フライングハンバーグ!

    作者:空白革命

    ●絵的にも設定的にも謀ったように似合ったTOP画像と共にお送りします
     深夜。
     某所ファミレス。
     ピンポーンという音を聞いてウェイトレスさんがやってきた。
    「はいお客様、ご注文でしょうか?」
    「いえ……ちょっと不思議なことがあって」
    「不思議なことですか」
    「ええ、まあ。さっきからそこをハンバーグが飛んでるんです」
    「あはは、ご冗談を。まさかそんなことがあるわけ――」
     ウェイトレスは注文を取る機械(ハンディーと呼ばれてる)を片手に振り返った。
     ハンバーグが飛んでいた。
     ……文脈からしておかしいだろうか? もっと具体的に表現すべきだろうか。
     よし。
     豚肉と牛肉の合い挽きで作られたハンバーグである。特にそのレストランはハンバーグに力を入れており、今飛んでいるハンバーグは内側にチーズを仕込んだ特別製で、ナイフを入れればじゅんわりと肉汁が流れ出るだけでなく内側でとろりと溶けたチーズが流れ出てくるのだ。
     食べれば勿論チーズの香りと肉の香りが混じり合い、舌先に感じるちょっとした塩味から真ん中で感じるチーズの深みそして奥へと流れ込む肉のパンチ。それらを上から引き上げる胡椒の刺激がたまらないとお店で人気の商品なのだ。
     ……ということを、小鳥遊・紗雪(戦うウェイトレスさん・d12245)はしっかり暗記していた。
     くぅるりとお客さんの方へ向き直り。
    「お客様」
    「あ、はい」
    「とうっ」
     紗雪は客の首筋にすとんって手刀を叩き込んで気絶させると、よいしょとかついで裏へ引っ張り込んでいった。
     
    ●レストランにハンバーグがあることに何の問題も無いが飛んでいるのはなんでだろう
    「深夜営業しているレストランで、寝ぼけた客が『ハンバーグが飛んでいる』とか言い出したせいで地味に広まった噂が実体化したそうです。その名も『フライングハンバーグ!』……ですよね小鳥遊さん」
    「はい、だと思います!」
     紗雪はガッツポーズで頷いた。
    「都市伝説が出そうだなあって思って、前からここで深夜のバイトをしてたんです」
    「えっでもあなた女子高せ――」
    「お手伝いをしていたんです!」
    「言い直した!?」
    「どうもお店にはそういう変な噂があって、いつの間にか実体化しちゃったみたいなんです。店長もそれを見て『ああもう疲れてるんだ俺』って言いながら休憩所に引っ込んだので、多分戦闘とかに支障は無いんじゃ無いかなって思います」
    「ですよね」
     話によるとオーソドックスなハンバーグをはじめ、チーズハンバーグや豆腐を混ぜ込んだハンバーグなど様々な種類があり、ソース類やドリンクも店内に充実しているという豪華な有様である。
     口の端から涎を垂らし始めた一同を前に紗雪は『こちらのボタンでお呼びください』のポーズで言った。
    「こんな都市伝説が残っていたらお店が営業できないだけじゃなく見た人が『頭疲れてるのかな』って言って仕事を休みだしてしまう惨事に発展してしまうかもしれません。皆さんお誘い合わせのうえご来て……灼滅しにきてくださいね!」


    参加者
    黒部・瑞葵(ナノ魔法少女・d03037)
    緋神・討真(黒翼咆哮・d03253)
    水沢・彩愛(ブルームストーム・d09400)
    小鳥遊・紗雪(戦うウェイトレスさん・d12245)
    ヘキサ・ティリテス(カラミティラビット・d12401)
    メイ・クローウェル(小学生魔法使い・d19859)
    萩原・風深(中学生ダンピール・d20991)
    中島・優子(中学生神薙使い・d21054)

    ■リプレイ

    ●ハンバーグって神の食べ物だと思う
     地域性に寄るところがあるとは思うが、都会から微妙に外れたファミレスなんかは深夜になると変な客ばっかり来るもんで、おかしな注文をつけてきたりおかしな主張をしたりというのは日常茶飯事のことだそうな。
     なのでお客がこんなことを言い出しても、ウェイトレスは多分動じない。
    「いらっしゃいませ、一名様ですね」
    「あ、うん。でも、その」
    「なんでしょう?」
    「店内にハンバーグが飛び交ってる気がするんだけど……あれ、ウェイトレスさん?」
    「お客様それは残像です。とうっ」
    「はうあっ!?」
     背後に回ったウェイトレスが、ジャージ姿の客に手刀を叩き込んだ。首のとこにストンって感じである。
    「今日は妙にお客さんが来ますねえ……」
     小鳥遊・紗雪(戦うウェイトレスさん・d12245)は気絶させたお客さんをとりあえずソファー席にでも転がしつつ、額の汗をぬぐった。
     振り向くと、団体客のために区切られたフロアに7~8人ほどの少年少女が座っていた。
     っていうか灼滅者だった。
     なんか片目を隠すようなポーズで笑う中島・優子(中学生神薙使い・d21054)。
    「ククク、かような怪異に遭遇したのは一万五千年ぶり。かの天空城会戦以来であるな……あっ、私オレンジジュース!」
    「かしこまりましたー!」
     音より早く持ってきたジュースをストローでちゅーちゅーしつつ、優子は店内を見上げた。
    「ハンバーグ、飛んでるなあ」
    「飛んでるハンバーグなの~」
    「ナノー」
     目をうっとり糸目にして同じジュースをちゅーちゅーする黒部・瑞葵(ナノ魔法少女・d03037)とナノナノもここ。
     その隣では飢えた獣……じゃなくて水沢・彩愛(ブルームストーム・d09400)がテーブルに顎のっけてうにゃーとか唸っていた。
    「丸一日ご飯抜いてきたにゃぁ……」
    「メイはお昼からだよ。おなかすいたぁ」
     同じくテーブルにぺたーっと垂れるメイ・クローウェル(小学生魔法使い・d19859)。
     でもって萩原・風深(中学生ダンピール・d20991)。
    「甘いね。ボクはそのうえでエイティーンを用意してきたんだ。きっと沢山食べられる……はず!」
     テーブルに顎くっつけたままキリッと目を光らせる風深。
     その向かいで、ヘキサ・ティリテス(カラミティラビット・d12401)は両足を投げ出すように椅子にもたれかかり、兎耳(?)を前後にぱったぱったやっていた。
    「なんつっても肉! それもハンバーグ食べ放題だもんなァ! もういいから早くはじめよーぜ!」
    「まーまー、まずは『いただきます』からだよ」
    「ニャッ」
    「ナノッ」
     風深が手を合わせたのを見計らってか彩愛と瑞葵(特にももこ)が臨戦態勢をとった。
    「いただきま――」
    「喰わせろにゃあああああああ!」
    「ナノオオオオオオオ!」
     カタパルトでもあるのかってくらい勢いよく飛び出すネコメイドとナノナノ。
     空中でハンバーグにムシャアって食らいつく彼女たちをよそに、緋神・討真(黒翼咆哮・d03253)はスマートに席を立った。
    「お客様どちらへ?」
    「決まっている」
     紗雪の問いかけを背に受けて、彼は調理用の薄手袋を嵌めて見せた。
    「『フライングハンバーグ』とは、イタリア料理を主軸にこなす俺への挑戦と受け取った。俺のハンバーグとどちらが上か、勝負といこう」
     と言いつつ彼は野外用のクッキングヒーターを取り出した。
     殲術道具(サイキックエナジーの集合体)じゃないってことは普通に持ち運んできたってことで、彼は深夜のファミレスにヒーターを含む調理器具を一式持ち込んだということになるのだが、その辺は是非想像しないでおいてほしい。きっとあれだ。指とか鳴らしたらどこからともなく出てくるんだと思っておこう。
    「あのー、店内で料理するのはちょっと……」
    「罷らん。これはプライドの戦いだ」
    「でしたら厨房使って貰っていいんで」
    「……それで手を打とう。案内してくれ」
     既に調理服まで着込んだ討真を止めるのはまあ無理そうなので、紗雪は黙って厨房へ彼を案内したのだった。

     一方こちらはみんなのテーブル席。
    「アルティメットフォースブレイクッ!」
     とかいいながら、優子ちゃんはうーんと腕を伸ばして頭上を飛んでるハンバーグを棒で突いた。
     それだけでぽろっと落ちてきたハンバーグをお皿で受け止め、テーブルへ置く。
     丁寧に並べられたフォークとナイフを手に取……る前に。
    「フフ、私のこの技を使わせようとは。どうなっても知らぬぞ……奥義『千変万化の彩り(エターナルバラエティ)』!」
     厨房からとってきたんだろうなあっていうソースボトルを両手に握り、たらこソースやポン酢だれなどとにかくめちゃくちゃに振りかけはじめた。
     そんな様子を『なにをやってるんだろうねえこの子は』という目で見つつ、風深も自分のお皿にハンバーグをのっけた。
     そして。
    「エターナルマヨネーズっ!」
     両手に握ったマヨネーズをちょっとやばいくらいぶっかけた。
     お店でやったら多分怒られる。そんな食べ方である。
     さておき。
    「こちとらイギリス流だぜ! 岩塩とフォークがあれば肉は食えるんだよォ!」
     ヘキサは逆手に握ったフォークをざっくりハンバーグへ突き刺すと、そのまま口で噛み千切った。
     ソルトミル(岩塩をすりつぶして振りかける道具)でかるく味をつけただけのものである。
     だがこれが一番味が分かりやすいのだ。
     まず表面が微妙に泡立つほどの焼きたて具合を保ったハンバーグに噛みつけば、当然の如く内側から熱い肉汁がしみ出るものだ。
     だがこのハンバーグは一手間違った。
     挽肉をこねる際内側に固形のコラーゲンを包み込むようにして作っているのだ。コラーゲン体はかなり骨と肉を丸ごと煮詰めた鶏ガラスープから作ったもので、焼き上げた時に内側の肉へダイレクトにスープがしみこむ仕組みになっているのだ。
     つまりどうなるか?
     ヘキサがかぶりついた途端、待ってましたとばかりに吹き出た鶏と牛肉のスープが口いっぱいに広がり、岩塩でついた僅かな塩味と共に喉を滑り落ちていくのだ。
     まさに震えるほどのうまさ。
    「や、ヤベェ! これヤベェ! センセー、もっとくれ! おかわりだァ!」
     足をじたじたさせて叫ぶヘキサ。影業がぴょんとハンバーグに飛びついて器用に打ち落としてくれた。
     唇についた油をなめとりつつ皿でキャッチするヘキサ。
     その隣では、メイが好みのハンバーグを狙って矢を構えていた。
     ダーツを持って狙いをつけている姿を想像してもらえれば、それが近い。
    「えいっ」
     チーズが上に乗ったハンバーグを狙い撃ち。
     すこーんと魔矢の刺さったハンバーグはそのまま自由落下していくが、お皿を手にスライディングした紗雪が見事にそれをキャッチした。
    「お待たせしましたっ。チーズインチーズハンバーグにサラダのセットですっ!」
     あまつさえハンバーグのキャッチで無理な動きをしたというのに、もう片方の手にはシーザーサラダとドレッシングのセットが乗っていた。
     文字で表現しづらいが、手のひらでトレーを持ちつつ、中指と薬指の間にT字の持ち手を引っかける形でドレッシングぼとるをぶら下げている。
     そして当然ながらハンバーグもサラダも、そしてドレッシングボトルも乱れていない。
     ウェイトレスを仕事にするならこうしたバランス感覚は自然と身につくのだ。大皿料理を六枚同時に運ぶくらいはまあ余裕である。
     そんな腕に軽く感心しつつ、メインのハンバーグにぱちんと手を合わせるメイ。
    「やった、チーズ入り大好きー!」
     フォークとナイフを手に取る。
     と、そこで一つ気になった。
     彼女に出されたハンバーグは、一見チーズの『乗った』ハンバーグだ。四角いチェダーらしきスライスチーズがぺらっと乗っており、しかも薄い。まあ確かにチーズハンバーグとは言えるが、このくらいなら自宅でも作れるんじゃございませんことと思わないでもない。
     だがそんな不安はナイフを入れた瞬間に吹っ飛んだ。
     そう。ハンバーグの内側からチーズフォンデュが流れ出たのだ。
     カマンベールか何かを中心にとろとろになるようブレンドしたチーズだ。これが内側が空洞になったハンバーグに詰め込まれ、切るととろーっと流れ出てくるのだ。
     そして立ち上るチーズの強い香り。
     ドキドキしたままひときれ頬張れば、チェダーの硬い舌触りの上をとろっとした軽いチーズが流れていくではないか。その間を潤滑にするのはハンバーグの肉汁だ。
    「んっ、んー!」
     目に星を浮かべてぱちくりするメイ。
     だがまだ、食べ放題タイムは始まったばかりだ。

    ●ハンバーグは人の数だけ味わいがある
    「基本的なハンバーグの作り方はこうだ」
     討真は塩胡椒を適度に混ぜ込んだ合い挽き肉をボウルの中でこね回し、更に両手でキャッチボールするようにぺちぺちとやる。内側の空気を抜く作業だ。これを怠ると焼くときに崩れてしまう。
     最後に小判型に整え、フライパンに滑らせていく。このとき油は必要最低限でいい。焦げ付きを押さえる程度。でないとハンバーグ自体から出る油でひたひたにになって表面が『揚がって』しまう。
     ぱちぱちと油の鳴るフライパンをじっと見下ろす討真。
     誰にでもできそうなこの手順だが、肉の配合から塩故障の案配を整え、そして空気を抜く際肉の表面を潰してしまわないように力強くしかし優しく行なわねばならない。焼き上げる際も上と下の焼き具合を6対4で整えることによって絶妙な噛み心地を生み出すことができる。
     勿論それは人から言われてできるようなことではない。討真が数多くの反復作業を通じて編み出したオリジナルの黄金比なのだ。当然これは人の数だけ存在する。
     つまりだ。
     ハンバーグの勝負とは、この黄金比の勝負だと言って差し支えないのだ。
     焼き上がったハンバーグを皿にのせ、フロアへと戻る討真。
     そんな彼がまず目にしたのは、ソファーの背もたれに乗って身体を丸める彩愛の姿だった。
     まあこの子はクラブでも大体こんな感じなので、別段驚きはしない。
    「敵影たくさん! まとめて落とすにゃー!」
     うにゃーと言って棒を振り回す彩愛。すると大きな竜巻がおこり、そこら中のハンバーグをまとめて打ち落とした。
     当然落ちる先は地面なワケだが、そこで出てくるのが紗雪である。
    「燃え上がれ、わたしっ!」
     片手に積み上げた沢山のお皿をフリスビーのように(もしくはクレー投射機のように)連続で放つと、落ちる前のハンバーグをかっさらってそのままテーブルにすらいどしつつ並んだのだった。
     カートゥーン漫画とかでよく見る配膳法である。物理法則が長期休暇をとるほどの。
     カメラ目線でキメる紗雪。
    「これぞ、S(サイキック)ウェイトレスの真骨頂なのです!」
    「あれー? 小鳥遊ちゃんお店忙しくなって――はうあっ!」
    「はい店長まだ安静にしてて下さいね!」
     休憩室から出てきた店長をもう再度放り込みつつ、今度は厨房からサイドメニューやらなんやらを運び出した。
     目玉焼きやらアイスクリームやらである。
     それを待ちつつ、風深と優子はテーブルに並んだハンバーグを食べ比べしていた。
    「ついに我が『混沌たる創造主の御業(カオスティック・ザ・メイカー)』を解き放つ時が来てしまったか……」
     とか言いつついくつかのハンバーグを一切れずつ自分の皿に盛っていく優子。
     いわゆるおろしハンバーグやポン酢ソース、大根おろしやシソといったバリエーションだ。
     この辺はわざわざ語るまでも無いやもしれない。
     だが中でも目に付いたのが風深がハマっていたサラダバーグというやつだ。
     これはポテトサラダを内包したハンバーグというもので一部では割と普通にメニューインしている料理なのだが、内側のマッシュポテトをわざとあらっぽく潰すことで食感を残し、更にキャベツをチップ状に切り刻むことでサッパリしつつも食感を邪魔しないという絶妙な調理方法がとられていた。
     更にめについたのは魚肉ハンバーグと豆腐ハンバーグだ。健康志向がどうのこうのと注目された料理ではあるが、実はさほどヘルシーってわけじゃあない。魚肉は魚の長期保存のためにあるものだし、豆腐ハンバーグは割と油を使う。
     だがこの店のハンバーグはそれらを『あいのこ』とし、よくすりつぶした魚肉と水分をカラッカラに落とした豆腐をミックスし、ふにょっとしつつもどっしりとした質感のある魚豆ハンバーグなるものを開発していた。
     まあ。風深はそれら全部をマヨネーズの海に沈めていたわけだが。
    「クッソうめえ……もうオレ肉だけ食って生きてくぜェ……」
     優子が余らせた分を横からかっさらう形でがつがつ喰いつつ、ヘキサはお腹をさすった。
     むき出しの犬歯をかちかち慣らす。
     そんな彼の前を通り過ぎ、討真は自作のハンバーグをテーブルに置いた。
     瞬きする瑞葵とメイ。
    「いいの?」
    「ああ。食べてくれ」
     少し固めに焼かれたハンバーグにナイフを通して、まず一口。
    「はぅ。とっても美味しいの~。ありがとうございますなの~」
     瑞葵は顔をほくほくさせて言った。
     そんなに美味しいならとごちそうになるメイ。
    「……ん!」
     食べてみてまず気づいたのが、この店のハンバーグ(多分そうだと思う)にある『ふかじゅわー』の食感ではなく、表面をあえてカチカチに焼いたザクッとしたハンバーグだということだ。
     討真の硬派な一面を思わせるが、中身はかなりしっかりしていて思いっきり『肉を食ってますよ』という感覚を刻みつけてくれる。
     ここで重要になるのが彼の用意したデミグラスソースだ。
     市販のものかと思いきや具材を煮込むところから始めた本格自家製ソースで、肉と野菜のバランスをかなり綿密に整えてくれている。
     このキッチリとした重み。ある意味『男の料理』であった。
     そんな彼の後ろでお腹をさすりつつ手を上げる彩愛。
    「さゆきちゃんご飯大盛りくださいにゃー! あとはい、あーん!」
    「いえいえわたしは、ンあむっ」
    「あっ。とまとまのハンバーグも食べるにゃ! おかわりにゃー!」
    「お前も紗雪を見習って働いたらどうなんだ……まあいい」
     厨房に戻ってもう一皿持ってくる討真。
     その途中で、近くを飛んでいたハンバーグを一口とって食べた。
    「……なるほど。都市伝説になるだけはある」
     敵ながらあっぱれである、などと思いつつ。

     都市伝説『フライングハンバーグ』が灼滅されるまで短い間、灼滅者たちは賑わいの夜を過ごした。
     美味しいものがあれば、世は天国だとでもいうように。
     おちなどない。それで充分である。

    作者:空白革命 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年10月7日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 2/感動した 1/素敵だった 5/キャラが大事にされていた 10
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