ふんふふーん♪ と鼻歌交じりにお菓子をパクつきながら、ハイテンションで高速バスの車窓から流れる景色を眺めている少女がひとり。15歳の中学生にしては少し小柄な体格は、一見するとかよわい少女にしか見えないが実はそうではない。
彼女の名前は納琴・過流(ナコト・スギル)、最強の武を目指すアンブレイカブルのひとりなのだ。
この少女が何故、高速バスに揺られているかというと、富士急ハイランドへ行くためだ。
だが遊園地へ遊びに行くからハイテンションなのではない、そこに、己の強さに磨きをかけるための修行の場があるからだ。
「はやく着かないかな~♪ どんな修行が待ってるんだろう……ふふふ、でもちょっとだけ遊園地で遊んじゃうのもいいかも? うーん、超楽しみ~♪」
チョコバーを持つ反対の手にはクリームパン、いま頬張っているクッキーをドリンクホルダーのイチゴジュースで流し込み、満面の笑顔で高速バスの旅を楽しんでいる過流のことを、同乗している他の乗車客の誰もが普通の可愛らしい女の子だと疑いもしなかった。
「みんな集まったみたいだね。それじゃ任務の説明を始めるよ」
灼滅者が集まったのを確認した須藤・まりん(中学生エクスブレイン・dn0003)は、自らが予知したその内容を語り始めた。
最近、さまざまな事件が起こった富士急ハイランド。
それらの事件が関係しているのかどうか解らないが、そこに、突然現れたり探索後に消滅するという特性を持った、少し不思議なブレイズゲートが発生している。
そのブレイズゲートの先で修行をしようというアンブレイカブルが、富士急ハイランドに向かっているのだが、人が多く集まる遊園地にアンブレイカブルが訪れては何が起こるかわからない。
だから何とかして、アンブレイカブルが富士急ハイランドへ行くことを阻止して欲しい
富士急ハイランドへ向かっているアンブレイカブルの名前は納琴・過流。
一見すると小柄な少女だが、強力なバトルオーラの使い手である。
しかし燃費は悪いようで、頻繁に甘いお菓子などでカロリー摂取を心がけてもいる。
そんな彼女は、戦闘中であってもお腹が空くとやる気を無くしてしまうようだ。
高速バスで移動している過流に接触するには、同じ高速バスに乗るのもいいが、万が一にも車内で暴れらたら大変なことになる。戦闘に発展するような接触をする場合は、過流がサービスエリアで休憩する際に食べ物を購入しようとバスを降りたところを上手く人気のない場所に誘導するのが良いだろう。
幸いサービスエリア付近は、一歩敷地の外に出てしまえば民家などのない自然に囲まれた山であるから、多少激しく戦闘をしても問題は起こりにくいはずだ。
また、過流は非常に素直というか、人を疑うことを知らない性格のため、食べ物に釣られたり、簡単に騙されてホイホイ着いて行ってしまうような危なっかしいところがある。
そこを利用すれば、彼女を誘導したり説得することも可能だろう。
「今回の任務は、彼女を富士急ハイランドへ向かわせないことだから、無理に彼女を灼滅しなくても、上手くあしらって諦めさせればOKだよ。彼女は修行して強くなりたいだけみたいだから、みんながその相手をしてあげれば満足してくれるかもだね。お腹が減るとおとなしくなるみたいだし、素直な性格を上手く利用すれば何とかなるんじゃないかな? でも油断だけはしちゃダメだよ。相手はアンブレイカブル、少しの油断が命取りなんてことになり兼ねないんだからね」
まりんは最後に、みんなが無事に帰ってくるって信じてるよ。と付け加えて灼滅者たちを送り出した。
参加者 | |
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龍宮・神奈(闘天緑龍・d00101) |
神元・睦月(縁の下の力任せ・d00812) |
鈴城・有斗(は断ち撃つ刃の殺人騎・d02155) |
クリムヒルト・ドロッセル(蒼にして森緑・d03858) |
如月・雀太(高校生ストリートファイター・d16284) |
朱鷺崎・有栖(ジオラマオブアリス・d16900) |
ヨーズア・ゾンボルト(万物を断つ剣・d17791) |
卯花・深雪(狂兎・d18480) |
●甘いお誘い
富士急ハイランド行きの高速バスは、お昼の休憩でとあるサービスエリアに停車した。
ぞろぞろとバスを降りる乗客の中、ひとりの小柄な少女は片手にチョコバーを握り締め、逆の手にはイチゴジュースを持って、ルンルン気分で鼻歌交じりにお食事コーナーへと歩き出す。そんな少女を見つめる視線が4つ。そのうちひとつが少女に近づく。
「ちょいとそこ行くお嬢ちゃん。美味そうなお菓子を持ってるな。どうだ、このカリカリモフモフのメロンパンも欲しくないか?」
軽くナンパでもするように少女に声をかけた如月・雀太(高校生ストリートファイター・d16284)に続いて、卯花・深雪(狂兎・d18480)があらかじめ購入しておいたご当地限定スイーツを手に雀太の反対側から挟み込むように少女に近づく。
「じゃーん……なんとご当地限定スイーツもあるよ」
セリフの割りに無表情な深雪の服装は、白で統一されいて頭にかぶったうさ耳帽子が周囲の目を引いている。
「なんだ、オマエ等。それをアタシにくれるのか?」
声をかけられた少女は瞳の中に星がきらめくような嬉しそうな表情と、今にも涎が垂れ出しそうな口元で興味津々といった様子で話に食いついた。
「こちらには黒糖カステラもありますよ。他にもほら、こんなに沢山」
さらにダメ押しとばかりに神元・睦月(縁の下の力任せ・d00812)が、紙袋いっぱいのお土産品を見せると、少女の瞳の輝きは尋常ならざるものへとランクアップする。
「あげてもいいが、ただって訳にはいかないな。見たところあんた、相当な使い手だろう? どうだ、俺たちと一勝負して勝ったらってのは?」
男のような服装と言葉遣いだが、意外とスタイルの良い龍宮・神奈(闘天緑龍・d00101)が、拳を鳴らして少女を挑発する。
「へぇ、アタシの実力を見抜いてるんだ? それならアンタとお仲間も、少しは腕に覚えがあるってことだね。うん、いいよ。ちょっと遊んであげるよ。だから、ちゃんとそのお菓子……後でちょうだいよ!」
神奈の挑発に明らかに表情が変わった少女は、戦いを前に高ぶる気持ちを抑えながらも、お菓子のことも忘れずに念を押す。
「もちろん、わかってますよ。ですがここで暴れると美味しい食べ物屋さんまで壊してしまうかもしれません。あちらに周りを気にせず戦える広い場所があるので着いて来ていただけますか?」
『ちょっと遊んであげる』という少女の言葉に4人の空気が一瞬張り詰めたが、執事服を着込んだ睦月が取り成すように声をかけ、言葉巧みに少女を仲間たちの待つ場所へと誘導を試みる。
「ん~そうだね。どうせなら思いっきり暴れたいし、いいよ!」
少女は大して考えることも無くふたつ返事で了承して、案内されるまま4人に着いて歩き出す。
「俺の名前は雀太。お嬢ちゃんの名前はなんていうんだ?」
「アタシか? アタシの名前は納琴・過流だ。過流って呼び捨てでいいぞ」
雀太は事前情報で相手の名前を知っていたが、せっかくなので少しでも打ち解けようと、他にも色々と話題をふって過流の興味を引こうとする。
そこに甘党の睦月も加わり、執事らしく主張しすぎないよう相手を立てることを意識していたが、同じ甘党の過流を相手に少し熱のこもったスイーツ談義を繰り広げて過流を退屈させることなく仲間たちの待つ場所へと誘い出すことに成功した。
●あま~い時間はもう終わり
サービスエリアの敷地を出た山の中、こんな所に一般人はいないはずだが念のため、周辺を歩き回って確認するラフな格好のヨーズア・ゾンボルト(万物を断つ剣・d17791)。
さらに念を入れて殺界を形成して人払いをする鈴城・有斗(は断ち撃つ刃の殺人騎・d02155)は、過流の誘導に向かった仲間からの連絡があるかもと携帯電話を握り締めている。
初夏とは思えない真夏のような陽射しを避けるため、木陰に腰を下ろしているのは、アイスを食べて涼んでいる朱鷺崎・有栖(ジオラマオブアリス・d16900)と、その隣で富士急ハイランドのパンフレットを片手に、サービスエリアで購入したケバブをのん気にパクついているクリムヒルト・ドロッセル(蒼にして森緑・d03858)。
仲間が上手く過流を連れ出してくるまでの間、それぞれが思い思いの方法で時間をつぶしていると、遠くから賑わしく談笑を交わす男女の声が聞こえてくる。
まさか、一般人が紛れ込んだのかと警戒するヨーズアだったが、向かってくるのは過流と彼女を誘い出しに行った仲間たちだった。
しかし、これから戦う相手とのやりとりとは思えないくらい打ち解けあって、まるで仲の良い友人同士が楽しくお喋りでもしているかのようだ。
「あら、遅かったわね。でもその前に、もうひとつアイスを注文してもいいかしら?」
「なにー! アイスならアタシも食べたいぞ!」
皮肉を込めたような有栖の言葉に含まれていた『アイス』に食いつく過流は、誘い出された先にさらに4人の仲間が待ち構えていたことは、まるで気にしていない。
「ふたりとも、アイスは勝負の後にしてくれないか……」
そう言う神奈の言葉をまるで聞かずに、ケバブをパクつくクリムヒルトを覗き込むように見つめている過流。
「やっふるー、あなたも食べる?」
抑揚のない声で目の前の過流にまだ手をつけていないケバブを差し出すと、お礼を言うが早いか受け取ってケバブを食べだした過流は、オマエ良い奴だな~っとクリムヒルトのぼさぼさの髪を撫で回す。
それを見ていたヨーズアは業を煮やしたように決め台詞を呟くと、スレイヤーカードを解放して手にした幻式・斬艦刀を過流へと突きつけた。
「遊びの時間はここまでだ。お前の運命、このダイスに聞いてやろう」
放り投げたダイスが地面に転がり、その目を読んだヨーズアの表情が一瞬曇る。
(「死相は無し……どころか、運気良好だと?」)
「どうした占い師? 結果が悪くてビビっちゃった? でも安心しなよ、アタシは手加減してあげるから。オマエ等はまとめてかかってきていいよ。バスの時間もあるし、早く終わらせて美味しい物いっぱい食べたいしな!」
ケバブをゴクンと飲み込んだ過流は、息巻いたヨーズアを逆に挑発するようにからかうと、全身から凄まじい勢いのバトルオーラを解き放つ。
それだけで周囲の大気は振るえ、灼滅者たちの間にも緊張が張り詰める。
その空気を打ち破るように、全開のバトルオーラで挨拶代わりのオーラキャノンを放ったのは、さっきまで楽しく喋っていた時とギアを切り替えたように戦闘モードになった雀太だった。
「調子に乗りすぎだぜ、お前! ダークネス相手に加減とかするわけねぇだろうが」
オーラキャノンの直撃で砂埃に包まれた過流に、殺る気をアピールする雀太に続いて、仲間たちも一斉に攻撃を開始した。
●狙われたサーヴァント
薄れる砂埃から覗いた過流に目掛けて、右手に斧、左手に槍を握り締めた神奈が、龍の牙を模したその武器を大きく振りかぶる。その龍の骨をも叩き斬る一撃を、過流は仁王立ちしたまま防御もせずにその身に受ける。
続いてヨーズアの小細工無しの真正面からの戦艦斬りは、示現流に相応しい初太刀に全力をかけた鋭い一撃だ。さらに深雪の純白の日本刀が蛇のように刀身を伸ばし、高速で振り回すことで速度を増して攻撃力を高める。
睦月は過流の動きを慎重に観察しながら閃光百裂拳を叩き込み、有栖はシールドバッシュで怒らせて注意を引きつける。有斗のホーミングバレットに合わせるように3機のライドキャリバーが機銃を掃射して、再び過流の姿を砂埃が包み込む。
その隙にクリムヒルトは、何かの神に祈るようにして龍砕斧から力を引き出し、龍の力で防御の加護を得た。
全力の攻撃を仕掛け、どれほどのダメージを与えたのかと見守る灼滅者たちの目前に、砂埃が晴れたその場に動かず仁王立ちしたまま、傷を負った様子もなく少し服が汚れた程度の姿で現れた過流は、ポンポンと汚れを払って不敵な笑みを浮かべる。
「当然、まだ全力じゃないよね? んじゃ、次はアタシの番……行っくよー!」
言葉が終わらないうちに過流の姿はヨーズアのライドキャリバーの目の前に移動すると、鋼鉄拳の一撃で吹き飛ばし、着地する前にオーラキャノンの追撃で鉄屑に変えて消滅させる。その間、わずか数秒の出来事に灼滅者たちは目を呆然と見開くことしか出来なかった。
ほら、おいでよ。と過流に声をかけられて、ようやく気を引き締める灼滅者たち。
右手の斧で強烈な斬撃を繰り返し、時折左手の槍から冷気のつららで牽制する神奈と、相手の攻撃を見切ろうと、過流の視線の動きや体制を逐一観察しながら守りを固めながら拳を振るう睦月。
過流は無造作に有斗のライドキャリバーを掴むと、地獄投げで投げ飛ばして睦月のライドキャリバーにぶち当てて、こういうキカイのオモチャは嫌いなんだよね~と呟きながら、2機のライドキャリバーを拳で滅多打ちにして鉄屑に変えて消滅させる。
あえなく散った3機のライドキャリバーだが、主たちの身代わりとなり、燃費の悪い過流を消耗させただけでも十分な働きをみせたといえる。
「よくもアングを!」
愛機の仇とばかりに零距離でガンナイフを振るう有斗の攻撃に合わせるように、深雪の蛇咬斬と雀太のガトリング連射が援護する。
悪くない攻撃だな、と言いながらも余裕で受け止める過流に、影を宿した有栖の拳が迫る。
「自らの闇に喰われ蝕まれなさい」
有栖のトラウナックルを頭突きをするように額で受け止めた過流に、クリムヒルトの龍骨斬りとヨーズアの戦艦斬りが振り下ろされるが、それすらも左右の手でそれぞれ受け止められて斬撃としてのダメージのほとんどを相殺されてしまう。
「あははははっ! オマエ等なかなかヤルな。楽しくなってきたぞ♪」
戦いを楽しむアンブレイカブルとしての本能を剥き出しにしたように大きな笑い声を上げ、集気法で高めたオーラを癒しの力へと転じた過流は、身体に負った擦り傷程度の怪我を瞬時に癒してしまう。
それは少しでも長く戦いを楽しむ本能なのだろうが、灼滅者たちは底知れない恐怖を感じずにはいられなかった。
●お腹が減ったらお家に帰ろう
サーヴァントを失い過流の攻撃をその身で受け止めることになった灼滅者たちは、睦月が何とか見切って攻撃を捌いて受け流そうとするも、凄まじい威力を殺しきれずに骨が悲鳴を上げる程のダメージを受ける。
有栖も過流の放つ閃光百裂拳に対してフォースブレイクで迎え撃とうと試みるが、圧倒的なオーラの力に押し負けて、拳の連打で打ちのめされる。
「っ……流石はダークネス、全部は弾ききれなかったわね」
仲間を庇いながら、零距離格闘とホーミングバレットを駆使する有斗も、過流の地獄投げで地面に叩きつけられて苦鳴をあげる。
過流が攻撃を繰り出すたびに、大ダメージを受ける仲間を回復するために雀太は集気法とエンジェリックボイスをフル稼働させて対処する。
それだけでは回復が追いつかず、クリムヒルトもジャッジメントレイで回復に専念している。
「大丈夫だょ、この光は痛くないから……たぶん」
クリムヒルトの微妙な言い回しに不安を感じながらも、回復に身を委ねる仲間たち。
愛用の斧と槍、さらには拳を使って奮戦する神奈や、純白の日本刀を朱に染めながらも鞭のように伸ばして自在に操る深雪、父から譲り受けた斬艦刀で示現流を駆使するヨーズアが少しずつだがダメージを与えていくのだが、それも強力なバトルオーラをまとった過流の集気法の前では焼け石に水をさすようなものだ。
過流が手加減をして戦いを楽しんでいるからいいようなものの、本気を出したらと思うと背筋が凍る灼滅者たち。
そんな時、ふと思い出したように有斗が懐中時計を取り出して時間を確認した。
この戦闘が始まってから、かなりの時間が経過しているのを見て、過流が最初に言っていたことを思い出す。
「バスの時間って大丈夫なのかな?」
その一言で、戦いを楽しんでいた過流のテンションが一気にクールダウンして、慌てて時計を確認させる。
「あぁー! もう時間過ぎてるー! 完全に乗り遅れたぁ……」
過流が調子に乗って戦いに興じていただけなのか、灼滅者たちの奮闘がそうさせたのか、富士急ハイランド行きの高速バスは、休憩時間を終えてすでに出発しているだろう時間になっている。
普通の一般人であれば出発の際の点呼で気付かれるのかもしれないが、ダークネスである過流はバベルの鎖によって一般人からの認識が薄れている。乗り遅れたら気付かれずにバスはそのまま出発してしまうだろう。
気落ちしてその場にへたり込む過流のお腹が、ぐぅ~と音を立てて鳴り響く。
「あ~お腹空いたぁ~。アンタ等けっこう強かったから、なかなか良い修行にもなったし、まぁいっか」
怒り出すこともなく、意外とあっけらかんとした過流の態度に、ようやく戦闘の終了を実感した灼滅者たちは安堵の息を漏らす。
「すまない、まさかバスに乗り遅れることになるとはな。せめて約束のお菓子を振る舞わせてくれ」
神奈はそう言うと、仲間たちに合図する。
ワイルドな顔に似合わず、自作のケーキを取り出すヨーズアに、約束のカリカリモフモフのメロンパンを差し出す雀太。
深雪もご当地限定スイーツを並べ、同じくご当地限定スイーツを用意していた有斗も、そっとそれを差し出す。
睦月が紙袋いっぱいのお土産品と黒糖カステラを過流に手渡すと、過流は瞳の中に星をきらめかせるような満面の笑みを浮かべた。
「おぉ~、こんなに沢山……オマエ等もメッチャ動いたからお腹空いてるだろ? 一緒に食べようよ! っとその前に、怪我とかしてるヤツいる? アタシ、調子に乗ってヤリ過ぎちゃったかもだから治療するよ?」
そう言って集気法で怪我人を治した過流は、先程までの死闘のことは忘れてしまったかのように、子供のような笑顔で並べられたお菓子をパクパクと食べ始める。
それを見て気の抜けた灼滅者たちも、過流と膝を並べて座り込み、一緒になってスイーツパーティーが始まった。
9人もいると、沢山あったお菓子の山も見る間になくなり、パーティーはサービスエリアの食べ物コーナーへと場所を移して続けられた。
それはもう、お店ごと食べつくすような勢いで、戦いで疲れた身体を労わるように永遠と。
財布が悲鳴を上げたあたりで、ようやくパーティーはお開きとなり、これも修行だな、っと笑いながら過流は家まで全力ダッシュで帰っていった。
灼滅者たちは、見事に過流が富士急ハイランドへ行くのを阻止しただけでなく、彼女に修行の場を与え、さらにはスイーツでのもてなしで大満足させて家に帰らせた。
この任務は、大成功に終わったと言っても過言ではないだろう。
作者:天白黒羽 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2013年7月19日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 7/キャラが大事にされていた 1
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