●ソーセージマン・ヴァイスヴルストの憂鬱
「ゲルマンシャーク様も、レディ・マリリン司令官代理も亡き後、このヴァイスヴルストがおめおめと生き残ってしまうとは、まるで正午までに食べてもらえなかったような気分だ……」
グリュック王国の留守を任されたご当地怪人の1体である白いソーセージマンが独り途方に暮れていた。
ヴァイスヴルストとは『白いソーセージ』のことであり、傷みやすいため早朝に作られ、朝食と昼食の間のスナックとするのが伝統的な食べ方である。
ドイツには『ソーセージは教会の正午の鐘を聞くことを許されない』ということわざもあり、今日でさえバイエルンっ子はヴァイスヴルストを正午までに食べるらしい。
「私はこれから一体どうすれば……」
ヴァイスヴルストは行くあてもなく、茫然自失とした様子でグリュック王国の中をグルグルと歩き回っていた。
●グリュック王国制圧作戦
「みんな、新潟ロシア村ではお疲れ様」
教室に集まった灼滅者達の前で朱月・玉緒(中学生ストリートファイター・dn0121)は、まず先日の新潟ロシア村での戦いについて、灼滅者達を労った。
「あの戦いで4体のご当地怪人幹部の中でも最強と思われる、ゲルマンシャークを討ち取ることができたのは、大きな成果と言っていいと思うわ」
ゲルマンシャークが灼滅された事で、グリュック王国から灼滅者を闇堕ちさせる結界が無くなったということになる。
「そこで今度はグリュック王国を攻略する作戦を行う事になったわ」
ゲルマンシャークを失った、ゲルマンご当地怪人は、指揮する者もおらず、混乱している。
この混乱から立ち直ると、再組織化されるか、他の組織の軍門に下るなどして、ゲルマンご当地怪人達が新たな脅威になるのは間違いない。
「グリュック王国には、多数のご当地怪人がいるけど、今ならまったく連携が取れていないわ。一気に攻め寄せて、それぞれのご当地怪人を、各個撃破する事ができれば、グリュック王国を攻略することも可能よ」
新潟ロシア村からの連戦になるが、ゲルマンご当地怪人達が混乱から立ち直る前に、勝負を決めてしまうべきであろう。
「あたし達が相手をするご当地怪人の説明は、天野川さんお願い」
「はい、ここからはわたしが説明するよ」
仁左衛門に鎮座した天野川・カノン(中学生エクスブレイン・dn0180)が玉緒から話を引き継ぐ。
「みんなに相手をしてもらうのはソーセージマン・ヴァイスヴルストだよ。ヴァイスヴルストはゲルマンシャークが灼滅されたショックでグリュック王国の園内を配下の戦闘員も連れずにウロウロしているみたい」
カノンの未来予測に従えば、ヴァイスヴルストが配下や他のご当地怪人と合流できないような孤立した状態で接触することができる。
「ヴァイスヴルストはグリュック王国の留守を任されるだけあって、配下を連れてないとはいえ強力なご当地怪人だけど、傷心で我を忘れているから奇襲をかけることができるよ」
灼滅者達が接触しても、ヴァイスヴルストは咄嗟に戦闘態勢を取ることができず、先手を打つことができるだろう。
「ヴァイスヴルストは素早い身のこなしをしてくるから、まずその足を止めさせることで戦闘を有利に進められると思うよ」
足が早いだけに、とカノンは得意気な表情でそう付け足した。
「この作戦が成功すれば、グリュック王国跡地を解放して、ゲルマンご当地怪人を日本から駆逐することができるよ。みんな、がんばって!」
参加者 | |
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ミレーヌ・ルリエーブル(断頭台のロマンス・d00464) |
龍海・柊夜(牙ヲ折ル者・d01176) |
城橋・予記(お茶と神社愛好小学生・d05478) |
咬山・千尋(中学生ダンピール・d07814) |
斉藤・歩(炎の輝光子・d08996) |
翠明寺・アレス(ルヴァンヴェール・d15175) |
四御神・湊(遠雷の異形剣士・d18400) |
妃水・和平(ミザリーちゃん・d23678) |
●
「……傷心姿が、何だか渋くなったお茶や端が固くなった羊羹を思い出して切なくなるけど……ど、同情は禁物だよね。王国の野望、ここで完全に打ち砕くよっ!」
城橋・予記(お茶と神社愛好小学生・d05478)は木々の間にある茂みに潜みながらソーセージマン・ヴァイスヴルストを覗き見ていた。
かつてグリュック王国に潜入し、一人脱出した経験のある四月一日・いろはの案内もあって、灼滅者達は未来予測で示された目的地に余裕を持って到着できていた。
「うーん、なんだか哀愁が漂ってるけど……同情は禁物よね。禍根を残さずきっちり仕留める。そうでなきゃ、ゲルマンシャークを灼滅してくれた人達に申し訳が立たないわ」
そう言いながらミレーヌ・ルリエーブル(断頭台のロマンス・d00464)は愛用のナイフをしっかりと握り直す。
未来予測で示されていた場所が奇襲向きに身を隠せる物陰が多いとはいえ、ヴァイスヴルストは一向に灼滅者達に気づく様子もない。
肩を落とし顔を俯けているその姿は、その頭部のためそれなりに上背はあるヴァイスヴルストの背を小さく見せているようだった。
「私たちですら倒せると思ってなかったゲルマンシャークが倒されてるなんて、ご当地の怪人ちゃんたちは信じられないんだろうなぁー。もう既にいたんでるんじゃない? ってくらい傷心してるけど、油断は禁物っ。はるかに格上なのは間違いないからねっ」
妃水・和平(ミザリーちゃん・d23678)の言うとおり、ご当地怪人な上に精神的に打ちひしがれているために、いまいち強敵を相手にするという気分に入り難いかもしれないが、相手はダークネス、灼滅者一人一人と比べれば遥かに格上の相手である。
ちなみに本人が意図しているかわからないが『傷んでいる』と『悼んでいる』がかかっているような気がする。
「関係は無いが、ヴァイスブルストを午後まで見るとは思わなかった。しかし、最初に先手を取れるのは有りがたい。あんなナリをしていてもダークネス。油断は出来ん」
ドイツ生まれのドイツ人ハーフである翠明寺・アレス(ルヴァンヴェール・d15175)は何処か懐かしい視線で怪人を見つめていた。
未来予測によってダークネスの予知を潜り抜け戦闘できたとしても、格上であるダークネスを相手に毎度奇襲による先手が取れるわけではない。
そういう意味では今回の襲撃は灼滅者達にとって、とても有利な条件であると言える。
「おお、嘆いてる嘆いてる……幹部が倒れただけで終わるなら苦労はしないよな……ともあれ、後始末まできっちりやらないとな! それにしても……腹の減る怪人だな……」
四御神・湊(遠雷の異形剣士・d18400)は萎んだようなヴァイスヴルストの背中を眺めながら、思わず垂れそうになった涎を手で拭ってから眼鏡のブリッジを指で押して気持ちを切り替えようとした。
確かに後ろから見ると顔のパーツが見えないので、ソーセージマンの頭部は巨大なソーセージに見えて食欲をそそる。
「前に1回食べたけど、白ソーセージいいよね……レモンとパセリの風味がさ。あれって午前中にスナック感覚で食べるもんだったのか」
湊の呟きに反応するように咬山・千尋(中学生ダンピール・d07814)もポツリとそんな言葉を漏らす。
「確かヴァイスヴルストって皮を切ってその中身を食べるんだったな……」
「ソーセージって皮ごと食べるものじゃないの? こう、カプッと」
千尋の言葉に湊の抑え込もうとした食欲がぶり返し、ミレーヌもその話題に反応して、予記のお腹も小さく音を鳴らした。
「甘いマスタードがあれば……昼を過ぎたヴァイスブルストだって美味しく頂けるはずだ」
ヴァイスヴルストを食べる時は専用の甘めのマスタードを付けて食べるらしい。
ヴァイスヴルストは燻さないため傷み易いといわれているが、現代の冷凍技術があれば夏場でも夕暮れ前くらいまでは味を保つことができる。
それに自分達は灼滅者だから一般人より腹は丈夫だと思うとアレスは付け足した。
「私、倒したら食べるつもりだったんだー。皆ー頑張って倒そーねっ」
和平はヴァイスヴルストに気づかれないように小さな動作で仲間達に呼びかけながら気合を入れる。
「さて、お湯もブイヨンもないけど、熱くなってもらうっすよ」
未来予測で示された正確な時間と場所にヴァイスヴルストが差し掛かったところで斉藤・歩(炎の輝光子・d08996)は腰を上げた。
ちなみにヴァイスヴルストは茹でると簡単に弾けてしまうらしいので温めるのに火を止めてお湯を使うというのは正しい調理法である。
未来予測に従えば孤立したヴァイスヴルストに増援が来ることもないし、サポートに来てくれた仲間達が戦場周辺を警戒することで万全を期してくれている。
歩に倣って他の灼滅者達も立ち上がり、戦端が開かれようとしていた。
●
「折角の先手です。私も攻撃に参加させていただきましょうか」
龍海・柊夜(牙ヲ折ル者・d01176)はコートをはためかせながら、咄嗟に灼滅者達の奇襲に反応できていないソーセージマン・ヴァイスヴルストに接近し、白光を放つクルセイドソードを出会い頭に一閃した。
「貴重な先手……その足、一気に止めさせて貰うよ!」
先に放たれたナノナノの有嬉のしゃぼん玉を追い越すように予記が撃ち出した氷柱の穂先がヴァイスヴルストの体に着弾し氷りつかせていく。
そして遅れてヴァイスヴルストを取り囲んだしゃぼん玉達が一斉に破裂して氷を砕きヴァイスヴルストを追撃した。
「いくよ」
ライドキャリバーのバーガンディに乗った千尋が剣から神聖な白いオーラの軌跡を引きながら突撃する。
ヴァイスヴルストは体勢を崩しながらも千尋の剣閃を回避するが、ターンして引き返してきたバーガンディのタイヤに跳ね飛ばされる。
「ここであったが百年目。決着をつけに来たわよ、ゲルマン怪人! 『刎ねろ、断頭男爵!』」
元々の正面、灼滅者達を振り返ったヴァイスヴルストの背後に回り込んだミレーヌのナイフがヴァイスヴルストの延髄を狙うが、ヴァイスヴルストはそれを前方へ転がることで躱した。
「お前を見ていると故郷を思い出す。少し懐かしい。お前たちからしたら、奇襲をかけてきた俺たちの方が悪人に見えそうだが、悪く思うなよ」
アレスは鬼神変で腕を異形化し、ヴァイスヴルストの頭目掛けて振り下ろす。
しかしヴァイスヴルストは突然跳ね起きることでギリギリ拳で潰されることを回避した。
「予想どーりっ」
アレスの攻撃を避けた先で待ち構えていた和平がナイフでヴァイスヴルストの脚を薙ぎ払うように黒死斬を繰り出す。
「まだまだ終わりじゃないよっ」
更に脚を斬られて膝をつくヴァイスヴルストに和平はコールドファイアを放った。
「焼きソーセージになっちゃうねっ! 午後になってるし傷んでるから焼いて食べるくらいがちょうどいいかなっ」
のた打ち回るヴァイスヴルストを前に和平はマイペースにそう言い放つが、実際にはヴァイスヴルストは冷たい炎によって急激に凍りついていく。
生の状態より保存が利くという意味では変わらないが。
「いい加減にしろ! 幹部が倒れたからヤル気がでねぇだ? だったら自分が幹部になってやろうぐらいの気骨がねぇのか! このふにゃふにゃソーセージ野郎が!」
歩はヴァイスヴルストの胸ぐらを掴み引き起こすと、顔面にレーヴァテインの炎を纏った拳を叩き込んだ。
「どうすればいいかって? お前もゲルマンシャーク達の所へ行けばいいだけだろう!」
肉の焼ける芳ばしい匂いをさせながら倒れそうになっているヴァイスヴルストの足許から湊の影業が噴出し、手足を拘束していく。
「轟雷招来!」
湊の影業に動きを封じられたヴァイスヴルストを朱月・玉緒(中学生ストリートファイター・dn0121)が放った雷撃が斜めに切り裂くように撃ち抜いた。
我を忘れていたとはいえ灼滅者達の先制攻撃は目に見えて十分な打撃をヴァイスヴルストに与えることに成功した。
●
「お、おのれ貴様ら武蔵坂の灼滅者か? ゲルマンシャーク様の仇!」
思考が追いつかず一方的にやられるがままになっていたヴァイスヴルストの目に戦意の火が灯る。
ヴァイスヴルストが手にした農具のような巨大な肉叉が回転し、ミキサーのような小さな竜巻となってミレーヌに迫る。
しかしそれを予記のナノナノである有嬉が身を挺して庇った。
「まだ間に合います」
柊夜の契約の指輪から放たれた力が消滅寸前だった有嬉の傷を癒し、有嬉自身のふわふわハートで態勢を立て直す。
「冷え切っちゃったら一層食べて貰えなくなるね!」
予記は挑発しながら縛霊手でヴァイスヴルストの胴を殴ることで空腹を誤魔化した。
緒戦の攻撃で体が霜に覆われているヴァイスヴルストであったが、歩のレーヴァテインの炎で焼けた頭部の香が育ち盛りの少年の食欲を刺激する。
「もう一撃」
千尋を乗せたバーガンディは機銃を撃ちながらヴァイスヴルストとの距離を詰め、千尋はバーガンディに騎乗しながらの神霊剣による大振りの一閃を繰り出した。
しかし戦闘態勢に入ったヴァイスヴルストは器用に肉叉で千尋のクルセイドソードを受け流す。
「本来なら、配下達と共に戦うことで万全の力を発揮したのでしょう。でも、素早く態勢を整えられなかったのが運の尽きだったわね」
ミレーヌはヴァイスヴルストの死角を疾走し、ナイフで深々とその背を斬り裂いた。
「俺達がお前を供養してやる。早く楽になるといい」
矢をつがえていない弓の弦をアレスが弾くと、風の刃がアレスとヴァイスヴルストの間を吹き抜け、ヴァイスヴルストの焼けた皮がパリッと裂ける。
「むー、まだまだ機動力を削ぎ足りてないみたいだね」
和平が再びヴァイスヴルストの足許を狙ってナイフを振るうが、狙い澄ましたその一撃をヴァイスヴルストは見切って避けた。
「玉ちゃん、下丹田ヨロシクゥ!」
「はい、斉藤先輩!」
玉緒に呼びかけタイミングを合わせながらヴァイスヴルストの背を狙った歩の鋼鉄拳をヴァイスヴルストは前に屈むことで躱す。
しかしヴァイスヴルストの懐に震脚で踏み込んだ玉緒の鋼鉄拳による中段突きが、歩のアシストによって指示されたとおりにヴァイスヴルストの腹部に決まった。
「イチイチ腹の減る奴だな……」
湊は指を使って手許で矢を回しながら弓につがえ、彗星のように撃ち出した。
「多勢に無勢とは……ゲルマンシャーク様もこの様な卑怯な手で倒したのだな!」
湊の矢を紙一重で避けると、ヴァイスヴルストは射線をなぞるように指先から光弾を湊に撃ち返す。
「させないわよ」
千尋がバーガンディに乗ったまま横から割って入り、湊の代わりに棺を盾にして光弾を受けた。
しかしヴァイスヴルストの光弾の威力は強く、棺桶を貫通して千尋はバーガンディから撃ち落とされ地面を派手に転がる。
「咬山さんは私が護ります。皆さんは敵に集中を」
千尋が立ち上がらないことに焦ることなく柊夜はヴァイスヴルストの攻撃後の隙に影縛りを入れつつ千尋とヴァイスヴルストの間に立った。
●
「くっ、これじゃ期待どころか拷問だよ……!」
ソーセージの香ばしい匂いを期待していた予記であったが、時間が経つほど炎は延焼を続け大変なことになっていた。
食欲をそそる匂いを打ち消そうとするかのように予記は妖冷弾をヴァイスヴルストに撃ち込んでいく。
「百裂をこの一撃に込め、閃光となす」
歩は呼吸を整えると闘気を限界まで薄く纏いインパクトの瞬間、拳に闘気を完全開放し強烈な一撃をヴァイスヴルストに叩き込む。
「せぇい!」
更に歩は仰け反ったヴァイスヴルストに裂帛の気合いと共に飛び後ろ回し蹴りを繰り出して吹き飛ばした。
「自慢の俊足も形無しね……食べ物としては足が早いのって自慢にならないわよね」
着地したヴァイスヴルストの陰から現れたミレーヌのナイフが閃き、ヴァイスヴルストの四肢の肉を削ぎ落としていく。
「そろそろ教会の鐘の時間だ」
動きの鈍ったヴァイスヴルストの体にアレスの拳が次々と叩き込まれる。
「湊ちゃん、後は強く叩いちゃってね!」
和平の展開した冷たい炎がヴァイスヴルストを氷漬けにしていく。
「さよならってドイツ語で何て言うんだっけな? ま、いいか……Addio!」
湊が左手を払うような動作で影を伸ばし、影の刃がヴァイスヴルストの頭を後頭部の皮を残して真っ二つに開いた。
「ゲルマンシャーク様、私も御身元に……」
そう呟くとヴァイスヴルストは背中から地面に倒れ、頭部を残して体はゆっくりと炎に包まれながら消滅した。
「うん、追撃成功ね。他のところも上手くいっているといいわね」
そう言ってミレーヌは一先ず緊張を解く。
戦場を確保するために周囲を警戒してくれていた灼滅者達も集まり、撤収の準備のために怪我をした者、特に一度意識を失うほどのダメージを受けた千尋を重点的に応急手当をした。
「ソーセージ、食いたいな」
これみよがしに残った巨大なヴァイスヴルストを前にして、アレスはマイマスタードを手にポツリと呟いた。
「これ食べれないかな? 大丈夫かな……ちょっとかじってみる? 誰か。お腹痛くなったらお互いに回復し合おうよ! 食べよっ?」
「ボクも食べたい!」
和平と予記もノリノリな様子でヴァイスヴルストを切り分けていく。
「今更だが俺の名前はアルク、斉藤歩だ。ヴァイスヴルスト、アンタは立派ソーセージだったよ。覚えとくぜ」
ヴァイスヴルストの亡骸があった場所に歩は弔うように別れの言葉を残す。
残った頭部も今正に灼滅者達の胃袋へと消え逝こうとしていた。
「あ、自分もヴァイスヴルスト食べたいっす。そう言えばさっきはごめんっすよ、玉ちゃん」
「斉藤先輩、何かされましたっけ?」
「いや、急にあだ名で呼んだり、命令するみたいな感じになって。あ、でも先輩呼び止めてくれないとあだ名は止めないっす」
「……まあ、『玉ちゃん』なら道場の人達にも呼ばれてましたから構いませんよ」
そう言いながら玉緒は視線を逸らしつつ黙々と取り分けられたヴァイスヴルストを食べていく。
その後は手早くヴァイスヴルストを片づけると、灼滅者達はグリュック王国攻略作戦の成否を見守るために一度グリュック王国を後にした。
作者:刀道信三 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年4月15日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 3/感動した 1/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 2
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