●全長3mの焼たらこが飛んでいる様をありありとご想像下さい
「博士、これをご覧ください」
「ほう……」
白衣を着た二人組が双眼鏡ごしに何かを覗いていた。
「これは絶好の温泉の覗きスポットじゃのう」
「何見てるんですがこのハレンチマン。もっと右です右」
「ほう……ややっ、なんじゃこれは!?」
彼の双眼鏡に映ったもの……。
それは、全長約3mの焼たらこが十二枚の美しい翼を生やしてぶぁっさぶぁっさ飛んでいる光景であった。
ここが人の手があまり入っていない山中だからいいものの、もし都内とかだったら大騒ぎ間違いなしの有様である。
「ぐぬう、聞いたことがある。この辺ではたまにUFOを見ると騒ぐヤツが居たが、そんな中で『あれは空飛ぶ焼たらこだ』と主張する輩がいた。誰も信じないと思ったその発言はインパクトの強さから子供達に支持され『フライング焼たらこ』というネーミングで都市伝説化したというが……」
「まさか本当に見られるとは……て、博士!? こっち来ますよ!」
翼をややシャープに構え、凄まじい速度で突っ込んでくるフライング焼たらこ!
『タラコォォォ!』
「「ヒイイイイイイ!」」
ちょっとこの世のモノとは思えない鳴き声をあげ、山の斜面ごと吹っ飛ばす勢いで突撃。
直撃を食らった二人はオダブツしてしまったのだった。
だが彼等が死後にものを語ることができたとすれば、こう述べていたかもしれない。
『あの焼たらこ……すごい美味しかった……』
●焼たらこにも種類があるという話
「たーらこーたーらこー、つけたらこー」
須藤・まりん(中学生エクスブレイン・dn0003)は鼻歌混じりにホカホカのご飯をお椀に盛り付けると、その上にぷっくりとした美味しいたらこを乗せた。
だがそれで終わりではない。たらこの膜を箸でプツッと破ると、中身をご飯の上へとまんべんなく広げていった。
まるでそれが喜びの感情そのものを現しているかのように、まりんの表情はほっこりと、そしてぽっと赤みが増していく。
だが、まだまだ終わりではない。
ポットから熱いお湯を急須(緑茶用のティーポットだと思っていい)へ注ぎ入れると、ふたを抑えてご飯とたらこの上へとゆっ……くりと注ぎ始めたではないか。
温かそうな湯気がいっそう立ち上り、ぷりっとしたたらこは熱湯に晒されて薄いピンク色へと変わって行く。その色合いまさに、乙女が恋をしたときに現れる頬のそれである。
「これが美味しいんだよねぇ」
まりんは予め味付けされたきざみ海苔をぱらぱらとその上にかけると、レンゲでもってはむはむとご飯を書き込み始めた。
「ん、んん~……!」
感極まったかのように上を向くまりん。
そう、これぞたらこ茶漬けの真骨頂なのだ。
……という映像が、無意味に教室の端で流れていた。
「夜中に見たら、アウトだったよね」
しんみりとかたるまりん(ほっぺにご飯粒)。
「なんでこんな映像を流したのかっていうと、それはたらこの恐ろしさを再確認してもらうためだよ。目の前においしそうなたらこがあった時、人はどうなってしまうのか、それがどれだけ重要で、それでいて(二つの意味で)美味しいことなのか……!」
グッと拳をにぎるまりん。
「分かるよね。今……通常のたらこの数百倍という恐ろしさをもった都市伝説が、発生してるんだよ!」
いわく。
山中に現れた都市伝説『フライング焼たらこ』は恐ろしい都市伝説なのだという。
何が恐ろしいって……。
「美味しいの……そしてすごく美味しそうなの……!」
「お、おいしそう……」
必死になってたらこ茶漬けをカッ喰らっているまりんの映像を横目に、灼滅者たちはごくりとつばを飲み込む。
「そう、目の前にあったらつい食べちゃいたくなるくらいにはね。それがどんな緊急事態であっても、とりあえず食べてから考えようかなって思えちゃうくらいに、たらこがたらこが……っ!」
「おちついて、まりんちゃんもう食べたでしょ!」
ついつい(映像につられて)取り乱しそうになるまりん。首を降って気を落ち着ける。
「もちろん、実体化都市伝説としての強さもそれなりにあるから、戦闘する時は気を付けてね。あとは……皆に、任せるから!」
ぐっと目を閉じたまりんの目尻には、涙が浮かんでいたような気がした。
それは巨大な焼たらこを食べられない悲しみのような気がした。
気がしただけだ。
参加者 | |
---|---|
アナスタシア・ケレンスキー(チェレステの瞳・d00044) |
因幡・亜理栖(おぼろげな御伽噺・d00497) |
柄雪・かなめ(湫豺・d00623) |
御剣・裕也(黒曜石の輝き・d01461) |
桜川・るりか(虹追い・d02990) |
黒咲・瑞穂(黒猟犬・d05998) |
水瀬・ゆま(箱庭の空の果て・d09774) |
御影・弓弦(羽無し八咫烏・d10547) |
●たらこひとつでどこまで語れるかのチキンレース
突然想像力を試すようなことを言って申し訳ないが、まずリアルなたらこを想像してほしい。
もしリアルに想像できないようなら、画像検索をかけていただいてもかまわない。
そこに出てきたたらこを空想の中で焼いてみてほしい。
でもって、最後に画像検索だ。
「あっ、焼きたらこって薄茶色だったんだ……ピンク色じゃなかった……」
「思い込みというやつですね。中にはイメージを保つためにわざわざ焼いてから食紅で着色するケースもあるみたいですよ」
「へぇ……」
『栗ご飯が薄茶色なのが気にくわないからってクチナシで黄色くするようなもの?』とか言ってみる因幡・亜理栖(おぼろげな御伽噺・d00497)。
一方の柄雪・かなめ(湫豺・d00623)も『まあそんな感じですね』と話に乗る始末である。
スッと二人の後ろにスライドインしてくる御剣・裕也(黒曜石の輝き・d01461)。
「目の前の現実から逃避するのはやめませんか」
「だめか……」
「だよな……」
二人は額に手を当て、顔を上げた。
数十メートル先にぶぁっさぶぁっさと翼を羽ばたかせ、全長三メートルくらいの焼きたらこが飛んでいたのだった。
「荒唐無稽な」
「でもこれが都市伝説なんだよね」
有名どころをあげてみても人の顔した犬とか時速百キロで走る老婆とかなので、都市伝説の荒唐無稽ぶりはかなり今更なことなのかもしれない。
だがそんな理屈を端っから気にしないのが……。
「たーらこー」
「たーらこー」
アナスタシア・ケレンスキー(チェレステの瞳・d00044)と桜川・るりか(虹追い・d02990)がスキップでやってきて、メガホンみたいに口に手を当てて上を向いた。
「たらこぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「今日はいっぱい食べちゃうぞぉぉっ!」
「ノリノリですねえ」
その後ろでなんだかのんびりしている黒咲・瑞穂(黒猟犬・d05998)。
アナスタシアとるりかはシンメトリーに振り返った。
「たらこ食べ放題ですからねっ、どんなにこの日を待ったことか!」
「すごく美味しいみたいだしね、どんな味がするか考えるだけでワクワクしちゃうよ」
「はあ……」
瑞穂、絶妙な生返事である。
そうこうしていると水瀬・ゆま(箱庭の空の果て・d09774)と御影・弓弦(羽無し八咫烏・d10547)が彼女の後ろにすすっと現われた。
「シュールですね、でも……いいえ、だからこそ今日は準備万端で来ましたよ」
「ああ、初仕事だけに気も抜けないしな」
ちゃっと魔法瓶(だし汁でにた糸こんにゃく入り)をなんか懐刀がごとく垂直に構えるゆま。
隣では弓弦が塩胡椒七味黒胡麻マヨネーズガラムマサラという多彩な調味料を両手の指にそれぞれ挟み込むようにして顔の前でクロスした。
「…………」
顔にぺたんと手を当てる瑞穂。
『シュールとりがシュールになる』
そんな単語が、自然と浮かんだ。
●同じたらこで値段が派手に違ったりする原因は主にマダラとスケトウダラの差
「タラコオオオオオオオオオオ!!」
咆吼轟く某山中。巨大なフライング焼きたらこ(以下たらこ)は翼をしゃきーんと鋭くすると、まっすぐに突撃を開始した。
「来る……!」
顔の前でスレイヤーカードを裏返すかなめ。
カードを斜めに振り下ろした途端、手の中にはやや短めの槍が握られていた。
手の中で数度回転させつつ跳躍。自らへ突っ込んでくるたらこめがけて槍を投擲した。
攻撃に反応して身をひねるたらこ。その側面を螺旋回転した槍が削っていった。飛び散る焼きたらこ部分。
すれ違いざま、かなめは懐から醤油(瓶と一緒に売ってるやつ)を取り出すと、豪快なスイングとともに巨大なたらこ片へと醤油を振りかけた。
空中で槍をキャッチすると、両足でブレーキを踏むように着地。
腕を垂直にクロスすると、かなめは目を光らせた。
「ここは任せて、先に食べてください」
スタイリッシュ切り分け。
合コンでも幹事役で大活躍できるぞ!
「ありがとうございますっ!」
落ちてきたたらこ片を大きな紙皿でキャッチする裕也。
「ではいただきま……灼滅さ……やっぱりいただきます!」
片手と口で割り箸をパッキンすると、まずはまんま食べることにした。
そしてカッと目を見開く。
「これは美味しいですね。高いところを飛んでいただけあってよく冷えているんですが、それが冷蔵庫での冷え方とはちょっと違って口に入れたときの味の広がり方がふんわりしています。そして気づいた頃には体の中からたらこが主張してきてまた食べたくなるという……とまりません。これはもうおにぎりが必要になるでしょうね!」
持参してきたおにぎりと交互にがっつく裕也。
口調の割には子供味覚なのか、醤油・たらこ・ご飯の組み合わせがたまらんらしい。
日頃から安めのたらこばかり食べていると、マジなたらこが持っているほんのりとした油や塩がダイレクトヒットするのは、日本のどこでも見られる光景である。
「あ、じゃあボクもいただきます!」
るりかは『とぅっ』といってたらこに飛びかかると、側面部分を削り取ると、炎を纏わせた槍で串刺しにした。
「ほかほかたらこぉー!」
槍ごと掲げるるりか。
上手に焼けました的な。
「続きましてはフランスパンを出して……」
ほかほかにしたたらこをスライスしたフランスパンに振りかけていく。
このとき用意するパンは若干あぶっただけのやや固状態。そこへ暖かい焼きたらこが降り注ぐのだ。
それはもう、雪で言えば山手線止まっちゃうくらいの積もりっぷりである。ローカルネタである。
「お、おいひい……ボク、至高の幸せ……」
「いいですね、それ。でもまずはシンプルに……御険さんおにぎりください、お塩を交換で!」
「はいっ!」
ゆまと裕也はお塩の瓶とラップ包みのおにぎりを同時にシュート。それらは回転しながら空中で交差し互いの手にキャッチされる。
スタイリッシュお弁当交換である。
その上でるりからたらこ(ケバブみたく串刺し状態になっている)からたらこをひとつまみもらって、おにぎりの中に詰め込んでみる。
でもって、待望の一口。
裕也の気遣いかほんのり暖かいおにぎりを自らの顎が食いちぎる感覚。その直後に感じるちょっと堅めの感触。思い切って噛みちぎってみると対人地雷のごとく口の中に広がるたらこの味わい。それは塩っ気を欲していた自分にはあふれんばかりの喜びであった。最初っからおにぎりに塩を振らなくて本当によかった。一口目の喜びはたらこ100%であるべきなのだ。
「は、はにゃーん!」
目をつぶり、ほっぺに手を当ててぷるぷるするゆま。
瑞穂はそんな仲間たちの様子を見てから、方眉をちょっぴり上げた。
帽子のつばを下から親指で押す。
「やれやれ。それじゃボクも一仕事しますか、ねっ」
瑞穂は勢いよく飛び上がると、近くの樹幹をキック。さらに別の木の枝をバネにして大きく跳躍した。巨大なたらこの頭上(?)で両手を広げると、両腕を自らの影で包んだ。はじけ飛ぶ影。内より現われる縛霊手と解体ナイフ。まるで熊殺しを専用としているかのように無骨で重厚なフォルムである。
「殴ってくれっていってるようなもんだぜたらこぉ! ハッ……ッハァ!」
空中で体をワンスピンさせると、勢いを乗せてたらこの先端部分を上からパンチ。軌道を無理矢理にずらし、樹木へと突っ込ませた。
「そら、今だ!」
「おことばにあまえてーっ!」
てやーといいながらたらこの尻尾(?)を輪切りにするアナスタシア。
両手に抱えて着地すると、まずは豪快に輪切りの端っこへとかじりついた。
「むっ……!」
(※女の子にしてはかなりがっつきすぎた食べっぷりなので、あほ毛オンリーでご覧ください)
ぴこーんと逆立つあほ毛。
根元からびりびりした感じが先端までびゅんっとのぼり、ぴーんとしたかと思うと急にへにゃっとなった。
あほ毛はしだいにくねくねし始め、しまいにはハート型にくるんと丸まった。
「無言でがっついてるのに……何を考えてるのか手に取るようにわかるな……」
「え、なんで?」
口の周りをたらこだらけにして顔を上げるアナスタシア。
弓弦は黙ってハンカチを手渡すと、輪切りの中心あたりにある生たらこを分けてもらった。
「うん、ここはやっぱりシンプルにたらこかけご飯と行こうか」
懐からタッパーご飯を取り出すと(体積については考えてはいけない)生たらこをまんべんなく広げていく。
なんだかんだでこの作業が大好きって人も多いと思う。お弁当についていたふりかけはまんべんなくまぶしたいというタイプでもあるのだが、これが贅沢に『たらこの層』を作れるくらいになるとそのカタルシスたるや……。
「無数の粒が舌の上で踊りながらとろけている。うん、たまらない」
「堪能してるね」
亜理栖はほんのりと笑いながら本を取り出すと、しおりのように挟まったカードを抜き取った。
「それじゃあ、今から沢山切り取っていくからね。ほしいところがあったら、教えて」
途端足下から浮き上がってくる影業。
そして、再び宙へと浮き上がったたらこへと向き直ったのだった。
●明太子の名産地といえば博多だが主な生産地は宮城か北海道なので日本の北側漁業問題はたらこ的にはかなり重要なウェイトを占めているけど今のお話とは全く関係ない。
体を螺旋回転しながら突撃してくる巨大たらこ。
亜理栖は直立体勢のまま手をあげると、頭の上くらいでパチンと指を鳴らした。
途端、たらこの足下(?)から影が飛び出し、巨大な槍となってたらこを貫いた。続いて影は黒い炎となりたらこを包み込む。
「今日は寒いから、たらこも暖かい方が……いいよね」
「タラコオオオオオオオオ!!」
身をよじって暴れる巨大たらこ。
亜理栖は目の前の惨劇が自分の手によるものだと分かっていながら、どこか穏やかな調子で本を開いた。
しおりのように挟まった薄い十字架を抜き取ると、カードでも投げるように小さなモーションでたらこへ投擲。突き刺さった十字架がたらこを細かく削り落としていく。
「タ、タラコオオオオオオ!」
「美味しそうだけど、僕はやめておくよ。だって……」
曲げた人差し指を口元に持って行く亜理栖。
目を細め、くすりと笑った。
「落ちてるものを食べちゃだめって、いうじゃない?」
亜理栖のクールドライな様子を傍目に見ながら。
「相手が巨大たらこじゃなかったら絶対格好良かったよねあれ」
「いや、普通に良いと思うが、たらこが邪魔をしているのは事実だな」
ブルーシートに腰を下ろしてたらこかけご飯(醤油和え)をもぐもぐする瑞穂と弓弦。
亜理栖は彼らに背を向けたままこめかみに指を当てた。
「なんでだろう。食べてない僕だけが損しているかのような……この……なんだろう……」
「タラコォ……」
翼をぱさっと亜理栖の肩においてやる巨大たらこ。
一番ひどい目にあってるのは適当にあしらわれつつ捕食される彼なのだが、妙な懐の広さだった。子供ウケしただけはある。
弓弦たちが食べてばかりでサボってるように見えるかもしれないが、ちゃんと戦闘はしているのでご安心いただきたい。描写してないだけで。
「いろんな調味料があると新しい発見ができるよね。ガラムマサラとたらこが合うものだなんて初めて知ったよ」
生たらこと焼きたらこを一対二くらいで混ぜ合わせ、そこへ少量のガラムマサラと香辛料(この場合黒胡椒でもよい)を併せておにぎりに詰め込むという、ちょっとイノベーションなおにぎりを作って食べるアナスタアシア。
その横で、一緒にたらこおにぎり(今回の場合はたらこマヨネーズおにぎりである)をかじるかなめ。
「そろそろツッコミしたくて仕方ないんだが……なんで飛んでるんだ! たらこ、なぜ飛ぶ……!」
「土についてたら食べづらいからじゃないですか? 都市伝説っていうからには人口に膾炙したんでしょうし、それなりの説得力が必要だったのかと」
「ぐ、以外と納得しやすい理屈ですね……!」
そうでしょうといいながらご飯の上に生のたらこを乗せる裕也。
醤油を少々垂らすと、その上から少しの七味を加える。
箸でひとつまみして口に運ぶ。
宇宙。
「ふっくらご飯とたらこのプチプチ感……やっぱりたまりませんね。ヴァンパイアの依頼を蹴ってきただけはあります……」
「デスヨネ!」
先割れスプーン片手に目を光らせるるりか。彼女の場合はこっちの方が(ある意味)宿命依頼なのだが、そこは触れないお約束である。
「ところでるりかさん、それは?」
「え、スパゲッティですよ?」
昨今、キャンプ場でもゆでたスパゲッティを手軽に食べられるという世の中になったものだが、そんなスパゲッティにたらことマヨネーズ、そして少量のオリーブオイルを加えて練り込む。
かつてたらこの歌で有名になったパスタソースに代表するように、スパゲッティとたらこの組み合わせはかなり盤石だ。というか炭水化物全般に合う。塩と油とタンパク質の塊なので当ぜんっちゃ当然なのだが、栄養価から考えてもかなり優秀な食べ物である。たらこスパゲッティ。
「これからもこんな都市伝説増えてくれないかなあ。事後の調査で類似事件を探っちゃおうかなあ……」
至福の表情を浮かべるるりか。
その横でゆまが魔法瓶を取り出した。
「さて、ここでひと料理しましょうか」
魔法瓶の中にはだし汁でしっかり煮た糸こんにゃくが入っている。なぜこんな用意をしたのか?
「それは」
おもむろにたらこを魔法瓶に放り込むと。みりんと白ごまを加え、ふたを閉めてよく降る。バーテンのシェイカーかってくらい振る。
最後にお皿に取り出し、大葉を添えると……。
「はい、たらこのこんにゃく和えです」
「おおっ!?」
ゆま、アレンジ大賞。
「こんなに手軽に素朴な日本料理が食べられるとは」
「でもそろそろ堪能しきったかな」
うんうんと頷きあう一同。
そして。
……紙幅の都合で割愛するが。
実体化都市伝説『フライング焼きたらこ』は灼滅者たちの華麗な連係プレイによって倒されたのだった。
最後の台詞はもちろん。
「「ごちそうさまでした!」」
作者:空白革命 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2013年1月22日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 1/感動した 2/素敵だった 11/キャラが大事にされていた 6
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