うなぎ注意報――そが愛したはひつまぶし

    作者:聖山葵

    「高い、高い、高すぎるッ!」
     柳川・薫は憤っていた。スーパーの鮮魚売り場に並ぶ『それ』の値段に。
    「挑戦だ、これは挑戦に違いないッ!」
     そして独り言とは思えないほどの声でまるで誰かに聞かせんがばかりに語り始める。
    「ねー、ママぁ」
    「見ちゃいけません、行くわよしずちゃん」
     もちろん、誰も聞いちゃあ居なかったが。
    「私だけでない、ひつまぶしを愛する全ての人々の為にも何とかしなくては――」
     こうして、郷土愛溢れると言うかひつまぶしラヴな市民が一人、闇堕ちするに至ったのだった。
     
    「と言う訳で、一般人が闇堕ちしてダークネスになる事件が起きようとしている」
     通常なら、闇堕ちしてダークネスになってしまえばすぐさまダークネスとしての意識が発生し、人間の意識はかき消えてしまうのだが、今回のケースではまだ人間としての意識が残っているらしい。
    「ダークネスの力を持ちながらもダークネスになりきっていない状況だね」
     だからといって、このまま放置すればかの人物は遠からず完全なダークネスとなってしまうことだろう。
    「それは避けたい。灼滅者の素質を持つのであれば闇堕ちから救い出して欲しいし、完全なダークネスになってしまうようであれば――」
      変貌してしまう前に灼滅を。
    「尚、先入観を抱かせるといけないので件の人物の性別は敢えて伏せておく」
     突然の宣言だが、灼滅者達は気づく。エクスブレインがここまで闇堕ちしかけている人物の性別をあえて触れないように説明してきたことへ。

    「それで、ご当地怪人『ひつま武士』」と化してしまった本名『柳川・薫』だが、大きなおひつから手足が生えたようなフォルムをしていて、現在近くの中学校のプールを占拠している」
     プール占拠の理由は、プールをうなぎの養殖場に改造し、うなぎの値段の高騰に歯止めをかける為なのだとか。
     つまりそのプールに侵入すれば薫と接触することが出来るのだろう。
    「そして、俺がわざわざ性別を伏せていた理由だが、おひつの中はうなぎでいっぱいなんだ」
     きっとおひつの中は凄いことになっているのだろう。エクスブレインの少年は目を泳がせたまま窓の外に視線をやると灼滅達と目を合わせずに続けた。
    「一応、おひつの中のうなぎはダークネスの力で生み出したもので本物では無いのだが――ひつま武士はこのうなぎを攻撃にも転用し……ま、待て、帰るな! 大丈夫だ。服にうなぎを入れる攻撃は男性にしか行わないっ!」
     それはそれでどうかと思うのだが。ともあれ、敵の攻撃には「ずぶぬれ+うごめき」という凶悪コンボが付与されたモノがあるというのは確からしい。
    「なにがどうしてこんな事になったかは置くとしてだ、闇堕ちしかけた一般人を闇堕ちから救うには戦ってKOする必要がある」
     人の心に呼びかけ、説得することで弱体化させることは出来るが、あくまで弱体化。戦闘を避ける術はないのだろう。
    「あー、うなぎのせいで説明がとんだが『ひつま武士』は他にも熱々のだし汁を噴射する遠距離攻撃とひつまぶしを食べさせてうまさでダメージを与えつつ対象を魅了する攻撃をもっているから気をつけてくれ」
     少年は情報を付け加えると、後ろを向いて黒板にプールのモノらしき見取り図を描き出す。
    「怪人が占拠していることもあって、プールの入り口は鍵が壊され問題なく侵入できるようになっているから、プールへはこの入り口から入るといい。決行は早朝、明かりが要らない程度に明るくなった頃がベストだ」
     わざわざ経路を説明すると言うことは、別の時間や他の場所からの侵入はNGなのだろう。
    「それじゃ、大変な仕事だがよろしく頼むな」
     とんでもない相手を押しつけた割には真剣な顔でエクスブレインの少年は頭を下げた。
     


    参加者
    御貫・遥斗(討魔灯・d00302)
    天津・麻羅(神・d00345)
    リリー・スノウドロップ(小学生エクソシスト・d00661)
    アプリコーゼ・トルテ(中学生魔法使い・d00684)
    黄楊・クロニス(高校生魔法使い・d03163)
    火那岐・勇人(ジャスティスギョウザ・d03527)
    ハイプ・フィードバック(焔ノ記憶・d04764)

    ■リプレイ

    ●愛故に
    「っ、何者武士?!」
    「私の名はジャスティスギョウザ……餃子を愛する栃木のヒーローだ」
     名乗りを上げた火那岐・勇人(ジャスティスギョウザ・d03527)が物陰でスレイヤーカードの封印を解き、包帯覆面とサングラスで顔を隠したのはつい先程のこと。
    「ジャスティスギョウザ、着装」
     と、声を出してはいたものの、突入前の変身だったのでご当地怪人は勇人の素顔を知らない。
    「ジャスティス……ギョウザ……武士」
    「正体に触れないのは良い子のみんなとお兄さんのお約束だ」
    「うおぉ、黒い物体がうごめいてる……!!」
     勇人の名をご当地怪人ひつま武士が反芻しジャスティスギョウザがポーズをとる中、ハイプ・フィードバック(焔ノ記憶・d04764)はうなぎが蠢くプールに思わず仰け反り。
    「昔、石焼のひつまぶしを食べましたがとても美味しかったですねぇ……」
     リリー・スノウドロップ(小学生エクソシスト・d00661)は記憶の中のひつまぶしに思いを馳せてうっとりとしていた。
    「そのままはもちろん、高温の石でカリカリになった部分とかとても香ばしくて」
    「鰻の蒲焼はわしも好きなのじゃ」
    「そうだ、うなぎは美味しい。みんな大好きなんだ武士」
     便乗した天津・麻羅(神・d00345)の言葉にさもありなんとご当地怪人が頷く様は実にのどかで。
    「最高だ武士」
    (「随分とウナギ愛に溢れた相手ですなあ。あいや、むしろ愛が溢れすぎて、ダークネスって感じですかね」)
     うれしさの滲む声には黄楊・クロニス(高校生魔法使い・d03163)も思わず感心するほど。
    「ウナギ、美味。味、好み」
    「こんな言葉少なげなお兄さんまで同意してくれている武士ッ! そうだ、私のやっていることに間違いは――」
    「聞いてくれ、ひつま武士」
    「む?」
     ガイスト・インビジビリティ(亡霊・d02915)の言葉に背中を押される形で結論へ突っ走ろうとする怪人へ、話しかけたのは勇人。
    「……ご当地料理を愛する者として君の憂いは良く分かる。私も小麦価格高騰には頭を悩ませるばかりだ」
    「養殖を成功させ、市場の相場を下げようとする試みは良い事なのじゃ」
     動機の一部に理解を示したのは、勇人と麻羅が共にご当地ヒーローであったからか。
    「しかしな、だからと言って人様に迷惑をかける理由にはならない。第一、そうした経緯で用意された材料で人々に喜ばれる料理が作れるだろうか。私はそうは思わない」
    「ただそれが負の感情からではなく、正の感情からならば良かったのじゃが……」
     だからこそ、悪に走るのを見過ごせなかった、おそらくはそうだろう。
    「……物は違えどご当地料理を愛する者同士だ、君の行動を私は見逃せない」
    「うぐっ」
     指を突きつけられ、ひつま武士はこの時確かに怯んだ。

    ●義憤
    「ときに、養殖に必要な鰻の稚魚はどこから仕入れるのかえ?」
    「うなぎの養殖場を確保しても無駄っす、今やうなぎが高すぎて養殖するうなぎがいない養殖場が少なくない現実を一色までいってみて来るといいっす」
     麻羅の素朴な疑問攻撃をとっかかりにアプリコーゼ・トルテ(中学生魔法使い・d00684)が追撃を加える。
    「ううっ、おのれぇぇっ! そんな難しいこと中学生の私に解る訳ない武士! これは私に知恵熱を出させて倒そうとする卑劣なわ」
    「中学生って、あっしも中学生でやんすよ?」
    「なん……だって?」
     逆ギレからぶっ飛んだ断定をしようとしたひつま武士はアプリコーゼの言葉に愕然とし。
    「わしは小学生なのじゃ」
     容赦ない追い打ちがトドメを刺す。
    「ぬぬぬぬぬぬっ、もう良い武士。問答無用、こうなれば力ずくでも私の正し――」
     実力行使に出ようとしたご当地怪人が涙目だったのは気のせいだろうか。
    「ざけんな!」
    「さばぎっ!」
     真相は、御貫・遥斗(討魔灯・d00302)の繰り出したアッパーカットと共に吹き飛んだ。
    「薬味もねえ、茶漬けにも出来ねえひつま武士。そんな欺瞞、そんな邪道、例え誰が許そうと俺だけは絶対に許さない!」
    「うぐっ、不意打ちとは何て卑怯なヒーローだ武士」
     おひつの中程を手の甲で拭いながら起きあがるひつま武士へ。
    「俺はヒーローなんかじゃない、ただの愛知県民だ」
     遥斗は言い放つ。
    「くっ、愛知県民……」
    「愛知県民だからと言って不意打ちして良い理由にはなりませんが」
    「戦いでは、話は別。縛る。斬る」
     何だか納得した様子のを眺めつつさらりとクロニスは指摘してみるが、ガイストの言うように相手は敵。しかも両者が納得してるなら問題ないだろう。
    「改めて、勝負武士!」
    「任せなさい、お菓子への情熱なら、私とて負けやしませんよ?」
    「ぬうう」
     水で滑らない様にと用意した耐水性の靴をはきながら胸を張るクロニスに気圧されたか、ひつま武士は呻き。
    「わしの名は天津麻羅、高天原の神なのじゃ! 闇堕ちしかけとはいえ、我が宿敵が相手とは申し分ないのじゃ」
     名乗りを上げた麻羅は怪人を見据えて言い放つ。
    「さあ、わしに倒されて神の歴史として1ページを刻むと良い」
     戦いの始まりは、たぶんそろそろ。
    「望むところ武士! たぁぁッ!」
     カパッと胴体を形成するおひつの蓋を開けたひつま武士はいきなり加速し。
    「一名様ご案内武士ー♪」
    「うおっ?!」
     遥斗を捕まえるとその上半身を引きずり込んだ。
    「覚悟する武士」
     ここから先は引き込まれた者だけしか見えない光景。遥斗が目にしたのは、おひつの中に腕を引っ込めた一人の少女だった。うなぎまみれの女子中学生というだけでも犯罪っぽいのに年相応と言うには大きすぎる二つの膨らみが男性陣にはおそらく目の毒で――性別の出目が女性になった時点で予感はしてたんだよと何処かの誰かは語る。
    「大丈夫かな」
     ダブルジャンプで抜け出し、よろめきつつ後退する仲間の姿を見てリリーは暖かな光を照射しつつ第一の犠牲者を気遣う。
    「うわっ」
     体操服の袖口から覗くうなぎにハイプは口元を引きつらせるが、仲間達の盾になると決めたのは自分自身。
    「よっしゃ! 行くぞ、ロック!」
     自分を叱咤する意味も兼ねてか力強く霊犬の名を呼ぶと、ガトリングガンを腰だめに構えて連射する。
    「養殖場を作ればいいって問題でもないだろ! ウナギについてもっと勉強してこいっ!」
    「武士ーッ!」
     銃弾に怪人が踊り、おひつに穿たれた穴からひょっこりうなぎが顔を出す。
    「ああっ、うなぎがうなぎが漏れる武士ーッ!」
    「シュールって思えばいいっすかね?」
     バベルの鎖を集中させた瞳でアプリコーゼは思わずおひつをガン見する。
    「感じろ、これが私の餃子に対するダイナミックな情熱だ」
     丁度それは勇人が怪人を持ち上げた瞬間で。
    「ぐああああ、武士ーッ!」
     地面と接吻したおひつが大爆発の中に消えた。

    ●ひつまぶし
    「まぁ、何にせよ陰険な攻撃は好かんのじゃ。と言う訳で、受けてみよ、神ダイナミック!」
     腕を振り回しだだっ子パンチしながら突撃し、肉薄したかと思えば、麻羅は怪人を高々と掲げ。
    「武士ッ、ふぅ……危ないところだった武士」
     地面へ叩き付ける直前で引きはがされて、不発に終わる。
    「敵、強い」
     穴が開いてうなぎが漏れていても格上と言うことか。
    「当てる、必要、連携」
     バラバラに攻撃していれば対処されやすくなるのはある意味必定。
    「ピリオド、共に往く」
     ガイストはサーヴァントに呼びかけながら鋼糸を怪人に巻き付け、ピリオドの霊撃とで挟み打つ。
    「なっ、逃げ場がな……武士ーッ!」
    「だからと言って、たら、鰻高騰で客足が遠のいてもひつまぶしを伝え続けてる職人さん達の努力はどうなる」
     戦いは続いていた。
    「その土地、その郷で自然に生まれるからの特産品じゃないのか! ひつまぶしその物を大事に出来ず、一体どうして愛が語れる!!」
     そして、の袖口からはみ出たうなぎの尻尾はゆらゆらと揺れていた。
    「大丈夫っすか?」
     遥斗のダメージは倒れるほどでもなく、意志の力だけで立ち上がる必要のある状況では無い。
    「問題ないッ、職人さんの努力に比べればこの程度の気持ち悪さ……」
     とはいっても精神的にきつそうなので、アプリコーゼは一計を案じた。
    「ひつまぶしっておいしくないっすよね、混ぜるなんて邪道でやんす」
     攻撃と同時に怪人を挑発して自ら囮となる、まさに自己犠牲精神の成せる技。
    「良い度胸武士、お前だけは差し違えてでも私が倒す武士ーッ!」
     挑発は成功し、魔法の矢を身体に突き立てたまま怪人は吼えた。
    「憤るのは結構ですがね? その情熱を、鰻高騰対策の同士を募ったり、世間に広めたりと別の方向に使えませんかねえ」
     クロニスが歌声に説得の台詞を載せて歌う中。
    「3杯目! 出し汁を加え口一杯に広がる鰻の旨みを堪能するッ!」
     槍に螺旋の如き捻りを加えながら遥斗も叫んだ。一杯目と二杯目に続くひつまぶしの楽しみ方を。
    「君が本当にひつまぶしを愛しているというのであれば……このような材料でひつまぶしを貶めてはならないと思う」
    「ううっ」
     ダメージと説得の双方により怪人は、弱ってきていた。体内噴き出した炎を宿すサイキックソードを構え、向けた一言にひつま武士はレーヴァテインが放たれる前だというのによろめいて。
    「くらえ、神キック!」
    「うぐっ」
     ガイストの封縛糸で動きの鈍ったひつま武士は空き缶を蹴飛ばすかのような軽いノリのジャンプキックを受けてひっくり返る。
    「まだ、武士。邪道かどうかこれを食べてみる武士ッ」
     しっかり根に持っていたのか、今になって多対一の不利にようやく気づいたのか、アプリコーゼへとひつまぶしを突き出して。
    「美味しそうですねぇ。いいなぁ」
    「ってこれ攻撃っすよ。あ、でも抗えないでやんす」
     羨ましそうに見るリリーへツッコミを返しておきつつもアプリコーゼは、ひつまぶしを口にする。
    「っ、これはタレとご飯の絶妙な――」
     所謂グルメ漫画にありがちなコメントとリアクションが展開され。
    「ひつまぶし最高っす!」
    「解ってくれた武士か。ならさっそく私を癒す武士」
     囮はいつの間にか敵の術中へはまっていた。
    「ロック」
    「はっ、あっしはいったい?!」
     ハイプやリリーの霊犬が浄霊眼で魅了を取り払わなければ、怪人のお願い通り怪我を治していたかもしれない。
    「うぅぅ」
     怪人からすれば口惜しいことこの上ないだろうが。
    「ぐあ、せめてもう一撃、もう一撃武」
    「遅い」
     裁きの光に打たれ、よろめくの死角へ高速で回り込んだガイストはおひつごと鋼糸で怪人を切り裂き。
    「このまま終わらせますかな」
     クロニスはひつま武士を狙い魔法の矢を撃ち出す。
    「とくと味わえ、伝統の重みを!!」
    「あぐっ」
     命中の瞬間肉薄した遥斗がアッパーを繰り出し、傾いだ拍子にまたうなぎがこぼれた。
    「一撃……」
     それでも立っていたのは、もはや妄執。
    「冗談! 冗談でやんす! ひつまぶしの美味しさに嫉妬してたでやんす!」
    「一げ」
    「そうはいくか」
    「ああああっ!」
     思わず土下座する仲間の盾として、割り込んだハイプへいきり立ちひつま武士はぱっくりとおひつの口を開けて。
    「ぎゃあー!? 気持ち悪ッー!」
     ハイプも犠牲になったのだ。
    「このっ!! 丸焼きにしたらぁぁああっ!」
    「うわぁぁぁぁっ!」
     代わりに怪人も虎の尾を踏む形となったが。
    「必殺! 神ビ~~ムッ!!」
     燃えながら崩れ落ちるひつま武士へ放たれたビームは突き刺さり。
    「ぐふっ」
     柳川・薫が沈黙することで戦いは幕を閉じたのだった。

    ●大円団
    「女の人だったんですねぇ」
     全てが終わって、一人の少女がプールサイドに寝かされていた。
    「プール一杯のうなぎ……どうするのでしょう」
     とリリーが気にしていたプールの中身は、綺麗に消えていておひつのなかのウナギ同様にダークネスとしての力で作り出したものだったらしい。
    「結局稚魚を仕入れらなかったのかもしれんのぅ」
     所謂アホの子だったのだ、仕入れ方も解らず力に頼っていたのかもしれない。
    「何にせよ、こうして、神の歴史が新たに1ページを刻まれたのじゃ」
     無事、柳川・薫と言う名の少女は闇堕ちから救い出され、プールも平穏を取り戻した。
    「後は彼女がどうするかですな」
    「救えたならこの子はご当地ヒーローになるはず」
     それならその熱血を売りにしたアイドルになることを勧めてみたい、とハイプは主張し。
    「うっ……」
    「おっ」
     小さく上げたうめき声に気づいて振り返る。
    「大丈夫か?」
     数分後、少女はこれまでの経緯を聞かされ、問われていた。
    「売れっ子になったら、いろいろと出来ることがあるんじゃないか」
     と。
    「まぁ、うまくいくかは分からないけど、目指すんなら俺が一番目のファンになってやるよ!」
    「そ、そうか? よ、よろしく頼む」
    「今度地元でひつまぶし食いに行こう。それからまた、答えを探せば良い。どえりゃあうまいでよ!」
     まんざらでもなさそうな少女の肩を叩き、遥斗が食事に誘って。
    「是非に、丁度食べに行きたかったんですよぉ」
     別の少女が食いついた。ともあれ、こうしてうなぎの高騰に端を発した闇堕ち事件は解決を見、プールは養殖場ではなく学生達が水泳を楽しめる場所に戻ったのだった。
     ありがとう、ジャスティスギョウザ。負けるな、ジャスティスギョウザ。
    「そういや、餃子の街の代名詞がどこかの街に移ったとかいうニュースが……」
     クロニスの呟きはきっと気にしてはいけない。

    作者:聖山葵 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2012年9月4日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 1/感動した 3/素敵だった 7/キャラが大事にされていた 17
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