グリュック王国大決戦~王手! ゲルマン棋士

    作者:るう

    ●グリュック王国
    「あああ! ゲルマンシャーク様が灼滅されてしまったなんて!」
    「レディ・マリリン様! どうして……!」
     グリュック王国は、上を下への大騒ぎになっていた。今や彼らは首領たるゲルマンシャークを失い、次に何をすればよいのかもわからなかった……が、その時である!

    「ドイツ怪人たる者、これしきの事でうろたえるでない!」
     どう見ても将棋盤にしか見えない頭のゲルマン怪人が、パチンと駒を置くと言った。
    「ドイツと言えばボードゲーム。この度も、ボードゲームのように淡々と最善手を尽くして行けば、自ずと結果は見えて来る」
     おお! その言葉に戦闘員たちが感動したその時!
    「あ、そこツヴァイ・バウアーンで反則です」
    「ま、待った! 儂はうろたえてなどおらぬ……!」

    ●武蔵坂学園、教室
    「まずは新潟ロシア村での戦い、よくやってくれた!」
     神崎・ヤマト(中学生エクスブレイン・dn0002)の話によると、灼滅者たちが倒したゲルマンシャークは、あの場にいた四人のご当地幹部の中でも最強と思われるとの事だった。
    「ゲルマンシャークはグリュック王国に灼滅者を闇堕ちさせる結界を張っていた、恐るべきラグナロクダークネスだったが、それを灼滅した直後である今こそ、王国内のゲルマン怪人を一網打尽とするまたとないチャンス! 彼らが混乱から立ち直り、再組織化や他の組織と合流する前に、武蔵坂学園はグリュック王国を攻略する事になった!」
     グリュック王国にはゲルマン怪人や戦闘員が多数存在し、本来ならば容易に攻略できる相手ではない。
    「が、互いに連携を取れなくなっている今ならば、一気に攻め込み各個撃破する事ができるはずだ!」
     仮にこの機を逃しては、二度とこのようなチャンスには恵まれないだろう!
    「ここにいるお前たちに攻略して貰いたいのは、ドイツ化された日本のご当地怪人だ!」
     ボードゲームが盛んなドイツの影響でゲルマン化されたのは、日本を代表するボードゲームの一つである将棋怪人。歩兵→バウアー、王将→ケーニヒなど、ドイツ語化された将棋駒を手裏剣のように飛ばして攻撃してくるはずだ。
    「もっとも敵は部屋にゲルマンペナント怪人を数人集め、精神を落ち着けるため……というよりは現実逃避のためにドイツ化将棋をしている最中だ。見張りなどはいないので、突入までの障害はないだろう!」
     後は部屋に乗り込んで、好き放題暴れ回ってやればいい。
    「新潟ロシア村に引き続きグリュック王国まで解放できれば、海外ご当地怪人勢に大打撃を与えられるはずだ!」
     そうすればこの作戦は、彼らとの戦いの上で、大きな節目となるに違いない!


    参加者
    六乃宮・静香(黄昏のロザリオ・d00103)
    異叢・流人(白烏・d13451)
    丹羽・愛里(幸福を祈る紫の花・d15543)
    狩家・利戈(無領無民の王・d15666)
    坂上・海飛(鉄砲玉・d20244)
    夕鏡・光(万雷・d23576)
    細川・忠継(裁く刃・d24137)

    ■リプレイ

    ●突入! ゲルマン将棋部屋
     灼滅者たちの目の前に、一枚の扉が立ちはだかっていた。
    「ここか……」
     扉に手をかけて中の様子を伺う異叢・流人(白烏・d13451)の瞳に、刃物のような光が宿る。
     グリュック王国内の混乱は、彼らもここに来るまでに随所で目の当たりにしていた。この戦い、勝利は間違いなし……だが、そう思った時が一番危険である事を、流人はよく知っている。
    「この機を逃がす訳には行かない。心してかかろう」
     だというのに、夕鏡・光(万雷・d23576)はへらへらと笑う口元を隠しもせずに、手の中で武器を弄ぶばかりだった。
    「へいへい。いやあ、楽しみだねェ!」
     無論、油断してヘマするつもりなどは毛頭ない。この軽口が、彼なりの武者震いなのだ。全神経を扉に集中し、いざその時をそわそわと待つ。
     静と動、対照的な二人へと、坂上・海飛(鉄砲玉・d20244)は歯を見せて指を立てた。遮音の準備は済ませた。この後は恐らく、いくら騒いでも邪魔者は来るまい。
     罠などは、見当たらない。ならばこちらも小細工はなし。後は細かい事など気にせずに、とにかく敵ごと重量級の武器で叩き割るのみ!
    「イヤッホー! 敵はどこだー!」
     扉を文字通り粉砕し部屋に飛び込んだ海飛が見たものは……。

    「2eバウアー」
     パチッ。
    「同トゥルム」
     パチッ。

    「悠長に将棋続けてんじゃねー!」
     海飛の龍砕斧が将棋盤を真っ二つにしたところで初めて、怪人たちは自らの置かれた状況を認識したのであった。

    ●開幕! リアル詰め将棋
    「ほっほう……飛んで火に入る灼滅者とはこの事よ。ゲルマンパワーを得てドイツ将棋怪人となったこの儂に、一体誰から返り討ちにされたいと言うのか……むっ!?」
     顔の駒を嘲るように配列し、闖入者を見渡す将棋怪人。その目の前を、一本の銀光が通り過ぎた。
    「シッティングシルバー・ビーム!」
    「ぎゃあああ!?」
     銀光は将棋怪人の鼻先を掠め、ペナント怪人の一人を打ち据える。慌てて、飛来した方向に目を遣る将棋怪人!
     後衛から前衛を通り越した位置まで飛び出してビームを撃ったのは、まだ幼い、銀髪の少女だった。
    「この戦法は……まさか腰掛け銀! ドイツ語で言うところの……ええい、この際そんな事はどうでもよい! その方、一体何者か!?」
    「人間将棋のご当地ヒーロー、銀将エクス! いざ、参ります!」
     エクスティーヌ・エスポワール(銀将・d20053)の名乗りを聞いて、将棋怪人の顔に興味の色が浮かんだ。
    「ほう、銀将とやら。ではこの手、凌いでみせよ!」
     毒を塗りつけた無数の駒が、怪人たちの手から放たれる! あるものは縦横に、あるものは斜めにジグザグに……その時だった。
    「ギルティ」
     駒の嵐を掻い潜り、まばゆい炎が宙を薙いだ。
    「ぐわあああ! もう一度……故郷の地を、踏み……」
     ペナントを燃やしながらがくりと膝をついたゲルマンペナント怪人を一瞥すると、細川・忠継(裁く刃・d24137)は自らの炎を手に握り、改めて将棋怪人にその視線を向ける。
    「他の奴らも、すぐに同じ場所へと連れて行ってやろう」
    「むむむ……妙な胸当てをしおる癖に! やれ! やってしまえ!」
     忠継の上着の隙間から覗く鬼の鎧に威嚇され、血の上った将棋怪人が命じる。海飛のせいで床に散らばった駒を拾い集め、将棋怪人に倣ってそれらを投げる別のペナント怪人!
    「シュプリンガーの飛跡なら、そう簡単には防げまい!」
     食い込むような軌道を描く、V字模様の駒! それはしかし、吸い込まれるかのように、狩家・利戈(無領無民の王・d15666)の掌の中に消えていった。
    「潰し、穿ち、ぶち壊す! 我が拳に砕けぬものなど何もない!」
     致死性の毒を塗ったはずの駒が、木屑となって利戈の手から零れ落ちる。それが床に着く前に、怪人のペナントは既に彼女の拳に潰されひしゃげていた。
    「これってもう……『詰み』ですよね?」
     首を傾げる丹羽・愛里(幸福を祈る紫の花・d15543)に、いいやまだだと抗議するペナント怪人。
    「じゃあ、一手すきでも二手すきでも何でもいいです。この技、受け止められますか?」
     捻りの加わった若葉色の槍の穂先が、黒赤金のペナントを貫いた。最早、息も絶え絶えな怪人だったが、突如体を震わせて、たった一言搾り出す。
    「ま……待った!」
     果たしていかなるメカニズムであろう、その魔法の言葉と共に、裂けたペナントが修復される。将棋怪人の顔の駒が動き、にやりと勝ち誇った形に並び変わった。
    「よくぞ耐えた。それでこそ儂の一番弟子よ!」
     だが、その一番弟子とやらの足掻きがどこまで通用するものかは、部屋の中に暗雲のごとく立ち込めた殺気が暗示していた。
    「丁度、桜も散る頃。王と柱を失った砂上の楼閣が綺麗に終わるには、いい季節だと思いますよ」
     殺気の主、六乃宮・静香(黄昏のロザリオ・d00103)の今日の笑顔は、優しげで、人類への慈愛に満ち溢れ……そしてその内に、恐ろしく決断的な意志を秘めていた。

    ●さらば! ゲルマンペナント怪人
     戦闘開始から数分も経つと、部屋の中は空爆直後のドレスデンの如く。
    「将棋とかチェスとかわかんねー! とにかく、俺ができるのはこれだけだー!」
    「む……無念……」
     海飛の大斧が、近くにあったドイツ語の駒箱を巻き込んでペナント怪人を叩き斬った。体じゅうに駒の破片を食い込ませながらも、にかっと笑って床から斧を引き抜いた海飛へと、光が、ガタイのいい肩を竦めて治癒の霊力を放つ。
    「重要な資料があるかもしれねえんだから、あんまりぶっ壊すんじゃねえよ? ……ところで将棋怪人さんよ?」
    「もっと言ってやって欲しいものだ。彼のせいで、折角ドイツ語訳した将棋のルール冊子がずたぼろに……はて、何か?」
     将棋怪人の注意を惹けたと見るや否や、光の三白眼が楽しげにぎらついた。
    「ねえねえこの局面、どこに打つのがいいと思う? ほらさ、この棋書の練習問題。あとついでに、これだけは知られたくないなーって機密情報とかねえの?」
    「特に機密情報などは聞いておらぬが、その盤面ではだな……はっ!?」
     怪人が、それが将棋愛を逆手に取って気を散らせんという何でもアリ戦法であると気付いた時には、既に遅く。
    「油断大敵だぞ? 戦場とは常に変化するものだ」
     将棋怪人と最後のペナント怪人、二人の怪人のちょうど中間に、流人の体が滑り込んでいた。自ら挟撃を受ける場所に陣取るなど、冷静な戦況判断を尊ぶ流人とは思えぬ失態か……いいやこの位置取りは、言わば王手飛車取りの構え!
     閃く剣が、ペナントの先端を切り落とさんと迫る。そこで慌てて駒を投げ、爆風と共に飛び退ったペナント怪人は、安堵の溜息……を、吐けぬ!
    「サムライ! 何故お前は、俺をそんな恐ろしい目で睨むのだ!」
     答えは、すぐに明らかになった。
    「これで決めます! 八丁味噌キーック!」
     彼が退いたその場所は、まさに愛里の真正面であったのだ!
    「馬鹿な! こんな黒いペーストに負けるなど……ガクッ」
     萎れ、倒れ込んだペナント怪人を見下ろして、呆れた声を上げる愛里。
    「癖がないとは言いませんけれど……愛知県を代表する味ですよ? ご当地怪人がご当地の味を見くびるなんて、ゲルマンシャーク達がいなくなっただけで、どうしてこんな風になってしまうのでしょう?」
     答える者は、いなかった。最後に残された将棋怪人も、静香の度重なる死角からの攻撃を前に、命乞いに忙殺されていたのだから。
    「ええい! 先程から何度も『待った』と言っておろうに!」
    「待ったばかりでは、私たちには勝てませんよ?」
     駒は打ち手の精神で、将棋はその削り合い、とはよく言ったものだ。まあ静香の場合、一方的に削ってるだけな気がしないでもないが。
    「かくなる上は……やはり皆殺しにする他あるまいか!」
     槍(ランツェ)のごとく真っ直ぐに、灼滅者たちに向けて飛び出す香車の駒!
    「できるもんならね!」
     突き刺さる駒をものともせず跳び上がった利戈の拳が、怪人の脳天に叩き付けられた!

    ●王手! ゲルマン棋士
    「将棋のグローバル化は望むところですし、盤や駒を攻撃するのも不本意ですが、人を傷つける駒は駒箱に」
     真っ直ぐに突き進む銀将を短い線の描かれた駒で受け止めて、怪人は笑う。
    「笑止。ケーニヒのためであれば人でもダークネスでも取り続けるのが、我ら駒たるご当地怪人の役目よ」
    「なるほど……ならば、俺たちとは相容れない事は承知の上か」
     剣を向け、忠継が問うた。その方らも知っておろうに、と将棋怪人。対してさらなる忠継の言葉はなく、足首を狙った剣が振るわれる!
    「ケーニヒってやっぱ、シャークの事? じゃあ金とか銀とかは誰よ?」
     仲間の回復ばかりで攻撃しない俺は友達だろ的な態度で絡む光に、怪人はもう答えない。答えの代わりに闇雲にばら撒かれた駒を、愛里は見切り、逆に氷のつぶてを打ち込んだ。
    「毒か爆発かの違いがあるとはいえ、あまりに単調ですね。少し頭を冷やせば、いい手を思いつくかもしれませんよ?」
     愛里としても無論、実際にそれを許すつもりなど毛頭ない。そして怪人の方も、今や灼滅者たちの攻撃を防ぐだけで手一杯なのだ。
    「ちっぽけな木の駒より、俺の斧の方がずっと強いぜー!」
     海飛ががむしゃらに振り回す斧を見て、この程度なら避けられると一息つこうとした怪人の顔色が、さっと変わった。
    「む……足が、思ったように動かぬぞ!」
     それもそのはず、静香の斬撃が生んだダメージは、怪人の足に酷いみみず腫れを生んでいたのだった。避けうるはずの攻撃をもろに喰らい、どうと床に倒れる将棋怪人。すかさず駆け寄った流人が通り過ぎたと思った時には、既に幾筋もの剣技の軌跡が怪人の全身に刻まれている。
     そこへと、さらに追い討ちをかけるような、忠継の質問攻め!
    「ところで、ドイツでは将棋の事を何と言うんだ?」
    「シ……ショーギ?」
    「だから、ドイツ語でだ」
    「いやだからショーギ……」
    「……すまん、将棋怪人がドイツ化しただけの奴が知らないのは当然だったな。用件はそれだけだ、滅べ」
     光り輝くヴェールを幾重にも纏い、破邪の斬撃が怪人を襲う!
    「ぐっ……」
     立ち上がりながら何かを言いかけた怪人を遮って、利戈の拳が顎を捉えた。
    「その頭の将棋盤、一体何発に耐えられるかね! 待っただあ? 聞こえねえな!」
     猛烈なラッシュに宙に浮かされた後、駒をばら撒きながら床に落ちた怪人を、彼女は足で踏み、強烈な一言を吐きつける。
    「テメエもこれで詰みだ、腹括りやがれ! そもそも将棋をドイツ語化しても、全然カッコよくねえんだよ!」
    「おのれ、この儂を馬鹿にしおって……! ならばこれなら満足か、エクスプロージヴェ・ベフェルデルング!」
     怪人が突如、顔じゅうの駒を自ら削ぎ落としたかと思った瞬間、それらは手の中で凝縮された後、凄まじい閃光と共に炸裂する!
    「かっかっか……愚かなり! ご当地怪人を馬鹿にした罪、しかと心得よ!」
     最大級の爆発が、部屋の中を吹き荒れる! いつの間にか顔の駒を復活させ、立ち上がって哄笑する怪人の姿。
     その斜め後方から、エクスティーヌの声が聞こえてきた。
    「大駒ではなく、小駒ばかりを成らせたのが運の尽きでしたね」
    「はて、どういう……」
     首を傾げて振り返った怪人の表情が、見る見る焦りへと変わる。
    「迂闊であった! 斜め後はゴルトの死角……!」
    「今度こそ、正真正銘の詰みですね。止めです……ブラスティングシルバー・キーック!」
     将棋を愛する力が燃えて、後ろ回し蹴りが綺麗に決まる!
    「ドイツよ……そして将棋よ永遠なれ!」
     頭の将棋盤を真っ二つに割られ、今度はドイツ化将棋怪人自身が、叫びと共に爆発したのだった。

    ●探索! グリュック王国の秘密
     宿敵に我が手で止めを刺したというのに、エクスティーヌの心は晴れやらない。
    『将棋をドイツ語化しても、全然カッコよくねえんだよ!』
     利戈のセリフは、期せずして彼女の心を穿っていた。
    「将棋の技名を英語にしてる私も、もしかしてカッコよくないのでしょうか……」
    「そういうわけじゃねえよ」
     利戈が頭を掻きながら返す。
    「どんな言葉も、使い手次第でカッコよくも悪くもなるって事さ。己自身を従える、真の王たるべし。そうすりゃ、何だっていつでもカッコいいもんだ」
    「私……銀です」
    「銀でも同じだろ?」
     小さき銀将の頭を一しきりわしゃわしゃと撫でてから、さてと、と辺りを見回す利戈。
     その意図に気付き、流人は重々しく頷いた。
    「……ああ、その通りだ。此処には何か、重要な情報があるかもしれない。どうやら将棋怪人たちは、大した事を知らされてはいなかったようだが……グリュック王国の敷地のどこかには、何か手がかりがある事もあるだろう」
    「情報とか何とか、そんな難しい事はわかんねー! 俺はとにかく高いところに行って、敵を見つけたらまた叩き割ってやるっすよ!」
     武器を肩に担いで、海飛が指を立てた。気の早い事だ……が、その前に、暴れて散らかした部屋を片付けろ。
    「いいのか? 俺に任せたらまた壊すぜ?」
     無駄に自信満々な海飛を全く黙殺して、忠継はてきぱきと調査の手筈を整えていた。
    「半分ずつの人数に分けて、高い場所から周囲を見渡せる場所は抑えておきたい。残りはサイキックエナジーが溜まっている場所がないか調べてみる、でどうだ?」
    「他のダークネス勢力が潜入していないとも限りませんからね、私も、敵の姿を探す方に行きましょう」
     強大だったラグナロクダークネス・ゲルマンシャーク、簒奪者の王、スサノオ……。ここ最近のダークネスの動きを思い返しながら、静香はそっとロザリオを握り締め、祈りと共に改めて覚悟を決める。
     その耳に急に、光のへらへらした声が飛び込んできた。
    「いやーこの部屋、思ったよりもなーんもなかったわ。こんだけひっくり返しても、あんのは将棋の資料だけ。つまんねー!」
     戦闘直後と比べても大分引っ掻き回された棚やら何やらを指差すと、光はとっとと別の部屋を家捜ししたいとばかりに部屋を出る。
    「さて、私たちも調査に向かいましょうか。何があっても驚かないようにしないと……」
     ここから先は、エクスブレインの未来予測の範囲外。愛里は改めて気を引き締める。何かがあるかもしれないし、全く何もないかもしれない未来へ向けて、八人は今、揃って一歩を踏み出したのだった。

    作者:るう 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年4月15日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 4/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 6
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