現在、複数の少年少女が眠り続けるという事件が発生しています。
この事件は、高位のシャドウ、慈愛のコルネリウスの仕業と思われます。
確認できているだけでも、二十名以上の少年少女が覚めることのない夢を見続けているのです。
接触した灼滅者達の報告を聞く限り、慈愛のコルネリウスには、他のダークネス達のような悪意はあまり無いのかも知れません。
なんというか、価値観や考え方が私達とはかなりズレているというか……。
ですが、このまま無視するわけにもいきません。
慈愛のコルネリウスの夢の中から、少年達を救い出してあげてください。
夢の中は、まるで、現実のようなリアルな世界になっており、その夢を見ている者の為に特別に作成されたもののようです。
夢に囚われた者は、夢の中を『現実である』と思い込んで生活しており、自分が夢の中にいるとは思っていないと思われます。
夢の中でも、ちょっとした不幸などはあるし、努力しなければ良い結果は生まれませんが、本当の不幸に陥る事は無いし、努力すればしただけ報われて幸福になることができる夢になっています。
この事件は、一見、放置していても問題無いように見えます。
が、そう単純なものではありません。
慈愛のコルネリウスは、今回の計画が成功したら、今度は、規模を広げて更に多くの人間を夢に捕らえるようになっていくでしょう。
最悪、都市の住人全てが眠り続ける……といった事件に発展するかも知れません。
夢を見ている人に、それが夢であり現実では無い事を理解して貰い、現実に戻る決意をさせれば、夢から連れ出す事ができるでしょう。
ソウルアクセスを行おうとすると、それを邪魔するべく、慈愛のコルネリウスの配下のシャドウが眠っている少年の傍らに出現します。
知っての通り、シャドウによる現実世界での活動には制限がありますが、その強さは、他のダークネス達と比べても、かなり強力であると言えます。
幸い、シャドウは眠っている少年を傷つけるような事はしてこないので、戦闘には支障ありません。
また、今回のシャドウは危機に陥ると夢の中に逃げ込むようなので、それを前提に戦略を立てても良いでしょう。
まともにぶつかり合えば勝利するのは難しい相手ですが、向こうが危険になれば逃げるという方針である以上、つけ入る隙は充分にあります。
現実側でシャドウを撃退する事に成功したら、改めてソウルアクセスで夢の中に入る事になります。
ただ、闇堕ちした者が出てしまったり、重傷者が複数出た場合など、作戦の継続が難しくなった場合は無理せず撤退してください。
夢の中でも、シャドウとの戦いが予想されるからです。
こちらの依頼では、小学二年生の少年、ヒカル君の夢へソウルアクセスを試みることになります。
出現するシャドウは『ひょうきんものの』ラップタップナップ。
体を変化させて鋼糸のように使ったり、バトルオーラのような気を練る技を使ってくるようです。
どうやらユーモラスな性格をしているようで、人と交流を持ったりはあまりしませんが、人間の音楽に興味があるようです。
特に日本の歌を好むようで、もしかしたら、そこを突けば時間稼ぎができるかも知れません。
「大変な戦いになると思いますが、子供達を必ず取り戻してきてください!」
参加者 | |
---|---|
加藤・蝶胡蘭(ラヴファイター・d00151) |
影道・惡人(シャドウアクト・d00898) |
四方屋・非(ルギエヴィート・d02574) |
八握脛・篠介(スパイダライン・d02820) |
壱乃森・ニタカ(桃兎・d02842) |
泉・火華流(元気なハンマー少女・d03827) |
雲母・凪(魂の后・d04320) |
ンソ・ロロ(引きこもり型戦士・d11748) |
●
某日未明。
八握脛・篠介(スパイダライン・d02820)達はヒカル少年のもとへやってきていた。
加藤・蝶胡蘭(ラヴファイター・d00151)は目撃されていないことを確認し、サウンドシャッターを維持する。
(「こんなに早く現実世界で対面する機会が来るなんて思わなかったよ」)
泉・火華流(元気なハンマー少女・d03827)がヒカル少年のそばに行ってESPを発動しようとする。
ソウルアクセス!
その瞬間。
怖気が走るような、強烈な圧迫感を感じてその場を飛び退く。
なにもない場所から流れ出るように、不定系の生き物が出現する。いや、これを生き物としていいのだろうか。その外見は、他のダークネスと比べても異形である。
人の精神世界に巣食う怪物、シャドウ。
人が一人で相手取るにはあまりに強すぎる存在が、目の前に現れた。
「これが、真のシャドウ……」
その圧倒的な存在感と迫力とに圧され、火華流の瞳から光が消えた。
敵わない。敵うはずがない。
それが、こうして立っているだけでわかる。
自分達とこのシャドウとには歴然とした実力の差があることを……。
「おいおい、なんて顔してるんだ」
はっとして我に返ると、四方屋・非(ルギエヴィート・d02574)が悠然とシャドウへと進み出ていた。瞳に野生的な獣の色を秘め、強大な相手を前にしてもその態度はいささかも揺るがない。
「火華流ちゃん大丈夫?」
壱乃森・ニタカ(桃兎・d02842)が心配げに顔をのぞき込んできていた。そうだ。自分は一人じゃない。八人の仲間がいる。自分より年下の子が怯えていないというのに、自分が弱気でどうするのか、と火華流は己を奮い立たせる。
けれど恐怖は依然としてそこにあった。
非は、シャドウに対してなにも持たない両手を広げ敵意のないことを示した。シャドウは体を変化させた触手のようなものを怪しげに動かしている。
「お前の考えてるとおり、私達は灼滅者だよ。だが、まあまあ。こうして会ったのも何かの縁。ひとつ余興に歌でもどうだ?」
歌を好むだけあって言葉は理解しているのだろう。
シャドウが攻撃してこないのを確認して、ラッパーっぽいだぼだぼの服を着た蝶胡蘭はしっとりと歌い始める。
闇に負けない勇気を胸に。
私達は戦い続ける。
まだ見ぬ未来目指して……。
と、蝶胡蘭は急にラップ調になって、
今日も華麗にダークネス、一掃!
勇猛果敢に正義、執行!
時には魅せるキュート、表情!
いっちゃえ!
良いじゃん♪
イかしたウィーアースレイヤー!
だからどんな時でも。
慈愛のココロを持って戦うよ。
花びら閉じて蕾は眠る。
密を吸われて記憶も消えて。
ソレは全てを殺すように静かな日……。
蝶胡蘭のラップから繋げて、アイドルみたいな格好をした非が笑顔で元気よく歌い、雲母・凪(魂の后・d04320)が独特の雰囲気で締めた。ンソ・ロロ(引きこもり型戦士・d11748)は歌えないので、歌に合わせて踊っている。
(「あいつら、さては打ち合わせとかしてねぇな……」)
それぞれのパートがちぐはぐなので影道・惡人(シャドウアクト・d00898)は片手で頭を抱えた。
まぁ、それはそれで面白いか。
「お兄さん、次はニタカが歌うから聞いて~!」
妙に空いた間を埋めるように、ニタカはゆるふわな髪を揺らしながら、兎のポーチから取り出した玩具のマイクで歌い始めた。
武蔵の国からやってきた~。
殲滅戦隊サイキックレンジャー♪
闇の魔女を倒すため~。
行く手を阻むダークネスをー正義の力で殲滅だ~。
螺穿槍、マジックミサイル、フォスブレー。
ドカンと一発粉みじん~。
強いぞ凄いぞ僕らのサイキックレンジャー♪
「フォスブレ……フォースブレイクのことか。オスプレイかと思った」
「オスプレイ関係ないよ!? ん、でも、お兄ちゃんと考えて作った歌だけど、やっぱ恥ずかしいね……」
ニタカ照れり照れり。
火華流はシャドウを前に、媚びるように前置きをして歌い始める。
「気に入ってもらえると嬉しいんだけど……」
流れる暗雲が星空を覆いつくし。
夢と現の世界分かつ扉が壊される時。
絶望の世界悪夢が支配する。
人の魂打ち砕き。
夢と未来貪る者。
darkness shadow。
黒き爪が皆に襲い来る。
シャドウはぐにぐにと体を揺らしている。
喜んでいるのかどうか、感情は読めないが、これまで攻撃してこないで大人しく聞いているのだから、多分成功しているのだろう。
惡人がラジカセでラジオ体操の前に流れてそうな歌のテープを流そうとするとシャドウが器用に触手を伸ばして停止を押してきたので、次、篠介がオオトリを務める。
(「バンド音楽ばっかで日本語の歌は唄いなれねぇが……」)
この声は届くだろうか。
甘く鎖された その壁の向こう。
君は忘れてしまったの。
夢はいつか終わるんだって。
どんな幸せも喜びも。
一人きりだろ 狭い部屋の中じゃ。
寂しさに夜が満たされても。
瞳に映るのは哀しい色だけじゃない。
目覚めの瞳は すぐそこまで。
扉を開けて 声を聴かせて。
藍色の空に今はまだ小さく弱い光。
いつか輝くだろう未来の光。
篠介まで歌い終えると、
「ォオオオォオン……!」
怒りとも慟哭ともつかぬ雄叫びをあげて、シャドウがそのコーヒーゼリーのような身をよじりながら天井高くまで伸び上がる。
「な、なんだ……」
その反応の意味がわからず身構える。
相手はダークネス。人類の敵。
次の瞬間には皆殺しにするべく暴れ出すのかも知れないのだ。特に、現実世界へ這い出てきたシャドウは強大で十分にそれをなすだけの力がある。
気は抜けない。けれど……。
ひゅっ!
シャドウの触手が篠介へと飛ぶ。
視界には入っていた。けれど、その早さは理解の外だった。いきなり後衛を狙ってきたというのもある。
「くっ……!」
解体ナイフと日本刀を両手に構え、迎撃する体勢に入る。
(「間に合えっす……!」)
ンソはとっさにリングスラッシャーでもあるドラム缶の蓋を投げる。しかし、蓋は触手の内一本の先端を斬るにとどまり、シャドウの攻撃を防ぐに及ばない。
「篠介ちゃん……!」
「……え?」
シャドウの触手は篠介の目の前でくるんと丸まって『○』を作った。攻撃ではなかった。続いて触手をスライドさせてニタカ達他の歌った面々にも『○』を見せ終えると体を揺らしながら、ボ、ボ、ボと変な音を漏らす。
「……どうやら、満足したみたいだな」
「そうですね」
気がつけば三分が経っていた。
総合して、シャドウの興味を削がずに歌いきることができたようだ。
蝶胡蘭はだぼだぼの服を脱ぎ捨て、凪はモダンな柄物の着物を肩に掛けた。
シャドウは体を揺らすのをやめて静かに凪達を見ている。それはまるで準備が整っているのを待っているかのようでもあった。
「よし、そろそろおっぱじめるか」
頃合いを見て、惡人はライドキャリバーザウエルのアクセルをふかして、戦いの口火を切る。
「おぅヤローども、やっちまえ!」
凪はシャドウの触手の雨を跳ねるように避けながら漆黒の日本刀でシャドウの腹部を裂き、ンソはその凪へとシールドリングを投げる。
惡人はそれを見届け、別の角度からシャドウへの一撃を狙う。
『ひょうきんものの』ラップタップナップ。
人間の歌に興味があるようだし、ダークネスの中では、友好的な部類に入るのかも知れない。あくまで他よりマシ程度ではあるが。
だが。
「んな事ぁどーでもいいんだよ」
余計なことは一切合切抜きにして、今目の前にいるこいつが敵であることだけを事実とする。敵を排除するために、動きを最適化していく。
無数の触手がうごめいて、惡人を待ち受けていた。ぶよぶよとして伸縮自在の上に、攻撃の際にはドリルのように鋭くなって人の体に風穴を空ける。その攻撃は手練の灼滅者だとしても回避はほぼ不可能!
「だからどーした! オラァ!」
ザウエルに乗った惡人は触手の壁を突き破り、見えた本体へとオーラキャノンを叩き込む。効き目の薄いサイキックはこの短時間で分析済みだ。ホーミングバレットとオーラキャノンでガンガン攻める。
「よそ見をしている暇はないぞ!」
声は、シャドウの足下から聞こえた。いつの間にか中衛から走り込んできた蝶胡蘭がロケットハンマーを振りかぶっていた。
「私の一撃が、闇をも砕く!」
チュ……ドォオオンン!
ロックハート・アタックがシャドウの肉体にめり込んで、その体組織を破裂させる。血の代わりに黒い霧のようなものが空中に噴出した。
シャドウがよろけながら伸ばした触手が届く前に、蝶胡蘭は篠介の放出した夜霧の中に消える。
「……! 追ってくる!」
一度見失ってなお、蝶胡蘭を貫こうと襲ってくる触手を光の輪が弾いた。
ンソの放ったシールドリングは、それ自体が意志を持つかのようにことごとく触手を撃ち落とす。
「おい、影道、お前さんはまだ回復がまだじゃ……」
「ぁ? なもん知るかよ」
惡人の放った弾丸がシャドウの体を貫いた瞬間、黒の体が爆散した。
「ケガが怖くて戦ってられっか。勝ちぁなんでもいいんだよ!」
オォォオオン!
その存在を誇示するかのようにシャドウは叫ぶ。
火華流は練った気で凪を癒しながら、その光景を驚愕と共に見ていた。
なぜ戦える?
なぜ立ち向かえる?
この強大な相手に。
あまりにも強いこの闇に。
火華流とて戦場をくぐり抜けてきた灼滅者の一人だ。戦えないわけではない。
でも、恐怖を感じないわけではないのだった。
ほら、目の前で凪が触手に捕らえられた。
足をすくわれ、体勢を崩した瞬間に一斉に触手が彼女に絡みついた。
「……っ!」
見た目は大人しそうな少女。事実、灼滅者という側面を持ちながら、普段の彼女は病弱でもある。
ただでさえ細い腰が一層締め上げられ、手足の肉に黒い触手がめり込む。破けた皮膚から血が滲んで滴っていて、首も絞められていて悲鳴も上げることができない。
「待ってて、今助けるよ!」
ニタカの影が、うさぎのぬいぐるみの形になって凪を縛る触手を斬り裂いていく。けれども、その数は膨大で簡単には取り除けない。そうしている内に、触手の矛先はニタカ自身へと向かう。
「こっちきたぁ!」
ニタカはその場でくるんとターンするように妖の槍を振り回し、触手を斬り払う。その切っ先に秘められた殺傷力に目をつぶれば、とても可愛らしい動きである。けれど、触手はその一度で終わりではない。
「またきたぁ!」
斬り裂いた。けれどその二度目で終わりでもない。
「め、目が回るよぉ……!」
ニタカの疲労で生まれた隙を突いて、一斉に躍りかかる触手。だが、その黒い波が可憐な少女を蹂躙する寸前、非のライドキャリバー、バロッツァが身を挺して守った。
「お前の思い通りにはさせんよ。ここは現実だからな」
非はけたたましい音をまき散らしながら、シャドウの触手をぶった斬る。押し寄せる触手の波に恐れることなく立ち向かい、豪快にチェーンソー剣を振り回す。
「邪魔されるのが嫌なら都合の良い夢の中にでも引きこもっておくんだな!」
ンソのビハインド、ビッグ・チーフも本体への攻撃がてら触手を断つ。締め付ける力の弱まりを感じ、凪は血の気の失せた手をぐぐぐっと動かし、触手にナイフを突き立てた。他の触手の相手をしていた鴉の影も一斉にそこへ殺到して啄み、遂に凪は拘束から逃れて宙を舞いそのままシャドウに刃を突き立てた。
オオオオォ!
シャドウは叫び、真っ黒な両手を凪目がけて伸ばしたその時。
シュパッシュ!
閃光が瞬き、シャドウの巨体が衝撃で大きく揺らいだ。
射手はンソ。ドラム缶からバスタービームを放出させる。
シュパッシュ! シュパッシュ!
「いい調子じゃの……お?」
シャドウは大きく息を吸い込み、嵐のように叫んだ。その声は総毛立つような迫力を孕んでいる。
かと思えば、そのぶよぶよの体をくねらせてお尻をぷりぷり振った。
「……は?」
その瞬間、シャドウの全身に豊潤な気が巡り、蝶胡蘭に穿たれた傷穴も、非に破かれた皮膚もみるみる癒されていく。
「さすが……回復量も半端ねぇってわけじゃね」
篠介はしかし、天使の歌声を響かせ続ける。ここで退いては、夢に囚われた少年達を救うことはできない。
「歌詞は己の人生や経験無しじゃ作れねぇだろ。手前勝手な理由で他人の未来を奪うなよ。そいつに歌詞を作る機会をやれよ。ヒカルが知らない幸せが、現実にはあるんじゃから!」
篠介の支援を受けて、ニタカの影が触手を避けてうさぎパンチ。
「この一撃はどうだっ!」
「この一撃もどうだ!」
蝶胡蘭の左拳がシャドウの体を穿ち、衝撃が波及する。少女達の何倍もあるシャドウの体が弾け飛んだ。
けれども、シャドウは倒れない。
火華流は攻撃の気配を予測し、素早く回避する。
だが、シャドウの狙いは他にあった。
シャドウの体から伸びた無数の触手が非を襲う。その一本一本が研ぎすまされた鋼のごとき殺傷力を持っている。それが全包囲から来ては、非のWOKシールドでも到底防ぎきれない。
「四方屋さん!?」
火華流は惨劇を想像して目を閉じた。
無事ではいない。少なくとも。
よくて戦闘不能。あるいはそれ以上の結末もありうる……。
火華流はけれど目を開ける。
灼滅者は闇と戦い続ける定め。ならばいくつの悲劇も、幾度の苦難も直面し乗り越えていかねばならないと。
だが。
「……私がなんだって?」
火華流が目にしたのは、触手のすべてをズタズタに斬り払い、威風堂々と立ち続ける非の姿だった。
「そろそろ時間のはずですが……」
凪が後方へ跳びながら触手を薙ぐ。ンソのバスタービームがシャドウの頭部の辺りに命中する。
その瞬間。
ジリリリリリ!
「ご、ごめんなさいっすー!」
「これは……目覚まし時計?」
ついうっかり謝ってしまったンソと、困惑する蝶胡蘭達をよそに、シャドウは体の中から取り出した時計のベルを止めると夢の中へと帰っていったのだった。
●
「うーん、強いねぇ……疲れた~。皆は大丈夫?」
「気を失ってるだけで、深い傷ではないみたいっす」
「……あれ? いつの間にドラム缶の中に」
ニタカが振り向くとンソの顔はシュポっとドラム缶の中に引っ込んだ。代わりにビッグ・チーフが仲間を介抱している。
「あ~ん、すごく悔しいっ! ……許せないっ!」
目覚めるなり火華流は叫んだ。気持ちの掃収まりどころを見つけられない。
どんな敵を前にしても気持ちだけは負けないつもりだった。
だが、シャドウの真の力を肌で感じ、歌って済ませるならと思ってしまった。媚びるように歌ってしまった。
「泣かないで。火華流ちゃん」
「そうだ。まだ依頼は終わってない」
「後悔は、後ですりゃあいいんじゃ」
惡人達は少年に向き直る。その夢では、シャドウが待ち受けている。
「夢の中まで、ぶん殴りに行くぜ」
作者:池田コント |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2013年4月17日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 7/感動した 1/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 2
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