ガイオウガ、そしてスサノオ大神……。
大地を喰らう幻獣種共が「竜種」に目覚める日も、そう遠くはない……。
サイキックエナジーの隆起がゴッドモンスターさえも呼び起こしたこの状況で、未だ十分に動けぬとはいえ、日本沿海を我が「間合い」に収めることができたのは、まさに僥倖。
小賢しき雑魚共の縄張り争いも、王を僭称する簒奪者共の暗躍にも興味は無い。
我が望むは、我と死合うに値する強者のみ!
「武神大戦殲術陣」発動!
眠れる強者よ現れよ。武神の蒼き頂こそが、これより汝の宿命となるのだ!
「みんな集まったね、早速事件について説明するよ」
教室で椅子に座る能登・誠一郎(高校生エクスブレイン・dn0103)が話し始める。
「この間の戦いで柴崎・アキラを失った業大老一派が、新たな師範代を生み出そうと行動を開始したんだ。武神大戦天覧儀と呼ばれるアンブレイカブル同士の戦いを行なって、勝つ度に強くなっていくらしいんだ」
勝ち残った者が最終的に師範代としての力を得るという目論見のようだ。
「みんなにはこれを阻止する為に、アンブレイカブル同士の戦いが起きる前に現地に行って灼滅して欲しいんだよ」
真剣な声に、灼滅者は頷いて応える。
「だけど今回は1つ注意点があるんだ。敵に止めを刺した人は、武神大戦天覧儀の影響を受けて闇堕ちしてしまうんだよ」
アンブレイカブルならば力を得るだけだが、灼滅者だと得た力による影響で闇堕ちしてしまうのだ。
「でもアンブレイカブルを倒した後、余力があるようなら闇堕ちした人と戦い、元に戻してしまう事も可能なはずだよ」
闇堕ち直後はまだ本人の意識も僅かに残っている。抗えば戦闘力を抑える事も可能だろう。
「敵となるアンブレイカブルは加治・寛。以前に一度撃退した事がある相手だよ。あの頃より強くなった今のみんななら倒す事ができるよ」
空手の達人で、単体への近接戦闘を得意としている。油断は出来ない相手だ。
「今回の武神大戦天覧儀が行なわれる場所は福井県の海岸の岩場だよ。そこに敵は待ち構えているんだ」
隠れるような場所のない見通しの良い岩場だ。何も無い場所なので人気も無い。存分に戦えるだろう。
「厄介な依頼だけど、強い敵が生まれるのを手をこまねいている訳にもいかないからね。みんななら必ず成し遂げて、無事に帰ってきてくれるって信じてるよ」
誠一郎の信頼の籠もった言葉を受け、灼滅者達は戦いの場へ向かった。
参加者 | |
---|---|
花籠・チロル(みつばちハニー・d00340) |
柳・真夜(自覚なき逸般人・d00798) |
斎賀・芥(漆黒の暗殺者・d10320) |
ミスト・レインハート(追憶の影・d15170) |
天城・翡桜(碧色奇術・d15645) |
レナード・ノア(都忘れ・d21577) |
韜狐・彩蝶(白銀の狐・d23555) |
アレス・クロンヘイム(刹那・d24666) |
●武神大戦天覧儀
一面の青。見渡す限り青い海に青い空の景色が広がっている。
波が打ちつける音が響く岩場に、空手道衣を着た男が座して瞑想していた。
そこへ8人の少年少女が近づく。それぞれが真剣な表情で男へと闘志を向けていた。
「お前らは何者だ? ここは命を賭して戦う武神大戦天覧儀の場。知らずに来たなら立ち去れ」
瞑想を打ち切り男は立ち上がると、油断無く自然体で向き合う。
「武神大戦天覧儀というのはどういったものなんだ?」
斎賀・芥(漆黒の暗殺者・d10320)は問いかける。注意を引いている間に仲間達は男を囲むように位置を変えた。
「強者と戦い、勝った者は更なる強者となる。ただそれだけことだ」
簡潔に男は答えた。強い相手と戦い打ち勝つ事が全てだと。言葉は少なくとも男の体から漲る闘志がそれを雄弁に物語っていた。
「加治さん、は空手強い、ダネ……! わたしたち、戦いに、来た、ダヨ!」
たどたどしい日本語で、花籠・チロル(みつばちハニー・d00340)は挑戦を申し込む。
「ほう、俺を知っているのか。見たところアンブレイカブルではなさそうだが……いいだろう。戦うというのなら命を賭けて掛かって来い!」
咆える男の全身から闘気が放たれ、突風の如く灼滅者達の間を吹き抜けた。
「俺の名は加治寛っ! お前らの命を糧に、更なる武の高みに登る!」
名乗りを上げると腰を落とし、両手を軽く広げて構える。
「ならそれ以上強くなる前に、ここで倒させてもらうよ」
強い意思を瞳に宿し、ミスト・レインハート(追憶の影・d15170)はカードを取り出す。
「わが意志に応えよ」
虚空から現われた漆黒の大剣を担ぎ、大きく踏み込む。振り下ろされる刃を前にしても、加治は微動だにしない。
「ふんっ」
鉄塊が当たる直前、その手が動いた。手の甲が大剣の平を叩き軌道を変え、剣はそのままの勢いで地面を抉る。それと同時に前蹴りがミストの鳩尾に入っていた。
「はっ……」
「潰れろ」
口から息が漏れ上体が曲がる。そこへ加治の鋼のような拳が顔目掛けて放たれた。
「ぶっ潰れるのはお前のほうだぜ」
レナード・ノア(都忘れ・d21577)は剣に光を宿し、襲い来る拳の前に差し込んで受け止める。
「柳真夜、いざ参ります」
カードを解放した柳・真夜(自覚なき逸般人・d00798)は桜吹雪のようなオーラを纏い、音も無く駆け寄ると加治の体を掴み勢いのまま投げ倒す。
「武神大戦天覧儀か……灼滅者だと闇堕ちしてしまうのは厄介だな。気を引き締めて挑むとしよう」
そう言いながらもいつもと変わらぬ表情で、アレス・クロンヘイム(刹那・d24666)は縛霊手を構える。
「そうだねー。倒したら闇堕ちなんて、厄介な戦いだけどがんばるよー!」
ぐっと握り拳を作って韜狐・彩蝶(白銀の狐・d23555)が元気良く気合を入れると、九つの尾を持つ白銀色の狐へと姿を変え背中から炎の翼を生やす。そして駆け出すと倒れた加治に剣を振り下ろす。だが加治は倒れたまま蹴りで剣を弾いて蹴りの勢いを利用して起き上がる。そこへ続けて接近したアレスが縛霊手を脇腹に叩き込んだ。霊糸が加治の体に絡みつく。
「この程度で俺を縛ったつもりか!」
加治は全身に気を漲らせて霊糸を吹き飛ばすと、アレスに向けて拳を放つ。
「そうはさせません。動きを止めます」
天城・翡桜(碧色奇術・d15645)の足元から影が伸びると、鞭のようにしなって加治の腕に巻きついた。
●空手家
「さて……前回に続きダークネスは灼滅し、仲間は助けられるよう頑張ろうか……」
武神大戦殲術陣の依頼に二度目の参加をする芥は、気負う事無く前に出る。
加治の動きが止まった隙を突き、芥は剣を横薙ぎに振るい胴を斬り裂く。鮮血で胴着を濡らしながらも、加治は蹴りを放ち反撃する。それをライドキャリバーのファルコンが受け止めた。
「負けないように頑張る、ダヨ!」
影の戒めを引き千切ろうとする加治。そこへチロルが美しい歌声を奏でる。その声に魅惑され加治の力が緩んだ。
「隙ありだよー!」
駆け寄った彩蝶が脇腹に剣を突き刺す。寝かせた刃が肋骨をすり抜けて内臓に届こうとするのを、加治は筋肉を引き締めて止めた。
そこへ背後から真夜が雷を纏った拳を後頭部に放つ。しかし加治はまるで見えているように頭を前傾させて躱した。次の瞬間、真夜の後頭部に衝撃が走る。加治が前傾した体勢から後ろ回し蹴りを放ったのだ。膝をつく真夜の顔に向け加治は拳を打ち込む。
「背後であろうと殺気が籠もった攻撃ならば避けるのは容易い」
「この……くらいで!」
真夜は意識を朦朧とさせながらも、黒水晶の如き剣を振り抜き拳を迎撃する。その反動を利用して地面を転がって間合いを離した。
「そこだ!」
入れ替わるように飛び込んだミストが杖を振り下ろす。魔力によって形勢した白銀の刃が防ごうとした加治の腕に喰い込み骨が軋む。そこへ狙いしました矢が飛来し肩に突き刺さった。
「気をつけてください!」
弓を構えた翡桜の声と同時に、加治は踏み込みミストへ仕掛ける。だがその前にビハインドの唯織が割り込み、放たれる拳を胸に受ける。
「邪魔をするなら、まずはお前からだ!」
めり込ませた右拳を引きながら左足が跳ね上がり、唯織の側頭部を打ち抜き吹き飛ばす。止めに気を溜め放とうとするがその前を人影が遮った。
「次はお前か」
立ち塞がるレナードに加治は気の塊を放つ。レナードは眩いピンクのオーラを纏い、襲い来るエネルギーを受け止め弾き飛ばす。だがその眼前に気弾を追うように接近した加治が迫る。放たれる拳を腕で防ぎ、下段蹴りを上げた膝で受けて耐える。
「その程度で、オレがやられるかよ」
「そうか、なら受けきってみろ!」
速度を上げて放たれる突き突き突き、視認は出来ても反応が間に合わない連打を受けながらも、急所にだけは喰らわないように凌ぎ続ける。
「今のうちに怪我を治しておく」
敵の意識が逸れている間に、アレスは真夜と唯織に続けて矢を放ち、矢は体内に吸い込まれるように消えると同時に傷をも消し去った。
「こっちにも、相手はいるん、ダヨ!」
チロルが弓を構え、炎を纏った矢は射られる。矢は加治の背中に突き刺さり、炎が胴着に燃え移る。
「ふん、この程度の飛び道具で俺が倒せるか!」
加治はレナードの鳩尾に前蹴りを決めて吹き飛ばし、矢を引き抜いてチロルを睨みつけ、上服を破り捨てて炎を消した。そこへ背後に回った真夜が仕掛ける。奇しくも先と同じ頭部への打撃。
「通じんということがわからんか!」
加治は頭を前傾させて後ろ回し蹴りを放つ。
「私は一般人ですから、同じ事を繰り返すんです」
真夜は予測していたように加治の体を踏み台にして、蹴りの射程から逃れながら剣を振るう。刃が加治の振り上げた脚を斬りつけた。
「くっ、そんな動きをする一般人がいるものかっ」
真夜が着地するよりも速く、脚の傷など物ともせずに加治は間合いを詰める。その前にビハインドのイグニスが立ち塞がり攻撃を放つ。
「どけい!」
加治は左腕で円を描くように回して攻撃を捌くと、右の拳をイグニスの脇腹に叩き込む。頭が下がったところへ膝蹴りで顔面を打ち抜き叩き伏せる。だがその間に真夜は着地してビームを放って牽制した。
「この距離は俺の間合いよ!」
体が沈むように踏み込んでビームを正拳で迎撃する。拳が光を貫きそのまま真夜の胸に迫る。そこへ横手から光の刃が飛んでくると伸びた腕を斬り裂き軌道を変える。拳は狙いを外れて真夜の腕を打ち抜き骨を砕いた。
「これはっちょっと痛いですね……」
「大丈夫だ、すぐに骨を繋げる」
アレスが縛霊手から光を放ち、真夜の腕から痛みを取り除き折れた骨を繋げた。
「まだ立てたか」
「言ったろ、この程度じゃやられないってな」
光の剣を構えたレナードが傷だらけの体で立っていた。
「ほざいたな小僧!」
加治の体が跳躍すると、前転と共に浴びせ蹴りが放たれる。
「お前を倒すのは折り返し地点に過ぎない……だからそろそろ消えてもらう」
芥が割り込みその蹴りを受け止めると、ファルコンが横から突進し加治を撥ね飛ばす。
「ぬぅっ」
吹き飛ぶ体が宙で静止した。よく見れば黒い糸が体に巻き付いていた。芥が攻撃を受けた時に鋼糸を仕掛けていたのだ。芥は糸を引っ張り手繰り寄せる。
そこへチロルと翡桜が矢を射る。放たれた矢は空気を切り裂き、狙い違わず腹と脚を貫く。身動きが取れずに加治が落下したところへ、彩蝶が剣を振り下ろす。加治は腕で受け止めるが、そこへミストが背後から袈裟斬りに大剣を振り下ろした。噴き出る赤い鮮血が地面を汚す。
「シィャッ!」
背中を斬られながらも加治は後ろ蹴りでミストを吹き飛ばす。だが片足で動きが止まった瞬間に真夜が組み付いた。体を崩してそのまま持ち上げると地面に叩き付ける。
アレスはすぐさまミストに矢を放って治療を施す。
「ふんっ」
加治は倒れたまま真夜を蹴り飛ばすと起き上がる。そこへレナードが正面から剣を構えて突進した。傷ついた体を引き摺りながらも剣を突き出す。
「死ねぇぃっ」
対する加治もぐっと重心を落とし迎え撃つ。放たれた正拳突きと剣が交差する。拳はレナードの胸の中央を穿ち衝撃が内臓を破壊する。口から血が吐き散らされた。
「……見事。お前らの、勝ちだ……」
膝をついた加治の胸には剣が突き立っていた。鮮血が剣を伝わり地面に流れる。そのまま前のめりに倒れ、その体は消滅した。
●闇堕ち
「ぐっ……はぁ……」
苦悶の声をあげるレナードの体から眩いピンクの光が放たれる。その脳裏に友の面影が映り消えていく。光が収まると体から強い瘴気が放たれる。肌からは生気が無くなり、その頭部には左右から水晶で出来た角が生えていた。
「クックッ、やあっと出られたぜ、俺の新しい人生の始まりだ! 思う存分自由を満喫するぜ!」
両手を広げて笑うレナード。その邪悪な笑みは人のものではない、ダークネスと化した者の姿だった。その周囲を灼滅者が囲む。
「行かせません」
翡桜が影を伸ばしレナードの体を縛る。
「邪魔するなよ、邪魔するなら……殺しちまうぜ?」
レナードが影を斬り裂き、素早く死角に回ると剣を振るう。それを唯織が代わりに受けて消え去る。
「誰も殺させたりしないからねー!」
彩蝶は四つ足で駆け抜け、擦違う瞬間に跳躍して腕を剣で斬り裂く。
「今助ける。だから頑張って抗ってくれ。……全員で学園に帰らないとな」
「そうですよ、みんなで帰るんです。すぐ助けますから、己の闇に負けないでください」
アレスの影がレナードに巻きつき、動きを止めたところへ真夜はビームを放ちレナードを撃ち抜く。
「うるせーうるせー! オレの邪魔をするな! 消えちまえ!」
剣を手に襲い掛かるレナードの前に芥が立ち塞がる。
「どこまでも邪魔をさせてもらう」
横薙ぎに迫る刃を屈んで躱すと、腕に鋼糸を絡める。レナードはオーラを宿した蹴りを放つ。それをファルコンが受け止め、ボディを破損させて地面を転がった。
「クソッ静かに寝てやがれ、今はオレの時間だ……」
レナードは頭を振って悪態を吐く。
「絶対一緒に帰る、ダヨう……!!」
「チッ、その歌はやめろ」
心を籠めたチロルの歌声が響く。その音色は閉ざされた心の扉を叩く。不快そうに眉間に皺を寄せ、頭痛に耐えるように頭を抑えながらレナードは光刃を放った。
「気持ちをしっかり持て! 闇になんか飲まれるな、俺たちが必ず救いだす!」
ミストは光刃に対して、杖に魔力を纏わせて振るい打ち消すと、踏み込んでレナードの体に叩き付けた。
「イテーんだよ」
レナードは剣を振り下ろし、ミストは杖で受け止める。だが力負けしてじりじりと押されるミストの眼前に刃が迫る。
「絶対に、皆さん揃って帰るんです……!」
そこへ翡桜が矢を放つ。腕に刺さった衝撃にレナードの力が弱まり、ミストは押し返して剣を跳ね除ける。
「ちょっと痛いかもしれませんが、目を覚ましてください!」
無防備になったところへ真夜が後ろから組み付き、そのまま引っこ抜くように裏投げを放った。背中から地面に叩きつけられレナードは転がる。だがただではやられぬとばかりに、レナードの剣も真夜の腹部へと突き刺さっていた。
「強めにいくよー!」
起き上がろうとするところへ彩蝶がジグザクに走り抜ける。擦違いながら刃がレナードの体を斬り刻んでいく。
「畜生がちょこまかと!」
レナードも反撃に剣を振るうが、イグニスがその刃を受け止めた。
「そんな悪い意思に、負けたらダメ、ダヨ!」
「その通り、こんな所で闇に負ける訳にはいかないだろう?」
チロルの放った炎の矢を、レナードは剣で払い落とそうとするが、アレスの矢がその腕を貫く。剣は狙いを違え、炎の矢が胸に突き刺さった。肉を焼く痛みがレナードの意識を混濁させる。
「大人しく寝てろ……今はオレの時間だろうが……」
レナードは矢を引き抜き、チラリと周囲を窺うと、戦況を不利と見て海へ跳躍して逃げようとする。
「逃がすか! 届かせてみせる!」
ミストが追い掛け杖を振るう。だが後一歩届かない。そう思った時、レナードの動きが鈍った。
「皆で帰るぞ」
芥の黒い糸が周囲に張り巡らされていた。それに引っ掛かり僅かな時間が生まれた。その間にミストの杖が届く。フルスイングで顔面を殴られ、レナードの意識が飛んだ。
●全員で
目を覚ますと視界一面に真っ青な空が見える。そこで漸く自分が寝ているのに気付き、起き上がろうとすると体中に激痛が走る。
「フルスイングとか、まじいてぇ……」
腫れた頬をさすりながらレナードは上体を起こす。
「大丈夫か?」
傍で治療を施していたアレスがそっと体を支えてやった。
「ああ、きっつい一発で目が覚めたぜ」
痛みを堪えながらもレナードは軽口を叩いて笑ってみせると、アレスも頷いてほんの少し表情を緩めた。
周囲には疲れた顔の仲間達が座って休憩を取っていた。
「良かった、元に戻ったん、ダネ!」
「本当に、無事で良かったですね」
チロルは安心して花のような笑顔を咲かせ、翡桜も柔らかい笑みを浮かべた。
「これで全員で帰れますね」
出血は止めたが、痛みと疲労に座り込んだ真夜は息を吐く。
「俺たちが力を合わせれば、闇堕ちだって恐れる事はないってことだね!」
「そうだよ! ボクたちにかかればどんな事件も解決だよー!」
明るくミストが自信満々そうな表情で言ってみせると、人の姿に戻った彩蝶も笑顔で腕を上げて賛同する。その楽しげな様子に釣られたように皆に笑い声が広がった。
「さあ、帰ろう」
芥の言葉に皆が立ち上がる。よろける仲間に手を貸し、学園へと全員揃って歩き始める。誰一人欠けることなく、青空のような晴々とした気持ちで海に背を向けた。
作者:天木一 |
重傷:柳・真夜(自覚なき逸般刃・d00798) レナード・ノア(夜行・d21577) 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年5月13日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 6/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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