暑くて熱い戦い!

    作者:雪神あゆた

     アパートの一室で。
     改造制服を着込み、サングラスをつけた女――クライシが、三人の少年に問いかける。
    「強さとは何か!」
    「うっす! 腕力だと思います」
     少年の一人が応える。クライシは一つ頷いてから、別の少年に問う。
    「お前はどうだ」
    「へえ、喧嘩に勝てることじゃねえかと」
     クライシはまた頷いてから、大きな声でのたまう。
    「確かにお前らは間違ってはいない。しかし、強さと言えば、我慢強さだ! 中でも、暑さに耐えれる力は素晴らしい!」
     クライシは部屋の押し入れから電気ストーブを取り出し、スイッチをつけた。
    「夏も過ぎていくけれども、だからこそ、オレ達は力を証明しなくてはならん!」
     そして、コートを三枚重ねで羽織ってみせた。
    「いくぜっ、第一回超絶ガマン大会!」
     クライシの額に浮かぶ大粒の汗。
     
    「……実に暑苦しいです!」
     五十嵐・姫子(高校生エクスブレイン・dn0001)は頭を抱えていた。灼滅者に気づくと顔をあげる。
    「ごめんなさい。事件の説明に入りますね。クライシさんという一般人の女性、高校一年生が闇堕ちし、アンブレイカブルの力に目覚めてしまいました。
     通常なら、闇堕ちすれば、すぐさまダークネスとしての意識を持ち人の心は消えるのですが、クライシさんは人の心を遺していて、アンブレイカブルの力を持ちながらも、ダークネスになりきっていません。
     まずは、クライシさんと戦い、倒してください。もしクライシさんが灼滅者の素質を持っているなら、灼滅者として生き残る筈。そうでなければ、灼滅してしまいますが……。
     もし、クライシさんが、灼滅者の素質を持つのであれば闇堕ちから救い出し、また、完全なダークネスになってしまうようであれば、その前に灼滅をお願いします」
     
     クライシは、高校一年生。強さの一種、我慢強さを求める余り、闇堕ちしてしまった。
     クライシはアパートの一室に人を集め、暑さガマン大会を開き、自分の我慢強さを証明しようとしている。
     大会は――厚着をしたうえで、室内にエアコンの暖房をつけ、ストーブを置けるだけ置いて、さらに、唐辛子たっぷりの激辛鍋を食べるというもの。
     今は仲間内だけで、大会をしているが、いずれ他の人も誘うかもしれない。そうなれば、被害が出るだろう。
    「何より放置しておけば、クライシさんは完全に闇落ちしてしまうでしょう……その前に、現地に赴いて欲しいのです」
     現場は、大阪市の住宅街にあるアパート、その一室。
     姫子によれば、訪れる最適なタイミングは、午後二時。暑さガマン大会を始めたところだ。
     玄関の鍵はかかっている。無理やり壊して侵入してもいいし、適当な言葉をかけて中から鍵を開けてもらってもいいだろう。
     戦闘では、クライシは次のような攻撃を行ってくる。
     鋼鉄拳に相当する格闘攻撃。
     蒸発した汗を霧のように変化させる、夜霧隠れ相当の技
     激辛鍋を口にして、口からブレイジングバーストに相当する炎を噴出す技。
     また、クライシは三人の少年を強化一般人にしている。少年たちは格闘攻撃を行う。クライシより弱いが、注意は必要だろう。
    「なお、クライシさんや強化一般人の人は、部屋の暑さで倒れたり動きを鈍らせたりはしません。
     灼滅者の皆さんも暑さで倒れたり動きを鈍らせたりすることはありません。その点はご安心を。
     気持ち的には、見ているだけで、汗をかきそうな状況ですが!」
     ハンカチで汗を拭きながら姫子は続けた。
    「なお、クライシさんは人の心は残っていますので、説得し力を弱めることが出来ます。
     我慢強さを愛するクライシさんに共感を示すのもいいかもしれませんし、逆に叱るのもいいかもしれません。
     皆さんが知恵を絞り、懸命に説得すれば、言葉は届く、私はそう信じています」
     そして姫子は頭を下げる。
    「では、みなさん、暑い暑い依頼ですが、くれぐれもお気をつけて!」


    参加者
    乾・舞斗(秋の空に思う者・d01483)
    朝霞・薫(ダイナマイト仔猫・d02263)
    森山・明(少女修行中・d04521)
    雨柳・水緒(ムーンレスリッパー・d06633)
    クリム・アーヴェント(ブルーデモンドッグ・d16851)
    鏑木・直哉(無銘の鞘・d17321)
    半澤・由香(超小型マルチロールファイター・d19863)

    ■リプレイ


     カラスの羽ばたく音が聞こえる。空気はまだ若干の暑さを感じさせた。
     灼滅者たちはアパートの一室、その扉の前にいる。
     森山・明(少女修行中・d04521)は扉を見つつ、頭に手をやった。
    「今回も負ける訳にはいかないです」
     リボンを結び直し、両頬を叩いて気合を入れる。
     エリアル・リッグデルム(ニル・d11655)は仲間の準備が整ったのを確認し、インターホンを押す。こんにちは、と挨拶して、本題を切りだす。
    「ガマン大会が行われるって聞いたんだけど、仲間に入れてもらえない? 我慢には自信があるんだ。激辛ホットソースも飲める位」
     半澤・由香(超小型マルチロールファイター・d19863)は声をめいっぱい張り上げた。
    「ガマン大会いーれーてー。激辛鍋にタバスコをかけて食べたいし、だから、いーれーてー!」
     扉を叩く。
     インターホンから、低い女の声。
    「参加者か。歓迎するぜ」
     数秒後。扉が開いた。中から溢れだす熱気。むせ返りそうな汗の臭い。そこに混じったトウガラシの臭いが、鼻を刺す。
     扉の向こうに、学生服の上から三枚のコートを着込んだ、女。サングラス越しに灼滅者を見ていた。彼女の額に大粒の汗。
     彼女が今回の標的、クライシだ。
     雨柳・水緒(ムーンレスリッパー・d06633)は、床を蹴る。
    「室内へ突入します」
     足元の、どす黒く淀んだ影も、水緒に従うように動いた。
     朝霞・薫(ダイナマイト仔猫・d02263)は水着姿で、水緒の隣を並走。
    「ええ、行きましょう。皆、倒れても膝枕で介抱してあげるから、頑張って!」
     ポニーテールを揺らしつつ、皆に檄を飛ばす。
     二人に続き、灼滅者全員が室内に入った。
     クリム・アーヴェント(ブルーデモンドッグ・d16851)は室内を観察する。
     クライシの他に、三人の少年。三人とも服を三枚重ねで着ている。部屋中央のテーブルでは、赤い液体の入った鍋が、煮えたぎっていた。
    「暑いのは苦手です……今年も暑かったのに……でも、そうも言ってられません」
     ウロボロスブレイドを中段に構えるクリム。
     乾・舞斗(秋の空に思う者・d01483)は後ろ手で扉を閉め、鍵もかける。
     相手に向き直る舞斗。銀色の鎧が蛍光灯の光を反射している。
    「開戦しましょう……皆さん、打ち合わせ通りにお願いします」
     舞斗の言葉に頷き、構える灼滅者たち。
     鏑木・直哉(無銘の鞘・d17321)は、
    「不動なる力をこの手に。……immortalize!」
     封印を解除。宙に、純白の輪が現れる。直哉は駆けだした。
     クライシは灼滅者をみて、不敵に笑う。
    「喧嘩か? いいだろう。粘り強いものこそ真の強者と、教えてやるよっ」
     手下の少年たちも臨戦態勢へ。


     直哉は少年の前に立つ。
     少年が拳で直哉を殴るが、直哉は姿勢を崩さない。
     直哉は左手で少年の腕を払う。同時に右腕を異形化。巨大化した腕で少年を――弾き飛ばす。
    「今度は、オレの拳をうけやがれっ!」
     と、クライシ。クライシは直哉との距離を一気に詰める。直哉を殴るつもりだ。
     明は、クライシと直哉の間に体を滑り込ませる。
     クライシの拳を、明は自身の肩で受け止めた。
     明は半歩後ろにさがる。クリエイトファイアで身を包み、体勢を立て直す。
    「火をつけたけど、暑いとは言いませんよね? 我慢大会中なら、これ位は平気でしょう? さぁ、勝負!」
    「上等ッ!」
     明の挑発に、クライシは睨みつけてくる。
     エリアルと水緒が、クライシの左右に立った。
     エリアルはクライシの肩を掴んだ。
    「人を睨む前に、まず頭を冷やしたらどうかな?」
     そしてフリージングデスを実行。エリアルの生み出した氷が、クライシの上半身を覆う。
     さらに、水緒が腕を突きだす。
    「私が振るうのは盾。ですが盾が痛くないとは、思わないことです!!」
     盾でクライシの側頭部を殴りつける。鈍い音。
     冷気と打撃はクライシに苦悶の表情を浮かばせる。
     が、クライシは一分かけ、体勢を立て直した。
     鍋を掴み、赤い液体を飲みこむ。
    「これがオレの全力だッ!」
     口から炎を噴出。さらにクライシは、ダブルの動きで右腕を振る
     標的は、水緒。水緒は炎に焼かれ、拳に顎を打たれた。足が震える。
     薫は、後衛から状況を観察していた。赤茶の瞳で仲間の消耗具合をチェック。
     薫は光の輪を分裂させ、水緒の体を素早く回復させる。
     そしてクライシを見る。やるじゃないの、と口の端を小さく釣り上げた。

     明、エリアル、水緒がクライシを抑え、薫が彼らの回復を行う。その間、他の者が手下の少年達を攻撃する。
     舞斗に少年の一人が攻撃しようとしていたが、舞斗は少年の横に回り込んで回避。
    「叩き伏せる!」
     そして、舞斗は左拳を少年の脇腹にねじ込んだ。
     舞斗が与えたダメージは甚大。少年は悲鳴を上げ、二歩三歩と後ろに下がる。
     由香は姿勢を低くし、少年を追う。少年の懐に潜り込んだ。雷を宿すアッパーカット、その拳を顎に見舞う。
     由香の一撃に、少年が倒れた。


     少年一人を倒した事で、灼滅者たちは勢いに乗った。四分後には、少年達全員を倒すことに成功。
    「お前ら、やるじゃねぇか」
     称賛してくるクライシ。
     由香は力強い声で褒め返す。
    「キミだって凄いよ。クッソ暑いところでクッソ厚着してクッソ辛いもん食って! ほんと凄い。でも……」
     由香は言葉を探したが、すぐ考えるのをやめた。相手を見据え、一歩近づき、懸命に訴える。
    「とにかく! いったん我慢大会を我慢して欲しんだ! そしたらいいこと教えたげる!」
    「我慢大会を我慢? 何故そんな事をしなくちゃいけないッ!?」
     不快さを露わにするクライシ。
    「皆が皆、お姉さんみたいに我慢強いわけじゃないからですよ」
     と、クリムが答えた。
     クリムは激辛鍋やストーブを指差しながら、クライシをさとす。
    「普通の人なら、こんなに我慢しすぎると体を壊します。それじゃ、我慢強くなる意味ないですよね?」
     水緒は眼鏡越しにクライシをじっと見つめていた。それに、と自分の言葉をつけたす。
    「暑さを我慢できても、他のことが我慢できなければ、我慢強いとは言いませんよね?」
    「暑さをガマンできりゃ、他だって我慢できる!」
     いいえ。明がクライシの反論を遮った。女性らしい声に精一杯の力をこめて、言葉を突きつける。
    「できてないでしょう? 我慢大会をしたい想いを、我慢できてない!」
    「我慢大会を我慢できてない? それは……」
     クリム、水緒、明の指摘が、クライシを絶句させた。
     エリアルはぴしゃりと言う。
    「我慢大会を人に押し付ける君は、只の我儘にしか思えない」
     それから、語気を緩め、優しく告げるエリアル。
    「欲望を抑えることが心の強さにつながるし、心の強さが我慢強さに繋がるんじゃないかな?」
     クライシは数秒黙りこむ。それから呟いた。
    「オレは欲望を押さえ切れていない? ただのわがまま? 馬鹿な……そんな筈は……」

     直哉は普段通りの無表情でとつとつと語る。
    「そもそも、我慢強さが重要なのはなぜか? 状況に耐え、機を見計らって行動できることにある。ただ暑苦しさを耐えるだけなら、価値はない」
     直哉の喋り方は派手ではない。しかし、誠実さを感じさせる口調。
    「我慢強さの価値……」
     クライシは直哉の言葉を繰り返す。
     直哉は真直ぐなまなざしと声で、続ける。
    「強さはこんな方法ではなく、然るべき場所と然るべき方法で、鍛えるといい」
    「……然るべき場所とは何だ?」
     問い返してくるクライシへ、薫が挑発的に笑ってみせた。
    「その場所ではね、もっと熱くて過酷で素敵な戦いが、アンタを待っているのよ!」
     薫は笑みを消す。相手の心を乱すように熱く、相手の胸を刺すように激しく、語りかける。
    「大体、アンタにはバベルの鎖がある。だから、こんな我慢比べなんて『安全』なお遊びでしかない……くだらないお遊びで、ダークネスに付け込まれるなッ!」
     クライシは答えない。が、瞳には迷いが生じている。狂気も和らいでいるようだ。しかし、なお構えを解かない。
     倒されない限り、彼女の闇は消えないのだ。
     舞斗は口の中で呟いた。
    「(彼女を帰したいと思う皆の気持ち、無駄にはできない。そのためにも……)」
     一瞬、後方を振りかえる舞斗。それは仲間への合図。
     クリムは舞斗の視線に、こくりと頷いた。
     ガトリングガンの銃口を、クライシに向けるクリム。
    「了解! ――いきますよ、お姉さん。火炎弾です!」
     銃口から、無数の炎が飛ぶ。炎の弾丸は狙いすまされた軌道を通り、クライシの胸と足に突き刺さる。クライシの体が炎上した。


     狂気が薄れ、力を落としたクライシはそれでも、
    「おおおおおおおっ」
     雄叫びをあげる。
     クライシの放った拳が明の顔面に命中。
     明は吹き飛ばされ、壁に激突してしまう。
     追い撃ちしようとするクライシの背後に、直哉が立つ。
     直哉は杖でクライシの首筋を打つ。魔力を杖からクライシの内部に送り込み――爆発させる!
    「攻撃をこらえ、機を見計らっていた。だからこそクライシの隙をつけた……分かるか?」
     膝をつくクライシに、問いを投げかける直哉。
     明は仲間が攻撃している間に呼吸を整えていた。
    「……顔に痕が残ったら……じゃなくて、今は戦いに集中っ」
     明は再び、クライシに接近する。
     巨大な刀に炎を宿し、立ち上がったばかりのクライシを、さらに燃やす!
     明は攻撃の後、横に跳んだ。
     かわって、クライシの正面に立つのは、エリアル。
     エリアルはチェーンソー剣の駆動音を響かせつつ、腕を振る。刃で相手の胴を横一文字に――斬る。
     手ごたえは十二分にあった。

     灼滅者は攻撃を続けるが、クライシはなお戦意を失わない。
     由香は黒の瞳に敬意をこめていた。
    「こんだけ攻撃しても、まだ立ててる……やっぱりすごい。でも負けないよーっ!」
     由香は高く跳ぶ。手に鋼鉄拳の力をこめた。
     そして、由香は手刀を相手の脳天に――叩きこむ。
     クライシの動きが、一瞬止まった。
     薫はクライシに呼びかける。
    「抗いなさいっ! アンタの中の闇に勝って、帰ってくるのよ!」
     クライシは顔をあげた。薫の言に心を刺激されたように、苦しげにうめく。
     が、闇には抗いきれないようだ。攻撃しようと片腕を振りあげた。
     薫はすかさずオーラキャノンを発射。クライシの腕を射抜く。
    「――ッ!」
     クライシは歯を食いしばる。薫や皆が与えた痛みを堪えている。
    「くらええっ!」
     クライシは近くにいた舞斗へ、炎を吹く。さらに殴る!
     焼かれ、吹き飛ばされる舞斗。威力は弱っているとはいえ、それでも舞斗の消耗は大きい。
    「大丈夫。まだいけますよっ!」
     クリムは仲間を励ました。胸の前で両手を握りしめ、歌いだす。
     その歌声はエンジェリックボイス。
     澄んだ声に織り交ぜた、クリムの想いと力が、体力を回復させる。
     舞斗は体を起こし、クリムに視線だけで礼をする。そして――、
    「(これで決めるぜ!)」
     拳で、クライシを連打。腹を、肩を、打ち続ける。
     クライシは両膝を床につけた。だが、
    「があああっ」
     獣じみた声。彼女は立ち上がる。よろめきつつ、両腕を顔の高さへ。ファイティングポーズをとる。
     水緒は日本刀を鞘におさめ、柄を強く握る。
    「なら、私の全身全霊をこめましょう。――この一撃が見えますかっ!?」
     精神を集中し――居合斬り。刃が見えなくなる程の速度!
     斬撃を受けたクライシはぼそり。
    「……アンタら、本当に、強いな……」
     弱々しいが、きっと心からの賛辞。そしてクライシは倒れた。


     明はクライシたちの様子を確認する。クライシに、闇の力は残っていない。少年たちも元の一般人に戻ったようだ。
    「……無駄な灼滅をせずに済んで、よかったです……」
     胸をなでおろす明。
     その隣で、直哉は頷いた。
    「ああ、良かった。自分を痛めつけてでも、力を求める姿勢、嫌いではないからな」
     薫は団扇で自分に風を送っていた。
    「力を求めるのは良いけど、アンブレイカブルの体で、我慢比べ。無知って罪よね……。後でその辺も説明してあげないと」
     クリムは額に一杯の汗を浮かべていた。
    「それより先に、この部屋をなんとかしないと……」
     ふらふらしつつ、ストーブのスイッチを切っていく。
    「ええ、唐辛子の臭いもきついですしね」
     と、水緒は窓を全開にする。流れ込む涼しい風が、水緒の三つ編みを揺らした。
     舞斗も部屋を片付けつつ、皆に告げる。
    「クーラーボックスに冷水を用意してあります、クライシさん達に勧めるつもりですが、皆さんもどうぞ」
     冷たい水と聞いて、数人が欲しい! と手をあげた。
     やがて、クライシは目をあける。
    「……迷惑をかけてすまない。それから、助けてくれたことに感謝する……」
     エリアルはクライシの謝罪と礼に一つ頷いてから、話を切りだす。
    「我慢大会はまだしたいかな? それなら、いいところを紹介するよ?」
     エリアルは説明していく。自分達の学園について、この世界について。
     説明が終わったところで、由香がクライシを見つつ、ニッと満面の笑みを作った。
    「学園で一緒に強くなろう、クライシ!」
     力強く勧誘する。
     やがて――クライシは、エリアルと由香に頷く。
    「オレはもっと鍛えねばならないようだ。だから……よろしく頼む!」
     手を差し出してくるクライシ。
     灼滅者八人は彼女の手を握り、新しい仲間を歓迎するのだった。

    作者:雪神あゆた 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年9月9日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 6/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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