蒼き旋風は壊レ走ル

    作者:雪月花

     そこは、愛知県東部の長閑な片田舎だった。
     茜空の下を、車両の少ない電車が走っている。
     定時上がりの社会人は少ないが、学校帰りの学生を中心に乗客の数はそこそこだ。
     座席に腰掛けたセーラー服の少女は、いつもと変わらない風景を眺めていた。
     ゆっくりと動いていく遠い景色、後方へ飛び去っていく近くのもの。
     線路沿いの竹薮が見えたら、自宅近くの駅までもう少し。
     目印の竹薮が目に入ってきた直後、突然そこから青色の何かが飛び出してきた。
    「え……!?」
     思考する猶予も与えず降り掛かった、激しい音と衝撃。
     彼女も他の乗客達も、一瞬、宙を舞った。

    「……う」
    「大丈夫かね、お嬢ちゃん」
     奇妙な角度で止まった車両の中、折り重なって動かない人々。
     少女の側で声を掛けてきた老人もまた、頭から一筋血を流していた。
     何処かで、おかしな音が響いている。
    「動いてはいかん……」
     老人は青ざめた顔で囁く。
     何処かで、聞いたこともない叫び声が聞こえる。
    「じっと、しておるんだ……」
     老人に言われなくとも、少女は動けなかった。
     比較的被害が少なかった筈の、隣の車両の壁をぶち破った人型の恐ろしい何かが、手当たり次第に別の何かを殴りつけ、引き千切っている。
    「グルル……ォ、オオォ……」
     青い『それ』は、人々の悲鳴や苦悶の呻き声に混じって低く唸った。
     電車にぶつけた肩や頭の一部は、少し崩れ落ち掛けている。
     食い縛った歯の間から唸り声を漏らしながら、『それ』は嵐のように暴れ続けた……。
     
    「皆さんの介入がなければ、電車に乗っている方々の大半はデモノイドの犠牲になってしまうでしょう」
     サイキックアブソーバーによって垣間見た未来を語り、五十嵐・姫子(高校生エクスブレイン・dn0001)はそっと目を伏せた。
     デモノイドといえば、鶴見岳の戦いでソロモンの悪魔が使役していた人型の狂獣のような存在だ。
     どのような事情でデモノイドが野に解き放たれたかは不明だが、彼らは命令を受けている訳でもなく、暴走状態だという。
    「……とはいえ、山間部を降りていくにつれ、人と遭遇する確率は高くなります。その上で、デモノイドが線路を横切る時に丁度電車が通るなんて……」
     デモノイドは命ある人々を見ると、見境なく襲い掛かるようだ。
     その戦闘力はダークネスに匹敵する。
     一般人は、ひとたまりもない。
    「このデモノイドは、体組織が次第に壊死していっているようですね……」
     放置しても長くは持たないだろうが、不運な遭遇はその前に起きてしまう。
    「そうなる前に……このデモノイドの灼滅をお願いします」
     姫子は真剣な眼差しのまま、デモノイドを討つ為の説明を続ける。
    「デモノイドは山を降りた後、田畑の広がる場所を突っ切ってそのまま線路を横断しようとします」
     その地域を拡大した地図に、デモノイドの通るルートが赤いペンで引かれていく。
    「周囲は比較的見晴らしが良いのですが、線路の手前に竹薮が広がっています。ここで待ち受けて食い止めれば、皆さんが戦っている間に電車は通り過ぎて行くでしょう」
     幸い周辺の田畑は休ませている時期のようで、他の一般人が遭遇してしまうというアクシデントも起こらないようだ。
     デモノイドの攻撃は、その巨体と豪腕を活かした力任せのものがメインだ。
     また、腕を鋭利な刃物のように変形させての切り裂き攻撃もあるという。
    「どの攻撃も前衛の方がしっかりと防いでさえいれば、後列の方は安全です。その分、威力の高さにはご注意下さいね」
     そう言って、姫子は淡く微笑んで見せた。
    「強敵ではありますが……どうかソロモンの悪魔に弄ばれた命を、本当の意味で解放して差し上げて下さい。皆さんなら、きっと出来る筈です」


    参加者
    巴里・飴(舐めるな危険・d00471)
    崇宰・亜樹(強襲鎧士・d01546)
    藤堂・丞(弦操舞踏・d03660)
    銀・紫桜里(桜華剣征・d07253)
    氷渡・零士(パプリックエネミー・d11856)
    キッチングリル・カダバー(実はオーブンレンジ・d13469)
    観屋・晴臣(守る為の牙・d14716)
    金岡・劔(小学生ご当地ヒーロー・d14746)

    ■リプレイ

    ●冬の風景
     一陣の風が、先が少し枯れ色を帯びた緑の葉を鳴らしていく。
     農地が広がるこの一帯を横切る線路の側に、竹薮が茂っていた。
     田んぼも既に刈り取りが終わって久しく、乾いた土を陽光の下に晒している。
     訪れる者といえば、落ちた穂の欠片を啄ばむ小鳥くらいのものだ。
     竹薮の中、氷渡・零士(パプリックエネミー・d11856)は仏頂面のまま、共にもうすぐここにやって来るであろうデモノイドを潜み待つ灼滅者達の遣り取りを黙って聞いていた。
    「やっぱり、バリケードを作るのはやめておいた方が良いでしょうか」
     至極真面目な表情で、巴里・飴(舐めるな危険・d00471)は顎に手を当てている。
     彼女は竹を何本か引き抜き、生えている竹と組み合わせてデモノイドの進行ルートに作のような形のものを作ろうと考えていたのだが。
    「列車が目の前を走っていても、お構いなしに突進して跳ね飛ばすくらいですからね……」
     物々しい全身甲冑に身を包んだ崇宰・亜樹(強襲鎧士・d01546)が答える。
     中身の亜樹本人は大和撫子然とした清楚な雰囲気の少女だが、完全武装した姿からはその可憐さを窺い知ることは出来ない。
     ただの強化一般人であれば、バリケードを見て惑う余地もあったかも知れないけれど。
     今回の相手の場合、下手をすればバリケードごと根こそぎ引き摺って、その先で大惨事という場合も無きにしも非ず。
    「この竹薮も、田畑の持ち主さんのものなのかな……? だったら、あんまり荒らしたくないよね」
     軽く唸った後、金岡・劔(小学生ご当地ヒーロー・d14746)は顔を上げた。
     ご当地ヒーロー見習いを自認する劔は、初めての依頼という緊張と、これから自分もひとつの命を奪う戦いに挑むんだということに対する苦悩に苛まれつつも、周囲の環境に対する配慮を忘れない。
     そこで、銀・紫桜里(桜華剣征・d07253)が自らの胸に手を当て微笑んだ。
    「私達の連携で、デモノイドを食い止めましょう。キッチングリルさん達は敵に怒りを付与することも出来ますし、私の黒死斬には足止めの効果もありますし……」
     彼女が紫の瞳で見上げた空の上には、箒に跨って浮かぶ観屋・晴臣(守る為の牙・d14716)の姿があった。
     伸びに伸びた竹の穂先から頭を出さないように高さを保ちながら、デモノイドが来ると予測された方角を静かに双眼鏡で眺めている。
    「いざという時は、晴臣さんも足止めに協力してくれますから」
     ヘッドホンの少女に顔を戻してそう告げる紫桜里に、飴も「……そうですね」と呟いた。
     そして、田畑に入った際の動き易さなども考えて靴を脱ぎ始める。
    「裸足になるのか」
     霊犬の葉隠を傍らに、尋ねるのはキッチングリル・カダバー(実はオーブンレンジ・d13469)。
    「田んぼに入った時、土に足を取られないようにね」
    「なるほど。おれさま、そこまでは考えてなかったな」
    「それに、なんか強そうじゃない?」
    「なるほど……」
     飴の考えを感心げに聞いていたキッチングリルは、そのスタイルがクールでドライたれという自分の信条に合うかどうかちょっと考えたりした。
     その時、竹薮の上方で遠くを眺めていた晴臣は、双眼鏡越しに近付いて来る蒼い影を捉えていた。
    「――来たか」
     携帯電話を取り出し、下にいる仲間達に知らせる。
    「分かった、こちらが目視出来そうな範囲に入ったら、また教えてくれ」
     応答した藤堂・丞(弦操舞踏・d03660)は通話を切ると、破魔斬滅と名付けられた鋼糸の調子を確かめながら藪の影で『それ』が確認出来る時を待った。

     やがて、見えて来た二足歩行の蒼い獣。
     距離が縮まる毎にはっきりと見えてくる姿形は、異様なものだった。
    「……オイオイ、アレが元々人間だって? 悪い冗談にも程があるぜ……」
     上空の晴臣は目を疑い、眉根を寄せる。
     あれが自分達と同様、人だったモノか。
     箒を操って降下していく先の仲間達の中にも、彼方から物凄いスピードで迫ってくるデモノイドの姿に戸惑いを見せる者もいた。
    「あれが……人だったっていうの?」
    「ソロモンの悪魔達に、無理やり造り変えられてしまったのでしょう」
     瞳を揺らす劔には、甲冑に包まれた亜樹の表情は分からない。
     けれど、憂いを帯びた声音を聞いてぐっと拳を握り締める。
    「デモノイドもまた、被害者なのですよね……」
     瞼を伏せて紫桜里が呟いた。
    「おれさまだって、叶うならあいつを助けてやりたいよ」
     同じように拳を握り締めているキッチングリルの言葉に、劔は再び顔を上げた。
    「私としては、出来るのならトドメを刺すのではなく、朽ち果てていくのを見届けたいのですが……」
     自然に死を迎えるべきと考える飴が呟くと、丞がふっと口許を緩める。
    「とはいえ、好きにさせる訳にはいかないだろう」
     デモノイドが自壊してしまうのは時間の問題とはいえ、灼滅者達と戦っている間にその時を迎える程早くはない。
     この場で灼滅せずに拘束を続けておくのも、物理的に難しい。
    「そうはいきませんよね。甘い考えだとは、分かっています……」
     不憫に思って溜息をつく飴に、キッチングリルも頷いた。
     分かっているのだ、倒すことでしかあのデモノイドを助けられないと。
    「……キッチングリルは、寛容しない!」
     灼滅が解放に繋がると信じて、少年は強い眼差しで近付いて来るデモノイドを見据えた。
    (「僕……いいや、私はやるぞ!」)
     決意した少女も肩を並べ、2つの武器を構える手に力を込めた。

     デモノイドが、灼滅者達が打って出るに良い距離まで来た頃、晴臣は箒から降りてスレイヤーカードを解放した。
     同時に、ライドキャリバーのベレトが姿を現す。
    「……ここで終わらせてやる」
     呟いて地を蹴った丞に続いて、仲間達も竹薮を飛び出した。

    ●蒼き超特急を食い止めろ
     疾走する蒼い影は風の如く。
     まず正面からそれにぶち当たったのは、構えた槍に捻りを加えて突進した丞だった。
     両者ともその反動で後方に飛ぶが、バランスを取って綺麗に着地する。
     進行を邪魔され、デモノイドは「グウゥ」と不満げな唸りを零す。
    「ここから先に、行かせる訳にはいかないな」
     対して丞の声は何処か楽しげだ。
     後に続く仲間達の攻撃に、彼は発破を掛けるように声を上げた。
    「さあ、最後の祭りだ! せめて楽しめよ……っても分からないだろうけどな」
     最後の方の呟きは、何処か寂しげだったけれど。
     亜樹とキッチングリルがシールドバッシュを放ってデモノイドの意識を引き付け、その合間に飴が地獄投げを決める。
    「……いきます。ここから先は通しません」
     紫桜里から膨れ上がるどす黒い殺気が、デモノイドを包み込む。
    「すまんが、止めさせて貰う」
     憐憫を滲ませ、零士はデモノイドと衝突した前衛陣を援護するよう、フリージングデスを掛けた。
     腰溜めに抱えた、劔のガトリングガンとバスターライフルが火を噴く中、晴臣は影を操ってデモノイドを縛り付ける。
     先手を取って一頻り攻撃を浴びせた灼滅者達は、それぞれのポジションに布陣を正す。
     前衛にはクラッシャーの丞と飴、ディフェンダーには亜樹と彼女のライドキャリバー『不知火・強襲装甲型』とキッチングリル、そしてベレト。
     中衛にはジャマーの紫桜里と葉隠、後衛にメディックの零士と晴臣、スナイパーの劔が並んだ。
    「……オオオォ!」
     咆哮を上げ、デモノイドは怒りを感じた亜樹やキッチングリルに攻撃の矛先を向けてきた。
     鋭い刃のようになった腕を一三式装甲突撃銃に咬ませて堪え、亜樹は甲冑越しにデモノイドの目のない顔を見詰める。
    「貴方は犠牲者です……せめて加害者になる前に、止めさせて頂く!」
     これは戦いではなく、救いなのだ――彼女はそんな思いから、攻防を繰り返しながらデモノイドに人に対して行うような言葉を掛け続けた。
     遠くから、カタンカタンと鉄の車輪がレールを跨ぐ音が聞こえてきた。

     竹薮を挟んで、灼滅者達の背後を通り抜けていく電車の音と振動はあっという間に遠ざかっていった。
    「これで……彼らは守られましたね」
     雷を宿した拳を握り締めたまま、飴はほっと息をついた。
     憂いのひとつは消えた。
     少しだけ胸のすいた思いで、デモノイドの懐に飛び込むとアッパーカットを決める。
     彼らは確実に、攻撃を積み重ねていった。
     少しずつ、ほんの僅かにだが、攻撃を受けた箇所が崩れ始めてきているのが見えた。
     しかし、猛獣の如きデモノイドの能力は衰えず、破壊力も凄まじいまま。
     攻撃の多くは、狙い通り怒りで引き付けている亜樹とキッチングリルに向かっていたが、守りに適したディフェンダーであっても危機的な状況はしばしば起こる。
     ドラゴンパワーで回復と共に守りを固めながらも、きつい一撃に膝を折り掛けたキッチングリル。
    「くそっ……これ以上の悲劇は、止めないとなんだ!」
     それでも彼は、叫ぶように声を張り上げ再び立ち上がった。
    「キッチングリルさん、一端後ろに退がって下さい!」
    「ありがとう」
    「まだいけるか? すぐに癒す、頑張っていこう」
     紫桜里が入れ替わってディフェンダーに回る間に、少年の傷を零士と晴臣が集中して癒していく。
     怒りの対象が後方へ向かえば、相手はより近い対象を攻撃する。
     この状況でもし亜樹への怒りが失せてしまえば、今度はキッチングリルに攻撃する為にその前にある障害をまず排除しようとするだろう。
     激しい攻撃に晒されながらも前衛陣がまだひとりも欠けていないのは、回復を担う零士と晴臣の的確で無駄のない連携が功を奏していたからだった。
    「貴方が全て悪い訳ではないのだろうがな……未来ある命を摘ませはせんよ」
     仲間達の攻撃の波を見守りながら、零士が言葉を紡ぐ。
     恐らく彼、或いは彼女も、何処にでもいる悩みを抱えたただの人だったのだろう。
     悪魔の手先に唆されさえしなければ、こんな姿になるよりはずっと平和な、日常といえる暮らしを送っていけたのかも知れない。
    「悪意からは守れませんでしたが、せめて罪からは守って差し上げたいのです!」
     自らのダメージをソーサルガーダーで癒しながら、亜樹は訴え掛ける。
    「グルル……グゥ……」
     暴力的な振る舞いとは裏腹に、デモノイドの唸りは一抹の悲しみが含まれているように感じられた。
    「……この街に知人がいたのかね?」
     ふと零れた零士の問い。
     ぶれない豪腕の攻撃は、しかし積み重なった捕縛が阻む。
     そして、デモノイドの口からは思いもしないものが零れ出た。
    「ア……カエリ、タイ……」
     唸りの合間に聞こえたその声は、怪物のような低い声ではなく、若い女性のようだった。
     家族か誰かを呼ぶような言葉も途切れ途切れに続いたものの、獣じみた呼吸に掻き消されてよく聞こえない。
     劔は息を呑んだが、零士は目を伏せ首を振る。
    「すまんが、戻してやる術を持たん」
     倒すしかない――。
    (「辛いモンだな、分かってる筈なのに……」)
     他に道がないと知りつつも、対峙する相手に人の名残を見せられることがこうも胸を掴むものなのか。
     晴臣は苦い表情を浮かべながら、傷を負ったディフェンダー達にシールドリングを施していった。
     いつか見た背中を追うように、躊躇いを振り切って。
     劔が放ったバスタービームにより、デモノイドは上半身を燃え上がらせた。
     丞は穂先を向けた槍を牽制に、オーラを集中させた拳の連打をデモノイドの腹部に炸裂させる。
    (「……悔しい、助けられないなんて」)
     唇を噛み締めた紫桜里が、妖しく刀身を光らせる刀を上段に構えている間に飴が走り、むんずと掴んだデモノイドを投げ落とした。
     そこに一閃、強烈な斬撃を浴びせ掛ける。
     デモノイドが起き上がる前に、亜樹はその巨体を抱き締めるように装甲に包まれた腕を伸ばした。
    「罪も復讐も、全て私が引き受けます」
     紅蓮に染まった一撃を、胸目掛けて叩き込む。
     断末魔の叫びは、思いの外小さかった。
     体表を覆う蒼がぼろり、でろりと崩れては、地面に落ちた。
     怪物の喉の奥から、再び少女とも思える声が聞こえる。
    「……ア、リガト……」
     震える声が紡ぐ間にも、その肉体は崩れて形を失っていく。
     後に残ったのは、どろどろとした青色の粘液と何の効力もなさそうな拘束具だけだった。

    ●旋風の消えた後に
     デモノイドが灼滅された後に残った不定形の物体は、そっと竹薮の影に埋められた。
     花束を抱えたキッチングリルがその前に立つ。
     涙を流さない。
     そう決めていた少年は、ぐっと唇を引き結んだまま黙り込んでいた。
    「あの人は、解放されたのかな……?」
     先輩ヒーローの横に並んで、劔はすん、と鼻を鳴らす。
     その傍らで、紫桜里は小さく呟いた。
    「これで、良かったんです」
     微かで弱々しい、それでも感謝の意を示した最期の言葉が、まだ耳に残っている。
    「何処の誰かまでは知りようもないが……ここならゆっくり眠れるだろう」
    「おやすみなさい……」
     零士と亜樹の言葉に、仲間達は静かに黙祷した。

    (「……にしても、こいつらは何処から来たんだろうな」)
     丞は頭に浮かんだ疑問に従って、デモノイドの足取りを遡ってみた。
     しかし、それもデモノイドが放たれた後、暫く潜伏していたらしい山麓の林まで辿り着いたところで途絶えてしまった。
     彼らがいかにして野に放たれ、人を巻き込みながら最期を迎えようとしていたのか。
     掴めなかったものは、冬の風と共に流れ去っていった。
     長閑な風景とそこに息づく人々は灼滅者達によって守られ、事件は知られることもないまま、この山麓にも春が訪れようとしている。

    作者:雪月花 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年2月28日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 9/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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