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動く者の居なくなった道場で、老人はただ一人立ち尽くしていた。
呆気なく血だまりに沈んだ男たちの亡骸を、嘲りを込めて見下ろす。
――強いという評判を聞きつけて足を運んだが、所詮はこの程度か。
死の瞬間、彼らの瞳は恐怖の色に塗り潰されていた。
敵を前に怯むような臆病者に、生きる価値などない。
たとえ、それが自分より圧倒的な力を持つ者だとしても、全てを賭して立ち向かうべきだ。
窮鼠猫を噛む、と諺にもあるではないか。
一向に治まらぬ渇きを抱えたまま、老人は血塗れた拳を握って道場を出る。
惨劇の夜は、まだ始まったばかりだった。
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「道場破りのアンブレイカブルを、止めてほしいんだ」
夕刻、教室に集まった灼滅者たちを前に、伊縫・功紀(小学生エクスブレイン・dn0051)は開口一番にそう言った。
アンブレイカブル――『壊されざる者』の名を持つ、狂える格闘家のダークネス。
衝動の赴くままに強者を求め戦う彼らは、時に凄惨な事件を引き起こす。
「道着姿のお爺さんなんだけど……ある道場に強い人がいるっていう噂を聞いて、興味を持っちゃったみたいなんだよね」
当然、一般人がアンブレイカブルに太刀打ち出来る筈がない。
このまま放っておけば、道場の人間が皆殺しにされるばかりか、満足しないまま街に彷徨い出たアンブレイカブルによって多数の犠牲者が出ることになる。
これを防ぐため、道場への通り道にあるガード下でアンブレイカブルを待ち伏せてほしいと、功紀は灼滅者たちに告げた。
「アンブレイカブルはすごく強いから、灼滅するのは難しいと思う。――だから、『倒す』んじゃなくて、『満足させる』つもりで戦って」
たとえ力が劣っていても、格上の相手に食らいついていく気概を見せることができれば、アンブレイカブルは満足して身を引くだろう。
ただ、そのためにはアンブレイカブルの猛攻に耐え抜かねばならない。すぐに倒れてしまうような敵を相手にして、満たされる筈がないからだ。
ストリートファイターとバトルオーラのサイキックを自在に操るアンブレイカブルの攻撃力は計り知れない。しっかりと作戦を立てていかなければ、あっという間に陣形が崩壊する危険すらある。
「ここで止められなかったら、人が大勢殺されちゃう。危ない目にあわせて、ごめんなさいだけど……お願いしても、いいかな」
功紀は申し訳なさそうに視線を伏せると、灼滅者たちに向かってそっと頭を下げた。
参加者 | |
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稲垣・晴香(伝説の後継者・d00450) |
一之瀬・暦(電攻刹華・d02063) |
飛鳥・龍人(コモンレイヴン・d03710) |
黛・藍花(小学生エクソシスト・d04699) |
藤堂・焔弥(鉄の鬼神・d04979) |
天樹・飛鳥(Ash To Ash・d05417) |
白灰・黒々(モノクローム・d07838) |
紅竜・真二(レッドドラゴン・d10881) |
●
落書きで埋め尽くされたガード下。
周囲に人の姿がないことを確認した後、灼滅者たちはスレイヤーカードを手に取った。
「――善悪無き殲滅(ヴァイス・シュバルツ)」
カードの封印を解いた一之瀬・暦(電攻刹華・d02063)の腕に縛霊手が出現し、足元から影の鎖が伸びる。
彼女は軽く拳を握ると、これから敵が来る方向を緑色の瞳で見据えた。
今宵、道場破りで惨劇を引き起こす老練のアンブレイカブル。彼を戦いで満足させ、事件を未然に防ぐのが今回の依頼だ。
「老人とはいえ、アンブレイカブルが相手か。油断は出来ないね……」
天樹・飛鳥(Ash To Ash・d05417)の言葉に、赤いリングコスチュームに身を包んだ稲垣・晴香(伝説の後継者・d00450)が頷く。
「……個人的には、今までで最強の敵かも」
アンブレイカブルを灼滅することは難しいと、エクスブレインは言った。
もしかしたら、これは自分達の将来性を占う戦いになるかもしれない。
勝てないまでも、負けない戦いを。気合を入れる晴香の隣で、紅竜・真二(レッドドラゴン・d10881)がハッ、と不敵に笑う。
「面白ェ、ヤバいぐらいの方が逆に楽しめるってモンだ」
どうせなら、強い敵の方が闘りがいがある。たとえそれが、勝つのが困難な相手だったとしても。
なぁ、と彼が友人達を振り返った時――凄まじい覇気が灼滅者たちの全身を打った。
道着姿の老人が、ゆっくりとこちらに歩いてくる。
間違いない、アンブレイカブルだ。
「――押忍!」
白灰・黒々(モノクローム・d07838)の声に、老人が足を止める。
「こんばんは。お爺さん」
挨拶をする暦に続いて、飛鳥・龍人(コモンレイヴン・d03710)が前に進み出た。いかにも、喧嘩に自信のある不良学生といった風貌である。
「待ってたぜ。あんたがこの辺で有名なストリートファイターだろ?」
握った拳を真っ直ぐ前に突き出しつつ、真二が言葉を重ねた。
「アンタの渇きを埋めに来たぜ、コイツでな」
老人は無言のまま、値踏みするように灼滅者たちを睨む。小石を取り出した藤堂・焔弥(鉄の鬼神・d04979)が、老人の眼前でそれを強く握り締めた。
指を開くと、粉々に砕けた小石の破片が手の中から零れ落ちる。
「強い奴探してんだろ? なら俺達とちょっと手合わせしてくれよ」
「ボク達も、少しは腕に覚えがあるのですよ?」
少女にも見紛う中性的な顔に不退転の決意を湛え、黒々が言った。
沈黙を保っていた黛・藍花(小学生エクソシスト・d04699)が、初めて口を開く。
「……貴方には及ばずとも、私達にはここで貴方を止める理由があります」
武に生きる者なら、戦うのに言葉は必要としない筈。
確信を込めた彼女の視線を受けて、老人は口元に薄い笑みを浮かべた。
「我を止めると抜かすか。――面白い」
●
老人が食いついたのを認め、焔弥が彼に対戦形式を問う。
一対一の連戦か、この場の全員を同時に相手取るか。
「腕に覚えがあるなら、ガチでやった方が楽しめるがな。その判断は任せるぜ」
老人の返答は、至って簡潔だった。
「差しでは勝負にならぬ」
その声に、灼滅者たちに対する嘲りは含まれていない。
彼が淡々と告げたのは、動かしようのない『事実』だった。
苦渋の表情で、晴香が老人にハンディキャップマッチを申し込む。
「……私達一人一人では、貴方に手向かう力はない。力を合わせて立ち向かう事を許してほしい」
今は、凶行を止めるのが最優先だ。
毛利元就の『三本の矢』の金言を実践してみせるという晴香の言葉に、老人は元よりそのつもりだと即答する。
固く拳を握り締める真二の奥歯が、悔しげにぎり、と鳴った。
――本音を言えば、サシで闘りたい。確実に負けると、分かっていても。
じっと老人を見つめていた暦が、ふと口を開く。
「お爺さん、名は何ていうの?」
答えは、射るような視線とともに返ってきた。
「人であった頃の名は捨てた。『我執(がしゅう)』とでも呼べ」
老いてなお拳の渇きに囚われ、どこまでも我を貫く者――。
それを聞き、灼滅者たちも名乗りを返す。
「元・百鬼が一人、『赤鉄鬼』藤堂焔弥だ」
「ボクは白灰黒々と申します」
一つお手合わせ願います――と黒々が一礼すると、我執は流れるような動作で構えた。
「愉しませてみよ」
老人の全身から放たれる覇気が、場の空気を震わせる。
呼応するように身構えながら、真二が友人達に向けて言った。
「なぁ、折角だ、ジィさんに誰が一番数当てられるか勝負しねェか?」
口にした真二も、それを聞く彼の友人達も、誰一人として臆していない。
飛鳥もまた、赤きオーラを全開にして叫んだ。
「これだけの相手と戦うのは初めてだけど……全力で行く!!」
静から動へ、その変化は一瞬。
灼滅者たちが陣形を整えた直後、繰り出された我執の拳が焔弥を打つ。
――速い。
神速の連撃を浴びて、焔弥の眼光が鋭さを増した。
すかさず、藍花が癒しの光を彼に届ける。メンバーの殆どが前衛という思い切った陣形の中で、彼女は唯一、メディックとして後衛に立っていた。
「……行って、アレを止めて来て」
指先で敵を示し、自らと瓜二つのビハインドに攻撃目標を伝える。布で顔を覆ったドレス姿の少女が、毒の衝撃波を我執に向けて放った。
そこに駆けた晴香が、助走の勢いを乗せてエルボー・バットを見舞う。刹那、雷を宿した打撃が我執の顎に浴びせられた。
間髪を入れず、暦が鋼鉄の拳で追撃する。手応えは充分――しかし、眼前の老人は自分達の攻撃を真っ向から受け止めて小揺るぎもしない。
「さすが熟練の闘士って所かな」
感嘆まじりの呟きを漏らす暦の傍らで、焔弥が自らの力を高めるべく魂を闇に傾ける。
敵に休む暇を与えぬよう、黒々が至近距離から漆黒の弾丸を撃ち出す。両手を前に突き出した飛鳥が、オーラを掌に集中させた。
「牽制するっ!」
解き放たれた一撃が、我執の肩口を掠める。両腕でガードを固め、龍人が大胆に前に出た。
「おらぁ!」
影を纏った拳で、力任せにボディブローを叩き込む。彼と呼吸を合わせた真二が、素早く道着の襟を掴んで我執を投げ飛ばした。
鮮やかな受身で体勢を立て直した我執の瞳が、この場における唯一の後衛――藍花を映す。
ディフェンダー達が敵の狙いに気付くも、庇いに入ることは叶わなかった。
「……っ」
オーラの砲撃に貫かれ、藍花の小柄な体が揺らぐ。
辛うじて踏み止まった彼女の姿を見て、我執が目を細めた。
「仲間の陰に隠れる臆病者という訳ではなさそうよの」
氷の如き面に一切の苦痛を封じて、藍花は治癒の光で自らの傷を塞ぐ。
藍色の双眸は、相対するアンブレイカブル――我執をじっと見つめていた。
(「武道は、心も鍛えるものと聞きましたが……」)
長きに渡って己を磨き続けてきた老人ですら、かくも容易く道を失い、闇に堕ちてしまう。
今はダークネスと戦い続ける自分達も、結局は彼と同じ末路を辿るのではないか。
そう考えると、哀しく、暗澹たる思いに駆られる。
――強さ、力とは何なのでしょうね……?
あの老人なら、その答えを知っているだろうか。
自分達は、彼と違う答えを導き出すことができるだろうか。
●
圧倒的な我執の実力を前に、灼滅者たちのダメージは次第に蓄積していった。
「くっ。まるで子供扱いですね……」
思わず呟きを漏らしつつも、黒々は怯むことなく拳を握る。
全身で剛の拳を受け止めた晴香が、己を鼓舞するように叫んだ。
「プロレスは、殴られて、蹴られて当たり前! そこから立ち上がってからが、本当の勝負っ!!」
弓を引くように腕を大きく振り被り、鋭い拳撃を叩き込む。飛鳥が、片手で鋼糸を手繰った。
「隙を作るには……これしかないっ!」
俄かには目視できぬほど、極限まで細く紡がれた糸が我執をぐるりと取り巻く。幾重にも伸びる影の鎖を従えた暦が、縛霊手の一撃で老人を打った。
「こっちも、簡単に落ちるわけにはいかないからね」
放出された霊力が網に変じ、我執の動きを縛る。好機と見た黒々が、心を砕く影の拳で追い打ちを見舞った。気圧されはしない。攻撃の手も、決して止めない。
反撃に転じる我執の前に、龍人が立ち塞がる。
「――させるか!」
傷の深い仲間を庇った彼の顎を、雷を纏う拳が打ち据えた。
「テメェ! 何しやがんだコラァ!」
強烈な衝撃にたたらを踏む友人の姿を見て、激昂した真二が叫ぶ。焔弥が、『粉砕する者(ミョルニル)』の名を冠した巨大な鎚で大きく弧を描いた。
誰かを守る為なら鬼にもなる――鋼鉄の覚悟を秘めた一撃が、我執の脇腹に叩き付けられる。
その隙に体勢を立て直した龍人が、自らの深淵に潜む闇へと呼びかけた。
「まだだ! シャドウよ、俺に力を貸せ!」
妖しい輝きを放つスペードのマークが胸元に浮かび上がると同時に、彼の傷が癒えていく。回復の時間を稼ぐべく、真二がさらに前へと踏み込んだ。
「存分に満足させてやるよ、オレの拳でな……!」
溢れる闘志を雷に変え、友人の返礼と言わんばかりに我執の顎を穿つ。
並の敵ならば、大幅に体力を削り取っていただろう一撃。我執にも、それは確実に効いている筈だ。
だが――老練のアンブレイカブルはなお、一向に崩れる気配を見せない。
気を集めて自らの傷を塞いだ飛鳥が、愛刀の『弧月』を抜いた。
「これで……どうだっ!!」
絶妙の間合いから刀を振り下ろし、我執の右腕に鋭い打ち込みを浴びせる。
猛禽を思わせる瞳が飛鳥を映した瞬間――必殺の拳が彼女を襲った。
骨が砕ける鈍い音が、全員の耳に届く。勢い良く地に叩き付けられた時、飛鳥の意識は途切れた。
――まだ、勝負は終わっていない。
癒しの輝きと光輪の盾をもって回復に専念する藍花が、努めて冷静に戦況を見渡す。
とうとう戦闘不能者が出る事態になったが、裏を返せばここまで保たせたとも言える。
ディフェンダーを多めに配置して、各自のダメージを分散させていなければ。
そして、回復役たる藍花がいなければ。
この時点で、既に戦線が崩壊していたかもしれない。
滑るように接近したビハインドが、布の下から素顔を晒す。可憐な唇は、柔らかい微笑みを浮かべていた。
我執の猛攻に耐えつつ、黒々が両手にオーラを集中させる。
「まだまだ倒れませんよっ!」
気合と共に放たれた一撃が、我執を過たずに捉えた。一瞬たりとも気を緩めることなく、彼はアンブレイカブルと相対し続ける。
(「強者と戦いたいという気持ち……ボクにはよくわかりませんが……」)
強くなりたいと願うのは、自分も同じだ。好敵手を探し求めるのも、おそらくはその思いから繋がっているのだろう。
縛霊手で我執に殴りかかる真二の喉を、咆哮が震わせる。
胸に抱くは、決して折れぬ強き信念。
たとえ力及ばずとも、前へ。一歩も退くことなく、ひたすら前へ――!
霊力を孕んだ巨大な拳が、老人の鳩尾を深く抉った。
カウンターで繰り出された連撃が、真二の体力を瞬く間に奪い去る。力尽きて倒れるその時まで、紅竜の少年は進むことを止めなかった。
「その意気や良し」
前のめりに崩れ落ちた真二を見て、我執が口の端を持ち上げる。明らかに、彼はこの闘いを愉しんでいた。
素早く六連チェーンガンを構えた焔弥が、零距離から弾丸の嵐を浴びせる。
射撃を交えて虚を突き、こちらの攻撃パターンを読ませない狙いだ。両腕でガードを固める我執の全身が、着弾の衝撃で小刻みに震える。
闘いの愉悦を湛えて爛々と輝くアンブレイカブルの瞳を、焔弥は真っ向から見据えた。
強敵を求める老人の心は、理解できなくもない。
その根元にあるのは、己が抱えるものと同じ闘争本能であろうから――。
「いいぜ、この感じだ……!」
熱く血が滾るのを感じながら、龍人が間合いを詰める。
彼の格闘スタイルは、我流の喧嘩殺法。荒削りなのは、元より承知の上だ。
「どうだぁ!」
幾多の実戦で研ぎ澄まされた拳が、一切の迷いなく我執を打ち抜く。
生まれた一瞬の好機を、晴香は見逃さなかった。
「プロレスの本気、魅せてあげる――!」
背後から胴をクラッチし、ブリッジをきかせて後方へと投げ落とす。
渾身のバックドロップでアスファルトに叩き付けられた我執が、凄絶な笑みを浮かべて立ち上がった。
組まれた、と思う間もなく、晴香の視界が反転する。
これまでと比べ物にならぬ衝撃が、彼女を襲った。
倒れるわけにはいかない。試合終了のゴングは、まだ鳴っていない――。
遠のきそうな意識を必死に繋ぎ止める晴香の眼前で、暦が我執の懐に飛び込む。
以前、アンブレイカブルと闘った時は消化不良のまま終わってしまった。
あのような思いは、もう味わいたくはないから。
「――絶対に、引かない」
クールな面に秘めた熱き思いを込めて、暦は拳を繰り出す。
紫電が閃いた瞬間、会心の一打が我執の顎を捉えた。
「良い目だ。この場で殺すのは惜しい」
暦を、灼滅者たちを眺めやり、我執が低く呟く。
今宵はここまでとしよう――という声が、闘いの終わりを告げた。
●
なかなか愉しませてもらったという言葉を残し、我執が踵を返す。
その背に向かって、藍花が口を開いた。
「……貴方はなぜ、戦いたいと願うのでしょう。強さって、なんなのですか……?」
足を止めた老人は、振り向くことなく言葉を返す。
「強さとは力。全てを砕く、圧倒的な力よ」
我はその先にあるものが見たいのだと、彼は言った。
「私達は、いや、私は、貴方を楽しませられる程強くなれる?」
晴香の問いに、我執は精進せよと短く答える。焔弥が、そこに声を重ねた。
「アンタが渇いたら、また相手になろう。――その渇きは、俺の強さをまだまだ上へ押し上げてくれるだろうからな」
彼の中に、自分と同じものを感じ取ったのだろうか。
我執は口の端を僅かに持ち上げると、どこか満足げな様子で立ち去っていった。
その姿が完全に見えなくなった後、黒々が大きく息を吐く。
「ふぅ。なんとか満足頂けました……かね?」
倒れた仲間に駆け寄った暦が、怪我の具合を診る。特に飛鳥の傷は深いが、命に別状はなさそうだ。
「ち、勝ったは勝ったけどよ、何か釈然としねェぜ!」
意識を取り戻した真二が、悔しげに顔を歪める。
労いの言葉をかけようとした黒々は、思わず苦笑いを浮かべた。
我執の凄まじい闘気を思い起こし、龍人が呟く。
「もっと強くなりてえ。けどよ、人間やめてダークネスになるってのは、違うと思うんだ……」
――強さとは何か。
闇に堕ちることなく、自分は自分のままで答えを探そうと、晴香は心に誓った。
「……次は、灼滅しましょう」
決意を込めて、藍花が囁く。
灼滅者として我執のあり方を否定する――それが出来る自分でありたいと、彼女は強く願っていた。
作者:宮橋輝 |
重傷:天樹・飛鳥(Ash To Ash・d05417) 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2013年1月5日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 17/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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