迷い子アウネ

    作者:奏蛍

    ●壊された隠れ家
     誰も近寄らなくなった雑居ビルがあった。通路が入り乱れ、たくさんのドアが並ぶ。
     目印になるものがないせいか、初めて入った者は道に迷ってしまう。そんな守られた場所で、小さな女の子が息を吐く。
     小回りが利くこの場所は、女の子にとって安全な隠れ家だった。しかし何事にも終わりがある。
    「更なる高みを目指し、混沌を駆け巡ろうか!」
     そう、六六六人衆には身を守る隠れ家など必要がないのだ。突然、外から響き渡った声に女の子は顔を上げた。
     窓の一つに身を寄せて、外を覗き込む。
    「……!?」
     そして息を飲んだ。赤いロードローラーが迫っている。
     何が起こっているかわからずに目を見開いた女の子が衝撃を感じた。隠れ家である大切なビルが壊されている。
    「ちょ、ちょ、ちょ、何なのよぉ!」
     こうなっては身を守る安全な隠れ家は、もうその目的を果たさない。転がるようにビルから飛び出す。
     安全な隠れ家が瓦礫と化し、跡形もなくなった場所をロードローラーが駆け抜けていくのだった。
     
    ●ロードローラー
    「六六六人衆の???(トリプルクエスチョン)が動いたみたいなんだ!」
     教室に集まった灼滅者(スレイヤー)たちを見渡しながら須藤・まりん(中学生エクスブレイン・dn0003)がぐっと拳を握った。ダークネスの持つバベルの鎖の力による予知をかいくぐるには、彼女たちエクスブレインの未来予測が必要になる。
     ???によって闇堕ちさせられてしまった外法院ウツロギが、分裂という特異な才能を持つ六六六人衆となてしまった。そして序列二八八位のクリスマス爆破男が灼滅されたことによって空いた席に収まったのだった。
     序列二八八位となったロードローラーは、分裂によって次々に事件を起こそうとしている。みんなにはこの分裂したロードローラーの事件を解決してもらいたい。
     ロードローラーをどうにかしたいところではあるが、みんなが駆けつけるときにはすでに去った後となる。そのためみんなには、序列四九六位の迷い子アウネの灼滅をお願いしたい。
     迷い子アウネは廃墟とした雑居ビルを住処として、自分を襲いに来る六六六人衆を倒すことによって序列を上げてきた女の子だ。そのため、拠点を含めた上での序列であったと言えよう。
     なぜ迷い子と言われるかと言えば、雑居ビルに入ったものを迷わせ奇襲をかけるからだ。実は自分が初めて雑居ビルに入った時に迷子になったからではない……ないはずである。
     ともかく強敵であることは変わらないが、拠点を破壊された直後であれば灼滅が可能である。アウネは殺人鬼のサイキックとバスターライフル を使ってくる。
     拠点である住処を奪われたいま、アウネは逃走も難しい状況になっている。逃走するとしたら、みんなが灼滅に失敗した時となるだろう。
    「六六六人衆の殺し合いを助長しようとしているのかもね」
     うーんと頭を捻ったまりんが呟く。ウツロギが上位の六六六人衆を弱体化させることで、六六六人衆同士の殺し合いを煽る結果になるのではないかと……。
     けれど高い序列を持つ六六六人衆を灼滅するチャンスではある。このチャンスを逃す必要はない。
    「新しい拠点を手に入れようとして、無茶な活動をされても困るからね」
     アウネを灼滅することが、大きな被害が出る可能性の芽を潰すことにもなるのだ。
    「強敵だから絶対に油断しないで頑張ってきてね!」


    参加者
    江楠・マキナ(トーチカ・d01597)
    小碓・八雲(鏖殺の凶鳥・d01991)
    月詠・千尋(ソウルダイバー・d04249)
    綾木・祇翠(紅焔の風雲・d05886)
    深束・葵(ミスメイデン・d11424)
    嶋田・絹代(どうでもいい謎・d14475)
    花衆・七音(デモンズソード・d23621)
    夏秋冬・袖(好奇心は猫を殺す・d26771)

    ■リプレイ

    ●瓦礫の女の子
    「ハローワールド」
     瓦礫の前で力が抜けた様に座り込んでいる女の子がいる。そう、序列四九六位のアウネだ。
     その姿を確認した瞬間に、江楠・マキナ(トーチカ・d01597)が力を解放したのだ。力を解放してから、すぐに飛び出さなかったのには理由がある。
     ちょっと……いやかなり不憫だなと思う。ロードローラーに轢かれなかったのが不幸中の幸いだろうか。
     その惨状を見て、深束・葵(ミスメイデン・d11424)も微かに瞳を見開いた。……外法院先輩、好き勝手にやっちゃってるよね、これ。
     そしてふぅっと息を吐きながら、再び惨状を見渡す。本気で天下を取る気なのかはわからないが、分裂して全部異なる行動をしているロードローラーにも何か意味があると思う葵だ。
     けれどそのことに関しては後で考えるとして、今は赤いロードローラーが残した掃除の続きをしようと葵は思考を止めた。
    「弱体化した分裂体でこれほどの破壊力、か。二八八位は伊達じゃないようだね」
     白髪のくせっ毛を揺らした月詠・千尋(ソウルダイバー・d04249)が瓦礫の山を見ながら呟いた。迷子になるくらいの広さを持っていたビルをこうも簡単に破壊していくロードローラー。
     しかしこれも怪我の功名と言うのだろうか? と言う様に、首を傾げる。そして瓦礫から再びアウネに視線を戻した千尋が体に緊張を走らせる。
    「サリュ、迷子の殺人鬼」
     そう、裁きの時間の始まりだ。さっと千尋が駆け出すのと同時に、マキナが頷く。いくらかなり不憫だと思ったとしても、相手は六六六人衆。
    「六六六人衆の皆は、いつでもそういう覚悟なんてできてるものだよね?」
     きっと……と呟いたマキナが黒いハートマークを胸元に具現化させ、生命力と攻撃力を高めていく。その横を滑るように、灼滅者たちが音もなく飛び出していく。
     長い黒髪を揺らした繊細な体つきから、花衆・七音(デモンズソード・d23621)が力を解放して姿を変える。右頬にあった黒いスペードを黒い体に走らせながら、闇を滴らせる。
     闇落ちしたウツロギの意図はわからないが、高位の六六六人衆を灼滅する絶好のチャンスであることは変わりない。
    「絶対無駄にはせえへんで!」
     逃げ道を防ぐように広がる仲間の後を追って、七音も移動する。
    「へっへっへっ……」
     全員が動き出したと思った場所で、夏秋冬・袖(好奇心は猫を殺す・d26771)が声を出す。口癖なのか、意識して発している感じはしない。
     姑息な性格をしている袖は、罠だろうが挑発だろうが、嫌がらせだろうが卑怯であろうが勝てば官軍と思っている。だからこそ、アウネが気づいていない今こそが初撃の時なのだ。
     さっと袖の指が走る。激しくかき鳴らされたギターから音波が溢れ出る。
     そしてアウネの体を傷つけた。後方からきた攻撃にアウネがさっと振り向く。
     小さな体に見合う素早さだ。しかしその表情は自らの隠れ家を壊された時から変わらず呆然としている。
     条件反射で動いているだけの様だ。しかしその条件反射のせいで、前から受けるはずだった攻撃を後方に変えてしまった。
     螺旋の如き捻りを加えた千尋の一撃がアウネを穿つ。
    「呆然としてるところで悪いけど……アンタを殺しに来た」
     攻撃の衝撃より、自分が置かれている状況を飲み込めないらしいアウネに小碓・八雲(鏖殺の凶鳥・d01991)が油断なく構えながら声をかける。アウネにはもう必勝戦法のカードを切ることは出来ない。
     けれども八雲の瞳は、そんな状態でも自分たち相手に臆したりしないだろうと告げている。
    「ダークネスなら俺達よりも強いだろ?」
     小細工なしの戦を楽しもうぜと響いた別の声にアウネの瞳が見開く。そこには長い深紅の髪を風になびかせた綾木・祇翠(紅焔の風雲・d05886)がいる。
     アウネの瞳が祇翠をとらえた時には、オーラを宿した拳が叩きつけられていた。また反射的に後方に飛ぼうとしたアウネの足を瓦礫が引きずる。
     そして息を飲んだ。何のモーションも予測もなかった。
     気づいたら死角に風を感じた。
    「久当流……始の太刀、蓮徹ッ!」
     八雲の放った鋭い斬撃が決まる。傷を受けたアウネの体が瓦礫を崩して音を立てた。
     頭を振って、状況を理解しようとしたアウネに向かって嶋田・絹代(どうでもいい謎・d14475)が口を開く。
    「その序列くれよ。八等分するからさ」
     冗談とも本気とも取れるように、にやりと笑った絹代が瓦礫の暗闇から自らの影を走らせるのだった。

    ●瓦礫の戦い
     絹代が向かわせた影が大きく口を開いてアウネを飲み込む。正直、堕ちたロードローラーに感謝している絹代だ。
     トリプルクエスチョンと接触できるチャンスが生まれたかもしれないと思ってしまうのだ。もちろん、本物に会ったときは何としても連れ戻したいと思ってもいる。
     聴いてる話ではかなり慕われているみたいだしと、絹代が思った瞬間に闇を切り裂いたアウネが飛び出す。
    「人が考え事してる時に何なのよ!」
     隠れ家を壊されたことで、たぶん途方に暮れてしまっていたであろうアウネの瞳は今度は怒りに燃えている。微かに瞳を細めた瞬間、アウネの姿が消える。
    「くっ、速いし重い!」
     突然、死角から斬りかかられた千尋が息を飲む。確かにアウネの刃を受け止めきれたと思った瞬間、体に衝撃が走る。
     斬り裂かれたことでふらついた千尋の体に七音が癒しの力を込めた矢を放つ。
    「大丈夫やろ?」
     確認する様に声を出した七音に千尋が頷く。
    「……弱体化しても序列通りの凶悪さだよ」
     そして痛みを飛ばすように微かに首を振る。その後ろから葵が構えるのと同時に、葵のライドキャリバーが動く。
     ガトリングを一気に撃ち出した葵が、アウネを蜂の巣にしようと遠慮なく弾丸を放っていく。弾丸に翻弄されるアウネの体に、絹代の影が再び迫る。
     音もなく足元に迫った影が一気に広がる。そして影の触手となってアウネの体を絡めとっていく。
    「……っ!」
     忌々しそうに、触手から逃れようと身を捻るアウネにマキナのライドキャリバーのダートが突っ込んでいく。避けることが出来ないアウネが息を飲んだ。
     そして瞳を見開く。ダートの後ろから飛び出したマキナが殴りつけるのと同時に魔力を流し込んだ。
     マキナと一緒にダートが離れると、内部からアウネの体が爆破される。衝撃に絹代の影からアウネが転がりでた。
     そのまま瓦礫に埋もれるかと思ったアウネの体が、空中で身を翻す。爆破の衝撃を緩めるためにいくつかの瓦礫に足をついたアウネの動きが止まる。
    「生意気……」
     顔を歪めたアウネが呟く。そして、その小さな体が揺らぐ。
     一瞬、倒れたのかと思ったアウネの体が消える。
    「……どこっすか?」
     身構え緊張した絹代が声を発するのと同時に、死角からアウネが飛び出す。崩れた瓦礫の間から素早く出たアウネが絹代を斬り裂く。
     そしてすぐに身を翻して瓦礫の中を駆け出す。
    「何なんや」
     闇を滴らせた七音が呟きながらも、再び矢を飛ばす。袖の霊犬の玉砕もすぐに絹代の回復に走った。
    「そうはさせないっすよ」
     崩された隠れ家でなおも身を隠しながら戦おうとするアウネに、袖が死角に回り込みながら斬り裂こうとする。確かにとらえたと思った瞬間、そこにはアウネの姿はない。
     ふわりと飛び跳ねたアウネの死角から八雲が現れる。すぐに気づいたアウネが身を捻って避けようとするが間に合わなかった。
     斬り裂かれた傷に微かにバランスを崩しながらもアウネが着地する。
    「まだまだ!」
     アウネに息をつかせる間もなく祇翠が飛び出す。そしてアウネの体をしっかりと掴んだ。
    「え!? え!?」
     ふわりと飛び上がった祇翠にアウネが驚きの声を上げる。祇翠の高い身長もプラスされてかなりの高さになる。
     そしてすぐに祇翠が思い切り地面に叩きつけるのだった。

    ●禁句
     派手な音を立てて瓦礫に埋もれたアウネが体を起こす。
    「いた、た……」
     緩慢な動きで起き上がったアウネの体を大量の弾丸が貫いていく。ふわりとフェーブヘアが揺れるのと同時に、マキナのロングスカートがはためく。
     すぐに弾丸を避けようと走り出したアウネに合わせて、マキナの銃身が動く。楽しそうに弾丸をバラ撒くマキナの口元が不敵な笑みを形作る。
    「気を取られ過ぎだね」
     銃弾を避けることに集中して駆けていたアウネが、千尋の言葉に後方に飛び下がった。その体を追った千尋が、オーラの宿った拳を叩き込む。
    「攻撃は最大の防御だ、休まず討つ!」
     千尋の言葉に、袖が妖気を氷のつららに変換させて放つ。千尋の拳を避けていたアウネが悔しそうに唇を噛む。
     避けることの出来ない氷のつららは、アウネの体を深々と貫いていく。
    「まだ休ませないよ」
     爆炎の魔力を弾丸に込めた葵が構える。そして大量の弾丸を一気に放つ。
    「くっ……」
     攻撃を受けながらも、アウネの体をどす黒い殺気が覆っていく。その闇を振り払おうかとする様に、絹代が剣を高速で振り回しながら突っ込んでいく。
     しかしすでにアウネから放たれた殺気は塊となって灼滅者に襲いかかる。前にいた灼滅者の体がその闇に覆い尽くされていく。
     瞬時に剣に刻まれた祝福の言葉を風に変換した七音が、その風を開放していく。傷を癒すのと同時に、風がアウネの殺気を払った。
    「いくぜ紫雲……迷い子に贈る灼滅の片道切符、その身に刻みな」
     霊犬の紫雲に声をかけた祇翠がそのまま駆け出す。
    「迷い子って誰のことよ!」
     迷い子アウネと呼ばれているアウネだが、どうも不本意らしい。しかし声を張り上げたアウネの瞳が上に釘付けになる。
     いつの間にか跳躍した祇翠がそのままジャンピングキックをアウネに決める。同時にその足に衝撃が走る。
     肉球に音を吸い込ませた紫雲が、アウネに気づかれずに足元に迫っていたのだ。祇翠と同時に攻撃を仕掛けた紫雲がアウネを斬り裂く。
    「久当流……追の太刀、緋雨刀嵐!」
     衝撃に後ろに下がるしかなかったアウネを八雲が追う。攻撃態勢に入ることもなく、瞬時に迫る八雲にアウネが翻弄される。
     攻撃を受けながらも、アウネは逃亡する気配は無い。まさに背水の陣と言うところだろうか。
     新しい隠れ家を持たないアウネにとって、逃走したところで助かる確率は非常に低い。ここで逃げることは、アウネにとって灼滅と同じ意味を持つのだった。

    ●広がる瓦礫
     ご愁傷様と思いながらも、手を抜く理由は全くない。
    「泣きっ面に蜂言うか、続けてで悪いねんけどあんたにはここで灼滅されて貰うで!」
     仲間の傷を癒しながら、七音がアウネに宣言する。微かに息が上がってきたとは言え、上位の六六六人衆であることは変わりない。
     微かにふらついた足にアウネが力を入れる。
    「一歩も引かないわよ!」
     もう隠れ家はない、アウネに出来ることは向かっていくだけだ。さらに素早さを増したアウネが死角に回り込みながら八雲を斬り裂く。
    「それはこっちもだよ」
     マキナが言い返しながら、漆黒の弾丸を放つ。
    「……キミはトリプルクエスチョンっていう彼の事知ってるの?」
     そうこうなったのも、元を正せばトリプルクエスチョンのせいだ。恨むなら彼がいいんじゃないかなーと言うマキナにアウネが気を取られた瞬間に、八雲が動く。
    「そんなものかよ」
     傷を負いながらも、鋭い眼光で八雲がアウネを見返す。その姿を目で追おうとしたアウネの体に衝撃が走る。
     千尋の影が先端を鋭く変えて斬り裂いたのだった。そしてさらに死角から八雲が追撃する。
     身を翻そうとしたアウネの体を絹代の影が絡めとっていく。逃れようと暴れるアウネの体に葵が弾丸を撃ち出した。
    「そろそろって感じっすね」
     死角からアウネを斬り裂いた袖がへっへっへっ……と声を漏らす。
    「こんなの信じないっ!」
     攻撃の衝撃に影から解放されたアウネがライフル銃を構える。発射された円盤状の光線が灼滅者たちを薙ぎ払っていく。
    「気持ちはわかるが終わりだぜ」
     再びオーラを宿した祇翠が瓦礫を蹴った。地の利を活かすのも戦の定石だ。
     アウネを灼滅するのなら今が好機。しかし瓦礫となってもなお、それを活かそうと考えるアウネは頭が使えるだけあって厄介だった。
     けれど厄介であろうが、力なき者に危害を加える存在は叩き潰すだけだ。それが護りの戦、祇翠の信念だ。
    「きゃぁあ!」
     アウネの体にひびが入っていく。そしてひびが体全体に広がった瞬間、それは一気に砕けた。
     破片は瓦礫に紛れ込んで隠れ家だったものと一体化して、見分けがつかなくなる。
    「地の利に縋ったが為にその利と共に消えさる迷い子、か」
     瓦礫の山を見つめた祇翠が呟いた。
    「もう、迷うことも誰かを迷わせることもない」
     あの世への道はたぶん真っ直ぐだと八雲も瓦礫を見つめながら呟いた。アウネにとっては不幸な出来事であり、それに付け入った。
     本来の実力を相手にしていたら勝てなかったもしれない。けれど殺し合いは隙を見せた方が死ぬ。
     そう思いながら、緊張を解いた瞬間に八雲の体が揺らいだ。同じくアウネの攻撃を受けた灼滅者たちの体が揺らめく。
     無理に立っている必要はないというように、瓦礫にマキナが腰を下ろす。そして空を見上げた。
    「最後は暗いお城の中より、空が見える所で……良かったんじゃないかな」
     マキナの呟きに、戦いなどなかったかの様に広がる空を全員が見上げた。そしてさっと瓦礫の先を千尋が見渡して首を振った。
     同じくロードローラーの痕跡を探そうとしていた絹代も残念そうにため息をついた。
    「多方からこうした破壊の痕跡を辿れば、きっと何かしら見つかるかもだけど……」
     それによって鬼が出るか蛇が出るかはわからない。
    「良くも悪くも今回の件で六六六人衆は間違いなく動き出す、また忙しくなりそうだねぇ……」
     千尋の言葉に全員が広がる瓦礫を無言で見つめるのだった。

    作者:奏蛍 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年5月16日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
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