夏の夕暮れは遅く、十七時を告げる童謡の音楽が鳴ってもまだ明るい。
日差しが和らいだまだ青い空の下、子供達の笑い声が響いていた。
「もー、いー、かーい?」
辿々しく問う声は、かくれんぼの鬼役のもの。
あちらこちらから、楽しげな幼い声が返ってくる。
「もーいーよー」
「まぁだだよー!」
「まぁーだーだーよー」
木の陰に隠れる者、鳥居の裏に隠れる者、縁の下へ隠れる者。
総勢四人の小規模なかくれんぼは、和やかに始まり和やかに終わる――その筈だった。
「もーいーかーい!」
もう一度、問いかける鬼の声。
それに応えたのは、遊び仲間の三人の声ではなく。
「――、――!」
この世のものとも思われぬ、地の底から響くような恐ろしい唸り声だった。
「!?」
ぎょっとして目を覆う手を外して振り返った鬼役の子供が見たものは、絵本で見るものよりも余程恐ろしい、本物の『鬼』だった。
●
「かくれんぼをしていた子供達の前に、本物の『鬼』が出るようです」
集った灼滅者達を前に、五十嵐・姫子(高校生エクスブレイン・dn0001)はそう切り出した。
鬼の姿をした眷属が一体、かくれんぼをする子供達の前に現れるという。
「子供達がかくれんぼをしているのは、とある神社の境内です」
神社の周囲は木々で囲まれており、森とまではいかないがちょっとした林になっている。
かくれんぼをしている四人の子供以外に人影はなく、戦闘にも支障はない。
問題は、四人の子供だ。
三人はバラバラに神社のあちこちに隠れている。
一人は神社に向かって右手側の脇に生えている、木の陰に。
一人は神社の神殿の縁の下に。
一人は神社の鳥居の裏に。
そして一人は鬼として、神社に向かって左手の脇に生えている木に寄りかかり、目を閉じて数を数えているという。
「鬼は、この鬼役の子供の後ろに現れ……特に邪魔が入らなければ、子供を殴りつけるでしょう」
出現のタイミングは、鬼役の子供が「もういいかい」といった時。
「皆さんが辿りつくのは、鬼が現れるのとほぼ同時になると思います」
最も危険なのが鬼役の子供で、隠れている子供も未来予測のままに進めば鬼に殺されてしまうだろう。
「もし可能ならば……助けてあげてください」
この鬼は、多くが想像するだろう『鬼』そのままに、力任せの攻撃を行ってくるらしい。
渾身の力を込めて殴りかかってきたり、重圧を与える雄叫びをあげたり、大地を蹴りつけて足下を狂わせるようなこともしてくるようだ。
他にも清めの風に似た技を使ってくるという。
「敵は鬼の姿をした眷属一体のみですが、羅刹にそう遠くない実力を持っています。どうか、お気を付けて……」
深々と頭を下げて、姫子は灼滅者達を送り出した。
参加者 | |
---|---|
古樽・茉莉(百花に咲く華・d02219) |
鏡・瑠璃(桜花巫覡・d02951) |
月雲・彩歌(月閃・d02980) |
片月・糸瀬(神話崩落・d03500) |
天羽・桔平(信州の悠閑神風・d03549) |
弐之瀬・秋夜(猛る焔界・d04609) |
虹真・美夜(紅蝕・d10062) |
神楽・紫桜(紅紫万華・d12837) |
●
「にじゅはーち、にじゅーく……」
神社の石段へ足を掛けた灼滅者達の耳に、楽しげな子供の声が僅かに届く。
遠くから聞こえる数を数える声に石段の上を見上げれば、鳥居とその陰にしゃがみ込み身を潜める子供の姿が目に入った。
「さーん、じゅーう!」
響く声はどこまでも長閑だが、急ぎ駆ける灼滅者達にとっては惨劇へのカウントダウンに等しい。
これが終わりだと分かる満足げな子供の声に押され、灼滅者達は駆けるというよりも跳躍するようにして残りの石段を登りきった。
一人、古樽・茉莉(百花に咲く華・d02219)だけが打合せ通りに鳥居の陰に潜む子供を逃がす為そちらへ向かう。
「もー、いー、かーい?」
灼滅者達が鳥居をくぐるのと、鬼役の声が問いかけたのはほぼ同時。
どこから現れたのかは判然としなかったが、視界に鬼役の子供を収めた時には、本物の『鬼』が子供の背後に立っていた。
「……ッ」
舌打ちする間も惜しんで、弐之瀬・秋夜(猛る焔界・d04609)と月雲・彩歌(月閃・d02980)は更なる速度を得ようと強く、速く、地を蹴って駆ける。
二人とは反対に右手側へ向かうのは、天羽・桔平(信州の悠閑神風・d03549)だ。
鬼役の子供は仲間達を信じて任せ、残る二人の子供を保護すべく走る。
神楽・紫桜(紅紫万華・d12837)と片月・糸瀬(神話崩落・d03500)もまた、鬼役の子供に意識を集中して必死に駆けた。
灼滅者の脚力をもってすれば鳥居から二人の『鬼』までさしたる距離ではないが、たった数秒が恐ろしく長く遠く感じられる。
「まぁだだよー!」
「まぁーだーだーよー」
起こっていることをまだ知らぬ、隠れている子供達の声がした。
ひとつ足りないのは、鳥居の陰に潜む子供を既に茉莉が逃がしたからだろう。
悲劇が近い。
地を蹴るごとに砂利が飛びはね、駆ける音が境内に響いた。
その音でさえも鬼の注意を引く可能性になれば良いと願いながら、彩歌はいざという時に備えて纏わせたオーラを両手に集めていく。
鬼が身じろいだ。
その眼が捉えるのは、もう一人の小さな鬼か、迫り行く灼滅者達か。
あとほんの数メートル。二秒と経たずに辿りつける。
だが鬼が動く。
子供の胴ほどもある鬼の腕が、振り下ろす前の挙動として上へ。
間に合わないか。
焦りは容易く人を飲み込み、声さえ奪うこともある。
だが戦いを前に引く心など持ち合わせぬ秋夜は、あえて口を開き腹の底から叫んだ。
「ひゃーっはぁ! 鬼退治だぁああ!」
鬼の眼が、こちらを向いた。
その瞬間、鬼の肩をサイキック弾が撃ち抜き、僅かな赤が宙に散る。
鳥居の近く、しゃがみ込むように身を沈めてガンナイフの引き金を引いたのは虹真・美夜(紅蝕・d10062)だ。
特殊な射撃姿勢は、例え外れた場合でも上方に抜けさせ、子供に万が一にも当たらせぬ為。
追尾性能を持つサイキック弾は銘の通りに真紅の口づけに似た弾痕を鬼の肩に穿ち、結果として美夜の心配を杞憂で終わらせる。
一度こちらへ向いた注意を逸らすまいと、続けて牽制の一撃を放つのは鏡・瑠璃(桜花巫覡・d02951)だ。
子供に当たらぬよう鬼の横を、炎を纏った弾丸の嵐が掠めていく。
鬼の意識が横へ逸れたところで紫桜は二人の鬼の隙間に体を滑り込ませ、敵に背を向けるのも厭わず体全体で子供を庇うように抱き込む。
更には彩歌の盾が割って入って鬼を殴り飛ばし、秋夜が巨大な鉈に似た形の無敵斬艦刀の一撃を横合いから叩き込んで、紫桜と子供から鬼を遠ざけた。
「怖い鬼は退治してやるから安心しろ」
彼らの連携によって生まれた距離と時間を無駄にせず、紫桜は抱え込んだ子供に笑みをみせると、糸瀬へと託す。
糸瀬は子供を受け取ると、仲間達に援護されながら安全な場所を目指して走り出した。
そして牽制を行った美夜と瑠璃も追いつけば、鬼を囲むのは五人の灼滅者。
「鬼さんこちら、とでもいいましょうか。簡単には潰れない分、こちらの方が遊び甲斐はあると思いますよ」
言葉が通じているかは不明だが、子供達を追わせぬ覚悟を込めて口にした彩歌の言葉に、鬼は唸り声をあげた。
巨大な体躯に黄色く濁った目は奇っ怪で、人とも羅刹とも乖離している。
子供向けの絵本に書かれたそれのように、コミカルな鬼とは似ても似つかない。
「さぁ、鬼退治と行きましょうか」
とにかく最善を尽くすしかないと、瑠璃は巫女装束の裾を捌いて愛用の殲術道具『衣通姫』を構えた。
美夜が鋭い眼で見据えた鬼にガンナイフの銃口を向ければ、態勢を整えた紫桜もまた隙無く盾を構える。
こちらを敵と見なしたのか、腕を振り上げ殴り掛かろうとする鬼に対し、秋夜が巨大な無敵斬艦刀で迎え撃った。
「ロリショタに手を出すなら俺たちが相手だ!」
子供を安全に逃がすまで、仲間達が戻るまで。
五人で凌ぎきらねばならない戦いが始まったが、仲間を信じた彼らの表情に不安や焦りは見当たらなかった。
●
鳥居の陰に潜んでいた子供を石段の一番下まで運んだ茉莉は、何事かと目を丸くしている子供の前にしゃがみこむと、安心させるように微笑んで小さな掌をぎゅっと握る。
「今、鬼退治をしてきますから……ここで待っててくださいね。お友達のことも心配しないで」
鬼の姿を見る前に連れ出された子供は事態を把握してはいなかったが、茉莉の真剣な様子と境内から聞こえてくるただならぬ音に異常を悟ったのか、小さく頷いた。
「迎えに来るまで、神社に戻っちゃ駄目ですよ?」
もし子供が戻ってきてしまったなら……その時は見捨てるしかない。
そう決意して念押しすれば、やはり子供はこくこくと何度も頷いてみせる。
それに安心した茉莉はもう一度微笑んで子供の頭を撫でると、戦う仲間達のもとへ戻るために再び石段を駆け上がった。
紫桜から鬼役の子供を託された糸瀬もまた、子供を逃がすべく必死に走っていた。
怪力を得るESPのお陰で子供の重さを意識することはないが、万が一にもサイキックが子供に当たらないよう体の陰に隠していると、身一つで走るようにはいかない。
それでも振り返ることなく一直線に走ることが出来るのは、仲間達が鬼を引き付け、こちらに攻撃が飛ばぬよう最善を尽くしてくれると信じられればこそ。
右手の林の奥を目指しながら脳裏を過ぎるのは、ここ最近よく聞くようになった『鬼』の事件のことだ。
(「またでかい事件の予兆じゃねーといいけど」)
嫌な予感は尽きないが、まずは子供の遊びに割りこむような大人げない鬼を退治するのが先決と、林の木々を抜け戦闘の影響がないであろう場所まで子供を運ぶ。
鬼役だった子供は本物の『鬼』の姿を見てしまったらしく、糸瀬の腕の中でガタガタと震えていた。
そっと地面に下ろすと、少しばかり乱雑に子供の頭を撫でてやり、落ち着かせる。
「鬼退治が済んだら迎えにきてやるから、じっとしとけよ」
子供は心細そうにしていたが、もう一度撫でられてようやく落ち着いたのか「がんばって」と言って送り出してくれた。
「任せとけ」
糸瀬は子供に立てた親指を掲げてみせると、来た道を戻り出す。
子供を抱えていない分、行きよりも速度をあげて。
仲間達の方を見遣れば、既に茉莉が駆けつけているところ。
そして糸瀬の横を併走するように走ってきたのは、桔平だ。
桔平は既に右腕に子供を抱えており、神社の社殿に向けて走っている様子。
互いにアイコンタクトを交わした二人は、それぞれの役目を果たすべくひたすらに走る。
糸瀬は桔平への射線を塞ぐようにして仲間の元へ向かい、桔平は最後の一人を助ける為に急いだ。
最後の子供は、賽銭箱の裏の縁の下。
鬼に気付いて震えている子供を引っ張りだし、社殿の扉を強引に開いて中へ二人の子供を押し込める。
「ちょっとの間ここでじっとしてて。僕が良いっていうまで絶対にここから出ちゃだめだよ?」
ヒーローとして子供の前では欠かさない笑顔を向けてそう言うと、子供は不安そうながらも頷いてみせた。
戦場から完全に隔離されていない神社中央の社殿の中。
絶対に安全とは言い切れないが、神様が守ってくれると信じて桔平はきっちり扉をしめてから社殿を後にする。
子供達にこれ以上の怖い思いをさせない為には、鬼を近づけず、攻撃が社殿に向かないように頑張るしかない。
「せっかくみんなで仲良く遊んでたのにー!」
そんな悪い鬼は、退治しなければならないのだ。
桔平は愛刀『紅桔梗・天』に炎を纏わせると、仲間達に追いつき、擦り抜け――鬼へと斬りかかった。
●
子供の救出を仲間に託した五人の戦いは、防戦をメインとしたものだった。
ダメージを与えることよりも、鬼をこの場に引き付け、避難している子供達に被害を及ぼさぬ為の戦い。
「……鬼の正体も気にかかりますが、それよりも助けられる人を助けませんとね」
盾で時に防ぎ時に斬りつけるように振り回しながら彩歌は己を鼓舞する。
鬼の正体が気に掛かるのは確かだが、考え事をする余裕がないのも事実。
ダークネスに近しい実力を持つとの言葉通り鬼の一撃は重く、五人ではいつまで支えきれるか分からない。
守りを固めている彩歌と紫桜が全ての攻撃を受けきれるわけでもなく、タイミングが合わずに庇いきれない場合もある。
重ねられた守護ごと叩き伏せる強力な攻撃に吹き飛ばされる度、ごっそりと体力が持って行かれた。
美夜と瑠璃はその度に癒しの力を送り、それでも足りない場合は前衛の三人も回復に回る。
回復の手は足りていても、この状態が長引いて癒せぬ傷が増えていくと危険だと思われた。
特に秋夜が受けた傷は鬼の渾身の一撃であったのか深く、美夜と瑠璃に紫桜の三人掛かりで癒さなければならない程だった。
無論、秋夜もただ黙って殴られる男ではない。
「力比べと行こうじゃねえかぁああああ!」
次なる拳は無敵斬艦刀『インフェルノ』で受け止め、跳ね返す流れで叩き斬る。
「お?」
鬼が巨大な鉈に押され態勢を崩したところに、降り注ぐのは石化の呪い。
鳥居から急ぎ皆の元へ戻ってきた、茉莉である。
作務衣から伸びた手の先には、契約の指輪が煌めいていた。
敵の動きを阻害することを重点に置いた茉莉が戦線に復帰したことで、灼滅者側にも少しずつ余裕が生まれていく。
茉莉が呪い、縛り上げ、それらを更に魔力の糸で編み上げ増やし積み重ねていけば、鬼は煩わしげに首を振り、禍々しい風を呼んでそれらを祓っていった。
「一つ積んでは父のため、二つ積んでは……何だかそんな気分です。敵は鬼ですし……」
己の課した戒めが打ち消されるのは面白いものではないが、手数を費やさせるだけの価値はある。
戒めが消えても、風が鬼の傷を癒す力はそれほどでもないからだ。
そうして勢い付いた彼らの元へ、残る仲間も次々と戻って来る。
「目には目なら、鬼には鬼だ!」
駆けつけた勢いのままに殴り、そう言って笑ってみせたのは、子供を避難させていた糸瀬。
「鬼は退治されるって相場が決まってんだよ」
小さな子供を傷つけるような鬼ならば尚更と、七人となったことで攻撃の頻度をあげた紫桜が守る為に掲げていた盾に炎を纏わせ思い切り殴りつければ、もう一つの炎が鬼へと叩き込まれた。
「紅桔梗、天の羽と参上~☆」
子供二人の避難を担当していた桔平である。
これで、八人。
これまで耐える戦いを続けてきた五人の消耗は大きかったが、全員が揃い子供の安全が確保されたと分かれば気持ちに余裕も出てくる。
あとはただ――殲滅するのみ。
「ではそろそろ、鬼役交代と行きましょうか。追い詰められる側の気分をご体験ください」
青いオーラを全身に纏った彩歌が微笑みさえ浮かべ、そこだけは黒い拳のオーラで死角から斬りつけていく。
「よっし、こっからは遠慮なく殴り倒していんだよな!」
秋夜もまた、負った傷をものともせず嬉しげにインフェルノを振り回した。
一気に攻勢を強めた灼滅者達によって、幾つものサイキックが叩き込まれていく。
鬼を炎が焼き、毒が蝕み、呪いと絡みつく糸がその動きを止めようと襲いかかった。
それでも鬼は暴れ、時に地響きを起こし、時に強烈なプレッシャーを与える雄叫びをあげ、豪腕を振り回して灼滅者達を苦しめる。
「示現の風よ、来たれ!」
その度に瑠璃がギターをかき鳴らして浄化の風を呼び、美夜が暖かな癒やしの光で仲間を回復させていった。
複数の傷は瑠璃、個々の深い傷は美夜と役割をわけて無駄のない回復を行うことで、他の者達は攻撃に専念することが出来た。
癒せない傷も多かったが、ここまでくればあとはどれだけ早く倒せるかに掛かってくる。
「ガキの遊びに割りこむしょうもない鬼は、とっとと退治されろよ!」
「そうそう。悪い鬼はたいさーん、てね」
体力に余裕のある糸瀬と桔平の攻撃は鬼を蝕む様々な効果のお陰か思った以上のダメージを叩きだし、秋夜も負けじと螺旋の捻りを加えた強烈な突きを繰り出した。
風を呼ぶ頻度が増え、代わりに攻撃の頻度が落ちた鬼の攻撃を彩歌と紫桜が分け合って受け止めれば、回復を担う瑠璃と美夜にも攻撃する余裕が生まれてくる。
「どうせ出るなら、もっとタチの悪い人間の所にに出ればよかったのに」
「歪みし悪鬼は……潰えるが道理!!」
美夜の霊力が、瑠璃の炎の弾丸が、もはやボロボロになった鬼を立て続けに穿ち、そして――。
「言ったろ。鬼は退治されるって相場が決まってんだって」
最後のあがきの腕を受け止めた紫桜の、盾の陰から撃ち放った漆黒の弾丸が、鬼退治のとどめとなったのだった。
●
「かくれんぼの最中であるなら鬼は、皆で交代してまわる微笑ましいものであるべきですよ」
平穏を取り戻した境内を眺め、彩歌は安堵の表情を浮かべた。
これで子供達も今まで通りに遊ぶことができるだろう。
今日は無理でも、落ち着いて恐怖の記憶が薄れたら、またきっと。
その為にもと、糸瀬や美夜が避難させていた子供達を迎えにいった。
怖がっているならば、もう大丈夫だと安心させてあげようと思いながら。
石段の下と林の奥に逃がした子供を迎えにいけば、あとは社殿の中の子供二人。
外から見ても社殿に大した傷はなく、きっと無事でいるだろう。
お参りする茉莉と秋夜の前で、桔平がいつもの笑顔を浮かべ、迎え入れるように社殿の扉を開け放った。
二人を迎える言葉は、そう。
「もう良いよ♪」
怖い『鬼』は、もういないから。
作者:江戸川壱号 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2013年7月4日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 12/感動した 0/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 0
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