チョコ強奪! ぬめるな危険

    作者:六堂ぱるな

    ●2月14日の悲劇
     北海道南西部、ある町のある学校の体育館裏。女子生徒と男子生徒が向かい合っていた。
    「な、なんだよ、舞」
    「賢くん、これ」
     差し出されたのは見るからに手製ラッピングの袋。一口サイズのチョコが4つ入っている。
    「がごめ昆布推参ッ!」
     賢くんが受け取ろうとした時、野太い声が響いた。びくっとした二人が顔をあげると、謎の一団が間近にいる。
     神輿を担ぎ、お揃いの丈の長い上着を着た四人の男。しかも踊ってる。
     神輿には風呂桶みたいのが乗り、昆布が入っていた。しかも喋ってる。
    「チョコは徴収する! 代わりに健康の為に、ぬめるけど昆布水を飲め!」
    「なんでだよ!」
     少年の主張は、抵抗にもなりえなかった。
     
    ●テロと言わず何と言うのか
     ざっくりと説明したものの、埜楼・玄乃(中学生エクスブレイン・dn0167)は甚だ疲れた様子で眉間を揉んだ。
    「ご当地怪人を見たのは初めてだが……」
     どうやらご当地怪人たちの全国的な活動らしい。
     場所は北海道の南、松前町のある中学校体育館裏。
     賢くんと舞ちゃんは幼馴染、舞ちゃんは今年、意を決してチョコ作りに挑んだようだ。迷いなく受け取ろうとしたところを見ると、賢くんも悪くは思っていないようで。
     そこへ現れた道南名産がごめ昆布怪人とコサック戦闘員がチョコを奪い去る。
    「幸い今回奴らは一般人どうこうより、チョコ強奪を重要視しているらしい。いや、よくもないが。阻止してくれ」
     
     接触は二人が襲撃される瞬間がベストだという。
    「学校の敷地内をふらふらしていて、事前に近づくと標的を変えてしまいかねん。気の毒だが、二人を襲撃したところで介入してくれ」
     件の怪人は人間大の昆布に、やたら普通の手足が生えている。風呂桶にはぬるま湯が入っていて、昆布のうまみと健康成分が出まくっているらしい。
    「がごめ昆布は水に浸かるとやたらとぬめる。浴びると色々な意味で死活問題だから要注意だ」
     そりゃあ2月の北海道で水を浴びるだけでも危険だが。
     怪人はご当地ヒーロー系サイキックと、昆布を鞭のように使う。コサック戦闘員4名は踊りつつ神輿を操り、昆布出汁をぶちまけるようだ。そうじゃない場合地味に蹴る。
    「まあ健康によさそうではあるが、それで世界を征服されてもな。バレンタインに一歩踏み出した幼馴染のカップルの為に、ひとつ頼んだ」
     私はいりこ出汁派だし。ぽつりと呟いて、玄乃はファイルを閉じた。


    参加者
    宗岡・初美(鎖のサリー・d00222)
    檜・梔子(ガーデニア・d01790)
    葛城・百花(花浜匙・d02633)
    ゼノビア・ハーストレイリア(神名に於いて是を鋳造す・d08218)
    久遠・赤兎(自爆兵装ブラックショック・d18802)
    馬場・万(最後の武器イシアタマ・d19989)
    先手馬・勇駆(自己の憲兵・d23734)
    ユリアーネ・ツァールマン(堕天ノ片翼・d23999)

    ■リプレイ

    ●ぬめ……もとい、濡れるのは避けられそうにない
     マトモではない風景に踏み込むには勇気がいる。
     ましてや踊るコサック戦闘員の担ぐ神輿に乗った、絶賛出汁とり中の昆布に話しかけるなど正気の沙汰ではない。じゃっぽんじゃっぽんお湯をこぼしながら初々しい制服カップルへにじり寄る、バベルの鎖がなかったら通報ものの一団を眺めて、葛城・百花(花浜匙・d02633)はつくづくとため息をついた。
    「一応これも計画の内……なのよね?」
    「きっと遠大な計画か何かがある……はずです」
     先手馬・勇駆(自己の憲兵・d23734)が至極真面目にそう頷く。
    「それでなくとも人の恋路を邪魔するならば、馬に代わって蹴り飛ばさねばなりますまい」
    「他人の幸せを邪魔しようとする昆布怪人……許せん!」
     拳を固めて唸り声をあげる馬場・万(最後の武器イシアタマ・d19989)の肩をぽんと叩き、宗岡・初美(鎖のサリー・d00222)が腰を上げた。
    「そろそろだね。行こうじゃないか」
     彼女を『教授』と呼ぶ者もいる。その一人である百花が頷いた。
    「よく分かんないけど、正直姿形が気に入らないし、さっさと消えうせてもらいましょ」
     少なくとも怪人の外見は、灼滅者たちの共感を呼ばなかった。

     驚いた舞ちゃんが固まっている間に、風呂桶を出た昆布がチョコの包みを取り上げた。発作的に怒鳴り返した賢くんだったが、相手の異様さに続く言葉が出てこない。チョコの包みを手にした怪人がよっこらせと神輿を登る。
     そこへ突然、凛々しい声が割り込んできた。
    「ガーデニア参……って寒い!!」
     うんゴメン、気温マイナス2度だもの。
     檜・梔子(ガーデニア・d01790)が名乗りを上げている途中で絶叫したのも無理はない。冬の北海道向きのコスチュームとは言えなかった。振り返ったがごめ昆布怪人に、万がチョコレートを取り出して突きつけた。
    「チョコが欲しいんならこいつをやるぜ!」
     がごめ昆布怪人はせせら笑った。
    「フン、そのようなもの要らぬわ!」
    「なんだとおおおっ?!」
     今日のおやつ代、玉砕。その隙にユリアーネ・ツァールマン(堕天ノ片翼・d23999)が王者の風を発動させる。
    「……二人とも、逃げて」
    「色んな意味で危ないからさっさと逃げなさい」
     百花も声をかけた。すかさず横から現れたゼノビア・ハーストレイリア(神名に於いて是を鋳造す・d08218)が二人の手を取ると、接触テレパスで囁きかける。
    (「あの人達……変態さんなの……危ないからゼノビアと一緒に避難しよう……」)
     こくこくと素直に頷いた二人が彼女についてそろっと移動を始めた。二人の護衛の為に、久遠・赤兎(自爆兵装ブラックショック・d18802)が殿を務める。
     そこで思い出したように、初美が懐から豪華なデコレーションの包みを取り出した。突如目を伏せ、しおらしげに目を逸らしつつ百花へと差し出す。
    「葛城君、これを」
     不意のことに百花がきょとんとした。
    「は……? いや、え? ……あり、がと」
     ああそうか、と思い直し、百花が受け取る。それを見たがごめ昆布怪人は鷹揚に頷いた。
    「チョコもいいが昆布水はどうだ? 美容にもよいぞ?」
    「いらないわよ!」
     発作的に百花が叫び返す。誰かが貰っているのを欲しいわけでもないらしい。ユリアーネは首を捻った。効果はなさそうだが、やるだけやってみよう。
    「代わりに、私のチョコ、あげるから……」
    「気持ちだけ頂いておこう!」
     一蹴。小柄な美少女から自分宛のチョコも要らないようだ。勇駆は戦場となるこの場の音が外に漏れないよう遮断すると、玄乃から聞いて用意した、舞ちゃんのものにそっくりに作った囮を取り出した。
    「舞殿より本物を預かったが、渡す気はないぞ。欲しければ奪ってみろ」
     しかしがごめ昆布怪人はまたしてもせせら笑った。
    「騙されんぞ。本物はこちら、とっとと帰るがよい」
     何を根拠にこんなに自信があるのだろう? そもそも奴の目はどこなのだ? 勇駆の意識はうっかり逸れかけたが、そこで梔子が前へ出るとびしりと名乗り直した。
    「ガーデニア参上!」
     どんなチョコでも欲しいというわけではないらしいので、変化球を投げてみる。
    「チョコあげるから、そのちょうどいい温かさっぽい昆布水くれない?」
    「チョコは要らぬがよかろう、存分に堪能するがいい!」
     マイマグカップを差し出した彼女に、気をよくしたがごめ昆布怪人が答える。途端に、この間黙って踊り続けていたコサック戦闘員が神輿を揺らした。多めの出汁がマグカップにとろりとイン。明らかに糸をひいた昆布水に一同どんびいたが、寒さのほうがこたえる梔子は一気にあおった。
     ほんのりとした出汁の味わい、ぬめりがほどよい喉越しの良さを生み、口当たりも滑らか。
    「美味しい?!」
     驚愕の声をあげる梔子に一同再び仰天の絶句。そこへカップルを避難させに行っていたゼノビアと赤兎が戻ってきた。ゼノビアがずいと黒ヤギの人形、ヴェロを突き出す。彼女の意思を代弁し、ぴこぴこと人形が訴えた。
    「皆さん、舞ちゃんのチョコを無傷で奪還、よろしくお願いするっすよ!」
     ああ、と灼滅者は我に返った。なんかすごく近づきたくないけど、頑張らないと。
     賢くんと舞ちゃんのバレンタインがかかっているのだ。

    ●ぬめ……もとい、濡れるな危険。氷点下。
     気を取り直し、先手をとったのは百花だった。
    「ズタズタにしてあげるわ……!」
     無駄のない動きで神輿を担ぐ最後尾のコサック戦闘員の死角に回りこむ。深々と切り裂く一撃と梔子の籠手が繰り出す縛霊撃で、見るからに戦闘員は足にきた。
     魔導書を開いた初美の放つ紋章が苦痛を刻みこむ。続いた勇駆がシールドバッシュを仕掛けると、コサック戦闘員は吹き飛んで動かなくなった。ライドキャリバー二機はエンジンをふかして衝突力を上げる。
     その一方の乗り手である赤兎は、残った神輿の後方担当のコサック戦闘員へ破邪の斬撃を繰り出した。ゼノビアの鬼神変も叩き込まれて、戦闘員がたたらを踏む。
    「担ぎ手に何をする! とろみスプラッシュ!」
     風呂桶からぬめりの糸を引きつつ飛び出したがごめ昆布怪人が、百花めがけてドロップキックを放った。咄嗟にタイヤを軋ませて、ライちゃんがそれをブロックする。
    「えらいよ、ライちゃん!」
     思わず梔子が褒めた隣で、万の足元から伸びあがった影が戦闘員を飲みこみ、ユリアーネの放つ冷たい炎で焼かれてよろける。それでも残った一人が前の担ぎ手と息を合わせ、よいせとばかり出汁をぶちまけた。すかさず残った一人が雪を巻き上げる。
    「ふふん、その程度かね!」
     仲間を守るべく、初美や赤兎は出汁を余計に被ることになってしまっていた。寒冷適応している初美はともかくとして、後ろで赤兎が寒さに悲鳴をあげている。その横では、デモノイド形態に戻って戦っている勇駆が出汁でえらいことになっていた。
     デモノイドに兜と鎧がついているせいか、出汁でぬめると、植民星開拓民が食われたり殺されまくったりする映画の宇宙生物に激似。生まれたてに激似。最後はローダーに乗った女性と対決するに違いない。
    「寒いし気持ち悪いしサイアク……死になさい」
     殺意に満ちた百花のクルセイドソードが唸りをあげ、後方担当のコサック戦闘員が倒れた。咄嗟に前で担いでいた片方が、素早く神輿の後ろに回りこんで担ぎ直す。
    (「こちらだけ凍えるのは不公平でしょうが!」)
     鬱憤をぶつけるような咆哮をあげて、勇駆が相手を凍りつかせる炎を吹き出す。さすがに冷えたらしいがごめ昆布怪人も悲鳴をあげて風呂桶から落ちた。ゼノビアが万のジャミング能力を底上げし、ライちゃんが怪人を追い立てて梔子の前へ跳ね飛ばす。必殺の投げ技に持ち込み、彼女が力を込める。
    「ガーデニアバスター! ……ってちょっ」
     ずるり。
     ぬめりで手元が狂う。その隙に怪人は逃げ出し、元通り風呂桶へ収まった。
    「ぬるぬるするよ~、予想以上にぬるぬるする~」
     生あたたかい目になった赤兎がワイドガードで状態異常への抵抗力を上げた。彼女も衣装の上からぬめりのてかりで非常な目の毒だ。気になっていたので怪人に声をかけてみる。
    「チョコスティックと昆布水、交換してくれない?」
    「いくらでもやろう!」
     上機嫌でがごめ昆布怪人が風呂桶から昆布水をカップにすくって渡す。
     確かに喉越しは水よりもしっかりしていて、濃すぎない出汁の甘みが口に広がる。美味いは美味いのだが。
     ユリアーネのセイクリッドクロスもなんとか耐えしのんだ二人のコサック戦闘員は、今度は万を標的に定めたようだった。よいしょとばかり出汁をぶっかけ、即座に雪を巻き上げる。
    「おい! 寒っ、寒い~!」
     万の悲鳴を聴きながら、怪人がおもむろに風呂桶から出ると、自分の身体の端をぐいと引っ張った。ぬめる糸を引きながら、一部が鞭のように裂けて落ちる。寒風を切り裂いて昆布が唸り、百花へと迫った。咄嗟に初美が割って入り、昆布の一撃を受け止める。
    「助かるわ。それじゃ、倍返ししてくるわね」
     そう囁くと彼女の後ろから素早く飛び出し、百花の魔力を込めた杖が怪人を襲う。それにはこちらもコサック戦闘員が割り込み、代わって一撃を受けた。よろけたところへ梔子の素早い拳の連撃がしたたかに叩き込まれ、倒れ伏す。
     ぬめりや雪でしっちゃかめっちゃかの前列へ、ゼノビアから霧が立ち込めて傷を癒した。赤兎の豪快なキックとユリアーネの制約の弾丸が残るコサック戦闘員を仕留めると、遂に神輿は雪の上に落ちる。
    「おのれ、貴様ら!」
     追い詰められたがごめ昆布怪人は、不意に神輿の上の風呂桶に手を伸ばした。取り出したのは舞ちゃんから奪ったチョコの袋だ。
    「……あっ……」
     悲鳴のようなゼノビアの声をものともせず、袋を開けてチョコを一つ口に放り込む。
    「これさえ食べれば!」
     歓喜の声を上げたがごめ昆布怪人の身体が、一瞬ぶれて見えた。
    「え?」
     そんな誰かの声も無理はない。不意に、がごめ昆布怪人の身体がぼこりと膨れた。
     頭と思しき昆布部分、肩、足。無秩序に数か所が歪んだかと思うと、伸びあがるような身体の動きに合わせて、身体が三倍にも四倍にも巨大化する。
     雪原に現れた、見上げるような巨大昆布怪人。
     一瞬誰もが茫然としたが、その中でユリアーネは冷静だった。
    「よく、わかんないけど……やること、変わらない、からね」
     言うなり掲げた指輪から、魔力を撃ちこむ。
    「ぐあ!」
     巨大がごめ昆布怪人が悲鳴をあげたところを見ると、攻撃が通用しないわけではないらしい。あ、という顔になった灼滅者たちが一斉に攻撃を加え始める。
    「こら、やめろ! 用は済んだから我は帰らせてもらう!」
     そう言われてやめる灼滅者がいるであろうか。
    「他人の幸せ邪魔する奴は、鬼にぶたれて地獄に落ちろォォォ!!」
     渾身の鬼神変が巨大化した昆布怪人のアキレス腱あたりに叩きこまれる。明らかに感じる手応えに、にまりと笑って彼は続けた。
    「馬じゃねぇのってツッコミは、無しで頼むぜ」
     地響きを立てて倒れたがごめ昆布怪人の身体は、冗談のように爆発四散した。

    ●ぬめりと引き換えに守られたもの
     サウンドシャッターをかけておいてよかった、と勇駆はしみじみと思った。体育館裏であったことも幸いした。これが校舎の横だったものなら大騒ぎになっている。多少地響きなどはしただろうが、誰も見ていなければ心配あるまい。
     ゼノビアは急いで、怪人が落としたチョコの包みを拾いに走っていた。食べられてしまったのは一つだけですんだようだ。しかし、舞ちゃんが心をこめて作ったのだろうにと思うと胸が痛んだ。
     どうしてチョコで巨大化などしたのだろう。
     そもそもチョコにこだわるあたりから分からないユリアーネは繰り返し首を捻っている。
     それはともかくとして、一同ひどい有様になっていた。ユリアーネとゼノビア以外全員が出汁を被ってしまっている。ぬるい出汁が冷えたところで雪がつき、ぬめりで固まり、冷えすぎて痛みを感じるほどだ。寒冷適応で対策ばっちりの初美はと言えば、昆布鞭で白い肌に痕までついている。微妙に目のやり場に困る状態で初美がぼやいた。
    「流石に服に入り込んできたのは凍りつかなかったし、温泉でも行きたい所だ」
    「温泉……良いわね。どっか寄りましょ、教授」
     すぐさま百花が同意する。幸いここからなら、函館の温泉群が近い。
     このままで電車に乗るわけにもいかないので、万が『クリーニング』で被害者たちの服や身体を綺麗にし始めた。これが面白いぐらい、出汁もぬめりも雪も昆布も落ちる落ちる。
    「うわっ、何これ超便利じゃん。一家に一つは欲しいESP? あっと驚く主婦の味方? あら奥様、良いESP使ってらっしゃいますこと! ってか!?」
     気落ちしているゼノビアには梔子と赤兎が寄り添うと、なるべくチョコを元通りにラッピングをした。
    「減っちゃったけど残ってるし」
    「うん、賢くんに舞ちゃんの気持ちを渡してあげようよー」
     無傷とはいかなかったが、取り返すことは出来たのだ。おずおずと頷いたゼノビアがチョコを持ち、体育館の表側に避難させた二人のところへ皆で向かう。ESPが効いていることもあって、二人は大人しく灼滅者たちを待っていた。
    「……ごめん、ね……一つ……食べられちゃった……」
     ラッピングし直したチョコを渡されて、舞ちゃんが目を丸くする。ぶんぶんと首を振って、彼女はチョコをしっかりと抱えた。
    「あ、でも……取り返してくれただけでも!」
     ほっとしたような様子に、実はちょっと心配だった梔子も胸を撫でおろす。ラッピングの中には小さなハートのチョコが3つ。それが舞ちゃんの気持ちのようにころりと揺れた。そこで改めて、賢くんと舞ちゃんの視線がぶつかる。
     我に返った勇駆が若干頬を赤くして、一同を急きたてた。
    「人が来るかもしれないし、……何より無粋ですから、すぐ帰りましょう」
     後半はちょっと小さな声になる。それには異存がないので、二人を残して灼滅者たちは歩きだした。なるべく後ろのやりとりが聞こえないように、ちょっと万の声が大きくなる。
    「うー、入浴後の状態と言っても、寒さの誤魔化しは流石に無理か!」
    「それにしてもチョコで巨大化なんて、どうなっているのだろうね?」
    「あ、チョコ食べない?」
     初美と赤兎の言葉を聴きながら、ゼノビアはちょっとだけ後ろを振り返った。
     真っ赤になった舞ちゃんが賢くんにチョコを渡している。受け取る賢くんの満更でもなさそうな様子は、なんだか胸が温かくなるもので。
    (「ゼノビアのチョコ……あの人は喜んでくれるかな」)
     喜んでくれると、いいな。
     こっそりと、胸の裡で呟いた。

    作者:六堂ぱるな 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年2月14日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
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