最新式殺人道具

    作者:一兎

    ●人と人、殺める物
     多い時は、仕事帰りの人でいっぱいになるほどの、オフィス街の一角。
     しかし今、スーツ姿の人影はなかった。それもそうで、普通の人ならまだ仕事をしている時間だからだ。
     そんな中にたった一人いるスーツ姿の男は、実に浮いていた。
     男のかける眼鏡に、ウィンドウに囲まれた文字列や、謎のグラフが、読めるはずないほど高速でスクロールされていく。
    「ふん……」
     歳の頃は40代後半ほどだろうか。それにしては若々しい面立ちをした男だった。
     眼鏡は別に何の変哲もない物で、映っていたのは彼の持つ携帯端末(ボタンのないタッチ式の物)の画面が反射したものだ。
    「情報文明社会が生み出したこの道具は、実に便利なものだ。人類の唯一の誉め所だな。これだけは認めてやらんでもない」
     男はそう愚痴り、最後に一度操作をすると。携帯端末を軽く振る。と、その先に通りがかった一人の若者の体が、真っ二つになった。
     遅れて、近くにいた人が悲鳴を挙げる。
    「状況に応じてアプリを変え。実に必要なサイキックをチョイスする。我ながら、実に賢いやり方ではないかな」
     この携帯端末が、彼にとっての武器なのだ。
    「試作でも、実に上々の調子といったところか……。まだ3つしかチョイスできないが、そこは改良を重ねていくとしよう」
     彼の独り言が周囲の人々に聞こえたかどうか。
     その後も彼は、何度と携帯端末を振り続けた。振る度に、人の命を奪いながら。

    ●人と人、繋げる物
     携帯電話、それは電話としての枠を飛び出しながら、更なる進化を続け。
     ついには、携帯端末という言い方のしっくりくるシロモノへと、姿を変えた。
     園川・槙奈(高校生エクスブレイン・dn0053)は、自身の携帯電話を見つめて、じっと考え込む。
     それから教室に集まる灼滅者たちへと視線を移して一言。
    「みなさんは、普段……何に使っていますか?」
     槙奈がそう聞いたのは、別に返事を求めての事ではない。それは灼滅者たちにもなんとなく感じられた。
    「……六六六人衆のダークネス、明星・光太郎(あけぼし・こうたろう)は、この携帯電話を武器に、人を殺します」
     沈黙の時間はどのくらい続いたか。槙奈は一言ずつ、現れたダークネスについての説明を始める。
    「アプリを起動して振る。それだけの動作で人の命を奪う、残酷な武器。……まだ試作品のようで、形式から彼自身の順列の番号をつけているようです」
     その番号は、六一一。低い数字ではないが、試作を重ねてきただけで、この順列にやってきた実力はあるという事だ。
    「これは、彼自身の能力があっての結果だとも、言えます」
     元々、光太郎という男は計算が得意だという。これを応用して、常に戦いの先手を読み。確実に対象を殺す。それが殺り方であると槙奈は言った。
    「もちろん、私たちエクスブレインの未来予測があるので、こちらが先手を取れるでしょう……けれども、強敵である事は変わりません」
     それから槙奈は、こう説明を続ける。
     今回、光太郎が行う試作品(携帯電話)を使った殺人行為は、他の六六六人衆に対する警戒を緩める。瞬間的な隙である。
     何も殺人行為の最中を狙って、一般人を見殺しにして欲しいと言っているわけではない。
    「もちろん……その時の方が、より大きな隙を作りますので、容易な奇襲が可能です……」
     ただ、一般人に向けられる最初の一撃を受け止める。もしくは攻撃が出る直前に携帯電話を狙った攻撃をすれば、被害をゼロにして戦闘に持ち込める。
    「この時、携帯電話の破壊は不可能です。彼は武器を失う事の意味を理解しているので、きっと攻撃を避けるでしょう。……ですが、それによって狙いを逸らす事が出来ます」
     つまり、一般人への被害は出ない。あとは戦闘に持ち込み、一般人を狙う暇を与えなければいい。
    「ここまで話しましたが……決して、無理はしないでください。敵は六六六人衆の一人、自身が不利であると判断すれば、迷わず撤退を始めます。次の被害が出る可能性もあります……が、みなさんの命も大事な物であるという事を、忘れないように……」
     その時の槙奈の声は、何よりも力強かった。


    参加者
    鈴城・有斗(高校生殺人鬼・d02155)
    天野・白夜(無音殺(サイレントキリング)・d02425)
    月雲・彩歌(月閃・d02980)
    藤堂・焔弥(赤鉄の鬼神・d04979)
    佐和・夏槻(物好きな探求者・d06066)
    高峰・紫姫(銀髪赤眼の異端者・d09272)
    茂扶川・達郎(新米兵士・d10997)

    ■リプレイ

    ●狂った計算
     日暮れ前にしても、まだまだ外の寒気は身に染みるように寒い。
     その寒気も、タイミングを計り光太郎の様子を監視し続ける灼滅者たちには、関係ない事だ。
     作戦用に、ロングバレルにカスタマイズしたガンナイフを構える茂扶川・達郎(新米兵士・d10997)の研ぎ澄まされた神経は、少々の寒さを無視してくれた。
     簡易的に用意したスコープの先に、常に携帯端末を捉え続ける。その時間は、1分にも10分にも長く感じられた。
    「……作戦開始、であります」
     やがて、光太郎が携帯端末を振ろうとした刹那、達郎は引き金を引く。
     同時に、カマル・アッシュフォード(陽炎・d00506)が闘気を両腕へと集中させて、光太郎と狙われた一般人の間に飛び出す。
    「何?」
     敏感にも反応した光太郎の腕は、体よりも先に己の武器をかばった。ある程度の負傷よりも、武器の紛失を恐れたためだ。
    「攻撃阻止確認。作戦第一段階、成功であります!」
     スコープを投げ捨て叫ぶ達郎の声に、他の灼滅者たちも飛び出す。
    「邪魔して悪いね。っと、余裕でいきたいとこだけど、まだ腕がジンジンするんだな、これが。あー、いってぇ」
     狙いのそれた携帯端末の力を、カマルは両腕のオーラで受け止め打ち消したのだが、オーラ越しでさえ切り傷が出来ていた。
     携帯端末が試作品と言えど、それを操るダークネスの力は侮れない。
    「大丈夫か?」
     その間に、カマルの対面に光太郎を挟むように、天野・白夜(無音殺(サイレントキリング)・d02425)が回りこむ。
    「なるほど、包囲陣か。実に良い選択だが、無駄な行動を挟む余地があったのかね」
     腕に、達郎の放った一撃を受けたにも関わらず。落ち着いた様子で、自身を囲み始める灼滅者たちを見回し。
     その視線は戻ってきて、流れ弾を防いだカマルへと。
    「無駄かどうかを決めるのは、貴様ではない」
     踏み込みと共に、白夜は黒い刀身を振り下ろす。
    「ふむ。この程度か」
     それを光太郎は、携帯端末を掲げるだけで受け止めた。白夜には手応えでわかる。これは、刃物と打ち合った時と同じだ。
    「飛ばすのではなく。一時的に創りあげているのだな。理解した」
    「実に生意気な口をきくものだ。年長者への敬いを忘れてはいかんな」
     瞬間のわずか数秒で、二人は何度も打ち合う。刃は一振りしかないのに、聞こえる金属音は二つ分。
    「余裕がないのは、お前の方だ!」
     そこに全力疾走で駆け込む鈴城・有斗(高校生殺人鬼・d02155)が、横からショルダータックルをくらわせる。
     有斗の着るスーツの肩に仕込まれたプロテクターの堅さは、そのまま攻撃力に。
     白夜と打ち合う光太郎に避ける暇はなく、突撃をもろに受け、有斗と共に倒れこむ。
    「僕らにとっては、無駄でも、なんでもないんだよ。喰らっ……ぇぐぁ!?」
     倒れこみから、有斗がさらにガンナイフの刀身を突きたてようとした時、その体が宙に引っ張られるようにして弾け飛んだ。
    「まったく……実に気に入らないな。感情や同族意識から、他者を庇う。実に無駄で無意味だ。他者は踏み台にしてこそ価値があるというのに」
     ゆっくりと光太郎は立ち上がり、スーツについた埃を払う。携帯端末の画面に銃弾のようなマークが見えた。
     追撃の寸前で別のアプリを起動したのだ。それを有斗は、腹に受けていた。
    「だが、君達のおかげで、私の予定は崩れた。そこは評価しよう」
     そして光太郎は、ずれたメガネをかけ直す。
    「実に特別に、相手をしてやらんでもない。さぁ、私に血の数式を見せてくれ」
     
    ●現実と理想
     試作品という物は、調整段階である事や、理論を始めに作られた事から。実際に使った時の反応を見て、完成形へと近づけられる。
     その際に出力を抑えられる事もあるし、原型を失う事もある。
     それらの点で考えれば、光太郎の組み上げた携帯端末の性能は優秀なものだった。
    「お前は、殺人の先に何を見ている」
     佐和・夏槻(物好きな探求者・d06066)は、問いかけながらも鋼糸を操る腕を緩めない。
    「この道具の完成と、上位への昇格、だろうな。それ以外に目的などない」
     対する光太郎は、周囲に張り巡らされた鋼糸をどうしようか思案する。
    「わかった。僕の疑惑は的外れだったようだ。けど、お前を逃がしはしない。ここで灼滅させてもらう」
     返答を聞くや、夏槻は鋼糸で作り上げた結界を絞っていく。
    「ならば、こちらも一つ聞こう。君たちの内の誰が、君たちを癒している?」
     絞られていく鋼糸の結界の中、光太郎は慌てるでもなく、問い返した。
     周囲には不思議と活力の湧いてくるような音色が、延々と続いていた。高峰・紫姫(銀髪赤眼の異端者・d09272)の奏でるギターの音である。
    「……はぁ。……はぁ」
     かき鳴らす、そして歌い続ける紫姫の疲労も相当のものだった。
    「やはり君の仕業か。実に良い歌声だが、それに癒しの力があるというならば、話は別だ」
     光太郎は、その元凶を見つけると。狙いを定め、結界の中から携帯端末を振り。一発の弾丸を放つ。
     だが、灼滅者も警戒していなかったわけではない。
    「物騒な道具を向けるのならば、相手を間違えぬようお願いします」
     刀を手にした月雲・彩歌(月閃・d02980)が、そこに割り込み。
     弾丸の軌道に立った彩歌は、その刀で弾丸を切り裂く。
    「どのような仕組みかは知りませんが、我が家の名刀、斬線には敵わなかったようですね」
     斬線の名の由来は、糸を縦を割いた事からとある。その名に恥じぬ活躍だった。
    「ですが月雲さんが、怪我を……」
     その間に息を整えた紫姫は、目ざとく彩歌の腕に出来た裂傷を見つけた。
     切り裂かれた弾丸は、勢いを残し、彩歌の腕をかすめていたのだ。
    「それより。まだ続けられますか? さきほどは酷く苦しそうでしたが」
     ただ彩歌は逆に、心配し返した。強敵が相手で、いつ誰が犠牲となるかもわからない。怪我があるならば、浅い内に下がる方が良い。
     そう思っての事だが。
    「言い難いのですが……。あれだけ一度に歌うのが初めてだったので、ペース配分を間違えてしまい……。もう大丈夫です」
     しかし、心配は杞憂だった。続けて笑顔で紫姫は言う。
    「私が休めば、全員で帰るのも、難しくなりますから」
     紫姫のこういう考え方は、一般的に言って甘い。
     誰も怪我をさせない。たとえ何があろうと全員で笑って帰る。
    「実に理想的な考えだ。しょせん、理想に過ぎないがな。全ては現実の前に無意味なのだから」
     二人の少女のやりとりを聞く光太郎は、素直な感想を口にする。
     そこに藤堂・焔弥(赤鉄の鬼神・d04979)が、迷い無くロケットハンマーを振り下ろして。
    「夢や理想を追求して何が悪い。理想も無しに、目標は出来ねぇんだよ。そのケータイもテメェの理想だろうが!」
     怒り任せの一撃は、光太郎の立っていた場所、アスファルトの大地へと叩き込まれ、大地にヒビが走るほどだ。
    「なるほど、実に正論だ。訂正しよう。しかし君は、私に恨みでもあるのかね?」
     先ほどからこの調子で、焔弥はロケットハンマーを振り続けていた。
    「恨み? んなもんねぇよ。ただ、てめぇのそのスカした態度は気にいらねぇな。人の命をなんとも思わねぇ、その態度がな!」
     焔弥の叫びに、ロケットハンマーの後部が爆発。次の一撃は強い加速を得て、振りぬかれた。
    「掃いて捨てるほどいる種が死ぬ事を、気にする方が不思議だがね。間引かれて、実に丁度良いのだ。私はその手伝いをしているだけだよ」
     それも後ろに下がるだけで、光太郎は避ける。だが、焔弥の狙いは外れていない。
    「人はなぁ、ゲームのスコアでも、テメェらのモルモットでも、ねぇんだよっ!」
     爆発で得た加速が、焔弥の体ごともう一回転させて、一撃を光太郎の体に叩き込む。
     普通ならこれで終わりだが、焔弥のハンマーは他とは違う特徴を持つ。
     それは、爆発のエネルギーを利用して発射される、特殊な鉄杭がある事だ。
     鉄杭が貫くその衝撃で、光太郎の体は大きく吹き飛んだ。

    ●満身創痍の攻勢
    「どれほど保つかは知りませんが。バッテリーが尽きるまで、相手してあげましょう」
     戦いの最中に、彩歌が言った台詞である。
     携帯端末である以上、バッテリーの消耗からは逃れられない。
     それも含めて調整してはいたが、光太郎の目に映るバッテリー残量は、持ってあと数分といったところだ。
    「さきほどまでの威勢はどうしたのかね。私を『灼滅』するのでは、なかったか?」
     だがしかし、光太郎は動じず。今までと同じように、灼滅者たちを見くびるような態度を続ける。
     精神面でも隙を見せてはならないという、光太郎なりのプライドがそうさせていた。
    「腹に穴を開けた者の言う台詞ではないな」
     それに返事をする白夜を始めとした、灼滅者たちの怪我も、生傷程度では済まない。
     圧倒的とまではいかなくとも、光太郎の持つ力は確かに強力だったからだ。
    「この程度ならば、実に問題ない。ノーリスクハイリターンで済むとは、私も思ってないのでな」
     淡々と、光太郎は携帯端末を振る。
     携帯端末から放たれた力は、横薙ぎに灼滅者たちの布陣を直撃。
     その時の衝撃のせいか、白い煙が巻き上がり。灼滅者たちの姿を隠した。
    「幾ら粘った所で、実に無駄。実に無意味だ。私の計算では、君たちの限界も近いはずなのだから……な?」
     しかし様子がおかしい。白い煙というには、どこか透きとおった印象があるし、幾らなんでも視界を遮るほどは、多すぎる。
    「俺のこのスーツ、クリーニング代も馬鹿にならないんだけどねぇ。幾ら、割引が効くっつっても」
     白い煙ではなく、白い霧の中から、まだ余裕だと言わんばかりに、カマルが姿を現す。
    「限界だろうと、僕たちも、負けるわけにはいかない理由がある。計算だけで、把握しきれると思わない事だ」
     霧を作り出したのは、夏槻の機転だった。わずかに痛みも緩和する魔力が込められているそれがなければ、前衛は皆、倒れていたろう。
    「馬鹿な!?」
     ここへきて、光太郎は初めて動揺した。その動揺の隙に灼滅者たちは一斉に動き出す。
    「だから、言っただろ。余裕なんかないってな! そら、オリジナルだ!」
     有斗がガンナイフから、弾を放つ。それは光太郎の使うアプリの、原型ともなったサイキックだ。
     その弾丸が着弾するより早く。同じくガンナイフを構える達郎が駆ける。
    「戦力の決定的差は、綿密な作戦より覆るであります。現状の我々では貴官に太刀打ちならずとも、一矢報いる事は十分に、可能であります!」
     ジャケットの摩擦の弱さを利用して、スライディングで突入。光太郎の足元を横切る。
     弾丸は肩に命中して、達郎はその足を切りつけた。
    「くっ……このままでは不利か」
     さすがの光太郎も、傷ついた足で撤退を決める。その肩を焔弥が掴んで。
    「あぁ、逃げるつもりがはぁっ!?」
     振り向き様、光太郎は迷わず攻撃を入れた。有斗が喰らったのと同じ物だ。
     そこで焔弥の体力は限界だった。ただ、この一撃で倒れるはずの体に、魂は一瞬の間だけ限界を凌駕した。
    「へ、ツラ……覚えたぜ。だからよぉ。テメェも、俺のツラ覚えていきやがれぇ!!」
     ごつりと、鈍い音がして、焔弥の頭突きが叩き込まれる。
    「クソっ! 実に生意気なガキどもが! この俺に楯突きおって……!」
     そこで光太郎の精神も限界だったのか、溜まっていた怒りが爆発したように、暴力的な言葉を残すと、本格的な逃走を始めた。
     といって具体的には、全力で灼滅者のいない方へダッシュするだけなのだが。最後に携帯端末を振っていく事を忘れないあたりは、六六六人衆だろうか。
    「藤堂さん、しっかりしてください。傷は浅いですよ」
     駆けつけた紫姫が、焔弥を介抱する。大きな怪我がないのが幸いだった。
    「ま、決定打はなし。俺らはみんなボロボロだが、闇堕ちなし。首尾も予定通りってとこか。最後に念のため備えといてよかったよ」
     そう言いながら、カマルは薄い薄い日本刀を鞘へと仕舞う。
    「言われて待機してましたが……ともあれ、被害が出なくてよかった」
     彩歌も、鞘へ斬線を仕舞う。最後に光太郎が残した一振りは、どこという狙いもなく、放たれていた。
     もし二人が止めなければ、流れ弾で被害者が出ていたかもしれない。。
    「自分たちも、より鍛え。奴らを上回る作戦を練れるよう、訓練を続けるでありますよ。このままで終わるのは、消化不良でありますから」
     そして、作戦開始の合図を告げた達郎は、作戦終了の合図も出す。
     律儀な行為だったが、今の灼滅者たちにとっては勝利の証でもあった。

    作者:一兎 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年2月16日
    難度:やや難
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 13/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 5
     あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
     シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。
    ページトップへ