小豆島。
あずきとう、ではない。しょうどしま、である。
名作『二十四の瞳』の舞台であり、名勝や観光地を数多く抱える小豆島は、まだ朝晩は幾分寒いものの天候に恵まれ、菜の花やミモザが咲き誇り美しい季節を迎えている。
今日も観光客が、フェリーから降りてきたところで――、
「お兄さん、オリーブオイルいらんかいオリーブオイル!」
「へ?」
呼び止められた男が振り返れば、そこには巨大なオリーブの実で顔の下半分を隠した、目許涼やかな少年がぱちりとウィンクしながら、緑色の液体の入った瓶を掲げていた。
「どうだいオリーブオイル。炒め物にも、トーストにも、もちろんパスタにも、揚げ物にだって、お菓子にも使っちゃえるんだぜ!」
「え、あ、その」
少年の気魄に一歩下がる男。
一歩前に出る少年。
「そうだ、いっそ飲むとかどうだろう! 心臓病を防止する成分が入っている可能性があるらしいから、晩酌代わりに飲めば健康的!」
「いやいやいや」
「さぁ! さぁ! さぁ!」
「あーれー!」
数分後、油まみれで「も、もう飲めないよ……」と呟く男の前で、やはり油まみれになった少年は一仕事したと汗を拭う。
「やっぱり油は――オリーブオイルだぜ!」
「確かにオリーブオイルと相性のいいソーセージもあるし、オリーブオイルは健康にいいらしいけれど、飲むのはね……」
ラーエル・アルムスター(ソーセージ好きのシャドハン・d01001)が小さく溜息をついてから、「小豆島でご当地怪人が現れたわ」と灼滅者達に向き直る。
「噂を聞いてこれは怪しいと思って、伊智子さんに確認してもらったら」
「大当たりでした!」
嵯峨・伊智子(高校生エクスブレイン・dn0063)がひょこっと顔を出してVサイン。
「ちなみに伊智子、しょうどしまって読むの初めて知ったよ!」
「あずきって読みたくなるわよね、確かに」
そんな会話を繰り広げてから、二人は灼滅者達に向き直って。
「この小豆島オリーブオイルマン、実は闇堕ちしかけの一般人でね、もしこのままダークネスになってしまうなら灼滅するしかないけれど……もし灼滅者の素質があるなら」
「助けることができるかもしれないし! よろしくお願いします!」
そうぺこりと頭を下げて、伊智子は詳しい説明に入る。
「小豆島怪人オリーブオイルマンは本名が御里・伊武(おさと・これたけ)、小豆島とオリーブオイルを心から愛する中学3年生だずぇ! フェリーを降りたところで観光客にオリーブオイルを強引に勧めてるから、先頭で降りて最初に絡まれるか、誰かが勧められてるとこに上手く絡んでその人逃がしちゃえば、あとは人気のない所に連れ出して戦いに入れるんじゃないかなって!」
手段は任せるし、と伊智子はいつも通りサムズアップ。ラーエルが言葉を引き取り、説明を続ける。
「オリーブオイルマンはオリーブの香りキックとか、オリーブの木は高級木材ダイナミックとか、オリーブオイルビームで……要するにご当地ヒーローと同じ技で戦ってくるのだけれど、ビームを喰らうとびしょぬれと言うか……オイル塗れになるから、気を付けてというか、頑張ってというか……」
戦いが終わったら、洗髪とか着替えとかは必須だろう。
「ちょっと厄介ではあるけど……地元を愛する気持ちは本当だろうし、上手く救出出来れば心強い味方になってくれるだろうから、武蔵坂学園に誘ってみるのもいいかもしれないわね」
そう言ってラーエルは笑みを浮かべ、伊智子は「よろしくお願いしまーす!」と頷いて灼滅者達を送り出した。
参加者 | |
---|---|
フェリス・ティンカーベル(万紫千紅・d00189) |
ジャック・アルバートン(ロードランナー・d00663) |
ラーエル・アルムスター(ソーセージ好きのシャドハン・d01001) |
エウロペア・プロシヨン(舞踏天球儀・d04163) |
淡白・紗雪(六華の護り手・d04167) |
城橋・予記(お茶と神社愛好小学生・d05478) |
黒崎・白(モノクロームハート・d11436) |
神代・御卦(神の子・d15780) |
「あ、あれ? しょうどしまって読むんだ。ずっと間違えてたよ」
フェリス・ティンカーベル(万紫千紅・d00189)が照れ笑いを浮かべてから、すっと港の方へと向き直る。
「ご当地怪人もやり過ぎなければ、地域振興になりそうなんだけど、迷惑になっている以上は私達でどうにかしないとだね」
ふわりと海風に金色の髪が揺れる。ゆっくりと、船が港へと入っていく。
正直やりすぎられるとはた迷惑だなーと思いつつ、黒崎・白(モノクロームハート・d11436)は猫を被って頷いた。
「がんばって伊武おにーちゃん助けるよ!」
淡白・紗雪(六華の護り手・d04167)がぎゅっと拳を握ってにっこり笑う。その邪気のない様子に、ちょっとだけ白は目を逸らした。
「サラダオイルも良いけど僕はオリーブオイル……か」
ラーエル・アルムスター(ソーセージ好きのシャドハン・d01001)がふと呟く。ちなみにラーエルの好みは追いオリーブソーセージ、焼いたソーセージにオリーブオイルをかけた一品だ。
その間にもずんずんと、ジャック・アルバートン(ロードランナー・d00663)の巨体が昇降口に向かう。一番最初に小豆島オリーブオイル怪人に絡まれることが出来るよう、列の先頭を確保しに。
「オリーブオイルってごま油の仲間ですよね?」
「え? ……うーん、同じ油って言ったらそうだけど……」
そしてジャックの後を追っていく神代・御卦(神の子・d15780)と城橋・予記(お茶と神社愛好小学生・d05478)。横文字が苦手な御卦に無邪気に訪ねられ、予記が思わず首をひねる。
「飲むならオリーブオイルじゃなくてごま油がいいです……」
ほんの小さな御卦の呟きに、予記は「いや、ボクはやっぱり嬉野茶だね」と佐賀県のご当地愛を主張する。
「そ、そうですよね! お茶でもいいんですよね!?」
「もちろん」
はっとした御卦と予記ががっしりと握手を交わして。
「……か、勘違いしないでよ! お茶が好きなだけで、その、うー何でもない!」
「?」
慌てて手を振りほどき走り出す予記。頭の上にはてなマークを浮かべながら続く御卦。
「おうい、降りるぞ……!」
列の先頭で手招きするジャックに、急いで二人は合流する。
同じ頃、甲板にて。
ふわりと鍔広の帽子が風に舞う。振り向いた一般人の目が、エウロペア・プロシヨン(舞踏天球儀・d04163)へと留まる。
ぴったりと体にフィットしたマーメイドラインのワンピースにカーディガンのエウロペアは、ラブフェロモンを撒き散らしながらセクシーに腰を振るように歩いて。
「あ、あの……落としましたよ」
「うむ。感謝するのじゃ」
急いで追いかけて帽子を拾った少年に、ふわりと微笑みかければ思わず少年がぽっと頬を染める。その様子に有名人のお忍びとでも思ったか、甲板に人だかりができる。
「あずきしまに着きましたよー!」
そして一般人の下船が遅れた間に御卦が、元気いっぱい船の外へと飛び出していた。それに日差しに目を細めるジャックと、きょろきょろと小豆島オリーブオイルマンの姿を探す予記が続く。
そこに声をかけるはもちろんオリーブオイルマン。
「へいお嬢さんにお兄さんにお坊ちゃん! オリーブオイルいらんかい!」
ふむ、とジャックが腕を組む。御卦がオリーブオイルマン――御里・伊武の持つ瓶をまじまじと見つめて。
「……オイルの他に飲むと体に良い物を知ってるよ。ちょっとこっちに来て、それも見てみない?」
そう口を開いた予記に、「いーや!」と伊武は首を振って。
「やはりオリーブオイルが一番だね! あっ、そこのおじさんもどうだい?」
おっと一般人まで巻き込まれそうになっている!
そこで現れたのがラーエルと白。
「小豆島の名物って何だろう? 楽しみ♪」
そう首を傾げて伊武に聞こえる様に言うと共にラブフェロモン。伊武に呼び止められそうになっていた一般人が、はっとラーエルへと振り向く。
「あ、あの……サインいただけますか?」
「後でじっくりね」
そう言ってさりげなく一般人を遠ざけるラーエル。その間に白が、「オリーブオイルを使うパスタとかもありますね」とやはり伊武に聞こえる様に口を開いて。
「そこのお嬢さんお目が高いね! そうペペロンチーノ作るにもやっぱり小豆島のオリーブオイルが一番だよ!」
口元はオリーブに覆われて見えないが、目元の表情がすごく嬉しそうな伊武である。
「すごーい! 詳しい話聞きたいからあっちで聞かせて!」
眼鏡の奥から目を輝かせ、一般人を引き離してから戻ってきたラーエルがにっこり。
「おにーさんっ♪ お土産におススメのオリーブオイルってどこで買えるかなっ?」
さらに瞳をきらきらさせた紗雪が首を突っ込む。
「ねえねえ、おにいさん。オリーブオイルについて詳しく教えてほしいんだけどいい? できればお店も教えてもらえたら嬉しいな」
さらにフェリスが出来上がった灼滅者達の輪の間から覗き込みながら口を挟んで。
「こっちのほーにいーお店あるってきーたんだ♪」
「え、ちょ、ちょっとそっちは……!」
あまりの紗雪の押しの強さに思わず引きずられていく伊武。
その様子を確認したエウロペアは、ラブフェロモンの効果を切ると同時に「あんまり強引なのは、キライじゃ」と背を向けて。
「わらわも! 興味があるのじゃー!」
帽子を押さえながら、急いで走り出すのだった。
そして、路地裏である。
「おっ……俺を騙したのか!」
「違う! ただ……独り善がりになってるのを止めたいんだよ!」
ずざざ、と距離を取る伊武に、懸命に予記が声をかける。
「問答無用! 喰らえ――オリーブオイルビーム!」
けれど既にご当地怪人となってしまった彼は、オリーブオイルを武器として使う事にも躊躇せず、油まみれのビームを解き放つ。
「――さて、オリーブオイルが好きな事は結構だが」
オイル塗れになった上着を、ジャックは思い切りよく放り捨てた。オイルでテカテカになっているとワセリンみたいだな、と一人ごちて。
「過ぎたるは及ばざるが如しという諺が日本にはあるそうだな。如何に健康に良い食材と言えどもそれだけで食事は補えん」
「ぐっ!」
「あまつさえ飲めだと? ならば今すぐオリーブオイルに人の生命活動に必要な栄養素を完璧に含んで見せろ!」
「そんなことをしたらオリーブオイルではなくただのサプリメントじゃないかああああ!」
飛び交うビーム。「オリーブオイルが好きなら存分に燃やしてやろう」とジャックがオリーブオイルをものともせずに駆け抜け、炎に染めた鬼棍棒を叩きつける。
さらに続けてフェリスが糸を炎に染めて振るう。同時に白が影縛りを使い、伊武の動きを束縛する。
ふわりと糸を舞わせてエウロペアが情熱のダンスを舞い力を高め、そのままシールドを叩きつける。紗雪がさらに「オイルまみれはやだけど、みんなでなるよりはいーよねっ♪」と握り拳を作って飛び込んで。
「くっらえぇーっ!」
思いっきりアッパーカットと共に、「オリーブオイルがすごいのはわかったけど、むりやりおしつけられても好きにはなれないよっ!」と言葉を重ねる。
「気持ちは分かるけど、無理強いしたら魅力も半減するよ!」
ラーエルがデッドブラスターを解き放つ。己も愛する食材があるからこそ――楽しみはあくまで自発的な物であり、他人の理解はついでであると思っている。
御卦がナノナノのこさかさんと共に、しゃぼん玉を乗せた風の刃を解き放つ。ふっと振り向いた伊武が、咄嗟にビームを放ち――しゃぼん玉を相殺した次の瞬間、こさかさんへとビームが直撃!
「な、ナノナノ! ナノー……」
油まみれになって慌ててじたばたするこさかさん。普段がふかふかなだけに、べたべたする体がすごく嫌そう。
「あのージャックさん、終わったらこさかさんにもクリーニングお願いしていいでしょうかー?」
「勿論だ」
ジャックの返事にほっと胸を撫でおろし、御卦はこさかさんを励まして今度は一緒に癒しを送る。
す、とエウロペアが息を吸った。華やかに糸を舞わせ、舞いながら声を限りに歌い上げる。
「♪其はオリーブ! 喜びを表す物! それは飲によし、食によし、肌によし!」
「おお……なんと、オリーブの賛歌が……!」
思わず感涙を流す伊武。そこにふとフェリスが首を傾げて。
「健康にいいらしいけど、これよりおいしいの?」
フェリスがドリンクバーを使い栄養ドリンクを取りだして尋ねれば、「もちろんだ!」と叫び声が返ってくる。
「栄養を無理矢理盛り込んだドリンクよりも、自然な栄養素を含んだオリーブオイルの美味しさ――とくと味わってくれ!」
叫びと同時に乱射されるオリーブオイル!
「させないっ!」と叫んで紗雪が必死にシールドとその体でオリーブオイルビームを受け止める。
「……あとでぶっ飛ばします」
思いっきり舌打ちし、聞こえないよう小さな声で巻き添えを喰らった白が呟いた。垂れてくるオリーブオイルが、ひどく肌に絡みつく。
「ふむ! オリーブオイルは肌に良いと聞くな! しかしぬるぬるの肌って、なんかこう……アレじゃな?」
豪快に笑ってオイルにまみれた上着を脱ぎ捨てるエウロペア。肌に密着する服のせいでいろいろ透けまくっているが気が付く様子はない。
再びシールドバッシュを華麗に舞の動きに入れながら、エウロペアは優雅に歌う。
「されど何事も過ぎたるは毒♪」
「おーにさんっこっちらっ、てねっ♪」
ぐるりと体を回して右手の盾に力を宿してのシールドバッシュが決まる。そして紗雪は視線を合わせ、「あんなやり方じゃ、きらいな人がふえちゃうよっ」と真摯に言葉をかけて。
「そもそも他の食材と組み合わせずしてどうしてオリーブオイルを有効活用できる」
「それはっ……」
ジャックの言葉に、伊武がぐっと息を呑む。
「オリーブオイルは確かにすばらしいと思うけど、他の油にもそれぞれ合う野菜や調理があって……それら全てが油の世界を支え合ってると思うんだ」
そう青きオーラのキャノン砲と共に真剣な瞳で己を覗き込む予記に、伊武はくっと苦しげに視線を逸らして。
「成程っ……だが、やはりオリーブオイルの汎用性を……皆に認めてもらわないと、日本でオリーブオイルが作られているという事すら皆知らないままかもしれないんだ……!」
そう。彼の心の根底にあるのも、ご当地愛に他ならぬのだ。
それを確認した予記の胸は熱くなる。同じ、ご当地の力を操る者として――!
だからこそ、灼滅者達は必死に言葉を紡ぎ、彼を闇から引き戻そうとするのだ!
「お前はオリーブオイルを愛するあまり近視眼的になっている。強引な利用は身体の毒になり、オリーブオイルの評判を下げるだけだとなぜ気づかない!」
ジャックがそう叫んで炎の弾丸を叩きつければ、対照的に柔らかにエウロペアが歌う。
「しかるにオリーブを愛する者よ♪ そなたが為すべきは、正しい使い方を示す道!」
美しい歌声を響かせて、エウロペアは妖艶に、けれど優しく優しく笑う。
ダイナミックを決めようとしたその腕を濡れた体でいなし、「そなたの情熱の滴りこそが、わらわに勝機をもたらす!」と微笑んで。
「勧めるばかりは――愛に非ず!」
「だったら……どうしたら、いいんだ!?」
必死の形相で問いかける伊武の前に、ラーエルが進み出て。
「私はソーセージが好きだけどあなたはオリーブオイル好き?」
「もちろんだ! オリーブオイルが……」
オリーブオイルビームの構えを取った伊武に、ラーエルは真っ向からそれを受け止める構えを示す。
「大好きだああああああ!」
全力のビームを、ラーエルは目を閉じることなく受け止めて。
――だいたい眼鏡のお蔭である。
「好きなら愛で示すべきじゃない?」
暴力じゃなくて。
愛。
「愛……そうか、俺に足りないものは……」
そう。
ただ、オリーブオイルを愛すればよかったのだ。
無理強いでもなく。他の油の否定でもなく。
「前にも好きなものを熱心に勧めちゃうような人を説得しましたが、好きなものならなおのこと強引に勧めるべきではないですよ。そのよさに気づくよう勧めるのが正しい勧め方だと思います」
白がなるべく穏やかな表情を作りながら、声をかける。けれどオリーブオイルの風味を消してしまう炎を宿した弾丸を容赦なく浴びせている辺り、オリーブオイル塗れにされた恨みが篭っている。
再び放たれようとしたビームを、「させないっ、てばっ!」と紗雪が受け止めて。こさかさんが明らかにほっとした顔をしながら、ふわふわハートを礼をするように飛ばす。
その様子に微笑んで、御卦は縛霊手に霊力の網を宿して素早く伊武の元へと迫る。
「好きな人ふやしたいなら、少しずつやってかなきゃっ♪」
そのカバーに入って伊武と目が合った次の瞬間、紗雪はにこりと笑って。
「……排他じゃなく、広い視野と共にご当地を愛そうよ」
予記が青く輝く癒しの矢を解き放ち、そのまま手を伸ばす。
「ボク達の仲間……ご当地ヒーローにならない?」
そっと伊武が目を閉じる。これまでで一番安らかな表情を浮かべ、ゆっくりと頷き――、
「よくもオイルまみれにしてくれやがりましたね。手加減はしないですよ」
その体を白が容赦なく引っ掴んで放り投げていた。
「ごうふっ!?」
ばたりと倒れた伊武の顔の下半分が、オリーブから元に戻っていく。
――そう。助けられたのだ。
「しゅ~うりょ~おっ♪」
紗雪がVサインしてから、あううと油を振るってジャックにクリーニングを頼む。その間に御卦が、伊武にふわりと清めの風を吹かせて。
「痛いのは嫌ですもんね」
にっこり笑ってそう言えば、「あ、ありがとう……!」と起き上がった伊武がぺこりと頭を下げる。
「これから生活にオリーブオイルを取り入れてみたいと思います」
「本当か!? 是非是非! その時には国産オリーブオイルを!」
その無事な様子に肩の力を抜いて、予記が安堵の笑顔を浮かべて。
「ヒーローの道を選ぶならボク達皆で歓迎するよ……でも」
そしてその笑みを、悪戯っぽく変える。
「飲む事についてはお茶の方がって全力で主張しておくよ」
「では料理にはオリーブオイルを使い、お茶を添えれば完璧だな!」
にやりと笑って、ご当地ヒーロー二人がハイタッチ。
いい話じゃなぁ、と眺めていたエウロペアが――スケスケになった己の姿にはっと気づいて。
「は、早くっ! はやくクリーニング頼むぞい!?」
慌てて手で体を覆いながら、ジャックの元へ駆けて行く。
全員へのクリーニングを終えてから、ジャックが『正しい』オリーブオイルの使い方について色々尋ね、「俺も真っ当に使われる分には悪いものとは思わん」と笑ってみせて。
――その後『MIKA'sキッチン』が開催されたのかは、皆さんの想像にお任せしよう。
とにかく今は、新しいご当地ヒーローの誕生に祝福を!
作者:旅望かなた |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2013年4月19日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 1/素敵だった 5/キャラが大事にされていた 9
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