失った道標

    作者:時無泉

     男は道に迷っていた。
     狭い山道を、小さな車で進んでいく。近道だろう、そう思い男はこの道を進んでいたのだが、どうやらそれは違ったようだ。車を走らせれば走らせるほど道は狭くなり、傾斜も急になっていく。
     もう引き返そう。
     そう男は思うものの、随分山を登ってきてしまった手前、今更引き返すのも気が引ける。
     木々の間を縫うように、車は山の奥へ入って行く。

     その男の行く手を、唐突に何かが塞いだ。
     自然のモノとは思えない、青の巨体。男は咄嗟にブレーキを踏む。車は難なくその異質なモノの前で止まる。が、男は気付く。
     その巨大な腕が振り上がっていることを。そして、その腕を避けるにはもう間に合わないということを。
     地が割れるかと思うほどの低いうなり声。
     次の瞬間、男は車ごと異形の拳に押しつぶされていた。


    「皆さん揃っていますか? デモノイドによる事件が発生するようです」
     五十嵐・姫子(高校生エクスブレイン・dn0001)は口を結んで、教室に集まった灼滅者達を見渡した。
     デモノイド――先日の鶴見岳の戦いで、ソロモンの悪魔が使役していたものだ。
    「事件が発生するのは、愛知県東部のとある山道です。この道は普段人が通ることはほとんどないのですが……道に迷ってこの道を通る人が現れてしまいます」
     そしてそこで運悪くデモノイドに出くわし、殺されてしまうのだと。姫子はわずかに目を伏せた。
    「デモノイドは山道を下っています。どうやら暴走しているらしく、ソロモンの悪魔による命令などは受けていないようですね」
     この山道は一本道で分岐などはない。そのため、山道を登っていけばデモノイドと接触することができるだろう。
    「できれば被害は出したくありませんから……皆さんには、道に迷われた人が来る前にデモノイドを倒してほしいと思っています」
     道に迷う人がデモノイドと出くわしてしまうのは正午頃の事だ。
    「デモノイドは近接攻撃を使います。拳の攻撃が主になると思いますが、腕を刃のように変形させて攻撃してくることもあるようです」
     デモノイドはダークネスに匹敵する強さを持っている。決して油断はできない。
    「皆さん、どうぞ気を付けて行ってきてください」
     言い終えると、姫子は灼滅者達へ深く一礼した。


    参加者
    イオノ・アナスタシア(七星皇女・d00380)
    ティノ・アークライン(一葉ディティクティブ・d00904)
    若宮・想希(希望を想う・d01722)
    高槻・夕弦(水琥珀のレーヴ・d05300)
    フーリエ・フォルゴーレ(讐雷乃戦乙女・d06767)
    七峠・ホナミ(撥る少女・d12041)
    雛岸・槐(水面の月・d12203)
    原坂・将平(中学生ストリートファイター・d12232)

    ■リプレイ

    ●嵐の前
     誰も踏み込まないような山道を、数人の影が駆け抜けていた。鬱蒼と茂った木々の葉の隙間から、太陽の光が幾ばくか差し込んでいる。
    「……此の手の相手は不快だ」
     急ぎ足ながら、フーリエ・フォルゴーレ(讐雷乃戦乙女・d06767)は小さくこぼし、拳を握りしめる。
    「戦場とは、戦人の矜持が鎬を削る場所。戦う意思なき民を駆り出すなど、戦を穢す愚考……」
    「少しわかる気がするよ、俺も。その感じ」
     眼鏡の奥の金の瞳を細め、若宮・想希(希望を想う・d01722)が誰にともなく微笑む。
    「本当に、ダークネスは須らく腹の立つことと言ったら……。今に始まった話じゃないけど」
     そのどこか影のある笑みの奥に、秘めた怒りがわずかに感じられた。
    「鶴見岳……あの厳しい戦いを制することができたんだから、ここでデモノイドを逃すわけにはいかないわ」
     いつ敵が現れても対応できるように、七峠・ホナミ(撥る少女・d12041)は辺りの様子を伺う。
     山道の、先の見えない緩やかなカーブを曲がる。とそこに、それは唐突に現れた。
    「これが……噂の敵」
     ティノ・アークライン(一葉ディティクティブ・d00904)は目の前の巨体から目を離さず、配置につく。腕が極端に膨れ上がった異質な青の体。口元には鋭い歯が並ぶ。その姿はまさに怪物。気を引き締めなくては――ティノは足元の影を波打たせる。
    「なかなかの強敵のようですね、相手にとって不足はありません。まぁ私は謙虚なのであなたに不足があっても一向に構いませんけど」
     イオノ・アナスタシア(七星皇女・d00380)は自信ありげに口角をきゅっと上げ、殺気を放つ。
     舗装された道は、広いとはいえないが決して戦えないほど狭くはない。道の両脇に無造作にそびえる木々が、静かに一同を見下ろしている。
     奇妙な緊張感。
     戦場となる場所を一瞥したフーリエはそれを感じた。
    「それにしても大分グロテスクな見た目ですね。元は人間……ですか」
     巨体に目をやり、雛岸・槐(水面の月・d12203)は眉根を下げた。それから迷いを断ち切るように自身の縛霊手を高く振り上げ、威嚇する。
    「お前はモノなんかじゃない。少なくとも俺は……お前をモノみたいには扱いたくねぇ」
     握った拳をもう片方の手の平で包み込み、前へ歩みよりながら、原坂・将平(中学生ストリートファイター・d12232)ははっきりと目の前の異形に告げた。その隣で同意するかのごとく、想希はかけていた眼鏡を外し、体勢を整える。
     高槻・夕弦(水琥珀のレーヴ・d05300)は後方で目を伏せていた。両の頬をそっと叩く。 戦ったことのない相手。それでも、灼滅者としての務めを果たさなくては。
     ゆっくりと顔を上げると、夕弦は対峙するデモノイドを見つめた。それは強く、凛とした視線。
    「守ることに繋がると信じて……参ります」
     その時、デモノイドが天を仰ぐように吠えた。
    「さあ、行くわよ!」
     皆を鼓舞するようにホナミは叫び、指輪をはめた右手を前へ突き出した。

    ●猛る青
     ホナミが撃ち出した魔弾が、まっすぐデモノイドに当たる。イオノはエネルギーの障壁で自身の守りを固め、フーリエも胸元にトランプのスートを浮かべ己の力を高める。
    「ウオオオオオオォッ!」
     デモノイドはその拳を、近くにいた想希めがけて振り抜いた。
     鉛のような一撃。拳が空気を切る音が低く、耳に残る。
     想希の体が大きく押し飛ばされ、しかしかろうじて倒れることなく踏みとどまった。
    「想希、大丈夫か!」
    「ええ、大丈夫です。……が、やはり一撃が重い、ですね」
    「皆さん気を付けてください。私も援護します」
     将平が駆け出した。払おうとするデモノイドの腕を跳びのけ、雷撃をまとった拳でデモノイドの顎を突き上げる。がくんとデモノイドがバランスを崩した、その間に想希はソーサルガーダーで回復を図り、後方の槐も縛霊手の指先から光を想希へと飛ばす。
    「灼滅者として、絶対にあなたを倒します……!」
    「前衛の方が体を張ってくれているのですもの……一撃たりとも、無駄にはいたしません」
     夕弦がデモノイドの周りの空気を瞬時に凍りつかせる。デモノイドの足先が凍り、わずかに動きが鈍る。そのタイミングを狙い、ティノは生み出した魔法の矢を放つ。
     デモノイドは数歩後ろに下がり、しかしすぐに腕を振り上げる。
    「こっちです!」
     イオノがぱっと前に飛び出て、その軽いフットワークでデモノイドを誘き寄せる。勢いよく振り抜かれた拳はイオノに直撃、乾いた咳のように空気が口から洩れ、小さな体は宙を舞う。が、すぐさま拳を握り、その手の甲からエネルギーの盾を展開する。
    「あいにくとその程度の攻撃でおねんねできるほど甘い教育は受けてないですよ!」
     片手は胸に当て肩で息をしながらも、まだその瞳には余裕がある。
    「将平さん、イオノさん、わずかですが……、力になると思います」
     想希が魔力を宿した霧を前衛へ展開させ、次の攻撃に備える。
    「デモノイド、くらいなさい!」
    「此れ以上苦しまぬ様に討ち果たす、それまでの事!」
     後衛は攻撃の手を休めない。ホナミが生み出した魔弾はデモノイドを蝕む。フーリエも毒を持った漆黒の弾丸をデモノイドへ撃ち込んでいく。
     隙を与えず夕弦の影がその足元から広がっていき、デモノイドを飲みこむ。
    「ウグアァァッ!」
     威嚇するかのように吠えるデモノイド。影から逃れようと、乱雑に腕を振り回す。
    「そうはさせませんわ」
     暴れる拳を黒の水流がからめとり、押さえつける。ティノの足元から伸びる影だ。デモノイドは引きはがそうとするものの、まとわりついた影が邪魔し拳は動かない。
     そこへ地を蹴り飛び上がった将平が、手にした妖の槍をデモノイドの喉元へ突き立てる。
    「悲劇など、起こさせはしません」
     槐が叫べば、彼の影が細く伸び、すっとデモノイドを捕え縛る。鋭い牙の隙間から苦しみにうめくデモノイドの悲鳴が漏れる。
     それでもデモノイドは拳を握る。
     本来の姿を、道を失い、導き手も失い。そしてなおこの青の怪物はどこかへと、孤独にひた走る。ただただ咆哮を上げ、拳を振るって。
     戦いの終わりはどうやらまだ見えない。

    ●長い戦
     デモノイドが地につけた拳を支えに跳躍し距離を詰める。地に足をめり込ませながら着地、直後ハンマーのごとく拳を振るう。青の拳が捕らえたのは将平。
     将平は体を横へ滑らせるも間に合わず、拳は将平の体を地に叩きつけた。
     歯を食いしばり体勢を立て直せば、将平は青の腕にしがみつくようにして己の拳を思い切り振る。将平の拳が、青の体にぶつかる。
    「俺はタフにできててさ、この程度じゃ壊れねぇ……。なぁ、話をしようぜ。痛いのか? 苦しいか?」
     拳で語る。止めてやる、だから何でも俺にぶつけてこいと。荒い息をつきながらも、真剣な眼差しで将平は青の巨体を見上げる。
    「ガアアアアァァッ!」
     ――が、青腕は容赦なく将平を振り払った。将平の言葉は届かなかったのか。抵抗もできぬまま、将平は地面を転げる。
    「やはりそう簡単にはいかないみたいですね。私からの挨拶代わりで餞別です、存分に受け取ってください!」
     将平の代わりと言わんばかりに、イオノは捻るように槍を突きだし、デモノイドの腕を穿つ。その穿たれた腕を、追い打ちをかけるかのごとくティノの魔法の矢が正確に射抜く。
     そのイオノとティノの攻撃の間に、縛霊手を軽く振り上げた槐がその指先から光を放ち将平を癒す。
    「デモノイド……例えもう元には戻れないとしても、せめて」
     デモノイドから視線をそらさず、一気に間合いを詰め死角へ入りこんだ想希が青の足を狙う。
    「誰かを傷つける前に、……終わらせて、あげる」
     かすかな希望を胸に、放たれた斬撃。切り裂かれた足にデモノイドが吠える。
    「……此の言葉は届かねど、我が鏃は魂に響かん!」
     フーリエの長い銀の髪が揺れ、限界まで引かれた弓から赤の矢が放たれる。空を裂き、その矢は確実に青の体に突き刺さる。
    「個々の能力だけで比べるとあなたの方が優位なんでしょうけど、こっちは総合力で勝負よ」
     気丈に言いつつ、ホナミは赤の逆十字を出現させ、デモノイドを切り裂く。後方からの的確な攻撃を避けられず、デモノイドから得体の知れない体液が吹き出し、その体が揺れる。
    「皆さんといれば……きっと、全てを守ることができるはずです」
     自分に言い聞かせるように呟いた夕弦が、指先に力を込め鋼糸を操る。デモノイドへ回り込むように伸びた鋼糸はその巨体に巻きつき、デモノイドを締め上げる。
     ぎりぎりとデモノイドのうめく声。そして同時に何かが千切れていくような音。直後デモノイドの片腕は刃のように変化する。
    「皆さん……危ない!」
     いち早く気付いた槐の声が飛ぶ。が、デモノイドはそれより早かった。腕は一瞬で前衛三人を薙ぐ。衝撃に地面の一部が破片となり舞い、地面に背から叩きつけられた体には血が滲む。
    「すぐに回復を!」
     槐が光の盾を将平に放ち、また将平自身も集気法で力を集めていく。想希もエネルギー障壁を展開させる。
    「見かけによらず素早いですね。でもまだまだ、ですよ!」
     自らの体に鞭を打つように短く息を吐きだし、イオノは駆けた勢いにまかせて拳を振り上げ、数発青の体へ打ち付ける。
    「イオノさん、回復は私がいたします!」
     そんなイオノへ夕弦は温かな癒しの光を送る。
    「私も暫し回復に回ろう、攻撃を頼む!」
     言うやいなやフーリエは素早く弓を引き、前衛へ癒しの矢を放つ。
    「わかったわ、お願いね!」
    「デモノイドの相手、任されましたわ」
     後方から、ホナミは相手の動きを奪う弾丸を浴びせ、ティノは敵の体力を少しでもけずるべく魔法の矢を生み出し、青の体を射る。
     灼滅者達の、特に攻撃を直接受ける前衛の消耗は激しい。しかし回復を重ねることでかろうじて持ちこたえていた。前衛が盾となることで安全に、そして確実に後衛が攻撃を続けることができる。デモノイドに積もったダメージもまた相当なものとなっていた。ボロボロになっても戦い続ける、それは当然灼滅者達も、――デモノイドも同じだった。
     互いの疲労がわずかな間、それぞれの呼吸の音しか聞こえない時間を生む。
     敵がどう出てくるか探り、味方の様子を伺い連携を狙う。
     誰のものともわからない、息を吸い込む音。
     次の瞬間、デモノイドは咆哮を上げ突進してきた。


    ●真の声
     デモノイドの拳を想希は後ろに跳躍しかわすと、赤のオーラを日本刀に宿す。
    「人を殺めることだけは……させない」
     一歩で距離を詰め、刀をデモノイドの至近距離で振り払う。
    (「もう、元に戻れなくても……もう、人の記憶も気持ちも持たなかったとしても。それが、せめてもの救いになると、思いたいから……」)
     刀を握りしめる手に、思わず力が入る。
     そこに間髪入れず、将平が拳を叩きつけた。
    「頼む、俺は、お前を受け止めてやりたいんだ……!」
     過去に自分が闇堕ちから救われたからこそ、今目の前に立つ、人間だったはずのデモノイドを助けたいと願って。
     伝わるかもわからぬ拳を、ただひたすら打ち込む。
    「此れは戦に非ず。御身が魂に、安息を……」
     フーリエの生み出した漆黒の弾丸は彼女の思いも乗せてデモノイドを貫いていく。牙の間から呻きが漏れ、ふらりとよろめく。
    「デモノイド、あなたもソロモンの悪魔の被害者ではありますが……だからこそ、無益な殺生をさせるわけにはいきません」
     いつもの穏やかな表情も今ばかりは引き締めて槐は言い放つ。槐の伸ばした影は、デモノイドを難なく捕えた。
    「どんなに力自慢でも、動けなければ意味がないのよ?」
     影に捕えられたデモノイドへ、ホナミの魔弾が走る。その弾はデモノイドの胸を貫通し、小さな穴を開ける。
    「私の活躍の場も残しておいてくださいねっ、と!」
     イオノが飛び込んでくる。息を切らしながらもイオノが放つ拳の勢いは衰えてはいない。デモノイドはイオノを払おうと腕を振るが、イオノは転がるようにしてそれをすんでのところで避けた。
     夕弦がデモノイドを指させば、彼女の影がデモノイドの体に絡みつく。
    「ティノさん、今です!」
     影は締め付けてデモノイドを離さない。夕弦の声にティノが無言で頷くと、水流のように緩やかだったティノの影はたちまち恐竜の顎のように姿を変えていく。
    「では、これで幕引きです」
     黒の顎が迫り、大きく牙を見せつけるように口を開く。
    「ウゥ……ガアアアアァ……!」
     一際激しい咆哮が山に響き渡る。影から逃れようと振るわれた青の腕は、むなしく空を切った。デモノイドは影へ飲まれ、その場に崩れ落ちる。
    「……アリガト……タス……クレテ……」
     デモノイドの体が溶けるように消えていく。
     最期に発された小さな声は、間違いなく人のものだった。


    「……終わりましたね」
     肩を上下に揺らしながら夕弦が呟いた。デモノイド――手放しに喜ぶことはできなかったが、それでも今は無事終わったことへの安堵感に身を委ねる。
     想希はデモノイドの消えた場所で、傷だらけの体を曲げて祈りを捧げる。
     ――せめて安らかに、と。
     槐もデモノイドの魂が安らかに眠れるよう、手を合わせる。
     フーリエはすっかり戦いで荒れ果てた山道を、ただ見つめていた。
    「次に逢った時の為、今は牙を鍛える時ですね……」
     脳裏によぎるのはこの事件の元凶となった者達。フーリエは静かに唇を噛んだ。

    「近くに道に迷った人はいないみたいですね」
     イオノがきょろきょろと辺りを見回す。ここへ迷い込んでしまうというその人を心配し、イオノは探していた。
    「まだ来ていないみたいね。山道を下っていけば、合流できるかもしれないわ」
     そうしたら途中まで一緒に山を降りましょう、とホナミはイオノの肩にそっと手を置き、努めて明るく言った。
    「この場にいるのを見とがめられても困ります。……そろそろ失礼しましょうか」
     ティノは荒れ果て、暴走の主の消えたその場所をしばらく見つめてから、そこに背を向ける。

     その場から去ろうとして、将平はデモノイドが最期にいた場所を振り返った。
     今はもう、デモノイドの姿は影も形もない。
    「……道標には、なれたかよ」
     最期の声が、耳の奥で響く。痛いほど拳を握り、誰にも聞こえないほどの声で小さく囁いた。
     痛々しい地面の傷跡だけが残されたその場所を、灼滅者達は後にした。

    作者:時無泉 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年2月26日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
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