咲かせるのなら赤い花

    作者:温水ミチ

     ひっそりと静まり返る温室に、花と、緑と、そして土の匂いとが満ちていた。
     ガラス張りの天井から差し込む月明かり。
     その光に照らされ、温室の中はぼんやりと明るい。
     ふと、音もなく温室のドアが開かれた。
     月光に浮かび上がる植物の中を進み、温室の奥にある古びた木のベンチへと腰を下ろしたのは1人の少女だ。
    『花は好きよ……綺麗だもの。でも、人間は嫌い。だって、人はどうしようもなく汚いでしょ?』
     歌うように呟いた少女の、足元で影が揺らめく。パチン、という音が温室に響き――少女の傍らで花開いていた深紅の花の首は、真っ黒な地面の上へと落ちて転がった。

    「さて、お耳を拝借。どうやら闇堕ちをしてダークネスになりかけてるお嬢さんがいるようなんだよ」
     集まった灼滅者達にそう告げた尾木・九郎(若年寄エクスブレイン・dn0177)は、黒革の手帳へと目を落とす。
    「お嬢さんの名前は御子柴・瑠子(みこしば・るこ)君。都内の女子高に通ってる普通の子だったんだけどねえ……どうやら最近、恋人と友人に裏切られちまったようなのさ」
     女子高に通う瑠子だが、彼女には数年の付き合いになる幼馴染の恋人がいた。ひょんなことから高校の親友に恋人を紹介することになった瑠子だったが――その後、知らない間に恋人と親友は親密な関係となっていた訳だ。
    「それを知っちまった瑠子君は、2人の裏切りに絶望したんだろうねえ。恋人と親友を信じていた分、余計に憎悪は膨れ上がって……闇堕ちに至る」
     もしも瑠子が完全に闇堕ちをしていたならば、恋人と親友はすでにこの世にいないだろう。しかし瑠子はまだ人間としての意識を遺しており、ダークネスの力を得ながらも完全なダークネスにはなりきっていない。
     放っておけば瑠子は遠くない未来に恋人と親友を手にかけ、完全な六六六人衆になってしまうだろう。その前に瑠子を闇から救うか、叶わないならばせめて今のうちに灼滅をと九郎は言った。
    「日が暮れて生徒達が下校した後になると、瑠子君は自分の通う学校の温室に現れるよ。彼女、園芸部だったんだねえ。丹精込めて育てた花だろうに……恋人と親友の代わりに、彼女は花を切り刻んでる」
     瑠子が現れるのはすでに部活も終了した後。生徒達はほとんど下校している時間だ。だが、校内には職員などもまだ残っているはずだ。瑠子を救いたいならば、無用な血を流さないよう極力彼らを巻き込まない必要がある。
     瑠子の凶器は自分の影。今は花を滅茶苦茶に切り刻むために使われている影だが、その威力は相当なもの。――しかし。
    「瑠子君は、本当なら今すぐにでも裏切り者の命を奪いに行きたい。そんな彼女を踏み止まらせているのはね、裏切り者の命を奪ってしまえば自分もまた親友と同じ行為に手を染めることになるからさ」
     誰かから、何かを奪うこと。自分が奪われたからこそ、瑠子はどんな形であれ『奪うこと』を忌避している。けれど向こうが先に奪ったのだから、奪い返したっていいじゃないか。彼女の心はその狭間で揺れている。
     だからこそ、もし灼滅者達が言葉を尽くし、その言葉が瑠子の心へと届いたなら。あるいはその腕を鈍らせることが出来るかもしれない。
    「瑠子君は今も、闇へ堕ちまいと戦ってるんだ。だから、出来ることなら助けてやって欲しいのさ。けどね、同時に彼女はすでに六六六人衆へと片足を突っ込んでる。もしも彼女がそっちへ落っこちちまうようなら、躊躇わず灼滅するのもまた救い。……そう呼べるのかねえ」
     九郎は手帳を閉じ、よろしく頼むねえとひらり手を振って灼滅者達を見送るのだった。


    参加者
    古室・智以子(中学生殺人鬼・d01029)
    赫絲・赫絲(隠戀慕・d02147)
    哘・廓(出来損ないの殺人者・d04160)
    笙野・響(青闇薄刃・d05985)
    乃木・聖太(影を継ぐ者・d10870)
    藤堂・恵理華(紫電灼刃・d20592)
    リューズ・バレスタイン(みんなのお姉ちゃん・d24192)
    日之森・ジゼル(角晒し・d24504)

    ■リプレイ

    ●影は赤い花の首を刈る
     随分と前に日は暮れて、空には大きな白い月。下校時間をとうに過ぎた今、女子高の校舎は昼間の喧騒が嘘のような静けさに包まれていた。校舎の窓にはまだいくつか照明がついているが、揺れる人影は少ない。校舎の傍の温室にも明かりはなく、すっかり夜の中に溶け込んでいた。――その温室へ、するりと音もなく忍び込む人影がある。
     ガラス張りの温室内は、月明かりを受けて思いの外明るかった。白々とした光に照らされ、植物がぼんやりと闇の中に浮かび上がる。そう広くもない室内を灼滅者達は静かに進み、やがて彼らは木のベンチに浅く腰掛ける少女――御子柴・瑠子の姿を見つけた。
     灼滅者達の視線の先で、瑠子の影はひゅっと空気を裂く。緑の茎は捩じ切られ、また一輪、刈られた花の首がほとりと落ちた。瑠子は落ちた花を愛おしむように見つめ――やがて、ぽつりと呟く。
    『花はこうして落ちても綺麗なのに。……ねえ、いっそ人の首も、落としたら少しは美しくなると思わない?』
     瑠子の視線は落ちた花に注がれたまま。しかし、歌うような軽やかな問いかけは確かに灼滅者達へと向けられている。
    「こんばんはー御子柴さん。それとも今はダークネスなのかな? まぁどっちでもいいけど」
     日之森・ジゼル(角晒し・d24504)は肩をすくめながら瑠子へと1歩踏み出した。迸るジゼルの殺気が、他人を寄せつけることのないようにと温室を満たしていく。同時に赫絲・赫絲(隠戀慕・d02147)は温室の内に音を封じ込め、出入り口を塞ぐようにして立った。
    「御子柴瑠子さんですね。初めまして。私達は、貴女をその葛藤から救い出す為に来ました」
     哘・廓(出来損ないの殺人者・d04160)の言葉に、瑠子が顔を上げる。絶望に澱んだ瞳が廓を射抜き、歪な笑みを浮かべた瑠子が立ち上がった。
    『私を、救う? 一体何から救ってくれるの? 私の代わりに、裏切り者の首を落としてくれるとでも言うのなら素敵ね』
     瑠子は笑みを浮かべたまま、その影でまた一輪花を散らす。
    『でも、別にいいわ。私には奪われたものを奪い返す力も、こちらから奪い尽くしてあげる力もあるんだもの』
    「そう、貴女がその気になれば、何であろうと、簡単に奪うことができるの。でも、その力を使わないで我慢をしている貴女は、本当にやさしい人なの」
     古室・智以子(中学生殺人鬼・d01029)は瑠子の言葉に小さく頷き。
    「だから、もう少しだけ頑張ってほしいの。わたし達が必ず、その力の呪縛を解いてみせるの」
     智以子は淡々と言葉を重ねながら瑠子の左手へと進み、退路をまたひとつ塞いだ。
    「(奪ったのはあちらだから。今度は自分が奪ってもいい、ですか。そう思ってしまうのも……仕方のないこと、なのかもしれませんけど……)」
     落とした花の首に囲まれ笑みを浮かべる瑠子を、リューズ・バレスタイン(みんなのお姉ちゃん・d24192)は真っ直ぐに見つめる。
    「信じていた人に裏切られるってダメージ大きいよね。闇堕ちしたくなる気持ちもわかるけれど、堕ちない強さ、持って欲しいな」
     瑠子の周りを囲むように展開する仲間達をちらりと見、笙野・響(青闇薄刃・d05985)は大きく前へ出ると瑠子の意識を引きつける。応援するような響きの言葉に、瑠子が微かに眉根を寄せた、が。
    「例えば、良い方に考えてみるのはどうでしょう。機会がなかっただけで、貴方に相談や謝罪をしようとしていた、とか。腹を割って話し合ってみては如何でしょう」
     藤堂・恵理華(紫電灼刃・d20592)が言った途端、瑠子は壊れたように笑い出す。
    『……仕方がないことだったの。2人だってきっと悩んだんだわ。もし逆の立場だったら、私だってきっと言えないもの』
     笑い止んだ瑠子は表情を切なげなものへと一変させ、祈るように胸の前で手を握りながら言った。それは、純粋な少女が深く思い悩む姿そのもの。だが乃木・聖太(影を継ぐ者・d10870)は表情を変えることなく、静かに瑠子の背後に回り込むと最後の退路を断った。――そして。
    『だから、なあに? 結局のところ、私は大切なものを奪われただけよ』
     切なげ表情から、再び転じて瑠子は笑う。壊れたような歪な笑み。瑠子は笑いながら、溢れ出すどす黒い殺気で灼滅者達を飲み込んだ。

    ●殺意の芽吹く温室
     強烈な殺意に覆い尽くされ、前衛達は歯を食いしばりそれに耐える。まだ完全に堕ちていないとは言え、瑠子の一撃は重かった。彼女が闇堕ちしてしまえば、多くの犠牲者が出ることだろう。それを防ぐべく智以子は影で瑠子の身体を絡めとり、響は瑠子の急所を狙ってナイフを閃かせた。ナイフが柔らかい肉と筋を断つ感触に響の唇が笑みを形作る。
    「(自分の中の闇とシノギを削っていく。それが彼女や俺達の抱えた運命だから。ここで堕ちる様なら、遅かれ早かれ、同じ結末を迎えるしかない)」
     聖太はその両手にオーラを集めながら、思った。
    「(彼女の事情は分かった。同情はする……だが、それだけだ)」
     恋人と親友に裏切られた瑠子の胸中を察することはできる。しかし、堕ちてしまえば彼女もまた誰かから何かを奪う者となる。踏み止まれるかは瑠子次第だ。聖太は躊躇なく、集めたオーラを瑠子目がけて放つ。
    「色恋沙汰ッてェのは如何にも厄介な物で」
     何かを思うように瑠子を眺めていた赫絲は、ぽつりと呟くと己の影を揺らめかせ。
    「あァ、花戯びと行きやしょう雪白」
     その指は傍らのビハインド、雪白雪を導くように瑠子を差す。雪白は赫絲に微笑んで応え、霊撃を放った。
    『別にもう、いいの。奪ったことを謝られたって、奪われたものは帰ってこない、でしょう?』
     瑠子は言う。だから自分も奪って、奪われた穴を埋めるのだと。瑠子はうねる影の先を鋭い刃に変え、廓の身体を斬り裂いた。傷口からは赤い血が吹き出し、廓は堪らずに膝をつく。
    「(この機会に縁を切りますね、私なら。そんな裏切りする人達と付き合ってられないですし。逆にせいせいします)」
     恵理華は内心でそんなことを考えつつも、廓を庇うようにして瑠子の前へと躍り出る。
    「(まあ結局、当事者じゃないから言える事でしょうけれど)」
     瑠子へと叩きつけられる恵理華のシールド。その背後ではジゼルがオーラを癒しへと転換して、廓を助け起こした。
    「あなたは確かに大切なものを奪われたね。でも、そこで奪い返したら同じ、だよ? それでいいの? 瑠子ちゃんは」
     温かな光を廓へと降らせながらリューズが問いかければ。
    『あなた達だって、奪う者でしょ? なのに、私が奪われた分を奪い返すことは駄目って言うの?』
     瑠子はそれに皮肉気な声色で答えた。その目は、灼滅者達の操る武器を、そしてそれを握る手を見ている。だが、自らの血に赤く染まる廓は言った。
    「……私も、殺人鬼としての衝動に悩まされ続けています。でも、思うがままに振る舞うのであれば人面獣心の獣と変わらない。相手と同じ事をすれば同じ存在に成る。それを理解しているのであれば……」
     廓は己の影で瑠子の身体を拘束し、逃れようと暴れる彼女へ言葉を向け続けた。
    「立ち向かいましょう。とても辛い事ですが、自身の気持ちを認め……向かい合うのです」
     しかし瑠子は、灼滅者達の言葉を否定するように大きく何度も首を振る。まるで、その言葉を拒むかのように。
    「(正直な話、人のコイバナなんかに興味がないの。関心があるのは、ただ一つだけ。瑠子さんが闇堕ちに抗うかどうか)」
     瑠子を斬り裂きながら間近で見つめたその目に、智以子は生じた葛藤のようなものを見てとった。それに続いた響のナイフも、瑠子は避けようとせずに真っ向からその身で受け止める。
    「堕ちて滅びるか。抗って生き続けるか。ふたつにひとつ、だ」
     恐らく、瑠子に灼滅者達の言葉は少なからず響いているのだ。聖太は柄を握る手に力を込め、瑠子へ切先を向ける。
    「大丈夫なんて無責任な事は言わない、言えない。俺は灼滅者だから。だけど……いずれの道を選ぶにせよ、その手助けだけは全力でさせて貰うよ」
     振り上げられた刃は瑠子の胸へと吸い込まれ、彼女の魂へ深々と突き刺さった。

    ●奪う者は心から血を流す
     影と共に駈け出した瑠子が響を斬り裂こうと飛びかかる。だが、響はその刃をギリギリのところで回避した。瑠子の動きが、確かに鈍り始めていた。
     攻撃を外し唇を噛んだ瑠子を恵理華の影が拘束し、ジゼルは大鎌が振り下ろす。温室の床に倒れ込んだ瑠子は、灼滅者達を見上げて呟いた。
    『どうして……? 私は奪われてばっかりじゃない……! なのに私は奪っちゃいけないの……!?』
    「要は、自分の生き方がどう見えるかってことだと思うけど」
     痛みを堪えるような表情を浮かべ叫んだ瑠子は、しかしジゼルの発した言葉に動きを止める。
    「だって、人を好きになっちゃったんでしょ? なら汚くても憎んでも怒っても良いじゃない。奪われて悔しくて、奪い返したいと貴女が思っても。私は、それが間違ってるなんて思わない」
     戸惑うように耳を傾ける瑠子に、でも、とジゼルは続けた。
    「それは貴女の気持ちでしょ? 例え貴女の中のダークネスだろうと、貴女の気持ちの代弁は出来ない。貴女の気持ち、誰も知らないままダークネスに消されちゃ、絶対に駄目」
     私の気持ち、と瑠子の唇が震える。
    「憤りに身を任せてもいい。だけどまだ人間でいたいなら、戻ってきなよ。まだ、全然間に合うんだから!」
     よろよろと立ちあがった瑠子に、リューズも力強く頷いて。
    「奪い返さにゃア公平で無いと、先輩はそう思ッて御出ででしょう。でも憎む御二人と公平に成ッた所で何に成る、其りゃア同じ場所迄に堕ちると云う事ですぜ」
     赫絲が1歩、瑠子との距離を縮めた。
    「赦せない成ればこそアンタは真ッ当に生きて、咲き誇る末に見返すべきです」
     瑠子はビク、と身体を震わせたが、後ずさることはせずに赫絲を見つめる。
    「これだけ憎んでいるのに貴方は此処で踏み止まっている。それはどうしてでしょうか。……自分でも、分かっているのでしょう?」
     瑠子の瞳が、大きく揺れた。そう、彼女だって分かっているはずなのだ。だからこそ、瑠子は完全に闇へと堕ちずにいるのだから。
    「なので、物騒な考えはゴミ箱にポイ、です。……切り刻まれてる花も、辛そうですよ?」
     恵理華の言葉に、瑠子はゆっくりと自分の足元を見た。そこに散った花々は、確かに散っても美しい。だが、一度落ちたそれは最早枯れていくことしかできないのだ。
    「……手折る花上に咲かす花が美しく在る訳もねェ、躊躇う手は取らせて貰いまさァね」
     赫絲の言葉に、俯いた瑠子の瞳からぽろりと涙がこぼれ――。
    「……加減にゃア尽力させて頂きますよ」
     手荒になるがと、手にしたチェーンソーを唸らせ赫絲が笑った。

    ●涙雨降れば白い花咲いて
     灼滅者達の言葉は、きっと瑠子へと届いた。あとは、瑠子を倒すのみ。智以子は縛霊手を振り上げると、瑠子の身体を薙ぎ払い吹き飛ばす。
    「裏切られ、奪われる辛さを知っている瑠子さんは、今よりもっと素敵になれるはず。見返すなら、瑠子さんの魅力でしてほしいな。全力で応援させてもらっちゃうから、ねっ」
     響がロッドを叩きつければ、瑠子は内から爆ぜてよろめいた。そこへ手裏剣を振りかざした聖太が走り――瑠子の目が、ぎゅっと固く閉じる。
    「俺はただの灼滅者だ。人殺しの方法なんて、知らないよ」
     だから、どうか闇へは堕ちずに。聖太の拳を受けた瑠子はカハと空気を吐き――そのまま、散った花の上へゆっくりと倒れた。

    「騒がせちゃってごめんね」
     戦いに巻き込まれずに済んだ花々に小さく声をかけ、智以子は荒れてしまった温室の中を目立つところから片付けていた。と、不意に誰かが『あ』と声を上げる。振り返れば、温室の床に横たわる瑠子が身じろぎするところで。小さく呻いた瑠子の顔を灼滅者達が覗き込めば、その瞼がすぅと持ち上がる。
    「よかった……。気がつかれましたね」
     戸惑いながら身体を起こそうとした瑠子の背を支え、リューズは言う。智以子はその傍らに膝をつくと、そっと瑠子と視線を合わせた。
    「傷つけてごめんね。でも、話を聞いてほしいの」
     そして、智以子は話した。灼滅者のこと、武蔵坂のこと。そして、叶うならば瑠子にも武蔵坂で協力をしてほしいということを。
    「よかったら、考えてみて? でも無理にとは言わない。それもまた生き方の1つだと思うから」
     ジゼルもそう言って、パチパチと瞬きを繰り返す瑠子の答えを待った。
    「ね、笑おう。今は嘘でもいいから。そして、武蔵坂で新しい生活はじめてみない? いっしょに、楽しいこといろいろ見つけていこう?」
    「……どうでしょう。私達と共に来ませんか? 新たな道を歩いて行きましょう」
     響は髪をかき上げながら瑠子に笑いかけ、廓もそっとその手を差し伸べる。
     しばらくの間、瑠子は灼滅者達をじっと見つめていたが――。
    「その学校でも、花を育てられるかな?」
     やがて瑠子はそう言うと、まだ少し強張った笑みを灼滅者達に向けた。それから、よろしくと小さくお辞儀をする。見守っていた灼滅者達は、皆一様に嬉しそうな表情を浮かべ。
    「……勿体ねェから一輪貰いますぜ、水に付けりゃア未だ咲かァ」
     落ちた花の首をひょいと拾い上げた赫絲も、ひっそりと笑った。

    作者:温水ミチ 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年3月7日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 6/キャラが大事にされていた 1
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