「なるほど、刺青羅刹にはああいう手合もいるのか。正直、俺の勝ち目は薄そうだな」
「鞍馬天狗の軍が来ます! 外道丸さん、どうしますか……!?」
「あいつの狙いはお前じゃなく、明確に俺の『刺青』だ。そして俺よりも強く、こちらの陣容も筒抜けっぽいな。力量と情報で敵わないなら、俺達にあるのは地の利だけだ」
「地の利……あっ、昨日教わった『大勢と喧嘩する時は狭い場所で』、ですね!」
「その通り。それに、奴等の狙いが俺なら、俺が移動すれば街にダメージは無ぇ。
新宿迷宮で籠城戦だ。全員俺についてこい!」
「新潟ロシア村の戦いで姿を見せた羅刹、鞍馬天狗。その鞍馬天狗が、アメリカンコンドルを撤退に追い込んだ精鋭と、外道丸の拾い物を回収に同行したロード・パラジウムと共に、歌舞伎町の外道丸の勢力を襲撃したようです」
天野川・カノン(中学生エクスブレイン・dn0180)が告げる。その口調はいつもとは違い真面目なものだ。
「鞍馬天狗はこの襲撃で圧倒的勝利を得ました。敗北した外道丸は、敗残の仲間を引き連れて、新宿迷宮に撤退して籠城の構えをみせています」
生き残った外道丸配下は少数だが精鋭。鞍馬天狗側も、数の有利を使えずに苦戦するだろう。
「しかし、苦戦するだけで、数の優位は揺るがず、外道丸が敗北し刺青を奪われるのは間違いありません。鞍馬天狗による刺青の強奪を阻止する為には、灼滅者の手で、外道丸を灼滅しなければなりません」
その上で、うまくダークネス同士の抗争の隙をつく事ができれば、鞍馬天狗やロード・パラジウムの灼滅すら可能だろう。
「尤も、全ての目標を達成するのは困難……不可能と言ってもいいくらいでしょう。ですが、より多くの戦果をえられるように、健闘をお祈りします」
続いて、現在の戦場の状況についての説明が行われる。
「外道丸は新宿迷宮に籠城中。鞍馬天狗の精鋭は新宿迷宮の深部を探索中です。新宿迷宮の浅い階層も、鞍馬天狗配下により制圧されています。ですが、大規模な襲撃があれば、鞍馬天狗は撤退を始めるでしょう。鞍馬天狗が撤退、或いは灼滅される状況になれば、ロード・パラジウムも撤退します」
鞍馬天狗とロード・パラジウムを灼滅或いは撤退させれば、外道丸勢力を攻撃することが可能だ。
「また、智の犬士カンナビスが捜索し、ロード・パラジウムが狙っている『何か』は、外道丸が保護しているようです。その『何か』が何なのかは、分かりませんが……。この『何か』を確保することも、重要かもしれませんね」
しかし、あれもこれもと手を出してしまっては本末転倒。優先すべき目的を考え、戦いに備えて欲しい。
最後に、カノンはいつもの明るい口調に戻って灼滅者達を激励する。
「情報も少ないし、考えることも多いし、厳しい戦いになると思うけど……みんなが力を合わせれば、きっといい結果が得られるって信じてるよ! 頑張ってね!」
参加者 | |
---|---|
永倉・ユウキ(オールドディープ・d01383) |
神條・エルザ(クリミナルブラック・d01676) |
普・通(正義を探求する凡人・d02987) |
皐月・詩乃(中学生神薙使い・d04795) |
ティート・ヴェルディ(九番目の剣は盾を貫く・d12718) |
シグマ・コード(フォーマットメモリー・d18226) |
千紫・神苑(蒼ノ翼・d21779) |
峰月・戀(残響ノイズと恋の旋律・d22697) |
●
「それにしても込み入った状況になってきましたね……」
準備したものを確認しつつ、そう呟くのは皐月・詩乃(中学生神薙使い・d04795)。それでも、と彼女は真っ直ぐに顔を上げる。
「私達が為すべきは一つです。今回の作戦の全チームの誰一人欠けることなく必ず学園へ戻りましょう。誰一人欠けることなく、必ず、です」
その言葉に、シグマ・コード(フォーマットメモリー・d18226)も頷く。
(「俺の周りの奴も多くいるから気は抜けないな」)
今回は作戦成功と周りを無事に帰す事に専念。別の場所にいるだろう大事な仲間の顔を思い浮かべ、一つ深呼吸した。
「友達がデモノイドロードにされてたのもあって、パラジウムは殴ってやりたかった、けど。それは、他の人に任せて、ユウキはユウキのやるべきことをやるんだ、ぞ」
永倉・ユウキ(オールドディープ・d01383)はそう言って軽く拳を握る。
「ん。 天狗の高い鼻をへし折ってやる、ぞ」
と。鞍馬天狗は高くないけど。首尾よく行けば、鞍馬天狗の意を削ぐことが可能だろう。
しかし灼滅は、鞍馬天狗より外道丸を優先する方針のチームが多いらしい。
(「どちらかと言えば、今回のは外道丸さんの方に肩入れしたいんだけどな」)
普・通(正義を探求する凡人・d02987) は密かに思う。それでも、
「……参加した以上はやるべきことをやらないと、だね」
と気持ちを切り替えた。
(「どちらにしろ、ここで連中の頭を潰し切れない事で面倒な事になりそうだ」)
そう考える神條・エルザ(クリミナルブラック・d01676)だが、やることは全うするつもり。
「初依頼なので、皆さんの足を引っ張らないように頑張りたいと思います」
千紫・神苑(蒼ノ翼・d21779)はそう言いながらも、内心はドキドキ。そんな中でも、普さんの名前を聞くと寮のあの人を思い出す、と少しほっこりした。
「んじゃ、早く索敵行ってみようぜ」
ティート・ヴェルディ(九番目の剣は盾を貫く・d12718)の言葉に従い、一行は迷宮内の探索を開始した。迷わぬよう、神苑はスーパーGPSで位置を把握しながらペンで道順を書き込み、シグマは覚えた地図を参考に、隠し通路や罠などにも注意しながら歩いていく。峰月・戀(残響ノイズと恋の旋律・d22697)はDSKノーズを使い、周囲のダークネスの反応を調べていた。
「うん、周囲にはいないかな。皆、大丈夫だよ」
時折、そのように報告しながら。DSKノーズだけに頼らず、通は曲がり角や分岐点、部屋の出入り口に差し掛かる度に手鏡で先を確認し、慎重に進んでいく。神苑も念のために、と地図だけでなく後方にも注意を払っていた。
そうして、皆で静かに迷宮内を進んでいたその時。戀のDSKノーズが「業」の匂いを嗅ぎつける。
「うっ、この匂いは……あーもう、鼻が曲がりそう……」
鼻を押さえる彼女の様子に、どうやら敵は近くにいるらしい、と一行は気を引き締めた。今までよりさらに注意深く歩みを進め、何度目かの曲がり角で手鏡をかざした通が軽く息を呑む。
「……いた!」
小声で告げ、指差す通に、仲間達は殲術道具を構えて頷く。通が轟雷を放ち、それを皮切りに、次々に灼滅者達は敵に襲い掛かった。
「な……!? 敵襲か!?」
曲がり角の先にいた羅刹は突然のことに混乱しながらも、腕を異形化させて応戦してくる。どうやら単独行動をしていたようで、周囲には他の羅刹の姿はない。
「ま、せいぜい楽しませてもらおうか!」
にぃっと口角を上げ、ティートが雷を宿した拳でアッパーカットを繰り出す。
「尻尾巻いて逃げたりすんなよ?」
シグマも挑発して注意を引き付けつつ、魔導書 「Memento mori」からゲシュタルトバスターを放つ。
「……っ! ほざけ!」
きっとこちらを睨みつけ、敵が放った風の刃がシグマに確かな傷を負わせる。相手は精鋭ではないとはいえ、弱くはないようだ。それでも、神苑が中心となって回復し、次第に相手を追い詰めていく。幾度かの攻防の末、
「これで、とどめ、だっ!」
とユウキが放った影に飲み込まれ、羅刹は消滅していった。
●
一体の羅刹を倒した後、しばしの休憩を挟み、再び迷宮を進んでいく。大きな部屋などは敵の拠点になりそうだ、と避けつつ、幾度目かの階段を降りようとした時、再び戀のDSKノーズが反応した。
「また……近くにいるみたいだよ!」
その言葉に、油断なく階段の先を見つめる。降りた先に羅刹がいるのだろうか。様子を探るため、通は石を投げ落としてみる……と、ややあって階段を上ってくる足音が聞こえた。咄嗟に階段から離れ、すぐ側の通路で息を潜めて待つ。
果たして、上ってきたのはガトリングガンを携えた羅刹だった。こちらも一人、どうやら単独で行動している羅刹が多いようだ。尤も、単独行動してくれてた方がこちらもやりやすい。相手がこちらの存在に気付く前に、詩乃は神薙刃を放った。続いてエルザがサイキックソードを構成する光を爆発させ、相手の攻撃力を封じる。
「……敵か!」
こっちはさっきの羅刹よりも反応が早かった。素早くガトリングガンを構え、嵐のように弾丸を撃ち出す。弾丸の雨に撃たれ、前衛陣のうち何人かが少なくはない傷を負った。その上、狙いがうまく定まらなくなる。
「大丈夫ですか?」
神苑がすかさず清めの風を吹かせる。ディフェンダーの二人も回復で援護した。
バッドステータスにはバッドステータスで。戀は自らのポジションを活かし、催眠効果を持つ歌声を紡ぐ。その歌声に煩そうに頭を振り……
「ああもう……うざったい!」
戀に向かって異形の腕が振り下ろされる。それを、素早く回り込んだ詩乃が受け止める。
「そうはさせません……!」
そう言い、さらに両手からオーラを放出する。シグマもオーラキャノンを放ち、その上から、さらに灼滅者達の攻撃が降り注ぐ。敵も粘るが、他チームの仲間のためにも相手戦力を削るという灼滅者達の決意と猛攻を前に、やがては膝をついた。
これで2体目。今のところは順調、と言っていいだろうが、2体のダークネスとの戦いに、こちらも削られているのは確かなわけで。油断はできない。
と、後方に注意を払っていた神苑が、はっとして皆に告げた。
「後ろ……また別の羅刹が来ます!」
見ると、まだ遠くの方ではあるが、日本刀らしきものを下げた羅刹が歩いている。先ほどの戦いの音を聞きつけたか、それともたまたま通りがかっただけか。逃げようと思えば逃げられるかもしれないが、本意ではない。連戦となることは覚悟の上、灼滅者達は殲術道具を手に、再び踊りかかった。エルザのサイキックフラッシュが煌き、通が異形化した腕で殴りかかる。その間に、神苑は先ほどの戦いで負ったダメージを少しでも回復させようと清めの風を吹かせた。その彼に向かって、敵は冴え冴えとした月の如き衝撃を放ってくる。やはり回復手から潰すというのは定石なのか。
「そうは、させない、ぞ!」
その前にユウキが立ちはだかり、庇う。
「そーそー、オレら無視して先に後ろ狙うとかつまんねーじゃん。もっと楽しませてくれよっ!」
ティートも炎を宿らせた武器を叩き込み、燃え上がらせる。その挑発に乗ったか。今度はティートに向かって斬撃を振り下ろしてきた。その一撃が、重い。しかしそれでこそ、とティートは生き生きとした笑みを浮かべた。元々強い敵が好きなのだ。それでも無理は禁物、と詩乃は集気法でサポートする。
その後も戦いは続いた。戀が利き腕を巨大な砲台に変えて死の光線を浴びせ、毒で相手の体を侵し、エルザはリングスラッシャーを七つに分裂させて敵群を薙ぎ払う。
さらに灼滅者側の攻撃は続き、敵も次第に焦りを見せてくる。
「もうおしまいか?」
その言葉と共に放たれたシグマの禁呪が、炎を撒き散らす。おしまいじゃない、と辛うじて相手が発した言葉は炎に消えた。単なる負け惜しみだったと見える。炎が晴れた時、そこに羅刹の姿はなかった。
●
3体相手にして、それなりに消耗しているとはいえ、心霊手術を行うほどではない。衝撃ダメージだけ回復して、彼らは先に進んでいく。
しかしDSKノーズである程度は分かるとはいえ、いつ敵に出くわすか分からない状況での探索は精神的にも負担がかかる。これが初依頼の神苑にとってはなおさらだろう。しかし、彼は皆が心配せぬよう笑みは絶やさなかった。逆に大丈夫ですか、と仲間達を気遣う。詩乃は微笑んで大丈夫ですよ、と返しつつ、
「必ず全員無事に戻りましょうね」
と仲間達を鼓舞した。
そうして、見通しの悪い道に差し掛かった時だった。戀のDSKノーズが、これまでより濃密な「業」の匂いを嗅ぎ取る。
「皆、気をつけて!」
警告を発してすぐに、向かい側から2体の羅刹が現れた。
「お前らか。こそこそ襲撃繰り返してる輩っていうのは」
一体の、大柄な羅刹がフンと鼻を鳴らす。相手方も襲撃に気付いたらしい。
「チーム組んでよかったっすね!」
もう一体の、小柄な羅刹がはしゃぐように言った。どうやら向こうもチームを組み始めたらしい。それだけ警戒させることに成功したとも言えるが、まだ足りないとエルザは油断なく相手を睨みつけた。撤退しなければならない程の脅威と思わせなければ。
数は増えたが、事前に決めておいた通りに対応するのみ。
「どっちか集中させて早めに抜けるぞ!」
ティートが殲術道具を振りかざす。しかし、
「抜けさせねぇよ!」
大柄の羅刹が、巨大化させた腕をティートに振り下ろした。その衝撃は凄まじい。恐らく、クラッシャー相当の力を持っているのだろう。さらにもう一体の羅刹もティートに殴りかかろうとするが、2発もくらわせまいと詩乃はその間に割り込んだ。その体が地面に叩きつけられる。今までも仲間のダメージを肩代わりし続けてきたのだ、蓄積した傷は無視できるものではない。詩乃は心苦しく思いながらも、
「申し訳ありません、下がらせて頂きます……」
と前衛を退いた。
「気にしなくて大丈夫ですよ」
普段と区別をつけるように、丁寧な口調で告げた通は、改めて大柄な羅刹に向き直る。基本的に戦うことは苦手、それでもやるべきことはやる。息を吸って、オーラを集束させた拳を連続で叩き込んだ。詩乃の代わりにシグマが前に進み出たことを確認すると、エルザは舞うような足裁きで華麗に敵に近づき、サイキックフラッシュをお見舞いする。さっきのお返しとばかりに、ティートも抗雷撃をぶち込んだ。狙うのは大柄な方。戀もディーヴァーズメロディで同じ対象を狙う。
一方で、神苑は回復に専念していた。何しろ片方の敵はクラッシャー、こちらへのダメージも大きいから。だが、ただ一人のメディックとして回復の中心を担う彼に、敵は目をつけたらしい。
「アイツが回復の要ってことか」
大柄な羅刹がニヤリと笑い、
「うざったいし先潰しやしょうぜ!」
もう片方の羅刹が風の刃を放ってきた。狙いは的確、どうやらこっちはスナイパーのよう。やらせはしない、とユウキは咄嗟に神苑の前に立って庇った。
「ありがとうございます!」
感謝の言葉は忘れない。丁寧に頭を下げる彼に、ユウキは微笑む。
「ん。ユウキに任せておけ」
そう言うと敵をシールドバッシュで殴りつけ、狙いを自分に逸らそうとする。だが、ユウキ自身の耐久力は元々今回のメンバーの中でも少し低め。その上、今までにも仲間を庇っている。怒りを付与された羅刹から攻撃を受け続けるのはキツく、回復で凌ぎつつも、次第に傷は増えていった。下がりたいところだが、他にディフェンダーに代われそうな人はいない。ユウキは歯を食いしばって立ち続けた。
●
戦いは次第に苛烈を極めていった。今までに複数体の羅刹と戦い、消耗している上に、今回の相手は2体。敵の方とて連携はとれている。それでも、皆で力を合わせれば抜けられるはずと戀はバイオレンスギターを振り上げた。
「音楽好きとしてマナー違反だけど、今回ばっかりはなりふり構ってられないから、ね!」
巧みなギターテクニックで思い切り殴りつけ、相手の回復力を削ぐ。その戀に大柄な羅刹の鬼神変が叩き込まれた。一瞬頭が白くなったがなんとか踏みとどまった。しかし今ので大分持ってかれたと思う。
「にしてもコイツ、邪魔っすねぇ」
なおも神苑の前に立ち続けるユウキにも、小柄な羅刹から容赦なく腕が振るわれた。盾の力で凌ぎ続けていたがそれも限界、ついに地に倒れ付す。
これで盾は一人。シグマはできるだけ攻撃を影で受け流すようにしながら、仲間達を庇い、隙を見て攻撃する。だがすべて庇いきれるわけではない。相手の猛攻に神苑も膝を着き、交代して回復手となった詩乃も狙われ始める。
そんな中、少しでもダメージを稼ごうとエルザが繰り出した無数の拳に、大柄の羅刹の体が揺らめいたのを、灼滅者達は見た。相手だって弱ってきているのだ。こうなれば先に倒してしまった方が安全かもしれない、とティートはフォースブレイクを放った。通も続けて異形化させた腕で殴りつけ、シグマは手と影にオーラを纏わせ、連打を浴びせた。さらに、戀が与えた斧の一撃が、相手の防具を切り裂く。追い込まれた羅刹は焦り、とりあえず近くにいたエルザに巨大化させた腕を振りかざすが、それは鮮やかにサイキックソードで切り払った。
「覚悟しろ、その闇を切り裂く!」
続けて振るったサイキック斬りが、大柄な羅刹を灼滅した。
「あ……兄貴っ!?」
そう叫んだ小柄な方の羅刹が、恨めしげな瞳でこちらを見、神薙刃を詩乃に向かって放ってきた。スナイパーの力を持つだけあって、的確に彼女を射抜く。
「あ……申し訳、ありません、皆さん……」
その一撃に耐え切れず、詩乃の鮮やかな巫女服の赤が地に広がる。これでこちらの戦闘不能者は3名。半数が戦闘不能になれば撤退しようと思っていた、だが、片方に攻撃を集中させていたこともあり、残りの一体は傷も少なくピンピンしている。対してこちらは頼りになる回復手を失い、満身創痍の状態。この状態で戦えば、そう遠くないうちにもう一人戦闘不能が出ることは間違いない。
「……っ仕方ない、撤退だ! 次会った時は叩きのめしてやるよ!」
戦闘は好きだが、仲間の方が大事。余力のあるうちに、とティートは敵を指差して言った。元々相手の仕事は警戒、こちらが撤退を始めれば、恨めしい目はしていたものの追ってはこなかった。
戀がのDSKノーズで安全そうな道を探り、エルザが戦闘不能者を守りながら撤退していく。
(「せめて、鞍馬天狗を撤退させる目的が果たせてりゃいいけど……」)
アイツらも無事でありますように、という祈りも込めて、シグマは階段を駆け上がる。
そして、地上に出た彼らに、鞍馬天狗撤退の報が伝えられたのだった。
作者:ライ麦 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年4月22日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 8/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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