ヌルヌルネトネト

     神座・澪(和気愛々の癒し巫女・d05738)は、こんな噂を耳にした。
     『雨にまぎれてぬるぬるスライムの群れが降り注ぐ!』と……。
     このスライムは都市伝説らしく、とてもヌルヌルしており、服の隙間から入り込み、あんな事やこんな事までしてしまうらしい。
     しかも、都市伝説に襲われると、とてもエッチな気持ちになってしまうらしく、感情を押さえる事が出来なくなってしまうようである。
     その上、都市伝説は男女関係なく遅い、一瞬にしてその場をエロスの楽園へと変える伝道師。
     このまま都市伝説を放っておけば、街は不自然な光とモザイクに支配され、おとなの事情で立ち入る事さえ出来ないだろう。
     都市伝説を倒すためには、コア的な部分を破壊する必要があるらしく、それさえ破壊する事が出来れば、他のスライムも消滅させる事が出来る。
     それを見つけるまでに、エッチな気分になってしまうかも知れないため、覚悟を決めて依頼に参加する必要があるだろう。


    参加者
    水瀬・瑠音(蒼炎奔放・d00982)
    石動・勇生(投げる男・d05609)
    神座・澪(和気愛々の癒し巫女・d05738)
    青葉・裕歌(華麗な祝詞・d07917)
    宿木・青士郎(パナケアの青き叡智・d12903)
    灯村・真由美(マジカルマユミン・d13409)
    水城・恭太朗(ブルータイムラバー・d13442)
    菊水・靜(ディエスイレ・d19339)

    ■リプレイ

    ●エロスの楽園
     新しい文化や物を広めるためには、どうすればいいか。
     人によって、様々な意見はあるが、一番効果的なのは、エロ。
     嘘だと思うのなら目を閉じて、いま流行っているものを思い浮かべてほしい。
     大なり小なり、そこにエロは存在する。
     その割合がどうであれ、調味料程度には使われているはずである。
     もちろん、これは諸刃の剣。
     使い過ぎれば毒となり、世間から生暖かい目で見られてしまう。
     だが、こんな事を熱く語ったところで、返されるのは、ただ一言。
     『そういう事をドヤ顔で語っている、お前が気持ち悪い事だけは間違いない』と……。
    「まったく、とんでもねぇスライムがいたもんだな。何やらエッチな気分にさせられるとはあるが、なぁに服に入り込ませる隙を突かせなけりゃいいんだろ。とっととぶちのめしてメシでも食って帰ろうぜぇ」
     水瀬・瑠音(蒼炎奔放・d00982)は仲間達と共に、都市伝説が確認された場所に向かっていた。
     その場所が近づくにつれて、半裸の女の子達が命からがら逃げだしている姿が何度か視界に入った。
     ……間違いなく、都市伝説は近くにいる。
     そう核心しつつ、首振り扇風機の如く、半裸の女の子達を見る男性陣。
     それは男の本能であり、決して退く事は出来ないモノ。
     譲れない戦いが、そこにある。
    「なんて素晴ら……いや、恐ろしい都市伝説なんだ! これは放っておけない、駆除されてしまう前に俺の目で……もとい、被害が拡大する前に俺の手で灼滅しなければ!」
     煩悩と使命感を脳内で同居させながら、宿木・青士郎(パナケアの青き叡智・d12903)がメラメラと闘志を燃やす。
     だが、心の中は妄想天国。都市伝説を滅ぼす事など、以ての外。
     いっそ、このまま噂を広めて、この世をエロス天国にしたい気分である。
    「理解に苦しむ都市伝説ではあるが……まあ、兎に角もやるべき事をやるしかあるまいて……」
     深い溜息をつきながら、菊水・靜(ディエスイレ・d19339)が答えを返す。
     色々と言いたい事はあるのだが、あえて言うほどではないというのが、本音なトコロ。
     それにここで迂闊な事をすれば、戦う前からお通夜モード発動である。
     例えるなら、母親に部屋を勝手に掃除され、エロスな本を机の上に置かれたようなもの。それが分かって口にするという事は、その本の上に『お母さんはもっとハードな方が好みです』と置手紙をするのと同じである。
     それこそ、『言わないで、聞きたくない、聞きたくない』と両手で耳を押さえて、自らの精神をリアルから隔離しなければ、正常ではいられなくなってしまう。
    「くっそ、嫌な予感しかしねぇ!?」
     青ざめた表情を浮かべ、石動・勇生(投げる男・d05609)が唇を噛む。
     だが、来る事を望んで来られなかった女性陣のためにも、ここでスライムを倒さねばならない!
     目を閉じれば、志半ばでこの地に来る事を断念した女性達の姿が浮かぶ。
     おそらく、彼女達も都市伝説に襲われて、あんな事やこんな事を望んで……と思った時点で、『何か違う』と思った。
     どちらにしても、都市伝説を倒さねばならない事は間違いない。
    「ただの雨やったら気持ちエエし、水垢離にもなるのになあ……」
     複雑な気持ちになりながら、神座・澪(和気愛々の癒し巫女・d05738)が空を見上げる。
     いつの間にか、雨が降っていた。それが偶然なのか、都市伝説の力なのか、よく分からないが、雨に混じってスライムも降ってきた。
     しかも、地面に落ちたスライム達が人肌恋しいとばかりに、ジリジリと距離を縮めてきた。
    「雨だけなら何とかなるけど、これは……」
     レインコートに長靴姿で、水城・恭太朗(ブルータイムラバー・d13442)がスライム達に視線を送る。
     スライム達はまるで自らの意思を持っているかのようにして、徐々に恭太朗達の逃げ道を塞いでいく。
     もちろん、数が多少であれば払い除ける事も可能だが、次第にその数は増えていき、辺りを埋め尽くすほどになった。
     しかも、スライムに襲われてあられもない姿になっている女性までいるため、ここで尻尾を巻いて逃げ出す訳には行かなかった。
    「こんな暴挙を放置しては置けません。……っていうか、一体誰がこんな噂を……」
     険しい表情を浮かべながら、青葉・裕歌(華麗な祝詞・d07917)が汗を流す。
     一体、誰が噂を流したのか分からない。
     しかし、その噂が人伝に広まっていき、都市伝説と化した事は間違いないだろう。
    「とにかく、エッチなスライムはきっちり退治だよ!!」
     そう言って灯村・真由美(マジカルマユミン・d13409)が、スライムの群れに突っ込んでいく。
     それと同時にスライム達が津波の如く、真由美の上に覆い被さってきた。

    ●悦楽の宴
     スライム……それは人工的にゴムを作ろうとして生まれた産物。
     それよりも今はファンタジーゲームに登場する弱小モンスターの方が有名だったりする。
     元々は洞窟などのジメジメした場所の天井などに潜んでおり、侵入者の頭上に落下して残さず溶かしてしまう。
     そんな恐ろしい存在のはずなのだが、目の前にいるスライムは女性達の服だけを溶かしていた。
     都市伝説がどういった方法を用いて服だけを溶かしているのか分からないが、おそらく『いんだよ、 細けえ事はっ!!』という事だろう。
     そもそも、都市伝説相手にマトモな事を考えたところで、納得のいく答えなど出る訳がない。
     『何だかよく分からないけど、あのスライムは服だけを溶かす事が出来る。すげー』程度に思っておけばいいのである。
    「こっちには偉大な文明の利器、レインコートがあるのです。スライムの攻撃を完全に防ぐ事が出来なくても、少しくらいは……無理ィ!」
     隙間と言う隙間からスライムが入ってきたため、裕歌がレインコートを脱ぎ捨てて尻餅をつく。
     だが、スライム達はレインコートになど興味はないと言わんばかりに、ヌルヌルと裕歌の両足に絡みついてきた。
     まわりにいた女性達も大量のスライムに襲われ、まったく身動きが取れなくなっている。
     何となく無事だった男性陣も、とある事情で……、動けない!
    「ん、ぁ、やッ……♪」
     ぐちゅぐちゅとスライム同士が混ざり合う音が響く中、澪が恥ずかしそうに頬を染める。
     おそらく、スライムの体から溢れ出る分泌物が影響しているのだろう。
     体を撫でるようにして分泌物が塗りたくられるたび、澪は身悶え、瞳はとろんと蕩けていった。
    「や……やだ~! そんなところまで……ひゃああ?!」
     ハッとした表情を浮かべ、真由美がスライムを払い除けようとする。
     だが、それは水を掴むようなもの。
     すぐに指の隙間から零れ落ち、真由美の体に纏わりつく。
    「キタァァ!! 限界ギリギリバベルの鎖も真っ青のお宝シーン! 夢にまで見た女子のずぶぬれ状態を間近で見るために、ヌルヌルスライディングゥゥ!! 活目せよ俺の預言者の瞳ィィ!!」
     その途端、恭太朗のテンションが上がった。今までにないほどガッツリと!
    「どんな困難にも立ち向かう、それが灼滅者だ」
     まるで何かのCMのようだった。
     カメラ目線で語る様は、まさに主人公。
     例え、多少前屈みであろうとも、表情だけは決まっていた。
    「裸体ならスライムが、ぬるぬるしても問題ないぜ!」
     勢いよく服を脱ぎ捨て、勇生がスライムの海にダイブする。
     それと同時にヌルヌルとした感触が体に纏わりつき、えもいわれぬ感覚で全身を一気に駆け巡る。
    (「こ、この感触は……ヤバイ、ヤバイ! ヤバイって!」)
     そう思った時には、頭が真っ白。魂もろとも尽き果てた。
     しかし、それ以上の感覚が再び勇生の体を襲う、襲いまくる!
     なんだ、この感触は。アアーッと思った時には、快楽のループにハマッた後。
     もう戻れない。後戻りは出来ない。おそらく、まわりにいる人間も同じような状態になっているのだろう。
     スライムが体を這うたび、ビクンビクンと身体を震わせている。
    「わー! みんながたいへんなことにー! だいじょうぶかー! いまたすけるぞー! くそー、たおしても、たおしても、きりがないぞー。うおおおおお!! ちちしりふともも――!!」
     興奮した様子でスライム達を払い除け、青士郎がその瞳に女性陣の艶姿を焼き付ける。
     その中には男性陣もいたが、脳内フィルターで完全に抹消!
     これで心行くまで、女性陣のあんな姿や、こんな姿を焼き付ける事が出来ると思ったが、青士郎の両足にもスライムが……。
     即座に色取り取りの薔薇が咲き乱れる禁断の世界へと旅立った。
    「みんな、恥ずかしがっていたら、都市伝説の思う壺だ。今はとりあえず羞恥心を捨てて、全力で立ち向かおうではないか! 大丈夫! 今日ここであった事は、皆心の中に秘めあおうじゃないか! あっ、すごい、ぬるるるるるるる!! ぬるるるるる!」
     理性のタガがすっかり外れ、恭太朗が快楽の大海原へ船出した。
    「そ、そんな事を言われても、この状況じゃ……きゃーっ、まとわり付いてくるスライムの数が多くて……、このままじゃ全身スライム漬けになっちゃうのです」
     スライムのせいで身体中ヌルヌルになり、裕歌が甘く切ない声を漏らす。
     その間もスライムはヌルヌルと動き回り、隙間から入って奥へ奥へと潜り込んでいく。
    「ひぁ、あ! ……ン……~~~~…ッッ!!」
     声にならない叫びと共に身体を震わせ、澪が荒い息を吐いて気持ちを落ち着かせる。
     だが、押し寄せる快楽には打ち勝つ事が出来ず、澪は流れに身を任せてその身を委ねた。
    「……は……お願い、ぎゅ、って……ん、ぁッ……してぇ……♪」
     火照った体をスライムに押し付け、澪が瞳を潤ませる。
     それに応えるようにして、スライム達が次々と覆い被さっていく。
    「……おい、邪魔だ! 糞スライム!! いいところが見えないだろうが!」
     不機嫌な表情を浮かべ、青士郎がスライムを蹴りつける。
     しかし、スライムは容赦なく青士郎の体に纏わりつき、『はふんっ!』と妙な声を上げて崩れ落ちた。
    「みんな、もう少しの辛抱だ。コアさえ破壊すれば、ここにいるスライムも……消えるはずだ!」
     険しい表情を浮かべながら、勇生がスライム達を睨む。
     そんな中、真由美はエッチな表情を浮かべて、ビクンビクンと身体を痙攣させていた。

    ●都市伝説
     始まりがあれば、終わりもある。
     この宴もコアを破壊する事で、すべてが終わる。
     スライム達にとって、コアは命。
     スイッチのようなものと考えてもいい。
     それ故にコアが破壊されれば、すべてが終わる。
     だが、スライムは気にしない。
     スライム達の役目は人を襲う事であって、コアを守る事ではないのだから……。
    「……あれが本体か」
     唯一コアを持ったスライム(都市伝説)を見つけ、靜が深呼吸をする。
     コアは真っ赤なルビー色で、よく見るとそこから血管のようなものが体全体に広がっていた。
     その分、他のスライムと比べて、かなり目立っていたため、見つけるのはそれほど難しくなかった。
     しかし、予想以上に動きが素早いため、油断しているとあっという間に逃げられてしまう。
     そのため、瑠音と連携を取りつつ、都市伝説を追い詰めていく必要があった。
     だが、都市伝説の動きに法則性がないせいで、相手の先を読んで行動する事など困難。
     そのせいで仲間達が大変な事になっているが、どれ一人として嫌がっていないように見えた。
    「あっちは大丈夫かねぇ」
     そんな言葉を口にしつつ、瑠音が黒き無敵斬艦刀を握りしめる。
     それに気づいたスライム達が『一緒に楽しもうよ』と言わんばかりに、瑠音達のまわりを囲んでいく。
     これが18禁的な展開であれば、抵抗虚しくスライム達につかまって、あられもない姿をさらす事だろう。
     だが、現実には瑠音の体にすら触れる事さえ出来ず、ゼリーの塊となってアスファルトのシミになった。
    「理解に苦しむ存在ではあるが、被害が拡大する前にやらねばあるまいて。さあ、消滅したくないのであれば、喰ろうて見よ」
     都市伝説を挑発しながら、靜が閃光百裂拳を叩き込む。
     しかし、都市伝説の体はまるで餅のように柔らかく、全く効いていないようだった。
     それでも、諦める事なく攻撃を仕掛けていくと、次第にコアの部分があらわになっていき、都市伝説が痛みを感じてビクンビクンと身体を震わせた。
    「あー、鬱陶しいぜぇ。ぶっとびやがれぇ!」
     嫌悪感をあらわにしながら、瑠音が都市伝説に戦艦斬りを叩き込む。
     それと同時に都市伝説の体が弾け飛び、それに合わせてまわりにいたスライム達も消え去った。
     その途端、我に返った女性陣が冷静な判断力を取り戻して、あちこちで悲鳴をあげるのであった。

    作者:ゆうきつかさ 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年7月23日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 2/感動した 7/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 13
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