●
――ぼくがいけないんだ。
ぼくがあの時、『ちょうないかいちょう』のおじさんとぶつかったから。
ごめんなさいってあやまったけど、ゆるしてもらえなかったから。だから。
「息子は……息子だけは許してやって下さい! 全ての責任は私が……!」
ロープにしばられたパパが、『ちょうないかいちょう』のおじさんにさけぶ。
「もちろん、責任はとってもらうさ。まったく最近の連中ときたら、子供のしつけもできやしない」
おじさんは、そんなパパをうるさそうに見て。
「儀式には順番というものがある。このガキを殺ったら、次はお前だ」
歯をむきだしにして、こわい顔で笑った。
「そんな……!」
「この町で私を怒らせるということは、死を意味するんだ。私こそが法律(ルール)なんだよ!」
おじさんの笑い声がひびくなか、パパがロープをほどこうともがく。
でも、ロープはびくともしない。ぼくといえば、声も出すことすらできなかった。
「さあ儀式の時間だ。しつけのなってない子供でも、血は赤いのかなぁ?」
ぼくのまわりにいる人たちが、手にした杖みたいなものをいっせいに振り上げる。
パパのひめいをききながら、ぼくはぎゅっと目をつぶった。
●
教室に全員が揃うと、伊縫・功紀(小学生エクスブレイン・dn0051)は軽い挨拶の後に本題に入った。
「こないだの不死王戦争で灼滅された、ソロモンの悪魔『アモン』を覚えてる?」
どうやら、その配下だった強化一般人たちが事件を起こし始めているらしい。
「たぶん、この人たちはアモンが倒されたことを知らなかったんだと思う。それでしばらくは活動を控えてたみたいなんだけど、あまりにも命令が来ないから勘付いちゃったんだね」
主を失って箍が外れた彼らは、悪魔の配下としてもたらされた力を用いて好き勝手に動き始めているという。
「今回、戦う強化一般人のリーダーは『猛田(たけだ)』っていう男の人。もともと町内会長で、その立場を利用して仲間を増やしてたみたいなんだけど」
自尊心の強い性格ゆえか、町で一番偉いのは自分だと思い込み、気に入らない人間を『儀式』と称して秘密裏に殺害しているという。
「その理由も、本当にささいなことでしかないんだよね。道ですれ違った時に挨拶しなかったとか、そんなレベル。もう犠牲者も出てるけど、バベルの鎖があるから騒ぎになってない」
功紀の飴色の瞳が、僅かに翳った。
「町のはずれに空き家があって、そこが『儀式』の現場になってる。一般人が二人捕まっているから、二人が殺される直前のタイミングで突入して」
ターゲットとして囚われているのは、小学生の少年とその父親らしい。少年が友達の家に遊びに行く途中で猛田にぶつかってしまい、難癖をつけられた末に『儀式』の供物として選ばれた、という経緯のようだ。
「かなりギリギリだけど、皆が飛び込めば『儀式』より戦いを優先してくるとは思う」
敵は猛田を始め、強化一般人が合計で8人。いずれも魔法使いとマテリアルロッドのサイキックを使用する。あまり頭が良いわけではないが、ポジションを駆使する程度の知恵はあるようだ。
「男の子が縛られてるテーブルが真ん中に置かれてるけど、部屋そのものは広いから戦うのにそこまで支障はないと思う」
当然、少年とその父親を助けるならそれなりに考える必要はあるが。
「……もう、この人たちは元に戻れないけど、少なくとも男の子とお父さんは助けられる可能性が残ってる。皆に、お願いしていいかな」
そう言って、功紀は灼滅者たちを見た。
参加者 | |
---|---|
嘉納・武道(柔道キャッチャー・d02088) |
夜鷹・治胡(カオティックフレア・d02486) |
ミルフィ・ラヴィット(ナイトオブホワイトラビット・d03802) |
雲母・凪(魂の后・d04320) |
村山・一途(硝子色の明日・d04649) |
香坂・澪(ファイティングレディ・d10785) |
レンリ・シャミナード(雪原に咲く菫・d14778) |
朱鷺崎・有栖(ジオラマオブアリス・d16900) |
●
少年を囲む男たちが、一斉にマテリアルロッドを振り上げる。
息子の名を呼ぶ父親の叫び声に、ガラスの割れる音が重なった。
先陣を切って室内に突入した夜鷹・治胡(カオティックフレア・d02486)と雲母・凪(魂の后・d04320)の姿を認めて、小太りの中年男――『猛田』が目を見張る。
「な……何だ、お前らは!?」
2人の後に続いたミルフィ・ラヴィット(ナイトオブホワイトラビット・d03802)が、8人の強化一般人たちを眺めて可愛らしい眉を顰めた。
「アモンが倒されたというのに、今もこんな狂ったサバトを執り行おうとする配下が残っていましたとは……」
不愉快そうに言い捨て、小太刀の鍔に仕込まれた銃口を敵に向ける。まずは、捕われている父子を救わなくては。少年が縛られたテーブルを背に立ちはだかった香坂・澪(ファイティングレディ・d10785)が、猛田に指を突きつけた。
「そこまでよ! 勘違いをしたボス気どりに好き勝手なんかさせないわ!」
凛とした声が、忌まわしき儀式場と化した部屋に響き渡る。ベビーフェイス(善玉レスラー)の彼女にとって、マイクパフォーマンスはお手のものだ。
「生意気なガキどもめ、儀式の前にこいつらから片付けてしまえ!」
顔を真っ赤にした猛田が、配下に攻撃を命じる。前に躍り出た男たちを迎え撃ちながら、嘉納・武道(柔道キャッチャー・d02088)が重々しく口を開いた。
「与えられた力に酔いしれ、己が欲望のままに他者を踏み躙る所業。見過ごせねえな」
鍛え抜かれた拳を握り締め、鳩尾に鋼鉄の一撃を叩き込む。
既に奪われてしまった命を取り戻すことは出来ないが、これ以上の犠牲は何としても防いでみせる――それは武道のみならず、ここに集った灼滅者の多くに共通する思いだったが、朱鷺崎・有栖(ジオラマオブアリス・d16900)の興味はまた別のところにあった。
父子や配下たちには目もくれず、彼女は猛田ただ1人に狙いを絞る。魔法の矢に貫かれた猛田が悲鳴を上げると、『アリス』を名乗る少女は悪びれることなく笑った。
「あら御免なさい? あまりにも見目狂わしいからつい攻撃してしまったわ」
敵の注意が灼滅者たちに集中したタイミングで、入口側に待機していたレンリ・シャミナード(雪原に咲く菫・d14778)、村山・一途(硝子色の明日・d04649)が部屋に飛び込む。
「救える命は救いたいもので……」
壁際に向かったレンリが父親の拘束を解くと同時に、テーブルに駆け寄った一途が少年を縛るロープをナイフで断ち切った。
「今のうちに逃げてください」
脱出を促す彼女に続き、治胡が声を重ねる。
「ここは危険だ。……後は、俺達が引き受ける」
どうか離れてくれと祈りを込めて、彼女は殺界形成を発動した。これから自分達がなすべきことを考えると、一般人――特に少年を戦場に留めておくのは避けたい。
父親ともども殺されかけただけでもショックだろうに、この上、人の命が奪われる場面を目撃したら。幼い心に、深刻な傷を残すことになりかねない。
影絵の如き鴉の群れを操って敵を抑える凪が、父子の背中を押すように言った。
「二人とも諦めないで。……本当の最期まで、生き抜いて下さい」
ようやく我に返った父親が、レンリに守られながら少年のもとに走る。
「パパ……」
大きな目いっぱいに涙を浮かべた息子を抱き上げ、彼は黙って頷いた。
●
部屋を出ようとする父子を支援すべく、灼滅者は全力で敵に立ち向かう。
ミルフィが伝説の歌姫を思わせる歌声を響かせると、彼女に心を奪われた配下の1人が味方である筈の男に殴りかかった。
「何をしている! 私に逆らう奴を生かしておくな!」
猛田の怒号とともに、魔術で生み出された竜巻が唸る。己の身をもって攻撃を受け止めた一途とレンリが、揃って『町内の暴君』を見据えた。
「くだらない。少し特別な力を得た程度で自分が大したものにでもなったつもりですか」
「私は盾、二人を傷つけさせはしませんよ」
直後、敵陣に切り込んだ治胡が妖の槍を激しく回転させて3人のジャマーを蹴散らす。全員を怒りに染めることが叶わずとも、彼らの気を惹けたなら上々だ。
色々と思うところはあるが――父子を助け、敵を倒す。今は、それだけ。
息子を腕に抱えた父親が、入口の扉から部屋の外に出る。2人の姿が視界から消えたのを確認して、武道が口を開いた。
「ここからが本番だ」
配下が振り下ろしたマテリアルロッドを受け止め、オーラを集中した拳をカウンターで繰り出す。嵐の如き連撃が、敵の急所を次々に捉えた。
まずは、攻撃力の高いクラッシャーから仕留める。母の形見たるモダン柄の着物を肩に羽織った凪が、軽やかに床を蹴った。目標との距離を一息に詰め、眼前で身を沈める。薄明の色を宿す刃が閃いた瞬間、男の足首から鮮血が飛沫を上げた。
「う……あああああッ!!」
腱を断ち切られた男が、激痛のあまり叫ぶ。すかさず走り込んだ澪が正面から組み付き、ボディスラムの要領で敵を抱え上げた。
「――これでフィニッシュよ!」
そのまま体を捻り、頭から床に叩き付ける。リングならムーンサルトプレスに繋いでフォールを奪うところだが、敵は既にKOされており、その必要は無かった。
「ええい、役立たずめが!」
配下が倒されたのを見て、猛田が歯ぎしりする。束ねた護符から1枚を手に取った有栖が、彼をせせら笑った。
「大した才能もない癖に自尊心ばかり肥大した豚風情が、お黙りなさいな」
惑わしの符を投じつつ、怒りでぎらついた猛田の視線を真っ向から受け止める。
「……あら、図星を突いちゃったかしら?」
「こ、小娘の分際で……!」
いきり立つ猛田の対応を有栖に任せ、灼滅者は配下の数を減らしにかかった。
ウロボロスブレイドを操る一途が、伸縮自在の刃で敵を薙ぎ払う。
人間の汚い部分を具現化したような猛田と彼の配下を睨んで、彼女は冷徹に告げた。
「あなた達みたいなのが、一番どうでもいい。少しも綺麗じゃない」
綺麗なものを好む一方で、時々それを壊したいと願う自分は、ヒーローや断罪者といった柄ではないけれど。
「――今日の私は機嫌の悪い殺人鬼。できるだけ残酷に殺してあげましょう」
宣告と同時に鞭剣をしならせ、刀身を濡らした赤い血を払う。傷ついた配下に肉迫した武道が、鮮やかな背負い投げを決めた。
地獄投げ・竜巻をもって敵の1人を冥府に叩き落し、彼は獰猛な笑みを浮かべる。
「心の箍の外れた貴様等に、正義の鉄槌など勿体ねえ」
気に食わねえってだけで命を奪われる側に立たせてやる――と凄まれ、残りの配下が思わず数歩下がった。
その隙を見逃すことなく、凪が前衛の間を抜けてジャマーに接近する。
「責めるつもりはありません。貴方達だって被害者だもの」
闇に染まりきった彼らを、もはや救う術は無い。だからせめて、これ以上醜い罪を重ねることがないようにと、凪は漆黒の鳥を飛び立たせた。
ついばみ、喰い潰す鴉の群れが、その羽ばたきでターゲットを覆い尽くす。深緑の双眸に静けさを湛えて、レンリが囁くように言った。
「私の歌を聞かせて差し上げましょう」
人々を魅了してやまない高めのバリトンが、伸びやかに響く。神秘の歌声に誘われるようにして、配下の1人が永遠の眠りについた。
●
絶対不敗の暗示で魂を燃やした澪が、拳に雷の闘気を纏う。腰まで届く長い黒髪がさらりと宙を舞い、次いで鋭いアッパーカットが敵の顎を捉えた。
仲間達が配下の数を削っていく一方で、有栖は猛田の挑発を続ける。
「ふふ、こんな子供相手に攻撃の一つも当てられないのかし……痛っ」
茹で蛸の如く赤くなった猛田の放った魔法の矢が、彼女の肩を深々と貫いていた。
「調子に乗るなよ、小娘! この町では私に逆らえる者はいないんだ、お前など死刑にしてやる!」
恫喝を受けても、有栖は笑みを崩さない。
「暴君の癖に自分が法律(ルール)? 法律なんてものは秩序を維持するためのものよ?」
舌鋒も鋭く、彼女はすかさず反撃に移る。
「私ならこう言うわ――私こそが摂理(プロヴィデンス)よ。赤も白も私が思うまま、私の心向きが世界の全て! さあ、首を刎ねておしまいなさい!」
足元から浮かび上がったトランプ兵の影が、猛田を瞬く間に呑み込んだ。
その間にも、灼滅者は着実に配下を打ち倒していく。一途が緋色の刃でディフェンダーの1人を仕留めた時、残るもう1人の顔に狼狽の色が浮かんだ。
「次は貴様だ。逃がしはしねえぜ」
武道の投げを警戒してか、配下は咄嗟に後退して間合いを取ろうとする。しかし、それすらも掌の上。武道は組むと見せかけ、握った拳を真っ直ぐに繰り出した。
重い打撃をまともに喰らい、男の体が揺らぐ。次々に追い撃ちを浴びせられ、堅固なディフェンダーもなす術なく体力を削られていった。
妖の槍を構え直した治胡が、炎の色を宿した瞳で傷ついた敵を睨む。
殺しは、嫌だ。だが、これ以上の被害を食い止めるためには連中を倒すより他にない。放っておけば、力無き者の犠牲は増える一方だろう。
「――命を何だと思ってやがる」
燃えるような怒りと裏腹に凍てついた冷気が、氷柱と化して男の心臓を貫く。
手にかけたのが『助けたいとすら思えない』悪党であったことは、果たして治胡にとって救いだったのかどうか――。
最後の配下が崩れ落ちたのを見て、猛田が唸る。
「全滅した、だと……!?」
彼が動揺した一瞬の隙を突き、レンリが右手を動かした。
「少し……じっとしていて貰えますか」
薬指に嵌った契約の指輪に、赤い光が灯る。撃ち出された弾丸が猛田を射抜き、彼の動きに制約を加えた。
「さあ、観念しなさい!」
鋼鉄の拳で打ちかかる澪に続き、ミルフィが『牙兎(ガトー)』に灼熱の炎を宿して斬撃を浴びせる。くだらない理由で子供までも惨殺しようとした猛田に対し、容赦してやる義理などない。
猛田は無様に悲鳴を上げた後、ありったけの虚勢を込めて灼滅者を睨む。
「こ、この私にそんな真似をして、ただで済むと思っているのか。私は――」
彼の言葉を遮るように、一途の声が響いた。
「凄い? 強い? 特別? ……良かったですね」
漆黒の瞳は、害虫を見るが如く、どこまでも冷たい光を湛えている。
「だけどそんなことは、誰かより偉いという証拠にも、誰かを殺す免罪符にも、ましてや――何があろうと生き残るって保証にすらならないんですよ……!」
血の色を映した赤きオーラが、彼女のナイフを包み込んだ。繰り出された連撃が、猛田の身に次々と傷を穿っていく。彼は思わずひぃ、と呻いたが、退路はもはや残されていなかった。
回復を交えて戦線を支え、灼滅者は猛田を追い詰めていく。
浅からぬ傷を全身に負いながらも、有栖は唇の端を吊り上げて笑った。
「さあ、自害なさい」
耳元で囁かれた声を聞き、猛田がマテリアルロッドを振りかざす。執拗に重ねられた惑わしの技は、彼から判断力をすっかり奪っていた。
頭上から落ちた雷が、猛田自身を撃つ。治胡の拳が彼の脇腹を抉り、骨を軋ませた。
愛刀を鞘に納めたミルフィが、そこに走る。
「とりあえず貴方は、灼滅する前に一発殴らないと気が済みませんわ!」
燃え盛る炎を纏って、彼女は猛田に躍りかかった。
「外道が……冥土に、堕ちやがれですわ……!!」
灼熱の一撃が、猛田の顔面を捉える。炎に包まれた暴君は、醜く命乞いを始めた。
「い、いやだ、死にたくない。命だけは……!」
鼻血を流しながら懇願する猛田を見て、凪の瞳に狂喜がよぎる。
「ね……人は死に際に己の人生を映画の様に思い出すんですって」
貴方の最期の映画はどんなお話なのかしら――?
モダン柄の着物がふわりと舞い、『薄明の慈母』が閃く。
「それとも、人を殺めたらもぅ『人で無し』かしらね。……私みたいに」
緋色に染まった刃が、猛田の喉笛を斬り裂いた。
●
猛田の瞳から、急速に光が失われていく。凪は薄く笑みを湛え、静かに彼の死を看取った。
武器を収めた一途が、事切れた猛田を見下ろして溜め息をつく。
「よかったですね、何となく儀式っぽくなりましたよ」
あなたのような人間も、どうやら血は赤いみたいです――と吐き捨てる一途の視線の先で、鮮血が床に大きな染みを作っていた。
「これが、因果応報ってやつか」
男らしい眉を僅かに寄せて、武道が呟く。治胡は黙ったまま、その光景を目に焼きつけた。
やがて、治胡の傷口から噴き上がった炎が強化一般人たちの亡骸を荼毘に付す。
犠牲者の冥福を祈るレンリの鎮魂歌が、厳かに響いた。
後始末を終えた灼滅者が、ようやく廃屋の外に出た時。塀にもたれ、座り込む父子の姿が見えた。
「……! 大丈夫ですの?」
ミルフィが慌てて、彼ら2人に駆け寄る。怪我でもしたのかと心配したが、どうやら腰を抜かして動けなくなっていただけのようだ。
澪が、ほっと胸を撫で下ろす。灼滅者たちの顔を見て、父親が掠れた声で言った。
「その……助けていただいて……ありがとう、ございます」
命を救われたことは理解しているものの、頭の中でまだ状況が整理できていないらしい。
無理もない。今夜は、あまりに色々なことが起こりすぎた。
「――無事でよかったです」
歩み寄ったレンリが、2人に声をかける。それで気が緩んだのか、少年が父親の腕の中で小さくしゃくりあげた。
「親子のことは任せるわ、私はあまり興味ないしね」
軽く肩を竦めて、有栖が踵を返す。かの『暴君』が滅びた以上、ここに留まる理由は無い。
結局、治胡が父子を送っていくことになった。傷だらけの姿を2人に見せるのは避けたかったが、このまま彼らを放っておくわけにもいかないだろう。
傍らに屈み、治胡は少年に笑いかける。
「ボウヤ、父さん、大切にしろよ。オマエのことを守ってくれる、立派な父さんだ」
彼女の言葉に、少年は一瞬目を丸くして。そして、小さく頷く。
その確かな絆こそ――治胡が、灼滅者たちが守り抜いた今宵の『戦果』だった。
作者:宮橋輝 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2013年5月21日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 14/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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