Merry Xmas to ALL

    作者:志稲愛海

     今年も、間近に迫ったクリスマス。クリスマスは毎年廻ってくるけれど。
     でも……2018年のクリスマスは、たった一度だけ。
     そんな2018年のクリスマス――貴方はどこで、何をしますか?


    「今年のクリスマス、みんなはどう過ごすかもう決まったー?」
     飛鳥井・遥河(大学生エクスブレイン・dn0040)の問いに、居合わせた綺月・紗矢(中学生シャドウハンター・dn0017)と伊勢谷・カイザ(紫紺のあんちゃん・dn0189)は、それぞれ首を傾ける。
    「もうすぐクリスマスか。今年はどう過ごそうか」
    「家族とクリスマスパーティーはする予定だけど……折角いろんなイベントやってる時期だし、どこか出掛けるのもいいかもな」
     クリスマスといえば、イルミネーションをはじめとした、クリスマスならではなイベントも沢山。普段行き慣れた場所や定番のスポットも、いつもとはまた違った特別な雰囲気に感じるだろうし。クリスマスらしい街を歩くだけでも、心躍るのではないか。
     気になるあの人とのデートや恋人同士のデートも、より一層、特別なものになるに違いない。
    「お出掛けも楽しそうだけど、みんなで集まってわいわい過ごすのもまたいいよねー」
     皆で賑やかにパーティーなどを開くのもまた、クリスマスの過ごし方のひとつ。
     美味しいものや会話を楽しむパーティーでもいいし、趣味の合う仲間同士集まって好きなことに打ち込むような会でも楽しそうだ。
    「まぁでも、クリスマスだからと言って、特別なことを必ずしなきゃいけないってこともないよな……」
     クリスマス? なにそれおいしいの?? と。
     普段通り過ごすことや、逆に何らかのカオス展開な一日も、当然アリ。
     それぞれが過ごしたいように、「らしく」過ごすこと、それが一番の幸せではないか。

     気になるあの人や恋人と、ロマンティックなクリスマスを過ごすのも良し。
     普段好きな場所や、一度行ってみたかったところに出掛けるのも良し。
     クリスマスらしく、イルミネーションを見に行くのも良いし。
     みんなで賑やかに、わいわい楽しくパーティーをするもまた良し。
     クリスマスパーティーやデートの前に、買い物や準備をするのも良し。
     普段と何ら変わらぬ一日を過ごすのもいいだろう。
     また、誰かに伝えたいこと、やり残したこと、誰かを連れていきたい場所などがあれば。
     クリスマスは、それを遂げる、いい機会かもしれない。

    「イルミネーション見に行きたいし、他に面白そうなイベントとかやってないかなー? あ、パーティーもしたいね!」
    「何をするか、迷うな。まぁ何をするにしても、折角だから楽しく過ごしたいよな」
    「クリスマスメニューは可愛いし美味しいし、心躍るな……」

     ――We wish you a Merry Christmas!
     好きなように自由に、悔いの残らぬように。
     たった一度だけの2018年のクリスマスを、それぞれ、目いっぱい楽しもう。


    ■リプレイ

    ●Day of Xmas
     こうやって二人で過ごすクリスマスは何回目だろうか、と。
    「こんな準備も、クリスと一緒だから楽しいんだよね~♪」
     手渡した飾りをツリーの上の方に付けながら笑む桃夜を、クリスはふと見上げる。
     二人が少し早めに訪れたのは、武蔵坂学園。
     賑やかなイベントも勿論楽しいけれど。準備をする皆も、キラキラと楽しそう。
     でも、やっぱり。
    「もちろん、オレの方が楽しいのは上です! なんたってクリスと一緒だか」
    「今はクリスマスだけど、あと一週間したら、あけましておめでとうございます、だよ?」
     ほんとこの時期は目まぐるしいよねと、クリスは相変わらずな桃夜に笑んでから。
     今年も、きっと来年も、そしてまたその次も……こうして平和なクリスマスが続いていくのだろうね、と。
     そんなクリスに桃夜は。ずっと一緒に、平和に過ごしていきたいから――そう、笑み返した後。
     二人で一緒に、飾りの仕上げ。ツリーの天辺に、煌めくお星さまを飾った。
     そして記念にぱしゃり、シャッターを切る。
     一緒に笑って歩いて行こうね――そんな思いを、クリスマスの煌めきに乗せて。

    「しっかりと準備して楽しませなきゃね」
     雄哉が準備に取り掛かるのは勿論、クリスマスの準備なのだけれど。
     お互い忙しい恋人とではなく、勤めている児童養護施設のクリスマスパーティの支度。
     楽しみにしている子供たちと一緒に、煌めくツリーを飾って。
     あとは……美味しい御馳走を並べれば、パーティーのはじまり。
     その頃――四日市市に移転したばかりの『ホワイトキー』は、大盛況。
     楽しくパーティーをしたり、ケーキを買い求める幸せそうな客に瞳を細めながらも。
     愛莉は、接客やケーキ作りに大忙し!
     そんな中、おもむろにママが箱詰めし始めたのは……20個ほどのケーキ??
     そしてママが愛莉にお願いしたのは、こんなクリスマスのおつかい。
    「え、雄哉の仕事場の児童養護施設に差し入れて来なさい? 」
     勿論、思いがけないケーキのプレゼントに、子供たちは大喜び!
     子供たちの弾ける笑顔、そして持ってきてよかったと一安心する恋人の笑顔を見つめ、サンタ姿の雄哉もそっと笑んで。
     雪が舞い始めた聖夜に、改めて誓う――この笑顔はもう失わせない、と。

     クリスマスの喧騒に満ちる街を、こうやって寄り添い歩いて。
     組んだ腕から伝わる温もりを感じながらショッピングしていると。
    「新鮮な気分だし、以前の記憶がよみがえった感じでもあるし、不思議な感覚だよね」
    「ふふ、確かにこうしてデートをすると……付き合い始めの頃を思い出してしまいますね」
     結婚して一年、新婚さんではあるのだけれど。
     夫婦である七葉と紅詩も今日だけはちょっぴり、恋人の雰囲気でクリスマスデートを。
     こうやってデートした恋人時代も懐かしいし、ドキドキしたけれど。
    「でも、あの頃と変わらず……あの頃よりも愛していますからね」
     紅詩は、幾多の戦いを共に経て平穏を迎え、将来を誓い合った大切な人の耳元でそっと、そう愛を囁いた。
     そして偶然、友達と約束しているという紗矢と、ばったり出会って。
    「ん、お久しぶり……すっかり大人のお姉さん、だよね」
    「お久しぶりですね。クリスマスをお互い楽しみましょうね」
    「二人いつも仲が良くて、羨ましいな」
     メリークリスマス――白い息を天に吐きながら、互いに微笑み合ったのだった。

     待ち合わせをしていたるりかと紗矢が、二人揃えば。
     やっぱりこれ!
    「「おにくーー!」」
     そんな挨拶を交わし笑み合った後。
     お肉やお肉や食べたい物をたーくさん買い込むべく、キャッキャ街を歩きながら。
    「おにくもだけど、冬こそアイス!」
    「キングサイズのトリプル一択だな」
     買ったアイスを食べつつ、近況報告を。
    「ボク、お店経営してるから、よかったら今度食べに来てね」
     そしてるりかは、勿論、と即答してキラキラ瞳を輝かせる紗矢と。
     メリークリスマス、これからもずっとお友達でいてね――と。また一緒に、笑い合う。

     クリスマスに心躍る街のデパートへと足を踏み入れたのは、夕焼け色の二人。
    「んー、どれにしましょうかね?心愛に似合いそうなもの、ですか」
    「緋沙は普段は真っ赤って感じだし、淡い色合いの方が引き立つかな?」
     じゃあこれとかこれとか……と。
     心愛は緋沙に、良さそうだと思ったものをいくつか指さしてみる。
     この日の二人の目的は、お互いに贈るプレゼントを買って。
     思いっきり、今年のクリスマスを、良い思い出にすること。
    「心愛も髪が長いですし、髪飾りとか良さそうですね」
     緋沙はそう、宙に踊る親友のポニーテールを見つめて。
     ひとつ、一番彼女に似合いそうだと目に留まった、髪飾りを選んで。
    「心愛、どうぞ、私からのクリスマスプレゼントです♪」
    「わぁ、ありがとう! 私からはこれだよ」
     きっと似合うと思う! と。心愛も同じく、親友のために選んだ、髪飾りを手渡して。
     交換し合い、つけ合いっこすれば……互いにパッと綻ぶのは、嬉しくて楽しい笑顔。
     そして――それぞれの夕焼け色に綺麗に咲いた、薔薇と桜の花。

     これまでの様に、華やかなクリスマス舞踏会で踊るワルツもいいけれど。
    「チキンとシーザーサラダと……あとは何が必要でしたっけ」
    「ええと、飲み物とあとはローストビーフの材料を。良いお肉が手に入ればいいのですが」
     ルウと冷都の2018年のクリスマスは――寮で、二人クリスマス会。
     シュトーレンやプディングは既に用意済み。他に必要な物を買いに、二人は街に来ていた。
    「ケーキも色々ありますよね……あ、ルウ様、これはアソートの種類選べるみたいですよ」
    「迷いますわね。ここはやはり王道を行くべきですかしら?」
     こうやってケーキの選択に悩むのもまた、楽しいクリスマスの醍醐味。
     心躍る気持ちの表れか、つい冷都の持つ籠もいっぱいになってしまったけれど。
    「ふふ、腕を振るいますわ。楽しみにして下さいね」
    「はい。ルウ様のお料理はいつも素敵ですからね」
     一緒にいられなくなるのは、きっと遠くない未来。
     でもそれまでは、穏やかなひとときを、こうやって一緒に楽しく過ごしたいと。
     ちらりと舞い始めた雪を共に見上げながら、今はただ、そう思うから。

     街はすっかりクリスマスムード。そんな賑やかな中で。
     今年もクリスマスを2人一緒に過ごせることを本当に嬉しくおもう――。
    「……って、毎年言ってる気がするけど」
    「えへへ、燈だってすごーく嬉しいよ!」
     そう言った理央に、燈は笑顔を綻ばせる。毎年その言葉を聞くのが、実は嬉しいから。
     そして目的は、おうちクリスマスの準備。
     あれもこれも、可愛かったり美味しそうだったり……気づけば、ついつい買い込んでしまったけれど。
     平気だよ、って笑いながら、荷物を持つ理央。
     実はちょっぴり重たいけれど。恰好つけるのが、彼の癖だから。
     でも。
    「片手があいたら手を繋いでもいい?」
     燈のお願いに、小さな荷物をひとつ手渡し、もちろん、と笑って。
     キュッと手を繋げば――温もりとともに溢れる、いっぱいの愛しさ。
     だから……だいすきよ、理央。言葉にしなくても伝わってる? と。
     燈はそっと、理央に寄り添う。いまが続きますように……そう願いながら。
     そしてそんな願いを叶えてくれる、燈だけのサンタさんは。
     僕も、君がだいすきだよ――そう、すぐ隣で微笑む、やさしいいちばんぼし。

     目的は、あるものを買いに。
     街を歩く陽桜が見つけたのは、食材調達帰りのカイザ。
     そんな久々の再会に嬉し気に笑んだ後、陽桜は彼に、こんな相談を。
    「マフラーと手袋って、男の人がプレゼントされたらどっちが嬉しいです?」
     そう……それは、大切な人への贈り物。そしてカイザが返した答えは。
    「俺なら、マフラーかな」
     だって大切な人とは直接手ぇ繋ぎたいって……そう思うから、と。
     そんなカイザに礼を言って。メリークリスマス! と。
     陽桜は彼にも、小さなクリスマスプレゼントのお裾分けを。

    ●Bustling Xmas
     2018年の【サーカス小屋】のクリスマスは、パーティのごちそう作りから!
    「ごちそうならまかせろー!」
     料理が得意な薫やカイザは勿論。
    「腕によりをかけて作りますわ!」
    「今回は私も料理するの~」
     雛とエステルも、やる気満々!
    「まずはケーキがありませんと!」
    「混ぜまぜして焼くのー」
     生地をまぜまぜする雛とエステルに、ケーキは任せて。
    「メインはミートローフかローストチキンか悩むところだぜ……ごちそうでも栄養バランスは無視できないよな」
    「それなら野菜も入れられて見た目も華やかなミートローフか?」
     見事な手際でメイン作りに取り掛かる、薫とカイザであったが。
     そんな中……悲劇が!?
    「おっかしいですわねぇ……何度焼いても膨らみませんわ……」
    「……膨らまないのはなんで、なんで? ふくらしこっぽいのいれるです?」
     エステルの言葉に、そうねぇ、と頷いた雛は。
    「あー! 待て雛! 重曹は入れすぎたら苦くなるから加減して!」
    「ちょ、何か今、半端ない量入らなかったか!?」
     さらに。
    「えっ、なんだこの焦げ臭い匂いは? あー! オーブンが!!」
    「あっあっ大変、料理がこんがりの域を……って、キャー、今度はケーキのオーブンが!」
    「もえてるのー、あちちー。もう火だるまなの、消火器はどこ~」
     まさかの、クリスマス大炎上!?
    「わ、とりあえず、扉は開けちゃダメだぞ!?」
    「とととにかくおちつけー! ちゃんと見てるから、落ち着いてやればできるから、な?」
     ある意味【サーカス小屋】らしい、賑やかなクリスマスです……!?
     そして、こんがり焼きすぎた御馳走は――男性陣がちゃんと、美味しくいただきました!

    「着ぐるみはドレスコード、わかってましたわ」
     そろそろ新調を考えているコアラ着ぐるみな姿で、何故か納得の顔の桐香に。
    「着ぐるみはドレスコード……ってそんなわけあるかぁぁぁぁ!!」
     レミのちゃぶ台返しが炸裂!?(注:演出です)
     そんなレミがごそごそおもむろに取り出すのは、白モモンガぐるみ。
    「何というか、着ぐるみ着て落ち着く様に感じてきたらもう末期だよな」
    「もう、クラブの生徒達にもバレてしまいましたし、このまま楽しんでしまいましょう!」
     そんなことを言いながらもちゃんとカラスぐるみを着ている脇差。
     そして真琴もペンギンぐるみ!
     ……いえ、よーく分かっているんです、ええ。
     【文月探偵倶楽部】にとっては、普通に着ぐるみがドレスコードであることを……!
     それに。
    「やほー、紗矢も久しぶり~♪ キノコ鍋やってるんだけど、美味しいよ!」
    「折角だしほら、紗矢も遥河もカイザも着ぐるみ着てみない?」
     ヒマワリの花弁をひらひら振るミカエラや、いつものクロネコ直哉のそんな誘いに。
     猫やキツネやわんこの着ぐるみを各々ノリノリで着る、紗矢と遥河とカイザ。
     ゲストでさえナチュラルに皆、わーいと着ぐるみ姿!
     ということで始まる――2018年、着ぐるみdeクリスマスパーティー!!
     パーティーに欠かせないのはそう、御馳走!
    「クリスマス、それは聖夜の……えぇ、鍋とかうどんとか」
    「パーティーと言ったらやっぱりお肉だよね」
     そう、イフリートぐるみな毬衣がどんどん持ち込んでいるのはお肉!
     鹿肉とかイノシシ肉とか、ジビエまで!?
    「毬衣のジビエ料理……まさか自分で獲って来たとか?」
     しかもこのお肉……可愛いもふもふイフリートが狩ってきた!?
     それに、怪人直伝の手打ちうどんも外せません!
    「Xmasらしくない? まあまあ美味しければ万事OKってな♪」
    「いずれにしろ美味しいものは正義なんだよー」
     細かいことはいいんです、美味しいものは正義です!
     のんびりキノコ鍋を食べるとしましょう、と慣れたように鍋をつつく桐香。
     一応、黒犬ぐるみな咲哉差し入れのブッシュドノエルとか、クリスマスっぽいものも、あるんです……。
    「着ぐるみ着てキノコ鍋って、どこぞの我慢大会かよ」
     そして一応ツッコんでおく、ツンデレカラスさんであったが。
    「肉がいっぱいでニクいね……いや、何でもない」
     そっと目を逸らしながら、差し出されたジビエ料理を受け取ったのだった。
     それから鍋を囲む着ぐるみたちが交わすのは、沢山の思い出話。
    「いや~、今年も色々大変だったね~。夏が暑すぎて、着ぐるみが絶滅しかけたり。サイハが次々現れて、連戦したり」
    「今年の夏はアツすぎた、色んな意味で。4連戦の後の学園祭とかマジで死ぬかと思ったぞ」
     灼滅者としても学生としても、忙しかった1年。
    「はいはい~、来年の着ぐるミステリーもヨロシクね~っ♪」
    「え? また来年もやるんですか? 来年はどうしましょ?」
     宣伝に余念がないミカエラに真琴はそう言いつつも、来年の企画を思案。
     慌ただしかったこの1年間は勿論。
     着ぐるみで駆け抜けた、この6年間――苦しい事も悲しい事もあったけれど。
    「やっぱり俺は幸せだったと思うんだ。皆と一緒だったから」
     そんな直哉の言葉に、レミも頷いて。
    「いやー、しかし、私、ここまで表舞台に出るとは思わなかったっす」
     そして……ちらり、彼を見ながら。
    「ともあれ、かけがえのない相棒も出来た……のは喜ばしいことで、その」
     そう照れたように、ごにょごにょ。
    「真珠と一緒に海外旅行にまで行けるようになって、本当本当に良かったと思う」
     咲哉も、隣のとびきり可愛い大切な白猫さんに微笑む。
     平和に鍋をやっている今が、何だか不思議な気分だけれど。
    「ふふ、着ぐるみの森、ですか。住んでみれば……都でしたわね」
     全員が、楽しい学園生活を共に過ごしたみんなへと感謝の言葉を――ありがとう、と。
     そして乾杯は、コレですよね!!
    「……やっぱりうどんなんだな」
     全員にうどんが行き渡った後、直哉の音頭に合わせて。
    「皆の温かな未来と、着ぐるみの更なる活躍を願って。メリークリスマス!」
     ――う・どーん!!
     一斉に天に掲げられる、怪人直伝の手打ちうどん。
     こういうところが【文月探偵倶楽部】が誇れる――着ぐるみたちの、『らしい』ところ。

     2018年――今年の【探求部】のクリスマス会は!
    「輪の中が探求部のエンブレムで、周りをリースらしくすればらしいよね!」
     そう、クリスマスを彩る雪像作り!
     結衣菜も雪をゴロゴロ転がした雪をペタペタ大きくして、結衣奈のお手伝いを。ちょっぴり形が崩れても、ご愛敬!
     そして探求部のエンブレムを意匠に入れたリース雪像を作るべく懸命に考える結衣奈を、ちらりと見てから。
    「部のエンブレムの横には部長の姿がある方が良いよなあ」
     明彦はメカニカル魔法少女姿で戦っていた時の記憶を元に、数々の知識を活かして、バランスよく部長の石像作りに勤しみはじめて。
    「わ、わたしはいらないよ!?」
     そんな抵抗も、虚しく。
    「ということで、デフォルメした守安部長の雪像を作りませんか? 統弥さん」
    「どんな姿にしてみようか?」
     藍と統弥は、魔法少女な明彦の石像とはまた違った、SD風サンタ姿の部長の雪像を作ることに決定!
     だって、クリスマスを彩る雪像で、探求部といえば?
     それって、部長の結衣奈しかないでしょう!
    「傍に本人がいるから作りやすいな♪」
    「こっちもお手伝い!」
     そうノリノリで石像作りのお手伝いに励む結衣菜と一緒に、観念した結衣奈も、トホホとお手伝いを。
     そして【探求部】らしい、エンブレムのリースや魔法少女やSD風サンタが出来上がって。
    「あ~う~、温まる……。だってこんなに手が冷たいんだもん!」
     石像のお返しか……藍や結衣菜にお見舞いされたのは、結衣奈のヒヤッと攻撃!
    「もービックリしましたよ! お返しです!」
    「私も仕返し♪ 覚悟ー!」
     ヒヤッとされたりしたり、キャッキャじゃれ合う女性陣。
     でも、いよいよ手が冷たくなってきたから……あったかいココアで、ほっこり休戦。
    「どうぞ、統弥さん。温まりますよ」
    「ありがとう。こんな風に心から安心して楽しめるクリスマスって良いですね」
     藍からココアを受け取り、笑顔を返しながら。統弥は改めて、戦いに勝った嬉しさを噛み締めて。
     この絆が永遠に続きますように、と……結衣菜も甘くてあったかいココアに、笑みを。
     そしてあったまった後、石像を囲んで記念撮影!
    「探求部の絆はいつまでも続くぞ~!」
     結衣奈の腰に手を回し抱き寄せながらも、そう掛け声挙げた明彦に皆も頷いて。
    「そうですね。世界がどんなに変わっても私達の絆は不滅です!」
    「探求部は不滅だ!」
    「皆さん、これからもよろしくお願いします」
     そして、結衣奈はそんな皆を見回してから。
    「今年もみんなで無事に、だね!」
     部員の皆と一緒に、カメラのタイマーに合わせて、とびきりの笑顔を。
     世界は大変革したけれど――探求部は永久に不滅だよ! と。

    「それにしたって、平和な日々になってしまいましたねえ……」
     毎年恒例の電球塗りもなく、クリスの襲来もないクリスマスなんて。
     なんだかちょっとさみしい気持ちもしちゃいますね、と言った花色に頷きながらも。
    「さすが我らが守る駅前、イルミネーションも素晴らしいわ」
    「こうしてきらきらしてる街並み見てると何だかんだで駅を守護できてたんだなーって思うっす」
    「見事にぴかぴかしてますねえ」
     【駅番】が守ってきた吉祥寺駅のイルミネーションを、皆で誇らしげに眺めつつも。
    「炎上はほら……いやあれは……無理でしょ……」
    「炎上? 知らないわ……」
    「はははは、善四郎くんちょっとよくわかんない!」
     杏理の呟きに、舞依がそっと視線を逸らせば。笑って誤魔化す善四郎。
     何か駅舎が燃えてたとかそんなこと、ぜんぜんしりません!
     そして、素晴らしいイルミネーションが目に染みている人が、ひとり。
    「ヤッター! ぼっちじゃないクリスマスだー!」
     友達と過ごすクリスマスが人生初だという一誠。
     辛うじてひとりじゃなかったと言えるかもしれないクリスマスにやっていたことは、電球塗り。
     いやいや、電球塗りは青い光が身に沁みていたからで。華やかなイルミネーションに、もうそんな必要は――。
    「……ピンク色に塗りてぇなぁ」
    「電球! 塗ろうぜ!!!」
    「身体がペンキを求めるってもう何言っ……待って特攻隊長がいる」
    「できれば誰か付いてきてくださ」
    「箱くんこれ動画撮られて拡散されるやつだよ!」
     拡散されたら、まさに大炎上ものですよ!
    「ねえ、寂しさを電球塗りで埋めるって……悲しくない?」
    「フフフ……もう、雨積妹ったら! そう仰ると思ってましたよ!」
     舞依のツッコミに、待ってましたとばかりに花色が取り出したのは。
    「じゃーん! 暖色LEDのストリングライトー!」
    「だからわたしは淋しくはないってば!」
     そう言う舞依と、一誠にも、花色は暖色ライトをプレゼント!
     でも、いつまでもここにいると……本能的に電飾を塗りかねない人が数人いるから。
    「せっかくだしパトロールして、暇な人はケーキでも食べていく?」
    「け、ケーキ!? クリスマスっぽい……!」
     あったかメンチも食べたい! と、リア充ぽいクリスマスに浮かれる一誠に。
    「よしよし、本間くんはお姉さんがケーキを奢ってあげますからね。てか、妹の分も杏理くんの分も奢ってあげましょう」
     お姉さんですからね! と得意顔した花色は。
    「あったかいとこでケーキを食べるの賛成する!」
    「あっ、八坂先輩は自費で。てかメンチは奢ってくださいよ先輩」
     サンタ色なんですから、という理不尽な理由で、善四郎に言ったのだった。
     そんなエキバーの仲間とケーキを食べに向かいながらも。杏理はふと、振り返って思う。
     ……少しくらいイルミネーション塗っても良かったかな、なんて。

     皆で集まると、いつも美味しくて楽しい。
     そしてやっぱり、2018年の【Cc】のクリスマスパーティーも、それぞれが持ち寄った美味しそうな御馳走がいっぱい。
    「プロみたいで本当に美味しそう!」
    「紋次郎さんどんどんプロ化してません?」
     シェリーと依子がそう声をあげるのも、当然。
     クラムチャウダーとビーフシチュー、両方楽しめる温かなパイシチュー。ブッシュドノエルも、マロンとチョコ。
     赤と緑のクリスマスカラーなマカロンには、サンタクロースとトナカイさんが。
     それぞれ2種類ずつ用意された紋次郎の料理に、おぉ……とサズヤも感嘆の声を。
     いや、紋次郎だけではありません。
    「バケットキッシュは初めて見た……とても、いい匂い」
     シェリーの用意したバケットキッシュや、依子の程よい焼き加減のローストチキンも並べば、まさにクリスマス。
     依子は、お肉! とローストチキンに目を煌めかせるシェリーに微笑みながらも。
     彼女が持ってきてくれたシャンメリーを開け、皆へとグラスを配って。
     しゅわしゅわと、まるで聖夜に瞬く無数の星の様に。グラスの中で弾ける煌めきで、乾杯。
    「昭子も遠慮せずいっぱい食べてね!」
    「はい、たくさんいただきます」
     シェリーの言葉に、昭子はこくりと頷いて。
    「皆で取り分けるのは、家族のようで好きなのです」
     依子は昭子の声に、優しく笑う――ええ、家族のようね、と。
     そしてふいに、紋次郎が呟いたのは。
    「たまごやき……」
     実は真っ先に目を惹かれていた、いつかのオイシイやつ。
     でもそう思っていたのは、皆も同じで。
    「ふふ、サズヤ君の卵焼きは懐かしい味で嬉しい」
    「とても美味しかったから、また食べれて嬉しい」
     サズヤが卵焼きや唐揚げを持ち寄ろうと思ったのは……いつかの花見で、皆が喜んでくれたものだから。
    「鈴木も、食べてる?」
     そう昭子へと、ちょこんと卵焼きをお裾分けした後。
    「……プレゼント」
     サンタ帽にお髭姿の、サズヤサンタクロース。
    「! 有難さん」
    「あら、サンタさんありがとう」
    「きっと大切にするね」
     でも――素敵なサンタさんは、ひとりじゃありません。
    「ふふ、サンタさんがたくさん」
     それぞれのサンタさんが用意したプレゼントを、みんなで交換こ。
     色違いの丸い宝石入りお守りに、とっても甘いキャンディケイン。
     雪の結晶を透かしたブックマーカー、伏せ姿の硝子製トナカイさん。
     依子も、本型のフォトフレームを皆に手渡した。
     C cの書架に並んでいたのは……皆が主役の物語だったから。
     そしてその物語にまたひとつ、思い出の煌めきを綴るように。
     皆の幸いを祈りながら――2018年のクリスマスにぱしゃり、シャッターが切られた。

    ●Bright Nights Xmas
     春節ムードな中華街は、5年前、初めて一緒に来た時とはまた少し印象が違っていて。
     中学生だった郁と修太郎も、今や立派な大学生。
     あの時の、激辛ぱんだまんも懐かしいけれど。
    「あ、あっちなんか龍みたいなのがある」
    「パンダのメラミンカップで良さげなのあったら欲しいな」
     やっぱりプリンパイや杏仁ソフト、ハリネズミまんにごま団子。パンダのメラミンカップも忘れずに。龍舞う中華風な聖夜の景色を一緒に楽しんだ後、確保した甘い戦利品を半分こし合いながら。
     修太郎は、ふと提灯の仄かな赤に照る横顔に、ねえ、と呼びかけて。
    「郁さん、好きだよ」
     知ってると思うけど――ちょっぴり驚いた顔の郁に、そう笑う。
     そして郁も、瞳に椿の彩を綻ばせながら。
    「奇遇ですね、私も修太郎くんのこと好きなんだよ」
     ぎゅうと彼の手を握り返し、こう返す――知ってると思うけど、と。
     そんな両想いな二人は、ふふっと笑み合って。
     きっとまた一緒に来よう、と約束。10年後も……そして、その先も。

     キラキラ煌めく光の中でじゃれ合うその彩りは、青と紫。
     鼻をツンツン、尻尾をすりすり――霊犬達定番のご挨拶を微笑ましく見つつ。
     主人達も久々の再会を喜び合う。
    「昔、ご一緒に紅葉を見たのを思い出しまして」
     まるで眼前の景色の様に。夜明色の瞳に冬の光を纏い言った采に、カイザは笑む。
    「紅に照る渡月橋も良かったし。冬のイルミネーションも、またいいな」
     おこたで鍋をしたり、パンケーキを交換したり。共に依頼に赴いた事も。
     ふらり、思い立った時に。廻る季節を楽しみ、共有し合える友。
     そして、秋の紅、冬の煌めきとくれば、次は。
    「今度は、そやねぇ、蛍でも見に行きましょ」

     ――どうか、この幸せが永遠のものとなりますように。
     互いの想いと温もりが混ざるのを感じながらそう願った、6年前。
     黒虎と銀河が訪れたのは、あの時と同じ、聖夜に煌めく東京タワーの下。
     この6年、色々なことがあったけれど。早いもんだなぁ、とからからと笑う黒虎に。
     銀河は聖夜の煌めきと彼の姿を見上げ、笑み返す。
    「あの時の自分に、貴女の選択は正しかったよって、胸を張って言いたいな」
     そんな銀河を、ぎゅっと正面から抱きしめる黒虎。
    「ああ、銀河はあの時から変わらず可愛いままだぞ! 一部はしっかり成長したけどな!」
     彼女の柔らかさを感じたいのもあるけれど……実は、照れ臭いから。
     あの時と同じ、温もりと幸せ。そして星の様に煌めくのは、誓いの銀の円環。
    「これまで、本当にありがとう。改めて……これからも、末永くよろしくね」
    「こっちこそ、お前にゃ色々世話になりっぱなしだしな」
     今後とも宜しくな、『風水・銀河』! そう改めて銀河と向き合った黒虎は。
     かけがえのないパートナーの唇へと、キスを落とした。
     これまでの愛を、いっぱいに込めて。

     あの煌めきが広がったら、思い出すだろう。
     真っ直ぐな赤い瞳を好きだと認めてしまった、あの日を。
    「みなとみらいの観覧車覚えてる?」
     ふわり優奈の手を攫い、暁がそう悪戯気に紡げば。
     観覧車? とはぐらかしてみるけれど、きっとバレバレだから。
    「覚えてるに決まってるだろ?」
     伝わる手の温もりに頬を緩めつつ返す優奈。
     一緒に観覧車に乗りこめば、甦る4年前の思い出。
     返事を貰うまで8ヶ月……いいえ、実は10ヶ月。それは優奈の粘り勝ち。
     そして――あっという間ね、ホント、と。二人、隣同士寄り添えば。
     同時に重なり煌めくのは、我儘で幸せな、互いの想いを描いた薬指の環。
     二人で歩いていこう……十年後も、その先も、一緒に。
    「勿論、離さないし、ずっとずっと離れてなんかやんないよ、王子様?」
    「……なら精々覚悟してねお姫様?」
     ――暁の眸に、あたしはどんな風に映ってる? それは、4年前の問いかけ。
     そして今、暁は煌めきの海に改めて誓う。
     紫の瞳に映った、夜景に負けないくらいきらきらと笑う――優奈の幸せを。

     フォーマルな雰囲気のダンスパーティー会場で。
    「ねぇルカ知ってる? こういうパーティは一人じゃ踊れないんだよ?」
    「じゃあ一緒踊ろー」
     聞き覚えのある奈央の言葉にくすりと笑んだ後。
     遥河はあの時と同じ様に、お手をどうぞ、と彼女をリード。
     奈央は嬉しさを隠せないまま、ふわり彼とステップを踏み始める。
     最高のドレスアップで臨む今日のダンスは心から楽しめる。大好きな彼と踊れて、嬉しいから。
     そして踊り終えた後――奈央は、“勝負”に打って出る。
    「ねぇルカ……私、ルカが好き」
     私と恋人同士になるのは……どうかな? と。
     そう紡がれた想いに、遥河はモーヴの瞳を細め、返す。
    「もう、ホント敵わないなー」
     オレが先に言おうとしたのに、と。
     そして、抱きついてきた奈央の身体を受け止めて。
    「……オレも大好きだよ、奈央」
     音楽が再び流れ始める中――そっと、愛しい人にキスを落とした。

     訪れた恋人の部屋のドアが開けば、そこは。
    「メリークリスマス、千尋ー、おおっ!」
     キラキラ煌めく、一面のクリスマス色!
     今日は千尋の家で、二人きりのクリスマスナイト。
    「徒くん、クリスマスケーキはどんなの買ってきたの?」
     シチューの香り漂う中、ケーキを手渡しながら。徒は、楽しみにしている様子がわかる千尋を見て、奮発してきてよかった……! そう思いつつも。
     並ぶ料理に、元々美味かったけど腕前上がったよなあ、と改めて感心する。
     そしてスプーンの止まらない彼と食事を楽しんだ後、千尋は徒と寄り添い、呟く。
    「あれからもう一年経つのかぁ」
     こんなにあったかいのは、こたつだからじゃなくて……肩を抱き寄せてくれる、心地よい彼の温もり。
     徒もそんな彼女の言葉に思う。
     この一年でようやっと平和を勝ち取って。これからは人生と言う戦いが始まるんだなあ……なんて。
     ――でも。
    「……これからも、ずっと一緒にいようね」
    「ずっと、ずっと一緒さ。何が有っても」
     星に願い星に誓い合った、頼もしく愛しい人生の伴侶が。ずっとすっと、一緒だから。

     ニャーッと、ツリーの飾りにじゃれつこうとする猫を抱き上げながらも。
     優志と美夜は今年のクリスマスを、普通に家で過ごしていた。
    「まぁ、うん……折角だし?」
     でもやっぱり少しだけ、特別に。
     優志が用意したのは、静かに揺れては光を映し煌めく、度数の低い白ワイン。
     お酒を共に楽しめる様になった事は、変化ではあるけれど。
     どうかな? と尋ねた優志に美夜は首を傾ける。
     大人になったら美味しく感じるものかと思ってたけど、と。
     そして……仄かに色づいた頬と熱っぽい視線で、続ける。
    「あぁ、とりあえず……酔ってあついから、今日はひっつくの禁止ね」
     ありがたく、もふもふしてちょうだい?
     そう、ぽふり渡されたひじ掛けクッションを、言われた通り素直にもふもふしながらも。
     優志は、心の動揺を取り敢えず抑えつつも。
    「美夜、メリークリスマス……? って、寝ちゃったか……」
     大切なお姫様を起こさぬ様に、そっと。聖なる夜の様なその髪を撫でる。
     後悔するどころか……日に日に愛しくなっていくばかりだ、と。

     中3の時の級友。それが、始まりだった。
     夜の公園で、遠くに煌めく夜景を眺めながら。水花とカイザが語るのは二人の思い出。
     春には桜を楽しみ、星に願いを馳せた夏。秋には紅葉や十五夜を一緒に愛で、冬は雪遊びやクリスマス。水族館やお台場、色々な所に遊びにも行った。
     そして幾度か季節が廻り――2018年のクリスマス。
     今までの思い出を懐かしむカイザへと水花が贈るのは、ゼロとお揃いの黒のマフラー。
    「……本当は迷惑になると思って、渡せなかったんです」
     迷惑? と首を傾げたカイザに。水花が零すのは……溢れる罪の告白。
     そして、気付かない振りをしていた、彼への想い。
     ――魁坐くん、あなたが好きです。
     せめて泣いて困らせないように、と。想いを告げた後、心に思う水花を。
     カイザはその胸にふわり、引き寄せて。
     自分の誕生石連なる青の煌めきに気付き、優しく瞳を細めた後。
    「ありがとう。俺も……水花のことが、好きだ」
     だから、もう我慢しなくてもいいからな、と……そっと、二人の距離をゼロにした。
     雪がひらり舞い始めた中、愛しい想いをいっぱいに込めて。

     こっそり見つけておいた、秘密の廃教会で。二人を照らす祝福の光は、聖夜の星々。
    「……被せてもらえますか?」
     ふわり、マリアベールに見立てたレースを纏うさくらが、とても綺麗で。
     凍路は、本物の花嫁のような愛しい人の姿に、どきりとする。
     自分たちはまだ大人じゃない。だから、これも子供のおままごとに見えるかもしれないけれど。
    「とても綺麗だよ、さくらさん」
     伝える気持ちは真っ直ぐに。紡ぎ合う二人だけの誓いの気持ちは、間違いなく本物。
     そんな聖夜の教会で。くすぐったくて、嬉しくて、泣けてきちゃいそうで。
     今までも、色々な思い出を沢山作ってきたけれど。
    「……もう少し大人になったら、本物のお式をしましょうね」
    「うん、いつかきっと、素敵な式を二人で挙げよう」
     もうひとつ――とっておきの幸せな未来を、約束。
    「……さくらに出逢えたことが、僕にとっての一番の奇跡だ」
    「貴方と出会えて、私は幸せです」
     離れることは決してない――そう、幸福な誓いを立てた二人を祝うかの様に。
     白き雪の祝福がふわり、聖夜の空から舞い振り始めたのだった。

    作者:志稲愛海 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2018年12月24日
    難度:簡単
    参加:55人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 5/キャラが大事にされていた 6
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