●凱旋からの
「皆、サイキックハーツ相手の連続戦争、本っ当にお疲れ様。またこうして、教室に集まって貰って話をする事が出来て嬉しいわ」
最後の大戦を終えた灼滅者達を、表情を綻ばせた夏月・柊子(大学生エクスブレイン・dn0090)がいつもの様に教室で出迎えた。
灼滅者達は、勝利した。
世界の危機は去った――とは言え、世界に何も問題がなくなったわけではない。
そして、目下の問題はすぐ近くにあった。
「もう聞いてるかもしれないけれど、サイキックアブソーバーが限界寸前なのよ」
朱雀門瑠架、グローバルジャスティス、不死王アンリ――倒したサイキックハーツの力を取り込み、本来のキリングリヴァイヴァーを大きく超えた力を発揮し続けたが為。
もはや校長の超機械創造では、制御不可能。
「このままだと、遠からずサイキックアブソーバーは暴走して完全に壊れてしまうわ」
膨らませ過ぎた風船を割らない為には、空気を抜けば良い。サイキックアブソーバーの暴走を防ぐ為、内部のエネルギーを消費する対策が必要になった。
「と言うわけで、皆には全力で殴り合ってきて欲しいの。闇堕ちして」
――はい?
●ガス抜き
「灼滅者がサイキックアブソーバーの力を一時的に吸収し、その力を消費・発散する。これが現状の中で最も有効な対策なのよ」
灼滅者が消費すればするだけ、サイキックアブソーバーの総エネルギー量が低下し、暴走の危険が下がる。いずれ制御可能な状態に戻る事も期待できるそうだ。
「ただその為には、『闇堕ち状態』になるまでサイキックアブソーバーから力を吸収して貰った上で、その力を消費・発散して貰う必要があるわ」
それが、レッツ闇堕ちで殴り合い、となった理由。
「今回の闇堕ちは、ごく一時的なものよ。18分経過すると解除されるわ」
その18分間は、灼滅者の意識も残っている。18分経過する前に倒されても、その場で解除される。
「戻れなくなる事がないのは、保証できるわ。だから心配せずに、全力で戦ってきて欲しいの。その方が、より力を消費出来るから」
エネルギーは『極限の状態で激戦を繰り広げる事』で消費できる。
手加減しながら戦った場合、消費・発散するエネルギーが少なくなってしまうので、本気の本気で戦う必要があると言う事だ。
「そこまでする必要があるのか、って思う人もいるかしら。確かに、サイキックアブソーバーの出番はもうないかもしれないわ」
だが、まだ必要とされる可能性も十分にあり得る。
直せるなら直しても、損はあるまい。
「それに気兼ねなく闇堕ちして戦える機会なんて、そうそうないでしょ?」
参加者 | |
---|---|
ポンパドール・ガレット(火翼の王・d00268) |
周防・雛(少女グランギニョル・d00356) |
李白・御理(白鬼・d02346) |
刻野・渡里(殺人鬼・d02814) |
武月・叶流(夜藍に浮かぶ孤月・d04454) |
真咲・りね(花簪・d14861) |
若桜・和弥(山桜花・d31076) |
茶倉・紫月(影縫い・d35017) |
●体は闇、心はヒト
甲チーム――ポンパドール・ガレット(火翼の王・d00268)、周防・雛(少女グランギニョル・d00356)、刻野・渡里(殺人鬼・d02814)、真咲・りね(花簪・d14861)。
子チーム――李白・御理(白鬼・d02346)、武月・叶流(夜藍に浮かぶ孤月・d04454)、若桜・和弥(山桜花・d31076)、茶倉・紫月(影縫い・d35017)。
4対4に分かれた灼滅者達が相対する教室に、力が満ちていく。
「まさかこんな形で闇堕ちする機会が来るとは思わなかったね」
淡々と力を受け入れながら叶流が呟く。
「ブレイズゲートで時々やるけど、外で堕ちるのは初めてだわ」
少しドキドキしながら力を受け入れた和弥は、いつものルーティーンを行っていなかった。今回は、お互い合意の戦い。そこに精神的な痛みはない。
そして、8人全員の姿がそれぞれに変わっていき――。
教室にでっかい狼が現れた。
「わ。狼……そうか、スサノオですね」
『獣人型のつもりだったんだけども、折角の機会なのに単なる2Pカラーってのも面白みに欠けるからね』
後ろで御理が上げた驚きの声に、和弥が答える。
「普通に喋るのか」
『狼語翻訳スキル持ってる人いないかなーなんて思ってたら、どうしてこうなった』
紫月の疑問に、和弥も首を傾げつつ返す。
まあ、狼型で人語喋るスサノオもどっかのブレイズゲートにいたし。
「猫耳パーカーやら鈴付き首輪やらがどっから調達したんだと思ったけど……このくらい普通なのか? ……影業が猫なのは理解出来るけど」
そう呟いた紫月の姿は、今回のメンバーの中では変化が少ない方だ。
「外見もダークネスの力じゃないかな。私のこれとか、動かせるし」
紫月の素朴な疑問に返す叶流の背中で、闇の様な黒いマントが蠢く。胸の辺りで赤いハートで留められたそれは、叶流の意のままに動かせるようだ。
「どこからでも、いいじゃない?」
置かれていた姿見の前で、雛がくるりと回りながら告げる。
ふわりと広がったドレスはピンクのフリルも甘いレースもなく、神経毒の様に――されど、とても甘い黒。
「闇堕ちしたヒナ……とても悪趣味。セボン、悪くないわ」
真っ白な仮面を付けると、全てが普段の雛と反転したような色合いになった。
「この姿で私のままってややこしい? ですね」
姿見の前で万歳したり、花が描かれた着物の裾を摘んだりしているりねの額には、黒く長い角が2つ表れている。緩やかなウェーブを描く黒髪は、その大半が白くなって足元まで伸びていた。
「みんなで闇堕ちとかすっごいネ!!」
その声と共にりねと同じ鏡に映り込む、太陽のような明るい朱色。
紅炎のような髪も、いつも頭にある王冠を引っ掛ける形に生えた角も、過日にりねが見たポンパドールの姿だ。
そして、それを見たのはもう1人。
「李白のその姿も、ポンパドールのその姿も久しぶりに見るな」
そう声をかけたのは、狩衣姿の肩に狼の毛皮を纏った長い金髪の青年。
「……ワタリだよネ?」
「かなり外見が変わってますね」
「この姿で、中の人格がそのままなのは、なかなかの違和感だな……お互いに」
2人の反応に苦笑を浮かべつつ、渡里自身も闇堕ち前の面影はあまりないのは自覚はしていた。
「僕は、李白がこんな姿で戦っていたのだと思うと、新鮮ですね」
しみじみと呟いた御理が、色の抜けた髪の間から伸びる角に触れる。
「それにしても、刻野さんと一緒だと赤城山を思い出しますね。もう何度目だろうって言うくらいですが」
「もう5年前か。長い付き合いになったもんだ」
御理の言葉に、渡里が頷く。今の御理の背丈は、あの日の赤城山の頃に戻っていた。
とは言え、何時までも語り合ってはいられない。
「さて、これから全力の戦いと行こうか」
「手加減なしでやらせてもらうよ」
告げた渡里に、叶流が頷き返す。
『グルルルッ』
楽しみだとケモノの口で、和弥も返す。
「ウイ! オイデマセ、我ガ愛シキ眷属達! サァ、アソビマショ!」
雛の周りに、喪服を纏ったようなドールズが現れる。
(「なんて禍々しい――ああ、やはり悪くないわね」)
仮面で隠れた雛の口元に、笑みが浮かぶ。
「さぁさ、はじめましょう? どうぞ今宵も、よき殺戮(グラン・ギニョール)を!」
雛の身体から広がったどす黒い殺気が、ライブハウスとなった教室を埋め尽くさんほどに広がった。
●開幕
――ォォォォオオン!
姿見を押し潰しながら広がる殺気に、狼の咆哮がぶつけられる。
更に牙を突き立て殺気を食い破った和弥が、その隙間に身を滑り込ませて飛び出――そうとした先には既に、糸があった。
「ヒナの玩具になってくださる?」
糸の先は雛の手元。殺気に重ねるようにして張り巡らされた、白銀の結界。
「いきなり飛ばして来るね」
自分に糸が絡みつくのは構わず、叶流は闇のようなマントで一部の糸を手繰り寄せ、和弥の進路をこじ開ける。
『やー、お手柔らかにお願いしますよ。私は遠慮なく殴――引っ掻くけどな!』
間隙を縫って雛を狙って飛び出した和弥が振り下ろした銀爪は、立ち塞がったポンパドールの足元にも大きな爪痕を刻み込んだ。
「私だって遠慮しません。着物姿でも、動けないと思って貰ったら困ります」
傷口から炎が噴き上がるそこに、これ以上ないってくらいにこやかな笑顔を浮かべたりねが跳びかかる。
この姿でこの技を使う違和感のなさに不思議さを感じつつ、りねが叩き付けた鬼神の如き巨大な拳が、和弥を壁まで吹き飛ばした。
「ふふ。油断大て――っ」
にこりと笑ったりねの姿が、漆黒の炎の嵐に飲み込まれた。
「……この状態だと炎まで黒くなんのか。鋼糸はなんか黒いの滴ってるし……闇堕ちした時と同じじゃねぇか。これ、シヅクの趣味なんか」
炎を放った蝋燭を手に呟く紫月の視線の先で、黒炎の向こうから光が零れる。
「こっちのチームは、おれが守ル!」
「どちらが長く戦線を支えて立っていられるか――勝負になるかな?」
目も眩みそうな強さの破邪の光を纏ったポンパドールの白銀の剣と、叶流の纏う闇のようなマントが象った漆黒の獣爪が交錯し、光と闇は、互いに相手を斬り裂いた。
同時に離れた2人の間に飛来した影。
渡里の放った炎の力を込めたシジミ蝶は弾丸の様な速度で飛び交い、叶流に届く直前に小さな影に阻まれた。
「どうやら、立てた戦術に同じ部分があるみたいだな」
「そうですね。でも、やり方は違う筈です」
そう言い返す御理のその姿を、渡里が見るのはこれで何度目だったろう。
だが、振り上げたその腕は、かつて戦いでみせたそれとは違う動きをみせた。鬼の拳になるでも刀を握るでもなく、熱を奪う魔術を放つ。
鬼の呪力を持って放たれた魔術が、3人の足元を一瞬で氷点下に叩き落とす。
「りね!」
咄嗟にポンパドールが伸ばした腕が、りねを氷結の範囲に逃す。
「ありがと、ポンちゃん。またその姿を見る事になると思わなかったけど。これはポンちゃんだもん。だから安心して戦えるよ」
おうさまはみんなを守る――そうであろうと物語る背中に触れて、りねが囁く。その背中はいつもより少し大きいような、けれど変わらない。
「ポンちゃんにしてくれた分のお返し! 必殺鬼神変!」
飛び出したりねが、再び腕を変化させる。鬼神の巨大な拳が、御理の小柄な体を容易に殴り飛ばした。
ヒュンッ、ヒュヒュッ!
幾つもの風切音が重なる。雛と紫月の、ヒトの技巧の域を越えた鋼糸の応酬。
「搦め手勝負、負ける気はありませんわ――召しませ、繰糸!」
白銀の軌跡を描いた繰り糸が叶流に絡みつき、謎の黒い何かが滴る糸がポンパドールを切り裂く。
「黒い弾丸……、試しに一発受けてみる?」
縛る糸を堪えて、叶流はマントを闇の銃身へと変えて、真紅の瞳で狙いをつける。
「おれはまだまだ大丈夫ダから。みんなはこうげきしてネ!」
漆黒の弾丸に撃ち抜かれたポンパドールは、白金色の縛霊手の指先に集めた癒しの力で自身に向ける。
勝敗は、まだ見えそうにない。
●互角
鳴き声も足音も立てず、小さな影の猫が床を駆ける。
「残念、ハズレ――今だ」
りねに向かう猫の進路にポンパドールが回り込んだ直後、紫月の声と共に猫はその影の中にふっと戻っていった。
『グルルッ』
唸りで答えて飛び出した和弥が、畏れを纏わせた牙を突き立てた。
「またフェイントかよ!」
紫月に毒づきながら、ポンパドールは和弥の牙に付けられた傷に癒しの力を向ける。
一度放置した影猫が大口を開けて仲間を喰らうのを見せられては、囮の可能性があっても放ってはおけない。
「さあ、あなたの心の闇を見せて?」
叶流がマントを変形させて作った闇の拳を、ポンパドールに追い討ちで叩き込む。
甲チームの庇い手は、彼一人。必然、各個撃破となれば狙われる――では甲チームが押されているかと言うと、そうでもなかった。
渡里の肩にある毛皮の頭部――その眼が輝きを放つと、ポンパドールに掛かろうとしていたトラウマがあっさりと消え去る。
「アリガト、渡里。サフィア、そう言う残し方できるんだネ」
「ああ。やってみたらできた」
狙いが集中する分、癒しの力も集中させ易い。1人の負担は甲チームの方が上だが、総ダメージ量を見れば大きな差はなかった。
「雛さんも、治す方に手を割かせたいのですけどね」
「今のヒナはそんなに甘くないですの。さぁさ、一緒に踊りましょ?」
御理が魔術で凍らせた空間の向こうから、雛が伸ばし飛ばした繰り糸が何度目かになる糸の結界を為す。
子チームはダメージを分散できていたが、特に2人の庇い手が受けている異常効果の総数は、御理が危惧した域に近づきつつあった。
雛の高めた妨害の力と、攻撃一辺倒の戦法。それにりねの鬼神の力で序盤で付けた耐性が打ち砕かれているのも大きい。
総じて、此処まではほぼ互角。
互いに決定打に欠けたまま、時間が過ぎていく。
「――。―――。行け」
何かを呟いた紫月が、りねに半透明の幽魚の群れを解き放つ。
「させないヨ!」
飛び出したポンパドールが、幽魚群を体で阻みながら白銀の剣を掲げた。剣に刻まれた不死鳥の意匠が光を放ち、いつもより強い癒しの力を備えた風を吹き渡らせる。
「……フェイントするは、後ろから嫌な狙い方してくるは。敵に回すと厄介、というかそんなに狡猾な戦い方だったか?」
「うん?」
紫月は渡里の言葉をとぼけて見せたが、実際そうだ。
先の攻撃も、ポンパドールがりねを庇うと見越して、狙っている。
「……雰囲気酔い的な? 後ろにいるのは、猫は警戒心高いんだよ」
いつもの様にどこか気だるげに、しれっと返す紫月。
「まぁいい。こっちも狙わせて貰うさ」
渡里が質を変えたシジミ蝶を放つ。炎の力を込めない代わりに、数を増して。
押し潰すようなシジミ蝶の連射は、御理によって阻まれた。
「李白の戦い方とは、やはり違うな」
「そうでしょうか?」
縛霊手の指先に集めた力で傷を癒しつつ、御理は渡里の言葉に返す。
「李白は仲間を大切にする事を学んでいます。灼滅者との戦いで協力し合って得る勝利を見ている。この状況なら、きっと彼もこうしたでしょう」
御理が招いた傷を癒す優しい風が、子チームの間を強く吹き抜けた。
だが、闇の力で高まった癒しの力でも、癒しきれない負傷は蓄積する。
ついに戦線は、綻び出した。
「最後までがんばりたかったケド……あとはまかせるヨ」
叶流のマントが変化した闇の爪に切り裂かれ、ポンパドールが崩れ落ちる。陽炎の様に輝いていた髪が、元の長さに戻っていく。消えた角から、王冠が転げ落ちた。
「そっちもそろそろ、限界だろ?」
小さく息を吐いた叶流に、渡里がシジミ蝶の群れを放つ。
「戦線を支えるのも勝利には必要なこと。そうだよね?」
弾丸の嵐のように撃ち込まれるシジミ蝶を受け止めながら、叶流は後ろに告げた。
赤が抜けて藍色の髪に戻りながら倒れる叶流の上を、白い影が跳び越える。
――■゛■■●――!
ヒトの言葉では表しきれない雄叫びを上げて、和弥が狙うは白い仮面。
「骨ごと断ち切れ、オベロン! 首を刎ねよ、ティタニア! アーレ、ドールズ!」
自分を狙って相手が近づいてくる瞬間は、雛も狙っていたタイミング。
『ガチ勝負ですね。あらやだ怖い』
和弥が振り下ろした畏れを纏わせた銀爪が黒いドレスの肩を引き裂き、雛の操る熊の殺戮人形が振り上げた鉈がスサノオの白い体を切り裂く。
「くっ!」
更に雛のティタニアが大鎌を振り下ろすが、それは飛び出した御理が身体で受ける。
「あなたにはこっちの方が効く、でしょう?」
右の肩から肘まで深々と斬られた御理にりねが当てたのは、巨大な杭打ち機。容赦なく打ち込まれた杭が、御理の体を回転させながら吹き飛ばした。
その瞬間、半透明の何かが戦場を突っ切った。
紫月が忌憚で呼び出した、半透明の幽魚。普段の数倍は増えた群れが、渡里がシジミ蝶を放つよりも速く精密に、胸部のほぼ一点に集中して致命的に撃ち込まれた。
「がっ――容赦、ないな」
「狩りって一瞬が獲物を落とせるか否かになるし。叩ける時にガチで叩かないと、手なんか抜いたら飯にありつけない。生き残れない」
紫月の、猫と言うよりもっと猛獣よりな言葉を聞きながら、渡里も崩れ落ちた。
そして2人の髪も、元の色に戻っていく。
残るは、2対2。互いに、攻撃手を残すのみ。
キーン、コーン、カーン――。
その瞬間、聞き慣れたチャイムの音が響いた。
●激戦終わって
「残念。サンドリヨンの鐘が鳴ってしまいましたね」
雛が外した仮面が、いつもの黒に戻っていく。まだ立っていた4人の体からも、力が抜けていく。
「やー、お疲れ様でした。御同輩の技、色々拝ませて貰いましたよ」
狼から戻った和弥が、楽しそうに告げた。実際、今回の戦いは最初から、珍しく楽しみだったのだ。
「……恐らくもう見る事のできない姿ですが。あれが力の形なんですね」
「――そうだな」
床から天井を見上げたままポツリと呟いた御理に、壁にもたれたまま渡里が頷く。
この18分は、灼滅者のままでは到達し得なかったであろう領域に、ヒトの心のまま踏み込めた時間だ。
確かにそれは力の形――これまでの選択と戦いが、何か1つでも違っていたら生まれなかったかもしれない形。
「でも、やっぱりあの姿は表に出てきちゃダメですね。誰かを苦しめたりする事はなくて良かったです」
「りねはきっと大丈夫だヨ」
小さく息を漏らしたりねに、ポンパドールが笑いかける。
「で……結局、引き分け?」
「でいいんじゃないかな?」
見回し首を傾げた紫月に、上体を起こしながら叶流が頷いた。異論はあがらない。
こうして、闇堕ちライブハウスの1つは、引き分けで幕を下ろした。
作者:泰月 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2018年7月26日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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