椿屋敷で君を待つ

    作者:佐和

     しんしんと降り積もる雪の中、その屋敷に1匹の狼が現れた。
     いや、現れたのは、狼のような姿をした何か、だ。
     光を集め、輝いて見えるその白い毛並みは、わずかに緑色を帯びていて。
     誰もいない建物をじっと見つめるその瞳も、屋敷を囲む椿の垣根を映したかのように、深い緑色に煌いている。
     そんな不思議な色合いをした狼のような『何か』は、しばしその場に佇んで。
     不意に踵を返して歩き出す。
     潜り抜けた椿の門はまだ花芽もなく、緑の葉だけが雪をかぶり。
     音もなく去り行くその獣を静かに送り出した。
     進んだ先、その村の外れへと続く道にでると、とたんに生垣が華やかな色合いを見せる。
     椿に似た葉。椿に似た背丈。けれども椿にはまだない鮮やかな花。
     雪すらも色付いて見えるほどに咲き誇る、サザンカ。
     花々に見送られながら、『何か』は今度は立ち止まることなく、村を去り行く。
     その背中が見えなくなった頃、サザンカの木の近くに1人の男の子が現れた。
     藁製の長靴に藁の笠、薄い半てんを着たその姿は、時代劇から抜け出たようで。
     彼が1歩、2歩と進む度、地面に繋がれた鎖が足に引かれて、じゃらじゃらと音を立てる。
     立ち止まった彼の目の前には、艶やかに咲くサザンカの花。
     ふわりふわりと空から舞い降りる雪が、それをさらに美しく引き立てる。
     彼は、そっとサザンカの花に手を伸ばして、撫でるようにその花を包み込むと。
     そのまま、ぐしゃり、と握りつぶした。
     
    「古い古い昔話が、スサノオの訪れによって『古の畏れ』として現れてしまった」
     教室に集まった仲間を見て、置碁・春実(憧憬古生代・d12043)はそう切り出した。
     本来、その位置にいるはずの八鳩・秋羽(小学生エクスブレイン・dn0089)は、春実の足元に座って、椿を象った生菓子をじーっと眺めている。
    「その地には、椿屋敷と呼ばれる家があってな。
     今は廃屋だが、昔は庄屋の一家が住んでいたらしい」
     そこには1つの昔話があった。
     庄屋の1人娘は病弱で、ある冬、特に体調を崩して伏せってしまった。
     娘と仲の良かった奉公人の少年は、彼女が好きな椿の花を探して元気付けようと、降りしきる雪の中、1人屋敷を飛び出して。
     ついに帰ってこなかった。
     それを悲しんだ娘は、両親に頼み、屋敷を椿の木で囲んでもらった。
     いつか椿の花が咲いたなら、少年が帰ってきてくれると信じて。
    「古の畏れは、その話から呼び起こされたらしい。
     失踪した少年の姿で現れ、雪の降る中でサザンカの花を毟り取っている。
     まだ椿の花は咲いていない時分だ。
     椿に似た、けれども椿でない花が咲いているのが憎いのかもしれない。
     ただ、それだけならまだいいのだが、そこに居合わせた人の命をも取ってしまう」
     春実はそこで表情を少し暗くして、けれども説明はしっかりと続ける。
     古の畏れである男の子は1人きりで、無手だがバトルオーラのサイキックを使う。
     足についた鎖が地面に繋がれているため、逃亡することも、その地から離れることもできない。
     ある意味、地縛霊のような存在だ。
    「昔話の少年や娘のためにも、要らぬ犠牲が出る前に、事態を収拾してほしい」
     呼び起こされてしまったなら、再びの、今度こそ安らかな、眠りを。
    「あと、この少年を呼び起こしてしまったスサノオだが、その後どこに行ったかは定かではないらしい。
     どうも、ブレイズゲートのように、予知がしにくい存在のようだ」
     振り向きながら説明する春実を見上げて、秋羽は頷く。 
    「……でも、引き起こされた事件は、こうやって予知、できるから……」
    「1つずつ解決していけば、いつかは元凶のスサノオも捕らえられるかもしれない、か」
     ふぅ、と息を吐く春実に、秋羽は、今度は無言のまま頷いた。
     気付けば、その手にあった生菓子の姿は消えていて。
    「……その椿の行方なら俺でも分かるぞ」
     じっと見据える春実の視線を受けて、秋羽は少し慌てたようにもぐもぐと口を動かしていた。


    参加者
    クロノ・ランフォード(白兎・d01888)
    ロロット・プリウ(ご当地銘菓を称える唄を・d02640)
    大場・縁(高校生神薙使い・d03350)
    千凪・志命(隻眼の星を取り戻す者・d09306)
    置碁・春実(憧憬古生代・d12043)
    三味線屋・弦路(あゝ川の流れのように・d12834)
    居木・久良(ロケットハート・d18214)
    エスメラルダ・ロベリアルティラ(硝子ノ小鳥・d23455)

    ■リプレイ

    ●サザンカの咲く道
     降り積もる雪をさくさくと踏みしめて、置碁・春実(憧憬古生代・d12043)は小さな道を行く。
     夜闇の中で村は静まり返り、灼滅者達以外に外灯に照らされる人影はない。
     はぁ、と白い息を吐きながら、春実は村の外へ向かうその道の先を無言で眺めた。
     自分の足音の後ろから、複数の足音と、三味線屋・弦路(あゝ川の流れのように・d12834)の考えるような声が聞こえる。
    「スサノオ……古き云い伝えに実体を与え、そのまま去り行く者……」
     弦路が見据えるのは、今回の依頼だけでなく。
    「此奴らが各々の地に縛られ離れられないのにも、何がしか意味があるのかも知れない……」
     未だ不明な部分の多いスサノオについての報告書、その数々が頭を過ぎる。
    「それにしても、また厄介なものを出現させるワンコだなぁ」
     そこに、幾分気楽な声を上げつつ歩み寄ったのは、クロノ・ランフォード(白兎・d01888)。
    「追いつくためにも、1つ1つ、地道に解決していかないとな」
     暗く考えすぎないようにと言うかのような明るく前向きな言葉に、弦路がふっと微笑んだ。
     話を聞いていたエスメラルダ・ロベリアルティラ(硝子ノ小鳥・d23455)は、自身の水晶化した身体の部分を見下ろしながらそっと腕を触る。
     手に触れたのは、病院を表す赤い十字架を描いた、黒地の腕章。
     ぎゅっとそれを握り締めていると、不意に、ぽんっと軽く肩を叩かれた。
     振り向けば、千凪・志命(隻眼の星を取り戻す者・d09306)が弾ませた左手を上げていて。
     その双眸がじっとエスメラルダを見つめていた。
     武蔵坂学園としての初めての依頼。
     初めて共闘する灼滅者達。
     落ち着いて見える所作の奥にある、かすかな緊張や気負いを見抜いたかのような志命の視線を受け止めて、エスメラルダはしっかり頷いて見せた。
     依頼に向けて気持ちを昂ぶらせる仲間の後を、どこか寂しそうに歩くのは大場・縁(高校生神薙使い・d03350)。
    「奉公人の男の子と庄屋の娘さんのお話……ちょっぴり悲しいですけれど、二人の想いが伝わってくる素敵なお話ですね」
     縁が思うのは、畏れの元となった昔話についてで。
     少年が椿を探しに出たことも、娘が椿を植えたことも、互いを思い合ってのことなのに、と切ない胸をぎゅっと抱き締める。
    「何があったかはわからないけど、帰ってこれたら良かったのに」
     居木・久良(ロケットハート・d18214)も物語に思いを寄せて、やりきれない気持ちで夜空を仰ぐ。
     ふわふわと舞い降りる白い雪が故郷を思い出させて、憂いの表情が少し複雑に歪んだ。
     春実も降り来る雪に手を伸ばし、その雪の向こうに見えてきたサザンカの花を見つめて。
    「地縛霊に近い存在、か……せめて苦しくないように送れるといいけど」
     呼び起こされてしまったならば、せめて穏やかな終焉をと願い、誓う。
     そこに、小さなメロディが聞こえてきて、ふと、春実は視線を向けた。
     サザンカを詠った童謡を口ずさんでいたのはロロット・プリウ(ご当地銘菓を称える唄を・d02640)。
     視線に気付いたロロットは、歌を止めて振り返った。
    「あは。この雪じゃ、落ち葉の焚き火はできないですね」
     ちょっと時期が過ぎちゃったかな、とロロットは明るく笑って。
    「そうそう。使い捨てカイロ、持って来ましたあ」
     焚き火の代わりにそれで温まろうと、用意してきたそれを、仲間へと配っていく。
     渡された暖かさから感じた温かさに、春実の口元にも笑みが浮かんだ。
     エスメラルダも受け取って、そっとカイロを包む手を見下ろして。
    「……帰らぬ人を待つ病弱な少女と、死して尚、椿を求めて花を散らす少年、か」
     じゃら、と聞こえた鎖の小さな音に、顔を上げる。
    「昔話の少年とイコールではないのだろうけれど、それでも哀れを催す姿だね」
     エスメラルダが見据える先、サザンカの生垣のすぐ横で。
     いつの間にか現れていた少年と、灼滅者達は静かに向かい合う。
     少年が握っていた手を開いたそこから、サザンカの花弁がはらはらと落ちた。
     白い雪の上に、紅い花弁が降るのを見て。
     クロノは懐中時計の針をちらりと確認する。

    ●散るは花か、それとも
     少年を真っ直ぐに見た久良は、小さく息を吐く。
    「行くよ」
     自身を奮い立たせるように呟くと、ロケットハンマーに炎が纏い付いた。
     少年は、攻撃後の離脱動作で下がっていた久良へと半てんに点いた火を振り払う勢いで追いすがり、オーラを収束させた拳を連続して叩き込む。
     すぐさま清めの風を呼ぶ縁を横目に、春実が雷を宿した拳を振り上げ、更なる追撃を防がんと2人の間に入りつつ肉薄する。
     そこにロロットのギターと弦路の三味線が力強く激しい旋律をかき鳴らして。
     その奏でに負けまいと、志命も炎に覆われた剣を携え、切りかかった。
    「さぁ、物語の騙り手となろう」
     スレイヤーカードを解放したエスメラルダは、少年の注意を引き付けようと、展開した盾ごと拳を振りかぶる。
    「花は摘むものだぜ? そんな風に潰すもんじゃない」
     自己強化を終えたクロノは、少年の死角へと回り込んで。
    「そうやって人まで潰して此処に血の花まで咲かせる前に、あんたを刈り取らせてもらう」
     凶行を止めるように、鋭く足を切り裂いた。
     足を折った少年の周囲に、ヌタまで見事に表現されたヌタウナギの影が幾つも生み出され。
    「動くなよ」
     春実の言葉と共に、捕らえるように絡み付く。
     続く攻撃に、少年はそのオーラを回復へと向けた。
     炎や影がかき消されるが、その分、灼滅者達が受ける攻撃は減って。
     回復された分を越えるダメージをと、回復に使わなかった手数もどんどん攻撃へと加え、灼滅者達は少年に向かい続ける。
    「畏れがここに現れたのなら、男の子の魂は、ここに、帰って来ていたんでしょうか……」
     巧みなギターテクニックを魅せながら、ロロットはぽつりと呟いた。
     そうなら良いな、と思いながら、少年を見つめる瞳を揺らす。
    「でもきっとお2人も、誰かを傷付けてしまう、こんなことは望んでないと思います」
     憂いの中でもしっかりと少年を見つめて、縁は菊の名を冠したロッドを握り締めて。
    「それに、頑張って咲いているサザンカに罪はないですもんね。
     だから、ぜったいに止めなくちゃいけませんね」
     にっこり笑う縁に、ロロットもふわりと微笑んだ。
    「心が痛いとか、そういうのは言っちゃダメだよね」
     久良は苦笑しつつ、全力で向き合おうと少年を見据えて。
    「やっぱりちょっとやりづらいけど、これも何かの縁だから、俺達の手でしっかりと眠らせてあげないと」
     躊躇いを振り捨てるように、連射式のリボルバーを撃ち出す。
     春実も久良の決意に頷いて、哀れみを抱きつつも容赦なく切りかかった。
    「物語としては、物悲しくも美しい一途で素敵な話だね。
     でも、だからといって他人の命まで散らそうと言うのは見過ごせないよ」
     エスメラルダはそう囁きながら、少年が振り上げた拳の前へと立ち塞がる。
    「僕達が散らして終わらせてあげる。彼女が愛した椿のように、潔く散りなよ」
     その攻撃を受けつつも、エスメラルダの一撃は冷静に正確に、少年を捕らえていく。
     羽織った華美な着物を翻し、弦路は攻撃と共に少年の注意を惹こうと躍り出た。
    「問おうか。何がお前を縛るのか。何を目的に存在しているのか」
     だが少年は何も語らず、ただその拳を振るうのみ。
     繰り出された攻撃を三味線を添えるようにするりといなし、弦路は目を伏せる。
    「答えも想いも、お前の言葉で聞きたいものだが」
     残念そうに呟く弦路。
     語る言葉がないならと断ち切るように、志命が無言のままその剣を振り抜いた。
     倒れ込んだ少年はサザンカの生垣へと寄りかかり、身体を支えた拍子に触れた花を毟り取って。
     花弁を散らしながら、尚も握った拳を振るう。
    「……花潰してる暇があるなら、さっさと彼女の元へ帰れつってんだよ」
     雪の上へと散らばる色彩に、クロノは声を上げながら上段からの重い斬撃を打ち下ろした。
     その後ろから、ロロットは激しくギターをかき鳴らす。
     奏でるは革命曲。強い想いを胸に立ち上がる者達の背を押す旋律。
     その曲に乗せてエスメラルダの影が少年へと喰らいつき、縁が呼んだ雷がそれを撃ち抜く。
    「言っておく。当たると痛いぞっ!」
     春実も斧を振りかぶり、曲げられた物語の結末すら叩き斬るように、得意の一撃を繰り出した。
    「……眠ってくれ」
     炎を纏った剣を振り抜き、志命は祈るように目を伏せる。
     少年を浄化するかのように燃え移った火を見て、久良はロケットハンマーを思い切り振り抜く。
    「これでさよならだ。次は、椿の花、取ってこれるといいね」
     久良の浮かべた笑みは、優しく、少し寂しく。
     雪の上に倒れた少年は、力なくサザンカの花へと手を伸ばす。
     その手は、花弁に触れることなく、ぱたりと雪に沈んで。
     消え行く少年の姿を見下ろしてから、クロノは、再び取り出した懐中時計の針を見る。
     針は変わらず、静かに時を刻んでいた。

    ●椿の花に君を思う
     戦いを終え、久良は椿屋敷へと足を向けた。
     廃屋となった屋敷は、安全のためか中へ入れないようにされていたため、庭を歩いて見て回る。
     その名の通り、屋敷をぐるりと囲む椿の木々を。
    「椿が咲いてるところ、見せたかったな」
     畏れとしてでも戻ってきた少年を想い、ぽつりと呟く。
     その後についていたロロットも、雪に覆われた椿の葉を眺めて。
     そっと、持って来た椿の花を取り出す。
     本物ではなく造花だけれども、枯れない椿は、残り続けた少年と娘の想いのようで。
     静かに、手向けるように屋敷に置くと、もう1つの手が、同じ花を差し出した。
    「せめて、気持ちだけでも」
     振り向くと、縁の横顔が、2つ並んだ椿の造花を見つめている。
    「お2人の想いが、永久のものでありますように」
     呟きはロロットと同じ優しい気持ち。
     仲良く並んだ椿へと、ふわりと雪が舞い降りた。
     サザンカの生垣が続く、戦闘のあった場所では、クロノが夜空を見上げていて。
    「雪に花、これで月でも出てたなら、雪月花揃っていい風景なんだろうな」
     残念ながら雪雲に覆われた空は暗く、辺りを照らすのは月ではなく外灯の光。
     それでも綺麗だと思える景色を眺めて、クロノは思う。
    (「……椿でなくても、例えサザンカでも、持って帰れば喜ばれただろうに」)
     光が月でなくても。花が桜でなくても。
     雪とサザンカと外灯は、物語を思う心で、とても澄んで見えるから。
    「向こうで、逢えてるといいな」
     もう消えてしまった少年の姿を思い起こして、クロノは呟いた。
    「古の畏れ、そしてスサノオ……一体、何なのだろうな……」
     弦路は雪の向こうに消えた少年と、姿すら拝めなかった元凶らしき存在へと思いを馳せる。
     何故、畏れなどを呼び起こすのか。
     何処にいて、何処に行こうとしているのか。
     心中で繰り返し問いかけても、答えは返ってはこない。
    「スサノオ……」
     志命も、村の外を眺めるように視線を投げ、その名を呼ぶ。
     狼のような姿をしているという、白き炎の幻獣種。
     狼と縁のある志命は、無言のまま、雪の上にその姿を思い描いた。
     その鮮やかな赤髪にも、佇む弦路の着物に描かれた可憐な花にも、しんしんと雪が降り積もる。
    「みなさん、あったかいもの食べに行きませんかー?」
     そこに、椿屋敷から戻ってきたロロットが、にっこり笑って明るく声をかけた。
     続く縁と久良も、微笑みを浮かべて賛同の意を伝える。
     雪の夜の寒さに、ロロットの案に反対する者はなく。
     歩き出した一行の最後尾で、春実は生垣へと刃を振るった。
     ぽとりと雪の上に落ちたのは、やっとつぼみがほころんだ、咲き始めのサザンカの花。
     椿に良く似たその花を拾い上げると、春実は少年が消えたその場所へ、そっと置く。
     昔話と言ってしまえばそれまでだけど。
     その優しい想いが本当であったことを信じて。
    (「……庄屋の娘さんと、向こうで仲良くね」)
     しばし合掌すると、すぐに仲間を追いかけた。
    「椿とサザンカ……何が違うんだ?」
    「よく言われるのは、花の散り方だな。
     サザンカは花弁が1枚ずつ散って、椿は散らずにぽとりと落ちる」
     何気なく独り言のように呟いた志命に、春実は一番簡単な方法を口にして。
    「後は、花の咲く時期、でしょうか?」
    「うーん。葉っぱだけだと全然分かりませんね」
     他の仲間も、サザンカの生垣をしげしげと眺めながら歩いて行く。
     誰も居ない雪道を、さくさくと足音を響かせて。
     村の外れまで来たところで、エスメラルダは最後に振り向き、呟いた。
    「おやすみ、少年。今度は幸せな物語の主人公になれると良いね」
     

    作者:佐和 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年1月21日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
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