ほっこり冬の秘湯、怪しい影を添えて

    作者:雪月花

     寒々とした山中を、蛇原・銀嶺(ブロークンエコー・d14175)は息を潜めるように探索していた。
     結構な奥地へ分け入ったと思った頃、まるで蟲の報せのように歩いて行った先。
    (「あれは……」)
     彼が発見したのは、窪地にたむろするゾンビ達だった。
     1体や2体なら、彼ひとりでも対処出来そうだったが、
    (「数が多すぎるな」)
     両の手に余る数を見れば、単身手を出すのは憚られる。
     幸いにも、すぐには動き出す様子のないゾンビ達の様子を確認し、銀嶺は速やかに学園に戻ってきた。

    「蛇原が見付けてくれたゾンビ達だが、どうやら逸れたまま放置された眷族のようだな。彼らはここ数日のうちには移動を始め、暫く山中を集団で彷徨うことになりそうだ」
     銀嶺の一報を受けた土津・剛(高校生エクスブレイン・dn0094)は、取り纏めた情報を集まった灼滅者達に話し始める。
    「だが……この山には温泉通には名の知れた秘湯があって、丁度ゾンビ達が動き出す日に温泉を目指して登山する人々がいることも分かった」
    「それは……襲われるパターンだな」
     ポツリと零した銀嶺に、剛は深く頷いた。
    「そこでだ。ゾンビ達がまだ窪地に留まっている間に、お前達に対処を頼みたいんだ」
    「今のうちにゾンビを倒しておけば、後日湯治に来た人も安心だね」
     一緒に話を聞いていた矢車・輝(スターサファイア・dn0126)が微笑んだ。
    「ゾンビの数は13、14といったところだったが、土津によると1体1体はあまり強くはないらしい。皆と行けば、さして苦労もなく片付けられるだろう」
     静かに語る銀嶺に、剛はもう一度頷いた。
    「そうだな……と、どうせならお前達もゾンビを退治した後、入ってきたらどうだ? なかなか良い湯らしいからな」
     灼滅者達がゾンビ退治に向かう日は、一般人が訪れるよりも早い。
     貸切状態で露天風呂を楽しめそうだ。
    「風呂はひとつしかないから、水着を持って行った方が良いだろうな。自然の風景を眺めながらのんびり湯に浸かってくると良い」
     丁度年の瀬、一年の疲れを癒してくれば良い、と。
     普段よりは少し気楽に、剛は行って来いと口許を笑みの形にした。


    参加者
    司城・銀河(タイニーミルキーウェイ・d02950)
    琴葉・いろは(とかなくて・d11000)
    蛇原・銀嶺(ブロークンエコー・d14175)
    蓮条・優希(星の入東風・d17218)
    片桐・ほの花(花紺青・d17511)
    牛野・ショボリ(歌牛・d19503)
    守御・斬夜(護天の龍華・d20973)
    夕鏡・明(烟・d23002)

    ■リプレイ

    ●冬の山を往く
     彩りの少ない冬の山は、何処か荒涼とした雰囲気だ。
    「ゆっきやまー! じゃなかったけど、おっせーん! ひっとー! ぞんびー!」
     黒い瞳を煌かせて、牛野・ショボリ(歌牛・d19503)が歌うように声を上げる。
    「こちらはまだだが、向こうの山は雪化粧してるな」
     守御・斬夜(護天の龍華・d20973)はゆるりと遠い山々を眺めた。
    「寒いですのう……」
     冷たい風に片桐・ほの花(花紺青・d17511)は首を竦める。
    「早いとこ済ませて温泉へ向かわねば、皆して凍死しかねません」
     マフラーを巻いた霊犬のえだまめは、元気に仲間達の間を行ったりきたり。
    「それでは、温泉でお会いしましょう」
     琴葉・いろは(とかなくて・d11000)は温泉に先行する友人に一時の別れを告げた。
    「温泉は詳しく無いけど、楽しく入れるなら皆良い温泉、だよね!」
     いざ、温泉へ! と司城・銀河(タイニーミルキーウェイ・d02950)が拳を振り上げた。
     暖かい格好をして、仲間達と同じように足場の悪さにも対応出来る靴を履いている。
    「……あ、ゾンビ退治も忘れてないよ、うん」
     小声で補足する彼女の横で、蓮条・優希(星の入東風・d17218)が神妙な顔をした。
    「こんなところにゾンビ。温泉に向かう途中で事故に遭ったとか……」
     ちょっと怪談めいてきたが、彼はすぐ首を振る。
    「いや、何処かの屍王の忘れものだろう。ともあれ、楽しみに来る奴らを殺させる訳にはいかねえな」
    「そうだね。ああいう手合いを見るだけでも、普通の人にはショックだろうし」
     矢車・輝(スターサファイア・dn0126)は伏し目がちに零した。
    「あぁ……そうだよな」
     過日のことを思い起こすように、優希も呟く。
     気弱そうな眉を下げて、夕鏡・明(烟・d23002)も小さく頷いた。
    「がんばっておんせんまでやってきたらゾンビがいたなんて、ふつうのひとにはとんでもない話だよね……」
     ゾンビは怖いけど、頑張ってやっつけると拳に力を込める。
    (「ともあれ、被害が出る前に発見できたのは僥倖か」)
     一行の先頭を歩く黒いメインクーンは思った。
    「最近よくお散歩に行ってるみたいではありましたけど……」
     ふさふさの尻尾を眺め、真夜が呟く。
     と、メインクーン――猫変身していた蛇原・銀嶺(ブロークンエコー・d14175)――が人の姿に戻った。
    「付けておいた目印がある。そろそろだ」
     彼が示した木には、猫が爪で引っ掻いたような跡が残っている。

     銀嶺の言う通り、すぐ近くにゾンビがたむろする窪地があった。
    「ううむ、本当に数が多いですねぇ。しかしこれが済めば温泉です……! 万歳!」
     ほの花の足元から老人のような影が浮き上がり、彼女の心を示すように翼を広げる。
    「皆、準備は万全のようだな……では仕掛けよう」
     日本刀を手に、斬夜は眦を吊り上げ足を踏み出した。
    (「暫く抜いてなかった分、遠慮なく斬る」)
     彼自身、この刀を抜くのは久し振り。力も入るというものだ。
     複数の影が近付いても、亡者達はぼんやりと窪地に佇んでいる。
     まずは一撃、銀河が抱えたバスターライフルから射られたビームが、手前のゾンビを貫く。
     次々放たれる灼滅者達のサイキックに、警戒も何もないゾンビ達は見事に先制を受けた。
    「御用のない方々はお引き取りあそばして」
     すぐにも巨大化させるべく、いろははすっと腕を伸ばした。
    「ゾンビー! すーぱーお楽しみタイムの為にちゃちゃとヤられとくねー!」
     後方から狙いを付けたショボリが駆け、勢いよくクルセイドソードを振り下ろすと、白い光の軌跡がゾンビを切り裂く。
    「斬りつけゴメンねー」
    「木枯し、吹っ飛ばしてやるよっ!」
     碧い追い風のようなオーラを纏った優希も、捻りを加えた碧風の穂先で穿つ。
    「ヴァー」
     木の棒を持ったゾンビの恨みがましげな攻撃を、いろはが遮った。
    「温泉が控えておりますからには、地に塗れるのも厭いはしません」
     傷付いた仲間達は、銀嶺のセイクリッドウィンドや癒しの矢により、殆ど深手を負うこともなく亡者達を1体1体集中攻撃で倒していく。
     数は順調に減っていった。
     ガッ、と音を立ててバベルブレイカーの杭が銀河の足元に突き刺さる。
    「後、頼むね!」
    「「了解」」
     地から襲う振動派に見舞われているゾンビ達を、銀嶺とほの花、いろは達が一斉に仕留めていった。
     えだまめは千切れんばかりに尻尾を振りながら、咥えた刃でゾンビを斬りつける。
    「さあ、風からは逃げられないぜっ!」
     寄生体が取り込んだ優希の槍が閃き、幾度もの追撃に耐えられない。
     更に、斬夜が放った月光衝が、鋭く亡者達の四肢を切り裂いていった。
     何度も列攻撃を食らったゾンビの身体が、次々と崩れ落ち――
    「後はアレだけだ」
     全て自分が斬る意気込みではあったが、あくまで冷静に斬夜は残る1体を見た。
    「い、いきます」
     目は逸らさずに。
     明は列攻撃からフォースブレイクに切り替えて、渾身の力を込めてゾンビの胴へマテリアルロッドを突き立てた。
     体内で暴れる魔力に、亡者は痙攣するように跳ね、だらりと地に横たわる。
    「お、おわった……」
     でろでろと形を失っていくゾンビを前に、明もほっと脱力した。
    「あれ、もう帰っちゃうの?」
    「どうした?」
     輝の声に、振り返った斬夜が尋ねる。
    「えっと、彼も手伝ってくれてたんだけど……」
     と輝が振り返った先には、もう誰もいなかった。
     戦闘中、回復を中心にそっと支援をしてくれていたスウは、戦闘が終わると風のように撤収して行ったようだ。
    「ありがとう」
     見えない背を見送るように、輝は呟いた。

    ●いよいよの、ほっこり秘湯
     念願の温泉!
     ……と思いきや、着替えて脱衣所を出たほの花の前に試練が立ち塞がった。
    「ぐおお、水着では尚寒いです!」
     日中だというのに、冬山の空気は彼女の心臓を鷲掴みしてくる。
     このままでは湯気漂わせる温泉を目前に、無念の死を迎えてしまう!
     と、そこへ尻尾を揺らしてもふもふの救世主が現れた!
    「え、えだまめ……!」
     ほの花はえだまめを抱えて温泉へ走る。
    「いいな……」
     温泉を楽しみに水着に着替えて出てきた明も、背を丸めて腕をクロスさせながらその背を見ていた。
    「はやくはいらないと、寒さでゾンビになっちゃう……!」
     震える足で湯船に走った。
     銀河は両腕で胸を隠すように、そそくさと湯船へ向かう。
     ワンピースだと不恰好になるからとビキニスタイルなのだが、人目……特に異性の視線に晒されるのは気恥ずかしいものがある。
     殊の外、彼女は小柄な割に出るとこ出ている自分の体型を気にしているのもあって、早々に乳白色のお湯に肩まで浸かった。
    「確り働いた後はゆっくり休もう」
     斬夜も、もう剣士モードから脱してのんびりした雰囲気だ。
     でも、久し振りに刀を抜いたのだから、戦いの反省もと考えている模様。
    「真面目なんだね」
     輝はそんな彼の様子に、ちょっと感心げだ。
    「こんな時期に水着を引っ張り出してくることになるとは……」
     レザーチョーカーを外した首元を気にしながら、玲仁も姿を現す。
    「こんな秘湯に入れるなんて、銀嶺には感謝だな」
     順花はホルターネックに紺と白の縞模様のビキニを着ていた。
    「そういえば、銀さんは猫じゃないんですね」
    「濡れると乾かすのがな。水着も持ってきたし」
     スクール水着姿の真夜に言われて、銀嶺は頷く。
    「おねーちゃん達みんなナイススタイルねー」
     邪気なく言うショボリは、牛柄のワンピース水着だ。
     彼女曰く『オイロケタントー』とのことだが、やっぱり可愛らしさの方が勝っている。
     外気の寒さを堪え湯に入ると、誰彼なく思わず「ふぅ」と息が出た。
     冷えた肌には最初少し熱く感じられた湯も、そのうち丁度良い感覚になってきた。
    「温かいですねぇ」
    「うん、なかなかいい湯だな。こんなところまで訪れる者がいる訳も理解できる」
     ゆったり呟くほの花に、銀嶺は目を細める。
    「動き回った後の温泉は格別、かな。気持ちいいなー」
     湯船の縁に手を置き、順花はのほほんと湯を楽しむ。
     銀河も表情を緩めた。
    「こんな自然の中でお湯に浸かっていると、本当に心地良いよね」
    「何と表現すれば良いのでしょう、この……『心も体も全力でじわじわほぐされておりますよ』感がたまらんですのう……」
     ほの花の言う通り、じわじわと湯の温かさが全身を巡っているようだ。
    (「はー……ひとあんしん」)
     手足を伸ばしながら、明は身体の力を抜く。
    「気持ち良いね」
    「湯加減も丁度良いな」
     輝と斬夜も話し掛けてくる。
    「あしをのばして入れるおふろってだけで、すごくありがたいよ……はやく出ろって怒られなくてすむのも、うれしいな」
     リラックスしているせいか、そんな言葉も零れてしまう。
    「明くんの家じゃ、ゆっくりお風呂入ってられないんだね」
     兄弟多いのかな? なんてちょっと想像する輝。
    「え、ええと。うん」
     流石にしょっちゅうビビらせてくる兄が怖いとは言えなかった。

    ●癒しのひと時
     ぱちゃん。
     その音に、皆と温泉に入れて嬉しそうなえだまめと目が合った。
    「えだまめ、皆様の迷惑にならぬ様大人しくしてましょうね。犬かきは禁止ですよ」
     ……パシャパシャ。
    「禁止です」
     パシャパシャ。
    「禁止ですって」
     バチャバチャ。
    「禁止だと申しておるでしょう」
     ババババババババ「だから犬かきは駄目だと何度言えばわかるんですか! も、申し訳ないです」
     然程表情の変わらないほの花も、流石に相当すまなそうだ。
    「これだけ広いと、泳ぎたくなるのも分かりますよ」
     真夜はふふっと笑った。

    「温泉、しかも天然ってすっげー久しぶりだ!」
     広い露天風呂を一望し、青系二色の水着を穿いた優希は背後の愛姫を振り返る。
     青いワンピース姿の彼女は、優希の傍で小さくなっていた。
    「ゾンビ倒したし何もないとは思うけど」
    「せ、せっかくの温泉なのにすみません……皆さんが嫌いじゃないんです。少し、恥ずかしくて」
     おずと声を発する愛姫に、優希は口許を緩める。
     人見知りで優希以外の男性は苦手な彼女。
    「気になるんだったら、俺の後ろの方にいて良いぞ」
     愛姫はお言葉に甘え、ゆっくり湯に浸かった。
    「牛乳でも買えれば良かったんだけどなー。帰ってからになるとは思うけど、何か飲み物奢ってやるよ」
     楽しげな彼にまるで銭湯みたいと小さく笑いながらも「それじゃあフルーツ牛乳がいいです」と愛姫は答えた。
     彼と話をしていると、身体の芯から温かくなってくる……。

    「以前に温泉にいらしたことは?」
    「足湯なら行ったことがあるわ。でも露天風呂は初めて! とっても気持ちいいわね」
     ホルターネックの藍色の水着を纏ったいろはは、白くふわふわの水着姿のオデットと一緒に湯に入った。
    「普段入るお風呂とは、また違った心地よさがありますね」
     嬉しそうなオデットを微笑ましげに眺めるいろは。
    「でも、どうして白いのかしら?」
    「この白い色には、お肌に良い成分が溶けているのだそうですよ」
     耳寄りな話を聞き、オデットはお湯を伸ばした腕や首にぱしゃぱしゃ掛けた。
    「美肌は女の子の永遠の憧れよ!」
    「えぇ、一緒に美しくなりましょう」
     透けるような肌に湯を馴染ませるようにして景色を眺めていると、オデットが口を開く。
    「心がとけていくみたいにすーっとするの。不思議ね」
     同じ風景を眺め、いろはもそうですねと頷いた。
     湯と自然と、一体化していくような感覚。
    「日本人が温泉好きな理由が私にもわかる気がするわ」
    「オデットさんのお気に召して良かったです」
     いろはは安堵に目を細めた。
    「ね、テレビで見たときはおサルさんが入ってたけど、ここにはいないのかしら?」
     キョロキョロとするオデット。
     今は何人もの人が訪れている為か、聞こえてくるのは鳥の声くらいのものだ。
    「この辺の山にお猿さんがいるなら、いつもはきっと訪れていることでしょうね」
     いろははゆったりと紡ぐ。
     そんな可愛らしい影なら歓迎と、二人は笑みを交わした。

     長く浸かっていると、流石に暑い。
     そろりと、銀河は周囲の面々に視線を走らせる。
     実は、前にもなかなか出られなくてのぼせたことがあった。
     なるべく注目を受けていない間に、湯から出てようとしたところ。
    「あれー、銀河ちゃんどうしたのー?」
     ショボリに見付かった。
    「そっかー、ボインがこんぷれっくすな人もいるのねー。でもショボリは、銀河ちゃんくらいぼいんぼいーんになる野望でいっぱいなんだよー!」
    「ぼ、ぼいん……」
     思わず反芻した銀河に、彼女は笑顔を見せる。
    「ショボリのお家、牛キャラなのにみんなぜっぺきねー! かるびおねーちゃんぜっぺきねー! かるびおねーちゃんぜっぺきねー!
     ショボリはがんばるんだよー!」
    「何か今、2回言った……?」
    「大事なこと?」
     面々、顔を見合わせる。

    「……こう?」
     明が湯の中で手を回すと、小さな渦潮のようなものが出来る。
     家では上手く出来なかったが、今ははっきり形が見えてちょっと嬉しくなる。
    「もっと大きく作れるぞ」
    「すごい」
     斬夜の腕から繰り出された渦に、明は目を見張った。
    「斬夜くん、年上だしたくましいからかな……」
    「身長は同じくらいだし、コツを掴めば上手くいくんじゃないか?」
     ほのぼの風景を傍らに。
    「来年はもう少し落ち着いた年になるといいのですが。いえ、そうなるように頑張らないと、ですね」
     来年への願いを語る真夜に、そうだねと輝も頷く。
    「こういうひと時の為にも頑張らないとね。銀嶺さんも……?」
    「どうした、銀嶺」
     何処か遠くを見ている銀嶺の顔を、順花は覗き込む。
     危なっかしい子はいないようだが、ぼうっとしてのぼせそうという意味では彼は危ない。
    「すまない、とりとめもなく考え事をしていた」
     過去のこと、他にもっと取れる手段があったのではないかなど、思い返していたと。
     それもまた、大切なことなのかも知れない。

    ●湯上りの楽しみ
     電気がない、ドライヤーも暖房もない。
    「文明の利器とは、実に便利だったのだな」
     しみじみしつつ、玲仁は手早く服を着ていく。
     ずっと湯に浸かっていたかったが、帰りを思うとそうも言っていられない。
    「湯冷めしないように、身体だけじゃなくて髪もしっかり拭かないとな」
     優希は愛姫の長い髪を拭くのも手伝う。
    「これ、牛野牧場特製の『すごくコーヒー牛乳』ねー」
     ホカホカの皆に、ショボリは持って来ていたコーヒー牛乳を配った。
    「へぇ、用意が良いな! そういやばあちゃんも言ってたけど、『備えあれば憂いなし』ってさ」
     フルーツじゃないけどひとまず、と優希は愛姫の分も貰った。
    「パパが無職だから、ビジネスチャンスは逃がせないねー。ショボリくがくしょーがくせーねー!」
     この少女、結構しっかり者である。
     風呂上りのコーヒー牛乳をぐいっと飲んで、灼滅者達は帰途に就くのだった。

    作者:雪月花 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2013年12月31日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 6/キャラが大事にされていた 5
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