鬼ノ城強襲セリ

作者:立川司郎

「人間五十年、下天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり……」
 滋賀県琵琶湖のほとりで、一体の強力なご当地怪人が復活を果たした。
「我、目覚めたり。そしてスキュラよ、サイキックエナジーは受け取った。
 我はここに、『日本全国ペナントレース』の開催を宣言する!
 その身に大地と人の有り様を刻む怪人共よ、我、安土城怪人が元に参集せよ」
 琵琶湖から放たれた大量のサイキックエナジーは、様々なご当地へと降り注ぎ、新たなご当地怪人を生み出した。
 ご当地をその身に刻む者、すなわち『ペナント怪人』である。
 
「安土城怪人様のお呼びである、いざ、琵琶湖っ!」
 
 日本各地に現れたペナント怪人達は、一斉に琵琶湖に向けて走り出したのだった。
 
 いつものように、エクスブレインの相良・隼人(高校生エクスブレイン・dn0022)は灼滅者を道場で待っていた。じっと座して瞑想する隼人は、足音を耳にして静かに目を開く。
 無言で隼人が差し出したのは、三角の形をした布であった。灼滅者が手にするより早く、ひょいとクロム・アイゼン(高校生殺人鬼・dn0145)が手に取る。
「……何だコレ?」
「ペナントだ」
「ペナント?」
「日本の古き良き時代を知る人々にはおなじみの、ご当地土産。それが日本のペナントだ」
 隼人はクロムの為に、そしてペナントを知らない灼滅者の為にペナントについて話して聞かせた。
 土産に貰っても飾る場所に困るが、好きな人はペナントだけで壁を埋めてしまう。それがペナントである。
「実は、マリィアンナ・ニソンテッタ(聖隷・d20808)の危惧が現実になっちまった。このペナントの怪人が日本各地に一斉に出現したんだ」
 ペナント怪人は頭がペナントの形になっており、ご当地について書かれている。そして、その土地に由来した攻撃をして来るのだという。
 目を輝かせてクロムは大喜びである。
「京都! 富士山! 北海道!」
「テメェは選べる立場にある訳ねぇだろうが、クロム! 行くのはここだ」
 差した地図は、岡山県であった。
 そして現れるご当地怪人は……。
「広島の軍都呉市。呉市のペナント怪人は、配下を4人引き連れて岡山県の鬼城山に現れる。ペナント怪人はその土地に住む郷土愛にあふれた人々を強化し、ご当地黒子とする事が出来るんだ。ペナント怪人が連れているのは、呉市への郷土愛あふれるミリオタ……いや、強化一般人だ」
 その強化一般人と呉ペナント怪人ご一行は、鬼城山の山頂にある鬼ノ城を、今まさに破壊せんとしているらしい。
 ペナント怪人の目的地は、滋賀県の琵琶湖である。
 彼らは琵琶湖を目指して移動中だが、その道中にある名物を破壊して回るという、非常に迷惑な事件を起こしている。
「お前たちはすぐさま岡山の鬼城山に行き、発掘調査の進む城跡とピカピカの西門を守ってあげてほしい」
 隼人はそう説明すると、深く頭を下げた。
「ペナント怪人は主に46センチ砲をぶっ放してくるが、こんなものを何度も食らえば、西門はひとたまりも無い。強化一般人も、砲撃を行ってくる」
「桃太郎の46センチ砲の集中砲火で、鬼の城もひとたまりもねぇって事だな! スゲー、見てみたい! 近代兵器ぶっ放す桃太郎対有象無象の鬼!」
「……くれぐれも言うが、お前達の仕事は木造の観光地を大砲が無残に打ち壊すのを眺める事じゃねぇ。そんな事をしてたら、あの巨大大砲が歩く先々で観光地が壊されちまう」
 すなわち、君たちの任務は鬼ノ城を守り、ご当地黒子と化した人々を倒して元の一般人に戻してあげる事である。
 今一度、ペナント怪人についておさらいしよう。
 呉のペナント怪人は、海軍軍服に身を包み、部下に閣下と呼ばれている。何の閣下なのかは聞いてはいけない。
「部下はそれぞれ安芸、摂津、扶桑、長門と呼称するが、攻撃に余り違いは無いから気にするな」
 最終的にペナント怪人は逃がしてしまっても、やむなしと隼人は言った。
 神妙な面持ちで、隼人はそっと紙を差しだす。
「大変な戦いになると思うが、ご当地を守ってペナント怪人を撃破してくれ」
「お土産はきびだんご、了解したぜ!」
 隼人から受け取った紙を、クロムが笑顔で読み上げたのだった。


参加者
霧島・竜姫(ダイバードラゴン・d00946)
風花・クラレット(葡萄シューター・d01548)
森田・供助(月桂杖・d03292)
狗神・伏姫(GAU-8【アヴェンジャー】・d03782)
南風・光貴(黒き闘士・d05986)
アレクサンダー・ガーシュウィン(カツヲライダータタキ・d07392)
珈琲堂・小誇愛(青空と一杯の安らぎ・d12720)
カリル・サイプレス(京都貴船のご当地少年・d17918)

■リプレイ

 鬼ノ城。
 それは城壁跡なども発見され、防衛拠点として築城されたとされるが、古代の文献には一切登場しない謎の城である。
 一般に、ももたろうの元であると言われる温羅伝説の残る城跡だ。
 吹き付ける風は冷たく、周囲は見渡す限りの山である。
「城下町ってもっと賑やかなもんじゃね?」
 ぽつりと言ったクロムの頭を、叩き……かけて、森田・供助(月桂杖・d03292)は手を腰にやって大きく深呼吸をした。ああ、ここからの景色は良い。
 眺めがよくて、最高だなと供助は呟いた。
「ここは古代の山城跡だからな、まぁお前が想像するような立派なもんなんか無いだろ。時代も古い城跡の復元だしな」
「供助くんはお城が好きなんですか?」
「おっ、そういうお前も話が分かりそうだな」
 嬉しそうに目を輝かせているカリル・サイプレス(京都貴船のご当地少年・d17918)と、供助はお城談義を始めてしまう。
 話が深すぎてついて行けない他の仲間は、それぞれ警戒を怠らずに時間を過ごしていた。
 風花・クラレット(葡萄シューター・d01548)は西門の上、狗神・伏姫(GAU-8【アヴェンジャー】・d03782)は西門前の歩道にて麓の方を睨む。
 同じく西門の上から襲撃の様子を伺っていたハリー・クリントン(ニンジャヒーロー・d18314)は、ペナント怪人の来襲をいち早く察知していた。
「来たでござる!」
「敵発見……って、ミリオタ用語でなんて言うの!?」
 首をかしげて風花が聞くと、とりあえずハリーは思いついた言葉を発した。
「トラトラトラとかではござらんか?」
 だが門の上に陣取るという事は、相手からも丸見えだという事。
 はっと気付いて、風花は急いで門から飛び降りた。
「敵が来たわよ、迎え撃って!」
「あれ? 何かこっち向いてるでござるよ? というか高っ……何か思ったよりココ高い…わぁぁぁぁぁ!」
 真っ先に門から吹っ飛ばされたハリーを静かに見送り、一霧は無言で門の奥へと駆け出した。上から下りてくる人を追い返さねばならない。
 ご当地黒子も気になるが、攻撃や足止めは他の仲間に任せて良さそうだ。
 ディフェンスとして土御門・璃理(真剣狩る☆土星♪・d01097)や敷島・雷歌(炎熱の護剣・d04073)も戦列に加わる。
「やーい、ご当地怪人のアンポンタンー! お前ら、ダークネスの中でもイロモノすぎて最弱だ」
 ……何かがおかしい。
 挑発しようと言った璃理であったが、その言葉に何だか仲間の方までどんよりした空気に包まれている。
 忘れてはならない、ご当地ヒーローも裏を返せばご当地怪人である事を!
 強いのは困るが、だからといって弱いと言われるのも本人達としては何か微妙な気持ち。
「いいんですよ別に、気にしないでください」
「ほんと? 本当に怒ってないの?」
 璃理が霧島・竜姫(ダイバードラゴン・d00946)に聞き返すが、竜姫はさらりと髪を跳ね上げてキャリバーに騎乗した。全部悪いのは、ご当地怪人である。
 仁王立ちして砲口を向けたペナント怪人の頭が、風にはためく。
『この観光地は我々が占拠する! 貴様ら大人しく我が軍門に降れ!』
『弱いかどうか試してみろ!』
『弱くないだろ、5人でこの人数相手にしてるんだから』
『お前等が弱い弱い言うから、大和は何もしないうちに沈んだとか言われるんだ!』
『ちょっと待って、今何か酷い事言われた!』
 次々と怒号を上げる黒子達に、閣下が反論する。
『何もしてなくないよ? あれ、一人のご当地怪人に100人のヒーローが襲いかかるみたいな感じだったじゃん? 後出しでゴチャゴチャ言われたくな……ほあっ!』
 奇声を上げて閣下がのけぞった。
 ご当地ビームを閣下に食らわせたアレクサンダー・ガーシュウィン(カツヲライダータタキ・d07392)は、学帽の奥からアレクサンダーを見据える。しっかりと帽子を被り直して、アレクサンダーが龍砕斧をその手に掴む。
「我はカツヲライダー・タタキ! 波を貫いて表れ悪を断つ!」
 行くぞ、スキップジャック!
 とキャリバーに声を掛けると、アレクサンダーは飛び乗った。5つの砲門が火を噴き、前列にいた伏姫に次々被弾する。
 じっと耐えた伏姫は、一枚のカードを彼らの足下に向けて放った。
 地面に刺さったカードは、伏姫THEアヴェンジャーと書かれている。
「五大港が1つ、横浜より推参、伏姫THEアヴェンジャー! ……それは名刺代わりのSレアカードだ。ここより先、通す訳にはいかぬな」
 ふ、と微笑して伏姫が傷から流れる血をぬぐい取った。
 伏姫の横に加わった珈琲堂・小誇愛(青空と一杯の安らぎ・d12720)は、炎のように紅に輝くオーラを漂わせ、槍を構える。
「私は紅翼の戦士、珈琲堂。人様に迷惑をかけるのは見逃せないな、うん」
 武蔵坂の灼滅者と怪人の戦いが、始まる。

 敵艦からの集中砲火は、特に大和の46センチ砲により味方は被害を蒙っていた。炎上しつつ、竜姫は冷静に仲間へと指示を下す。
 燃え広がる炎を鎮火し、先ずは大和を護衛する黒子艦隊から撃沈せよと。
「こちらも一斉攻撃で対応してください!」
 竜姫がソードを掲げると、南風・光貴(黒き闘士・d05986)があとに続いた。迎撃したサイキックソードによる弾幕で攻撃の手を緩めた、扶桑。
 ちなみに、別に可愛い女の子の姿をしていたりはしない。
『しまった、ジャムった』
『この時代の軍艦がジャムったって言ったら、冷めるからやめて』
「必殺、オーラキャノン!」
 光貴は逃さず、扶桑へ攻撃を叩き込んだ。
 浪花ライダーの光貴は、悪を赦しはしない。しかも他県の名所を攻撃するとは、何と迷惑なご当地怪人だろうか。
 だが、もしその攻撃したご当地のペナント怪人がいたらどうなるんだろう。
 光貴はふとそんな事を考えた。
『決まっている、弱い者が去ればよい!』
 閣下は堂々と言い放ち、光貴に砲撃した。
 衝撃で吹っ飛んだ光貴を、八房が受け止める。ふわりとした霊犬の感触に、光貴がほっと息をついた。
 伏姫と八房に礼を言い、光貴は更なる攻撃を躱しながら伏姫のシールドの後ろに回り込んだ。
「八房、炎上した味方はすぐさま治癒するのだ! ……そしておぬしは逃しはせん!」
 斬鑑刀を構え、伏姫が扶桑に叩きつけた。
 伏姫を撃破しようと動いた閣下の前には、小誇愛が立ちはだかる。
 せめて閣下だけでも戦列を引き離す事が出来れば、と思う小誇愛であったが、彼らは横一列に組んだまま動く気配がない。
 砲撃を受けながらも切り込んだ伏姫の一刀に、扶桑が撃沈……崩れ落ちる。芙容が倒れた事に、ご当地怪人達も動揺を隠せない。
 慌てる黒子を、閣下が一喝した。
『慌てるな、撃て!』
 閣下は巨大な砲口を、キャリバーを盾にしている光貴へとズイと向けてきた。足下から響くような砲撃音に、光貴は耐えつつサイキックソードを構える。
 膝をついた光貴の前には、耐えるバトルキャリバーが……。
「何とか応戦しなければ……」
「みんな、こっちも撃ちまくるわよ!」
 風花の声を聞いて、光貴ははっとキャリバーを見つめた。
 竜姫のドラグシルバー、アレキサンダーのスキップジャックも前へと飛び出す。風花が差したのは、長門であった。
 何故ならば、彼女のご当地サイキックは……。
「騎馬鉄砲隊撃てぇい!」
 彼女の合図に従い、轟音が轟く。
 ご当地怪人達の砲撃に応戦する、キャリバーの機銃掃射。それは激しく、そして何者にも割って入れぬ激しさであった。
 一人喜んでいるのは、クロムくらいである。
「面白ぇ! 俺等も加わりてぇな」
「邪魔すんのは野暮ってもんだ。お利口さんにしてな」
 錠に言われ、クロムは霧でキャリバーたちを包み込んだ。静かに精神統一をし、仲間の傷を風でいやしていく天宮・百合香(陽光の巫女・d14387)は、ひとまず治癒に徹しているクロムと攻撃に耐えているキャリバーの戦列を見て肩の力を抜く。
 ここが正念場、と百合香は呟く。
 閣下の砲撃を、キャリバーの前に飛び出した小誇愛が引き受ける。強烈な一撃に、小誇愛は思わず膝をついていた。
 それでも、閣下の砲撃は残ったキャリバー達を薙ぎ払う。弾こうとした風花の腕は、ジンと痺れていた。
「風花は攻撃するべきだと思うな、うん」
「分かったわ珈琲堂くん。……私は閣下、あなたを倒さなきゃならない! 陸奥ビーム!」
 風花の攻撃に、長門が目を見張る。
 それはまさか!
『まさか、貴様に敗れるとはぁぁぁぁぁ!』
「……ふう、ようやく砲撃が収まってきたようね」
 長門を撃破し、風花は一息つくと戦況を眺めた。

 長引く戦況に、彼らも疲労困憊であった。
 それにしても、疑問なのが彼らは横一列で誰も後ろで支援しようとしない所である。供助はその横列陣形に疑問を感じ、首をかしげる。
「何で後ろに下がらねぇの?」
 供助の疑問はもっともである。
 安芸は、大砲を構えたまま摂津と目を合わせる。
『だって、丁字戦法で行くって閣下が……』
『だから止めとけって俺ら言ったのに』
「お互い並列なのに丁字っておかしいだろ、単なるどつきあいじゃん。しかも閣下が最前列って具合悪くないか? うちなんか、一番突撃しそうな奴を一先ずメディックに押し込めといたぜ」
 閣下が前に出たら、それこそ集中砲火を食らうのではなかろうか。
 供助は、後ろで素直に支援をしているクロムを振り返る。
『我らはこんな所で負ける訳にはいかん。あのお方が待っておられるのだ』
「あのお方とは誰ですか」
 竜姫が問うが、閣下は答える様子は無い。
 焦れた竜姫がキャリバーをフルスロットルで攻撃態勢に移行すると、閣下はようやく口を開いた。
『あのお方……そう、安土城怪人だ!』
「安土城怪人ですって……?」
 既に知っていたはずだが、百合香が驚いたように呟いた。安土城、それは戦国時代に存在していた、あの幻の……。
 竜姫はそれを聞き、ふと笑みを浮かべて何かを取り出す。
 それは、岡山みやげのきびだんごであった。
「既に2人倒れていて、もう限界じゃありませんか? 悪事はやめて、お供になりませんか閣下」
 きびだんごもあげますよと、差しだす。
 だが閣下は要らぬ、とそれを弾き飛ばした。
 いつしか摂津から漏れた、軍歌。
 雄々しい歌声が、彼らを鼓舞し傷を癒す。
『まだだ、まだ終わらんぞ!』
 傷を癒しつつ、閣下は自らと安芸、摂津を振るい立たせた。
 我慢ならず、崇田・來鯉(ニシキゴイキッド・d16213)が叫ぶ。
「これ以上呉のイメージをダウンさせるな!」
 來鯉怒りのご当地ビームを、閣下は受け止めた。
 いや、呉のご当地ヒーローの攻撃ならば受け止めねばなるまい。割って入ろうとした安芸の砲撃を受け止め、雷歌がちらりと安芸を見返す。
「こっちも、引く訳にいかない事情があってな。俺は『敷島』という」
 ちらりとビハインドを差し、雷歌は続ける。
「親父は紫電」
 ずぃ、と構えた斬鑑刀。
 銘は。
「銘は富嶽だ!」
 雷歌に並び、斬鑑刀流星を構えた伏姫が縦横無尽に駆け巡る。キャリバーに騎乗したアレクサンダーが安芸と摂津に突撃すると、彼らの砲撃もついに途絶えた。
 しん、と止む砲撃。
「どうやらそろそろ幕らしいな」
 アレクサンダーが呟くと、ひょいとカリルが手をあげた。
 彼が倒されてしまう前に、聞いておきたい事があった。
「怪人さんにも大好きなご当地があるはずです。なのに、どうして他のご当地を壊そうとするのですか?」
『よく聞いてくれたな。我々は呉以外はどうでもよい!』
「態々他の名物を壊して回るとは不届き千万! それは、自らのご当地の名を汚すものだと心得るがいい。このご当地ヒーローに顔向け出来るというのか」
 低いアレクサンダーの声には、怒りが込められていたきがした。フルスロットルで閣下の前に飛び出したアレクサンダーは、閣下の攻撃をかいくぐって狙いを定める。
「鰹出汁スプラッシュ!」
 いや、まだだ。
 閣下はさらに攻撃の手を強めた。
 激しい砲撃が、前衛に降り注ぐ。
 心配そうに見ているヴァレンを安心させるようにほほえみ、カリルは貴船ビームを放つ。アレクサンダーと、そしてカリルとご当地の力が合わさる。
「ライダーシュート!」
 光貴が光の刃を放つと、閣下のペナントを切り裂いていった。装甲が次々に破壊され、閣下は力を失っていく。
 槍を包んだ炎で閣下を貫こうとする小誇愛は、構えたまま閣下とにらみあっていた。
 まだ、それでも貫けない。
 まだ、硬いのか!
「くっ……」
 痺れる手で、槍を構え直した。
 その横から、クロムが飛び出して閣下の横っ腹を切り裂いた。追い詰める時はとことん追う、それがクロムの信条である。
 怯んだ閣下に、小誇愛が槍を一閃する。
 追い詰められながらも砲撃を放つ閣下の攻撃をくぐり、供助は拳を繰り出した。
「城ってのはなぁ……浪漫なんだよ!」
 渾身の一撃が、閣下を吹き飛ばす。
 46センチ砲が供助をカウンターで直撃するが、するりと前に躍り出た伏姫が、斬鑑刀を構えた。二撃目は、伏姫が弾く。 
 キャリバーのシートに立った竜姫は、そこでゆるりと飛び上がった。
「終わりです! ライディング・レインボーキィィーック!」
 加速したキャリバーから飛びかかった竜姫の蹴りが、閣下を貫いた。
 ひらりと散ったペナントは、閣下とともに消えていく。ペナントを小誇愛は残念そうに見ていたが、触れてもそれは手には残らなかった。
「これで良かったんだよな、うん」
 ヒーロー達の戦いにより、岡山は守られた。
 だが、この戦いの先に居るのはいったい……。

作者:立川司郎 重傷:なし
死亡:なし
闇堕ち:なし
種類:
公開:2013年12月7日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 10/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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