衣をまといし怪人・串カッツン、参上ッ!!!

    作者:雪神あゆた

     それは、女友達との会話がきっかけだった。
    「あんた、串カツ大好き言うて、串カツ串カツって、串カツのことばっかり、言うけどな。
     正直うっとうしいわ」
     女友達は、彼女――ハルを睨みつける。
     ハルは実家が串カツ屋。どうしたら串カツをもっとみんなに食べてもらえるか、どうやったら美味しくカツをあげれるか、そんなことばかり口にするハルに、女友達は嫌気がさしたようだった。
    「そんなに串カツのことばっかり言うんやったら、あんたが串カツになったら?」
     強い口調で言う女友達。ハルは黙り込んだ。
     女友達は、しばらくハルをみていたが、やがて、申し訳なさそうに言う。
    「そんな黙らんでも……。ごめんて。ちょっと、言いすぎたなぁ」
     だが、ハルは唐突にポンと手を打った。
    「その手があった!」
    「え!?」
     そして。数日後の今。
     ハルは、公園にいた。全身にパン粉をまぶした状態で。
     彼女の前には、かなり巨大なガスコンロと、その上に設置されたこれまた巨大な天ぷら鍋。
     鍋がどれくらい巨大かというと、人がすんなり入りそうなほど。
     ハルと鍋を、子供たちが取り囲み、興味深そうに見ている。
    「……串カツを知るには、ウチがカツになったらええっ! さあ、ウチがカツになるところ、見てってやああっ」
     ハルはジャンプし、高温の油の鍋の中につっこんだ。
     ジュウゥゥゥ。ハルの体にまぶされたパン粉がきつね色になっていく。
     常人なら耐えられない状況で、ハルは嬉しそうに笑っていた。
     
    「……だれかつっこんで」
     五十嵐・姫子(高校生エクスブレイン・dn0001)はぼそっと呟いた後、咳払い。集まった灼滅者にお辞儀をする。
    「大阪で一般人が闇落ちしダークネスの力を手に入れると言う事件が発生しました。
     通常なら闇落ちした人は、即座に人の心を失いますが、今回の事件の彼女は、ダークネスの力を持ちながらも、人の心を失っていません。
     が、このまま放置しておけば、完全なダークネスになってしまうでしょう。
     その前に現場に赴き、彼女と戦って彼女をKOしてください。
     彼女が灼滅者の素質を持っているなら、彼女を助け出してあげてください。
     素質を持たず、完全なダークネスになってしまうようなら、彼女の灼滅をお願いします」
     闇落ちした少女は中学二年生のハル。
     串カツ屋の娘であり、日ごろからどうすれば美味しい串カツを作れるかなど、串カツのことばかり考えていた。
     そのハルがご当地怪人・串カッツンへ変化してしまったのだ。
     今の彼女は、串カツを知るために串カツになるという思想の下、公園で、体中にパン粉をまぶし高温の油へ飛びこむ。そんなパフォーマンスを行っているのだ。
     無論、バベルの鎖の力で油の中に入っても平気らしい。
    「一見無害な行動です。が、放置しておけば、勘違いした子供たちが真似をしてしまうかもしれません。そうなれば、火傷ではすみません……っ。
     それに、今の彼女はご当地怪人のなりかけ。串カツになると言うパフォーマンスも、世界征服の序章でないといいきれるでしょうか
     言い切れないはず……多分」
     自信なさそうに、姫子は言う。
    「ともかく、怪人の野望は放置できません。
     皆さんは、午後二時に公園に赴いてください。そうすれば、怪人がパフォーマンスを行おうとしている現場に辿りつける筈です」
     怪人の周辺には見学に来た子供たちがいる。まずは子供達を何とか追い払わねばならない。
     適切なESPを使っても良いし、なければ言葉で説得したり、おどしたりしても良い。
     怪人串カッツンは戦闘では、巨大な串を妖の槍のように使ってくる。
     さらに、ご当地ヒーローの技も使いこなすので、注意が必要だ。
     串カッツンは強い相手だが、人の心を揺すぶることで、弱体化させることが可能だ。
    「共感を示しても良いでしょうし、突っこんであげてもいいでしょう。正しい道を教えてあげるのも良いかもしれません。
     皆様の想いと言葉が、勝利のカギとなりえます」
     
    「皆さんよろしくお願いします。
     ハルさんのボケに突っ込みを……ではなくて。
     ハルさんをどうか助けてあげて下さい」
     姫子は頭を下げ、皆を見送るのだった。


    参加者
    秋篠・誠士郎(流青・d00236)
    向井・アロア(晴れ女だよ・d00565)
    氷上・蓮(白面・d03869)
    武神・勇也(ストームヴァンガード・d04222)
    竜胆路・てりやき(鳳凰戦士ギオンショウジャー・d05494)
    岸本・麻美(いつも心に聖剣を・d09489)
    小川・晴美(ハニーホワイト・d09777)
    津軽・林檎(は寒さに強い・d10880)

    ■リプレイ

    ●彼女が揚がる前に
     遊具の金具が、日光を反射している。体に触れる空気は冷たい。
     公園に集まった子供たちは、寒さにも負けず賑やかに騒いでた。
     彼らが注目しているのは、
    「さあ、うちがさっくり揚がるところ、見ていってやーっ」
     卵と小麦粉を溶いた衣とパン粉に包まれ、白くなった怪人・串カッツン。彼女の隣に、油が入った巨大な天ぷら鍋。
     灼滅者たちは、公園の入口にいて中をうかがっていた。
     秋篠・誠士郎(流青・d00236)は、油のにおいに鼻を引くつかせる霊犬・花の頭を撫でた後、仲間に目で合図する。
    「向井、竜胆路、子供たちの誘導を頼む」
     茶髪の少年、竜胆路・てりやき(鳳凰戦士ギオンショウジャー・d05494)は「まかせてほしいのー」というと公園の中に。すばやく子供たちの中に紛れこむ。
     向井・アロア(晴れ女だよ・d00565)は子供たちに近づいていく。
    「こんにちは! イベントでお菓子を用意したんだけど、いっぱい余っちゃった。だから、皆にあげるね! はい、これっ」
     アロアは、大量のお菓子が入ったビニール袋を、てりやきへ手渡す。
    「みんなー! おかしなの! みんなでわけるからついてきてほしいのー!」
     てりやきは袋を手に、公園の外へてとてと歩いていく。
    「あ、ぼくもたべたーい」「まってよー」
     子供達はてりやきにちょこちょことついていった。
     武神・勇也(ストームヴァンガード・d04222)と氷上・蓮(白面・d03869)は、万一の事がないよう、周囲を警戒していた。
    「速やかに離れてくれたようだな……油がはねると危ないからな、怪我をしなくて良かった」
    「隠れてる子供もいない、みたい。……大丈夫」
     公園にいた子供が皆、遠ざかったのを確認し、勇也はほっと息を吐く。蓮は串カッツンへ注意を戻す。
     串カッツンは一人でぽかーんとしていたが、
    「……皆、お菓子を貰いにいってもうた。でもでもっ。うちはまけんよー。串カツのためにがんばるよー!」
     突如ガッツポーズを作る。
     津軽・林檎(は寒さに強い・d10880)は串カッツンの姿を凝視していた。
    「(ハルさん、本当に串カツの事が好きなんですね……わたしもご当地を愛する者として、負けずに頑張りませんと!)」
     意気込んだからか、林檎の頬は少し赤らんでいる。
     串カッツンは林檎達にはまだ気づかない。
    「お菓子に負けん串カツを作るためにも、うちが串カツにならんとあかんなー」
     誰も見てなくても、いやさ、見ていないから飛びこまなくてはならない。
     決意を固める串カッツン。
     そんな串カッツンに駆け寄るのは、ポニーテールの岸本・麻美(いつも心に聖剣を・d09489)。愛用のチェーンソー剣で勢いよく――つっこむ。
    「なんでやねーんっ!」
    「おおう!?」
     麻美の強烈なつっこみに、身をのけぞらせる串カッツン。
     小川・晴美(ハニーホワイト・d09777)は自分の胸に手を当てて言う。
    「地元愛をもっと伝えたい気持ちは、理解できるわ。私もそうだったもの」
     過去を振り返るような声で。
    「……あなたも? どーゆうこと?」
     串カッツンは瞬きし、灼滅者たちを見返す。

    ●串カツになっちゃいけない、これだけの理由
     晴美は顔の向きを変えた。島原の方角を見やり遠い目をした。
    「私の場合は、寒ざらしだった。それを愛するあまり、私は自分を見失った」
     そして、晴美は串カッツンに向き直る。
    「好きなものに自分を見失ったことのある私だから、分かる。……いくら好きだからって、強引に薦めても、嫌がられるだけよ?」
    「そ、そないゆうたかてー」
     串カッツンは手を、無意味にばたつかせた。
    「うちは守っていかな、あかんねん。おとんの店を、子供の時から食べてきた味をっ、うちがな」
     アロアは串カッツンの正面にたつ。彼女の肩にぽんと手を置いた。手が汚れるが、アロアは構わない。
    「分かるよ、カッツン……ううん、ハル!」
     目と目を合わせ、アロアは何度も頷く。串カッツンの必死の語りをきいて、アロアは敬意を感じたらしかった。
    「ハルが真剣なこと、よく分かった。でもね……自分が串カツになるより、フツウに串カツの良さを語る方がいいんじゃない?」
     アロアの台詞と眼差しに、串カッツンはごくり、唾を飲み込む。
    「そ……そんな気も……いや……でもなあ……」
     頭に手を当て考えだす串カッツンに、誠士郎と勇也が言う。
    「確かに、串カツにかける情熱は悪くはない、とは思う。でもな」
     誠士郎はまずは彼女の情熱を認める。
    「情熱は悪くはないつっても、しゃっかし、油をはった油を張った天ぷら鍋にダイブ……後始末の事は考えてんのかよ?」
     勇也の声は、普段どおり感情を抑制してはいるが、呆れたような響きも感じられる。
    「それに人が串カツになっても、食べられないじゃないか。自分でも言ってたよな、味を守りたいって。串カツの魅力は、味じゃないのか?」
    「料理人なら、客に美味しい物を食べて欲しい、そうは思わないのか?」
     誠士郎と勇也の正論に、串カッツンは「うぐぅ」と唸る。
    「聞いて、ハル! 貴方間違ってるわよ! 貴方自身が串カツになっちゃったら……串カツを食べれなくなるじゃない!」
     麻美は両手を握りしめ、声を張り上げた。
    「なんで?」
    「だって、串カツが串カツを食べたら共喰いよ!?」
     数秒間の沈黙の後、
    「ほんまやー!」
     ハルの絶叫が公園に響いた。
    「で、でもやなっ、うちは、串カツの味と伝統を守りとうて……」
     てりやきは、子供たちの誘導を終えて戻ってきていた。
     言い訳する串カッツンの顔の前に、てりやきは用意してきたキャベツを突き出した。
    「くしかつは、キャベツと『こーご』にたべるのが、るーるなの!」
     さらに、てりやきはびしっ、右手で串カッツンを指す。
    「それにそんなにでっけーくしかつ! いちどにたれにつけこめなくて、たべれねーの! にどづけはきんしなの!
     るーるもわすれるなんて、ねーちゃは『でんとう』もまもれないの、だめだめなの!」
     そう。『カツの間にキャベツを食べること』『ソースの二度づけ禁止』。
     これは大阪の串カツ屋では、常識なのだ!
    「う、うちとしたことが……!」
     身体をそらし、絶句する串カッツン。
     蓮は彼女を気だるげな表情で見ていたが、やがてゆるりと口をきく。
    「それに、巨大串カツになったら……アツアツで、誰もあなたに近寄れない、よ?」
    「ほな、冷めるまで待てば……」
     蓮は即座に首を振り、否定。
    「冷めたら、美味しくなさそうだし……串カツ広められない気がする、ね」
    「ぎゃふん」
     そらしていた背筋をさらにそらせる串カッツン。そして串カッツンは、姿勢を崩す。ベシャン。地面に大の字になる。
     林檎はおずおずと声をかける。
    「ハルさん……子供たちがハルさんの真似をして油に入ったら、危ないですよ?」
     林檎は手を、串カッツンへ差し出した。
    「串カツをアピールするなら、もっと安全でおいしい方法があるはずです。ハルさん、その方法を探していきませんか? わたし達と一緒に」
    「一緒に……探して、くれるん?」
     倒れた状態で林檎の手をじっと見上げる。
     数十秒間、串カッツンは押し黙っていた。灼滅者が揺すぶった人の心と、ダークネスの心がぶつかりあっているのだ。そして、
    「でも……でもーっ」
     首を激しく左右に振る串カッツン。ダークネスの衝動には完全には抗えなかったようだ。
     自力で立ちあがると巨大な串を取り出し、戦闘の構えを取った。

    ●VSパン粉まみれの串カッツン
     灼滅者たちは即座に、串カッツンを取り囲む。
    「ええい、とにかく蹴り飛ばしたる」
     串カッツンの蹴りを――てりやきがうけとめた。
    「ほーおーはふめつ! だからぜったいにくだけないたてなの!」
     串カッツンの心は迷いだらけ。蹴る力も大幅に弱まっている。ソーサルガーダーで防御を固めたてりやきは、微動すらしない。
     麻美は地面を蹴った。仲間を迂回し、素早く串カッツンの側面をとる。
    「ハル……貴方の気持ちは凄く分かる。だけど……ううん、だからこそ、貴方の目をさまさせてみせる!」
     麻美は死角から、敵を斬る! 麻美の一撃に体勢を崩す串カッツン。
     麻美が作った串カッツンの隙を、灼滅者たちは逃さない。次々に攻撃を当てていく。
     攻撃を受け続けながら、串カッツンはどこからともなくお玉を取り出した。お玉の中にはアツアツの油。
    「アツアツ油ビィィィィム」
     油がアロアに降り注ぐ。
     アロアの体を高熱が襲う。しかしアロアは怯まない。オーラキャノンを撃ち返す。さらに、ナノナノのむむたんがシャボン玉でアロアに加勢。
     アロアは叫ぶ。彼女を救って友達になりたい、そう想いをこめて。
    「カッツン、油を無駄遣いしないで。だって……私、カッツンのレシピで串カツ揚げたいものっ!」
     串カッツンの目が、潤んだ。攻撃が痛かったから? いいや、それだけではない。
    「惑わさんといて~」
     串カッツンは、串を振り回そうとするが――それよりも早く、蓮が動く。
    「串カツは……美味しい。でも、串で刺されたくはないよ、ね」
     セミロングの白髪を揺らしながら、蓮はチェーンソー剣を振り回す。串カッツンの体を覆う小麦粉の衣、その一部を取り払った。
    「衣が取れてもうた。これじゃカツになられへん……あれえ、ならん方がええんやったけ? ……ああ……」
     串カッツンの声は弱々しい。目の前の灼滅者から注意がそれている。
     隙を逃すまいと、林檎と晴美が仕掛ける。
     林檎は何かを強く想うような顔で、目を閉じた。
    「確実に当てます。……わたしのご当地、どうか力を……」
     林檎はマテリアルロッドの先から光を放つ。その光は、青森への想いを結集したご当地ビーム!
     晴美は林檎に、見事ね、と微笑んだ後、今度は串カッツンへと走り出す。手を伸ばし、彼女の腰を掴んだ。
    「島原の自然よ、人々の知恵よ、私に魔力を! ――ハニーホワイトクラッシュ!」
     晴美は串カッツンを持ち上げ、投げつける! 相手の体を地面に叩きつけ、さらに大爆発を巻き起こす!
     うつ伏せで倒れる串カッツン。
    「はれえ~~」
     間の抜けた声をあげ、串を杖代わりに、よれよれと立ち上がる。
     彼女に花がキャンと鳴いて跳びかかる。咥えた刀を振り、立ちあがったばかりの串カッツンを牽制。
     誠士郎と勇也は視線を交わしあった。
    「武神、合わせるぞっ」
    「了解。――ハル? 戦うのがお前のしたいことか? 違うだろ? 自分を取り戻せ!」
     誠士郎は、銀色の、巨大な刃を振りまわす。ブンっと風を斬りながら、刃が串カッツンに迫った。
     勇也は串カッツンの背後を取っていた。誠士郎の動きに合わせ、腕を動かす。巨大な大剣を重さがないかのように軽々と操り――。
     はたして誠士郎と勇也の刀は、串カッツンの背と腹を強打。
     串カッツンの手から串が離れ、地面に転がった。
    「あれ~、なんか心が軽うなった……」
     串カッツンの顔からは戦意も敵意も消えていた。ぼんやりと灼滅者を見る。
     彼女の体から白い衣が完全にはがれた。元の少女、ハルの姿に。そしてハルはへなへなぁと尻餅をつき、目を閉じる。灼滅者たちの勝利だ。

    ●戦いの後のお楽しみ
     数分後、ハルは目を開けた。
    「大丈夫? 怪我は……ないみたいね」
    「闇堕ちからも、完全に覚めたようだな」
     麻美と勇也はハルの様子を確認した後、それぞれほっと息をつく。手を伸ばし、ハルを助け起こした。
     麻美と勇也の言う通り、ハルは怪我もしていないし、目から狂気も消えている。灼滅者は彼女を救うことが出来たのだ。
    「ほんま、すいませんでしたー」
     頭を下げるハルへ、晴美が言う。
    「私も以前、ハルさんみたいに、闇の力に負けかけたの。でも、今は皆と学園で学んでる。ハルさんも学園にこない? 私達の学園はね――」
     晴美はダークネスや学園のことを説明しつつ、転校を提案した。
     あのっと林檎が少し上ずった声を出す。呼吸を整えて、
    「わたしもハルさんが学園に来てくれたらうれしいです。わたしハルさんと友達になりたいですから。――よかったら、友達になって頂けませんか?」
     手をもう一度差し出した。
     ハルは躊躇い――そして、自分からも手を出した。
    「よ、よろしくぅ!」
     手と手がふれあい、そして握り合う。
     しばらく時間が経過して、後片付けも終わる。
    「お腹空いたね……串カツ、食べにいこ?」
     蓮は顎をこくんと傾けた。どう? と仲間たちに問う。
     誠士郎はしゃがみこみ、花を労っていた。蓮の提案をきき、
    「そうだな……今夜は串カツにしようか」
     と同意する。
    「くしかつたべるのにさんせーなの!」
     と、はしゃいだ声をあげたのは、てりやき。
     ハルははいっと挙手。
    「ほな。うちが店まで案内するわー。肉に魚にプチトマト、アイスクリームまでそろてんねんでーっ」
     皆で串カツを食べに行くことが決まった。ハルの先導に従い、灼滅者たちは歩きだす。
    「そうそう、串カツって食べる順番ってあるのかな? ハルは知ってる?」
    「うーん、うちのお勧めは、白身魚あたりから入って、中盤にお肉、後の方に野菜系をー。あ、もちろん、カツとカツの間にはキャベツなー」
     アロアが聞くと、ハルは大喜びで応えてくれる。
     談笑をしつつ、九人は公園を出て、串カツ屋までの道をゆっくりと歩いていく。

    作者:雪神あゆた 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年1月1日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 3/感動した 2/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 8
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