月明かりに少女は舞う、メイド服を翻し

    作者:飛翔優

    ●車道で踊る少女に贈るもの
     今宵もまた、少女は人気のない車道に飛び出した。
     月明かりの中で踊るため。
     ダンスの技術を磨き、日々のストレスを解消するために。
     けれど今日は何処か違う。
     いくら踊っても心は晴れない。
     何度リズムを刻んでも、一休みするたびにため息を吐いてしまう。
    「……今日はいつもと違うと思ったんだけどなぁ……ん?」
     自覚もしていたのだろう。少女はぼやいた後、ふと気配を感じて振り向いた。
     月を隠し、ひらめくは白のフリルに黒の生地。浮かぶは純白のヘッドドレス。
     メイド服が、何処かより降ってきた。
    「……」
     それを求めていたのかはわからない。
     期待していたのかもわからない。
     それでも、吸い寄せられるように少女は己の服に手をかける。
     勢い良く脱ぎ捨てて、メイド服を身に纏う。
     再び月を見上げた後、暗い表情を浮かべていた少女はもういない。
     吐息を乱し、頬を赤らめ……艶かしい笑顔を浮かべた少女がそこにはいて……。

    ●放課後の教室にて
     灼滅者たちを出迎えた倉科・葉月(高校生エクスブレイン・dn0020)は、小さく頭を下げた後に説明を開始した。
    「今回はこの少女……神凪香さんという名前の少女を救い出してきて欲しいんです」
     神凪香、中学二年生。ダンスが大好きな少女で、ダンススクールに通う傍ら夜な夜な月明かりの下に飛び出し踊る……といった行動を取っていた。
     そんな時……メイド服と出会う。
    「そう、メイド服。どうも、そのメイド服には魅力にとりつかれたものを配下に従える力があったようなんです」
     メイド服に魅入られた香は、同好の士を探して旅立った。
     同好の士を仲間に加え、否定するものを血祭りにあげるため。
    「ですので、接触の際はあまり否定しないほうがいいでしょう。同好の士と感じれば、油断してくれるかもしれませんし……」
     ともあれ、香と接触して打ち倒し、救出する。それがおおまかな流れとなる、
     そこまで説明した後、葉月は地図を広げた。
    「当日の夜、香さんは従えた同好の士と共にこの辺の、人気のない道路でダンスパーティーを繰り広げています。それに乱入する事となるでしょう」
     戦場としては広く、車もろくに通らない場所のため特に注意すべき事柄はない。
    「戦うことになる構成は、香さんの他同好の士となった少女が五名となります」
     香の力量は、四人を同時に相手どれる程度で、妨害能力に優れている。
     技は全て一列に対して機能し、艶かしき催眠のダンス、激しき麻痺の舞闘、静かなる己を浄化する舞……といったものを使い分けてくる。
     一方、残る五人の少女の力量は低い。とりわけ耐久力は低め。
     しかし回復能力に優れており、戦いのさなかも常に癒しと浄化のバックダンスを描いてくるだろう。
    「以上で説明を終了します」
     葉月は地図など必要な物を手渡した後、説明を締めくくった。
    「いくらダンスが好きといっても、強制されている現状が良いとは思えません。ですので、どうか皆さん全力での救出を。何よりも無事に帰ってきて下さいね? 約束ですよ?」


    参加者
    笑屋・勘九郎(もふもふ系男子・d00562)
    浅儀・射緒(射貫く双星・d06839)
    白槻・純(純白の彩り・d10072)
    蘚須田・結唯(祝詞の詠い手・d10773)
    小野・花梨菜(青い竜骨座の乙女・d17241)
    アシェリー・クルート(野良メイドは主を求む・d17336)
    渡来・桃夜(風招き・d17562)
    高辻・優貴(高校生サウンドソルジャー・d18282)

    ■リプレイ

    ●月下の決闘曲
     人気なく、車などもちろん通らない。街の片隅をひっそりと彩り続けている深夜の道路。
     街灯と月明かりだけをスポットライトに、少女たちは舞い踊る。
     黒と白のコントラストが美しいメイド服を翻し、時にスカートを危ういところまでめくり上げ。
     艶かしい笑顔を振り撒いて。
     星々だけを観客に、故に喝采などは何処にもない。
     必要ないと、少女たちはダンスの世界に没頭する……。
    「魅力的なダンスだね。オレらも一緒に加わりたいんだけど……」
     今宵は違う。
     終幕への調べを紡がせるため、渡来・桃夜(風招き・d17562)が明るい調子で声をかけた。
    「私たちのダンスに興味があるの?」
     リーダー格の少女……神凪香が動きは止めずとも意識は向けてくれたから、高辻・優貴(高校生サウンドソルジャー・d18282)が次の言葉を響かせる。
    「ああ、俺もダンス好きなんだよ。ちょっと見させて貰っていーか?」
     別々の方角からアプローチを。
     仲間の影に隠れながら各々の言葉を聞き、社交的で羨ましい……とこくこくと頷いていた小野・花梨菜(青い竜骨座の乙女・d17241)もまた、勇気と言葉を振り絞る。
    「……か、かわいい、メイド服ですね……」
     畳み掛けるように重ねられた言葉の数々に、警戒心も薄れたのだろう。香は表情を軟化させ、灼滅者たちに向かって手を伸ばす。
    「いいわ、私たちの輪に加わっても。でも、ついて来られるかしら?」
    「ふふっ、尽力いたします。それでは演目は……決闘曲でいかがでしょう!」
     伸ばされた手を取ることなく、アシェリー・クルート(野良メイドは主を求む・d17336)が定められたワードを響かせた。
     少女たちが視認する暇もなくガトリングガンのトリガーを引き、高らかなる音色を響かせた。
    「A blessing of Carina」
     驚き見開かれた瞳を前にして、花梨菜も武装を整える。
     残る灼滅者たちもまた、戦うための行動を開始して……。

    ●メイドたちが描く舞闘
     突然の攻撃に、ダンスを止めた少女たち。
     警戒心を和らげるためメイド服を着込んできた蘚須田・結唯(祝詞の詠い手・d10773)もまた、静かにワードを唱えていく。
    「咎人に、永久の安らぎを……」
     姿形は変わらない。
     護符だけを数枚引きぬいて、花梨菜へと投げ渡しながら声を高らかに響かせた。
    「確かにメイド服は、可愛らしくていいものだと思います。でも、それに踊らされて、この様な事をしてはだめです!」
     夜な夜な外へと繰り出し、時に仲間を増やしながら、踊り続けていた香たち。
     偏愛するあまりいつトラブルが起きてもおかしくない状況は、決して望ましいものではない。
    「メイド服、いい。可愛いと、思う」
     同様の思いを抱いたいたか、はたまたリップサービスか。浅儀・射緒(射貫く双星・d06839)もまた静かな言葉を告げながら、拳にオーラを集わせる。
     狙いは配下の少女たち。
     治療のダンスの担い手を減らすため。
     同様に考えているのだろう。笑屋・勘九郎(もふもふ系男子・d00562)もまた杖を握りしめ、元気に明るく駆けて行く。
    「ちなみに俺はクラシックメイドこそ至高だと思ってます!」
     誰も聞いていない宣言の行く先には、若干現代風にアレンジされているもののクラシカルな雰囲気はしっかりと残されているロングスカートでモノトーン調なメイド服を着込んだ少女たち。
     未だ状況を理解できぬのか戸惑っている彼女たちのうち一人、狙うと示されたショートカットの少女を、白槻・純(純白の彩り・d10072) の放つ光が照らしていく。
    「……」
     何故メイド服が降ってきて、更には着てしまったのか。
     いくら無意識の行動とはいえ……。確かに一度着てみたいとは思わなくも……。
    「……」
     不可解な行動への思考を、純は首を横に振って打ち消した。
     今は戦う時間だと言い聞かせ、改めて戦場の観察を開始する。
    「……よくわかったわ、あなた達は敵ってことね!」
     ようやく状況を理解したのだろう。香が言葉を響かせると共に、少女たちもまた表情に精細を取り戻す。
     香が軽やかにステップを踏むに従い少女たちも舞い踊る!
     ……これよりは、互いに油断のなき戦場。
     本格的な戦いが……月下の舞闘が、星々だけが見守る中で開幕する……。

     配下の少女たちが描くダンスに、破壊の力は存在しない。
     あるのは各々のダメージを癒し、刻まれた呪詛や毒を浄化する力だけ。
     攻撃はただ一人、香だけが担っているといった状態だ。
     故にだろう。中心となる香が紡ぎだすダンスは力強い。穏やかに見える腕の一振りが、軽やかに見えるステップが、灼滅者たちに重い衝撃を与えていくほどに。
     今もそう。スカートの裾が翻るのを気にする事もない激しいダンスが前衛陣に襲いかかる。
     体を仰け反らせ、戻す勢いでトンボを切り、勘九郎はくぐり抜けた。
    「どこみてるの? こっちこっちー!」
    「ははっ、いいステップだね! でも、私も負けないよ!」
     追加で刻まれたステップを、バク宙一つで弾き返す。
     着地と共に敵陣後衛の先頭で踊る少女に向かい、刃へと変えた影を伸ばした。
     与えられし力を削っていく様を眺めつつ、優貴も影を刃の形へと変えていく。
    「……どうやら、ギターを振り回したりはしなくてもよさそうだな」
     香を含め、少女たちはダンスを紡ぐだけ。
     ただそれだけで、集団に衝撃を与えてくる。
     故に、近づかれることはない。ギターを振り回さずに済みそうだと、優貴は改めて安堵の息を吐きながら刃に変えた影を解き放つ。
     切り裂かれ動きを乱した隙を、桃夜は決して見逃さない。
    「そこだよ!」
     熱く湿った吐息、潤んだ瞳に年不相応に色っぽい笑み……艶かしいものへと変わったダンスを心の強さで跳ね除けつつ、手のひらに込めたオーラを解き放つ。
     狙い続けていた少女を撃ち抜いて、壁際まで後退させ昏睡させた。
     一人掛けた状況だけれども、少女はおろか香ですらそれを気にした様子はない。
     ただただ心赴くまま、舞闘を描き続けている。戦うことではない、踊ることこそ本懐なのだと、更に熱のこもった舞踏へと変わっていく。
     その光景に、桃夜はどんな感情を抱いたのだろう?
     何も語らず、ただただ瞳を細めたまま、再びオーラを塊へと変えて解き放った。
     夜闇を貫く貴き輝きを導として、優貴はギターを掻き鳴らす。
     ダンスを彩るためではない。
     ダンスに負けぬ激しいビートで少女たちの力を揺さぶるため。
    「勝負ってわけね! いいわ、負けないわよ!」
    「……ああ、こういう勝負なら大歓迎だ」
     正しく音色を奏でているギターに静かな微笑みを浮かべつつ、香が音色に合わせて激しいステップを踏み始めても、決して乱されたりはしない。
     ただただ心赴くまま、優貴はビートを奏でていく。
     リズムを小刻みに取りながら、ロックとダンスの合間をくぐり抜けていくのは勘九郎。
    「悪のメイドは滅びるって相場は決まってるんだぞ!」
     やはり軽快に軽やかに襲い来る衝撃をくぐり抜けながら、届かないからと影を狙っている少女に差し向ける。
     道中で刃を形作り、力を完膚なきまでに刈り取った。
    「っと」
     倒れ行く少女を影で支え、静かに路肩へと送っていく。
     早々怪我をする事はないだろうけれど……ダンスに熱中する少女たちが意図せず踏んでしまうかもしれないから。
     戦いに巻き込む訳にはいかないから。
     送り届けた後、勘九郎は再び周囲を廻りだす。
     ダンスを続ける香たちを翻弄し、狙いを定めさせないために。
     あるいは香たちとは違う、更なるダンスを描く存在として世界を彩り続けるため……。

     ダンスによる衝撃は、示された地点に存在する者全てに襲い掛かるほど広い。回避できなければ、加速度的にダメージを積み重ねていく者が増えていく。
     単体回復では間に合わないかもしれない状況を眺め見て、純は静かに目を細める。
     それでも……と、光の質を癒しに切り替え、艶かしき舞闘の衝撃を受けた射緒へと差し向けた。
    「分担して、少しずつ確実に癒していこう。治療を間に合わせることができている今のうちに」
    「わかりました。私も頑張ります!」
     同様に治療を担う結唯は力強く頷いて、符を勘九郎へと投げ渡した。
     内包する力が衝撃だけではなく心に刻まれた迷いをも消していく様を横目にしつつ、静かな溜息を吐き出してく。
     彼女は今、巫女服の上にメイド服を着込んでいる。
     外側が慣れない格好だからか、単純に動きづらいといった状態である。
    「仕方ありません」
     今一度ため息を吐いた後、勢い良く脱ぎ捨てる。
     汗ばんだ体で涼しい風を受け入れながら、新たな符を引き抜いた。
     新たな符を投げ渡された花梨菜はオーラを全身に巡らせて、ダンスの誘惑を耐え抜いて行く。
     静かな息を吐くと共にガトリングガンを構え直し、後方で踊り続ける少女たちを掃射した。
    「ごめんなさい……っ」
     肉体にダメージは通らず、傷つくことはない。
     わかっていても心苦しいのは変わらない。割り切れるものではないのだと、燃えゆく光景を眺めながらぎゅっと胸を抑えていく。
    「っ!」
     更なる熱を持って放たれた激しき舞闘も、影を全面に押し出して受け止めた。
    「ごめんなさい……っ」
     再び爆炎の弾丸にて少女たちを打ち据えたなら、一人が壁際へと歩いた後に昏倒した。
     残る二人も、程なくして活動を停止する。
     香一人だけとなった状況で、純は静かな息をひとつ。
    「畳み掛けていくためにも、治療を欠かさないようにしよう」
    「はい。私達が支えますから、皆さんは遠慮なく……」
     呼応し結唯が符を放ち、妖艶なダンスに魅入られていた勘九郎を正常な精神へと戻していく。
     対する香の動きにはやはり変化はない。
     もはや周囲を気にしないほどの集中力を持って踊り続けているのだろう。
     星々が見守る中、街灯と月明かりだけをスポットライトに。戦う相手であるはずの灼滅者たちにキスを投げながら、一人、孤独に……。

    ●全ては月夜の夢のなか
     熱は未だ冷めやらない。
     むしろ高まりを見せていく香に向かい、アシェリーが恭しく声をかけた。
    「メイドとは主のためその力を振るう者。私達はその誇りを持ってこの服に袖を通すのです。魅了され、お仕着せられた者を、私はメイドとは認めません」
     ……否。
    「故に、これは一人のメイドからの宣戦布告にございます」
     香を惑わすメイド服に、メイド服を作った存在に、アシェリーは静かな感情を向けていく。
     感情赴くままにガトリングガンのトリガーを引いたなら、吐き出された弾丸が土砂降りの如く香に降り注いだ。
     合間を抜け、射緒も懐へと飛び込んでいく。
     オーラで固めた拳を握り、香を見据え呟いた。
    「これ、服、殴った方が、いい? 顔でも、大丈夫……?」
     小首を傾げど返事はない。
     特に気にする必要もないのかと、それでも顔は避ける形で素早く拳を連打する。
     一発、二発と撃ちこめど、香のダンスに狂いはない。
     ただ、少しずつメイド服に亀裂が入る。亀裂から、布地がこぼれ落ち始めて行く。
    「訪れんとするフィナーレに、立っているのはどちらの側か……ふふっ、楽しみだとは思わない?」
     気にする様子もなく激しい舞闘が紡がれて、前衛陣へと襲いかかる。
     腕をクロスさせ防いだ桃夜は、周囲を眺め喉に力を込めた。
    「立っているのはオレたちだ。なあ、皆!」
     高らかなる歌声で、結唯、純と共に仲間たちを支えていく。
     支えられるがままに前に出て、花梨菜は勢い良く殴りかかった。
    「ごめんなさい……っ」
     一撃、二撃と加えても、やはり香自身は揺るがない。
     先が長くないことは白い肌が、胸元が下着が伺えるようになってきたメイド服から伺えた。
    「……」
     再び拳を握りしめ、射緒が後方から殴りかかる。
     殴る度、少女の柔肌が暴かれる。
     外気にさらされても熱の治まらない肌に触れ、射緒はどんな感情を抱いただろうか?
    「これで、終わりです」
     疑問への解答は闇に隠されたまま、アシェリーのガトリングが香を撃ちぬいた。
     今宵始めて衝撃に踊らされた香はダンスの勢いを減少させ、立ち止まる。
    「……良い、ダンスだったわ」
     既につまむ場所もないスカートをつまむ仕草を見せながら一礼し、瞳を閉ざし倒れていく。
     全ての演目が終了した今でさえ、拍手が響くことはなく……。

     立ち止まっている暇はない。
     己等の治療は後回しだと、女性陣は香の着替えに取り掛かった。
    「目覚める前に、終わらせなければなりませんね」
     花梨菜から新しい……危険のないアシェリーのメイド服を受け取った結唯が、仲間と共にボロボロのメイド服を脱がせていく。
     無論、男性陣の出る幕は欠片もない。
    「……!」
     衣擦れの音を聞きながら、勘九郎はぎゅーっと眼を瞑っている。
     途中で目覚めても大丈夫なよう、一般人の眼には触れぬよう闇にも紛れた。
     一方、よくわからないといった表情の射緒は、優貴の手によって後ろを向かせられていく。
     小首をかしげる射緒に対し優貴が小さなため息を吐いてからしばらくした後、無事着替えが終了した。
     振り向いた優貴は純が持っているボロボロのメイド服に視線を移し、瞳を細めながら口を開く。
    「ほんと、なんなんだろうなそれ」
    「調べることが出来ればと思うのだけど……」
     意思を持つのか、はたまた何者かが創りだしたツールなのか……。
    「ん……」
     興味がボロボロになったメイド服へと移ろうとした時、香が静かに目を覚ました。
     目覚めたばかりだからだろう。未だ意識が覚束ない様子で、きょろきょろと周囲を眺めている。
    「目覚めてよかった……お加減はいかがでしょうか?」
    「ふぇ?」
     意識を完全に取り戻してしまう前に……と、アシェリーが言葉を差し込んだ。
     戸惑う彼女にメイド服姿で倒れていた少女たちとそれを助けた善意の市民……という作り話を吹き込んでいく。
    「ストレスから奇行に走ったのではないでしょうか?」
    「……そうね。ありがとう、迷惑をかけてしまったみたいで……」
     無理矢理にでも、不可解な状況を自分で納得させたのだろう。香は盛大なため息を吐いた後、灼滅者たちに頭を下げた。
     一人を納得させられたなら、他へも連鎖的に通じていく。
     少女たちの持つ空白の記憶を埋め合わせ、今宵の仕事は完了。メイド服への疑問は残したまま、それでも事件は解決した。
     もう、月明かりの舞台が血に染まる可能性は存在しない。星々も……今後も続くかわからないけれど……香のダンスを、心安らかに見守っていくことができるだろう。

    作者:飛翔優 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年6月29日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 8/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 3
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