薄曇りの月を、一体の影が横切った。
明るい夜だ。街灯の光の届かない場所にも、星明りが淡く張り付いている。風もなく静止したようなアスファルトの上に、そしてそれは着地した。
チャッ、と四ツ足の爪が小さく音を立てる。痩せたオオカミの姿……『スサノオ』。夜の街に現れたスサノオは、片目の潰れた顔を高く突き上げ、喉を震わせて遠吠えを放った。
ウオオオオォォォ……ン……ンン……。
こだまが町中を駆け巡り、長く尾を引いて消える。すると近くの土中から、まず長い鎖に繋がれた足が顕現した。
下から順に、鎖に繋がれた『古の畏れ』が姿を確定していく。人の子供にも似た、しかし異様なほど横に膨らんだ体躯。その首には、巨大な一ツ目の頭が乗せられていた。
「……ああ、あ」
一ツ目が、この地に縛られた足をたどたどしく前へと踏み出す。その頃にはもう、あの片目のスサノオは電線を伝って遠くへと走り去っていた。
眠りに沈んだ町中に、一ツ目が行く。
「ごきげんよう、皆様。新宿防衛戦や後期中間テストなどでお疲れの方もいらっしゃるとは思いますが、それでもこうしてお集まりいただけたのは何よりですわ」
丁重に一礼した鷹取・仁鴉(中学生エクスブレイン・dn0144)は、一息おいて顔を上げる。新たな脅威の名を、そして仁鴉は口にした。
「スサノオが現れましたわ。ただし、そのスサノオ自体との接触はできませんの。というのも、今の所こちらで把握できていますのは、スサノオによって生み出されたと見られる『古の畏れ』の場所だけ、なのですの。
その出現が判明しましたのは、横浜郊外の住宅街ですわ。午前二時ごろに現れた古の恐れは、その三十分後に民家へと侵入し、住民を襲うという事件を起こしますの。そうなるまえに、古の畏れの灼滅を皆様にお願いいたしますわ」
現れる古の畏れは、端的に言えば『妖怪一つ目小僧』のような外観をしている。しかし、一般的にあるいは地域の伝承として知られている妖怪とは、性質を大きく違えている。この『一ツ目』は、人を直接に襲い害する存在なのだ。
出会った……即ち何者かと目が合った時点で、一ツ目は『ビハインド』に相当するサイキックを用いて攻撃を開始する。ポジションとしては『クラッシャー』だ。
今回灼滅者たちが一ツ目と戦闘に持ち込めるのは、町中に一箇所だけある『Y字型の三叉路』の道路上のみと限られている。その中央に灼滅者が一人以上は残り、北東から現れる一ツ目を目撃すればよい。それ以外の場所や方法での接触は、バベルの鎖の効果もあって失敗する可能性もあるだろう。
「――ということで、待ち伏せ作戦になりますわね。もう冬至になろうという時期ですから、あまりお体を冷やされませんようお気をつけくださいましね。
戦い自体は、そう厳しいものにはならないはずですの。スサノオの行方は、ブレイズゲートに似て予知のしにくい状況ですが……、できることから解決していけば、いつかはスサノオの尻尾を掴むことに繋がっていくはずですわ。
皆様のご武運を、お祈りしておりますわね」
参加者 | |
---|---|
如月・縁樹(花笑み・d00354) |
私市・奏(機械仕掛けの旋律・d00405) |
水綴・梢(銀髪銀糸の殺人鬼・d01607) |
二夕月・海月(くらげ娘・d01805) |
西土院・麦秋(ニヒリズムチェーニ・d02914) |
リュシール・オーギュスト(お姉ちゃんだから・d04213) |
望月・小鳥(せんこうはなび・d06205) |
久瀬・悠理(鬼道術師・d13445) |
●暗闇の向こうから
北東、北西、南と、三方からの流れが衝突し、淀む三叉路。縁取る信号機は黄色灯を点滅させ、中心に居並ぶ灼滅者たちを薄く照らしている。
時刻は午前一時五十分。隙間から内側に滑り込む冷気を阻もうと、私市・奏(機械仕掛けの旋律・d00405)はコートの袖を厚手の手袋ごとベルトで絞った。
「あと十分弱、だね」
時が来れば、古の畏れ『一ツ目』がこの場に姿を現すという。奏は戦いに備えてカイロで指を温めながら、まだ何者もいない遠くを見ている。
奏の右後ろ方向へと、二夕月・海月(くらげ娘・d01805)が少し離れた位置から警戒線を張っていた。本命の北東に繋がる道を、『殺界形成』を交えつつ注視する。
「妖怪退治か。まるで昔話の登場人物になった気分だ」
言い終えると、海月は襟巻きを上げて口元を暖めた。その側に浮遊する影業『クー』は、寒風に遊ぶ防寒具の端と戯れている。
「来るのは一つ目小僧という事でしたね。見るからにお化け物語、なのかしら」
おびえた様子もまるでなく、リュシール・オーギュスト(お姉ちゃんだから・d04213)は、海月とは軸をずらして北東を監視している。怖いもの見たさとは違う不敵な自信をもって、時折手にした双眼鏡を覗き込んだりもした。
「っと、本番も近いって事で、暖かい物お腹に入れましょ。おしるこ缶、一人一本ずつね?」
一足先に自分の缶を開けた水綴・梢(銀髪銀糸の殺人鬼・d01607)が、保温バックから取り出し皆に手渡していく。配り終えて、ふう、と缶の上に吐いた息が、梢の眼鏡を白く曇らせた。
受け取った缶を両手で持ち、音を立てないよう少しずつ傾けているのは、如月・縁樹(花笑み・d00354)だ。前日はお昼寝をたっぷり取り、こんな深夜でも眠くならないよう対策してきたのだという。
「これで気力十分、いつでもこいって感じですよ! あ、おしるこごちそうさまでした」
縁樹は行儀よく礼をし、空き缶を少し迷ったがポケットにしまう。集めて回る梢に缶を任せた西土院・麦秋(ニヒリズムチェーニ・d02914)は、しかし眉の表情は物足りないと訴えていた。
「ありがと。暖まったけど、やっぱり量の少なさは不満よねぇ。もっと欲しくなっちゃう。
……決めた。ちゃっちゃと倒して、みんなで暖かいものでも食べに行きましょっか♪」
そうと決まれば、と麦秋は早速周辺地図を広げ始める。一方、久瀬・悠理(鬼道術師・d13445)は、沸いて出た寄り道の案に乗るか乗らないかで、葛藤を抱えていた。
「この時間に開いてる店のお土産で釣るよりは、まっすぐ帰って寝顔を見に行くほうが、若干美味しさで有利かしら……?」
頭を抱えて微痙攣する悠理――と、その震えがある瞬間に止まる。戦士たちの目が、間もなく一斉に北東へと向いた。
「来た、ようですね」
望月・小鳥(せんこうはなび・d06205)が、懐からスレイヤーカードを抜いた。ビハインド『ロビン』が彼女の腕を抱きながらにじみ出、逆の手に圧式居合刀『無銘』が握られる。
かつんと乾いた音を立てて、刀の鐺がアスファルトに落ちた。小鳥はそこを始点に、重心を落とし前のめりの姿勢を取った。揃って身構える灼滅者たちに、それは姿を露にしていく。
「ああ……いお……いうえ……あ」
鎖に繋がれたむき出しの足裏が、道をぺたぺたと擦る。
思わず怖気だってしまうほどに、生ぬるく気味の悪い風が吹く。
はじめは歪にねじれた足が。続いてずたぼろの小袖が、木陰の下の闇を抜け出した。
「ああああああああああああああああああああああああああ」
赤く裂けた口。その顔の大部分を占める一つ目が、灼滅者たちを『捉えた』。
●邪視交わる
「!」
それに気づいたリュシールが、サイドステップで一ツ目の視線をかわす。その背後、邪視光の直撃を受けた植え込みが、腐って崩れ落ちた。
「一番槍、行かせて頂きます! 貴方の相手は私ですっ」
射撃の隙を小鳥が突く。一ツ目が向き直るよりも先に、彼女は得意の間合いを取った。
「あ……あ……い」
「ここでっ!」
小鳥は鞘の肩掛けを外し、収めたままの刀を右腰から繰り出していく。本来なら刀身を鞘走らせるタイミングで、小鳥は左手甲のWOKシールドを瞬間的に展開し、ぶち込んだ。
開いた指から落ちる刀を、右手が空中で拾う。と、一ツ目の頭上に、縁樹の魔術球電が完成した。
「縁樹の雷は痛いですよ。その身に浴びると良いです!」
マテリアルロッド『依木の杖』を振り払うと、即座に一直線の落雷が一つ目を直撃した。サウンドシャッターで閉じられた空間を、びりびりと震わせるほどの轟音が走り回る。
「まさに目の覚めるような一撃だったですね、われながら……」
杖を握りなおし、縁樹は爆風の向こうを窺う。その横を、麦秋が駆け抜けていった。
「いいトコ見せてくれるじゃない☆ アタシも頑張らないと、ね!」
麦秋はそう言ってアスファルトを踏み切ると、電磁杭打機『ライトニングブレイカー』ごと捻り飛ぶ。大振りのフックで突き出された杭が、一ツ目を貫いた。
「さーて、こっからが真骨頂よ♪」
直後、ライトブレイカーの砲身に電力の火が点った。
バシッ――ギュィイイイイイイイ!
電磁パルスがショート寸前まで回路を迷走し、杭を超高速回転させる。
遠心力に弾き飛ばされた一ツ目が、ごろごろと地面を転がった。回転が収まり、一ツ目が起き上がりこぼしのように立ち上がったところを、梢が狙って下から蹴り上げる。
「問答無用よ、一ツ目!」
振り上げた太腿越しに、しかし梢と一ツ目の視線がかち合った。梢は踵を呼び戻して叩き落そうとしたが、次の瞬間、彼女の膝に一ツ目の腕が絡む。
「ちょ、触らないでよ!」
「ああい……おう」
鎖の弛みをじゃらじゃらと引き出しながら、一ツ目が大車輪の要領で跳ね上がった。その跳躍の最高到達点で、一ツ目の眼球が再度怪しく光る。
「い……え」
今度は無差別に、邪視の衝撃が戦場を走った。あえなく被弾したリュシールの視界に、恐ろしいもの、としか形容できない何かが浮かび上がる。
トラウマだと見切ったリュシールは、思考を白熱させて地を蹴り飛ばした。
「ああ、ああああああっ!」
先回りするトラウマの侵食を、絶叫しながらも堪え、抜ける。笑う一ツ目が、先に見えた。
叩き込む。
「睨まれたら……睨み返すっ!」
――瞬きする目頭が、熱い。一ツ目の体に食い込んだ拳を、さらに握り締める。
「行くよ、クー。アレはちょっと、逃せない」
海月は影業のクーを引き寄せると、自分の腕に巻きつけた。刃状になったそれを、一度振るってバランスを確かめる。
たっ、と小さな足音を残して、海月は瞬発した。一ツ目の大きそうな視界をくぐり、どうにかして敵の死角を取りに行く。
「……ふっ!」
すれ違ってからの急停止に、ノールックの後ろ突きを組み合わせた黒死斬が、一ツ目の脇腹をみごと引っ掛けた。その時の抵抗に似た手応えを、海月は覚える。
「調子に乗らせるのも、ここまでにしておきましょうか」
悠理の凛とした声が、戦場に響いた。彼女に降臨した『カミ』の力が、周囲に優しい風を呼ぶ。
「あ……あい……いあ」
それは一ツ目の元へとは決して吹かず、仲間たちだけを選んで癒していった。悠理はその効果に満足を覚えつつも、表情を引き締めて立つ。
「古の畏れ――こんなのを呼び出すなんて、スサノオはまるで歩く災害発生機ね」
「それらの間にどんな関係があるのか、興味深いところだけど……仕方ないよね」
好奇の視線と調査の欲求とを戦闘のものに切り替えると、奏はスレイヤーカードを開封した。月光にきらめく契約の指輪が、右指に現れる。
「『Zauberlied, anfang』! 君の束縛、追加させてもらうよ!」
鎖に繋がれた一ツ目に、奏の制約の弾丸が連射された。ずるりと滑り込んだ魔法弾が、その体をむしばむ根を張ると、一ツ目は歯軋りのような音を立てる。
●共闘・凶頭
「よっし、たっぷり充電完了! それじゃあ元気に行ってみましょうか、リュシさん!」
「あ、うん! 行こう、縁樹!」
縁樹がやる気満々で親友の名を呼んだ。リュシールもそれにならい重心を前に傾ける……すると、彼女の死角を潰す位置に、麦秋もまた影業を漂わせて並び立った。
「模擬戦は実戦のように、実戦は模擬戦のように、ってね。そしたらリュシールちゃん、いつもみたいにキレイに連携、キメちゃいましょっか☆」
ウインクをしてみせる麦秋。リュシールは頷き、二人の仲間と呼吸を合わせていく。
その努力を背中で感じながら、まず縁樹が駆け出した。魔力をオーバーロードさせた杖が、夜道に光の線を描き出す。
「あ、い……ん……ああい……」
「縁樹の魔力、お腹一杯に喰らって下さいね!」
線の終点で、一ツ目が盛大に爆破された。その衝撃にふらふらとよろめく暇すら与えず、リュシールが練習どおりの斬線を重ねていく。
「可愛げのない怪談なんて……、私、大嫌いよっ!」
直後、リュシールはリズムを麦秋のものへと切り替えた。体に染み付いたタイミングに導かれ、空けた斜線のまさに中央を、麦秋の影喰らいが突っ走っていく。
「こ・れ・が、コンビネーションというヤツよ? 脅威に対して、アンタはどう反応するかしら」
自分の姿を模した影が、嗤いながら荒れ狂うのを、麦秋はじっと眺めていた。そしてその奥の、にやりと頬を歪めた一ツ目のことも。
「……なんてザマだ。お化け屋敷にすら出せないな、アレは」
海月は、一ツ目の姿に純粋な嫌悪を覚えた。どこかで見た一つ目小僧の妖怪図と似通った箇所があるという皮肉が、その思いを増幅する。
衝動のままに、海月は一歩を踏んだ。加速と停止でなく速度と軌道をもって、敵の死角を取る。
「このやり方のほうが、貴様は苦手そうだったよな」
分厚い影の刃を、海月は膂力で一ツ目に押し込んだ。敵の体が、バリバリと切り裂かれていく。
「えあ……あお……あい……」
転がるように逃げ出した一ツ目が、アスファルトを強く踏んで反転した。夜の空気を掻き乱すかのように、灼滅者たちの膝よりも下を駆けずり回る。
「まさか、逃げる……?」
敵を見失った奏が、視界を広げようとヘッドライトを点灯させた。直後、こめかみに巻きついたバンド部分に、横殴りの衝撃が走る。
(「しま……!」)
「あう……ええ……」
反射的に頭をずらしたのが効果あったのか、それほど大きなダメージは負っていない。それでも、ふらっと意識が遠のきそうになるのを、奏はなんとか踏みとどまった。
「この――程度で!」
崩れた上体を捻り、すくい上げるようにデッドブラスターを放つ。空中で二転、三転した一つ目に、その内の一発が直撃していた。
「ここが押し所ね。私市さん、もう少し我慢してて?」
と、悠理は妖の槍『龍牙槍』を一ツ目に向けて構える。刃に妖気が凝結し、見る間に氷の鏃を形成していった。
「久瀬の技、とくとその身に刻みなさい!」
完成した妖冷弾が、滑るように発射される。氷刃から溢れる冷気は周囲の水分を凍てつかせ、航跡をダイアモンドダストのように飾った。
「あ……! ……!」
着弾と共に、一ツ目の半身が氷柱に閉ざされる。黒目をぎょろぎょろとせわしなく動かす敵に、梢がもったいぶった歩みで近づいていった。
「乙女の……柔肌を……こん……っの!」
離れた間合いから、梢は平手打ちのように腕を振る。その指先から伸びる鋼糸が、びょうと音立てて氷漬けの立像を絡み取った。
「いくらなんでもこのビジュアル相手にスキンシップ許せるかっての!」
怒号と共に、空を泳ぐ鋼糸が一ツ目をぎちぎちに縛っていく。憎さ百倍と、梢はその糸を灼滅者の全力で一気に絞りきった。
「いあう……ういえ……」
コマのように踊らされる一ツ目。小鳥は弧を描いて駆け上がるが、敵は腕を振り回し応対する。
「くっ……!」
重い衝撃をシールドがいなした。小鳥は右の指で刀の柄を探り、トリガーごと握りこむ。
バシュッ!
足を引いた半身の姿勢から、斬撃が逆上がった。その深い手応えに、小鳥は慢心しない。
「ロビンさん、お願い!」
「――!」
と、名を呼ばれたビハインドのフェイスガードが上がる。晒された素顔こそが、一ツ目の眼球に映る最後の眺めとなった。
一ツ目の肉体が、光爆する。
●対峙の為に
「……お疲れさま。それと、ありがとうです。ロビンさん」
「…………。……」
カシャ、と硬い音を立てて、フェイスガードがひとりでに下がった。小鳥はそれを聞いて確かめてから、ロビンに向き直る。
「ふう~、終わったわね。それじゃ早速、暖かい物祭りよぉ☆」
と、麦秋が虚空にアッパーカットを突きこんだ。その姿勢のまま、表情だけ真面目に戻す。
「ところで今の敵だけど。皆は何か気づいたことなぁい?」
「唐突だね……。いや、構わないけどさ」
ずれた眼鏡を調える奏。腕を組んで思い出すのは、戦いの最中のことだ。
「足の鎖。情報にもあったけど、アレは何だったのだろう。伝承とはきっと違うよね」
「鎖ねえ。常識的に考えると、鎖の用途ってそうは多くないと思うけど」
奏の言葉を受けて、梢は一ツ目の死体を見た。灼滅を迎えた一ツ目は、存在の密度を刻一刻と薄くしている。これが完全に消失するのも時間の問題だろう。
「いつか元を絶たないとね。古の畏れには対処はできるけど、いたちごっこじゃキリがないもの」
悠理は溜息をついて、スレイヤーカードに道具を収納していく。一息ついてみれば、戦いを終えた体に夜気の冷たさが心地良い。
「……? リュシール、何を見ているんだ?」
同じように深呼吸する海月の向こうで、リュシールは空を見上げていた。
「あ、はい。電線です。スサノオは電線を伝って行ったそうですから――」
――その方向を地図や各地の伝承と照らし合わせれば、スサノオの先回りをできるかもしれない。そういう考えがあってのことだと、リュシールは答える。
「なるほど。そういうアプローチもあるか」
「できる事はやっておきたいですからね」
夜空に網を張る電線を、二人は眺めた。そのどこかで、今もスサノオは駆けているのだろうか。
「んん……それも、いいですねぇ……ふぁぁ」
体の若さには勝てないらしく、縁樹は目を半分閉じて頭をふらふらとさせている。
「でも縁樹、すごーくがんばったんですよぉ? ですから、もう休んでもいいよねぇ……」
身体を休めることも大事という事で、同じく帰宅組の悠理や小鳥とともに縁樹は帰っていった。麦秋・奏・梢は現場検証に残り、海月とリュシールは電線の行方をなぞりに向かう。
誰もが、来るべきスサノオとの対峙の為に、新たな行動を起こしていたのだ。直接まみえる事はなくとも、その一歩が誰かの助けになると信じて。
作者:君島世界 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
|
種類:
公開:2013年12月28日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
|
||
得票:格好よかった 8/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
|
||
あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
|
||
シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。
|