闇堕ちライブハウス~闇堕ち灼滅者PVP

    作者:四季乃

    ●Accident?
    「みなさん、本当におつかれさまでした」
     集まった灼滅者たちを見て五十嵐・姫子(大学生エクスブレイン・dn0001)は破顔した。
     サイキックハーツ大戦に灼滅者が勝利した事で世界の危機は去った。
     ――しかし。
    「従来のキリングリヴァイヴァーの効果がサイキックハーツの力によって強化されていたサイキックアブソーバーの限界を迎えてしまいました」
     本来、その性能を大きく超えた力を発揮していたサイキックアブソーバーは、校長の超機械創造では、もはや制御が不可能なのだ。このままでは近い未来サイキックアブソーバーは完全破壊されてしまうことだろう。
    「そのため、この度サイキックアブソーバーの破壊を食い止める為に、サイキックアブソーバー内のエネルギーを消費して、暴走を発生しないようにする対策が必要になったのです」

     その最も有効的な対策は、灼滅者が『サイキックアブソーバーの力を一時的に吸収し』、その力を『消費』『発散』してしまう事なのだと姫子は言う。つまり、灼滅者が消費すればするだけ、サイキックアブソーバーの総エネルギー量が低下していくだけでなく、いずれ暴走の危険が下がってゆく。そうすれば制御可能な状態に戻る事が期待できるのだ。
     この状態で戦闘を行う事で、力を『消費』『発散』する事が可能となる。
     つまり、闇堕ち状態での戦闘を行うと、そういう次第である。
    「『闇堕ち状態』は、戦闘不能になるか戦闘開始後十八分が経過すると解除されます。灼滅者としての意識をもっている状態なので、戦闘中の説得などは必要ありません」
     消費できる力は『極限の状態で激戦を繰り広げる事』にある。もし手加減しながら戦った場合『消費』『発散』するエネルギーが少なくなってしまうので、本気で戦う必要があるだろう。
    「闇堕ち灼滅者同士の全力の戦いだなんて……ちょっとわくわくしてしまいますね?」
     どこかそわそわした心地でいる姫子の気持ちが伝わってくる。灼滅者たちは顔を見合わせると、その唇にゆるやかな笑みを刷いた。
     よろしい。ならば、全力で戦おうではないか。


    参加者
    江良手・八重華(コープスラダーメイカー・d00337)
    唯済・光(は誰にも似ていない・d01710)
    朝比奈・夏蓮(アサヒニャーレ・d02410)
    暴雨・サズヤ(逢魔時・d03349)
    村山・一途(無稽の主・d04649)
    猪坂・仁恵(贖罪の羊・d10512)
    廣羽・杏理(アナスタシス・d16834)
    オリヴィア・ローゼンタール(蹴撃のクルースニク・d37448)

    ■リプレイ


     黄昏の淡いで鴉が鳴いている。薄氷の淵に佇むかのように、ゆるりとした仄かな緊迫感を伴った彼らを見つめている。
    「嗚呼、何故戦わなくてはならないのでしょう」
     仕草ひとつによって零れ落ちる音は、キィキィと絡繰りの如き音色で、朝比奈・夏蓮(アサヒニャーレ・d02410)の機械仕掛けの異質さを如実に表していた。
    「戦いは恐ろしい。未来を摘み取ってみんなみんな地を這って、何処にも飛べなくなればいい。私はとても悲しい」
     柔らかな金から桃色へと変化する髪が、傾げた際に胸元へとはらりと落ちる。黒く染まった長いドレスの裾の下、黄金に発光する球体の中には、胎児のように丸くなって閉じ込められた”本体”が在る。
    「――だから貴方の絶望を下さい」
     静かなる切望が零れた刹那、空気を弾ませるような強い踏み込みが耳朶を突く。
    「暴れて良いなんて楽しいですね! 全員ブチ転がして良いのでしょう?」
     ”蹄”の先からせり上がってくる歓喜で、尾っぽの震えが止まらない。真っ赤に熟れた瞳を恍惚に濡らした猪坂・仁恵(贖罪の羊・d10512)は、笑みで歪む唇をぺろりと舐めると我先にと突っ込んでいった。
    「杏理のその胸穴一度ブチこんでみたかったのよ! 良いでしょう?」
     脚を踏み出す度に、その片腕が見る間に変質し異形と成れば、重なり合う視線の意味に氷の瞳が細くなる。
    「にえせんぱい良いご趣味で」
     ちいさな笑い声を鳴らした喉から下が、砂に水が染み込むような早さで侵され、白皙が真っ青な水晶へと変じてゆく。ロングコートの裾をひらめかせながらダイダロスベルト”逢魔ヶ刻の甘雨”をひとつ、
    「どうぞ傍まで、抱いてあげます。あなたには遠慮しなくていいんだから」
     手首の軽やかさで振るった廣羽・杏理(アナスタシス・d16834)は、ぽかりと空いた胸の奈落に、爪を捻じ込もうとする羊めいた淫魔の、柔らかな毛並み波打つ下肢へと射出。至近で交じり合う赤と青の視線が、フッと解ける。
    「一途、守れ。お前は私の騎士だろう」
     トトン、と後方へ退き、一瞥もくれずに名を呼ばえば、仄暗い紅のマントを翻した白髪の騎士が、畏まるように仁恵の傍らで膝を突く。
    「承りましたよ、お嬢様。守るよ、もちろん。最後までね」
     伏せた瞼が持ち上がる。
    「誰かを守るなんて、初めてだ。でも案外悪くない気分だよ」
     両手に黒白の双剣を携えた村山・一途(無稽の主・d04649)はやおら立ち上がると、黒剣の切っ先を美麗な貌に突き付けた。
    「お会いできて光栄だよ、不死王閣下。さあ、ダンス・マカブルと洒落込もうか」
     あけすけな関心を寄越された杏理は、深い笑みを湛えたまま両腕を広げていく。
    「美人が多くて何より。特ににゃれちゃん――今日だけは、思い切り殴ってもいいんでしょう?」
     問われた夏蓮の唇が薄く笑う。
    「準備はいいですか、Mesdames et Messieurs」
     途端。
     金の髪が、彼の背後から颯爽として訪れた風に煽られた。
     室内を埋め尽くし総身を喰らうようなそのどす黒い殺気は、膚を粟立たせるほどの毒の風と交じり合って竜巻と化すと、対面の彼女たちを慈悲なく飲みこんだ。どぷり、どぷりと厭な音を立てて下肢から絡み付く可視化された殺気、刃の犠牲となった者たちが喘ぎ嘆く呪いのそれ。
     乱れた黒髪の隙間から覗ける双眸より溢れるのは、タールの如き黒い雫。しかし眼前で踊るようにもがくさまを満悦そうに眺めている横顔は、常の”彼”よりいくらか明るいものだった。
    「まさか、折角平和になりそうだというのに今更になって呼び出されるとは。それに殺しもできない、殺人は相手が死ななければ意味がないというのにね」
     それは江良手・八重華(コープスラダーメイカー・d00337)の本心であったのか、あるいは――。
    「まぁ見知った顔がいるようだから、せめてそいつを八つ裂きにしよう」
    「八重華お久しぶりですね。クソダサお召し物でお元気そう! ノコノコもう一度死にたいなんて脳みそ入ってますの?」
     仁恵から向けられたの朗らかな言葉に、八重華の瞳にスッと剣呑な光が灯された。
    「……決めた、やはりアイツから殺る」
     スナイパーとして、最初から猪坂を狙う。
    (「個人的な都合もあるが、補給路を断つのは常套手段だろ?」)


     洋風交じりなおべべから覗く脚は鳥足で、屈託のない笑みを浮かべているにも関わらず赤い瞳を不穏に煌めかせる唯済・光(は誰にも似ていない・d01710)は、楽しそうに戯れる彼らを見て笑っている。
    「実は私自分の闇とかあんまり知らないんだよね、これ普通に黒歴史生産になる予感がする」
     ウイングキャットのカデシュと共に味方の回復手を担うことになった彼女が、まず初撃を受けたばかりの杏理へ祭霊光を撃ち出すと、ちょうど一途も同じサイキックで仁恵を癒しているのが分かった。
    「早く速く疾くはやく、ソレがほしい」
     ふと聞こえた言葉に視線を巡らせると、すぐ傍らで解体ナイフを握り締めた暴雨・サズヤ(逢魔時・d03349)が高揚感に口元を緩ませ、目先の”獲物”たちを前に総身を震わせていた。
     先ほど八重華のそれに交えるようにしてヴェノムゲイルを放ったのはサズヤだ。
     側頭部から天を穿つような二本のツノ、血を吸ったように元の黒があやふやに見えるほど鮮烈な朱い外套からは血が滴っている。片側を覆い尽くす、海のように深い髪のほとりから寄越される瞳は、三日月のように笑みを刷いている。
    「ああ、言いようのない高揚感。俺の中にいる『おれ』は、いつもこんな気持ちで俺の眠りを待っているのか」
     五指の一本にまで染み渡るような力の流動、ただひたすらに身を貫くような感覚を、きっとサズヤ以外の者も等しく感じているのだろう。
    「ま、それはある意味みんな一緒なのかな」
     光がちょいと肩を竦めてみせたとき、視界の端で迸る閃光を見た。
     短く息を詰めて振り返ると、紅い稲妻のバトルオーラを赤黒く纏わせながら、白目の黒い金の眸をもって視線を投げかけるシスターを見つけて息を呑む。彼女の眦から溢れ、頬を伝い、頤を滑り落ちる血涙が、薄く開いた唇の奥で控える犬歯の牙を一層引き立たせていた。
    「際に闇堕ちして戦うのは初めてですが、力に飲まれないようにしないとですね……」
     見た目に反して比較的穏やかな言葉であった。
     厳密に言えば灼滅者たちは闇堕ち時の外見と戦闘力を得た状態であって、本来の闇堕ちとは訳が違う。ゆえにか意識は灼滅者自身となるのだが、常では味わえない高揚感、場を盛り上げることは作戦をより良くするためのスパイスのようなものだ。
     その中でもオリヴィア・ローゼンタール(蹴撃のクルースニク・d37448)は比較的、というよりはほとんど素と変わらない。
    「この期に及んで理性的……それも悪くない」
    「オリヴィアさん大丈夫? 引いてません?」
     感慨深そうに頷く一途だけならまだしも、夏蓮の螺穿槍を鞭剣でいなしている敵チームの杏理に問われるほどだ。
    (「戦争では結局戦えなかったので、杏理さんと戦えるのは非常に興味深いです」)
    「喰らい尽くしなさい、全て血に染めるまで」
    「ええ、お任せくださいな」
     夏蓮から寄越された一声に、おだやかな頷きを持って返したオリヴィアは、踵からつま先へ、強く蹴りだした加速に乗って間合いを詰める。寸前、彼女の身体が眼前から掻き消えた。飛翔したのだ。
     ちかり。
     夏の夜空を駆ける流星の如き輝きを孕んだオリヴィアの一脚が、即座に高速回転させられた鞭剣の刃を掻い潜るように突き進む。止まらない。彼の懐に、岩をも砕くような強烈な飛び蹴りが炸裂。衝撃の火花が星のまたたきのように見えた。一瞬だった。
     前衛へと寄越される集中砲火はやはり手厳しく、あまりの衝撃に杏理の駆体が後方へと押しやられる。が、寸前で放たれたブレイドサイクロンが、彼女らの膚に無数の赤を走らせたのはほぼ同時であった。
    「両眼守ってね。愉しくダンスしましょう、さあ」
     頸を傾げると、金糸の如き髪が揺れる。
     ゆらゆら、ゆらり。
     戦いの青い炎が、燃えている。


    「あ、君、同族?」
     カデシュと共に祭霊光で杏理の回復を重点的に行っていた光は、ボクシングのような構えを見せるオリヴィアの様相に気が付き、パッと表情を明るくさせた。
    「同族かなあ? 面白いお目目してるね、ねえ私に頂戴? 瓶に詰めて大事にするよぉ」
     カチャカチャと鳥足の爪で地面を掻いて弾む光の言葉に「ええー」と落胆の声を洩らしたのはサズヤだった。彼は断斬鋏『集真藍』の二枚刃をかち鳴らしながら、うっとりした瞳をオリヴィアに注いでいる。
    「オリヴィアの目、おれも欲しいよ。それなら光と競争だ」
     獲物を取られまいと大口を開ける集真藍、脊椎さえ両断してみせそうな気迫で襲い来る蒐執鋏の一撃に、思わず握る五指が緩みそうになる。
    「サズヤも光も牛糞みたいに良い趣味!」
     その一瞬を補うように笑い声を立てたのは仁恵だった。彼女は三人とよく声掛けをして一番体力が削られている杏理を標的として、隙あらばそのお綺麗な顔を蹴り飛ばしてやろうと目論んでいる。
    「でも、オリヴィアの瞳を抉って良いのは私だけですよ」
     とん、と小柄な体躯が飛び上がる。
    「挨拶なんて要らないわよね? どうせ全員ブチ殺すもの! 脳みそ蕩ける位気持ち良くなりましょうね!」
     口汚く罵りながら、それでも殺したいくらい人が好きな己を存分に見せつける。
     空中で飛び蹴りの構えを取った仁恵の、その蹄が顔面に炸裂すると思われた、その時。
    「あっ!?」
     小気味良い音が仁恵の顔面で弾けた。
    「今回は邪魔者はいない。なるべく惨たらしく殺してあげよう」
     次いで風を切る音が、ひゅるり、蛇のような動きでするすると八重華の元に戻っていく。勢いを殺された仁恵は地面に着地し、おのれの頬に手のひらを宛がう。しかしその手には付着すると思われた赤はない。
    「残念、素通り厳禁だ。もう少し僕と遊んでもらおうか」
     脚を踏み出すと重苦しい甲冑が存在を示す。その在りかを辿る視線の外れで、恐ろしく素早いものを捉えた――咄嗟に鞭剣を斜に構えるも遅く、振り上げられた黒剣の切っ先が、八重華の脇腹を大きく抉り、裂いて、血を噴き出す。
     寸でのところで間に捻じ込み、おのれを護ったらしい一途の背中を見て仁恵は吐息を一つ。
    「私が癒やすのに、ゴミみたいな動き許しませんよ」
    「流麗な騎士様が無様に膝をつく姿など、私に決して見せないで」
     仁恵と夏蓮、双方に言葉を賜り一途はこうべを垂れる。
    「えへへ、みんな元気だねー、おててとーあんよをちぎって飼ってあげようかー」
    「性格ブスなお姫様をみんなで守るのか? お伽話はすきだよ」
     光とサズヤの言葉に鼻白む様子もないお姫様と騎士を横目に、彼女らの動きを追っていたオリヴィアは大きく踏み込むと、彼女が次の回復を行うより早く、光の横っ面に右フックを叩き込んだ。
    「あら、綺麗に入ってしまいましたね?」
     パンッと渇いた、けれど強烈な音が室内に響き渡り、束の間の静寂を呼ぶ。
     そこで動きを見せたのは夏蓮であった。
    「あどけない笑顔歪まさせてくださいな。光なくなるまで――その顔が楽しみなのよ。それにアキラ? 私のものが欲しいのなら、貴方の絶望を私にくださいな」
     言葉を返すより先に現れた冷気は鋭く、鼓動すら凍らせるように全身から熱が奪われてゆく。
    「その魔力、頼りにしてるよ? ぶちのめしてやれ」
     くつくつと愉しげに笑う一途に答えるかのように、肉が凍りつく死の魔法を仕草一つで放たれたことに気付き、八重華が眉根を寄せる。鏖殺領域で後衛たちを執拗に狙い続ければ、
    「虚ろな瞳は私好み。貴方の瞳に映したもの、私にも見せてくださらない?」
     更なるフリージングデスの、死の極寒とも呼べる魔法で夏蓮が立ち向かう。
    「楽しいなぁ! 気兼ねなく奪える、殺せる、壊せる。こんなにもたのしい!」
     ――だから「俺」は、おれを永遠に閉じ込めるんだ。
     ”あの子”には絶対に見せたくない、本能がそう叫んでしまうくらいの貌をしている己を自覚している。サズヤは気兼ねなく震える刃に歓喜する裏側で、解体ナイフ”大禍時”に宿る犠牲者たちの呪いを奮って、放って、その身に切り刻んでいった。躊躇いなく、懸念すら忘れてしまえるほどの衝動のままに。
    「理由なんてなんでもいい。早くおれに、君の大事なものをちょうだい」
    「その刃……いい趣味だ。仲良くなれそうだね?」
     強欲で奪いたがりのサズヤに一途が問うたとき、左の至近から白いものが迫ってくるのが分かった。咄嗟に白剣を構えて受け身の態勢に入るも、ケダモノの腕に殴りつけられた肩口は大きく損傷、甲冑を真っ赤に染め上げるほどの夥しい血液に、眼前がくらりとする。
    「一途ちゃんは真っ白な髪も似合うね。いいよ、綺麗で素敵だ。勿論いつもの君も、それから剣筋の話も」
     白い腕を持て余しながらこちらを窺っているのは杏理であった。
     即座にオリヴィアが炎を纏った回し蹴りで突っ込んでいくのに対し、仁恵がエンジェリックボイスで回復に当たるも、光とカデシュもまたクラッシャーである彼をサポートするものだから、なかなか甲乙つけがたい戦いになってきた。
     嬉々として踊るように繰り広げられる戦いに、黄昏の下で羽根を休めていた鴉がカァと鳴いた。


    「負けは認めていない」
    「あぁら! 素直に認めた方が”男”じゃなくって?」
    「気にするな。八重華が”また”死んでも、おれが全部殺すから平気。冥福くらいは祈ってくれるよ。おれじゃなくて、そこのサイキックハーツ様が」
    「あらあら、まぁまぁ」
     殴る、斬る、刻む。庇いに入って――もう一度殴る。
     口も手も達者に忙しなく動かしながら繰り広げられる八重華と仁恵の応酬に、にこやかな笑みを浮かべるサズヤにはたまらずオリヴィアも笑ってしまったらしい。
    「それにしても、闇堕ちから戻って数週間でまた闇堕ちする人って少なくない? まあ―思い切り殴れるなら大体何でもいいんですけど、ね?」
    「その綺麗な翼を粉々にすれば笑うことはできなくなるかしら? 私と永遠に呪うことができるかしら?」
     それを横目に見ていた杏理が肩を竦めると夏蓮から問いが一つ、寄越される。明確な言葉など必要ない。この傷の痛みが、沸き起こる激流さえその膚に叩き込めば伝わるのだから。
    「献身的なことだね、お互いさ」
    「ふっふっふー」
     光と一途が競うように仲間を癒し、なんとか全員踏み止まっていると思われた、その時――カクン、と膝から崩れ落ちるように力が抜けた。抜けてしまった。ハッ、と視線を持ち上げると、その場にいた全員が元の姿で呆けたように目を丸くしている。
     それは十八分間の激闘に幕が下りた瞬間であった。

     両者、バランスの良く立てられた作戦により戦いは拮抗。
     もっと遊んでいたくなるような引き分けだった。

    作者:四季乃 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2018年7月26日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 7/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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