断崖絶壁絶体絶命

    作者:なかなお

     断崖絶壁の上に建つ海の家。
     そこから見る夕日はまさに絶景だと人気の高いその場所に、今日、一人の男が訪れた。
    「――さあ、汝の答えを訊こう」
     海水浴場に相応しく、身に付けているのはサーフパンツ一丁。そしてその男の手には、つい数瞬前まで椅子に座って笑っていた若い女性の頭部が握られていた。
     壁を突き破って、岩に叩きつける波の上に体を晒された女性は、恐怖で何も言えなくなっていた。
    「我が世界征服の手助けをするか? 否か?」
     男が怒鳴る度に女性の体は頼りなく揺れ、女性は一層恐怖を募らせていく。
     それまで女性と談笑していた仲間はもちろん、屋内にいた全員が、入ってくるなり『そこから一歩たりとも動くでない! 全員だ!』と叫んだ男への恐怖で、石像のように固まってしまっていた。
    「……わかった」
     何も言えずにいた女性に何を思ったのか、男がゆっくりと瞼を下ろす。そして――
    「いやあああああああっ」
     それまでぎりぎりと締め付けるようにして握っていた手が、何の前触れもなく開いた。

    「海の家を占拠するご当地怪人の情報をキャッチしました」
     茂多・静穂(ペインカウンター・d17863)は、教室に集まった仲間を前に単刀直入に言った。
     机の上に広げた地図にきゅきゅ、と赤いマジックで円を描いて、その隣に写真を添える。
    「この地域はもともと海がきれいで、海水浴場があちこちにあるんです。それにあわせて海の家も沢山あるのですが、その中でも特に人気なのがここです」
     静穂が指したのは、断崖絶壁の上に建つ、今回ご当地怪人に占拠される海の家の写真だった。
    「この海怪人はそれに目をつけて、よく分かりませんが『世界征服』の第一歩として、配下とする一般人を探すためこの家を占拠します」
     だがその手段があまりに乱暴なため、このままでは海の家にいた全員が海の藻屑となってしまう。
    「エクスブレインが言うには、接触するにはこの海の家の中で待つしかないそうです。彼は入ってきてまず『動くな』と叫び、その後すぐに一般人を捕えるそうですから、それより先に一般人を外に逃がさなくてはいけません」
     外に出たら出たで他の海水浴客がいるため、狭いが屋内で戦うのが無難だろう。
     ただ怪人は一般人を追うことと、海の家の南側は突き破ると断崖絶壁だという二点には気を付けなければならない。
    「この海怪人は海水を操るようです。私達の使うサイキックで言うと、影業に似ていますね。それからご当地怪人のサイキックと、集気法を使います」
     静穂は一通りの説明を終え、地図と写真を片付けるとにっこりと笑った。
    「夏休みもあと少しですし、まだ暑いですが戦いが無事に終わったら海水浴というのもいいかもしれません」


    参加者
    本堂・龍暁(ドラゴン番長・d01802)
    高坂・月影(粗暴な黒兎・d06525)
    藤柄田・焼吾(燃える心は登り窯の如く・d08153)
    鴨打・祝人(みんなのお兄さん・d08479)
    七峠・ホナミ(撥る少女・d12041)
    ジェイ・バーデュロン(置狩王・d12242)
    シエラ・ヴラディ(迦陵頻伽・d17370)
    茂多・静穂(ペインカウンター・d17863)

    ■リプレイ


    「ねぇ、キミ達二人? よかったら俺らと一緒に遊ばない?」
     そんなお決まりの誘い文句を口にして、男三人が二人組の少女に声を掛けている。これで少女二人も乗り気ならば何も言うことはないが、明らかに嫌そうな顔をして身を退いているのならば話は別だ。
    「ね? とりあえずなんか奢ってあげるからさ」
    「ごめん、待たせちゃったわね!」
     七峠・ホナミ(撥る少女・d12041)は男三人の前に割入るようにして少女二人に声を掛けた。男三人からは見えないように少女二人に目配せをすれば、明らかにほっとした表情で少女二人は頬を緩める。
     しかし、ホナミが現れても男三人は退かなかった。
    「あ、もしかして友達? 俺らも三人だしちょうどいいじゃん」
    「悪いけど、他にもいるから」
     さりげなく肩に回された腕を鬱陶しげに払って、ホナミは入り口横のテーブルに座る仲間七人の姿を目で示す。
     一番左端に座っていた藤柄田・焼吾(燃える心は登り窯の如く・d08153) が、どうもー、と少女二人に笑って手を振っていた。
    「――」
     その隣で、本堂・龍暁(ドラゴン番長・d01802)が腕を組み、鋭い視線で無言の圧力をかけている。
    「っあー、そ、っか」
    「じゃ、じゃあ俺達、そろそろいこっかな?」
    「だなっ! また機会があったらな!」
     な、とお互い慌ただしく顔を見合わせると、三人は応えも待たずに脱兎のごとく逃げ出して行った。その後ろ姿を、ジェイ・バーデュロン(置狩王・d12242)が全く困った奴らだと言うような笑みを浮かべて見送る。
     少女二人のお礼を笑顔で躱して戻ってきたホナミの前に、茂多・静穂(ペインカウンター・d17863)がどうぞ、とかき氷を差し出した。
    「海水浴場ってのは、やっぱそれだけでテンション上がっちまうんだろうな」
    「お盆……過ぎたら……クラゲ……増えるから、お客さん……少ないって……聞いたけど……、今年は……暑いから……まだお客さん……沢山……ね」
     それぞれアロハシャツとTシャツにショートパンツという服装の高坂・月影(粗暴な黒兎・d06525)とシエラ・ヴラディ(迦陵頻伽・d17370)が、シャクシャクとかき氷を頬張りながら賑わう店内を見回す。
     鴨打・祝人(みんなのお兄さん・d08479)はプラスチックのスプーンをひょいと差し向けて晴れやかに笑った。
    「ま、若者が元気なのはいいことだ! このまま平穏無事に終わればもっといいんだけどな」
     ぽとり、スプーンについていた氷がテーブルに落ちる。
     その瞬間、開け放たれた入り口から一人の男が飛び込んできた。
    「動くな!」
     それなりに広い店内の隅々まで届くその怒声に、それまでわいわいと煩いほどだった店内が水を打ったように静まり返る。
     サーフパンツ一枚の男の姿に、焼吾はふう、とため息を吐いた。
    (「――どうせなら、敵がビキニ女子だったら良かったんだけどな」)


     ギロ、と鋭い目つきでサーフパンツの男――海怪人が客を一睨みしたその隙に、灼滅者達は立ち上がった。
    「おい、動くな!」
    「逃げろ!」
     途端に振り返って怒鳴る海怪人の声をかき消す様に、月影が強烈な精神派を放って命令を上書きする。途端に動転して入口へと駆ける客の通り道を作るべく、ジェイが体当たりで海怪人の体を叩き飛ばした。
    「ん……危ない……から……逃げて……ね」
     素早く入口の横に移動したシエラが、詰まらないようにと落ち着いた声で避難を促す。
    「アイツには近寄るな、あっちだ!」
    「落ち着いて! 俺達がついてるから大丈夫!」
     店の中央に月影と焼吾が立ち、慌てふためく客を宥めすかして背中を押す。
     ふと、店員も避難させるべく店の奥に行っていたホナミの服を引く手があった。
    「あなた達……!」
    「あの、お姉さん達も早く逃げないとっ」
     ひどく動揺しているだろうに、一緒に逃げようとそこに立つのは、先ほどナンパから助けた少女二人だった。
     膝が笑って立っているのもやっとの様子の二人に、ホナミはきゅっと眉を寄せて笑う。
    「私達は大丈夫よ。だから早く行って!」
    「でもっ」
    「だーいじょうぶだって」
     ひょい、と後ろから少女二人の肩を叩いたのは、祝人だった。
    「お兄さん達は強いから問題ない! そんなことよりさくっと逃げろ!」
     非常事態とは思えない力強い笑顔に、ようやく少女二人が身を翻す。その二人の背に突撃しようとするナノナノ・ふわまるを、祝人はすかさず鷲掴んで止めた。
     ナノナノ! とジト目のふわまるから不満げな声が上がる。
    「お前は戦闘に集中しろ! ……っと」
     性欲を持て余し気味の相棒を呆れたように一喝する祝人の背に、海怪人が放ったらしい一撃の余波が爆風となって襲ってきた。
     海の家襲撃計画を見事に邪魔された海怪人の前には、客との間に壁を作るようにしてジェイ、静穂、龍暁が立っている。
    「退け! 私の邪魔をするということは世界を敵に回すということだぞ!」
     わらわらと店の外へ出ていく客を何とか捕まえようと、海怪人の足元から海水が湧き上がる。まるで幾本もの線のようになって迫ってくる海水を、龍暁は解体ナイフから毒の風を放って防いだ。
     ばちゃばちゃと雨のように床を濡らす水音に、海怪人の視線が逃げ惑う客から目の前に立つ三人へと移る。
    「――汝等、何者だ?」
     海水を使っても仕留められなかったのが意外だったのだろう、射抜くような視線に、これはチャンスと静穂とジェイが前に出る。
    「先程は悪かったな。あれは私を配下にしないかと言う提案のつもりだったんだが」
    「……何?」
    「貴方様の海の様に深い心と広い精神、お姿を見ただけで感動しました! あんな腰抜け達は放っておいて私達を配下にお加え下さい!」
    「……ふむ」
     ジェイ、静穂の順に畳みかけるように言われて、もともとこの場所に配下を求めてやってきた海怪人は思案気に二人の顔を見下ろした。
    「それは、我が世界征服の手助けをするということか?」
    「そうだ」
    「もちろんです!」
     こくこくと従順に頷かれれば、満更でもない。海怪人はよし、と鷹揚に頷いた。
    「汝等を我が配下としよう。だが、まだ足りんな」
     今日は二十人の収穫を予定している。そう言って、再び海怪人の視線が二人を飛び越える。
     避難が終るまで、あと少し、もう少しだけ――
    「汝の答えを、まだ聞いていなかったな」
     海怪人の目が、先ほど自分の攻撃を防いだ龍暁を捉えて止まった。ふ、と龍暁の口端が好戦的に持ち上がる。
    「俺より強いかどうか、まずはそれが分からんと話にならんな」
    「――なんだと?」
     にらみ合う二人の間に、ぴしぴしと空気を打つような張りつめた沈黙が流れる。
     その後ろで、避難完了、と月影が笑った。


    「な……ッ謀ったな!」
     月影の声を受けるなり視界を遮る霧を展開させたジェイに、海怪人が舌打ちと共にがなる。
     霧の中で、ジェイは肩を竦めて嘯いた。
    「やっぱり、弱そうな怪人の配下はやめておくよ」
    「この……!」
     途端にカッと目を見開いた海怪人が、さながら太陽の光を一身に浴びようとするトカゲのように両腕を広げて空を仰ぐ。
     ぶくぶくと水が沸騰するような音がして、海怪人の前に一つの白波が立った。
    「海に溺れて詫びろ! この不届き者共がッ!!」
     天井まで届くほどの大きな波が、一番前に立っていた静穂を飲み込むようにして落ちる。
     その後ろから、焼吾がロケットハンマーを振り上げて飛び掛かった。
    「世界征服したいなら手伝ってやるよ。ただし! 俺たちを倒せたらな!」
    「う、ぐぁ……ッ」
     ひらりと舞いながら繰り出されたシエラの空拳にバランスを崩した海怪人の左肩を、噴射を伴う強烈な一打が襲う。
     それでも床につぶれないのは、さすが怪人といったところか。
    「調子に乗るなよ小童!」
     海怪人は叩きつけられたハンマーの打撃部分を右手で掴むと、そのまま焼吾の体ごと店のカウンターへと投げ飛ばした。
    「楽しい夏の思い出を奪った罪は大きいぞ!」
    「喧しい!」
     次いで飛び込んできた祝人のシールドに、同じだけの海水をぶつけて相殺する。
    「配下になる気がないのならばそこを退け! 目障りだ!」
     きらきらと舞う飛沫を受けて、海怪人は追いやられた西側から店の出入り口を目指して飛び上がった。その意図をすぐに悟った月影が、はっと乾いた笑いを零してその前に躍り出る。
    「てめぇには手出しさせねぇよ!」
     なんとか掴んだ片腕に爪を食い込ませ、月影は自分より一回り大きい海怪人の体を壁へと叩きつけた。
     がん、と鈍い音がして、店の壁に亀裂が入る。海怪人はすぐに体勢を立て直し、カウンターを飛び越えて灼滅者達との間に距離を取った。
    「は、この……私に、楯突くとは」
     恨み言を言いながらも、しゅうしゅうと自らのオーラを体に集めて傷を癒す。しかし、灼滅者達がそれを大人しく待っているはずもなかった。
    「たまには回復なしでどこまでもつか試したらどうだ」
     ぬっと伸びた龍暁の手が、海怪人が避けるよりも早く海怪人の胸ぐらを掴んでカウンターから引きずり出す。
    「ッチ」
     海怪人は強靭な龍暁の腕が簡単には振りほどけないと知ると、すぐに手法を変え、海水を呼びよせて龍暁の体を海水で縛り上げた。
    「ぐぅ……!」
     それでも、龍暁の拳は簡単には開かない。
    「往生際の悪いッ」
    「それはこっちの台詞よ!」
     悪態をつく海怪人を、ホナミのガトリングガンから放たれた弾丸が爆炎を纏って襲った。
    「そもそも遊びの場で俺の配下になれって募集するのが間違ってる。アンタの世界征服は第一歩すら踏み出せてないのよ!」
     身動きの取れない海怪人の体に、いくつもの弾丸が埋まっていく。その隙に海水から逃れた龍暁を、シエラが優しい歌声で癒した。
     片膝をついた海怪人を取り囲むように、ちゃぷちゃぷと海水が音を立てる。
    (「フフ、残念でしたね」)
     しかし、すでに一度海水を浴びてずぶ濡れになった静穂はダーメジを受けたというよりは興奮気味だ。
    (「私は実はM、拘束服が更に水で張り付き拘束感が増すことで私は昂ぶり、この服は私の力を高めるのです!」)
     だから、ずぶ濡れを恐れる必要などない。
     静穂は影を纏った拳を振り上げた。


     ばっちゃーん、と可愛げのある音を立てて、しかしその正体は可愛くもなんともない。重たいし、べとべとするし、おまけにしょっからい。
     攻撃のダメージよりむしろそっちのほうが問題なんじゃなかろうかと無意識の内に顔をしかめながら、ホナミは首筋に張り付く髪を払った。
    「ああ、もう! 『ずぶ濡れ』地味に鬱陶しいわ……!」
     海怪人もそろそろ限界だろうに、未だにばちゃばちゃと海水の威力は落ちない。
     は、は、と肩で息を整えるホナミを、ふわまるがとびっきりのふわふわハートで癒した。ナノナノ! と励ましの声援付きである。
    「アイツ、無駄に引っ付きやがって」
     戦闘が終ったら即カードの中に閉じ込めてやる、とはしゃぐ相棒に毒づきながら、祝人は今まさにジェイを飲み込もうとしている海水の前に身を滑り込ませた。
    「海水浴ならあとで堪能するからもう海水は要らないぞ!」
     海水の向こうにいる海怪人に声を張り上げながら、目の前の海水にシールドを叩きつける。
    「助かった」
     間一髪ずぶ濡れを逃れたジェイは祝人に一声かけると、日本刀・残酷刀をすらりと抜き取った。海水と祝人に遮られ死角となっていた位置から、上体を倒すようにして一歩で海怪人との間合いを詰める。
    「ようやく、こいつの切れ味を試せる」
    「な……ッ」
     突然頭上で光った刃に、驚く暇はあっても避ける余裕などなかった。ひゅん、とまるで隙のない一撃が、真正面から海怪人の体を裂く。
     首元から腰まで、真っ直ぐに引かれた紅い線が、次の瞬間には真っ赤な血飛沫を上げる。
    「お、のれ……小童の分際でよくも……!」
    「そう言うなら、逃げようとするな」
     じりりと後退さった海怪人の前に、不撓不屈の闘志を纏った龍暁が立ち塞がる。
    「このっ喰らえぇええ!」
     高い位置から回転を加えて繰り出された海怪人の蹴りを、龍暁はその腕一本で受け止めた。ばし、と響いた派手な打音と共に襲いくる、全身が痺れるような衝撃。
     ぐぐ、と龍暁の体を蹴り飛ばすことに全力を注いでいた海怪人は、足元から迫る影に気づいていなかった。
    「う、あっ?!」
    「みんなの……楽しい……夏休みの……思い出……台無しには……させない……」
     こちらも海水に濡れてもじもじと居心地の悪そうなシエラが、影を伸ばして海怪人の体を縛りつける。
     まるでこのまま潰そうとしているかのような縛力に、海怪人は顔を真っ赤にして叫んだ。
    「世界征服のどこが台無しか! その一端を担ったとなれば世界的な名誉だろうが!」
    「あー、ダメダメ」
     わざとらしくため息まじりに首を振った焼吾が、しゅるりとその手に風を巻き付ける。
    「世界征服なんて豪語した時点で負けフラグ立ってるんだぜ?」
     腕の一振りで生み出された風の刃が、身動きの取れない海怪人の体を壁へと吹き飛ばした。ぐは、と血を吐く海怪人に、月影が軽やかに床を蹴ってにッと笑う。
    「ぶっ飛ばしてやらぁっ!」
    「ぐふぉッ」
     九の字に折れ曲がっていた海怪人の鳩尾に、一分の迷いもなく収束されたオーラが叩きつけられた。ミシ、と木が割れるような音が響き、ばきばきばきッと海怪人の背後の壁が崩れる。
     ――壁を突き破れば、そこにあったのは断崖絶壁。
    「貴方の魂、せめて海でお眠り下さい」
     顔を海のよう真っ青にしてぶんぶんと首を振る海怪人を、静穂が影を纏わせたウロボロスブレイド、アイゼルネ・ユングフラウでぽーいと宙に投げ出す。
    「その野望こそ海の藻屑よ」
     海怪人の体が落下を始めるより前に、ホナミのガトリングガンから放たれた弾丸が、海怪人の体を風に舞う塵へと変えた。

     ――その後。
     壁の修復を終えた灼滅者達は祝人奢りのチョコバナナを食べ、各々平和に賑わう海水浴場へと繰り出して行ったとか。

    作者:なかなお 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年8月31日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 7/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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