「間に合った……って、あれ? 紙がねぇ!」
俺の名はモガミ・タクト。孤独と静寂を愛する、いわゆる普通の男子中学生だ。
朝食べたヨーグルトのせいか、一限目の終わり頃から猛烈に腹が痛くなって、チャイムと同時に旧校舎のトイレに駆け込んだ。
たかが排泄行為如きで騒ぎ立てるガキ臭い俗物共に見られる事なく用が足せる、と安堵したのも束の間。普段誰も使わないだけあって、紙が無い。隣の個室にも無い。予備も無い。
無論ワイルドな俺は、ポケットティッシュなんざ携帯していない。
まさに万事休す!
「ご主人様ー? 紙でしたらこちらに御座いますよー?」
「おおっ!」
いつからそこに居たのか、便座を前に逡巡する俺に、トイレットペーパーを差し出すエプロンドレスの美少女。
「って、なんでお前が居るんだよ! 学校の中はついてこなくて良いって言っただろ! と言うかそもそもここ男子トイレだぞ!」
「ご主人様がお困りの様でしたのでー。専属メイドとしては見過す訳にもいかずー」
ニコニコと笑顔のまま、小首を傾げるメイド。
彼女の名前はミホ。一人暮らしをしている俺の家に、数週間前、突然やって来た。
海外出張中の父親が手配した専属メイドだと言うが……あのクソオヤジ、余計な事しやがって。どうせならもっと貧乳で眼鏡で……いや、そんな事はどうでもいい。
「良いから出てけー!」
「はい、何か御座いましたらお呼びつけくださいませー」
とにかく24時間俺に付きまとって、風呂だろうとトイレだろうと入ってくる。……俺の静謐に包まれた青春を返せと言いたいッ!
「……淫魔ですわ。強力なダークネスになる素質を備えた一般人を、籠絡して自らの手駒にしようと蠢動している様ですの」
灼滅者達が来るまで読んでいたらしいラノベを机の上に置き、有朱・絵梨佳(小学生エクスブレイン・dn0043)は説明を初めた。
「淫魔は、男子……タクトが好みそうな様々な演出によって彼と接触し、自分に惚れる様な段取りを踏んでいますわ。このままだと、強力な……しかも淫魔の意のままに動くダークネスが誕生する事になりますわ」
何としても阻止せねばならないが、問題はその方法である。
「いくつか私が思いつくところでは……問答無用で淫魔を灼滅。タクトが闇堕ちしたら彼も灼滅。まぁシンプルだけれど、スマートとは言いにくいかも知れませんわね」
とは言え、このパターンでも倒す事が出来れば作戦上は成功だ。
「或いは……タクトと淫魔を引き離し、まず淫魔を灼滅する。もちろん、淫魔が居なくなった事に気づいてタクトが闇堕ちする可能性はあるけれど、そうならないようにフォローが必要になりますわね」
戦いに加え、タクトの心に対するアプローチが鍵を握るパターンだ。
メイドより魅力的な少女を演じて接触する事で、彼に好意を寄せるのは淫魔だけではない(モテ期が来た)と思わすことが出来れば、彼と(元々タクトのどストライクと言う訳では無い)淫魔の関係は揺らぐだろう。
逆に、メイドの悪評を吹き込むと言った手段も有効かも知れない。タクトは元々非モテで、猜疑心も強いタイプだ。
ともかくこれらの工作が成功すれば、引き離すにせよ、フォローするにせよ都合が良くなる事は間違いない。
「後は……まずタクトを説得し、彼の了解を得て淫魔を倒す。説得が完璧なら、彼は淫魔が倒される事を受け入れ、闇堕ちする事は無いでしょうね」
成功すればスマートだが、かなりの交渉術、話術が要求される事は想像に難くない。
「まぁ……これは私の考えた一例(3つだけど)ですわ。もっと違う作戦もあるでしょうし、何としても任務を成功させて下さいまし」
成功条件は最低でも「ダークネス1体を倒す事」淫魔でも闇堕ちしたダークネスでも構わないが、それが最低条件だ。
「タクトは一応普通の中学生なので、自宅――通学路――学校と言うのが基本的な行動範囲ですわ。彼には友人もおらず、両親も不在の2人暮らし。接触は簡単でしょうけれど、メイド淫魔は常に目の届くところに居る様ですわ」
とは言え、淫魔もタクトも灼滅者達の来訪を感知できない。どの様な接触方法を取るかは、こちらに選択権がある。最大限活かしていきたい部分だ。
メイド淫魔の名はミホ。知恵の回る魅力的な美少女の外見だが、戦いは余り得意としない様だ。
タクトが闇堕ちした場合は、アンブレイカブルとなる。こちらは淫魔が注目しただけあって、かなりの強敵となる事が予想される。
「一筋縄ではいかない作戦だけれど、貴方達なら大丈夫ですわ。吉報を待っていますわね」
そう言うと、絵梨佳は灼滅者達を送り出すのだった。
参加者 | |
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若生・めぐみ(歌って踊れるコスプレアイドル・d01426) |
パメラ・ウィーラー(シルキーフラウ・d06196) |
須野元・参三(戦場の女神・d13687) |
ユキ・タティーラ(ナイトオブブラックドッグ・d13771) |
宮代・庵(小学生神薙使い・d15709) |
安楽・刻(ワースレスファンタジー・d18614) |
新路・桃子(ティラミス・d24483) |
ナターリヤ・アリーニン(夢魅入るクークラ・d24954) |
●
嘘か本当か解らないが、一生のうちに3回、モテ期が来ると言う。
一応言っておくが、俺は三次元の女に興味は無い。もちろん男にもだ。俺は何よりも孤独と静寂……そしてこれは俺の裏の顔になるが……美少女ゲーと萌えアニメを愛している。
俺の三次元におけるモテ期は幼稚園で一回、小学校低学年で一回。そして中二の今、残りの一回が何の前触れもなく唐突にやってきた。
「ご主人様、今日は午後から小雨がパラつく可能性があるそうですー」
「……」
「大きめの傘を持って参りましたー。これでしたら、2人で入っても大丈夫で御座いますー♪」
「はぁ?! なんでお前と相合傘しなきゃいけないんだよ!」
「お嫌ですかぁ?」
「嫌に決まってるだろ!」
「クスン……でもそう仰ると思って、ちゃんと2本持ってきておりますー。じゃじゃーん♪」
エプロンドレスを纏い、俺に纏わり付くようにしながら歩いているこの女は、自称専属メイドのミホ。
オヤジの差し金らしいが、四六時中俺に纏わり付いて、何でもかんでも世話を焼きたがる。
まぁ三次元にしては、見た目も良い方で胸もデカイが……。
「アニキ、お弁当あげる……」
「え……ア、アニキ?」
「作りすぎただけで、別にアニキの為に作ったんじゃないんだからね」
「いや、あの……」
「え? 幼馴染のめぐみの事忘れちゃったの……。ふん、べ、別に落ち込んでないんだから、昔の約束なんてめぐみだって覚えてないんだから」
「あー、えー……めぐみ……居たような、居ない様な……昔の約束?」
「ようやく思い出したの? 全然嬉しくなんかないけどっ」
通学路の途中、顔を真っ赤にしながら弁当箱を差し出すツインテ眼鏡ロリは、若生・めぐみ(歌って踊れるコスプレアイドル・d01426)。
全く覚えていないが、自称俺の幼馴染み。真偽はともかく、俺に好意を寄せている事は間違いないだろう。見た目はかなり俺の理想に近い。黒縁眼鏡という所も高ポイントだ。
「ご主人様の幼馴染み……? ご厚意は痛み入りますが、お食事は既に私が用意して御座いますのでー」
と、2人の間に割り込む様に口を出すミホ。やはり自分の役目を他の女に取られるのは都合が悪いらしい。
「モガミよ! お主はわらわのものじゃ! 今日こそわらわのものにしてみせるぞ……ついてまいれー」
「んえっ?!」
「ちょっ! 何をなさるのですか貴女はー!」
「なんじゃ、モガミよ……。このような胸の大きさしかとりえのなさそうなメイドがよいのか? そんなにメイドがほしいならわらわに使える給仕をそなたにつけても良いし、なんならわらわが奉仕してやっても良いぞ!」
「な、なっ!?」
そして俺の腕を引っ張る強引な和装少女は、宮代・庵(小学生神薙使い・d15709)。神のお告げだがなんだかによって、俺を婿にする気満々らしい。
こう見えて名家のお嬢様なのか、ちょくちょく金持ちアピールが飛び出す。見た目も俺好みだし、逆玉の輿というのも決して悪い話ではないが……。
「ご主人様ー! この様な方々はほっといて、参りましょう!」
と、ミホまで俺の腕を引っ張り始める。アニメやゲームでよくある、主人公の奪い合いだ。
今の俺の姿を見たら、きっと世の中のモテナイオタクどもは羨ましがる事だろう。
「Здравствуйте(こんにちは)」
「え、ず、ずどらーすとびちぇ?」
と、そんな優越感に浸っていたのも束の間。生で聞くのは初めてのロシア語に振り向けば、そこに居たのは兎の人形で口元を隠し、腹話術の様に喋る外国人の少女。
声優ラジオによってロシア語の挨拶を会得していなければ、反応出来なかった所だ。
「Очень рад Познакомиться(お会いできて嬉しいです)」
「えっ……あー……」
「はじめまして……ナターリヤといいます」
「あ、日本語喋れるのか……」
彼女はナターリヤ・アリーニン(夢魅入るクークラ・d24954)。ミステリアスなロシアン美少女だ。
恥ずかしそうにぬいぐるみで会話するその様子は、到底三次元とは思えないレベル。恐るべし大ロシア。
「ご主人様ー!」
「わ、解ってるって……ん?」
ミホにグイグイ引っ張られた俺の視界に飛び込んできたのは、電信柱の影からこっちをじっと見る人影。
「……」
目が合うと、恥ずかしそうに頬を赤らめて手を振るのは、どこかボーイッシュで小柄な少女。ユキ・タティーラ(ナイトオブブラックドッグ・d13771)。
レーストップスに花柄のスカート、お洒落な余所行きルックは、育ちの良さを窺わせる。
「……」
俺は可憐な少女に釣られるように、思わず手を振り返す。
「あの……タクトさん……一番じゃないのは知っていますが、一緒にいていいです?」
と、そんな俺に声を掛けてきたのは、黒髪にお下げ、眼鏡のセーラー服。古き良き昭和の女子高生を思わせる新路・桃子(ティラミス・d24483)。
ついに俺のモテ力は、年上のお姉さんにも届き得たと言う事か。しかも大和撫子特有の忍ぶ恋は、年下好きの俺の価値観をも揺るがしかねない殺傷力を秘めている。
「ご主人様! この様な連中を相手にしてはいけませんー! どうせ何か邪な企みがある悪女共です! タクト様が女性慣れしてないからって、騙そうとしてるだけです!」
「む……」
「モテるなんてただしイケメンに限る話です。きっとタクト様を騙して笑いものにするか、妖しげなセミナーに連れて行くのが目的です!」
「なん……だと……?」
と、耳元で囁き始めるミホ。
言われてみれば、何のフラグも踏まずにいきなりモテ始めるなんて妙な話だ。舞い上がった挙げ句、学校中の笑いものにされたり、羽毛布団でも買わされたりしたら取り返しがつかない。
俺はここで少し冷静になって自らの置かれた状況を見直してみる事にした。
●
俺を取り巻くヒロイン達の中で、出自が明確なのはミホだけだ。オヤジが雇った専属メイドと言う事で、立ち位置ははっきりしている。
どうあれ、彼女に関しては信頼して良さそうだ。
「あ……ミホさん! この間はありがとうございました!」
「「……え?」」
「その……僕、家族いなくて……友達も、あんまりだから……。優しくしてもらえるの、とっても嬉しくて……好きに、なっちゃったみたいで……」
「「……え?」」
唐突に現れ、ミホの手を取りつつ告白し始めたのは、安楽・刻(ワースレスファンタジー・d18614)。恐らく高校生くらいの優男で、認めたくは無いがなかなかのイケメンだ。
「ど、どういう事だ……?」
「え、いえ! 人違いですっ! 私はこんな方存じませんー!」
「……いきなりで、本当にごめんなさい……。でも……もし良かったら、僕と付き合って、ください……!」
――バァーンッ!!
愛の告白である。俺の頭は瞬間的に真っ白になった。攻略済みのヒロインが突然ぽっと出の男キャラにNTR……もとい、奪われたのだ。
この衝撃は親友であり我が子同然のブルータスに裏切られたシーザーの心境に近い(多分)。
「な、何を言ってるんですかー! ご主人様、これは誤解です! この方とは初対面ですー!」
「……触るなよ」
「え?」
「馴れ馴れしく触るなって言ってるんだよ! 誰にでもそうなのか!」
「ご、ご主人様……」
ミホがいかに潔白を訴えようと、俺の心に生じた疑念を打ち消す事など出来ようはずもない。
「タクトさんを悲しませるなんて悪いひとですね……人間さんに迷惑かけちゃダメって、言ってるじゃないですか~」
「?!」
光彩の無い瞳をミホに向けながら、つかつかと歩み寄ってくるのはパメラ・ウィーラー(シルキーフラウ・d06196)。
「タクトさん、安心して下さいね~。タクトさんを悲しませる悪い子は私が許しませんから~」
「……」
俺の方を向いて笑うが、相変わらず瞳に光はない。これがリアルヤンデレ……! 恐怖と感動がない交ぜになって、俺の心を満たしてゆくのを感じる。
そうさ、仮にミホが俺を裏切ったとしても、俺にはまだこんなに多種多様なヒロイン達が残っているじゃないか。
「危ない所だったな。あいつはあなたを籠絡しようとしている」
ポンと肩を叩きつつ、声を掛けてきたのは須野元・参三(戦場の女神・d13687)。
「心配するな、崇高なる血筋を継承するこの私がはせ参じたのだからな」
と、やたら自信ありげに言う。俗に言う女騎士とか姫騎士キャラと言った所か。正直言ってしまうと、俺はそう言う完全無欠の高貴なキャラには余り興味がない。どちらかと言うと、欠点があって守ってあげたくなるタイプの方が好みなのだ。
「ちょっと貴方達ー! これは私とご主人様の仲を裂くための陰謀ですねー!」
「ヒッ!?」
ミホが大声を出したのに反応し、すくみ上がって俺の背中に隠れる参三。
何というギャップ……そういうので良いんだよ、そういうので。
「あんたみたいな、誰にでも色目使う牛乳女は、アニキの好みじゃないんだから、めぐみみたいなぺたん子が好みなんだからね!!」
と、今度はめぐみが俺の腕を掴みつつミホに言い放つ。良く解ってるじゃないか。
「モガミさん、大丈夫ですか?」
「ん、あぁ……大丈夫だ、問題ない」
今度は、ユキが俺の顔を見上げながら気遣ってくれる。
そうさ、よくよく考えて見れば、そもそもミホはオヤジに雇われたから俺に仕えているだけ。これはメイド喫茶のメイド達が俺に愛想良くするのと同じ仕組みだ。到底真実の愛とは言えない。
その上、俺に仕える任務そっちのけで他の男に色目を使っていたなんて、これはもう許しがたい背信行為だ。
「モガミよ、ここから先は女同士で話を付ける。お主は安全な所に下がっておれ」
庵が小柄な体格に似合わぬ力で、俺を引っ張る。
「ご主じ――ごほぁっ!」
ミホは尚も俺に何かを訴えようとするが、その前に桃子が立ちふさがる。ミホの言葉が不自然に途切れたのは何故だろう。
しかし、考えて見れば、俺は学校に行く途中だった。ヒロイン達による俺争奪戦の行方は気になったが、ここは遅刻を回避すべく学校へと走る事にした。義務教育のつらいところだ。
●
「何も知らない男の子の純情を弄んで籠絡しようなんてのはモモちゃんが許しません。まあ、強くなりそうな方ですからグッと来ちゃうのは解りますが……それとメイドさんは家具だからこそ正義。家具がしゃしゃるのは主人の望みによるものでなきゃあダメです」
「げほっ……あ、貴方達ー……私の正体を知って邪魔したんですねー……!」
タクトに見えない角度で腹パンを見舞う桃子。ミホは咳き込みつつ、目の前の8人が自分の計画を知って妨害しに来た敵である事を確信する。
「一言で言うとですね……アンタ一ミリも萌えねえんだよ!!!!」
「ぐぬぬ……邪魔者は許しませんよー!」
桃子の言葉に、地団駄を踏むミホ。
「アニキを誘惑する悪女はめぐみが追い払っちゃうんだから」
「っ! 悪女はどっちですかー!」
抗議するミホの言葉を余所に、魔力を穂先に籠めた妖の槍を繰り出すめぐみ。
「彼を日常に戻してあげないと、ね……」
「ごいっしょに、がんばり、ますのです……!」
次いで、サウンドシャッターで音を遮断した刻は、出現したビハインドの攻撃と共に影を放つ。先ほどまでの腹話術とは打って変わって、バイオレンスギターを掻き鳴らすナターリヤ。
「揺れ動きやすい思春期男性の心につけいり籠絡しようなどとは許しがたい淫魔ですね……」
「覚悟!」
これまでの演技をやめ、情熱的なステップを踏む庵。ユキもサイキックソードを抜き放ち、赤い光刃を振るう。
「くうっ……あんな有望な人材……みすみす逃すわけには!」
対するミホも、はたきを手に必死の抵抗を見せる。
とは言え、完全にタクトを切り離され、包囲された状況ではその抵抗も限界が見えている。
「この私にあんな痛い男を口説かせた罪は重いぞ。終わらせてやろう」
「ゆっくり反省していってくださいね~」
参三のバスターライフルが眩い閃光を放ち、(もう演技の必要はないのだが)黒い笑顔が堂に入っているパメラの注射器がミホの背を捉える。
「くっ……私の……計画が……」
どさりと倒れ伏すミホ。
●
人生にはモテ期が3回あると言う。それが嘘か本当かは解らない。
ただ一つ言えるのは、3回目のモテ期は俺の人生の中でも、特別なモテ期になるだろうと言う事だ。
突如現れた専属メイドのミホ……彼女を奪った刻とか言う男……まぁ、アイツらの事はもういい。
ツインテ眼鏡っ娘の妹キャラ、めぐみ。
三次元で光彩の無い瞳を初めて見せてくれたヤンデレパメラ。
高貴なる残念ヘタレ姫、参三。
可憐で心優しいボーイッシュ少女、ユキ。
怪力逆玉押しかけ女房の庵。
地味だけど清純な大和撫子、桃子先輩。
偉大なるロシアが産んだ実在の妖精、ナターリヤ。
俺にはこんなにも素晴らしいヒロイン達との、輝かしいハーレム生活が控えているのだから。放課後が待ち遠しい限りだ。
――と、そんな期待に胸を膨らませて下校したタクトがどの様に現実と折り合いを付けるかはまた別の話であるが、ミホとの別離を受け入れた彼が闇に堕ちる事は無い。
より深く2次元に堕ちる可能性はあるが……それは彼自身で何とかして貰うとしよう。
かくして、淫魔の手駒闇落ち計画は、灼滅者達の名演熱演によって無事阻止されたのであった。めでたしめでたし!
作者:小茄 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年5月17日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 2/感動した 7/素敵だった 5/キャラが大事にされていた 5
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