紅葉の季節も終わり、冬の足音が聞こえる那須高原。
この日も、様々なもふもふ動物たちと触れ合うべく、観光客が牧場を訪れていた。
だが――そんな長閑でほのぼのとした牧場の平和が。
或る行き過ぎた郷土愛によって、壊される自体が起こるのであった……!
「寒いってのはわかってたけど、かなり冷え込んでるなぁ」
「でも、もふもふな動物さん撫で撫でしたらあったかいだろうしぃ……それにこうやって、まぁくんと二人でくっついてれば、超あったかいよ♪」
「はは、可愛いこと言いやがるな、みぃたんっ。もっとあっためてやるぞ、ぎゅー」
「きゃー」
牧場を訪れた一組のバカップルがそんな感じでイチャイチャしていた、その時だった。
「牧場自慢の希少な牛乳で作った、濃厚なミルクソフトクリィィィィィム! これを食べないうちは那須から帰れないぞ!!」
そう空気読まずバカップルに話しかけてきたのは。
「え……巨大な羊? それとも……アルパカ??」
人の背丈ほどもある、大きくて白いもふもふ……!?
いえ、彼こそ!
「私は、那須高原のミルクソフトクリームを愛する、もふもふ怪人ソフトクリン! さぁ、このミルクソフトを食べてみてくれ!!」
那須高原の牛乳で作った濃厚ソフトクリームを愛するご当地怪人・ソフトクリンである!
その熱意あってか、すでに沢山の人が名物のソフトクリームを味わっている。
……だが。
「うーん、ソフトクリームかぁ……確かに美味しそうだけど、超寒くね?」
「やだぁ、折角あったまったのにー。寒いのにソフトクリームとか食べてらんなーいっ」
ソフトクリンの熱弁も空しく、行こ行こ……と、イチャイチャ歩き出すバカップル。
――そして。
「ふんぬーーーー!!!!」
「きゃあっ!?」
「! み、みぃたん!? な、何するんだ!!」
彼女のみぃたんに、急にもふもふタックルをかましたソフトクリンは。
恋人を助けようとした彼氏のまぁくんをも投げ飛ばし、二人同時に押さえつけると。
「ソフトクリィィィィィィム……!! 食え食え食え食え食ええええええええええ!!」
「ちょっ……つ、冷た……ふごぉぉっ!?」
ぐいぐいと二人の口へと、濃厚ミルクソフトクリームを強引にねじ込むのだった。
●
「アルパカって、なんか超癒し系な顔してるよねー」
飛鳥井・遥河(中学生エクスブレイン・dn0040)は、自前のもふもふアルパカ帽を何気にかぶりつつも。集まってくれてありがとーとへらりと笑んでから、隣にいる伊勢・雪緒(待雪想・d06823)とともに、事件の概要を説明する。
「今回はねー、雪緒の聞いた噂話から発覚した事件なんだ」
「ソフトクリームのご当地怪人が高原地帯に出るという噂を聞いたので、エクスブレインの飛鳥井さんに調べてもらったのです」
「そしたら那須高原に、雪緒の聞いた噂通り、白いもふもふ着ぐるみ姿のソフトクリームのご当地怪人が事件を起こすことが察知できたんだよー」
事件が起こるのは、那須高原にある牧場。
この牧場の名物である濃厚ミルクソフトクリームの売店の前だ。
放っておけば、予測されたように、一般人のみぃたんとまぁくんのカップルや、その周囲にいる人々に危害が加えられてしまう。
その前に、このもふもふご当地怪人・ソフトクリンを灼滅して欲しい。
ちなみにソフトクリンのもふもふ着ぐるみは、防寒も果たしているもこもこふわふわな、羊さんやアルパカさんのボディーの如き手触りなのだという。
だが、いくらふわもこでも相手はダークネス。
「ソフトクリンと皆が接触できるのはね、牧場の売店の前でみぃたんとまぁくんが、ソフトクリームを寒いとか言っちゃった直後だよ。二人ほど至近距離じゃないけど他のお客さんもそれなりにいるから、一般人のみんなに危害が加えられないようまずは避難させてね。ソフトクリンは戦闘になると、ご当地怪人のサイキックとシャウト、フリージングデスに似たソフトクリーム的な冷たい系の攻撃やキャリバー突撃みたいなもふもふ体当たりを放ってくるんだ」
「高原で食べるソフトクリームは、確かに美味しくていくつでも食べられるが……一般人に被害を出すわけにはいかないな」
「高原のミルクソフトクリームは、濃厚で美味しいらしいのです。怪人を退治した後にでも、食べてみたいのですよ」
甘い物好きな綺月・紗矢(小学生シャドウハンター・dn0017)とともに瞳をキラキラさせながらも、雪緒も同意して。
遥河は満を持して、持参した那須高原のガイドブックを広げた。
「牧場ではね、濃厚ソフトクリームはもちろん、ミルクパンやミルクジャムとかのミルキーなものが買えるお店や、自家産牛のハンバーグやステーキが食べられるレストランや高原のカフェ、あと自家製秘伝のタレで食べるジンギスカンとかできるところもあるんだって! ソーセージやアイスクリームを作る体験なんかもあるらしいよー。それに、乗馬体験とか動物さんと触れ合える広場もあるみたいだからさ。事件を解決した後、牧場を楽しんできてもいいんじゃないかな!」
「美味しそうだったり、楽しそうなものたくさんです。それに触れ合い広場には、もふもふもいるですか?」
そう訊いた雪緒に、大きく頷く遥河。
「うんうん、ガイドブックによれば、子羊やヤギや子牛、ドワーフライオンやロップイヤーのウサギさん、ウコッケイやミニブタまでいるんだってよー。それに那須にはアルパカがいっぱいいる牧場もあるから、そっちにも足をのばしてみたら、よりもふもふできるんじゃないかな!」
「美味しいものに、もふもふまで……!」
紗矢はより一層、期待の眼差しを雑誌に向けて。
「折角ですし、さくっとソフトクリンさんを退治して、美味しいものももふもふも楽しみたいですです!」
雪緒は、気をつけて楽しんできてねーと手を振る遥河に見送られながらも。
集まった皆とともに、いざ那須高原へと向かうのだった。
参加者 | |
---|---|
土御門・璃理(真剣狩る☆土星♪・d01097) |
黒咬・昴(叢雲・d02294) |
桜川・るりか(虹追い・d02990) |
伊勢・雪緒(待雪想・d06823) |
ルリ・リュミエール(バースデイ・d08863) |
柾・菊乃(退邪鬼・d12039) |
小早川・美海(理想郷を探す放浪者・d15441) |
ソフィ・ルヴェル(カラフルジャスティス・d17872) |
●もふもふふるぼっこ!
澄んだ青い空に、辺り一面広がる緑。
そしてそよぐ秋風に揺れるのは……大きくて白いもふもふ!?
いえ、那須高原に現われたのは、ただのふわもこではありません。
そう――那須高原怪人・ソフトクリン!
(「もふもふアルパカなソフトクリーム怪人さん……なのです?」)
伊勢・雪緒(待雪想・d06823)は、白い尻尾をふりふり歩く八風を隣に伴いながらも。よくよく考えたらシュールな気がしなくもない怪人の姿を浮かべ首を傾けつつも。
今回この場に赴いた目的を、改めて心に思う。
(「むむむ、見た目に惑わされそうですがしっかりもふもふ……、い、いえ、灼滅するのです!」)
やることやった後は、美味しいものとモフモフが待っています!
(「新鮮な乳製品やお肉、もふもふ……嗚呼っ、これこそが私たち灼滅者の求める『癒し』なのではないでしょうか♪」)
愛用の巫女装束に羽織ったきらきらな羽衣の様に、心なしか口調もふわふわな柾・菊乃(退邪鬼・d12039)も。
癒しのふわもこや美味しいものを得る為に、ダークネス退治に本気です!
(「怪人を倒して、ソフトクリームとソフトクリームと、もふもふを満喫!」)
大事なことなので2回言いました。
ソフトクリーム、もふもふ、おっにくー! と。
いつだってブレない桜川・るりか(虹追い・d02990)と綺月・紗矢(小学生シャドウハンター・dn0017)はそう声を合わせ、瞳をきらきらさせながらも。
事件解決後のお楽しみの為に、逸る足取りをさらに速める。
るりかにとって仲良しな雪緒やルリ・リュミエール(バースデイ・d08863)達も今回は一緒だから。さくっと怪人は倒しちゃいましょう、ええ!
そして未来予測通りに、事件現場となる売店が見え始めた時。
「牧場自慢の希少な牛乳で作った、濃厚なミルクソフトクリィィィィィム! これを食べないうちは那須から帰れないぞ!!」
白いふわもこが、どや顔でソフトクリームを掲げているのを発見です!
(「いくら美味しいものでも、無理強いは良くないよね」)
そんな姿を視界に捉えながら、ルリはまじまじと白いふわもこ――ソフトクリンをじっと見つめて。
(「もふもふを倒すのは、心が痛むけど……那須高原の平和のために頑張るよ!」)
自前のふかふかうさぎぐるみをもふもふしつつ、高原の平和を守るべく仲間と売店前へと急ぐ。
(「そして、もふもふもっふるを堪能するんだ!」)
ふわもこを存分に、もふもふもっふるするために!
もふもふご当地怪人に、もふもふ動物との触れ合い。
もふりすとにとって、色々な意味で見逃せないこの依頼。
(「ダークネスとはいえ、もふもふを倒すのは心苦しいけど」)
だが、それはそれ。
キッチリ倒して、もふもふ動物でやるせなさを癒すの、と。
小早川・美海(理想郷を探す放浪者・d15441)も、白いふわもこを今すぐにでももふりたい衝動を抑えつつも。
「ふんぬーーーー!!!! ……!?」
バカップルの言葉に切れて襲い掛からんとした怪人の前へと躍り出て。
「……で、戦う前に、ミルクソフト、頂戴なの」
「えっ? あ、どうぞどうぞっ。濃厚で美味なミルクソフトクリィィィィィム!!」
よければ皆も食べてくれ! と、美海や駆けつけた灼滅者達にソフトクリームを手渡すソフトクリン。ある意味、ご当地怪人の鑑です。
そして怪人というもののお約束かの如く、皆が食べ終わるまで律儀に待った後。
「! はっ、あのバカップルの口にもミルクソフトを捻じ込んでやらねば!!」
そう言い放ったご当地怪人の前に、ミルクソフトを食べ終わったソフィ・ルヴェル(カラフルジャスティス・d17872)は立ちはだかって。
「身勝手な怪人の好きにはさせません、私達が成敗します!」
ビシイッとカードデッキを颯爽と空へと掲げ、言い放つ!
「変身! カラフルキャンディ!」
普段は大人しい彼女も、決めポーズは完璧。
「彩り鮮やかは無限の正義! ソフィ参ります!」
これぞ特撮ヒーローの醍醐味です!
「な、なにぃ!? くっ……邪魔するなら、おまえたちにもこの濃厚ソフトクリームをとくと味わわせてやるんだぞ!!」
「むしろ、とりあえずあと五つほど喜んで頂きたいくらいなのですが」
何気に食欲と胃袋が規格外な菊乃は、同じく底なし胃袋の紗矢と共に、期待の眼差しをソフトクリームへと向けて。
「よっしゃー、ここでくりんちゃんに突撃もふも……じゃなくて攻撃だよー」
「え、5つずつ!? てか、くりんちゃんって!? いやちょっと待っ……ぎゃああっ!?」
「牧場の平和を守る為、真剣狩る土星(マジカル☆サターン)がご当地怪人を滅殺なのですよ☆」
勝手に怪人をくりんちゃんと命名したるりかのもふもふ突撃に続き、土星からやって来たという魔砲少女・土御門・璃理(真剣狩る☆土星♪・d01097)も、愛用の土星魔砲をすちゃっと構えて。
「いやいや、土星から来たなんてそんなわけ……だあぁッ!?」
「牧場を楽しむためにも、全力全壊で叩き潰します!」
ツッコもうとした怪人へ、魔砲をドッカーン☆
その隙に、ぽかんと立ち尽くすバカップルや周囲の人々の避難誘導を開始する灼滅者達。
「皆さん暴れているアルパカさんが居るので、安全な場所へー!」
「売店からすぐに離れてください!」
「ここは私達が食い止めます、早く逃げてください!」
すかさず声を掛けた雪緒やパニックテレパスを使ったソフィや璃理の言葉に、途端に逃げ惑い始める人々。
そして雪緒と視線を合わせ頷いた清十郎が、紗矢や鯖味噌と共に逃げる一般人の誘導にあたれば。
「こちらですよ!」
「避難はこちらでござるよ!」
香乃果がラブフェロモンで気を惹き、ブレイブやプラチナチケットを纏う音彩が人々に避難方向を指示していって。
敵の動きに注意を払いつつも、黒の長髪靡かせた彼女が発動した殺界形成が、一般人達を遠ざけていく。
そんな手を貸してくれた仲間達に、一般人対策は任せて。
「ドーモ。アルパカ怪人=サン。RB団スレイヤー=デス」
ソフトクリンにアイサツをするのは、黒咬・昴(叢雲・d02294)。
それにぺこりとつられる、もふもふ怪人。
「あ、これはご丁寧にどうも。って、RB団スレイヤー=サン??」
アイサツ中の攻撃は、怪人的にもニンジャにも、スゴイ・シツレイですからね!
ソフトクリンは聞きなれぬRB団なる単語に、一瞬首を捻るも。
RB団スレイヤー=サンは、カップルに危害を加える輩には慈悲はありませんよ!
「リア充邪魔する者死すべし、セプク重点!! アルパカ怪人死すべし、重点!!」
「ていうか俺は、くりんちゃんでもアルパカさんでもアルパカ怪人でもなくてだな! ソフトクリンって言……ぎゃあっ!?」
最早ツッコミが追いつかず、灼滅者達のボケや攻撃を受けて。
もふもふごろごろーと地を転がる、ふわもこご当地怪人。
いえ……もう正直早く牧場で遊びたいですから。
もふもふされつつ、さっさと灼滅されてください!
とはいえ、一応相手はダークネス。そうすぐには倒れてくれないが。
ならば可能な限り全力で、もふもふしまくるのみ!
……いえ、遊び気分じゃありませんよ? 敵の退治も真剣です。
「アルパカ怪人=サン。私の怒りは爆発重点。ハイパーボッ!!」
怪人のもふもふタックルの衝撃を受けつつも。
昴は抜かりなく一瞬でもふもふした後、お返しの豪快な地獄投げを!
そして、そのモフモフ着ぐるみを引き裂いてやるのです! と。
「マジカル・クルエル・スラッシャー。逝くよ、斬殺ティアァァッズ・リッパァァ!」
璃理のマジカルな斬撃がふわもこを切り裂く!
それでもまだ怪人は、懲りずにふわもこボディで灼滅者達に何度も突進してくるも。
「もふもふしたいけど我慢! 我慢であります!」
もふもふを我慢するその鬱憤かの様に、ルリが怪人へ叩きつけた魔力が大きく爆ぜれば。
「アルパカさんのもふもふは名残惜しいですが」
巨大化させた腕で、握った拳を振り上げると。
「後の楽しみをより多くの方たちと分かち合う為さっさと片付けます」
思い切り怪人を殴りつけた瞬間、さり気なくもふることも忘れない菊乃。
そして、るりかの炎の一撃が叩き込まれると同時に。
「な、中の人などいな……いますから倒すです!」
外見に惑わされず油断せずにと、雪緒も鬼神の如き膂力でもこもこをもふもふ! 八風も、ぽふんっとふわもこに飛びかかりつつ斬魔刀を見舞って。
「最初から全速前進です、ブラン! いくよ!」
夏場に現れればきっと良いマスコットさんになったと思いますが……と。
ブランに跨りつつ、二種類の剣を怪人目掛けて振るうソフィ。
「……とりあえず、もふもふの為に頑張るの。お札さん、回復よろしくなの」
美海も仲間を支援し、ある意味ご褒美かもしれないもふもふ突進で受けた皆のダメージを、ひとりひとり癒しては戦線を支えて。
「さぁ、ジグザグ地獄の始まりDEATH!!」
「確かにもふもふですが……惑わされません!」
「必殺・もふビーム、なの」
「く、大勢で、もふもふしまくりやがって……ぎゃああっ!?」
「問答無用! 鉄血制裁! 俳句を詠め、アルパカ怪人=サン。解釈してやる」
もふもふしつつも、ふるぼっこ!!
そして。
「……もふー!」
すぱーんっと着ぐるみ部分を解釈されて、頭だけ中の人が出ちゃった怪人へと。
「南のほうのご当地・宇都宮で餃子怪人がロシア化してるけど、此処はロシア化まだなの?」
残ったふわもこ部分を抜かりなくもふもふしつつ、そう訊ねる美海だが。
「何の事だ? ここはロシアではなく那須……だああああッ!?」
だが、ソフトクリンは質問に大きく首を傾げた後。
もふもふぼっこ、灼滅されたのだった。
●牧場満喫!
怪人・ソフトクリンも、もふもふ退治し終えて。
平和を取り戻した牧場を、いざ満喫!
怪人をさくっと退治できたのは、サポートしてくれた人のおかげでもあるだろう。
まさに、縁の下の力持ち。
だが手伝いを終えた黒髪の少女は。
「本当は遊びたくて来たけど、ちょっと予定が狂った……」
人が少ないうちに、退散。
「一度やってみたかったのですよね☆」
璃理が体験するのは、うねうね作るソーセージ作り!
茹でて食べるのですよ、うふふふふ~と中身を詰め詰めして。
「うまくできたのですね♪」
「おお、すごいな……!」
お裾分けされた紗矢も拍手。
土星っぽい配色の斑の、璃理特製土星ソーセージが完成!
腹が減っては戦はできぬ。でも、戦が終わってもおなか空きました!
ということで、うさぎさんをもふもふしながらも。
「まずは手始めに名物の濃厚ミルクソフトクリームを五つほど頂きましょう♪」
ソフト五つを、ぺろりと難なく食べる菊乃。
次に肉料理を網羅、さらには立ち寄ったミルキーな店でも全メニュー制覇です!
そして忘れずに、お土産のソーセージ作りも。
牧場の新鮮なミルクソフトクリーム。
「今まで食べた中で一番美味しい!」
思わずそう声を上げた音彩は、紗矢ちゃんはソフトクリームも好き? と訊ねてみるも。
両手に持っているその姿では、一目瞭然。
二人で一緒に、ほんわり幸せ笑顔。
怪人が無事倒され安堵しつつも。
透流はハンバーグやステーキにナイフをジグザグ入れ、口に運んで。
「美味しい……! さすが、自家産牛。そういえば、こういうのも産地直送って言うのかな?」
そのあまり美味しさに、シャウト!
ソフィを背に、ゆっくりと進み始めるお馬さん。
「ブランに乗るのとはやっぱり違うのですね……」
騎乗は騎乗でも、乗り慣れたブランとは、どこか乗り心地や感覚が違っていて。
最初はちょっぴり戸惑うも、次第に初めての乗馬体験を楽しむソフィ。
そして颯爽と風を感じ走りながら、笑みを零す。
「変身の時に馬に乗って登場するのも楽しそうですね♪」
「ウェスタンウェアを着てくれば良かったかな?」
そう呟く明も、メイド服で乗馬体験に挑戦!
……ですが。
10歩も歩かないうちにぽてっと落馬したのも、ご愛嬌のお約束です。
怪人をぼっこぼこふるもっふし、RB団の脅威が去った今。
「ドワーフライオン! 初めて聞いたときは小さいライオンさんかと思ったわ!」
美味しい食べ物を満喫した後、一番楽しみにしていたうさぎさんの元へ!
純粋にふわもこうさぎをもふもふ、その可愛さに悶える昴。
分不相応? いいえ、気にしてはいけません。
だって癒されるほど、ふわもふで可愛いんですから!
もふもふ怪人を、これでもかとふるもっふした美海であったが。
まだまだ、もふもふしまくります!
向かったのは勿論、同じくふわもこいっぱいのふれあい広場。
「もふー……うみゅ、次はそっちもふもふを……」
とりあえず目が合った子から順に、片っ端から動物さん達を、もふもふもふもふ。もふもふを愛する、もふりすとですから!
「アルパカ殿はもっふもふにござるなぁ……!」
触らせてもらっても良いでござろうか、と。
濃厚ソフトクリームを食べ終えた後、ブレイブは紗矢と一緒に。
アルパカさんを、どきどきもふもふ、ふるもっふる!
「「おにくー」」
るりかと紗矢がいつもの挨拶を交わす中、まずは濃厚ミルクソフトクリーム!
「生乳の濃厚なコクと香りに、なめらかな舌ざわりと上品な甘さ。美味しい!」
ご当地怪人が勧めていただけあり、その美味しさに感動するルリ。そして目指すは、味の全制覇!
雪緒も、合流した恋人と並んで、ソフトをひとすくいしてから。
「清十郎、あーんして差し上げ……う、うぐ」
ぱくりと口にした彼を見つつ、照れて顔が真っ赤に。
そして、次のお楽しみは。
「広場で動物さんとモフモフ遊ぶのです!」
ふわもこがいっぱいの、ふれあい広場!
「このロップイヤーさんって抱えても大丈夫かな?」
「ロップイヤー可愛すぎる……もふもふさせてね」
そっとうさぎさんを抱っこするるりかに、香乃果は労いの声を掛けた後。
「ウサギってこんなにもふもふなんだねー」
「心が癒されます……もふもふの威力ってすごいの」
ふわふわのうさぎさんを、ぎゅー。存分に、ふるもっふ。
「小さくて可愛くてもふもふ、素晴らしい!」
ルリもうさぎさんを抱っこして、もふもふと堪能しつつも。
「あ、鯖味噌と八風の霊犬'sも、もふもふで大好きだよ!」
雪緒と清十郎の傍でうさぎに埋もれている霊犬ズも一緒に、ふるもっふ!
いえ、霊犬ズだけでなく、主人たちや近くにいた紗矢も。
もふりもふられ、まさにふわもこパラダイス!
記念撮影もぱしゃり、忘れずに。
そしてやっぱり最後は!
「お腹すいたから、おにくーっ」
そんなるりか達のおにくコールを聞きながら、雪緒の隣を歩く清十郎は。
仔牛達と視線を交わして、ちょっぴりだけ気まずそうに笑うのだった。
作者:志稲愛海 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2013年11月29日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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