学園祭~カオス系の皆様こちらです

    作者:空白革命

    ●普通の自分じゃ満足できないアナタのためのカオスな打ち上げ
     七月十四日から十五日にかけて開催されたクラブ企画や水着コンテストなどで盛り上がった学園祭がとうとう終わりを迎えたが夜はこれからとばかりに楽しく打ち上げをし……し……し……イイイイイイイイエエエアアアアォッ!
     夜ダアアアアアアアア!
     俺たちの時間ダアアアアアアア!
     レッツパアアアアアアリィィィィイイイイイイァッ!!
     真面目な状況なんてつまらねえぜ! 『今日の残りを持ってきたよー♪』『はいあーん☆』みたいなほわほわ空間は他の奴らに任せとけばいいんだよ!
     俺たちがそんな普通でゆるゆるな日常系四コマ漫画みたいなエブリデイを送れると思っているのか!? 否! 否である!
     俺たちの、俺たちだけの、俺たちならではのカオスが待っている!
     クラブ企画楽しかったねーとか言いながら外のやつらは帰って行った。あとは俺たち仲間だけで、俺たちにしか通じない世界に籠もってやろうじゃないか!
     場所は……アレだ! どっかテキトーな教室あけといたから! 好きに使っちまおうぜ!
     イエッ、イエッ、イエエエエエエエア!
     エビバディ、カモォン!
     理屈なんて知ったことじゃねえ!
     常識なんかオサラバさ!
     大抵のことは『は、夢か!』とか言えばどうにかなるぜ!

     さあ始めよう、俺たちの……打ち上げ(カオス祭り)を!


    ■リプレイ

    ●うーにゃーとSUN値ピンチを両耳でかけっぱなしにしてるような気分で『股旅館』をお楽しみください
    「「学園祭、お疲れ様ー!」」
     どっかの星のどっかの国のどっかの都内のどっかの学園のどっかの教室のどっか。
     股旅館のくるりさんとクラブの皆さんは一斉にばんざーいした。
    「喫茶部門三位入賞おめでとうございます!」
    「ああ、こんなに楽しかったのは初めてだ」
    「素晴らしい結果でしたし嬉しいですねー」
    「でも後夜祭が残ってるから、最後まで楽しむぞ!」
     とか、他の教室で言ってそうな、もしくは台本に書いてありそうなことを言う一同。
    「それじゃ、最後に皆で作ったシュークリームがあるから。皆で食べよう!」
    「はい、ではさっそく」
    「「いただきまーす!」」

     レッツ・イマジネーションタイム!
     大体15人前後の少年少女が床に円陣組んで笑顔で手を合わせ――た次のカットで全員のたうち回っている光景である。
     這いつくばってカタカタ震える莉都。
    「だれかなぁ……口の中がアンモニア臭でいっぱいなんだけど……ミンチに……うっ、ミンチにしてやる……」
     栗から大量の片栗粉を吹き出す舞姫。
    「ヴァファ!? なんじゃこれは!? 口の中が絵的に表現できんことになっ……ぎ、強固する! 窒息する! シュークリームで死ぬのか舞姫は!?」
     げっそりした顔で食べ続ける式夜。
    「小女子の佃煮がびっしり詰まっていた……地味に食べづらい……問おうか、誰が入れたのかと……」
     うわあという顔でシューの中身を凝視している呼太郎。
    「こっちはシラスびっしりだよ……嫌がらせでしょこれ……」
    「え、だめか?」
    「おまえかよ!」
    「ふはははは! お気の毒になあ! こっちはシューの皮を被った肉まんだったぞ! アタリだ! アタリを引いた! 生き残った!」
     コロンビアポーズで雄叫びをあげる伴。
     その両隣では、グロードとストレリチアがびくんびくん痙攣しながら転がっていた。
    「ワサビ……ワサビだけがつまって……誰だ俺みたいなことしたや……ゲ、ゲハッ! 水を、水ぅううううううう!」
    「こっちもですのよ! あっ、だめっ、この耐えがたい刺激剤っ、だ、だめえええええ!」
     その様子を虎次郎と夢はにこにこしながら見守っていた。
    「やー、シュー皮にチーズハンバーグ入れるなんて斬新だけどいけるっすねー」
    「こっちは、餡子……詰まってました。おいしいけど……ある意味おいしくないです……」
     ちらりと横を見ると、奏が床をごろごろ転がっていた。
    「おいしい魚だと思ったら『くさや』だったぞこれ! げほっ、ふぁふぉ! 息を吐くたび思い出すだろこれ! げっほうお!」
     一方、シューをくわえたまま白目をむいて固まる千歳。
    「ゴーヤが生で……つまっ……かゆ……うま……み、みず……」
    「そんな酷いやつがいるのか。女性が口にするものになんてことを」
    「こっちはアタリですね。もぐもぐ、おいしーです」
    「シューの中にイチゴ大福って、もうこれ大福じゃないですか? でも悪くないですねー」
    「こちらは小倉ホイップでした、はい」
     ずらっと並べてしまって申し訳ないが、龍治と華月、そしてひらりと玲。
     そして、未だにシューに手をつけていないくるりさんへと振り返った。
    「で、まだ食べないんですか?」
    「いや、おかしいぞ? どう見ても湯気が出ておるし」
    「錯覚ですよ錯覚」
    「どういう錯覚じゃ!? 持ってみたらひたすら熱いし妙なだし汁が漏れ出たぞ! おでん的な何かではないのか!?」
    「じゃあ私が食べますよ」
    「いや俺が」
    「いや僕が」
    「じゃ、じゃあ私が」
    「「どうぞどうぞ」」
     全員で一斉にくるりを取り押さえると、シューを割り箸で掴んで持って行った。
    「後夜祭は最後まで楽しまないとね!」
    「はい、あーん……」
    「よ、よせ! 全員打ち首じゃ! や、やめ、や――!」
     教室のどっかで、高らかに悲鳴があがった。

     劇画調で振り返る伏姫。
    「これまでのあらすじ!」
     登校中にまばゆい光に包まれ意識を失った伏姫はポーさんみたいな宇宙人に東京バ○ナの売り場を聞かれ教えたお礼にと貰った淡路の蕗戻しをもぐもぐしつつ今日こそ我はコズミックヒロインとして覚醒したのだとか言っていたら犬に顔をprprprprprprされて目が覚めた。
     ふと横を見る。
    「後夜祭と言えば、キャンプファイヤー」
     ハチマキにろうそくを立て、松明を両手に持った七緒くんがイイ笑顔でポージングしていた。
     そのまわりでは流希がガソリンをまき散らしながらげらげら笑っていた。
    「はっはっは、朕はもっと派手なるカオスを望んでいるでごじゃる! さあ今こそ――!」
    「カオスファイヤー!」
    「ギャアアアアアアアアアア!」
     そして教室は爆発炎上し学校は火柱となり地球が割れて太陽系が渦巻いてグランドクロスが爆発したと思ったら銀河が消滅するという――。

    「「……はっ、夢か!」」
     一同は、口から変なもんを吐きながら起き上がった。

    ●『純潔のフィラルジア』のOPで踊ってるダンスがどう見ても人間業じゃない件について
     ロシアンシュー事件より一層の想像力を要求することを、まずお詫びしておきたい。
     では早速、イマジネーションタイムである。
    「喫茶部門三位入賞、おめでとーう!」
    「ひゃっほーう!」
     おっといきなり三位に同点入賞したクラブが並んじまったぞという気分はさておいて。
     ばんざーいした約15人前後の少年少女が一斉に瞬間接着剤を掲げる光景を想像して頂きたい。
     結構難しいとは思うけど、事実そうなんだから仕方ない。
     部長の清純くんがキリっとした顔で振り返った。
    「説明しよう、この瞬間接着剤フィラルジアングルーは当イベントのお土産として開発されたリア充(の尻にねじ込む)専用接着剤なのだ」
    「というわけで早速実用してみましょうか」
    「リア充には接着剤を!」
     みをきと一都は接着剤片手に静流へとにじりよった。
    「ちょ、皆落ち着け。そんなことしたら病院直行だろ! 思い出せよ、楽しかったあの日を!」
    「ええ、一度にあれほど女性と会話したのは初めてでした。しかし……」
    「だからといってリア充にはなれなかったんだよ! うおおおおおくらええええ!」
     飛びかかる二人。
    「くっ、こうなったら」
     静流は『リア充の思い出』をとなえた!
     非リア充は混乱した!
    「うおおおおおやめろおおおおおお!」
    「まだだ、今から八月の計画を教えてる!」
    「海がしょっぱいのは涙のせいさああああああ!」
     頭を床や壁に叩き付ける彼らに呪文詠唱を続ける静流……の尻に、フィラルジアングルーがゲットインした。
    「アアアアアアアアアーッ!」
    「駆逐してやる……この世から……一人残らず……!」
     あれ特有の陰鬱な顔で叫ぶ進撃の優輝。
     接着剤を握りしめダイタロスアタックした。閉ざされる静流のウォールローゼ。
    「フ、リア充は滅んだ……」
    「じゃ、やること終えたしイベントの話しようか。俺はずっと来客という名のおっぱいをメモってただけだから手伝ってないけど。ねえこのメモ誰か買わない? 今なら目測したバストアンドカップもつけて――」
    「水城くん鼻血出しすぎ」
     ずにゅっと鼻に注入されるフィラルジアングルー。
     匡は諸行無常の顔をして瞑目した。悶絶する恭太郎。
    「まあしかし、男だらけのクラブが当日ばかりは華やかだったね。流れに乗ってハグまでできたし」
    「「へえ、それは楽しそうですねえ」」
     異口同音に呟き、ゆらぁりと立ち上がる壱と狭霧。握りしめる接着剤。
    「あっ、待って、後夜祭ではお誘いなかったし、ね? だから僕は――」
    「グルーの刑!」
     悲鳴をあげてもんどりうつ匡。
    「悪は去った」
    「はっ、リア充どもめ。ノロケるなら水着写真おがませろですよぅ」
    「そういえば狭霧は可愛い相棒したよな」
    「……あーあー、きこえなー」
    「YATTAAAA!!」
     早速グルーをリングインする秋夜(ほぼ全裸)。
    「な、なにを」
     股間につけた葉っぱを左右にゆすりながら腰を振る秋夜。
    「おっと反撃するなよ。今の俺はワンパンで葉っぱがとれるぞ」
    「ひ、卑怯な……!」
    「んーいいよいいよー、もっと激しくふってみましょーかー」
     カメラを回していた静樹がにやにやしながら真下にやってきた。
    「…………」
    「…………」
    「え、なんでグルーこっちに向けてんですかやめて俺の純血フィラルジアがグルーする!」
    「フッ、悪は去った」
     途流はニヒルな顔で窓を開けた。
    「閉店間際にイチャイチャしたリア充も美少女とお知り合いのリア充もあとなんかアレも、みんなグルーの餌食さ。うん、でもみをきさんなんでこっちにグルーむけてるのかな確かに友達が水着で会いに来てくれたしあーん指名してくれたけどこれは接客でリア充じゃギャアアアアアアアアア!」
     途流の悲鳴が、窓の外へとこだました。

    「大人気のダークマターを喰ええええええ!」
    「生米を食えええええええ!」
    「トンカラトンと言ええええええ!」
    「演歌の若様の魅力を知れえええええ!」
    「その靴下イタダキマァァァァス!」
     接着剤が乱れ飛ぶ教室のどっかで五人の変態が入り乱れていた。
     名前で言うと、ラックスと周と、娑婆蔵と龍と、あと靴下オバケである。
    「私の清純キャラを返せよおおおお!」
    「トンカラトントイェェェェイ!」
    「ほら喰え、もっと喰え!」
    「かゆ……うま……」
    「靴下ウマァァァイ!」
     ちなみに画でいうと全裸でエビチリ浴びた龍の周りでマイムマイムする娑婆蔵を蹴倒してラックスに生米無理矢理喰わせる周の靴下をしゃぶり続ける蕪郎という図である。
     そんな光景を眺めていた宗汰は……。

     変態と病人しかいない教室で目を覚ましたのだった。
    「はっ、夢か」

    ●『スタプラ』ってスタープラチなんとかの略だよねって言ったら殴られたけどなんで?
     梗花がカスタードクリーム片手に顔を上げた。
    「タイヤキにはこしあん派とつぶあん派がいる……だから世界は平和にならないんだよ! ここは僕が一夜限りのプリンセス・キョーカ・カスタードとなってタイヤキ戦国時代に新たなる風をふかせギャモー!?」
    「つぶあんなんて頼んでんじゃねえええええ!」
     梗花の口内にこしあんタイヤキを叩き込む織絵。
    「はっ、彼はカスタード派か! ……まあいいか。今夜はこの世をこしあん派で席巻するぞ! みんな、いるか!?」
     正義、葵、玲の三人がこしあんタイヤキ片手に飛び出した。
    「くっ、もうこれだけになってしまったか……」
     とか言ってると、三日月とセイナがおてて繋いで教室に入ってきた。
    「学園祭おつかれさまー。出し物が余ったから持ってきたよー」
    「今日は最後まで楽し……あれ? ねえなにこのふいんき」
    「どう見てもヤバいわね。織絵たちは一体どうなって」
    「混沌の甘き黒に白き一閃を!」
    「フハハ君たちにわたすものなどない! つぶあんもこしあんもすべてあたしが食らい尽くす!」
    「こしあんだよこしあん! 絶対神はこしあんを選ばれたのだよ!」
    「「キャー!」」
     瞬く間にこしあんまみれにさえっる三日月たち。
     ……と思いきや、明後日の方向から飛んできたクリームパイで全員真っ白に染まった。
    「おさげ! おさげえええええ! ハムッハムゥ! おさげ大好きprprprprprpr!」
     絢矢が水着姿で跳躍した。クリームパイを両手に。
     それを迎え撃つ優奈と千巻。
    「張り切ってあややをクリームまみれにしてやんよ! 各種の味を取りそろえてるからなあ!」
    「むふふ、大人しく先輩たちの愛の鞭をうけろおおおお!」
     迎撃っていうか二対一のいぢめだった。
     たちまちクリームまみれになるあやや。
    「愛が重い、カラフル! なんだこの味ひゃほおおおおおう!?」
    「え、味? ペロッ、これは唐辛――ひゃひょおおおおう!?」
     ひっくりかえった千巻に巻き込まれ、結局一緒にパイまみれになる三人であった。
     ……そんな彼女らの脇では、別のパイ投げが始まっていた。
    「井達、勝負というのはパイ投げか? ならルール無よ――」
     べしゃんとはりつくパイ。
    「京、負けた方が掃除当番な! 負けの基準は……あっちの人みたいに心が折れたら負けで!」
    「いいだろう。日頃気にしていた髪色を白く解き放ってやる!」
    「イイケド力の加減デキナイヨ! ゴメンネ!」
     イヤーグワーとか言いながら(言ってないが)パイを投げ合いまくる男たち。
     そんなパイとこしあんが飛び交うカオスな戦場で、三人の男女が向かい合っていた。
     真夜、无凱、和弥の三人である。
    「後夜祭兼闇堕ち救出祝いか。ありがたいねぇ……それじゃ、派手に行くぜ!」
     豪快に刀を繰り出す和弥。
    「全力でポコポコにしてやりますよ!」
     それをぴこはんで受け止める真夜。
     そんな二人へ鎖剣がぐるぐると巻き付いた。にやりと笑う无凱。あとケモ耳袴。
    「捕まえましたよ。いざ尋常に勝負です!」
     槍を構えて飛びかかる。
     鎖を千切って身構える。
     前後左右を通り過ぎるパイとこしあん。
     そして全員――。

    「「はっ、夢か!?」」
     よごれた教室で目を覚ました。

    ●『L:D』を横にすると帽子被った人に見えるよね
    「おいテメェら! 今夜は無礼講だぜ、レッツパーリィー!」
    「「イエアアアア!」」
     赤ずきん衣装を着たネオンくん(中二)がグラスを振り上げると、なんかカオスなコスプレをしたクラブ仲間たちが一斉にグラスを振り上げた。
    「しっかし、ここに来るまでの視線が痛かったぜ。なんだこのコスプレ集団」
     ちびちびやる忍者。じゃなくて亮。
    「俺もうお姫様キャラ飽きたー。あとツッコミ疲れたー」
    「まだ始まったばかりだよ?」
     お姫様衣装の神楽くん(中二)。そしてアリス服のティルメアくん(高一)。
    「いやアレでしょ、コスプレで王様ゲームしてたからでしょ」
     ぱしゃぱしゃシャメる純ちゃん(中二)。
     言われるがままにポージングしたシュウくん(高一)が頬をかいた。
    「未だに照れんなこの格好……」
    「ハゲズラ被ったときもあったなあ……」
     ポッキーくわえたエルカちゃん(中三)がロリータファッションをごわごわとやると、それまでスタンバっていた真人さん(高二)が女子スク水アンドマントで振り返った。無駄に腕組みしていた。
    「革命さえおきなければ、俺は無垢なままだった」
    「そんな気持ちを……詠います」
     ポーンという音と共に、教室内特設ステージにスポットライトが下りた。
     両サイドで点火される七輪。
     焼き始める肉。
     スタンドマイクを前にギターをかき鳴らす成美。
    「イエエエエエエアアアア!」
     激しいノコギリドラムと共にステージへ飛び乗るデスポエム部一同。彼らはローテーション方式で焼いた肉を奪い合いながら歌い始めた。

     【ものすごい狂ったデスポエム部がものすごいうた】
     歌詞:デスポエム後夜祭特別チーム(成美、バサラ、直政、メリメルカ、絶、戦争、ハロルド、空白)
     作曲:脳内の神様

     俺が奪った肉は今!
     俺の腹で大暴動! (焼き肉と言ったら白い飯だろうが!)
     お前が喰った肉は今!
     俺の腹で大爆発! (貴様の価値は家畜となにもかわない!)
     (ご飯とカルビこれ転じてサイハイソックストホットパンツ! 最強の二人である!)
     焼き肉しようぜエエエエエエエエエ!
     ネギ臭くなるがいい!(ネギネギ! ネスネギ!)
     でもこのおにぎりはSUMESI! (ポニーテールとマラソン!)
     (君が北極星なら僕は北極熊。ナマケモノの化身がもっとワイルドに輝けと囁いたから今日は猫じゃらし記念ぶへっふう! おっとくしゃみが出ちゃった☆)
     踊れ踊れパンチだキックだ!(青春とは辞世の句!)
     そういえば今年かたつむり見てない!
     (腹を切る前に、首を切る括る前に、我らが謳歌した歌を思い出す)
     デ・スポ・エェェェェェム!

     骨格模型や変態たちが踊り狂う姿を前に、コスプレした少年少女が沸き立った。
     と同時にキャリバーでドアを突き破ってくるフィン。
    「発破隊ダァアアアアアアア!」
    「イエアアアアア!」
     成美たちを軽く轢きながらマイクを奪う神羅。
    「これより『打ち上げ会(物理)』を始める! イカれたブラザーを紹介するぜ! カミオワンスワー、神終・人!」
    「イイヤッッフウウウウウウウウ!」
     葉っぱ以外全裸の人が窓を突き破って突入してきた。
     そのまま予めアヅマくんがセットしてくれた砲台にイン。
    「仲間の夢と希望を乗せて、今――宇宙(そら)へ!」
    「もうテロだよねこれ」
     といいながら着火。
     天井を一枚ぶち破って飛ぶ人。
    「続いてハンガーコンビ、オリキア・アンド・九葉!」
    「花火といえばカオス!」
    「カオスといえばハンガー!」
     大砲と一緒に入ってきた紫廉が天井めがけてオリキアを発射した。
     二枚目の天井を突き破って飛ぶオリキア。
    「あとは……くっそ文字数たりねえですよ! その他大勢!」
    「ハイうちあげろー、うちあげろーう!」
     ロボットダンスした緒々子がアイアンメイデンに木菟を詰め込んで大砲にイン。からの発射。
    「楽しそうに観戦だけしてられると思う撫でござるぞおおおおおおおおおお!」
     三枚目の天井をぶち破り大空へと舞い上がるアイアンメイデン。
     ここぞとばかりに集まってきた芥と愛流がハンガーコンビを再び大砲に詰めて大空へ飛ばし、更にでかい花火玉を発射した。
    「盛大に打ち上がると聞いて!」
    「ウォー・アイ・ニー!」
     大空に開く炎の花。
    「物理的な打ち上げと聞いて!」
    「あたしら『蒼桜』も混ぜて貰おうか!」
    「はいというわけで猫に変身!」
     デカい大砲に一緒になって入るシュネー、紫桜、そして充。
    「学園祭楽しかったぜええええええ!」
    「みんなありがとだいすきいいいいいい!」
    「ニャアアアアアアアアアアアアア!」
     大空へと飛ぶ少年少女。
     光の下でマイクスタンドを奪い取ったアイスバーンは、荒れ狂うデスポエム部やコスプレ集団を前にキラッとしたポーズをとった。
    「それじゃあ聞いてください。カミオワンスターファーストシングル、キミのココロにソウルアクセス!」

     ソウル! (俺の!)
     ソウル! (肉だ!)
     届け! (肉は!)
     マイ☆ラブ! (俺だ!)
     レッツソウルアクセェェェエス!

    「ワッショオオオオオイ!」
     みこしを担いだ拓海が壁を破って突入してきた。
     それまで破った天井が全部ぶっ壊れ、こしあんとパイまみれの人たちとかシューに悶絶してた人たちとかが一斉に落ちてくる。
     みこしに乗った瑠璃が枕を次々に投げまくり、同じく乗った咲楽がガソリンとかセメントとかを混ぜたカオス炒めを杓子でまき散らす。
    「カオスによるカオスのためのカオスしかないこの祭り、カオス神の後継者たるこの俺が制覇させてもらう!」
    「にゃおーん!」
     後から入ってきたネコ鍋こと彩喜が戦車砲を乱射。
     砕け散る神輿。飛び散るカオス。
     窓を突き破ってなんかよく分からない少年少女たちが大空へと飛び立った。
     そして……。
     そして……。

    「「……はっ、夢かッッ!!」」
     全員一斉に飛び起きた。

    作者:空白革命 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年7月30日
    難度:簡単
    参加:85人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 42/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 7
     あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
     シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。
    ページトップへ