流の雷神の籠手が唸りを上げて、彼らの間をすり抜ける!
    「ダークネスさんたちが私たち灼滅者を滅ぼそうとしているのなら……私は私たちの安全を確保するために、ダークネスさんは全員叩きつぶす……!」
     振りぬいた拳を正面から受けて、目を見開いて宙を舞った淫魔の体は……次は、地上から生えた闇の刃に全身を貫かれて移動を止めた。
    「随分とか弱そうなフリをしてみせるのね。でも……よくあるパターンですよ? 『一番弱そうでへらへらしてるのが、実は一番強い』って!」
     淫魔の顔を覗きこみ、ころころと笑い声を奏でる佐祐理。淫魔の表情が一瞬こわばり、次に救いを求めるように遣った視線の先には綴がいるが……その眼差しが彼を快楽へと引きずりこむよりも早く、綴……いやシケンヤは気合を入れるかのごとく、バチバチと幾度も自身のヘルメットを叩く!
    「シケンヤに死角はないッ!!」
    「それ、全方位死角ばっかりなんじゃぁ……」
     今日の登はツッコミで忙しそうだ。だって綴、何を思ったかバイザーの上に、みっちりと防護符を貼りつけてるんだもん。そりゃあ淫魔の視線に惑わされはしないだろうけどさ。それでどうやって戦うつもりさ?
     だがいずれにせよ、淫魔の誘惑は功を奏さなかったということだ。
    「でしたら僕は、僕の役割をこなすだけですね。はいRBダイナミック」
     良太、何の感慨も見せずに淫魔を完全爆破。ところで彼の役割はメディックであって、決して爆破役ではないのだが。
     だとしても、せっかくディフェンダーにポジション変更していたというのにその間に淫魔を灼滅されてしまったダークネスたちの内心は、あえて慮ってみる必要もなかった。
    「な、なんてことをするんだよぉぉぉぉ!?」
    「少々……今宵は、普段よりもナイフが血に飢えているようです」
     ならば、そんなダークネスどもの欲望の罪を断罪せんと、宗一の瞳に炎が宿る!
    「それほど女体が忘れられないのなら、俺がとっておきの噺をしてやるぜ!」

    ●ダメ男ども
    「こ、この感触は……ヤバいぜ!」
    「フン……俺が今まで抱いてきた女どもと比べれば青いわ……」
    「怪奇現象は殺せないのが残念ですね……」
    「心頭滅却、心頭滅却!」
     宗一がクロスボンバーする巨乳姉と貧乳妹の都市伝説を語った途端……ダークネスたちはやけに前屈みになっていた。彼らの姿は今の綴には見えないが、彼らの悶絶する声が彼の想像を掻きたてる。
    「な、何をやっているんだこのダークネスども……!」
    「ちょっと付きあいきれないから、1人ずつ片っ端から灼滅させてもらうよ」
     慌てる綴をもうスルーすることにして、とりあえず逃げ腰の羅刹から殴りつけてやる登。
     今や全くそうする意味を失った防戦態勢を取ったままの敵は、そう簡単に倒れてはくれなかった。ただその代わり、最初に和弥を倒した勢いをすっかり失ってくれているので、こちらも1つ1つ冷静に対処をしてゆけばいいだけだ。そろそろツッコミ役を卒業し、登はいつでも敵の攻撃を受けとめられるよう腰を落とす。
     浮き足立った羅刹が拳をふり上げた。彼は登をはじき飛ばしたら、そのまま当初の予定どおりこの場から逃げおおせようと思っていたに違いない。……のだが、そうして駆けだした彼の目の前に、にっこりと微笑む佐祐理が立ちはだかっている。
    「久しぶりの『淫魔・サイレン』姿ですからね~……最期まで愉しんでいってくれると嬉しいのだけれど」
     あっ詰んだ。あんなに清楚そうだったお嬢様が淫魔姿になった瞬間にそんなことを言いだした恐怖は、次の瞬間には現実の脅威となって羅刹を滅ぼした。
     あと3体。最初の事案を考慮に入れても、もはや灼滅者たちの勝ちは揺るぎない。
    「でも、だからって油断はしないようにしないと。気を抜いて1人でもこの場から逃がしたら、傷つくのは私たちの仲間や、罪のない一般人さんたちなんだから」
     今度は敵の真ん中で墓碑を振るって、光の砲弾をぶち撒けた透流は、咄嗟にアンブレイカブルがクロスした両腕の中央に、生々しい傷跡を残してみせる。だが敵はゆっくりと構えを下ろし、闘争者らしい貪欲な笑みを透流へと向ける!
    「ようやく、目が醒めた……ゆえにこれからの俺を倒すなら、相応の覚悟をして貰おう」
     そんなアンブレイカブルの顔面に向けて、チセの容赦のない魔法の矢がつき刺さるのだ。
    「一度でも惑わされた人は叩けというのがお姉さまたちとの約束なので……。でも、男の人が見る大きな胸には……いったい何が詰まっているのです?」
    「お前は……あんパンの成分を考えながらあんパンを食べるのか?」
     疑問に質問で返してから斃れた男の言葉の意味を、チセはさっぱり解らなかった。

    ●最後まで締まらない戦い
    「名も知らぬアンブレイカブル……もしも俺たちがダークネスと灼滅者でなかったなら!」
     ようやく呪符を剥がして滂沱の涙を流すシケンヤに、常識人たちの冷たい視線がつき刺さる。
    「心が……ッ!」
     シケンヤ、慌てて節々が痛くなりそうなポーズを次々と決めて誤魔化そうとするも、皆からの態度は変わらない。
    「ぐわーッ! アイヴィー……ッ! ダァイナミィィィックッ!!」
     とばっちりでデモノイドロードがふっ飛ばされたが、それを哀れむ者はゼロ!
    「テメ……ぶち殺してやる!」
     憎々しげに気炎を吐くロード! だがここは綴の攻撃に続き、登も畳みかけてゆく番だ!
    「悪だくみもここまでだよ!」
     敵の肉体が変形し、黄色い光を収束させてゆくのに対し、登は愛機『ダルマ仮面』とともに立ちむかってゆく。
    「このままなんとかハンマーと合流されて嫌がらせされたら、かなわないからね!」
     光が溢れた。それを全身に浴びた登の表情が歪んだが……彼は、それ以上苦しんだりはしない。
    「竹尾君。まだ、倒れないでください」
     別の光の束を向けて登を支えていた人物は、今回、ようやく初めてメディックらしい仕事をしてみせた良太だった。
     登は、良太にとっては同じ部の仲間。ならば、たとえRB魂に心を支配されていたとて、その友情は決して揺るぐわけがない……。
    「……僕たちは、一緒にリア充を爆破しなければいけないんですから」
    「って、オレまでRBに巻きこむの!?」
     そんな漫才がくり広げられている間にも、いつの間にかデモノイドロードはチセに灼滅されていたそうな。もっとも、彼もチセの疑問に、納得ゆく答えを返してはくれなかったのだけど。
    「さあ、あとはあなただけ……! 序列が残っていた間みたいに、あなたたち同士で勝手に戦ってくれていればよかったのに」
     透流の『雷神の篭手』が六六六人衆を向いた。それに篭めるは灼滅の意志。六六六人衆は涼しくそれを受けながし……突然、おびただしい量の真っ黒な殺意を解放する!
    「すみませんが、これ以上はお付きあいできませんのでね」
     その殺気に紛れるように、男は暗闇へと身を躍らせようとした。けれども彼が隠れるべき殺気はすぐさま渦を巻き、見る間に浄化されるかのようにかき消されてゆく。
     ニヤリ。宗一に浮かぶのは勝利の笑みだ。彼が朗々と語るのは、今しがた語っていた縁切り巫女の噺の続き。巫女はしっとりとした黒髪を腰まで伸ばし、緋色の袴の帯のすぐ上に乗るように張りだす胸元は、見事なボリュームでありつつも清楚さを失わぬ奇跡!
    「畜生め……!」
    「逃がさない……!」
     今までの余裕ぶった態度もどこへやら、宗一を口汚く罵った六六六人衆は、容易く雷神の篭手に圧しつぶされる。
     こうして、全ての戦いは終わった……1人の、尊い犠牲を出しただけで。

    ●戦いの先に
    「これにて一件落着ッ!」
    「さすがはRBのご当地パワー、リア充には効果が抜群でしたね」
     綴が独りで盛りあがり、良太が妙な妄言を吐くが、誰も耳を傾けたりはしない。
     チセは何故か男衆から離れたままで(何となくですよbyチセ)、汚いものを落とすかのように服を払っているところ。佐祐理は戦闘中の自分の姿に対する恥じらいと戦いながら、ダークネスたちの持ち物を検分している最中。
    「やはり……アポリアさんに繋がる持ち物はありませんか」
     佐祐理は、困ったように溜め息を吐いた。ここで何かの情報があれば、今すぐにでも反攻に転じられるのに。
     だが、アポリアがすぐに次の手に移るだろうことは想像に容易い。
     ならば、その時何をすべきか……灼滅者たちはそれだけを考えてやればいいのだ。

    作者:るう 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2018年7月3日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
     あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
     シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。
    ページトップへ