「はぁ……。あっという間に秋が終わって、めっきり寒くなってきたな」
登校途中、天下井・響我(クラックサウンド・dn0142)はギターの入ったケースを肩に提げながら白い息を吐いた。
テレビのコマーシャル、街頭で流れてくる音楽、すれ違う人々の表情、そのどれもが活気にあふれ、クリスマスが待ちきれないといわんばかり。早いところではもうイルミネーションや飾り付けが始まり、一層クリスマスの雰囲気を感じさせる。
「俺も何か弾いてみっか」
数々のクリスマスソングを頭に思い浮かべ、気分に合ったものを探す。その途中、知った顔を不意に思い出した。
「……そういや、あいつに呼ばれてたな。何の用だ?」
響我は首を傾げながら、指定された教室に向かったのであった。
●求ム、クリスマス料理!
教室に集まった生徒に対し、湯気の立つ湯呑を傍らに置きながら冬間・蕗子(高校生エクスブレイン・dn0104)が説明を始める。
「12月24日のクリスマスイヴの日には家庭科室が解放され、器具や食材を使用することができます。現在、使用する方を募集中ですので、希望者の方は申し込みをお願いします」
作った料理はパーティーに持ち込んでもいいし、持ち帰って家でのパーティーで食してもいい。もちろん大事な人と一緒に、というのもありだ。
「作るのは料理でもお菓子でもかまいません。イギリスのクリスマスプディングやドイツのシュトーレンなど、各国のクリスマスメニューを再現するのも面白いかもしれません。もちろん定番の七面鳥やケーキ、普通の料理も大歓迎です。和食などもあると私は嬉しいですしね」
普通のメニューをクリスマス風にアレンジするなど、作りたいものを自由に作ればOK。腕の覚えのある人もない人も、1人でもグループでも、気軽に参加を検討してほしい。
「食材は持ち込んでもいいですが、あらかじめ言っていただければ大抵の物は学園の方で用意できると思います。そこの天下井さんも動員しますから」
「んなこと聞いてねえぞ!」
突然の指名に抗議する響我。しかしもう決定事項である。
「学園の方でも料理は用意しますが、皆さんにも協力していただけると一層楽しいパーティーになると思います。……これは個人的な要望ですが、トマトを使った料理はそれと分かるようにお願いしますね」
蕗子には珍しくいたずらっぽく笑い、申し込み用のプリントを配り始めた。
武蔵坂の家庭科室は数十名の生徒達で賑わっていた。
「野菜切ればいいんですか?」
「大きさは適当でいいよ~。だいじょぶ、一緒に作ったら美味しくできるよ!」
ジャガイモを手に固まってしまうアゲハを糸子が優しく指導する。悪戦苦闘しつつ野菜を切るアゲハを見守りながら糸子は鍋に油をひく。
「手を切っちゃだめだからね」
とっておきのお肉を投入、アゲハが切った野菜を加えて一緒に炒め、さらに水を入れて煮込み始める。
「あげはくん、お願い!」
ルーを入れると、鍋の中がビーフシチューに早変わり。
「出来上がるの楽しみだね」
「はい」
糸子がはにかむと、アゲハにも笑みがこぼれた。
星花の案で、綴は一緒に坦々餃子を作っていた。
「最近は店の餃子僕が作ってん、手馴れたもんやろ? つづりんも包むの練習しといてな? 僕が教えるし」
「星花が包んでんの? 綺麗だから気がつかなかった……ハイ。教えて」
「スープはあんま辛くない方がええよなー? おいしいの作るで!」
「俺挽肉と胡麻だれいっぱい入ったのが好き」
喋りながらも作業は捗り、星花が最後にチンゲン菜をドーンと突き立てる。
「ツリーっぽいやろ?」
「え」
若干戸惑いつつも、味が良いならいいかと思う綴だった。
「さて、大抵のものは揃ってるし、何作りたい?」
「肉じゃががいいんじゃない。多めに作れば分けれるからね」
「そっか、肉じゃがね」
頼子と戀、2人で同じ割烹着姿で並んで手を動かす。トントンと野菜を切る音が小気味良い。
「うーん、何から入れるんだっけ?」
「さしすせその基本を守らないと味は辛くなるわ、覚えておいて」
戀を指導する傍ら、頼子はブッシュドノエルとローストチキンを手際よく作る。出来上がりつつある料理を前にすると、パーティがより待ち遠しく思えてきた。
年末に向け、この機会に蕎麦を作る練習をしようとするイリス。鰹節に煮干し、昆布などいろいろな素材で出汁を取っていくが、いつの間にか作りすぎてしまった。
「そうだ! お吸い物にしよう」
アイデア1つで早変わり。
「うくべーくんは何作ってるの?」
ミートローフの支度をする合間に、千巻が右九兵衛の手元を覗き込んでみると、生地をフライパンで丸く焼いていた。
「京風お好み焼き……やなくてお好みスイーツや」
果物を混ぜて焼いたホットーケーキを、クリームなどでクリスマスらしく飾り付ける。
「試食どうや?」
「何これ、うまっ!」
右九兵衛から一切れもらって口にした途端、その味に舌を巻く。
「千巻ちゃんはどんなんにしたん? おー、思ったよりやるやん」
作った料理を試食し合い、互いの新たな一面を知る2人だった。
「付き合ってくれてありがとう」
「構いませんよ、先輩達には感謝してもし足りないんですから」
雛菊は以前救出した悠蛇を誘って参加。チョコケーキを作るのだが、ただのチョコケーキではない。生地を混ぜ、型に流し入れる前に取り出したのはなんと焼き穴子。悠蛇の表情が曇る。
「鰻のもあるし穴子もやれると思うんよ。悠蛇くんは何作るん?」
「ボクは淡路島牛丼を作ろうと……いや穴子ケーキよりはいいですよ……」
悠蛇は牛肉と淡路島の玉葱を鍋でぐつぐつ煮込み、確かにご当地ヒーローっぽいなと思って笑みが浮かんだ。
「何をお作りになられますか?」
たすき掛けした九里を眺めつつ、真魔はグラタンに取り掛かる。
(たすき掛けしたきゅうりちゃンも格好良いなあ)
とか思いつつ温めたジャガイモでマッシュポテトを作り、九里はその間に七面鳥に詰め物をして糸を掛けていく。
「マッシュポテト、これ位の柔らかさで良いか?」
「はい、丁度佳い柔らかさかと」
一方、七面鳥は前衛的な姿になっているが多分大丈夫。九里が握った塩むすびを片手に、緑茶を淹れてちょっと休憩。
「Buon Natale、共に過ごせる事に感謝を」
●
「クリスマスってことでブッシュドノエルでも作るか」
「ブッシュドノエル、ですか……」
恋羽は豹の提案で定番のケーキ、ブッシュドノエルを作ることになった。この手で生み出す味への期待に胸が膨らむ。
「ひょーせんせー! よろしくお願いしますっ」
「おう、今日はびしばし教えてやっから覚悟しろよ!」
恋羽はピンクの、豹は黒のカフェエプロンを着用し気合を入れる。
「よし、まずはオレが分量測ってくから、混ぜるの頼んだぜ」
「はいっ!」
2人の息が合えば、きっと美味しいケーキになるはずだ。
「……あぅ」
「おっと、ごめん」
伊織がタルトの生地をこねるのを手伝おうとすると、不意に小鳩と手が触れる。小鳩は照れて頬を赤らめるが、伊織はにこりと笑うだけ。
「上手に出来たら道場に持って行こう。小鳩もおいで。どうせ皆で夜遅くまで騒ぐだろうし、何なら泊まってく?」
「……そ、そんなのまだ心の準備が……」
「どしたの小鳩、顔赤いよ?」
息がかかりそうなくらい顔を近づけて覗き込む伊織。タルトより甘い空気が2人を包んでいた。
(みんなの料理もおいしそうだね。色々工夫してるし、ボクだって負けないよ!)
ジャックはやる気を胸に、タルトにワッフルを花のように敷き、上からホイップクリームをくるくると絞る。果物とチーズクリームを盛り、彩りにお菓子で飾って仕上げ。
「ヒャッハーお菓子作りだ!」と言わんばかりに目を輝かせる真神。大きな型で作ったスポンジをチョコレートをふんだんに使ってコーティング。最終的にどれほどのケーキが出来上がるのか、考えるだけでも恐ろしい。
「よーっし、今度こそ、おいしい、料理を作ります、ですよ!」
笑顔で意気込む世寿だが、裏腹に弟の咲夜の表情は険しい。
(姉さんに何もさせな……もとい、まともなケーキを作るんだ!)
「薄力粉はふるわないとダマが、いや量もテキトウじゃ……!」
暴走する世寿を全力で止めにかかる咲夜。本当に苦労が絶えない。
「生クリームも混ぜるだけだから……何持ってきてるノ?」
「咲夜、咲夜! 生クリームに、混ぜたら、おいしいと思うの、です、よ!」
世寿の持つ青汁を見て、何かを覚悟した咲夜であった。
隼鷹がタルトやケーキの生地を作る間に、なこたが苺を切ろうとするが……。
「……これ使え」
鋼糸を取り出したなこたを制止し、隼鷹が包丁を手渡す。
「なこた、好きなだけ苺を盛っていいぞ。あふれない程度にな」
「う? 好きなだけ盛っていいです? わいっ苺~苺~」
少し歪な苺を夢中で盛り付けるが、気付けばてんこ盛り。つまみ食いして微調整。
隼鷹が手際よくケーキにクリームを絞り、タルトに柊の葉を飾って仕上げる。
「楽しみだな」
「はいです。皆に喜んで貰えるとうれしいですね」
ケーキは作る人が多いだろうと予想して、優歌はあえてお菓子でも飴細工に挑戦。透き通る飴で雪の結晶をかたどり、それを綺麗な銀色の皿に乗せて反射光で輝くように盛り付ける。デザートとして、味も見た目も楽しんでもらえると嬉しい。
(何がいいか考えとけよって言ったのに、お任せってなぁ……)
「気に入るもの作んねーと食わないとか言わねーよな?」
「愛を込めてくれるのなら、何でも嬉しいし頂くわ」
朱祢の冗談交じりの言葉に、花梨も大胆なセリフを返した。
「見てるだけも暇だろ?」
足をぷらぷら揺らす花梨に、クリームとフルーツを示す。花梨が飾り付け、朱祢が形を直す。
「見た目は綺麗な方がいいだろ」
「同意はするけれど……見てなさい。今日中にマスターしてみせるのだから」
少し拗ねながらも一生懸命な花梨だった。
●
クラブで誘い合わせて参加した者も多い。
天園部の4人は分担してカレーを作る。
「クリスマスはやっぱりパーティよねぇ。美味しい料理に甘いケーキ、良いわぁこの季節って」
「クリスマスパーティも、皆で準備をするととても楽しいのですね、ふふっ」
一織はジャガイモの芽と皮を丁寧に除き、ことなは玉ねぎを手早く適当な大きさに切る。
「葵センパイ、大丈夫すか?」
「……ん。だいじょぶ、だよ? おうちでも、よく、やってる、し……!」
狭霧の心配も無用だったようだ。危なげなく皮をむき、人参を星形に切ってクリスマス仕様に。材料を炒め、ぐつぐつ煮込んでいく。
「目の保養になりますわー、そう思いません? いや、むしろセンパイも花!?」
「あらやだ、うれしいこと言ってくれるじゃない。私的には狭霧くんも可愛いから目の保養だけどね」
さらにルーを加えて出来上がり。
「雪、だるま、かわいい」
「ふふっ、そうですね」
丸く盛ったご飯を海苔で雪だるまにするのは狭霧のアイデア。見た目も楽しいのが大事だ。
七天ではケーキを緋瀬と白焔が、和食を鞠音と鈴乃が担当。
「任せてください。鈴乃さん、鞠音さんの事宜しくお願いします」
緋瀬は鞠音を鈴乃に託しケーキ作りに励む。レシピ通り慎重に、失敗しないように気を付けて。白焔は容器を片づけたりしつつ、メレンゲを泡立てる。
「有難う御座います。……後は、あちらの方を手伝ってください」
お隣は鞠音のおかげで散らかり放題。白焔の片付けスキルの出番だ。
「まりねさま、ほうちょうのもちかたからちゃんとするですよ」
鈴乃は料理経験のない鞠音に手取り足取り教えるが、正直苦戦していた。少しでも目を離すとゴッとかガッとか不穏な擬音が聞こえてくる。
「鈴乃さん、何がいけないのでしょう?」
調味料をぶちまけ、ベタベタになる鞠音。
「まりねさま、なにやってるですか!? せいざ!」
どこからともなく出した座布団に2人して正座し、お説教開始。
「こっちはやっておくから気にせず続けてくれ」
「クスッ、どちらが年上か分かりませんね」
これも料理する醍醐味……なのかもしれない。
宵待亭の面々が作るのは肉まんだ。
「肉まんはしあわせの食べ物です。クリスマスに食べても美味しいです」
「おかげで肉まんの奥深さを知りました。素晴らしい食べ物だと思います」
レーネの言葉にラツィエルがこくこく頷く。レーネの指示に従い、手分けして肉まんを作っていく。
「調味料入れてー混ぜてーこねてー♪ こんな感じでイイんかね?」
天狼は指示された通り挽肉とか椎茸とかを混ぜ、ノリノリでこねる。
「ハッハー! オレの分担は生地だぁ! さぁ楽しく行こうぜェ!」
熊くんこと熊谷・森重は、声も体もデカくてまさしく森の熊さんだ。なお、意外と(?)料理は普通にできる。
「どうにも上手くいきません」
「こう、ひだをいくつか作って、それをまとめながらねじるです」
具を包む担当のレーネとラツィエル。ラツィエルは最初は上手くいかなかったが、レーネの指導もあり数をこなすうちに何とか形になってきた。
「「にっくま~ん♪ にっくま~ん♪」」
肉まんを蒸すせいろを前に、天狼と熊さんもわくわくが止まらないようだ。
●
「半分イギリス人としては、手焼きのクリスマスプディングを食べて頂きたく♪」
あかいくまの司が選んだのは、伝統の味クリスマスプディング。ここは司の好みでホイップ&カスタードで。
「ボクもお手伝いするのですよー。ポトフなら大丈夫でしょうか?」
月夜は野菜とソーセージを切ってコンソメで煮込む。数分待てば定番スープの出来上がり。
嘉月が作るのは自家製食材を使ったピッツァ。アンチョビにトマト、モッツァレラとシンプルながらも素材を生かした味だ。あえてトマトの形を残してある。
「順調ですか?」
そこに蕗子が様子を見に来た。
「これはトマトさんが入っているのですー!」
「ピッツァに赤い悪魔が!?」
「うっ」
チーズの上に君臨する赤にのけぞるトマト嫌いの司と蕗子。
「どうです? アンチョビの塩気がトマトの酸味といい具合にマッチしてますよ」
にこりと笑う嘉月。彼らの運命やいかに?
放蕩部の面々は全員女子。
タシュラフェルはジンジャークッキーを焼いている。ネットで調べたレシピに従いつつ、クリスマスらしくサンタやトナカイをかたどったり、人の形にしてみたりと形にこだわってみる。
(どうせわらわは失敗すると思っているのじゃろう。残念ながらそうはいかないのじゃ)
と持参したレシピ本を広げてクッキー生地をこねる詞乃。
「……レシピ通りに作っても面白みに欠けるのぅ。アレンジも大事なのじゃよ」
そのアレンジが吉と出ることを祈るのみである。
天音はフライパンに乗ったハンバーグに真剣な眼差しを注ぐ。
「今回はきっと上手くいく……といいのじゃが」
和洋折衷にしようと天音が選んだのは和風ハンバーグ。ハンバーグだけでなく和風のソースも必要だ。日頃の練習を生かせるだろうか。
料理研究同好会はお菓子の家の村を作っているところだ。
「えへへ、お菓子の家の村だなんてできるのが楽しみだねー!」
志歩乃はウキウキと目を輝かせながら、クッキーとジャムで家を組み立てていく。ミルクココアとビターチョコの生地を波目に繋げて屋根を載せれば、赤レンガの家の出来上がりだ。
オリヴィエはブルターニュ風の家を作ろうと、用意してきた型紙に合わせてクッキー生地を伸ばし丁寧に型をとっていく。
(先輩達みたいにうまくはないから、僕はこれで……)
クッキーを焼く間にもう一仕事、家に付ける飴のステンドグラスに取り掛かる。
煙突付きの家を作っているのは安寿。
「こんなものでどうかしら?」
レンガのように見えるのはチョコで張り付けられた長方形のクッキーだ。屋根に積もる雪はアイシング。緑のクッキーと金平糖で作ったツリーを添える。
(大人数で料理ってのは楽しいもんだよな)
時折アドバイスしたり手伝ったりしながら、切丸は慣れた手つきでマカロンを作っていく。緑のマカロンの上に雪に見立てた綿菓子を乗せ冬の植込みを演出、同じく花壇は黄色のマカロンだ。
藤孝は贅沢に2つの家を制作中だ。家形に切ったスポンジにホワイトチョコでレンガの模様をつけた家と、もう1つはパイを屋根にしたポットパイの家だ。最後にココナッツパウダーを振りかければ立派な雪化粧だ。
一方、華月が作るのは和風の家。四角いスポンジを土台にしてキャラメルクリームを塗ったクッキーを壁に、屋根には三角に切ったスポンジを乗せ、細かく割ったビターチョコで瓦屋根風に仕立てた。
「ふぅ、みなさんはどんなお家を作ってるでしょうか?」
自分の作業を終え、黙々と手を動かす陽巳を見ると、陽巳も作業を終えたところだった。チョコ付きプレッツェルを屋根に並べて欧州の丸い瓦に見立てた家だ。
「皆大体できたな」
作業は仕上げの段階へ。オリヴィエの作ったステンドグラスを各家に付け、切丸のマカロンで飾ればそれぞれの家の完成だ。そして家々をお菓子の道で繋ぎ、ゲートを建てればとうとうお菓子の村が姿を現した。
「食べるのがもったいないね!」
パシャリと皆で記念撮影。でもきっと、すごくおいしいだろうなと藤孝は思った。
クリスマスパーティーまでもう少し、美味しい料理達が生徒を待っている。
作者:邦見健吾 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2013年12月24日
難度:簡単
参加:51人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 4/キャラが大事にされていた 6
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