7月14日と15日の2日間にわたって開催された学園祭。多数のクラブ企画や水着コンテストなどで、とても……いや、かなり盛り上がった。
しかし、その学園祭も、とうとう終わりの時を迎えようとしている。
だが、学園祭の夜はこれから。
最後にみんなで楽しく打ち上げをしよう!
というわけで、ここはプール。
今夜、特別に開放されるらしい。
し・か・も、打ち上げに参加する君達、全員にだっ!!
せっかくだから、いつもとは違う雰囲気のプールを満喫するもよし。
こっそり、女子の水着を鑑賞するもよしっ!!
一応、飲食もできないことはないが、必ず、入った時よりも綺麗にすること!
これ、大事!!
さあ、特別に打ち上げの場として開放されたプールで、みんな一緒に楽しもうじゃないか!!
●プールサイドで楽しもう!
綺麗なフルートの音が聞こえてくる。
ここは後夜祭を楽しむために開かれたプール。そこでは、祭りの締めくくりを皆で楽しもうとやってきた灼滅者達が集まっていた。
さっそく【りんご組】の一行は、さっそくプールを満喫している。
と、霊犬を連れた悠花(d01386)は、ある事実に直面した。
「こ、これが越えられない壁なんですね……」
スミレ(d16787)とりんご(d13538)の持つ胸の大きさにショックを受けている様子。それに気づいたスミレとりんごは互いに目配せをすると。
「なに暗い顔をしているんですかー?」
「そーれっ……♪」
どぼんと悠花は、二人の手によって、プールに落下。ついでにプールの中でもりんごとスミレは悠花をもみくちゃにしていた。いろんな意味で。
「むー……おのれー!」
逆襲する悠花に二人は楽しげに逃げ回っていた。
こちらは【吉祥寺 6年椿組】。
「ガラス越しですが……夜空にいるみたいな感じですね、これ!」
白と緑のひらひらした水着を着たヒオ(d15042)が、楽しげにぷかぷかとプールに浮かんでいる。
その隣では、深紅の水着の昂輝(d18542)と、桃色に黒いドットのビキニを着た穂布留(d16785)が潜水対決。
(「うふふふふふふ♪」)
「ほげほげほげっほ!」
どうやら、今回は先ほどの変顔で溺れかけた穂布留が逆転勝利したようだ。
「冷えすぎないようにどうぞですよ」
そういって、暖かいお茶をプールから上がってきたヒオに渡すのは、真琴(d11900)。
「私はココアを持ってきたよ! 真琴ちゃんも後で一緒に遊ぼうね!」
桃色のフリルワンピースの水着の潤子(d11987)も加わって、今度は水泳競争をするようだ。
一方、【放蕩部】はというと。
「ほう! これがプールというものでござるか!! ちょっと……拙者には刺激が強すぎるでござるな……」
と弘務(d16874)が休憩しようと身を捩じらせたところで。
「隙ありじゃっ!!」
詞乃(d07236)が、思いっきり、弘務をどぼんとプールへと落とした。
「祭りが終わっても変わらず元気だのう。楽しそうで何よりじゃよ」
眼福と言わんばかりに瞳を細めながらも、落ちた弘務に源一郎(d03269)はタオルを手渡した。
と、プールサイドでくつろいでいた天音(d05966)が、妙にどきまぎしているいぶき(d19360)に声を掛ける。
「水着コンテストは見応えがあったのぅ。来年はスリングショットとかで出たらどうじゃ? 注目度バツグンじゃぞ」
「自分、そんなキャラじゃないっす! そういうのは弘務さんがやるべきっす!」
そう言って、いぶきは逃げるようにプールへと入っていった。
【ギィ・パーティ】の面々もわいわいとプールを楽しんでいる。
「ふふふふふ。なるほど、楽しいじゃないか……私を本気にさせるとはな!」
「自分も負けないっすよっ!」
顔面に水鉄砲の直撃を食らった彩華(d17634)は、本気モードでギィ(d01039)と撃ち合いをしている。
その間に、空色のセパレートフリルの水着を着けた美乃里(d16503)は、ギィに抱き付かれる前にプールの中に避難。
「えっ……きゃっ!!」
しかし、油断していたせいか、つるっと滑ってプールの中へとダイブしていた。
彩華とのバトルを終えたギィ。今度は結季(d15440)によって水中に引きづり込まれて、ほっぺにキスを貰っていた。
「えへへー、ギィ君びっくりした? これくらいの悪戯は許される、よね?」
そんなみんなの様子をプールサイドでのんびりと眺めているのは、アレシア(d03156)。そんなアレシアの前に美味しそうな飲み物が一つ。
「よかったら飲みます?」
「……ありがと、泳君」
飲み物を差し出した泳(d04203)にアレシアは満面の笑みで応えたのだった。
●二人っきりの時間を……
こちらは二人っきりの時間を楽しんでいるようだ。
プールサイドで足をバタつかせていた湊(d03811)は、さっそく話を切り出した。
「終業式が終わったら、いよいよ夏休みだね。二人で何処に行こう?」
「そうね。ちょっと温泉に行ってみたいなーなんて考えていたわ。時間はあるし泊りがけでもイイかもね?」
月子(d06929)は悪戯な笑みを浮かべて、ぱしゃりと湊に掛ける。その水に湊は驚いたが、すぐに破顔していた。
「あの時は楽しむ余裕はあまり無かったし……うん、ありだと思う。えへへ、来月が楽しみなのです♪」
「お~こりゃまた大盛況だな~♪」
真二(d10881)の言葉に藍(d17357)はむすっとした視線を投げかける。
「何処見ているんですか……?」
「っとヤベッ、今日のメインは藍だモンな。迷子にならねェように……ほれ、手、手」
「手って! わ、私は子供じゃないですよ……もう」
照れたように藍は、真二の手に自分の手を重ねる。その後も藍は真二から手取り足取り、泳ぎ方を教えてもらったようだ。
「投票出来たのは良いが、祝辞は言えなかったからな。似合ってるぜ」
「あ、ありがとう……」
真っ先にそう晴夜(d12814)に言われて、フィオレンツィア(d16942)は、恥ずかしそうに礼を述べた。
だが、それだけでは終わらない。プールで一通り遊んだ後、晴夜が人気のない所へと誘ってきたのだ。
「ん? 晴夜?」
「いや、フィオが綺麗だからな、周囲の目にさらすのはあれだし。独り占めしたくなったんだよ」
そう言われてフィオレンツィアは、すぐさま俯き、顔を赤く火照らせていた。
ぶらりと、赤いフリルつきの水着に黒のシースルーのパレオをつけた深叶(d08431)はプールサイドを散歩していると。
「こんばんは。ここは涼しくて気持ちが良いですね」
そう声を掛けたのは、制服姿の慎悟朗(d04007)。もっとも足は裸足で制服もかなり緩めていた。
「……こんばんは……倉科も、来たのね。……ん、良ければ、一緒に涼む……?」
「では、お言葉に甘えて。……鷲城さんは今日はどういう風に過ごしたのですか?」
勧められて、深叶の隣に慎悟朗が座る。
「……水着コンテスト、出て……あとは……クラスでぼんやりしてた。……こういうの、慣れてないから……どうすればいいかわからなくて……」
これをきっかけに二人は、ひと時の会話を楽しむのであった。
ミカ(d03129)は紫緑(d02114)が作ったお菓子をばくばくと食いついていた。
「……なんつーか、裏方ばっかでまともにお前と遊べてねェっつうか」
「うーん、俺は結構楽しかったですよ? あ、お手伝い感謝の気持ちがそのお菓子です」
そういって、紫緑は自分の作った菓子を指差した。
「それじゃ、ちょっと足りねェ」
「え、やっぱりお菓子足りな……」
そういう紫緑の声が途切れる。重ねられたのは、ミカの唇。
「ミカちゃん……俺はお菓子食べてません」
「……わかってンよ。……ただの、充電」
そういって、ミカは八重歯を見せ、満足げに微笑んだのだった。
いつもと違う雰囲気のプールに、桔平(d03549)と花梨菜(d17241)は、ちょっとぎこちない空気をかもし出していた。
「……せっかくだし、中、入ろう?」
桔平が声を掛けて、やっとプールに入るくらいに。思わず桔平がプールサイドに居た花梨菜をそのまま抱き寄せて。
「……ごめん!」
一旦離すもやっぱりもう一度、抱きしめた。
「き、桔平くん……?」
困惑する花梨菜に桔平は。
「……かりなちゃんが、かわいすぎて……」
花梨菜は頬を火照らせながらも、嬉しそうにその腕を彼へと回した。
●まだまだ楽しんじゃおう♪
楽しい時間はまだ終わらない。
【忍者倶楽部】の面々が竜胆(d16583)の作った稲荷寿司(手作りは内緒?)でお腹を満たした後、さっそくプールへ。
「あん? バナナボート……? まあ、いいけどよ」
とか言いながらも竜胆は、満更でもない様子。
「さ、行くでござるよ。手を繋いでいれば大丈夫でござる!」
「ちゃんと受け止めてね! 絶対だよ!!」
絢花(d01002)に手を引かれて、武士(d09817)は何とかボートに乗ることに成功。こぶし(d03613)も乗り込んで、いざ、出発! ちなみに真夜(d00798)は乗れなさそうなのを見て、乗らずに横で見ている。
「というか重蔵さん大丈夫でしょうか……大丈夫ですね、うん」
溺れているようにしか見えないが、一応、泳いでいるらしい重蔵(d00695)。しかし。
「がぼぼぼ?! 不覚! 助けて! サムソンティーチャー!!」
それに巻き込まれるような形でバナナボートも。
「……この船を沈没なんかさせは……あ、あかんやつだ。これ」
こぶしの一声を最後に、大惨事になっている様子。
一方、【GA部】では、ちょっと変わった遊びが行われていた。
「水死体ごっことは、プールでぷかぷかと水死体のように浮く遊びである! 以上!!」
と元気良く解説するのは、スイカボーダーの可愛いビキニを着た緒々子(d06988)。依鈴(d01123)の提案の元、さっそく水死体ごっこは行われる。そんな中、幸(d06678)は。
「なにやら鈴ちゃんが、水死体ごっこなんて言ってたけど、大人のぼくはそんなことしないの。大人のぼくがする事といえば、『飛び込み』でしょ。なんてったって、公共のプールとかでは、飛び込み遊びとかは禁止だもんね。やっぱ、こういう時こそ思いっきり楽しまなきゃ。それぇ~!!」
飛び込みをしようとして、お腹を打ちつけ、ぷっかりと浮かんでしまった。そうまるで水死体のように。
「……おぉ……暑さに溶けたアイスの様だよ……」
依鈴は二人の見事な参加っぷりに合掌を捧げていた。
もちろん、回収部隊もちゃんといる。
「生きてそうなヤツから拾えばいいよな? ……読書してないで手伝えよ、全」
零冶(d02210)は、そう呼びかけ。
「……そうですね。ほら九十九、一所に留まると邪魔だろ……」
真面目に回収しようとする全(d00408)を、零冶がプールへと引き込んだ。びしょびしょになりながらも。
「……何するんですか、時浦先輩……」
全は楽しげな様子。こうして、水死体ごっこの勝者は、髪を解いた依鈴の迫力ある演技(?)によって決まったのであった。
【正義の味方部】はというと。
「みんなで競争して、負けた人がジュース奢りねっ」
皆でそれぞれの水着の感想を述べた後に、謳歌(d07892)は、泳ぎでの勝負を持ちかけた。皆も賛成し、さっそく挑戦!
「それじゃ、よ~い。どーん!」
舞子(d10574)の合図で競争が始まった。
「どりゃー!! なかなかいい感じのペースだよ! マフラーに防水加工をしておいたのは正解だったね!!」
そう言って泳ぐのは花火(d12462)。
皆が調子よく先へと進んでしまうのを見て、舞子はある手段に出た。
「むむむ……。えいえいっ!!」
「これなら……って、こら、ちょっと! 勝、わぷ! もう、怒ったわよ!」
エリザベス(d07944)は勝負を一時中断、競技はそのまま水かけっこに。
「舞子先輩、何するのー! こうなったら、こっちもやり返すよー!! そりゃー!!」
「これならいけるかも? ……って、なんか後ろで遊んでる! わたしも混ぜてー!」
いつの間にやら、花火も先頭を泳いでいた謳歌も加わって、大水遊び大会へと突入。ちなみに勝負はつかなかったので、割り勘でみんなでジュースを飲んだようだ。
こちらは元気いっぱいの【赤薔薇】チーム。
「ついて来な! 子分共! プールサイドで女の子達の水着ガン見してやるぜ!」
褌姿の月夜(d00271)がそう言って、仲間を侍らせ(?)プールにやってきた。プールはまるで極楽かのように、水着の女の子パラダイスであった。
「おにいちゃんたちまだ元気だねー。あんなにいっぱい動いてたのにー」
浮き輪でぷかぷかと、睦月(d00626)は楽しげに泳いでいる。
「そうだねー。それにしても、プールなんて久々っっ。今年の夏もすごく暑いし、やっぱプールはいいよね~。ごくらくごくらく~~♪」
舞鈴(d18923)も一緒に浮き輪でぷかぷかしている。
そんな中、健康的なお色気ポーズを激写してもらっているのが。
「こんなのもどうですか?」
樹咲楽(d06765)だ。
「おお! いいよ、そのポーズ!」
写真を写すのに夢中になっていた要(d16161)。うっかり足を滑らせ、ついでに傍に居合わせた月夜も巻き込んで、プールに落っこちた。ちなみに、カメラは落ちる瞬間、プールサイドに投げて、難を逃れた様子。その点流石としか言いようがない。
「だから突き落とすな言ったじゃねェかアア!! えェい!こうなりゃ隼人も道連れじゃア! ……じゃない! やばい。僕泳げない! 泳げないんでしたー!」
「っておおい!? ちょっと待てよ月夜!? ごぼごぼ……だ、誰か、助け……沈む……」
月夜は一度、運よく浮上できたものの、隼人(d09281)を巻き込むだけに留まった。
「月夜さん、手を貸しましょうか?」
氷柱(d16579)や樹咲楽達が助けようとする中。
「月夜お兄ちゃんとはやとん何溺れてるの!? 大丈夫!? 今助けてあげ……」
助けようとした月海(d07093)がつるっと足を滑らせ、最後のトドメをさしていた。
「部長さんが暴れてくれるお陰でゆっくりと水着鑑賞できるのです。感謝感謝」
そんな中、三根(d13353)は、溺れない位置で、のんびりと水着鑑賞を楽しんでいた。
こうして、楽しい後夜祭も幕を閉じる。
「学園祭、お疲れ様でしたぁ……」
電気の消えたプールにそっと、誰にも聞かれない声で氷柱は呟くのだった。
作者:相原きさ |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2013年7月30日
難度:簡単
参加:56人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 12/キャラが大事にされていた 3
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