「なるほど、刺青羅刹にはああいう手合もいるのか。正直、俺の勝ち目は薄そうだな」
「鞍馬天狗の軍が来ます! 外道丸さん、どうしますか……!?」
「あいつの狙いはお前じゃなく、明確に俺の『刺青』だ。そして俺よりも強く、こちらの陣容も筒抜けっぽいな。力量と情報で敵わないなら、俺達にあるのは地の利だけだ」
「地の利……あっ、昨日教わった『大勢と喧嘩する時は狭い場所で』、ですね!」
「その通り。それに、奴等の狙いが俺なら、俺が移動すれば街にダメージは無ぇ。
新宿迷宮で籠城戦だ。全員俺についてこい!」
●
「新学期が始まったばかりなんだけどさ、みんなの力を貸して欲しいんだ」
飛鳥井・遥河(中学生エクスブレイン・dn0040)はいつも通り、集まってくれてありがとーとへらり笑んでから。察知した未来予測を語り始める。
「朱雀門から外道丸の情報を得た鞍馬天狗なんだけど。アメリカンコンドルを撤退に追い込んだ精鋭と、外道丸の拾い物の回収に同行したロード・パラジウムと共に、歌舞伎町の外道丸の勢力を襲撃して圧倒的勝利を得たようなんだ。それで敗北した外道丸が、敗残の仲間を引き連れて、新宿迷宮に撤退して籠城の構えをみせているんだよ」
生き残った外道丸配下は、少数だが精鋭だという。そのため鞍馬天狗側も数の有利を使えずに苦戦するだろうと思われるが。
「でも、苦戦するとはいえね……数の優位はやっぱり揺るぎなくて。結局は外道丸が敗北して、刺青を奪われちゃう結果になるだろうね」
だが勿論、外道丸の刺青を奪われるわけにはいかない。
では、どうすればいいのか。
遥河は皆を見回した後、こう続ける。
「鞍馬天狗による刺青の強奪を阻止する為にはね、灼滅者の手で、外道丸を灼滅する必要があるよ。それにダークネス同士の抗争の隙をつく事ができれば、鞍馬天狗やロード・パラジウムの灼滅も、もしかしたら可能かもしれない。全ての目標を達成する事は不可能だろうし、沢山戦果をあげようとすればそれだけ危険も孕むんだけどさ……作戦次第では、大きな戦果を得られるかもしれないね」
それから遥河は、さらに察知できた情報を詳しく語る。
「状況をまとめると、まず外道丸は新宿迷宮に籠城中でね。智の犬士カンナビスが捜索してて、ロード・パラジウムが狙っている何かは、外道丸が保護しているよ。それで、鞍馬天狗の精鋭は新宿迷宮の深部を探索中で、新宿迷宮の浅い階層も鞍馬天狗配下によって制圧されているんだけど、大規模な襲撃があれば鞍馬天狗は撤退を始めるみたい。鞍馬天狗が灼滅或いは撤退される状況になれば、ロード・パラジウムも撤退するようだし、鞍馬天狗とロード・パラジウムを灼滅或いは撤退させれば、外道丸勢力を攻撃することが可能になるんだ」
大きな危険を伴うが、またとない機会であることも確か。
何を優先すべきか、目的をしっかりと考え、万全に備えて戦いに臨んで欲しい。
そこまで説明を終え、遥河はいつになく真剣な面持ちの顔を上げて。
「難しくて危険な依頼だけどさ……きっとみんななら大丈夫だって、オレ信じてるから」
だから、よろしくお願いするね、と。
集まってくれた灼滅者の皆を信じ、見送るのだった。
参加者 | |
---|---|
蒔絵・智(黒葬舞華・d00227) |
黒曜・伶(趣味に生きる・d00367) |
沢崎・虎次郎(衝天突破・d01361) |
夕永・緋織(風晶琳・d02007) |
雨海・柚月(迷走ヒーロー・d13271) |
千歳・ヨギリ(宵待草・d14223) |
木元・明莉(楽天陽和・d14267) |
神楽・識(ヤクザ系鉄パイプマイスター・d17958) |
●新宿迷宮、再び
東京の地下深くに横たわる広大なダンジョン――新宿迷宮。
納薙・真珠と雨宮・夢希、二人のラグナロクの救出。セイメイの陰謀を阻むべく戦った、『新宿防衛戦』。
そして灼滅者達は再びまた、新宿駅の地下100階層にも及ぶこの大迷宮に足を踏み入れる。
外道丸と鞍馬天狗……刺青羅刹の戦いに介入する為に。
「ここに来るのは……久々ね」
やっぱりすごく……広い、わ……、と。
千歳・ヨギリ(宵待草・d14223)はお気に入りのちょっと不気味なぬいぐるみをぎゅっと抱きしめながらも、きょろきょろと広大な迷宮内を見回して。
「ヨギたちは……いま、ここ……だから……」
「えっと、じゃあうちらの班は、こっちに行けばいいっすね?」
スーパーGPSのマーカーが示す現在地を確認するヨギリと共に地図を眺め、沢崎・虎次郎(衝天突破・d01361)は一生懸命頭に叩き込んだ記憶を頼りに、これから自分たちが向かうべき方向を指差す。
(「大規模作戦に参加するのは初めてだけど……キッチリ成功させていきたいところだね」)
蒔絵・智(黒葬舞華・d00227)も仲間達と共に迷宮を往きながら。何処までも続くのではないかと思うほど深い迷宮の闇の向こうへと、真っ直ぐに視線を向けた。
各チームがそれぞれ役割を分担し合い、大人数で臨む、今回の作戦。
やり方次第では大きな戦果が上げられるかもしれないと、そうエクスブレインは言ったが。
「他の班の皆も、うまくやってるっすかねぇ……」
ふと、この場に赴いている他班の仲間達を思い、呟く虎次郎。
迷宮内にいるという、外道丸に鞍馬天狗、ロード・パラジウム、そして外道丸が保護したという何者か。
その全てを灼滅、または確保することは困難であるが。
このままでは、鞍馬天狗に外道丸の刺青が奪われてしまうという。
(「外道丸のはっきりした性分は基本嫌いじゃない。だからかな、何となく襲撃する鞍馬天狗はいけすかない」)
木元・明莉(楽天陽和・d14267)は、己の足元に繋がっている赤い糸を確認するかのように、一瞬来た道を振り返ってから。
(「……まあ、その外道丸も俺達は倒してしまおうとしてるんだけどね」)
改めて前を向き、複雑に入り組む迷宮を確認しつつも進む。
この大規模な作戦を成功させるべく、鞍馬天狗勢力を背後から襲撃して、その戦力を削る為に。
さらに、新宿防衛戦の際に用いた地図に付け加えられているのは、真珠から聞いて想定した、退路になりそうな経路や隠し通路。
広大すぎる迷宮のそれら全てを網羅することは不可能ではあるが。
他班と事前に打ち合わせをし、可能な限り、退路箇所を各班で手分けし塞ぐよう布陣して。各班同時に突入を試みる灼滅者達。
(「どう転んでも、皆、どうか無事で……」)
他班と番号を交換し合った携帯電話を確認するように見つめつつもそう祈る、夕永・緋織(風晶琳・d02007)。
そして携帯の他に、インカム式のトランシーバーやハンドフォンのESPも用い、互いの状況をより正確に把握できるよう、持参した装備を確認しながらも。
(「拙者らは数を減らす事しか出来ぬでござるが。先に行った人達が、出来れば成功していてもらいたいでござるね」)
(「ひとまず、私たちが露払いになることでうまくいくことを祈りましょうか……」)
雨海・柚月(迷走ヒーロー・d13271)が掲げた灯りが照らしている道を、神楽・識(ヤクザ系鉄パイプマイスター・d17958)はいつも通り特に表情を変えることもなく、ひらりと進んでいく。
――その時だった。
「!」
ピタリと、全員の足が同時に止まる。
そんな視線の先に在るのは……漆黒の角を有した、1体の羅刹の姿。
幸いそのやくざ風な羅刹は単独で行動しているらしく、しかもまだ、灼滅者達の存在に気付いてはいないようだ。
自分達が今回担う役割は、鞍馬天狗たちの戦力を削ぎ、出来るだけ派手に行動して敵の注意を向けること。
だから。
「他の場所で戦う者達をサポートすべく、派手に攻撃を仕掛けましょうか」
黒曜・伶(趣味に生きる・d00367)の声に頷き、一気に背後から奇襲を仕掛ける灼滅者達。
「さあ、派手に行こうかね! リリースッ!」
「……なっ!?」
ようやく灼滅者達の存在に気付き、慌てて振り返る羅刹。
だが。
「竜巻……きっと目立つわよね……」
「! ぐっ!」
解放の言の葉とともに。白と黒のバトルドレスを身に纏った智が撃ち込んだ杭が大きな音をたて、地を震わせ衝撃波を生み出せば。ヨギリの起こした魔力の竜巻が唸りを上げ、羅刹を派手に巻き込む。
そして、「暗」と――そう呼んだ一声と共に。明莉が放った手裏剣が激しく爆ぜ、彼の指示通り仲間の前に立った暗が霊撃を繰り出して。
凄まじい膂力で反撃してきた羅刹の強烈な一撃も、すかさず緋織が生み出した小光輪の輝きがその衝撃を癒す。
さらに戦場と化した迷宮に張り巡らされる、霊的因子を強制停止させる結界。そんな識の構築した結界に動きを抑制され、痺れた羅刹へと見舞われたのは。
「さぁさぁ、自分の仕事はキッチリ! っすね」
虎次郎の放った、豪快なご当地ビーム!
「さて、如何なる時も油断はいけませんよ!」
「いくでござる!」
割り込みヴォイスを駆使し、襲撃をアピールするように羅刹へと言い放つ伶がシールドを広げ、戦闘により備えた刹那。戦場に響き渡ったのは、柚月のかき鳴らしたギターの超音波。
「くっ、なんだお前等は!?」
灼滅者の奇襲に思わず面食らうも、やはりダークネス。
集中砲火を浴びてもまだ倒れず、異形巨大化させた拳で殴りかかってくる。
だが……それでも、戦況は決して揺るがずに。
「生憎ですが、応援を呼ばせるわけには行きませんね!」
伶がぐんと伸ばした影が羅刹を縛りつけ、その動きを封じた刹那。
「!!」
突撃し繰り出した虎次郎の槍が回転し唸りを上げ、羅刹の身を容赦なく貫いたのだった。
そして。
「っしゃ、こっちだこっち! うちらが相手になるっすよー!!」
派手に鳴る戦闘音を聞きつけ、駆けつけた敵の姿を見つけて。
両手をぶんぶん、割り込みヴォイスも使って、存在をアピール!
この奥にいるだろう鞍馬天狗に、大規模襲撃に今あっているのだと。そう思わせる為に。
●大迷宮の戦
次に姿を現したのは、背後からの襲撃に対応すべく巡回をしていた、3体の羅刹。
「うらあぁああッ!!」
「ッ、!」
繰り出された拳の重さに体が軋み、振り下ろされたハンマーの衝撃に鮮血が走るも。
赤き髪留めを揺らし、青のペンダントをふわり靡かせながら、決して揺らがぬようにと。ただ真っ直ぐに、智は敵へと怯まず踏み込んで。
「悪いけど、あんたらの思い通りにはさせらんないんだから!」
まるでそれは、何処までも広がっていく不可視の残響のような。立ち昇るオーラをその拳に纏わせ、敵の懐に飛び込んで連打を叩き込む。
そして戦場に鳴り響くは、魔力を帯びた雪の鐘。
「さぁ……かかってらっしゃい……! 負けない、わ……」
ヨギリが天に掲げた『Schneeglocken』が戦場に咲くと同時に、激しい竜巻が巻き起こって。
「貴方たちの主、鞍馬天狗は何を企んでるのかしら? あの刺青が余程欲しいみたいね?」
ヨギリと息を合わせ動きをみせた識が敵を凍てつかせんと、強烈な死の魔法を発動させる。
羅刹達はその衝撃に思わず一瞬、顔を歪めるも。
「刺青が欲しいかって? はっ、そんなの当たり前……って、あっ! もしかして貴様ら、武蔵坂学園か!?」
そんな、今更的な問いかけを投げてくる。
「武蔵野学園だと思うならそうかもね?」
明莉は、唸りを上げ襲い掛かる異形巨大化した打撃を捌きいなした後、そう答えて。僅かに体勢が崩れた敵の隙をつき、鋼鉄の如く硬めた拳をその腹部へと鋭く突き上げる。
その衝撃をもらい、思わず羅刹は半歩ほど後退するも。
「く……なんかやっぱそうらしいぜ! これって、伝えに行った方がいいのかな?」
「よくわかんねーけど、どうなんだろうな」
「じゃあ、とりあえずお前行けよ!」
腕っ節は強いが頭は弱い羅刹達は、とりあえず3人のうち1人を報告に向かわせ始めるようだ。
だがそれも、襲撃があったことをいち早く鞍馬天狗や周辺の精鋭へと伝える為の、作戦のうち。
敢えて1体の羅刹を見送り、残り2体を灼滅しにかかる灼滅者。
首元で小さく揺れる大切な銀の葡萄を、そっと握り締めて。緋織が戦場に招いた優しい風が傷ついた仲間を癒し、蝕んでいた状態異常を綺麗に浄化すれば。
「此処は通す訳には行かねぇんすよ!」
「ぐ、うっ!」
虎次郎の放った螺旋の軌道を描く槍が敵を穿ち、伶の叩き込んだ強烈な魔力の一撃が大きく爆ぜる。
そしてよろめいた羅刹へと見舞われたのは。
「たたみかけるでござるよ!」
柚月の奏でる、激しいソニックビートの音撃。
その衝撃に堪らず身を仰け反らせた羅刹を刹那飲み込んだのは、戦場を舞い飛ぶ無数の漆黒の蝶であった。
「! がぁ……ッ!」
智の解き放った死へと誘う影蝶の羽ばたきが、まず1体、羅刹を仕留めて。
「ほらほらぁ! もっと骨のある奴はいないのかい? このまま喰らいつくしちまうかい!?」
「さぁ……ヨギと遊んでくれるのはどなた……?」
夜霧の髪をふわり靡かせ、ヨギリは桜花綻ぶその瞳で敵を確りと捉えて。緋牡丹の蕾の如き小さな、だがオーラ漲る強烈な拳の連打を、羅刹へと叩き込む。
「く、この、くそガキがぁ……ッ!!」
そんなヨギリへと、異形巨大化させた拳を振り上げる羅刹。だがその間に、すかさず暗が立ち塞がり、衝撃を肩代わりして。
ふっという呼気と共に間合いを詰めた明莉の掌を彩るのは、渦を巻き踊る桜花弁。
毎年必ず見るあの桜の花の様に、ひらり舞う光の霊気を纏いながら。ぐっと握り締めた拳を放ち、眩い連打を羅刹の身に叩き込む。
そして舞い散る眩き桜吹雪の中、明莉が動くと同時に、暗も霊撃を繰り出す。祈るように願う――せめてその願いが叶う、その時までは。
さらに迷宮に羽ばたいたのは、風に鳴る翼。金の瞳を湛えた緋織によって奏でられた環の連なりは高く澄み、風に乗って。やがてその魔術の風は、激しい竜巻となって敵を巻き込む。
それでもまだ倒れぬ羅刹は、風の刃を生み出し、緋織の身を斬りさかんと雄叫ぶも。
「さっき俺が相手になるって言ったの、聞こえなかったっすか?」
「今、回復するでござるね!」
自分へと敵の意識を向けるべく旋回させた鋭利な槍を突き出し、虎次郎が怒りを付与すれば。その隙に、集めたオーラで緋織の傷を癒す柚月。
今回の依頼の成功は、自分達だけの成功ではない。自分達の作戦の成功が、全体の成功に繋がるのだから。
豪腕を誇る格上の相手に全員で立ち向かい、誰も倒れぬようにと支え合う、灼滅者達。
自分達の役割は、奥へと向かった他班が敵の警戒網にかかり襲撃を受けぬよう、鞍馬天狗勢力の戦力を削ること。
「先にも後にも進ませるわけには行きませんね」
伶の放った影の触手が、羅刹の巨体を縛らんと絡みついて。
「ぐっ、灼滅者の分際で……ッ!!」
「!」
羅刹もしぶとく倒れず、手にした馬鹿でかい得物を地へと思い切り叩きつけ、目の前に立つ灼滅者へと纏めて強烈な震撃を浴びせるも。
儚げで、でも凛とした表情の緋織が吹かせる風が仲間達を優しく包み込んで、その傷を癒せば。
「ヨギは……もう3年生、よ……!」
先程、くそガキ呼ばわりされたことを、ちょっぴり気にしているのか。
ヨギリは、集中砲火を受け続け足元が覚束なくなっている羅刹へと、思い切り異形巨大化した拳を叩き込んだのだった。
「ぐ、ふ……灼滅者如きに……ッ!?」
「……ごめんなさい、安らかに……」
崩れ落ちる羅刹へと、緋織はそう呟きながらも。
心苦しい気持ちを仕舞い、気丈に振るまい、そして願うのだった。
灼滅する事で心と魂を休められたら――と。
●鞍馬天狗の撤退
これまで、計3体の羅刹を灼滅することができたが。
当然、無傷な者などいない。癒せぬ傷もそれなりに蓄積している。
「何とか一段落つきましたが、これからが問題ですね」
伶の言うように、これからが問題だ。
いつが退き際か……それを見誤れば、瞬く間に全滅してしまうだろう。
「出来るだけ皆さんのケガの治療を~なのでござる」
救急箱も良いが、サイキックを使い仲間の傷を回復していきつつも。積み重なったダメージの度合いを確認しあいながらも、改めて地図を広げ現在位置を確認して。
これからどう動こうかと、ふと8人が顔を上げた……その時だった。
「……!!」
何者かの気配を感じ、本能的に身を隠す灼滅者達。
いや、何者か、ではない。何者達か、である。
そう――迷宮の奥から姿をみせたのは。
「……鞍馬天狗!?」
鞍馬天狗と、鞍馬天狗の本隊であったのだ。
灼滅者達は息を潜めつつも、じっと目を凝らす。
一番確認したいことは……鞍馬天狗が刺青を奪ったか、否か。
「刺青は、持っていない?」
「整然と撤退しているようだけど、ちとなんか苛ついてる感じか?」
識の声に、明莉もそう頷いて。
「そうさねえ、鞍馬天狗は撃破できなくても、刺青を得ようという目的は挫くことが出来たみたいだねえ」
「じゃあ、作戦は成功ってことっすね!」
「他の班のみんなは無事かな……」
智と虎次郎の言葉に瞳を細めつつも、そう他班の皆の無事を願う緋織。
そして柚月は鞍馬天狗達が少し離れたことを確認し、トランシーバーで自分達の現在地や状況を報告した後。
「ヨギたちも……撤退、しましょ……」
誰一人欠けることなく、全員で。
出口へと続くアリアドネの赤い糸を、辿り始めるのだった。
鞍馬天狗こそ灼滅できなかったが、彼の手に刺青が渡らなかった事は大きな成果だ。
これも各班が、自分達がやるべきことを成した賜物であろう。
そして今回成せなかったことも……また、次に訪れる機会に、必ず。
作者:志稲愛海 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年4月22日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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