ショッピングモールへGO!

    作者:奏蛍

     クリスマスの飾りで綺麗に色を変えたショッピングモールを想像して思わず微笑んでしまう。みんなはもう贈り物を決めているのかな?
     大切な誰かのことを思ってプレゼントを用意するのは幸せだったりする。買わないとしてもそろそろ目星を付けたいところ。
     でも、もちろんそれだけじゃない。夕飯のお買い物から、ランチやディナーも楽しめるし、カフェでのんびり読書などしながら過ごすのもいいなぁ。
     可愛いい小物や、洋服を物色するのも楽しいかもしれない。もしかするとバイトとかしている人もいるのかな?
     友達と行っても、一人で行っても楽しめることは間違いない。
     普段はダークネスと戦う学園のみんなも、休みの日は思い思いに過ごしている。戦うみんなだからこそ、休日が大切なものになる。
     そして今日は休日。みんなはどう過ごすのかな?
    「行ってきまーす!」
     ショッピングモールに向かって出発!


    ■リプレイ

    ●10時
     オープンと同時にモールへ。初めての場所に西条院・水菜は緊張気味だ。カルリ・ハーティポットと大場・縁が良いショップを見つけ止まる。
     スカートを勧める枢木・陽にジト目を送る暁吉・イングリットの目にファンシーショップが映る。トイレとその場を後に。
     迷う水菜と縁に藤森・一刀がお勧めをする。
    「似合ってるね」
     試着する水菜と縁に陽は楽しそうだ。カルリにもと思い一刀が振り向くと姿が見えない。
     縁が気に入ったマフラーを購入する頃に二人が戻って来た。手には買い物袋。中身はそれぞれファンシーグッズと赤と黒のボーダーマフラー。
     荷物を持つ陽と一刀、少し手伝うイングリットにお礼を言いつつお昼に向かう。

     他人の恋仲のためのプレゼント選びに木島・御凛は虚しくなりつい適当に。
    「他の誰でもない、木島さんが欲しいものを選んでください」
     にこやかに緋神・討真に言われて御凛は戸惑う。
    「俺は君しか見てなかったよ。君の事が好きだから」
     だから付き合って欲しいと不意打ちの告白。理解して顔が赤くなる。場所を選んで言いなさいよ! と逆ギレ気味にそっぽを向く。
     「別の人にフラグ立てたりしたらすぐ別れるんだからね」
     耳まで赤くした御凛の返事。君だけの手を取って歩んでいこうと討真は誓う。

    「黒のライダースいいなぁ」
     悠木・遥翔は畷・百代が手に取った男性物に釘付けになる。
    「なにそれ超カッコイイ!」
     スタイリッシュイケメンになるため百代にこっそり聞こうと決意する。するとお人形さんみたいな服を試着した花厳・李が登場。
     可愛い! と盛り上がり新谷・杏がどんどん服を渡す。さらにはと遥翔まで対象に。離れて見ていた月日・九十三が店員を呼ぶ。
    「すみませーん、メイド服ってありますか?」
     一瞬の沈黙。女性陣が騒ぎ出す。お勧めを聞いていた香月・赤兎は一言。
    「引くわー」
     メイクは任せて下さいと乗り気な李に倉澤・紫苑が追い討ちをかける。
    「見えないところにも気を使わないと」
     女性用下着まで着せようとする。九十三がメイド服を着たかは遊んだメンバーだけが知る。
    「あー眼福眼福」

     クリスマス一色なのなと東雲・軍が呟く。隣で軍が欲しいものを探ろうと風巻・涼花が探偵のように……。
    「いっくん何が欲しいの?」
     とは行かず直球勝負。一眼レフとデカい望遠鏡と答えられ涼花は意気消沈する。
    「すず、ツリー!」
     モールに飾られたツリーを見て涼花の手を握る。クリスマス当日も一緒に。

     普段カジュアルな服が多い鳴神・千代に衣幡・七がガーリーな服を勧める。可愛いワンピを選び甘すぎならスキニー合わせて……。
    「七先輩、ショップの店員みたいになっているよ!」
     気慣れない服のせいか少し恥ずかしそうに千代が言う。
    「じゃあ今日は鳴神専用の店員ね」
     楽しそうな七に千代も嬉しくなる。次は七先輩の服! と移動。また一緒に出かける約束をした。

     割れたグラスの代わりを探すイワン・ミハイロフとイリヤ・ミハイロフ。キラキラの装飾にロシアのクリスマスを思いタンブラーを探す。
     双子の兄弟なのに喧嘩ばかり。揃いのタンブラーを購入して喧嘩が終わるかと思えば……。喧嘩するほど仲が良い。

     ビハインドのビーさんとクリスマスに合う拘束服を探す仲村・三月。好きに歩いていた雁屋・蝸牛は足を止める。三月が拘束服を求める姿が新鮮だった。


    ●12時
     クリスマスカードを買って響・澪はベンチで休憩。アクションヒーローがいるのか騒がしい。
    「ご当地ヒーローがまとまって何かやったら楽しそう」
     地域活性にもなるしとクレープを一口。

     はぐれないよう加賀谷・色が加賀谷・麻綺と加賀谷・彩雪に命令。
    「さゆの手はおにーたちと手を繋ぐためにある」
     少し照れながらも麻綺が手を出すと彩雪が満面の笑みでぎゅっと握る。三人で何かお揃いのと思う彩雪が蛙の耳あてを探す麻綺に言う。
    「さゆね、うさぎさんがいいなぁ」
     そしてこっそり耳打ち。彩雪のためにかがんだ麻綺が笑う。
    「わんこかも」
     言われてわんこか……と思いながらもお揃いならと手を伸ばす。何より麻綺と彩雪と一緒なのが嬉しい色だった。

     迷子の白・朔夜に青柳・琉嘉が声をかけ一緒に買い物をしている。兄以外との買い物に人見知りな朔夜はどきどきだ。
     兄姉のプレゼントを選ぶ琉嘉に緊張気味に言う。
    「お、お香なら藤とか白檀が……」
     元気よくさんきゅ! と琉嘉。朔夜も買い物を終えてびくびく聞く。
    「これからも仲良くしてくれませんか?」
     琉嘉が笑った。
    「一緒に遊んだらもう友達だよな!」

     そろそろクリスマス。お互いにプレゼントのリサーチをする朱雀野・満月と楸・光。目移りしつつもマフラーはどうかなと首を傾げる満月。
     見つかりそうになって隠す満月の頭を撫でる光。バレた? と怯える満月に優しく笑う。
    「何でもない」
     バレてないと安心しているのも表情に出ている。

     誘われた時は彼氏でもと思った小鳥遊・麗だが、二階堂・冰雨の目的が化粧品と聞いて納得した。色々教えてくださいねと冰雨。
     麗の助言でリップとチーク、アイシャドーなどを購入してご満悦だ。
    「甘味でも食べて帰るかね。これは奢るぞ」
     自分の買い物も終えた麗が理由はどうあれ誘ってもらったからと今度は冰雨を誘う。
    「ご馳走になりますわ♪」

     クリスマス用の買い物に来た三人。可愛い小物に椿・深愛は目移り中。高野・ひふみはお目当ての一つ、スノードームを見て思い切り振りたい衝動に駆られる。
    「これを買おうかな」
     両手サイズのツリーを東堂・イヅナが見せる。動物たちが可愛らしい。思わずひふみも欲しくなったが我慢。後はリースを買うんだと。
     深愛もリースを購入して満足顔だ。雰囲気や装飾って大事だなっとイヅナは思う。
    「思い出も一緒に飾るんだぁ」
     嬉しそうに深愛が言った。

     アクセサリーを前に神代・紫は悩む。鳴神・月人の妹へのクリスマスプレゼント選びを手伝っている。
    「神代ってこういうの好きか?」
     振り向く視界にイルカがモチーフのペンダント。買ってオーラに誘惑された。
     買い物を終えて奢るから休んで帰ろうと月人。紫のプレゼントも用意したという月人に紫が笑った。
    「私も鳴神先輩にプレゼント買っちゃいました」
     以心伝心。デートらしくなくても一緒ならそれでいい。

     ダッフルコートを合わせて松下・秀憲が微妙な顔をする。
    「やっぱナシ」
     ナシって酷くないと言いつつ嶋・巳代子の手がフレアのトレンチに。秀憲も可愛いと言うので買ってくれるのぉと聞いてみる。
    「もちろん買ってやるわけねーだろ」
     次は秀憲のシャツ選び。モテるやつをと張り切る巳代子に適当に相槌を打つ。マジで恋愛脳だな。
     満足してカフェへ。
    「ヒデちんの好みの女の子って……」
    「ハイハイ、恋バナはしねえって言ってんだろう」

     噂を聞いて興味を抱いた無敵鋼・葉蘭。初めて見るショッピングモールに思わず写真を撮っていた。

    ●14時
     共通の友人のプレゼントを買いに来た月原・煌介と高坂・由良。異性への贈り物には配慮が大事ですわ! と恋愛経験のない由良が熱く語る。
     今日は良く笑うと煌介に言われてさらに由良が笑う。
    「楽しい時や嬉しい時には自然に浮かぶもの。先輩だってそうでしょう?」
     表情に出なくても由良には笑っているのがわかる。
    「笑顔……いつも見てたいな」
     たくさん笑う由良につい本音が零れて視線を逸らした。

     甘味の食べ歩き中、アルベール・ブランシャールの視界にぬいぐるみを抱きしめる冬月・椿が映る。目が合うと丁寧に椿が挨拶する。挨拶を返して甘味を一口。ケーキ作りの参考になるといいなと呟いた。

     夕凪・千歳が動かすぬいぐるみに織凪・柚姫がじゃれる。ふと目についたブローチをシェリー・ゲーンズボロに見せる。
    「綺麗で素敵」
     とそわそわ試着。そんな三人を明智・雄大と山岡・鷹秋が見ている。鷹秋はプレゼントを買う時の参考に。
     ニット帽を被った千歳にシェリーが似合ってると笑う。雄大も試しに被ると柚姫とシェリーがそわそわ見つめる。かっこいい雄大と鷹秋が選ぶものが気になる。
     目的のファーと手袋を購入した柚姫。シェリーもファーティペットを購入。荷物を持つ男性陣にお礼を言い楽しいティータイム。
    「思ったよりも広いな、足にくる……」
     雄大が千歳に笑って言った。

     クリスマス用の獣耳を見に来た鏡鳴・白夜が満足そうに出て行くのと入れ違いに日笠・桐哉が入店する。蛇の目パーカーに合うマフラーを買って首に巻いた。

     スイーツバイキングを堪能中、顔をあげた刀祢・隼鷹は4皿をタワー状にして運ぶ紅・なこたを発見した。
    「お前、何だよその格好……」
     お皿はくれると言うので有り難く受け取り話を聞く。サンタのプレゼントを貰うためにサンタ服を着ていい事をするらしい。
     サンタの格好は不要だと教わったが好きな赤色なのでそのまま一緒に甘味三昧。
    「つまみたいもんあったら言えよ」
     取ってくると言う隼鷹になこたは赤いのと応える。

     我妻・七都はイケメン二人に女性が注目しているのを見て、小鳥遊・葵にあーんして! と口を開けた。
    「はいはい」
     苦笑してチョコケーキを七都の口に。
    「ほら、口元に付いてんぞ?」
     頬についたチョコを陰条路・朔之助が拭く。周りの女性が羨ましそうなのを見て七都がにやりと笑う。
     ケーキに意識を戻した朔之助が減っていることに気付き、じろっと葵を見ると不自然な笑顔でケーキを差し出してくる。残っていたケーキの半分を食べられた葵がやられたという顔をした。

     違う席では夜月・深玖と北大路・桜子がお茶をしている。よっぽど可愛いのか、深玖は桜子を見つめてばかり。
    「あ、あまり見つめられると……」
     食べにくいと言うように頬を染める。欲しがる深玖に桜子がそっとパフェを一口。
    「またデートしてくれるかな?」
     桜子の手をすくい上げて深玖が問う。
    「では次の時には桜子が奢りますゆえ」
     忘れないでくださいねと囁いた。

     ツリーに飾るオーナメントを選ぶラシェリール・ハプスリンゲン。星は希望と約束。他の飾りも助け合いの心や豊かな実、魔除けの意味がある。喜ぶ顔を想像して大量購入。
     恋人へのプレゼントにピンクゴールドのネックレスを用意。ケーキを買って帰る途中、本屋の袋とモールのスーパーの買い物袋を大量に持った榊・蓮曄とすれ違う。一週間分の食材をまとめ買いする蓮華は物臭だったりする。

     カピバラと白アザラシ。月雲・彩歌にどちらがいいでしょう? と聞かれて各務・樹は悩む。直感よと言いつつ諦めた方をこっそり買うつもりだ。
     アロマショップで今度は樹の買い物。
    「自分に必要な精油は心地よく感じるのに、同じものでも必要ない時はあまり良く思えなくて」
     樹の話に彩歌も興味が湧いてくる。
    「おすすめとかあります?」

     車椅子に座ってもこもこに厚着した雲母・凪が微笑む。瑠璃垣・恢の優しさのもこもこ。迎えに来てくれて嬉しかった。大怪我を気遣って安静にしてって言ってもらうのも嬉しいがやっぱり一緒がいい。
    「凪に聞かせたいんだ」
     車椅子を押しながら恢が呟く。二人で過ごすミュージックショップはきっと素敵だ。何より君がそばにいるだけで楽しめる。

    ●16時
     モールを一周した狗洞・転寝と聖江・利亜は和モダンな茶専門店でほうじ茶のラテとパフェで遅いおやつ。他愛のない会話に話が弾む。
    「俺と利亜くんもラブラブに見えたかな」
    「ラブ……ど、どうでしょうね」
     照れながらも意を決して聞く。
    「クリスマスはご家族と過ごされる予定ですか?」
     そんな利亜の手を掌で包み込んで転寝が微笑む。
    「もちろ大好きな女の子と一緒がいいな」
     二人で過ごそうね。

     新居で使う雑貨選びを終えて丹生・蓮二は雪椿・鵺白の欲しいものを見ようと言う。マフラーと答える鵺白に場所を移動。
     ツンと袖を掴まれて止まる。そっと蓮二が手を差し出すと鵺白が嬉しそうに握る。
     二人で選んだマフラーは薄いピンク。可愛いと言えない蓮二が誤魔化す。けれどこれだけはちゃんと。
     お互いに想いのこもったありがとうを伝えた。

     人が多いのを気にして朝間・春翔は後ろを振り返って苦笑した。咲宮・奏恵と江東・桜子が手を繋ぎ水鳥のように付いて来る。
     六角系のこたつをご所望の桜子だがさすがに……と大きい長方形のを購入。
    「さーやが好きなオレンジとかどうだろ?」
     奏恵が桜子に見せると、みかん色が可愛いと言うので布団も決定。
     みかんとアイスを買って意気揚々の様子に春翔が笑う。
    「転寝はしない様にしてくださいね」
     風邪を引いたら本末転倒ですからと。

     恋人のプレゼントで悩む九重・風貴にアイリス・シャノンが提案する。
    「綺麗な黒髪だから和ものの髪飾りとか似合うと思うの」
     早速和雑貨の店に移動。先に行かれて慣れない雰囲気に挙動不審な風貴は慌てる。一人にしないでー! と慌てて追った場所で目が止まる。
    「これ、似合いそう」
     何とかラッピングしてもらった風貴がアイリスも買えばと勧める。
    「まだ思いつかないから保留、なの」
     大切な人を思ってのプレゼントは慎重になる。

     ファンシーショップで黒洲・智慧は意を決した。隣には瞳をきらきらさせた鷲宮・ひより。
    「も、持てます」
     日頃の感謝を考えたらこのくらい! 満面な笑みを浮かべたひよりのために特大のサンタヒヨコを持つ……というより抱きしめた。
    「ちーくん今日はありがとねっ♪」
     ヒヨコグッズが入った買い物袋とサンタヒヨコを持つ智慧に買ったばかりのマフラーを巻いた。

     日本で女の子の友達と遊ぶのが初めて。同級生の女の子の友達と遊ぶのが初めて。そんな函南・ゆずると嶌森・イコ。
     たくさんの人に離れないよう追いかけたり手を繋いだり。雑貨屋でおしゃべりしながらお買い物。お揃いのが欲しいなっていうゆずるにイコも嬉しくて堪らない。夜空に星が散ったリップカバー。嬉しいねと笑顔を寄せる。
    「ずーっと大事にする、よ」
    「ずっとずっと大切にするね!」

     モールのファミレスに十八時集合。買い物してお腹が減ったのかたくさんの食べ物。わいわいと購入したものを見せ合う。
     購入した犬の肉球型クッションをもふもふする秋島・忠桂。足をバタバタさせる姿にエモ・オルタナティブの目に忠桂が犬に見えてくる。
     同じく忠桂が犬に見えてきた御手洗・陸の盆栽に驚きの声を上げる。
    「陸それ……」
     いくらしたか聞こうとした皐月森・笙音に聞かないでくれと一言。
     盆栽と笙音が買った神棚を見てモールの守備範囲の広さに伊庭・蓮太郎が驚く。尻尾が取っ手の虎のコップを購入した穂村・元児丸が頼んだピザを切り分けて勧める。
     他に購入したのも活躍しそうなものばかり。きっと楽しいクラブになる。

     オープンから散策して好きなデザイナーのマキシワンピを購入。他にも購入。総額7万強が消える。浪費癖を直すと誓い胡麻本・愛はクローズするモールを後にした。

    作者:奏蛍 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2012年12月12日
    難度:簡単
    参加:85人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 8/キャラが大事にされていた 11
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