――シャキン、シャキンシャキン。
地下室にハサミの鳴る音と、被害者の悲鳴がこだまする。
深夜、廃れたシャッター商店街にある地下の空きテナントの中。
「ははは! 痛いかい? 心躍る鮮血だ!」
悲鳴を上げる被害者を前に、灰色の大柄な男がハサミで少しづつ、少しづつ、皮膚を裂き、肉を切り、骨を削っていく。
「ああ、待たせてしまって悪いね。いつもなら必要以上にはお招きしないのだが」
男は部屋の隅に向かって話しかけた。
そこには十数人の一般人が、手足を拘束され、床に転がされながら、目の前で繰り広げられる凄惨な殺戮を、絶望した目で見ている。
一人一人には、じっくりたっぷりと時間をかけられているが、今の被害者が終われば、次は自分の番かもしれない。
既に彼らがここに連れて来られてから、三人が執拗に痛めつけられながら、殺害されている。
「偶には暴食や浪費も悪くない! もっと血を、もっと悲鳴を!」
地下室には、いつまでも男の笑い声と被害者の悲鳴が響き続けた。
●
「俺の脳に秘められた全能計算域(エクスマトリックス)が、お前達の生存経路を導き出した!」
放課後、教室に集められた灼滅者達を前に、神崎・ヤマト(中学生エクスブレイン・dn0002)が口を開く。
「今回お前達の前に立ちはだかる漆黒の闇、それは六六六人衆だ」
六六六人衆がたくさんの一般人を拉致監禁して皆殺しにしようとしていることが未来予測によって判明した。
「相手は六六六人衆の序列四九八位『灰色の男』と呼ばれる者、強敵だ」
灰色の男は典型的な快楽殺人鬼で、食事をするように一般人を誘拐し、殺害する。
その殺人には被害者により強い苦痛を与え、楽しむもので、凶器には人体の解体には不向きな、刃が鋸のような鋏を使っている。
彼は一晩に殺す少人数を誘拐し、それを毎晩繰り返し、数人から十数人を殺したところで、次の町へと転々と徘徊していく殺人鬼だ。
「しかし今回ヤツは一度に十数人の一般人を誘拐して殺そうとしている」
その不自然な動きによって、今回ヤマトの未来予測に引っ掛かることとなった。
「灰色の男の凶行は見逃せないが、ヤツはお前達灼滅者が来るのを待っていて、お前達を闇堕ちさせることを狙っているのかもしれない」
普段の灰色の男の行動から考えて、今回の行動は挑発的で、考えるまでもなく明らかに罠のように思える。
「犯行現場は未来予測によって捉えているし、ヤツがお前達を誘い出そうとしている以上、接触自体は簡単だ」
ただし今から急いで現場に向かっても、灰色の男が一般人達を誘拐し終える前に到着することは出来ない。
「しかも厄介なことに、ヤツは侵入経路がひとつしかない地下にある店舗を根城にしているため、不意討ちをかけることができない」
不幸中の幸いは、灰色の男は配下を持たず、常に単独行動をしているということだろうか。
「灰色の男の戦闘力は高い。8人がかりでも灼滅するのは困難だ。そして闇堕ちしても一対一では敵わないかもしれない」
もし灰色の男の目的が灼滅者を闇堕ちさせることなら、それを達成させれば撤退するかもしれないが。
「また一般人を人質に取るようなことはしないだろうが、戦闘に巻き込むことは気にしないだろうし、お前達を闇堕ちさせることが目的なら、追い詰めるために、戦闘不能になった者にトドメを刺そうとするかもしれない」
理想としては一般人を全員救出し、自分達も速やかに撤退することである。
「今回の作戦はあくまで一般人の殺戮を止めることだ。灰色の男と無理に戦う必要はない。こう言うしかないことがもどかしいが、お前達の無事を祈っている」
参加者 | |
---|---|
月見里・月夜(ヷンダㇷォー紅生姜・d00271) |
九条・茜(夢幻泡影・d01834) |
千条・サイ(戦花火と京の空・d02467) |
風花・蓬(上天の花・d04821) |
雨宮・悠(夜の風・d07038) |
睛・閏(ウタワズ・d10795) |
本田・優太朗(ムムム・d11395) |
エリアル・リッグデルム(ニル・d11655) |
●地獄への階段
「痛いのも、悲しいのも、怖いのも、きらい。誰かが……泣くのは、嫌、なの。守れるなら、全てを……守る、よ」
星の瞬く夜、寂れた商店街に睛・閏(ウタワズ・d10795)のか細い声が歌のように響く。
怪物の口のような不吉な闇を思わせる地下への階段からは、幸いまだ被害者の悲鳴は聞こえてこない。
「相手は格上でわたし達を誘っていて、逃げるのが難しい地下室で、守らなきゃいけない人は多数いる」
状況をひとつひとつ慎重に確認するように雨宮・悠(夜の風・d07038)が呟いた。
「……かなり辛い条件だけど、放っておくわけには行かないよね。覚悟を決めて、いってみよう!」
見逃せば16名もの一般人が六六六人衆の手にかかって命を落とす。
悠は改めて気合いを入れ直すように拳を握りしめながら、地下への階段を見据えた。
「これ以上被害者を出すわけにはいかないね。がんばらなきゃ」
九条・茜(夢幻泡影・d01834)の口にした『被害者』とは一般人のみを指すものではないだろう。
これまでに多くの灼滅者達が六六六人衆の思惑で闇堕ちの危機に晒されていた。
「僕にとって今回は前回のリベンジ、誰も闇堕ちさせません!」
本田・優太朗(ムムム・d11395)は以前そんな六六六人衆の起こした事件に挑み、目の前で一人の仲間を闇堕ちさせてしまっている。
もう二度と自分の目の前で仲間を闇堕ちさせたりしないと優太朗は覚悟を固めていた。
●地獄への入口
ドアを蹴破ると先陣を切った月見里・月夜(ヷンダㇷォー紅生姜・d00271)が、部屋中央に置かれたテーブルの前に立つ六六六人衆・序列四九八位『灰色の男』に殴りかかった。
「トンデモ下衆野郎だな。いや、お前みたいな奴には褒め言葉になるのか?」
灰色の男の顔面を目掛けて月夜の雷を纏った右拳が放たれるが、灰色の男はそれを最低限の動きで回避する。
「本田先輩、お願いします!」
灰色の男がテーブルから僅かに離れた隙に、茜はテーブルの上に乗せられた一般人に魂鎮めの風をかけてから優太朗に受け渡した。
「任せて下さい。まずはこの人を外に逃がしてきます!」
茜から被害者を受け取ってから優太朗は急ぎ入口に向かう。
確認した限りではまだ被害者の体に目立った外傷はなかった。
そして3人に続いて灼滅者達が灰色の男を止めるべく地下室に突入する。
「498の奴、どこに行った!?」
救出が済むまでの囮となるために千条・サイ(戦花火と京の空・d02467)は灰色の男の注意を引こうと、最初から戦意全開で室内に入るが、彼を含めた灼滅者達全員がこのせまい部屋の中で、灰色の男の姿を見失っていた。
「やれやれ不躾なお客さん達だ」
その声はサイ達の背後、この地下室の入口の前から聞こえてきた。
月夜の攻撃を避け、茜が優太朗に一般人を受け渡していた一瞬の隙に、灰色の男は地下室の入口まで、誰に気づかれることもなく移動していたのである。
「まだ来たばかりで、お帰りになるには早いのではないかね?」
灰色の男は眠った一般人を外に運び出そうとしていた優太朗にそう言うと、ハサミに蓄積された呪いを宿らせ、その斬撃の風圧に乗せて、優太朗とその近くにいた茜に向かってそれを放った。
「ぐあ……!?」
優太朗は辛うじてその身で一般人が致命傷を受けることを庇うが、呪いは毒となって優太朗と茜の二人を容赦なく蝕む。
――痛い……もうやめて……痛い……助けて……痛い……殺して、痛い、死にたい、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛…………。
長年犠牲者達の血を吸い続けたハサミに蓄積された怨嗟が、負った傷以上に傷口を焼くような痛みとなって二人を苛み続ける。
「おっさん、俺が相手や。余所見させんで」
サイは二人と一般人達から灰色の男の注意を逸らそうと挑発しながらティアーズリッパーで攻撃するが、灰色の男は死角からの攻撃を入口から一歩も動かず避けてみせた。
「くっ、このままじゃ一般人達を避難させられない」
誤算だった。
エリアル・リッグデルム(ニル・d11655)は部屋の奥にいる残りの一般人達のところに向かおうとしていた足を止めてシールドリングを優太朗に飛ばす。
灰色の男に地下室の入口を押さえられてしまっては、一般人達を自主的に避難させることは不可能だ。
エリアルは一般人達が部屋の奥にいる方がまだ安全だと判断して仲間達の回復に回る。
「つぅ……いきなり使うことになるなんてね、ブラックフォーム!」
茜の傷口はブラックフォームで塞がるが、まだ幻の傷口に鋸を当てて引かれ続けるような痛みを拭い去ることができなかった。
「風花さん、お願い!」
「任せて」
悠の癒しの矢で超感覚を活性化させた風花・蓬(上天の花・d04821)が、愛刀の天ツ風から放つ黒死斬で灰色の男の手足を斬りつける。
「ほう、灼滅者もなかなかやるものだ」
灰色の男は戦闘の最中にまるで灼滅者達に注意を払う様子もなく、自らにつけられた傷を眺めながら、感心したように呟いた。
「強、い……」
閏はリバイブメロディで優太朗と茜を癒そうとするが、灰色の男から二人が受けた呪詛は幾重にも積み重なっており、一度に払い切ることができない。
「ようこそ灼滅者、来ないかもしれないと思っていたのでね。歓迎するよ」
灼滅者達の視線を集める中で、灰色の男のハサミが冷たく閃いた。
「私にとって君達とそこの人間達の違いは、ダークネスになり易いか、なり難いかだ。同じようにただ死んでしまわないことを期待しているよ?」
そして、優太朗と茜の二人が音もなく地面に倒れる。
●地下室の悪夢
「よくも優太朗と茜を!」
月夜のレーヴァテインで炎を宿した拳を、灰色の男はまた体を軽く傾けるだけで回避した。
「これでもくらえ!」
せめて灰色の男の体勢を崩そうと、反対側からサイも続けて影を纏わせた拳で殴りかかる。
「そこだ!」
サイのトラウナックルを避ける先を予測して、エリアルがブレイジングバーストで炎の弾丸を撃ち込むが、灰色の男は物理法則を無視するような急制動で、それすら回避した。
「こんなに当たらないなんて!?」
悠は自分にも癒しの矢を使用するが、灰色の男の動きは出鱈目で、目で追い切ることすら出来ない。
「例えばの話だが、君は赤ん坊が手を振り回している程度のことに、脅威を感じるかね?」
蓬の雲耀剣をハサミで受けながら、灰色の男は悠の言葉にそう答えた。
戦闘力の差は火を見るより明らかである。
「それ、でも……引けま、せん」
閏のペトロカースが灰色の男をかすめた。
「それに全部避けられているわけではありません!」
蓬の言う通り、先ほどの雲耀剣を、灰色の男はハサミで防いでいる。
「ふむ、君達の力を赤ん坊に例えたが、それは動きに限ったことではない。私を灼滅するのに一体あと何撃必要だと思う?」
目の前にいたはずの灰色の男の姿はなく、言葉は蓬の背後から囁かれた。
「しまっ……?!」
振り向いた蓬の腹部を狙って、灰色の男のティアーズリッパーが繰り出される。
「……何とか間に合ったか」
灰色の男のハサミが無慈悲に蓬の肉体を抉る直前に、月夜が間に割って入って代わりに攻撃を受け止めた。
「殺すつもりで放ったのだがね。ハサミに不調でもあったようだ」
蓬の雲耀剣は灰色の男のハサミを削っており、それで今の一撃が月夜の致命傷に達することを防いでいたのだ。
「だが次はない。早目にこちら側に堕ちることをおすすめするよ」
灰色の男の言葉を聞きながら、月夜はソーサルガーダーで守りを固めると同時に回復を急いだ。
ディフェンダーの自分が、三重の武器封じが掛かった状態で深手を受けている。
これがもし他の仲間だったら? 素早い灰色の男の攻撃をすべて肩代わりできるだろうか。
「言われるままに、わざわざご褒美なんぞようせんわ!」
不利な状況を打ち払おうと、サイは高速で灰色の男の死角に回り込んでティアーズリッパーを放つが、まるで見えているかのように死角からの攻撃さえ灰色の男は回避してみせる。
「月夜くん、回復するよ」
エリアルはシールドリングで更に月夜の守りを固めた。
最初に回復の要であるメディックの茜が潰されてしまったのが痛い。
傷口から大量の血を流している月夜に大丈夫かと問うことも躊躇われた。
「ヒーリングライト、です」
閏も回復に参加して立て直しを図る。
「ふむ、ハサミがこのままでは少々不便だな。血の宴を彩るために!」
灰色の男が仰々しい仕草でハサミを掲げながらシャウトを使用すると、ハサミは再び禍々しさを取り戻した。
●闇に染まる地下室
「倒すのに必要なら、何度でも攻撃するまで!」
蓬の日本刀から繰り出された黒死斬の連撃が、灰色の男の手足に更に傷を増やす。
足止めのバッドステータスを積み重ねることが徐々に効果をなしてきた。
「コイツはさっきのお返しだ!」
傷を癒し戦線に復帰した月夜の抗雷撃を、灰色の男はハサミを握った拳で叩き落す。
「足が止まってるで、おっさん!」
反対側に回り込んだサイのトラウナックルが今度こそ灰色の男を捉えた。
「このまま押し切れるか?」
エリアルのオーラキャノンも灰色の男に直撃する。
しかし灰色の男の体は攻撃を受けているにもかかわらず、ピクリともよろめくことはなかった。
「私が追い込まれているように見えたかね? 負け惜しみに聞こえるかもしれないが、最初から避けることはあまり重要ではなかったのだよ」
そう言って攻撃態勢に入った灰色の男を、灼滅者達は再び見失った。
「あ、ぐぅ……!?」
灰色の男の姿を目で追った先で、閏が全身を血に染めながら倒れ伏している。
「先ほどのハサミを封じられるのは少々厄介ではあったが、その気があれば君達の戦闘能力を奪うことは造作もない。単純な殺人技巧比べで、君達が私を灼滅し切るより、私が君達を解体し切る方が早い」
ただ事実を告げているというように、灰色の男は淡々とそう述べた。
これで戦闘不能になった灼滅者は3人。
「…………」
予め悠は戦闘不能者が3人になった段階で撤退を判断しようと考えていた。
しかし入口は依然として灰色の男によって塞がれており、一般人達の避難はおろか、自分達の撤退すら困難であると言わざるを得ない。
「仕方ない、か……みんな、後を、お願い」
誰かが突破口を開かなければ、自分達も、一般人達も、皆殺しにされるのは時間の問題であろう。
自分達はサイキックでダークネスに抵抗することはできるが、最初に言っていたとおり、灰色の男からすれば、まだまだ一般人達と同じ、取るに足りない存在なのかもしれない。
歩み出た悠の瞳から、スッと光が消える。
「ははは! 新しい同胞の誕生だ! 君達の仲間のおかげで最近は空位が出る。君しだいではすぐに序列を得ることもできるだろう!」
闇堕ちした悠を見て、灰色の男は演技がかった様子で悠に向かって語りかける。
それと同時に、ここに来て初めて灰色の男が構えらしい構えを悠に対して取った。
ダークネスとなった者が、その直後は混乱して以前の仲間のために行動することがあるという風に、灰色の男は認識しているのである。
「…………」
虚ろな目で灰色の男を見ながら、悠は一歩づつその間合いを詰めていく。
闇堕ちしたことで悠はより明確に灰色の男の戦闘力を把握することが出来ていた。
万全の状態であれば、自分ではこの男に勝つことは出来ない。
しかし、ここまでの戦闘での消耗をハンデとすれば、自分でも仲間達が撤退する時間を稼ぐことは十分に可能だ。
そう判断を下したところで、両者は攻撃の間合いに入る。
日本刀を上段に構えた悠は、力任せにそれを灰色の男に向かって振り下ろした。
灰色の男はハサミで刀身を掴み受けようとするが、しばらく拮抗した後に押し切られ、日本刀がズブリと肩口に埋まる。
灰色の男の判断も早く、ハサミを放ると、片腕を犠牲にし、悠の死角に回り込みながら、口で受け止めたハサミで、悠の頚動脈を狙った。
悠は咄嗟に後方に飛び退くことで、必殺の一撃を回避する。
「やれやれお嬢さんは、なかなか見込みのある同族のようだ。もう少し堕とせると思っていたのだがね。今回はここらが潮時のようだ」
残った手でハサミを口から取ると、灰色の男は灼滅者達に視線を巡らせてから肩をすくめた。
「私がこのような趣向に乗るのは珍しいことなのだが、また機会があれば会うこともあるだろう。その時は序列を競う相手となっていることを願うがね」
そう言い残すと、灰色の男はあっさりと入口から外へと走り去って行った。
「…………」
悠も灰色の男が退くつもりなら、深追いをするべきではないと、それを見送る。
「雨宮さん……」
エリアルが悠に声をかけるが、悠はゆっくりと仲間達に振り返ると、感情のない瞳で仲間達を眺めるだけだ。
「…………」
悠はしばらくそうした後で、一人地下室を出て、夜の町に去って行った。
このまま時間が経てば、今度は自分が仲間達に危害を加える存在になってしまうだろうから。
「くそったれ!」
悠を見送った後で、サイは仲間を闇堕ちさせてしまった悔しさに机を叩く。
他の灼滅者達も気持ちはサイと同じで、暗い沈黙が地下室を支配する。
一般人を含めて一人の死者を出すこともなく事件は幕を閉じた。
しかし一人の灼滅者が闇堕ちしてしまったことは、灼滅者達の心に影を落とすのだった。
作者:刀道信三 |
重傷:九条・茜(夢幻泡影・d01834) 睛・閏(ウタワズ・d10795) 本田・優太朗(歩む者・d11395) 死亡:なし 闇堕ち:雨宮・悠(夜の風・d07038) |
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種類:
公開:2013年4月13日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 9/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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